JP2612649B2 - Dc−89誘導体 - Google Patents

Dc−89誘導体

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JP2612649B2
JP2612649B2 JP3186637A JP18663791A JP2612649B2 JP 2612649 B2 JP2612649 B2 JP 2612649B2 JP 3186637 A JP3186637 A JP 3186637A JP 18663791 A JP18663791 A JP 18663791A JP 2612649 B2 JP2612649 B2 JP 2612649B2
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博満 斉藤
聡仁 長村
章良 浅井
英二 小林
克成 五味
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協和醗酵工業株式会社
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はDC−89誘導体に関す
る。本化合物は、優れた抗腫瘍活性を示し、抗腫瘍剤と
して有用である。
【0002】
【従来の技術】本発明のDC−89誘導体に類似する化
合物としては、下記構造式で表されるDC−89A1、
DC−89A2、DC−89B1及びDC−89B2が
知られており、各種細菌に抗菌活性を示すほか、メラノ
ーマB−16等に抗腫瘍活性を示す。
【0003】
【化6】
【0004】DC−89A1はWO87/06265に、DC−8
9A2, DC−89B1およびDC−89B2は特開平
2-119787および特開平1-139590にそれぞれ開示されてい
る。また、本発明の化合物に関連して下記構造を有する
DC−88AがW087/06265に開示されており、各種細菌
に抗菌活性を示すほか、メラノーマB−16等に抗腫瘍
活性を示す。
【0005】
【化7】
【0006】また、特開平3-128379、2-288879および3-
7287にDC-88A誘導体が開示されている。本発明の化合物
と類似の構造を有するSF2582Cの誘導体が特開平
1-275581に、また、CC−1065およびその誘導体が
特開昭54-64695、特開昭60-193989 およびW088/04659に
それぞれ開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は優れた
抗腫瘍活性を有するDC−89誘導体を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は式(I)
【0009】
【化8】
【0010】〔式中、XはClまたはBrを表し、R1
【0011】
【化9】 (式中、R4はN−CH3またはN−CH2CH2NH2
表す。)を表し、
【化10】
【0012】は
【0013】
【化11】
【0014】または
【0015】
【化12】
【0016】(式中、Yは水素原子またはCO2 CH3
を表す。) を表す。〕で表されるDC−89誘導体また
はその薬理上許容される塩を提供する。以下、式(I)
で表される化合物を化合物(I)と称する。同様に一般
式(II)〜(VI)で表される化合物を化合物(II)〜
(VI)と称する。
【0017】化合物(I)の薬理上許容される塩として
は、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫
酸塩、リン酸塩、硝酸塩等の無機酸付加塩、および酢酸
塩、安息香酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸
塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、グリオキシル
酸塩、アスパラギン酸塩、メタンスルホン酸塩等の有機
酸付加塩が包含される。
【0018】次に化合物(I)の製造法について説明す
る。方法1 化合物(I)のうち
【0019】
【化13】
【0020】が
【0021】
【化14】
【0022】である化合物(I−1)は次の工程に従い
得ることができる。
【0023】
【化15】
【0024】(式中、XおよびR1 は前記と同義であ
る。)化合物(I−1)はストレプトマイセス属に属す
る微生物を培養して得られるDC−89A1またはDC
−89B1を塩基の存在下、不活性溶媒中、次式
【0025】
【化16】
【0026】(式中、Halは塩素、臭素またはヨウ素
を表し、R1 は前記と同義である。)で表される化合物
(II)と反応させることにより製造することができる。
塩基としてはイミダゾール、トリエチルアミン、ピリジ
ン、4−ジメチルアミノピリジン等が包含され、通常D
C−89A1またはDC−89B1に対して1〜5等量
用いられるが溶媒を兼ねて大過剰用いてもよい。不活性
溶媒としてはピリジン、塩化メチレン、ジメチルホルム
アミド、テトラヒドロフラン、トルエン等が、単独ある
いは混合して用いられる。化合物 (II) は通常DC−8
9A1またはDC−89B1に対して1〜20等量用いら
れる。反応は -10℃から50℃で行われ、30分から1日で
終了する。方法2 化合物(I−1)は次の工程に従い得ることもできる。
【0027】
【化17】
【0028】(式中、R1 およびXは前記と同義であ
る。) (工程2) DC−89A1またはDC−89B1に塩基の存在下、
不活性溶媒中、クロロギ酸p−ニトロフェニルを反応さ
せることにより化合物(III )を製造することができ
る。塩基としてはトリエチルアミン、ピリジン、4−ジ
メチルアミノピリジン等が包含され、通常DC−89A
1またはDC−89B1に対して1〜5 等量用いられる
が溶媒を兼ねて大過剰用いてもよい。不活性溶媒として
はピリジン、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、テ
トラヒドロフラン、トルエン等が、単独あるいは混合し
て用いられる。クロロギ酸p−ニトロフェニルは通常D
C−89A1またはDC−89B1に対して1〜5等量
用いられる。反応は -10℃から50℃で行われ、30分から
1日で終了する。 (工程3) 次いで、化合物(III )と、次式
【0029】
【化18】
【0030】(式中、R1 は前記と同義である。)で表
される化合物(IV)とを不活性溶媒中反応させることに
より化合物(I−1)を得ることができる。不活性溶媒
としては、ピリジン、塩化メチレン、ジメチルホルムア
ミド、テトラヒドロフラン、トルエン等が単独あるいは
混合して用いられる。化合物(IV)は、通常化合物(II
I )に対して1〜5当量用いられる。反応は -10℃から
50℃で行われ、30分から1日で終了する。方法3 化合物(I)において
【0031】
【化19】
【0032】が
【0033】
【化20】
【0034】である化合物(I−2)は、次の工程に従
い得ることができる。
【化21】 (式中、R1 、XおよびY は前記と同義である。) (工程4) 化合物(I−1) を不活性溶媒中、還元することによ
り化合物(I−2) および化合物(VI)を製造すること
ができる。還元剤としてNaBH4 、NaBH3 CN、
NaAl(OCH2 CH2 OCH3 2 2 、AlH
〔CH2 CH(CH3 2 〕等が包含され、通常化合物
(I−1)に対して1〜30当量用いられる。不活性溶
媒としては水、メタノール、エタノール、t−ブタノー
ル、アリルアルコール、テトラヒドロフラン、ジエチル
エーテル、トルエン等が単独あるいは混合して用いられ
る。反応は -50℃から80℃で行われ、1時間から1日で
終了する。 (工程5) 化合物(I−2) は、また化合物(VI)を不活性溶媒
中、酸と反応させることにより得ることもできる。不活
性溶媒としては塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、エーテル、トルエン、ベンゼ
ン等が、単独あるいは混合して用いられる。酸として
は、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カン
ファースルホン酸、硫酸、BF3 −O(CH2 CH3)
2 、AlCl3、ZnCl2 等が通常化合物(VI)に対
して 0.1〜3 当量用いられる。反応は0℃から80℃で行
われ、1時間から15時間で終了する。
【0035】各工程の反応終了後、必要に応じて反応液
に水、酸、緩衝液を加えて、酢酸エチル、クロロホル
ム、エーテル等の非水溶性溶媒で抽出する。抽出液は
水、食塩水等で洗浄後、無水硫酸ナトリウム等で乾燥
し、溶媒留去後得られた残渣を、シリカゲル等によるカ
ラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、高
速液体分取クロマトグラフィー、再結晶等に付し精製を
行う。
【0036】また中間体にあっては、反応終了後、単
離、精製を行わずに次の工程に用いることも可能であ
る。また、化合物 (I) およびその薬理上許容される塩
は、水あるいは各種溶媒との付加塩の形で存在すること
もあるが、これら付加物も本発明に包含される。さらに
化合物 (I) は、その光学活性体を含め全ての可能な異
性体およびその混合物も本発明に包含される。
【0037】化合物(I)に属する代表的化合物の構造
及び化合物番号を第1表に示す。第1表に示される化合
物の合成中間体の構造式および化合物番号を第2表に示
す。なお、第1表および第2表において、タイプA、
B、Cとは、それぞれ化合物(I−1)、化合物(I−
2)、化合物(VI)に属することを示している。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】次に代表的な化合物(I)の薬理活性を実
験例で説明する。 実験例 サルコーマ180 腫瘍に対する治療効果 体重18〜20gのddY 雄マウス1群 5匹にサルコーマ 180
腫瘍 5×105 個を腋窩部皮下に移植した。移植後1日目
に第3表に示す濃度の化合物 (I) を含む生理食塩水
0.2mlを静脈内に投与した。移植7日後のT/C〔T :
試験例の平均腫瘍体積 (mm3) 、 C :対照 (生理食塩水
0.2mlを静脈内に投与したもの) の平均腫瘍体積(mm3)
〕を測定した。
【0041】その結果を第3表に示す。
【0042】
【表3】
【0043】化合物(I)及びその薬理上許容される塩
は、単独でまたは少なくとも1種の製剤上許容される補
助剤と共に抗腫瘍組成物として用いることができる。例
えば、化合物(I)あるいはその塩を、生理食塩水やグ
ルコース、ラクトース、マンニトール等の水溶液に溶解
して注射剤として適当な医薬組成物とする。または、化
合物(I)またはその塩を常法に従って凍結乾燥し、こ
れに塩化ナトリウムを加えることによって粉末注射剤を
作成する。本医薬組成物は必要に応じ、製剤分野で周知
の添加剤、例えば製剤上許容される塩等を含有すること
ができる。本組成物の投与量は患者の年齢、症状等によ
って異なるが人を含む哺乳動物に対し化合物(I)とし
て0.01〜50mg/kg/日である。投与は例えば1日1回
(単回投与または連日投与)または間歇的に1週間に1
〜3回、2、3週間に1回静脈注射により行う。また、
望まれる場合は同様の投与量、投与形態で動脈内投与、
腹腔内投与、胸腔内投与等も可能である。望まれる場合
は同様の投与量、投与形態で経口投与も可能である。経
口投与形態は錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、アン
プル剤等を包含し、これらは製剤分野で周知の医薬補助
剤を含む。
【0044】本抗腫瘍組成物は人を含む哺乳動物の白血
病、胃癌、大腸癌、肺癌、乳癌、子宮癌等に効果が期待
される。以下に本発明の実施例および参考例を示す。以
下の実施例および参考例で示される理化学的性質は次の
機器類によって測定した。
【0045】 またシリカゲルは、和光純薬工業社製のワコーゲルC-20
0 を用いた。以下の実施例および参考例で常法処理とあ
るのは下記の反応後処理を表す。
【0046】反応液にpH5 のクエン酸あるいはリン酸緩
衝液を加え、酢酸エチルまたはクロロホルムで抽出し、
有機溶媒層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧下留去する。
【0047】
【実施例】実施例1 化合物1の合成 DC−89B1の100mg(0.170mmol)の塩化メチレン溶液
14mlに氷冷攪拌下、トリエチルアミン47.4μl(0.34mmo
l) およびp-ニトロフェニルクロロホルメート87.5mg(0.
43mmol)を加え、1時間攪拌した後、N-メチルピペラジ
ン56.6μl(0.51mmol) を加え、さらに1時間攪拌した。
常法処理して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー (50ml、溶出液; クロロホルム :メタ
ノール=50 :1)により精製して、化合物1を96.3mg (収
率 79.3 %) 得た。
【0048】化合物1の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.09(1H,d,J=0.5Hz), 7.4
7(1H,s), 6.78(1H,s), 6.61(1H,d,J=2.3Hz), 5.44(1H,
s), 4.54(1H,m), 4.49(1H,dd,J=6.5,12.4Hz), 4.32(1H,
dd,J=1.6,12.4Hz), 4.08(3H,s), 3.93(3H,s), 3.88(3H,
s), 3.86(1H,dd,J=5.9,19.8Hz), 3.79(3H,s), 3.71(1H,
dd,J=5.3,19.8Hz), 3.80-3.60(4H,br), 2.58(4H,br),
2.43(3H,br), 1.68(3H,s) SIMS(m/z) ; 714, 716(M+1) +
【0049】実施例2 化合物2の合成 化合物1の31.0mg(0.043mmol) のエタノール溶液5ml に
5.8 規定塩酸メタノール溶液15ml(0.087mmol) を加え
て、減圧下濃縮し、得られた残渣を真空乾燥することに
より化合物2を32.6mg (収率100 %) 得た。
【0050】化合物2の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) ;11.56(1H,d,J=1.8Hz),
10.74(1H,br), 7.92(1H,s),7.48(1H,s), 6.89(1H,s),
6.72(1H,d,J=2.0Hz), 4.89(1H,m), 4.43(1H,dd,J=5.1,1
3.9Hz), 4.14(1H,br d,J=13.9Hz), 3.91(3H,s), 3.79(3
H,s), 3.78(3H,s), 3.78(1H,dd,J=5.7,19.6Hz), 3.64(3
H,s), 3.51(1H,dd,J=2.8,19.6Hz), 3.20(8H,m), 2.76(3
H,br), 1.50(3H,s)
【0051】実施例3 化合物3の合成 参考例4で得られた化合物dの120mg(0.142mmol)を含む
塩化メチレン溶液5mlにトリフルオロ酢酸 5mlを加え25
℃で 1時間攪拌した。常法処理して、粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(30ml、溶出液 ;クロロ
ホルム :メタノール=10 : 1 )により精製して、化合物
3を110 mg (収率 100%) 得た。
【0052】化合物3の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ;11.51(1H,d,J=1.7Hz), 8.4
9(2H,br), 7.67(2H,s), 6.88(1H,s), 6.70(1H,d,J=1.9H
z), 4.89(1H,m), 4.44(1H,dd,J=4.5,13.4Hz), 4.13(1H,
br d,J=13.4Hz), 3.91(3H,s), 3.79(3H,s), 3.78(3H,
s), 3.77(1H,dd,J=5.7,19.7Hz), 3.62(3H,s), 3.51(1H,
dd,J=3.1,19.7Hz), 3.17(2H,m), 3.07(4H,br), 2.58(4
H,br), 2.46(2H,br), 1.48(3H,s) SIMS(m/z) ; 743, 745(M+1) +
【0053】実施例4 化合物4の合成 化合物1の代わりに化合物3を用いる以外は実施例2と
同様にして化合物3の40mg(0.054mmol) から化合物4を
43.6mg (収率99%) 得た。
【0054】化合物4の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) ;11.53(1H,br), 9.26(2
H,br), 7.93(2H,br), 7.36(1H,s), 6.88(1H,s), 6.69(1
H,d,J=1.8Hz), 4.89(1H,br), 4.42 (1H,dd,J=5.1,13.7H
z), 4.14(1H,br d,J=13.7Hz), 3.91(3H,s), 3.79(3H,
s), 3.78(3H,s), 3.78(1H,dd,J=5.6,19.6Hz), 3.62(3H,
s), 3.62(1H,m), 3.52(8H,m), 3.17(4H,m), 1.49(3H,s)
【0055】実施例5 化合物5の合成 N−メチルピペラジンの代わりに4−ピペリジルピペリ
ジンを用いる以外は実施例1と同様にして化合物aの 1
00mg(0.17mmol)から化合物5を92.4mg (収率 69 %) 得
た。
【0056】化合物5の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.09(1H,br), 7.45(1H,
s), 6.78(1H,s), 6.60(1H,d,J=2.3Hz), 5.47(1H,d,J=9.
8Hz), 4.50(2H,m), 4.32(3H,m), 4.08(3H,s), 3.93(3H,
s), 3.87(1H,dd,J=6.0,19.5Hz), 3.88(3H,s), 3.79(3H,
s), 3.70(1H,dd,J=5.1,19.5Hz), 2.97(1H,br), 2.84(1
H,br), 2.64(4H,br), 2.00(2H,br), 1.75(3H,br),1.68
(3H,br), 1.64(3H,br), 1.52(3H,br) SIMS(m/z) ; 782, 784(M+1) +
【0057】実施例6 化合物6の合成 化合物1の代わりに化合物5を用いる以外は実施例2と
同様にして化合物5の32mg(0.041mmol) から化合物6を
33.1mg (収率 99 %) 得た。
【0058】化合物6の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(DMSO-d6) δ(ppm) ;11.55(1H,d,J=1.5Hz),
9.86(1H,br), 7.81(1H,s), 7.45(1H,s), 6.89(1H,s),
6.72(1H,d,J=2.2Hz), 4.88(1H,br), 4.42(1H,br), 4.32
(1H,br), 4.13(2H,br), 3.91(3H,s), 3.79(3H,s), 3.78
(3H,s), 3.78(1H,dd,J=5.6,19.7Hz), 3.63(3H,s), 3.51
(1H,dd,J=2.1,19.7Hz), 3.37(3H,br), 2.91(4H,br), 2.
10(2H,br), 1.78(7H,m), 1.50(3H,s), 1.40(1H,m)
【0059】実施例7 化合物7の合成 参考例3で得られる化合物cの73mg(0.1mmol) をトルエ
ン10mlに溶解し、カンファースルホン酸48mg(0.2mmol)
を加え、50℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物に
飽和炭酸水素ナトリウム水を加えクロロホルムで抽出し
た。クロロホルム層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (40ml、n-へキ
サン: 酢酸エチル= 3 : 1)で精製し、化合物7を54mg(
収率79%) 得た。
【0060】化合物7の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.02(1H,br s), 8.21(1H,
br s), 6.55(1H,s), 6.45(1H,d,J=2.3Hz), 6.05(1H,br
s), 4.58(1H,m), 4.24(1H,dd,J=11.0,5.7Hz), 4.19(1H,
dd,J=10.9,6.1Hz), 4.07(1H,br d,J=5.7Hz), 4.03(3H,
s), 3.93(3H,s), 3.90(3H,s), 3.78(3H,s), 3.74(1H,br
d,J=6.5Hz), 2.69(3H,s), 0.88(9H,s), 0.08(6H,s) IR(KBr) ν( cm-1) ; 3468, 3306, 2936, 2860, 1703,
1615, 1586, 1528, 1496, 1443, 1311, 1256, 1214, 11
24, 1088, 997 SIMS(m/z) ; 688, 686(M+1) + , 606, 454, 452, 234
【0061】実施例8 化合物8の合成 参考例1で得られる化合物aの 347mg(0.49mmol)をアリ
ルアルコール10mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム74
mg(1.96mmol)を加え、0℃から室温で1時間攪拌した。
得られた反応混合物に1規定塩酸を加えクロロホルムで
抽出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム
水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(100ml、n-ヘキサン : 酢
酸エチル= 2 : 1)で精製し、化合物8を47mg (収率15
%) 得た。
【0062】化合物8の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.02(1H,br s), 7.88(1H,
br s), 6.58(1H,s), 6.36(1H,s), 6.23 (1H,d,J=2.3H
z), 6.18(1H,q,J=0.8Hz), 4.61(1H,m), 4.24(1H,dd,J=1
0.7,5.7Hz), 4.19(1H,dd,J=10.7,6.6Hz), 4.03(3H,s),
3.90(3H,s), 3.80(3H,s), 3.68(1H,dd,J=11.9,6.4Hz),
3.41(1H,dd,J=11.9,6.5Hz), 2.48(3H,d,J=0.6Hz), 0.89
(9H,s), 0.081(3H,s), 0.085(3H,s) IR(KBr) ν( cm-1) ; 2932, 2858, 1610, 1596, 1508,
1363, 1313, 1255, 1105, 839 SIMS(m/z) ; 630, 628(M+1) + , 628, 234
【0063】実施例9 化合物9の合成 参考例2で得られる化合物bの 100mg(0.151mmol) をア
リルアルコール5mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム
23mg(0.605mmol) を加え、0℃から室温で1時間攪拌し
た。反応混合物に1規定塩酸を加えクロロホルムで抽出
した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽
和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー (30ml、クロロホルム:アセトン=
200 : 1)で精製し、化合物9を12mg (収率14%) 得た。
【0064】化合物9の理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.11(1H,br s), 8.31(1H,
br s), 6.86(1H,s), 6.67(1H,s), 6.32(1H,d,J=2.0Hz),
6.21(1H,q,J=1.1Hz), 4.59(2H,m), 4.25(1H,dd,J=10.
0,5.3Hz), 4.05(3H,s), 3.91(3H,s), 3.82(3H,s), 3.71
(1H,dd,J=17.5,6.3Hz),3.43(1H,dd,J=17.4,6.6Hz), 3.0
7(3H,s), 2.99(3H,s), 2.46(3H,br s)IR(KBr) ν( c
m-1) ; 3272, 2934, 1711, 1619, 1508, 1490, 1388, 1
314, 1169, 750 SIMS(m/z) ; 587, 585(M+1) + , 507, 234
【0065】実施例10 化合物10の合成 参考例6で得られる化合物fの24.4mg(0.037mmol) をト
ルエン2ml に溶解し、カンファースルホン酸25.8mg(0.1
1mmol)を加え、50℃にて1時間攪拌した。反応混合物に
飽和炭酸水素ナトリウム水を加え酢酸エチルで抽出し
た。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(20ml 、n−ヘ
キサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、化合物10を
13.9mg(収率:58%)得た。
【0066】化合物10の理化学的性質は以下の通りで
ある。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm); 9.02(1H,br s), 8.20(1
H,br s), 6.54(1H,s), 6.45(1H,s), 6.04(1H,d,J=1.9H
z), 4.56(1H,m), 4.32(1H,br), 4.22(1H,dd,J=11.7,6.0
Hz), 4.03(3H,s), 3.93(3H,s), 3.90(3H,s), 3.86(1H,d
d,J=17.1,7.0Hz), 3.78(3H,s), 3.65(1H,dd,J=17.2,6.1
Hz), 2.69(3H,s), 0.89(9H,s), -0.07(3H,s), -0.08(3
H,s) IR(KBr) ν(cm -1); 2858, 1697, 1615, 1497, 1443, 1
313, 1263, 1216, 1125,1088, 998 EIMS(m/z); 641(M) + , 408, 371, 234
【0067】実施例11 化合物11の合成 参考例5で得られる化合物eの45mg(0.068mmol) をアリ
ルアルコール1ml に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム7.
7mg(0.20mmol) を加え、0℃から室温にて1時間攪拌し
た。反応混合物に0.5 規定塩酸を加えクロロホルムで抽
出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水、
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(30ml、n−ヘキサン:酢酸エ
チル=3:1)で精製し、化合物11を3.4mg (収率:
9%)得た。
【0068】化合物11の理化学的性質は以下の通りで
ある。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm); 8.99(1H,br s), 7.87(1
H,br s), 6.58(1H,s), 6.37(1H,s), 6.22(1H,d,J=1.9H
z), 6.19(1H,dq,J=2.1,0.8Hz), 4.57(1H,m), 4.38(1H,d
d,J=12.4,2.8Hz), 4.21(1H,dd,J=12.5,5.2Hz), 4.03(3
H,s), 3.90(3H,s), 3.80(3H,s), 3.56(1H,dd,J=17.2,6.
4Hz), 3.25( 1H,dd,J=17.2,6.1Hz), 2.49(3H,br s),0.9
0(9H,s), -0.07(3H,s), -0.08(3H,s) IR(KBr) ν(cm -1); 2932, 1620, 1507, 1363, 1314, 1
261, 1105, 835 EIMS(m/z);583(M)+ , 350, 313, 234
【0069】実施例12 化合物12の合成 参考例7で得られる化合物gの81.7mg(0.133mmol) をア
リルアルコール5ml に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム
15.1mg(0.40mmol)を加え、0℃から室温にて1時間攪拌
した。反応混合物に1規定塩酸を加え酢酸エチルで抽出
した。酢酸エチル層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(20ml、クロロホルム:メタノ−ル=
100:1)で精製し、化合物12を10.6mg(収率:1
5%)得た。
【0070】化合物12の理化学的性質は以下の通りで
ある。1H-NMR(DCl3)δ(ppm); 9.10(1H,br s), 8.29(1H,
br s), 6.87(1H,s), 6.67(1H,s), 6.31(1H,d,J=2.0Hz),
6.22(1H,br s), 4.55(1H,m), 4.47(1H,br d,J=12.5H
z), 4.21(1H,dd,J=12.5,6.8Hz), 4.05(3H,s), 3.91(3H,
s), 3.82(3H,s), 3.58(1H,dd,J=17.3,6.5Hz), 3.27(1H,
dd,J=17.3,6.3Hz), 3.07(3H,s), 2.99(3H,s), 2.47(3H,
br s) IR(KBr) ν(cm -1); 2934, 1711, 1620, 1507, 1491, 1
389, 1316, 1223, 1175,997 EIMS(m/z); 540(M) + , 307, 270, 234
【0071】実施例13 化合物13の合成 DC−89B1の代わりにDC−89A1を用いる以外
は、実施例1と同様にしてDC−89A1の100mg (0.1
84mmol) から化合物13を 90mg ( 収率73%)得た。
【0072】化合物13の理化学的性質は以下の通りで
ある。1H-NMR (DMSO-d6)δ(ppm): 11.54(1H,d,J=1.5H
z), 7.80 (1H,s), 7.40(1H,s), 6.88 (1H,s), 6.71(1H,
d,J=2.0Hz), 4.78(1H,m), 4.39(1H,dd,J=4.7,13.5Hz),
4.07(1H,dd,J=1.9,13.5Hz), 3.91(3H,s), 3.79(3H,s),
3.78(3H,s),3.64(3H,s), 3.60(1H,dd,J=5.6,19.4Hz),
3.35(1H,dd,J=2.8,19.4Hz), 3.19 -3.44(8H,m), 2.32(3
H,br), 1.49(3H,s) SIMS (m/z); 670 (M+1) +
【0073】実施例14 化合物14の合成 化合物1の代わりに化合物13を用いる以外は、実施例
2と同様にして化合物13の40mgから化合物14を40mg
(収率 95 %) 得た。
【0074】化合物14の理化学的性質は以下の通りで
ある。1H-NMR (DMSO-d6)δ(ppm): 11.54(1H,d,J=1.6H
z), 10.47(1H,br), 7.88(1H,br),7.47(1H,s), 6.89(1H,
s), 6.71(1H,d,J=1.8Hz), 4.78 (1H,m), 4.40(1H, br
d,J=10.8Hz), 4.08(1H,br d,J=13.1Hz), 3.91(3H,s),
3.79(3H,s), 3.78(3H,s), 3.64(3H,s), 3.60(1H,dd,J=
5.9,19.7Hz), 3.38(1H,dd,J=2.5,19.7Hz), 3.10 -3.46
(8H,m), 2.80(3H,br), 1.51(3H,s)
【0075】参考例1 化合物aの合成 DC−89B1の 100mg(0.17mmol)をN,N-ジメチルホル
ムアミド 5mlに溶解し、0 ℃でイミダゾール40.5mg(0.5
6mmol)およびt-ブチルジメチルシリルクロライド90mg
(0.56mmol)を加え、0 ℃で3時間攪拌した。反応混合物
に1規定塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル
層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得
られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(30ml 、n-ヘキサン:酢酸エチル=3 : 1)で精製し、
化合物aを 122mg (収率99%) 得た。
【0076】化合物aの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.03(1H,d,J=0.7Hz), 6.9
0(1H,s), 6.72(1H,s), 6.52(1H,d,J=2.2Hz), 5.02(1H,
s), 4.57(1H,m), 4.46(1H,dd,J=13.3,6.2Hz), 4.20(1H,
br d,J=13.3Hz), 4.06(3H,s), 3.92(3H,s), 3.85(3H,
s), 3.83(1H,dd,J=19.3,6.2Hz), 3.78(3H,s), 3.65(1H,
dd,J=19.3,5.2Hz), 1.69(3H,s), 0.91(9H,s), 0.15(6H,
s) IR(KBr) ν( cm-1) ; 2936, 2860, 1747, 1701, 1612,
1508, 1394, 1301, 1254, 1109, 828 SIMS(m/z) ; 704, 702(M+1) + , 622, 470, 468, 387,
329, 234
【0077】参考例2 化合物bの合成 DC−89B1の50mg(0.085mmol) をピリジン 2.5mlに
溶解し、0℃でN,N-ジメチルカルバモイルクロライド
0.078ml(0.85mmol)を加え、0℃から室温で4時間攪拌
した。反応混合物に1規定塩酸を加えクロロホルムで抽
出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水、
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー (30ml、n-ヘキサン:酢酸エチ
ル=2:3)で精製し、化合物bを55mg (収率98%) 得
た。
【0078】化合物bの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.09(1H,br s), 7.46(1H,
s), 6.78(1H,s), 6.60(1H,d,J=2.3Hz), 5.46(1H,s), 4.
55(1H,m), 4.48(1H,dd,J=12.8,6.4Hz), 4.32(1H,dd,J=1
2.8,2.6Hz), 4.08(3H,s), 3.93(3H,s), 3.88(3H,s), 3.
88(1H,dd,J=19.4,6.0Hz), 3.79(3H,s), 3.71(1H,dd,J=1
9.4, 5.3Hz), 3.07(3H,s), 3.00(3H,s), 1.68(3H,s) IR(KBr) ν( cm-1) ; 3332, 2938, 1715, 1623, 1506,
1388, 1312, 1245, 1161 SIMS(m/z) ; 661, 659(M+1) + , 579, 427, 425, 344,
234
【0079】参考例3 化合物cの合成 参考例1で得られる化合物aの347mg(0.49mmol) をアリ
ルアルコール10mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム74
mg(1.96mmol)を加え、0℃から室温で1時間攪拌した。
反応混合物に1規定塩酸を加えクロロホルムで抽出し
た。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和
食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(100ml、n-ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)で精製し、化合物cを73mg(収率21%) 得た。
【0080】化合物cの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.00(1H,br s), 6.67(1H,
s), 6.63(1H,s), 6.35(1H,d,J=2.1Hz), 5.34(1H,d,J=9.
3Hz), 4.52(3H,m), 4.16(1H,dd,J=13.9,6.7Hz), 4.05(3
H,s), 3.91(3H,s), 3.84 (3H,s), 3.76(3H,s), 3.44(1
H,br d,J=2.9Hz), 3.42(1H,br d,J=3.4Hz), 1.74(1H,d,
J=9.4Hz), 1.61(3H,s), 0.89(9H,s), 0.51(3H,s),0.23
(3H,s) IR(KBr) ν( cm-1) ; 2934, 2858, 1734, 1616, 1495,
1389, 1255, 1108, 1047, 838 SIMS(m/z) ; 706, 704(M+1) + , 626, 472, 470, 391,
234
【0081】参考例4 化合物dの合成 N-メチルピペラジンの代わりにN-tert- ブトキシカルボ
ニルアミノエチルピペラジンを用いる以外は、実施例1
と同様にして、DC−89B1の 200mgから化合物dを
218mg (収率79%) 得た。
【0082】化合物dの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm) ; 9.14(1H,br), 7.45(1H,
s), 6.74(1H,s), 6.56(1H,d,J=2.2Hz), 5.60(1H,br),
4.50(2H,m), 4.29(1H,m), 4.07 (3H,s), 3.93(3H,s),
3.88(3H,s), 3.86(1H,dd,J=5.9,19.4Hz), 3.77(3H,s),
3.70(1H,dd,J=6.7,19.4Hz), 3.49(6H,m), 2.50(6H,m),
1.68(3H,s), 1.45(9H,s)SIMS(m/z) ; 843, 845(M+1) +
【0083】参考例5 化合物eの合成 DC−89A1の50mg(0.092mmol) をN,N−ジメチル
ホルムアミド1ml に溶解し、0℃にてイミダゾール19.4
mg(0.28mmol)およびt−ブチルジメチルシリルクロライ
ド41.6mg(0.28mmol)を加え、0℃にて3時間攪拌した。
反応混合物に1規定塩酸を加え酢酸エチルで抽出した。
酢酸エチル層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃
縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(20ml、n−ヘキサン:酢酸エチル=3:
1)で精製し、化合物eを50.8mg(収率:84%)得
た。
【0084】化合物eの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm); 9.03(1H,br s), 6.90(1H,
s), 6.71(1H,s), 6.50(1H,d,J=2.1Hz), 5.02(1H,br),
4.52(1H,m), 4.44(1H,dd,J=13.0,5.9Hz), 4.12(1H,br
d,J=13.1Hz), 4.06(3H,s), 3.92(3H,s), 3.86(3H,s),
3.79(3H,s), 3.68(1H,dd,J=19.1,6.1Hz), 3.51(1H,dd,J
=19.1,4.6Hz), 1.69(3H,s), 0.91(9H,s), 0.17(6H,s) IR(KBr) ν(cm -1); 2860, 1749, 1701, 1612, 1510, 1
394, 1300, 1260, 1108,828 EIMS(m/z); 657(M) + , 621, 424, 388, 329, 234
【0085】参考例6 化合物fの合成 参考例5で得られる化合物eの45mg(0.068mmol) をアリ
ルアルコール1ml に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム7.
7mg(0.20mmol) を加え、0℃から室温にて1時間攪拌し
た。反応混合物に0.5 規定塩酸を加えクロロホルムで抽
出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水、
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(30ml、n−ヘキサン:酢酸エ
チル=2:1)で精製し、化合物fを18mg(収率:40
%)得た。
【0086】化合物fの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm); 9.01(1H,br s), 6,68(1H,
s), 6.67(1H,s), 6.37(1H,d,J=1.8Hz), 5.34(1H,s), 4.
56(1H,br), 4.49(1H,m), 4.41(1H,dd,J=12.9,3.5Hz),4.
11(1H,dd,J=12.8,6.7Hz), 4.05(3H,s), 3.91(3H,s), 3.
85(3H,s), 3.77(3H,s), 3.32(1H,br d,J=5.9Hz), 3.30
(1H,br d,J=6.2Hz), 1.75(1H,br), 1.66(3H,s),0.89(9
H,s), -0.012(3H,s), -0.03(3H,s) IR(KBr) ν(cm -1); 2934, 2858, 1733, 1617, 1496, 1
389, 1312, 1220, 1121,838 EIMS(m/z);659(M)+ , 426, 234
【0087】参考例7 化合物gの合成 DC−89A1の100mg(0.184mmol)をピリジン5mlに
溶解し、0℃にてN,N−ジメチルカルバモイルクロラ
イド0.254ml(2.76mmol) を加え、0℃から室温にて3時
間攪拌した。反応混合物に1規定塩酸を加えクロロホル
ムで抽出した。クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(40ml、クロロホルム:メ
タノ−ル=100:1)で精製し、化合物gを111.8mg
(収率:98%)得た。
【0088】化合物gの理化学的性質は以下の通りであ
る。1H-NMR(CDCl3)δ(ppm); 9.07(1H,br s), 7.46(1H,
s), 6.78(1H,s), 6.59(1H,d,J=2.3Hz), 5.40(1H,s), 4.
50(2H,m), 4.23(1H,br d,J=10.7 Hz), 4.08(3H,s), 3.9
3(3H,s), 3.88(3H,s), 3.79(3H,s), 3.72(1H,dd,J=19.
3,5.8Hz), 3.57(1H,dd,J=19.2,5.0Hz), 3.07(3H,s), 3.
00(3H,s), 1.69(3H,s) IR(KBr) ν(cm -1); 3268, 2938, 1739, 1618, 1509, 1
387, 1259, 1224, 1164,1110, 996 EIMS(m/z);614(M)+ , 578, 381, 345, 234
【0089】
【発明の効果】本発明によれば、化合物(I)またはそ
の薬理上許容される塩は高い抗腫瘍活性を有しており、
抗腫瘍剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 加藤 孔一 審判官 宮本 和子 審判官 谷口 浩行 (56)参考文献 特開 平2−119787(JP,A) 特開 平1−139590(JP,A) 欧州公開365041(EP,A1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 〔式中、XはClまたはBrを表し、R1 は 【化2】 (式中、R4はN−CH3またはN−CH2CH2NH2
    表す。)を表し、 【化3】 は 【化4】 または 【化5】 (式中、Yは水素原子またはCO2 CH3 を表す。) を
    表す。〕で表されるDC−89誘導体またはその薬理上
    許容される塩。
JP3186637A 1990-07-26 1991-07-25 Dc−89誘導体 Expired - Lifetime JP2612649B2 (ja)

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