JP2613083B2

JP2613083B2 - 揺り椅子

Info

Publication number: JP2613083B2
Application number: JP63103721A
Authority: JP
Inventors: クラークロジャース，ジユニアウオルター
Original assignee: パルマコーポレーシヨン
Priority date: 1987-04-27
Filing date: 1988-04-26
Publication date: 1997-05-21
Anticipated expiration: 2012-05-21
Also published as: JPS6446409A; US4758044A; AU1514288A; AU595763B2; EP0289254A1

Description

【発明の詳細な説明】＜産業上の利用分野＞この発明は安定した揺動運動及び並進運動を達成する
ことができる揺り椅子に関する。

＜従来の技術＞従来の方法による典型的な揺り椅子の一つは、椅子の
両側にそれぞれ並んだ関係位置で取り付けられた一対の
揺動用カムを有するものである。このカムは座席フレー
ムに剛性をもつて取り付けられ、そして張力スプリング
によつて固定された基台に対してかみ合つたアーチ状の
表面を有する、この張力スプリングはカムと基台との間
に置かれ、カムの上に一定の偏倚を与える。このカムは
基台とかみ合つているカム面の形状によつて決められる
アーチ状の経路にそつて揺動することができる。

＜発明が解決しようとする課題＞このような揺り椅子は米国特許No.3,730,585において
その例が示されている。これらの形の揺り椅子のカム構
造は単純な長所を持つているが、座席の揺動運動及び座
席の運動の経路はカムの形によつて支配され、その運動
の最終点で前後によろめきを発生するという望ましくな
い点がある。

揺り椅子の今一つの形は、基台に対して座席の揺動運
動ならびに並進運動を与えるために連動装置を使用する
もので、滑動式椅子に類似した異なった種類の運動を達
成することができる。このような椅子は米国特許No.4,5
36,029及びNo.4,544,201の中にその例が示されている。
この連動装置の使用は予め定められた揺動運動及び滑動
運動の達成を可能とするが、前に述べた普通のカム装置
に較べてその構造がより複雑となる。この構造は又椅子
の両側における不安定性をもたらし、この欠点を補うた
めにトルクチユーブを取り付ける必要がある。

＜発明の目的＞この発明は揺り椅子にこれと異なつた種類の運動を与
えることを目的とするもので、従来の方法による普通の
カム構造式揺り椅子、及び連動装置式滑動椅子に較べ
て、すぐれた長所を持つもので、これと同時に複雑な連
動装置を必要としないものである。

この発明の今一つの目的は固定した基台に対して椅子
の座席に運動を与えるための新しい連動装置を有する揺
り椅子を供給することである。この中に座席フレームを
基台に取り付けるための新らしい連動装置が含まれ、こ
れによつて基台に対して座席に予め定められた運動を与
えることができる。

この発明の今一つの目的は、揺り椅子に予め定められ
た運動と座席のバランスを与えるための新らしい連動装
置を供給することである。この中には色々な種類の予め
定められた運動を希望に応じて達成するために、色々に
変化して設計することのできる連動装置が含まれる。

この発明の更に他の目的は新らしい揺り椅子を供給す
ることで、その座席は固定した基台に対して揺動運動及
び並進運動を含む予め定められた運動を達成するもので
ある。

この発明の今一つの目的は、固定した基台に対して座
席を取り付けるために単純な連動装置の中で揺動用カム
を使用する揺り椅子を供給することである。

この発明の更に今一つの目的は比較的簡単で且つ構造
が経済的であつて、もたれ椅子を含む色々な形式の椅子
に容易に応用できるような揺り椅子の連動装置を供給す
ることである。

＜課題を解決するための手段＞この発明は、上記目的を達成するためになされたもの
であり、その要旨は、固定された基台とこの基台の上に
取り付けられた座席フレームとを有する揺り椅子で、互
いに前後して取り付けられた多数の揺動用カムによつて
揺動運動を行うことができる。

この揺動用カムは基台又は座席フレームの中の一つに
ピボツトピンで取り付けられ、基台又は座席フレームの
中の他の一つに対してかみ合されたアーチ状の揺動面を
有する。このことにより基台に対して座席の予め定めら
れた希望する運動を達成することができる。一つの実施
例では一対のこのような揺動用カムが椅子の両側の上に
タンデムに設けられる。今一つの実施例においては、た
だ一対のカムが椅子の中央部分にタンデムに配置され
る。今一つの実施例においては、三つのカムが三角形の
形をした配置で設けられる。

＜作用＞この発明は要するにその実現方法によつて、座席フレ
ームと基台との間に前後して二つの揺動用カムを含む連
動装置を設け、このカムの揺動面は座席フレームと基台
との一つに対してかみ合つていて、他の座席と基台との
部分に対して動き得るように連結されているものであ
る。

＜実施例＞以下、この発明の実施例を、添付された図面により詳
細に説明する。

第１図及び第２図に示された揺り椅子は普通のフレー
ムと皮又は布で被覆された構造を有し、向い合つた側面
の横木12及びこれらを連結する横木14からなる基台10を
有する。座席フレーム16は上下の側面の横木18及び20
と、これらを連結する横木19及び21とを有する。前方の
横木は又肘もたれ24を有する。座席クツシヨンは符号28
で示され、一方座席フレームの皮及び布張り部分は符号
26で示される。この椅子は又符号30で示される背もたれ
を有し、この背もたれの皮又は布張りの部分は符号32で
示される。

この発明によれば、座席フレーム16と基台10との間に
前後して取り付けられた一対の連動装置であるカム装置
40を含む新しい機構によつて、座席フレーム16は基台10
に取り付けられる。第１図及び第２図に示された実施例
において、二つのカム装置40が、第２図に示す如く、基
台10の向い合つた両側の各々の上にタンデムに設けられ
る。

第１図に示されている如く、このカム装置40はそれぞ
れアーチ状の揺動面42をもつたカム41を有し、この揺動
面42は、この実施例ではその下端において基台の横木12
に対してかみ合つている。この実施例ではカム41の上端
はピボツトピン44によつて座席フレーム16にピボツト回
転するように取り付けられている。この実施例では、こ
の座席フレーム16は金属製ブラケツト60を備え、このブ
ラケツト60にカム41がピボツトピン44によつてピボツト
されている。ブラケツト60は座席フレーム16の下側の横
木18にねじ62によつて取り付け固定された水平なフラン
ジ61を有する。ある構造では、このカムの木製のブロツ
クから作られ、このブロツクは揺動面42を有する。この
ブロツクの片方の側に垂直なブレード46が締め付け具48
によつて取り付け固定される。ピボツトピン44がプレー
ト46の上端を貫ぬいている。更に又、椅子の向い合つて
いる両側に置かれたカム装置40はカムの間に取り付けら
れた横木によつて結合されている。

各カム41は、それぞれ基台の横木12とカム41に普通の
方法で取り付けられたブラケツト54と55との間に取り付
けられた張力コイルばね52によつて第１図に示された正
常な位置に偏倚される。ばね52は常に張力を受けてい
て、そしてカムと座席とを第１図に示された正常で真直
な位置に偏倚されていることは明らかである。

第１図及び第２図に示された実施例では、カム41はそ
の揺動面42が基台10に対してかみ合うように配置されて
いるが、これと異なつた実施例では、揺動面の一つ又は
双方がカムの上端において座席フレームとかみ合うよう
になり、そしてカムの下端が基台にピボツトされている
ように配置することもできる。（この例は図には示され
ていない）椅子を操作する場合に、例えば座席がカムの揺動面42
の上で後方に向つて揺動される時には、座席フレーム16
は、カム41に対してピボツト回転し、揺動運動を行うと
共に、基台10に対して後方向に並進運動を行うことにな
る。このような運動を行つている間、ピボツトピン44は
第１図に示された一点鎖線70にそつて符号44aによつて
示された位置へ移動する。

このような運動は座席に望ましいアーチ状の行程をと
らせ、このアーチは適当な長さとピツチとを持つか、又
は適当な曲率半径を有し、これにより行程の両端におい
てよろめき運動を伴ないスムースな揺動運動を与えるこ
とになる。

更に又、揺動面42の曲率半径を適当な数値に選ぶか、
又は椅子の両側におけるカム41の間隔を適当な数値に選
ぶか、又はカムのピボツト点44の高さを適当な数値に選
ぶことによつて、座席の揺動運動の色々な希望する種類
を容易に達成することができる。上に述べた要因のいず
れか一つを変化させることによつて座席の運動に影響を
与えることができる。

更に又、揺動面42の曲率半径は二つのカムの各々で変
化させて、希望する運動を与えることができる。例えば
第１図に示された実施例で前方のカムの揺動面42は44.4
mm（1 3/4″）の曲率半径をもち、そして後方のカムの
揺動面42は34.9mm（1 3/8″）の曲率半径を持つことが
できる。二つのカム装置40は、座席フレーム16及び基台
10と共に“４個のバー”による連動装置を形成するもの
で、これらのバーの中の二つはフレキシブルで、座席フ
レームによつて達成される運動の行程を予め定められた
ものとすることができる。カム41は座席フレームのピボ
ツトピン44の点でピボツトするか、又は基台にピボツト
することもできるが、他の可動式又はフレキシブルな連
結を使用して希望する種類の運動を達成することもでき
るであろう。

この発明の実施に当つてカムの配置方法の異なつた種
類を採用することも可能である。例えば第３図に示す如
く、三角形の配置方法をとることができ、この場合に一
つのカム装置40aは基台の前端におけるその中央部分に
位置し、カム装置40aの後に置かれた二つのカム装置40b
は椅子の向い合つた側部分に位置している。基台の側部
及び横木はそれぞれ12a及び14aで示されている。

第４図においては、ただ二つのカム装置40c及び40dを
使用し、これらは椅子の中央軸にそつて前後に置かれて
いる。

＜発明の効果＞この発明による揺り椅子は以上のような構成よりなる
ものであり、これによつて、従来のカム構造揺り椅子の
ように、両端におけるよろめき運動を伴わないスムース
な揺動運動を達成することができる。また、従来の連動
装置式滑動椅子に較べて、複雑な連動装置を必要とせ
ず、簡潔で経済的な構成の連動装置により、安定した揺
動運動及び並進運動を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の実施例を示す揺り椅子の側面図
で、その一部は断面で示されている。第２図は、第１図の線２−２にそつた断面図である。第３図及び第４図は、この発明の第二番目及び第三番目
の実施例を示した平面図である。 10……基台、 16……座席フレーム、 40……カム装置、 41……カム、 42……揺動面、 44……ピボツトピン。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献実開昭58−123739（ＪＰ，Ｕ) 実開昭53−116306（ＪＰ，Ｕ) 実開昭52−109907（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】基台と、前記基台の上にある座席フレーム
と、前記基台の上で揺動運動を行うために座席フレーム
を取り付ける連動装置を有する揺り椅子であつて、前記
の連動装置は互いに椅子の前後に置かれた少なくとも二
つのカムを含み、前記カムの各々は前記基台及び座席フ
レームの中の一つにそつて移動するようにかみ合された
凸型のアーチ状の揺動面を有し、一方前記カムは前記の
基台及び座席フレームの中の他の一つにピボツトピンに
よつて連結され、これに対して動くことができるように
なつていることを特徴とする揺り椅子。
【請求項２】前記のカムの二対がそれぞれ椅子の向い合
つた側部の上に置かれ、各対のカムが互いにタンデムに
置かれていることを特徴とする請求項１記載の揺り椅
子。
【請求項３】前記のカムの三つが互いに三角形の形に配
置されていることを特徴とする請求項１記載の揺り椅
子。
【請求項４】前記のカムが椅子の中央部分にそつて配置
されていることを特徴とする請求項１記載の揺り椅子。
【請求項５】前記各々のカムを正常な位置に引きもどす
ようなフレキシブルな偏倚装置を有することを特徴とす
る請求項１記載の揺り椅子。
【請求項６】前記カムの各々が座席フレームにピボツト
ピンで連結され、そして基台の上にかみ合された揺動面
を有することを特徴とする請求項１記載の揺り椅子。
【請求項７】前記カムの各々が基台及び座席フレームの
双方に動き得るように連結されていることを特徴とする
請求項１記載の揺り椅子。
【請求項８】ばね装置がそれぞれ前記のカムを基台及び
座席フレームの中の一つに連結することを特徴とする請
求項７記載の揺り椅子。
【請求項９】前記の偏倚装置が基台及び座席フレームの
中の一つに連結されていることを特徴とする請求項５記
載の揺り椅子。
【請求項１０】基台、座席フレーム、そしてこの座席フ
レームと基台との間を連結する連動装置を有する揺り椅
子であつて、前記座席フレームが前記基台に対して揺動
運動及び並進運動を行うように前記基台の上に取り付け
られ、前記の連動装置は前記座席フレーム及び基台の中
の一つにそつて移動するようにかみ合されたアーチ状の
凸形揺動面を有するカムと、そして前記座席フレーム及
び基台の中の一つと前記カムとを連結する一つのリンク
とを有する四つのバーによる連動装置を有するもので、
前記のカムは前記座席フレーム及び基台の中の他の一つ
にピボツトピンで連結され、これによつて前記座席フレ
ーム及び基台の中の他の一つと前記のカムとは互いに動
き得るようになつている揺り椅子。
【請求項１１】前記のリンクが前記基台及び座席フレー
ムの中の一つに連結されたばねからなることを特徴とす
る請求項10記載の揺り椅子。
【請求項１２】座席フレームを基台に取り付けるための
連動装置で、この連動装置は互いに前後して配置された
一対のカムで上端及び下端の部分を有し、前記カムはそ
の端部の一つの上に凸形のアーチ状の揺動面を有すると
ともに、前記カムをその今一つの端部でピボツトピンに
よつて連結するリンクを有し、前記のリンクは前記座席
フレーム及び基台の中の一つに取り付けるようになつて
いて、前記カムは前記座席フレーム及び基台の中の他の
一つにそつて移動するようにかみ合された揺動面を有す
る連動装置。
【請求項１３】前記カムの一つに連結された少くとも一
つのフレキシブルなリンク部品を有し、このフレキシブ
ルなリンク部品は椅子の基台及び座席フレームの中の一
つに連結されるようになつていることを特徴とする請求
項12記載の連動装置。
【請求項１４】今一つのカムに連結された第二番目のフ
レキシブルなリンク部品を有し、このフレキシブルなリ
ンク部品は椅子の基台及び座席フレームの中の一つの連
結されるようになつていることを特徴とする請求項13の
連動装置。
【請求項１５】前記のカムの揺動面が色々な曲率半径を
有することを特徴とする請求項１記載の揺り椅子。
【請求項１６】前記の基台及び座席フレームの中の他の
一つに取り付けられたリンクを有し、前記のカムがこの
リンクにピボツトピンで連結されていることを特徴とす
る請求項１記載の揺り椅子。
【請求項１７】前記のリンクが座席フレームに取り付け
られ、前記のカムの揺動面が基台に対してかみ合つてい
ることを特徴とする請求項13記載の揺り椅子。
【請求項１８】前記のカムが椅子の前後の方向に伸びる
縦の寸法をもつたブロツクであることを特徴とする請求
項１記載の揺り椅子。
【請求項１９】前記のカムの揺動面が色々な曲率半径を
有することを特徴とする請求項12記載の連動装置。