JP2618108B2 - 金属粉末の製造装置 - Google Patents

金属粉末の製造装置

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JP2618108B2 JP10101191A JP10101191A JP2618108B2 JP 2618108 B2 JP2618108 B2 JP 2618108B2 JP 10101191 A JP10101191 A JP 10101191A JP 10101191 A JP10101191 A JP 10101191A JP 2618108 B2 JP2618108 B2 JP 2618108B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融金属を旋回移動す
る冷却液層中に噴射して金属粉末を製造するための製造
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】急冷凝固金属粉末は、結晶粒が微細で合
金元素も過飽和に含有させることができるので、例えば
アルミニウムやその合金の急冷凝固粉末によって形成さ
れた押出材は、溶製材では具備することのない優れた材
質特性を有し、機械部品等の素材として注目されてい
る。
【0003】前記急冷凝固金属粉末の好適な製造方法と
して、回転ドラム法がある。この方法は、図2に示すよ
うに、回転する冷却ドラム61の内周面に冷却液層62を遠
心力の作用で形成し、該冷却液層62に溶融金属を噴射
し、微細に分断して急冷凝固した金属粉末を得る方法で
ある。同図において、63は溶融金属噴射手段としての噴
射るつぼであり、その外周面には加熱用の高周波コイル
64が装着され、その下部側壁には噴射ノズル65が開設さ
れている。前記るつぼ63内の溶融金属66は、該るつぼ63
に不活性ガス67を加圧注入することによって前記ノズル
65から噴出される。そして、冷却ドラム61内の金属粉末
は、一定量溜まると、冷却ドラム61の回転を止め、冷却
液と共に回収され、脱液後、乾燥される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、回転ド
ラム法では、いわゆるバッチ式操業となり、生産性が劣
る。そのうえ、粉末回収時に溶融金属の噴射を止めなけ
ればならないため、ノズルに孔詰りが生じ易いという問
題がある。また、冷却温度を一定にするためには、冷却
液層の液面より冷却液を供給、排出して温度制御しなけ
ればならないが、この際、液面が乱れ、粉末粒度や品質
にばらつきが生じ易いという問題があった。
【0005】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、安定した品質の金属粉末を連続的に製造することが
できる装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の金属粉末の製造
装置は、内周面に沿って接線方向から冷却液を噴出供給
するための冷却液噴出管が設けられた冷却用筒体と、前
記冷却液噴出管より噴出された冷却液によって前記筒体
の内周面に形成された冷却液層に溶融金属を噴射するた
めの溶融金属噴射手段と、前記冷却液噴出管に冷却液を
供給するための冷却液供給手段とを備え、冷却用筒体の
内周面には冷却液層の層厚調整用リングが装着され、該
リングの上面はリング外周上端から内周にわたって漸次
下降する凹曲面で形成されかつ上端縁が冷却用筒体の内
周面に接していることを発明の構成とする。
【0007】
【作用】冷却用筒体の内周面に沿って冷却液噴出管より
噴出された冷却液は、筒体の内周面に沿って旋回しなが
ら流下する。この際、冷却液は層厚調整用リングによっ
て流下速度が弱められると共に旋回時の遠心力の作用で
筒体内周面に沿ってほぼ一定内径の冷却液層を形成す
る。
【0008】該冷却液層は、常に新たに供給される冷却
液によって形成されるため、一定の温度が容易に維持さ
れる。従って、温度制御のために液面より冷却液を供
給、排出する必要がなく、液面に乱れが生じにくく、安
定性に優れる。又、冷却液層の調整は、径方向の厚さの
異なる層厚調整用リングを交換することにより、容易に
行うことができる。
【0009】該冷却液層の内周面より溶融金属を噴射供
給すると、溶融金属は旋回流によって分断され、冷却凝
固され、金属粉末が連続生産される。この粉末は、温度
や液面状態が安定な冷却液層によって形成されるため、
品質の安定性に優れる。また、層厚調整用リングの上面
は内周にわたって漸次下降する凹曲面で形成されている
ので、リングと筒体内周面との境界部での冷却液の流れ
が円滑であり、従ってこの部分に金属粉末の滞留および
滞留した金属粉末の旋回に起因した筒体内周面の局部摩
耗が生じない。このため、製造終了後の筒体内の掃除が
容易で、装置の耐久性も向上する。
【0010】また、本発明の製造装置によれば、冷却用
筒体を固定状に設置し、冷却液供給手段を作動させ、冷
却液噴出管より冷却液を筒体内周面に沿って噴出供給す
ることにより、高速で旋回する冷却液層を容易に形成す
ることができ、装置の小形化も可能である。
【0011】
【実施例】図1は実施例に係る金属粉末製造装置を示し
ており、内周面に冷却液層21を形成するための冷却用筒
体1 と、冷却液層21に溶融金属22を噴射供給するための
手段である噴射るつぼ2 と、前記筒体1 に冷却液を供給
するための手段であるポンプ3 を備えている。
【0012】前記筒体1 は、円筒形状であり、その上端
には、溶融金属を冷却液層21に供給するための開口4 が
中心部に形成された蓋体5 が被着されている。下部内周
面には冷却液層21の層厚調整用リング6 がボルトによっ
て着脱、交換自在に取り付けられている。上部には冷却
液噴出管7 の吐出口8 が筒体内周面に接線方向から等間
隔で複数箇所開口しており、該噴出管7 の管軸方向は筒
体軸心に直交する平面に対して0〜20°程度斜め下方に
設定されている。筒体1 の下端には液切り用部材として
円筒状の網体9 が連設されており、該網体9 の下端に
は、粉末回収用の漏斗体10が取り付けられており、網体
9 の回りにはカバー11が設けられている。
【0013】前記層厚調整用リング6 の上面には、リン
グ外周面の上端から内周面にわたって漸次下降する凹曲
面16が形成されており、かつ上端縁が冷却用筒体1 の内
周面に連続的に接している。層厚調整用リング6 の下面
および筒体1 の上端部にも前記凹曲面と同様の凹曲面1
7,18 が形成されている。凹曲面17,18 は水流及び粉末
の流れを円滑にするので付ける方が好ましい。
【0014】前記冷却液噴出管7 は、ポンプ3 を介して
タンク12に配管接続されている。また、前記カバー11の
底部はタンク12に配管されており、カバー11によって回
収された冷却液はタンク12に戻され、循環使用される。
尚、タンク12には、図示省略の補給用の冷却液供給管が
設けられ、またタンク内や循環流路の途中に冷却器を適
宜介在させてもよい。冷却液としては一般に水が使用さ
れるが、油が使用される場合もある。
【0015】前記蓋体5 の上部には、溶融金属噴射手段
としての噴射るつぼ2 が設けられており、その外周には
加熱用誘導コイル14が巻回形成され、その底部にはノズ
ル孔15が開設されている。噴射るつぼ2 にはArやN2
等の不活性ガスや溶融金属が圧送され、るつぼ2 内の溶
融金属22が前記ノズル孔15より冷却液層21に噴射され
る。尚、噴射るつぼ2 は黒鉛や窒化珪素等の耐火物で形
成されている。
【0016】本発明を実施するには、まずポンプ3 を作
動させて、筒体1 の内周面に高速旋回しながら流下する
冷却液層21を形成する。すなわち、筒体1 の内周面に沿
って冷却液噴出管7 より噴出された冷却液は、筒体1 の
内周面に沿って旋回しながら流下し、層厚調整用リング
6 をオーバーフローして下方へ流出する。この際、冷却
液は流下速度が押えられると共に旋回時の遠心力の作用
で前記リング6 の上方においてほぼ一定内径の冷却液層
21が容易に形成される。
【0017】該冷却液層21は、常に新たに供給される冷
却液によって形成されるため、一定の温度が容易に維持
される。従って、温度制御のために液面より冷却液を供
給、排出する必要がなく、液面に乱れが生じにくく、安
定性に優れる。次に、筒体1 の上部に設けられた噴射る
つぼ2 にArガス等の不活性ガスを圧送して、るつぼ2
内の溶融金属22をノズル孔15より冷却液層21の内面に向
けて噴射し、旋回流により分断し、急冷凝固させる。
【0018】すなわち、該冷却液層21の内周面より溶融
金属流もしくは溶滴を噴射供給すると、溶融金属は旋回
流によって分断され、急冷凝固され、金属粉末が連続製
造される。この粉末は、温度や液面状態が安定な冷却液
層によって形成されるため、品質の安定性に優れる。冷
却液層21中の金属粉末は、冷却液と共に旋回しながら層
厚調整用リング6 を越えて流下する。この際、前記リン
グ6 の上面は筒体内周面に接し、下方に漸次下降する凹
曲面16で形成されているので、粉末の滞留は生じず、円
滑に流下する。そして、流下した金属粉末は冷却液と共
に筒体1 の下端より液切り用網体9 に入る。ここで、冷
却液は遠心力の作用で網体9 より放射状に外方へ飛散排
出され、一次的に脱液された液分の少ない金属粉末が得
られる。
【0019】前記網体9 により一次脱液され、漏斗体10
から排出された金属粉末は、液分が少ないので、遠心分
離機等の適宜の脱液装置にかけることにより、短時間で
液分のほとんどない粉末が得られ、容易に乾燥され、製
品粉末となる。上記実施例においては、噴射るつぼ2 内
の溶融金属22は、圧媒を作用させて加圧することにより
ノズル孔15から噴射したが、圧媒を作用させることな
く、溶融金属22自体に作用する自重により噴射るつぼ2
内の下部の溶融金属を加圧状態とし、ノズル孔15から噴
射(噴出) してもよい。この場合、筒体1 の軸心を鉛直
方向に対して若干傾斜させ、鉛直下方に重力落下する溶
融金属を筒体内周面に形成された冷却液層に供給するよ
うにするとよい。
【0020】また、冷却用筒体の形状としては、図例の
ような円筒形状に限らず、例えば、内周面が上拡き回転
放物面で形成された横断面円形の漏斗形状や切頭逆円錐
形状としてもよい。尚、本発明は、Al合金やMg合金
等の軽量金属粉末の製造に限らず、鉄やその合金等の金
属粉末の製造に適用できることは勿論である。
【0021】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の金属粉末の
製造方法によると、筒体の内周面に沿って冷却液を噴出
供給して、筒体内周面に沿って旋回しながら流下する冷
却液層を形成するので、溶融金属が噴射供給される冷却
液層の内周面は安定し、温度も均一に保持される。そし
て、該冷却液層中に溶融金属を噴射供給するので、品質
の安定した急冷凝固粉末が連続的に生産され、噴射ノズ
ルに孔詰りも生じない。
【0022】また、筒体内周面には層厚調整用リングが
装着されているので、所定層厚の冷却液層を容易に形成
することができ、またリング上面には内周にわたって漸
次下降する凹曲面が形成されているので、粉末の滞留が
生じず、装置の掃除が容易で、耐久性も向上する。ま
た、本発明の製造装置によれば、冷却用筒体を高速回転
させることなく、容易に高速旋回する冷却液層が得ら
れ、装置の小形化、簡単化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る金属粉末製造装置の要部断面説明
図である。
【図2】従来の金属粉末製造装置の要部断面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 冷却用筒体 2 噴射るつぼ(溶融金属噴射手段) 3 ポンプ(冷却液供給手段) 6 層厚調整用リング 7 冷却液噴出管 9 液切り用網体 16 凹曲面 21 冷却液層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に沿って接線方向から冷却液を噴
    出供給するための冷却液噴出管が設けられた冷却用筒体
    と、前記冷却液噴出管より噴出された冷却液によって前
    記筒体の内周面に形成された冷却液層に溶融金属を噴射
    するための溶融金属噴射手段と、前記冷却液噴出管に冷
    却液を供給するための冷却液供給手段とを備え、冷却用
    筒体の内周面には冷却液層の層厚調整用リングが装着さ
    れ、該リングの上面はリング外周上端から内周にわたっ
    て漸次下降する凹曲面で形成されかつ上端縁が冷却用筒
    体の内周面に接していることを特徴とする金属粉末の製
    造装置。
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