JP2622030B2 - 高分子量不飽和ポリエステルの製造方法 - Google Patents

高分子量不飽和ポリエステルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、従来その達成が不可能視されていた数平均
分子量5000以上の高分子量不飽和ポリエステルに関する
ものである。
〔従来の技術および課題〕
一般に、α,β−不飽和多塩基酸またはその酸無水
物、代表的には無水マレイン酸、フマル酸、に飽和多塩
基酸あるいは不飽和環状脂肪族多塩基酸またはその酸無
水物を併用し、多価アルコール類とエステル化して得ら
れる不飽和ポリエステルを、共重合可能なモノマーに溶
解してポリエステル樹脂(以下混同を避けるために、モ
ノマーを加えたタイプをポリエステル樹脂とし、モノマ
ーを加えない不飽和アルキッドを不飽和ポリエステルと
呼んで区別する)とすることは、よく知られていること
である。
このポリエステル樹脂は、繊維強化プラスチックス
(FRP)、塗料、注型等すこぶる広い範囲にわたって利
用されており、その生産量は年間20万トンを越える迄に
至っている。
このように工業的に重要なポリエステル樹脂である
が、その直接の構成要素である不飽和ポリエステルの数
平均分子量(以下分子量と略称)は、熱硬化性樹脂の例
に洩れず、高々1000〜2500位のものであって、3000を越
えるものは見当たらない、といっても過言ではなかっ
た。
その原因は、従来の多塩基酸またはその酸無水物と多
価アルコールとの直接エステル化法では、前記以上の分
子量にしようとしても、ゲル化して達成が不可能であっ
たからに他ならない。
熱可塑性ポリエステルの合成にあたって、一般的な脱
グリコール反応、即ち250℃以上の高温、1mmHg以下の高
減圧、金属化合物触媒の利用は試みられたケースはある
かも知れず、我々もこの条件で高分子量化不飽和ポリエ
ステルの合成を試みたが、重合防止剤の多量添加でもゲ
ル化が避けられず失敗に終わった。
熱可塑性ポリエステルの合成として一般的な条件で
は、熱硬化性の不飽和ポリエステルを合成することがで
きず、両者の間には本質的な差のあることが明らかであ
り、またこの方法で高分子量不飽和ポリエステルの合成
に成功したと公表されたケースも見当たらない。
例えば、熱可塑性ポリエステル樹脂にあっては、反応
条件の最適時期を過ぎれば第1図、第2図にみられるよ
うに数平均分子量、重量平均分子量共に減少する。つま
り分解反応が起こっていることを示唆している。これに
反して、不飽和ポリエステルにあっては第3図に示され
るように、数平均分子量は最高値よりやゝ低下した段階
で一定値となるのに反して、重量平均分子量は第4図に
みられる如く増大の一途をたどっている。これは分解と
同時に不飽和ポリエステル同志の架橋が行われているこ
とを物語るものであり、これらをみても反応上に本質的
な差があることが明らかである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは種々検討の結果、次の一般式で示され
る、数平均分子量5000以上の高分子量不飽和ポリエステ
ルを得ることができた。
すなわち本発明は、平均的化学組成が次の一般式 (ただし、Gはα−グリコールの残基、m=1〜3、n
=1、M=数平均分子量が5000以上に対応する数)で示
される、数平均分子量が5000以上のランダム高分子量不
飽和ポリエステルの製造方法であって、 (イ)α−グリコールおよびα,β−不飽和多塩基酸と
飽和多塩基酸もしくはこれらの無水物とのエステル化反
応により得られる酸価15以下、数平均分子量1000以上の
ヒドロキシポリエステル100重量部に、 (ロ)0.01〜0.5重量部のチタンの有機化合物触媒を加
え、 (ハ)5mmHg以下の減圧下、170〜220℃の温度、脱グリ
コール反応をすることよりなる、高分子量不飽和ポリエ
ステルの製造方法を提供するものである。
これら高分子量不飽和ポリエステルを合成するための
条件として本発明が見出したものは、次に各項目に要約
される。
(1)酸価が15以下、望ましくは10以下であり、実質的
には末端基がヒドロキシ基である、数平均分子量1000以
上のヒドロキシポリエステルを用いる。これは、末端基
がヒドロキシ基でないと、脱グリコール反応が円滑に行
われないこと、ならびにエステル化により縮合水が発生
すると、使用エステル交換触媒の活性が損なわれる傾向
のあること、などの理由による。
また分子量が1000未満の低分子量ヒドロキシポリエス
テルを用いると、脱グリコール反応(エステル変換反
応)による高分子量化の際長時間を要することとなり、
必然的にゲル化の危険性が増大し、安定的に高分子量不
飽和ポリエステルを得ることが困難となる。
この際、ゲル化防止に一般的な重合防止剤、例えばハ
イドロキノン、ベンゾキノン、フェノチアジン、を多量
(0.05〜0.5Phr)に加えても、ほとんどゲル化防止に役
立たないことは前記したとおりである。
(2)ヒドロキシポリエステル100重量部あたり、0.01
重量部以上、望ましくは0.01〜0.5重量部の、エステル
交換能力のある触媒を添加し、 (3)5mmHgの高減圧下、望ましくは1mmHg以下で脱グリ
コールを行う。
以上のうち、一項目が欠けても高分子量不飽和ポリエ
ステルを安定的に得ることは難しい。
反応温度は170〜220℃で任意に選べるが、180〜200℃
が好適でゲル化の危険性が少ない。220℃以上ではゲル
化が避けられず、170℃以下では実用的な反応時間が得
難い傾向がみられる。
本発明による高分子量不飽和ポリエステルを合成する
原料は、従来のポリエステル樹脂製造のそれと異なる所
はない。
それら使用原料は例えば次のようにあげられる。
(イ) α,β−不飽和多塩基酸およびその酸無水物と
しては、実用的には無水マレイン酸、フマル酸等があ
る。
(ロ) 飽和多塩基酸類としては、ベンゼン核を有する
ものとして、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、ならびにテレフタル酸ジメチルエステル等があげら
れる。
前述した多塩基酸類と併用する多価アルコール類の中
のα−グリコールとしては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール等があげられる。
また、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ブタンジオール1,3、ブタンジオール1,4、ネオペン
チルグリコール、ペンタンジオール1,5、ヘキサンジオ
ール1,6や、高沸点でグリコール交換し難い次の種類の
多価アルコールは、一部併用の形で利用することができ
る。
水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレン
オキシド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキシド
付加物、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロール
プロパンモノまたはジアリルエーテル。
さらに、アルキレンモノエポキシ化合物も利用可能で
ある。それらの例には、エチレンオキシド、プロピレン
オキシド、エピクロロヒドリン、フェニルグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルエーテル等があげられる。
第一段階のエステル化は常法に従い、不活性気流中16
0〜230℃の温度にて行われ、酸価15以下、望ましくは10
以下で実質的にヒドロキシポリエステルを合成すること
で行われる。
この時の数平均分子量は1000以上であることは前述し
た通りである。
第2段階の脱グリコール反応(エステル交換反応)
は、触媒の存在下、5mmHg望ましくは1mmHg以下の高減圧
下で行われる。
この時酸価が15を超えると、脱グリコール反応が十分
に行われず、結果として所望の高分子量不飽和ポリエス
テルを合成することは困難なものとなる。触媒として
は、アルキルチタネートが利用可能である。例えばテト
ラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートであ
る。使用量は、ヒドロキシポリエステル100重量部に対
して0.01重量部以上、好ましくは0.01〜0.5重量部、さ
らに好ましくは0.1〜0.3重量部である。
不飽和ポリエステルを溶解してポリエステル樹脂とす
るためのモノマーは、スチレンが代表的であるが、その
他にはビニルトルエン、メタクリル酸メチル、ジアリル
フタレート、ジアリルテレフタレート、などが用いられ
る。
本発明による高分子量ポリエステル樹脂は、従来一般
タイプのポリエステル樹脂の利用されていた用途に活用
でき、その際、繊維補強材、フィラー、着色剤、離型
剤、安定剤を併用できることは勿論である。
〔実施例〕
次に本発明の理解を助けるために、以下に実施例を示
す。実施例において部とあるのは、特記しない限り重量
部である。
実施例 1 攪拌機、分溜コンデンサー、ガス導入管、温度計を付
した2セパラブルフラスコに、プロピレングリコール
350g、イソフタル酸332gを仕込み、180〜190℃で酸価2
9.1迄反応した後、温度を150℃に下げ、フマル酸232g、
ハイドロキノン0.1gを追加し、温度を戻してエステル化
を続け、酸価8.9、数平均分子量1900となった段階で、
テトライソプロピルチタネート2.5gを加え、当初7〜10
mmHg、最終的には0.8mmHg迄、200〜205℃で1.5時間減圧
した。酸価は実質上ゼロとなった。
不飽和ポリエステルの同温度における粘度が約60ポイ
ズになった段階で中止し、金属製バットに注入、固化さ
せた。
赤褐色、融点約90℃、GPCにより測定した数平均分子
量6700、重量平均分子量176000(第5図参照)の高分子
量不飽和ポリエステル[I]が得られた。このもののIR
分析結果は、第7図に示すとおりである。
比較例 1および2 テトライソプロピルチタネートを加えない他は、実施
例1と同様の条件で反応をおこなった場合には、数平均
分子量3900を測定した直後にゲル化し、所望の高分子量
ポリエステルは得られなかった。
また、プロピレングリコールを330gとして反応した場
合は、減圧前の酸価が21.4であり、この場合同一条件で
反応しても分子量の増大が見られず、酸価13.1、数平均
分子量3800を測定した後にゲル化した。
比較例 3 1セパラブルフラスコに、プロピレングリコール32
0g、イソフタル酸332gを仕込み、180〜190℃でエステル
化して酸価38.4とした後、前出例同様にフマル酸232gを
加え、最終酸価28.1の従来型の不飽和ポリエステル[I
I]を合成した。
淡黄褐色、融点約70℃、数平均分子量2140(第6図)
であった。
両不飽和ポリエステル[I]および[II]のそれぞれ
50部を、50部のスチレンに溶解し、高分子量不飽和ポリ
エステル[I]からのものを不飽和ポリエステル樹脂
(A)、従来型の[II]からのものを不飽和ポリエステ
ル樹脂(B)とした。
両樹脂の物性は、第1表に示されるように著しい差が
あり、高分子量不飽和ポリエステル[I]を用いたポリ
エステル樹脂(A)の優れていることが明らかにされ
た。
実施例 2 攪拌機、分溜コンデンサ、温度計、ガス導入管を付し
た2セパラブルフラスコに、ジメチルテレフタレート
388g、プロピレングリコール370g、酢酸亜鉛2.5g、を仕
込み、160〜180℃で脱メタノール反応を進行させた。
メタノールの溜出が終了した段階で、フマル酸232gを
追加し、180〜190℃窒素気流中で酸価9.0迄エステル化
した。数平均分子量2320であった。
温度を150℃に下げ、ハイドロキノン0.15g、テトラブ
チルチタネート1.5gを加え、195〜205℃に減圧し、最終
的に0.8mmHg迄圧力を下げた。
所要脱グリコール反応時間1時間で、樹脂粘度が69ポ
イズとなったので、金属製バットに注入、固化させた。
赤褐色、融点約100℃、数平均分子量6900、重量平均
分子量11万の高分子量不飽和ポリエステル[III]が得
られた。不飽和ポリエステル[III]50部をスチレン50
部に溶解し、高分子量不飽和ポリエステル樹脂(C)
が、粘度16.4ポイズで得られた。
比較例 4 攪拌機、分溜コンデンサ、温度計、ガス導入管を付し
た2セパラブルフラスコに、ジメチルテレフタレート
388g、プロピレングリコール320g、酢酸亜鉛2.5gを仕込
み、同様に脱グリコール反応を行った後、フマル酸232g
を仕込み、190〜200℃でエステル化を行って酸価36.4、
数平均分子量2020の不飽和ポリエステルをスチレン540
g、ハイドロキノン0.25g、に溶解、粘度14.1ポイズの低
分子量付飽和ポリエステル樹脂(D)が得られた。
それぞれの樹脂(C)および(D)100部ずつに、メ
チルエチルケトンパーオキシド1.5部、ナフテン酸コバ
ルト0.1部を加え、厚さ3mmの板を注型した。
60℃でゲル化後、80℃2時間、120℃、2時間で硬化
させた。硬化後、幅2cm、長さ9cmのテストピースに切断
し、沸騰水中の浸漬テストを行った。
結果は第2表にみられるように、高分子量不飽和ポリ
エステルを用いた樹脂(C)が格段に優れていた。
実施例 3 攪拌機、分溜コンデンサ、温度計、ガス導入管を付し
た2セパラブルフラスコに、エチレングリコール300
g、無水フタル酸296g、無水マレイン酸196g、を仕込
み、窒素気流中200〜205℃にエステル化し、酸価7.9、
数平均分子量1860とした後、ハイドロキノン0.16g、テ
トラプロピルチタネート2.4gを加え、最終的には1.2mmH
gの減圧下190〜195℃で2時間脱グリコール反応を行っ
た。
数平均分子量5900の高分子量不飽和ポリエステルが得
られた。樹脂は160℃でジアリルテレフタレート490gに
溶解した。
赤褐色、粘度約1000ポイズの高分子量不飽和ポリエス
テル樹脂(E)が得られた。
比較例 5 攪拌機、分溜コンデンサ、温度計、ガス導入管を付し
た1セパラブルフラスコに、エチレングリコール260
g、無水フタル酸296g、無水マレイン酸196gを仕込み、
窒素気流中200〜205℃にエステル化し、酸価36.4、数平
均分子量1940迄エステル化した後、ハイドロキノン0.16
g、ジアリルテレフタレート290gに溶解した。
淡黄色、粘度約1000ポイズの低分子量不飽和ポリエス
テル樹脂(F)が得られた。
次の配合で、成形用プリミックスを製造の上、160℃
で各テストピースの所要時間成形した。
プリミックス[I] 高分子量ポリエステル樹脂(E) 300部 炭酸カルシウム 500部 ステアリン酸亜鉛 10部 ジクミルパーオキシド 7部 1/4インチガラス繊維 60部 プリミックス[II] 従来型の不飽和ポリエステル樹脂(F)300部を用
い、その他の配合は、プリミックス[I]と同じにし
た。
物性試験の結果は、第3表にみられるように、諸物性
の差がみられたが、特に耐熱性の差が明らかであった。
実施例 4 攪拌機、分溜コンデンサー、ガス導入管、温度計を付
した3セパラブルフラスコに、プロピレングリコール
915g、イソフタル酸830gを仕込み、窒素気流中180〜190
℃でエステル化して酸価31.4とした後、フマル酸580gを
加え、さらに190〜200℃でエステル化を進め、最終酸価
を8.7とした。
得られた不飽和ポリエステルの分子量は2300であった
(第8図参照)。
この段階で不飽和ポリエステル900gを取出し、0.3gの
ハイドロキノンを含むスチレン650gに溶解して、低分子
量不飽和ポリエステル樹脂(G)が、ハーゼン色数35
0、粘度6.1ポイズで得られた。
コンデンサーを替え、残りの不飽和ポリエステルにテ
トライソプロピルチタネート6g、ハイドロキノン0.6gを
加え、200〜205℃、最終的に0.8mmHgの減圧で、脱グリ
コール反応を促進した。
得られた不飽和ポリエステルの分子量は7300であった
(第9図参照)。これは、本発明の前記一般式におけ
る、m=1およびn=1の場合に相当する。
これをスチレン1000gに溶解して、高分子量不飽和ポ
リエステル樹脂(H)がガードナー色数3、粘度8.7ポ
イズで得られた。
それぞれの不飽和ポリエステル樹脂100部に、メチル
エチルケトンパーオキシド1.5部、ナフテン酸コバルト
0.5部を加え、ゲル化後、80℃2時間、120℃2時間で後
硬化させた。
得られた硬化樹脂の物性は、第4表に見られるよう
に、とくに耐熱性において著しい差が認められた。
実施例 5 攪拌機、分溜コンデンサー、ガス導入管、温度計を付
した3セパラブルフラスコに、エチレングリコール22
5g、プロピレングリコール615g、ジメチルテレフタレー
ト1260g、酢酸亜鉛6gを仕込み、160〜180℃で反応さ
せ、メタノールの溜出が終了次第、無水マレイン酸343g
を加え、温度200〜205℃でさらにエステル化を進め、酸
価を7.9とした。得られた不飽和ポリエステルの分子量
は2400であった。
この段階で不飽和ポリエステル900を取出し、0.3gの
ハイドロキノンを含むスチレン650gに溶解して、低分子
量不飽和ポリエステル樹脂(I)が、ハーゼン色数15
0、粘度6.3ポイズで得られた。
残りの不飽和ポリエステルにテトライソプロピルチタ
ネート3g、ハイドロキノン0.5gを加え、200〜205℃、最
終的に0.9mmHgの減圧で、脱グリコール反応を促進し
た。
得られた不飽和ポリエステルの分子量は7800であっ
た。これは、本発明の前記一般式における、m=2およ
びn=1の場合に相当する。
これをスチレン1000gに溶解して、高分子量不飽和ポ
リエステル樹脂(J)がガードナー色数1〜2、粘度8.
1ポイズで得られた。
それぞれの不飽和ポリエステル樹脂100部に、メチル
エチルケトンパーオキシド1.5部、ナフテン酸コバルト
(6%Co)0.5部を加え、ゲル化後、80℃2時間、120℃
2時間で後硬化させた。
硬化樹脂の物性を第5表に示す。これから判るよう
に、本発明の高分子量不飽和ポリエステル樹脂は、とく
に耐熱性において著しい改善が認められた。
〔発明の効果〕 本発明は上記のように構成したので、従来得ることの
できなかった新規な高分子量の不飽和ポリエステルを提
供することができ、その優れた物性を利用して、広範な
用途に応用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来の熱可塑性ポリエステルの反応条件にお
ける時間と数平均分子量との関係を示す図である。 第2図は、従来の熱可塑性ポリエステル反応条件におけ
る時間と重量平均分子量との関係を示す図である。 第3図は、従来の不飽和ポリエステルの反応条件におけ
る時間と数平均分子量との関係を示す図である。 第4図は、従来の不飽和ポリエステルの反応条件におけ
る時間と重量平均分子量との関係を示す図である。 第5図は、実施例1による不飽和ポリエステルのGPC測
定図である。 第6図は、比較例3による不飽和ポリエスエルのGPC測
定図である。 第7図は、実施例1による不飽和ポリエステルのIR分析
結果である。 第8図は、実施例4の過程で調製した低分子量不飽和ポ
リエステルのGPC測定図である。 第9図は、実施例4で調製した高分子量不飽和ポリエス
テルのGPC測定図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均的化学組成が次の一般式 (ただし、Gはα−グリコールの残基、m=1〜3、n
    =1、M=数平均分子量が5000以上に対応する数)で示
    される、数平均分子量が5000以上のランダム高分子量不
    飽和ポリエステルの製造方法であって、 (イ)α−グリコールおよびα,β−不飽和多塩基酸と
    飽和多塩基酸もしくはこれらの無水物とのエステル化反
    応により得られる酸価15以下、数平均分子量1000以上の
    ヒドロキシポリエステル100重量部に、 (ロ)0.01〜0.5重量部のチタンの有機化合物触媒を加
    え、 (ハ)5mmHg以下の減圧下、170〜220℃の温度で、脱グ
    リコール反応をすることよりなる、高分子量不飽和ポリ
    エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】(イ)のヒドロキシポリエステルとして、
    α−グリコールおよびα,β−不飽和多塩基酸と飽和多
    塩基酸もしくはこれらの無水物とに加えて、α−グリコ
    ール以外の多価アルコール類および/またはアルキレン
    モノエポキシ化合物を同時に反応させてなる、酸価10以
    下、数平均分子量1000以上のヒドロキシポリエステルを
    使用する、請求項1に記載の高分子量不飽和ポリエステ
    ルの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項第1項または第2項の製造方法によ
    り得られた高分子量不飽和ポリエステルに、これと共重
    合可能なモノマーを配合することよりなる、高分子量不
    飽和ポリエステル樹脂の製造方法。
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