JP2607544B2 - 上昇流再生に用いるイオン交換塔 - Google Patents

上昇流再生に用いるイオン交換塔

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  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は純水製造装置等に利用することができる上昇
流再生に用いるイオン交換塔に関するものである。
<従来の技術> 従来からイオン交換装置の操作のうちでは下降流通
水、下降流再生(以下、下降流再生と称する。)および
下降流通水、上昇流再生(以下、上昇流再生と称す
る。)の両者が最も一般的であるが、これら両者を比較
するとそれぞれ同量の再生剤を用いて再生した場合、上
昇流再生の方が下降流再生よりも高純度の処理水を得る
ことができる。
換言すれば所定の純度の処理水を得るために要する再
生剤の使用量は上昇流再生の方が下降流再生よりも少な
い。
上昇流再生は下降流再生に比較してかかる利益がある
ので、純水製造装置あるいは糖液精製装置などのイオン
交換操作に近年ますます採用されている。
従来から用いられている上述した上昇流再生に用いる
イオン交換塔およびその操作は、純水製造装置のカチオ
ン塔を例にすると以下の通りである。
すなわち第2図に示したごとく珪石などの支持層1を
下部に有するイオン交換塔2に強酸性カチオン交換樹脂
3を充填し、通水する際には後述する再生および洗浄後
に弁4および弁5を開けて、原水を原水流入管6、上部
ディストリビュータ7を介して強酸性カチオン交換樹脂
3の充填層に下降流で通水し、その処理水を支持層1、
処理水管8を介して流出させ、当該処理水を次いで脱炭
酸塔(図示せず)、アニオン塔(図示せず)に通して純
水を得る。
このような通水により処理水のナトリウムリークが増
大して純度が低下してきたら、次のような再生を行う。
すなわち通水後に通常は逆洗を行うことなく、弁9、
10、11を開けて、支持流体流入管12から上部ディストリ
ビュータ7を介して支持流体として圧縮空気あるいは水
を流入するとともに、再生剤流入管13から下部ディスト
リビュータ14を介して酸再生剤を流入し、支持流体およ
び再生廃液をコレクタ15に介して再生廃液流出管16から
流出する。
従来の上昇流再生においては、前記コレクタ15をイオ
ン交換樹脂充填層の上層部内に設置し、イオン交換塔2
上部から流入する支持流体が当該コレクタ15の上部に充
填されているイオン交換樹脂充填層を下降流で通過する
時の押圧力で、再生剤の上昇流によりコレクタ15下部の
イオン交換樹脂充填層が流動するのを防止している。
このような酸再生剤の流入が終了した後、イオン交換
塔2の上部から支持流体を流入するのを続行するととも
に、再生剤流入管13から押出水を流入する、いわゆる押
し出しを行い、次いで弁9、10、13を閉じ、弁4、弁17
を開けて、原水流入管6から洗浄水として原水を流入
し、洗浄廃水をブロー管18から流出する。なお前記押し
出しを十分に行って、当該洗浄操作を省略することもあ
る。
規定の洗浄が終了した後、前述した通水を行う。なお
従来の上昇流再生において通常は逆洗を行わないのは以
下の理由による。
すなわち第2図に示したごとくイオン交換塔2の通水
の終了時における強酸性カチオン交換樹脂3のイオン形
の配列は、イオンの選択性に応じて上層部から下層部へ
向かって、カルシウム、マグネシウム形A(以下カルシ
ウム形Aという)、ナトリウム形B、水素形Cとなって
いる。
このようなイオン形の配列を崩すことなく、充填層の
下部から酸再生剤としてたとえば塩酸を上昇流で流入す
ると、塩酸は水素形Cのカチオン交換樹脂を素通りし、
まずナトリウム形Bのナトリウムを脱着し、この部分を
水素形とし、その廃液である塩化ナトリウム溶液がさら
に上層のカルシウム形Aのカチオン交換樹脂を脱着し、
この部分をナトリウム形とし、さらにこのナトリウム形
のカチオン交換樹脂に塩酸が接触してこれを水素形とす
るというように、脱着が順々に行われ、元来水素イオン
では脱着しにくいカルシウム形のカチオン交換樹脂を、
水素イオンより脱着に優れているナトリウムイオンを介
在させることによって効果的に脱着するとともに、通水
の終了時に存在する水素形Cのカチオン交換樹脂をイオ
ン交換塔の下部にそのまま保存しておくことができるの
で、再生という操作においては理想的な状態となり、再
生によって生成される水素形のカチオン交換樹脂をより
大とすることができるとともに処理水の純度を高めるこ
とができる。
このように上昇流再生においては下降流における通水
の終了後に逆洗を行わないで、イオン形の配列を崩すこ
となく、そのまま酸再生剤を通液することが望ましい
が、原水中には懸濁物が存在しているので、逆洗を実施
しないと当該懸濁物が徐々に蓄積し、サイクルを経るに
したがって通水における圧力損失が増加してくる。
したがって圧力損失の増加が認容値を越えた場合、逆
洗を実施してイオン交換樹脂層に蓄積した懸濁物をイオ
ン交換塔外に排出せねばならない。
すなわち通水の終了時に弁19、20を開けて、逆洗水流
入管21より逆洗水を流入し、強酸性カオチン交換樹脂3
を80%前後膨張させ樹脂層に蓄積している懸濁物を逆洗
水排出管22から逆洗廃水とともに洗い流すのである。
ところでこのような逆洗を実施すると、前述した通水
終了時のイオン形の配列が崩れ、特に最下部に存在する
水素形のイオン交換樹脂が全樹脂層に分散してしまい逆
洗を実施しないサイクルと同量の再生剤使用量で再生し
た場合は、処理水の純度が不安定となり、かつ処理量も
減少する。
したがって従来の上昇流再生においては、前記逆洗を
実施したサイクルの直後の再生においては、逆洗を実施
しないサイクルより多量の再生剤を用いて、前記弊害を
防止しているが、そのために再生剤の計量槽を当該逆洗
サイクル用の大きいものとする必要があるし、かつ自動
装置の場合は、2通りの再生用シーケンスを組む必要も
あり、装置のコストを増加させる原因となっている。
なお逆洗サイクルにおいて最下部の水素形の強酸性カ
チオン交換樹脂が全樹脂層に分散する理由は以下の通り
である。
従来から普通に市販されているイオン交換樹脂の粒子
直径(以下粒径という)は、一般的に第1表の通りとな
っている。
このような粒径分布の強酸性カチオン交換樹脂をイオ
ン交換塔に充填して用いるにあたり、従来では当該樹脂
をイオン交換塔に投入した後、充分に逆洗を行って粒径
分布を整えることが行われている。
すなわちイオン交換塔の下部から逆洗水を流入し、イ
オン交換樹脂を80%前後膨張させる操作を約15分前後継
続し、次いで沈整するのである。
このような逆洗沈整を行うと、市販されている強酸性
カチオン交換樹脂はナトリウム形であって、その真比重
が単一なので、沈降速度を決定する因子は粒径のみとな
り、したがって沈整後のイオン交換樹脂層は、第1表の
粒径に応じて、下部から上部へ向かって、しだいに粒径
が小となっている充填層が形成される。
次いで当該充填層に対して前述した上昇流再生を行っ
た後、下降流通水を行い、その後逆洗を実施することな
く、再生と通水を繰り返すと、前述のごとく逆洗を実施
する直前の強酸性カチオン交換樹脂充填層のイオン形は
第2図に示した通りとなっており、かつその粒度分布は
前述したごとく下部から上部へ向かって、しだいに粒径
が小となっているのである。このような通水直後の充填
層を逆洗した場合、充填層を形成する強酸性カチオン交
換樹脂の真比重が等しければ沈降速度を決定する因子は
粒径のみとなり、したがって逆洗時間が必要にして充分
であれば再び下部から上部へ向って、しだいに粒径が小
となっている充填層を形成することができ、かつイオン
形の配列も崩れることがない。
しかしながら強酸性カチオン交換樹脂の真比重は各イ
オン形によって相違しており、アンバーライト(登録商
標)IR−120Bを例にすると、カルシウム形で1.29、ナト
リウム形で1.27、水素形で1.21であり、水素形が一番そ
の値が小さい。
よって下部から上部へ向かってしだいに粒径が小さく
なっており、かつ、下部から上部へ向かって、水素形、
ナトリウム形、カルシウム形となっている強酸性カチオ
ン交換樹脂を洗浄した場合、特に中層部と下層部におい
て粒径の大小と比重の大小が互いに相殺されて各イオン
形の沈降速度がほとんど近似してしまうため、各イオン
形が混合されてしまい逆洗後において第2図に示した各
イオン形の分布が崩れてしまい、したがって前述したご
とく逆洗を実施したサイクルの直後の再生においては、
再生剤を多量に必要とするのである。
なお次回の逆洗サイクルにおいても、真比重の一番小
さい水素形カチオン交換樹脂が最下部に形成されるの
で、これが混合されるのは同じである。
このように上昇流再生においては、逆洗を実施する
と、充填層下部に形成されている水素形カチオン交換樹
脂が混合されてしまい、種々の不利益を受けるので、本
願出願人は先に実願昭53−85357号(実公昭58−2431号
公報)および実願昭53−85358号(実公昭58−2432号公
報)において、イオン交換塔内の70%以内の下方のイオ
ン交換樹脂を接着剤で固めたもの、およびイオン交換樹
脂の70%以内の下方のイオン交換樹脂を通水性の遮蔽物
で固定した上昇流再生に用いるイオン交換塔を提案し
た。
当該提案したイオン交換塔は、イオン交換塔の下部充
填層が逆洗を実施しても流動しないので、通水終了時に
形成される水素形カチオン交換樹脂を逆洗によって混合
させないという目的を達成することができる。
しかしながらいずれも充填層の下部を固定してしまう
のであるから、当該固定部に蓄積された懸濁物を逆洗に
よってイオン交換塔外に排除しにくく、圧力損失がしだ
いに上昇するという欠点を有している。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明は上昇流再生における従来のかかる欠点に鑑み
てなされたものであり、イオン交換樹脂充填層の下方部
を特に固定することがなく、しかも逆洗を実施しても通
水の終了時に充填層下部に存在する有効なイオン形、特
に水素形のイオン交換樹脂を混合することなく、そのま
ま充填層下部に保持することのできる上昇流再生に用い
るイオン交換塔を提供することを目的とする。
<問題点を解決するための手段> かかる目的を達成するためになされた本発明よりなる
上昇流再生に用いるイオン交換塔は、強酸性カチオン交
換樹脂または強塩基性アニオン交換樹脂の充填層を上昇
流で再生するイオン交換塔であって、比較的粗い粒子径
からなる第1のイオン交換樹脂群と、イオン形の相違に
かかわらず当該第1のイオン交換樹脂群とは逆洗によっ
て上方に分離することができる比較的細かい粒子径から
なる第2のイオン交換樹脂群との2種類のイオン交換樹
脂群を充填したことを基本的な特徴とするものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明を純水製造装置のカチオン塔に応用し
た場合の実施態様の一例を示す説明図である。
本発明のイオン交換塔2は、比較的粗い粒子径からな
る第1の強酸性カチオン交換樹脂群(以下第1カチオン
交換樹脂群という)23と、当該第1カチオン交換樹脂群
23と、イオン形の相違にかかわらず逆洗によって分離で
き、当該第1カチオン交換樹脂群23の上方部に位置させ
ることができる比較的細かい粒子径からなる第2の強酸
性カチオン交換樹脂群(以下第2カチオン交換樹脂群と
いう)24とを充填したものであり、その他の構造は第2
図に示した従来のイオン交換塔と同様なので説明を省略
する。
<作用> 本発明のイオン交換塔における操作は以下の通りであ
る。
まず後述する割合にした第1カチオン交換樹脂群23お
よび第2カチオン交換樹脂群24をイオン交換塔2内に投
入し、弁19および弁20を開けて逆洗水流入管21により逆
洗水を流入し、両カチオン交換樹脂群23、24を80%前後
膨張させる、いわゆる逆洗を行い、逆洗廃水を逆洗水排
出管22から排出する。
このような操作を充分に行って、沈整を行うと、第1
カチオン交換樹脂群23と第2カチオン交換樹脂群24との
間にはその粒径にかなり差があるので、第1カチオン交
換樹脂群23は下層部に、第2カチオン交換樹脂群24はそ
の上層部に分離できる。次いで弁9、10、11を開けて、
支持流体流入管12から上部ディストリビュータ7を介し
て圧縮空気あるいは水からなる支持流体を流入するとと
もに、再生剤流入管13から下部ディストリビュータ14を
介して酸再生剤を流入し、支持流体および再生廃液をコ
レクタ15を介して再生廃液流出管16から流出する、いわ
ゆる通薬を行う。
次いで支持流体を流入するのを続行するとともに、再
生剤流入管13から押出水を流入してイオン交換樹脂層に
残留している酸再生剤を押し出す、いわゆる押し出し操
作を行う。
以上のような再生工程により、充填されている両カチ
オン交換樹脂群は水素形に再生され、しかも充填層の下
部が最もよく再生されることとなる。
次いで弁9、10、13を閉じ、弁4、17を開けて原水流
入管6から洗浄水として原水を流入し、洗浄廃水をブロ
ー管18から流出する。
規定の洗浄を行った後、以下の通水工程を行う。
すなわち弁4および弁5を開けて、原水を原水流入管
6、上部ディストリビュータ7を介して第2カチオン交
換樹脂群24および第1カチオン交換樹脂群23の充填層に
下降流で通水し、その処理水を支持層1、処理水管8を
介して流出させ、当該処理水を次いで脱炭酸塔(図示せ
ず)、アニオン塔(図示せず)に通して純水を得る。
当該通水の続行により、処理水のナトリウムイオンが
増加していわゆるブレークスルーに達したら弁4、5を
閉じて通水を終了する。
通水終了時の両カチオン交換樹脂群23、24のイオン形
は第1図に示したごとく、上部がカルシウム形A、中間
部がナトリウム形B、下部が水素形Cとなっている。
本発明のイオン交換塔においては通水終了後に、逆洗
を実施することなく前述の再生を行ってもよいが、後述
するごとく通水終了後に逆洗を実施しても特に充填層の
最下部に形成される水素形カチオン交換樹脂が充填層全
体に混合することなく、下層部に残留するので、むしろ
毎回逆洗を行って、充填層に蓄積する懸濁物を排出した
方が望ましい。
すなわち本発明において第1カチオン交換樹脂群23の
量を、すくなくとも通水終了時において残留する水素形
カチオン交換樹脂に相当する量としておけば、当該第1
カチオン交換樹脂群23は、第2カチオン交換樹脂群24と
比較してその粒径がかなり大きいので、沈降速度が早く
逆洗を実施しても常に水素形である第1カチオン交換樹
脂群23を充填層の下部に残留させることができ、逆洗を
実施しない場合とほぼ同じ再生効果を達成することがで
きる。
次に本発明に用いる第1カチオン交換樹脂群23と第2
カチオン交換樹脂群24について更に詳細に説明する。
本発明においては、通水の終了時に充填層の下部に形
成される真比重の一番小さい水素形のカチオン交換樹脂
が、逆洗によって充填層に分散されることなく、逆洗後
において再び充填層の下部に沈降させることが必要であ
り、そのために通水終了時に充填層の下部に残留する水
素形カチオン交換樹脂に相当する量をすくなくとも第1
カチオン交換樹脂群23とし、その粒径をその上部に位置
する第2カチオン交換樹脂群24の粒径より大とする。
すなわち前述したごとく水素形カチオン交換樹脂の真
比重はナトリウム形やカルシウム形と比較して小さいけ
れども、当該水素形カチオン交換樹脂の粒径を、その上
部に形成されるナトリウム形やカルシウム形のカチオン
交換樹脂の粒径よりその真比重の差を凌駕できるように
相対的に大きくして、その沈降速度を大とするものであ
る。
したがって両イオン交換樹脂群23、24の粒径の差はそ
の真比重の差によって沈降速度が逆転しないような差が
必要であり、一例としては第1カチオン交換樹脂群23の
粒径を1.19mm〜1.00mm(16〜18メッシュ)とし、第2カ
チオン交換樹脂群24の粒径を0.59mm〜0.42mm(30〜40メ
ッシュ)とする。
なお上記の数値はあくまでも一例であって、相対的な
ものであり、これに限定されるものではなく、要は通水
終了時に下部に形成される充填層が逆洗によってその上
部の充填層と実質的に混合しないような粒径差であれば
よいのである。
このような粒形の差は市販されているイオン交換樹脂
を分級して中間粒径のものを除去することにより生じさ
せてもよいし、あるいは当初から比較的粗い粒子径から
なるイオン交換樹脂と、比較的細かい粒子径からなるイ
オン交換樹脂を別々に製造し、これを混合してもよい。
なおたとえば前述したごとく第1カチオン交換樹脂群
23の粒径を1.19mm〜1.00mmとし、第2カチオン交換樹脂
群24の粒径を0.59mm〜0.42mmと定めた場合、この中に他
の粒径のものを全く含んではならないということはな
く、それぞれについて約10%程度以内であれば、他の粒
径のイオン交換樹脂が含まれていても本発明の目的を達
成することができる。
次に第1カチオン交換樹脂群23と第2カチオン交換樹
脂群24の使用割合を説明すると、前述したごとく第1カ
チオン交換樹脂群23は通水終了時において充填層の下部
に形成される水素形カチオン交換樹脂に相当する容量が
すくなくとも必要である。
当該水素形カチオン交換樹脂の容量は、交換帯の長さ
によって計算することができ、交換帯が短い場合は第1
カチオン交換樹脂群23の比率は小となり、また交換帯が
長い場合はその比率が大となる。
なお通常の交換帯の長さから考えると第1カチオン交
換樹脂群23:第2カチオン交換樹脂群24=10〜50:90〜50
が適当であり、好ましくは第1カチオン交換樹脂群23を
20%前後とし、第2カチオン交換樹脂群24を80%前後と
するとよい。
以上の説明においては本発明を純水製造装置に用いる
カチオン塔を例にしたが、本発明は純水製造装置に用い
る強塩基性アニオン交換樹脂を充填したアニオン塔にも
応用できる。
すなわちアニオン塔もシリカリークを減少させる目的
で上昇流再生を行うことがあり、この場合通水終了時の
充填層下部は水酸基形となっている。したがって当該水
酸基形のアニオン交換樹脂に相当する容量を比較的粗い
粒子径とすることにより逆洗後再び当該水酸基形のアニ
オン交換樹脂を充填層の下部に形成させることができ
る。
更に近年になって純水製造装置には、強酸性カチオン
交換樹脂層の上部に弱酸性カチオン交換樹脂層を形成し
た複層床のカチオン塔、あるいは強塩基性アニオン交換
樹脂層の上部に弱塩基性アニオン交換樹脂層を形成させ
た複層床のアニオン塔が用いられているが、このような
複層床のカチオン塔あるいはアニオン塔にも本発明を応
用することができる。
すなわち上記複層床における強酸性カチオン交換樹脂
あるいは強塩基性アニオン交換樹脂として前述した粒径
の相違する第1のイオン交換樹脂群と第2のイオン交換
樹脂群を用いればよい。
また本発明は純水製造装置に限らず、強酸性カチオン
交換樹脂あるいは強塩基性アニオン交換樹脂を充填し
て、下降流で被処理液を通液し、上昇流で再生を行うイ
オン交換塔であれば、たとえば糖液の脱色装置、脱塩装
置等あらゆる用途に応用できる。
<効果> 以上説明したごとく本発明によればイオン交換樹脂層
の下部を固定しなくとも、上昇流再生によって生成し、
かつ通水の終了時に残留するイオン交換樹脂層の下部の
再生形のイオン交換樹脂を、逆洗を実施しても常に下部
に位置させることができるので、従来のイオン交換塔の
ように逆洗した直後の再生に再生剤を多量に用いる必要
がなく、ランニングコストを安価とすることができると
ともに、逆洗サイクル用の特別の考慮をする必要がな
く、設備費を安価にすることができ、かつ上昇流再生操
作を簡単とすることができるなどの種々の利点があり、
上昇流再生を行うイオン交換操作に利益するところが大
きい。
以下に本発明の効果を更に明確とするために実施例を
説明する。なお本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。
実施例−1 通常一般に市販されている粒径分布をもった強酸性カ
チオン交換樹脂A、A′と本発明の粒子径群をもった強
酸性カチオン交換樹脂Bを用いて試験した。試験方法は
原水を強酸性カチオン交換樹脂アンバーライトIR−120B
を充填した筒に流し、その処理水を強塩基性アニオン交
換樹脂アンバーライトIRA−400を充填した筒にシリーズ
に流した。その際の強塩基性アニオン交換樹脂は100%
苛性ソーダ1,000g/−樹脂を用いて、略完全に再生し
たものを用いた。
強酸性カチオン交換樹脂は第2表の3種類を用いた。
使用した原水の組成を第3表に示した。
試験記号A、A′については通水、再生ともに下降流
にて行い、Bは通水が下降流、再生は上昇流にて行い、
なお再生前には、試験記号A、A′、Bともに逆洗を行
った。再生剤の使用量と得られた純水の採水量および純
水の電導率の結果を第4表に示した。
実施例−2 通常一般に市販されている粒径分布を持った強塩基性
アニオン交換樹脂A、A′と、本発明の粒子群を持った
強塩基性アニオン交換樹脂Bを用いて試験した。試験方
法は原水を強酸性カチオン交換樹脂アンバーライトIR−
120Bを充填した筒に流し、その出口水を強塩基性アニオ
ン交換樹脂を充填した筒にシリーズに流した。その際の
アンバーライトI−120Bは35%塩酸1,000g/−樹脂に
て略完全に再生したものを用いた。
強塩基性アニオン交換樹脂は第5表の3種類を用い
た。
試験記号A、A′については通水、再生とも下降流に
て行い、Bは通水が下降流、再生は上昇流にて行った。
なお再生前には、試験記号A、Bは逆洗を行ったが、
A′は逆洗を行わなかった。
再生剤の使用量と得られた純水の採水量と純水中の残
留シリカ量の結果を第6表に示す。なお原水の組成は実
施例−1で用いたものと同様である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の上昇流再生に用いるイオン交換塔の実
施態様の一例を示す説明図であり、第2図は従来の上昇
流再生に用いるイオン交換塔の説明図である。 1……支持層、2……イオン交換塔 3……強酸性カチオン交換樹脂 4、5……弁、6……原水流入管 7……上部ディストリビュータ 8……処理水管、9、10、11……弁 12……支持流体流入管、13……再生剤流入管 14……下部ディストリビュータ 15……コレクタ、16……再生廃液流出管 17……弁、18……ブロー管 19、20……弁、21……逆洗水流入管 22……逆洗水排出管 23……第1の強酸性カチオン交換樹脂群 24……第2の強酸性カチオン交換樹脂群

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン交換塔の下部より再生剤を流入し
    て、強酸性カチオン交換樹脂または強塩基性アニオン交
    換樹脂の充填層を上昇流で再生するイオン交換塔におい
    て、比較的粗い粒子径からなる第1のイオン交換樹脂群
    と、イオン形の相違にかかわらず該第1のイオン交換樹
    脂群とは逆洗によって上方に分離することができる比較
    的細かい粒子径からなる第2のイオン交換樹脂群との2
    種類のイオン交換樹脂群を充填することを特徴とする上
    昇流再生に用いるイオン交換塔。
  2. 【請求項2】第1のイオン交換樹脂群:第2のイオン交
    換樹脂群=10〜50:90〜50の容積比とする特許請求の範
    囲第1項記載の上昇流再生に用いるイオン交換塔。
JP62244399A 1987-09-30 1987-09-30 上昇流再生に用いるイオン交換塔 Expired - Fee Related JP2607544B2 (ja)

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