JP2605769Y2 - 生物脱臭装置 - Google Patents

生物脱臭装置

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JP2605769Y2
JP2605769Y2 JP1993057351U JP5735193U JP2605769Y2 JP 2605769 Y2 JP2605769 Y2 JP 2605769Y2 JP 1993057351 U JP1993057351 U JP 1993057351U JP 5735193 U JP5735193 U JP 5735193U JP 2605769 Y2 JP2605769 Y2 JP 2605769Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はし尿処理場、下水処理
場、その他各種工場から排出される悪臭を生物学的に分
解して脱臭処理する生物脱臭装置に関する。
【0002】
【従来の技術】前記のし尿や下水処理場等で発生する悪
臭成分は、主に硫化水素、メチルメルカプタン等の硫黄
化合物及びアンモニア等であり、これらは微生物によっ
て分解することができるため、従来から微生物を着生担
持した充填層に悪臭ガスを流通させて処理する生物脱臭
装置が使用されている。
【0003】微生物を着生する担体としては、微生物の
着生、繁殖が良好に行われ、脱臭効率を長期間高く維持
することができるものとして、長繊維束、土壌、ビ−
ト、多孔質セラミックス及び活性炭等が主に用いられて
いる。
【0004】前記微生物を着生担持した充填層において
は、悪臭成分の生物学的酸化分解による生成物によりP
Hが低下し、微生物の生育を阻害させる恐れがあるた
め、生成物を洗浄除去する必要があり、また微生物の生
育に必要な水分を補給する等のため、適宜な散水器を備
えて充填層を定期的に散水洗浄している。
【0005】尚、散水される水としては、汚水の活性汚
泥による処理水、河川水又は地下水等が用いられ、また
散水は連続散水又は所定の時間間隔、例えば、1時間に
5分散水する等のように、間欠散水が行われているが、
連続散水の場合には、散水量が多くなり動力費が嵩むこ
とや、散水時に若干脱臭効果が低下する等の理由から、
一般的には間欠散水がおこなわれている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】生物脱臭装置の脱臭効
果は、微生物の生物活性に依存するため、温度の影響を
大きく受ける。脱臭に関与する微生物は硫黄酸化菌や硝
化菌等であり、これらの菌体の生育適温はいずれも30
℃前後で、特に被処理ガスの温度が約10℃以下になる
と脱臭効果が顕著に悪化してくる。
【0007】従来の生物脱臭装置においては、処理対象
となる被処理ガスはある程度の温度を有している場合が
多く、また悪臭の発生も微生物に起因するため、気温の
低下時は悪臭の発生も少なくなる等として、温度の低下
に対して特段の対策も施されていなかった。
【0008】しかし、冬季等の気温が極度に低くなる時
期、特に寒冷地においては、被処理ガスの温度も10℃
以下に低下し、また昼夜の気温差も極めて大きくなるた
め、微生物の生物活性に与える影響も甚大となり、脱臭
効果の悪化は無視できないため見直されてきている。
【0009】従って、本考案は維持管理が容易で、且つ
運転経費が安価であるという生物脱臭装置の利点を維持
すると共に、冬季等における気温の低下に対しても、容
易に対応でき、できるだけ脱臭効果が低下しない生物脱
臭装置の開発を目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】一般的に生物脱臭装置が
設置される場所は、汚水の生物処理装置に関係する設備
であり、生物処理装置から排出される処理水が常に10
℃以上の水温を保持していることに着目し、その処理水
がもつ熱量を被処理ガスの温度上昇に有効活用すること
によって、運転経費を安価に維持し、また設備も簡易に
することができることを知見し、本考案を成したもので
ある。
【0011】その本考案の要旨は、頂部に処理ガスの排
気管(26)、底部に被処理ガスの給気管(21)と排
水管(25)とを接続し、内部に微生物を担持した充填
層(2)と前記充填層(2)に散水する散水器(6)を
備え、被処理ガスを上向流で通気して悪臭成分を分解処
理する処理塔(1)の前記充填層(2)より下方に、汚
水を生物処理した処理水と被処理ガスとを接触させて被
処理ガスを昇温する昇温手段(3)を設け、前記散水器
(6)と前記昇温手段(3)とに供給される水の供給、
停止を所定の時間間隔で制御する制御手段(10)を備
えたことを特徴とする生物脱臭装置である。
【0012】
【作用】被処理ガスの給気管21から処理塔1に供給さ
れた悪臭成分を含有する被処理ガスは、昇温手段3を流
通する間に、汚水の生物処理水と接触して昇温され、更
に微生物が着生した充填層2を上向流で流通する間に、
悪臭成分が着生微生物により生物学的に酸化分解され、
清浄化した処理ガスとして排気管26から排出される。
【0013】前記充填層2への微生物の担持は、運転初
期において、微生物及び栄養素等を含有するし尿や下水
等を生物処理した処理水を、散水器6から定期的に散水
することにより増殖着生させることができる。
【0014】また定常時における散水は、微生物の棲息
に必要な湿潤状態を保つとともに、悪臭成分の分解生成
物や過剰の増殖微生物等の洗浄除去のために行われ、通
常は間欠的に散水される。
【0015】尚、被処理ガスが微生物により分解されに
くい有機硫黄化合物を多く含有する場合には、処理ガス
中にそれらが残留する恐れがあるため、通常は、後段に
設けられた活性炭吸着塔7により、更に吸着清浄化処理
された後大気中に放出される。
【0016】また充填層2の洗浄等に使用された水及び
昇温手段3で被処理ガス昇温用に供給された水は、処理
塔1の底部に滞留させた後、排水管25からドレンピッ
ト9を経て系外に排出される。
【0017】前記散水器6及び昇温手段3に供給される
水は、制御装置10により流量制御又は流路切替え制御
されて供給されるが、充填層2への散水が間欠的に行わ
れる場合には、昇温手段3での生物処理水の供給も間欠
的に行い、夫々の排水として排出してもよい。
【0018】しかし、冬季の夜間等気温が更に低下する
時間帯等には、昇温手段3への給水を連続的におこなう
のが好ましく、また昇温に使用された水の一部を散水器
6の散水用の水として循環使用してもよい。
【0019】
【実施例】本考案を図面に基づいて説明する。図1は本
考案の一実施例の系統図である。1は処理塔で、頂部に
処理ガスの排気管26、底部に被処理ガスの給気管21
と排水管25を接続し、内部に微生物を担持した充填層
2と充填層2に散水する散水器6を備え、また充填層2
よりも下方には散水管4と接触材層5から成る昇温手段
3が設けられている。
【0020】前記充填層2は長尺繊維束、多孔質セラミ
ックス及びプラスチック等微生物が着生する担体であれ
ば何れでもよいが、微生物の良好な着生、繁殖や、圧力
損失及び気液接触効率等の観点から長尺繊維束を多数集
束して充填層2を形成するのが好ましい。
【0021】前記散水器6は充填層2の上部に均一散水
が行われるよう、多数のスプレ−ノズルが平面上にほぼ
等間隔に配置されており、また充填層2を複数段設けて
もよい。
【0022】前記昇温手段3として設けられた散水管4
は、前記散水器6と同様な構造が好ましく、また接触材
層5はセラミックスやプラスチック等、酸により腐食し
にくい材質の担体が用いられ、また昇温手段3として
は、前記散水管4と接触材層5とを組合せた構成に限定
されるものではなく、気液接触が良好に行われる手段で
あればよい。
【0023】7は活性炭吸着塔であり、内部に活性炭層
8が設けられ、下部に処理塔1で処理された処理ガスの
排気管26が接続され、上部には活性炭により吸着処理
された処理ガスを排出する排気管26bが接続されてい
る。
【0024】10は散水器6及び昇温手段3の散水管4
に供給される水の流量を制御する制御装置であり、制御
弁13a、13bの開閉を制御して水の供給流量の制御
及び供給管路の切替えを行うよう構成しているが、これ
に限定されるものではない。
【0025】11は散水器6及び散水管4に水を供給す
る給水ポンプであり、散水器6及び散水管4に供給され
る水が相違する場合には、それぞれの供給流路毎に配置
される。また、12は処理ガスを排出するため排気管2
6に設けられた排気ブロワであるが、排気ブロア12に
換えて、被処理ガスの給気管21に給気ブロアを設けて
もよい。
【0026】次に、前記構成の生物脱臭装置で悪臭ガス
を脱臭処理する作用について以下記述する。し尿処理場
や下水処理場から発生した悪臭成分を含有する被処理ガ
スを給気管21から処理塔1に供給する。
【0027】供給された被処理ガスは、昇温手段3の接
触材層5を上向流で流通する間に、昇温給水管24を経
て散水管4から供給される生物処理水と接触されて、生
物処理水が持つ熱量との熱交換により昇温される。
【0028】昇温された被処理ガスは更に上向流し、微
生物が担持された充填層2を上向流で流通する間に、硫
化水素等の硫黄化合物やアンモニアを主体とする悪臭ガ
スが充填層2の着生微生物により生物学的に酸化分解さ
れ、アンモニアは硝酸イオン、硫黄化合物は硫酸イオン
として、充填層2に固定化される。
【0029】処理ガスは排気ブロワ12で吸引されて排
気管26から活性炭吸着塔7に供給され、活性炭層8を
上向流で流通する間に、微生物により分解されにくく残
留し易い有機硫黄化合物等が吸着除去され、排気管26
bを経て排気管26cから大気中に放出される。
【0030】尚、被処理ガスに含有された悪臭成分の組
成によっては、処理塔1のみで十分清浄化されるため、
処理ガスは活性炭吸着塔7に供給されることなく、排気
管26aを経て排気管26cから大気中に放出される。
【0031】充填層2は硫酸イオン等の酸性成分が蓄積
し、PHを低下させて微生物の生育を阻害するため、連
続又は間欠的に散水して、それらを洗浄除去する必要が
あり、散水用の水は、給水ポンプ11で散水給水管23
を経て散水器6により、充填層2の上部に略均一に散水
される。
【0032】前記散水は、PHを低下させる酸性成分の
洗浄以外にも、微生物の生育に必要な栄養素の供給や好
適な湿潤状態の保持及び過剰に繁殖した微生物の除去等
に必要な操作である。
【0033】また、散水に使用される水としては、河川
水、地下水等でもよいが、し尿や下水等を生物処理した
処理水を用いるのが、着生微生物や栄養素を適度に含有
し、PHの緩衝性も有しているため、微生物生育や好適
PHの維持のうえから好ましい。
【0034】尚、散水時には若干脱臭効率が低下するた
め、間欠的に散水を行うのが好ましく、散水器6及び昇
温手段3への給水量は、制御弁13a、13bを制御装
置10で制御することにより行われるが、散水器6での
散水時には、昇温手段3での散水を停止し交互に散水す
るのが、動力費の低減や排水の後処理の関係から好まし
いが、気温が極度に低下する時期には、昇温手段3での
散水を連続的に行うのが好ましい。
【0035】処理塔1の底部に滞留した散水排水は、排
水管25からドレンピット9に供給され、一定量貯留さ
れた後排水管25aから系外に排出されるが、散水器6
と昇温手段3との散水を交互に行う場合には、排水の性
状が相違するため、別途に取り扱うのが好ましい。
【0036】
【考案の効果】本考案の生物脱臭装置によれば下記の効
果がえられる。冬季等の気温が極度に低くなる時期、特
に寒冷地等においては、被処理ガスの温度も10℃以下
に低下し、また昼夜の気温差も極めて大きくなり、微生
物の活性も低下して脱臭効果も悪くなるため、被処理ガ
スの温度を昇温するのが好ましいが、燃料を用い、加熱
装置を別置するのは運転経費や設備費の上昇から従来は
行われていなかった。本考案の生物脱臭装置では、汚水
を生物処理した処理水の持つ熱量を利用するため、運転
経費が安価で、また処理塔内に一体的に配置するため、
設置場所も大きくならず、更に散水装置程度の設備であ
るため、設備費も安価で、運転管理も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の系統図
【符号の説明】
1:処理塔 2:充填層 3:昇温手段 4:散水管 5:接触材層 6:散水器 7:活性炭吸着塔 8:活性炭層 9:ドレンピット 10:制御装置 11:給水ポンプ 12:排気ブロア 13a、13b:制御弁 21:給気管 22:給水管 23:散水給水管 24:昇温給水管 25、25a:排水管 26、26a、26b、26c:排気管

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】頂部に処理ガスの排気管(26)、底部に
    被処理ガスの給気管(21)と排水管(25)とを接続
    し、内部に微生物を担持した充填層(2)と前記充填層
    (2)に散水する散水器(6)を備え、被処理ガスを上
    向流で通気して悪臭成分を分解処理する処理塔(1)の
    前記充填層(2)より下方に、汚水を生物処理した処理
    水と被処理ガスとを接触させて被処理ガスを昇温する昇
    温手段(3)を設け、前記散水器(6)と前記昇温手段
    (3)とに供給される水の供給、停止を所定の時間間隔
    で制御する制御手段(10)を備えたことを特徴とする
    生物脱臭装置。
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JP2007136252A (ja) * 2005-11-14 2007-06-07 Sumitomo Heavy Ind Ltd 臭気ガスの脱臭方法及び装置
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