JP2601737B2 - 透明ポリエステル樹脂組成物と成形用シート - Google Patents
透明ポリエステル樹脂組成物と成形用シートInfo
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性の良好なポリエ
ステル樹脂とこれを用い得られる成形用シートに関する
ものである。さらに詳しくは寸法安定性や、離型性の優
れたもので、食品容器やブリスターパック等の成形用シ
ートの製造に適している樹脂組成物を提供するものであ
る。
ステル樹脂とこれを用い得られる成形用シートに関する
ものである。さらに詳しくは寸法安定性や、離型性の優
れたもので、食品容器やブリスターパック等の成形用シ
ートの製造に適している樹脂組成物を提供するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】近年、内容物が良く見え、商品のデイス
プレー効果を強調するため、内容商品と同じ形状に透明
なプラスチックシートを熱成形し、ブリスター包装機等
により、あらかじめ接着剤を表面に塗布された台紙、ア
ルミ箔等に熱接着したブリスターパック等が開発使用さ
れている。又、錠剤やカプセルに入れられた薬は、更に
ガラスやプラスチック等で作られた容器に収納されて市
販されるものが多かったが、近年個々の錠剤、カプセル
を別個に独立包装した、いわゆるブリスター形式のもの
が増えている。このため透明性の優れた樹脂シートやフ
イルムは、ブリスターパックや食品容器等の成形用透明
シートとして、盛んに使用されている。そして以前より
ブリスター用シートには、透明性に優れた硬質塩化ビニ
ルが盛んに使用されている。
プレー効果を強調するため、内容商品と同じ形状に透明
なプラスチックシートを熱成形し、ブリスター包装機等
により、あらかじめ接着剤を表面に塗布された台紙、ア
ルミ箔等に熱接着したブリスターパック等が開発使用さ
れている。又、錠剤やカプセルに入れられた薬は、更に
ガラスやプラスチック等で作られた容器に収納されて市
販されるものが多かったが、近年個々の錠剤、カプセル
を別個に独立包装した、いわゆるブリスター形式のもの
が増えている。このため透明性の優れた樹脂シートやフ
イルムは、ブリスターパックや食品容器等の成形用透明
シートとして、盛んに使用されている。そして以前より
ブリスター用シートには、透明性に優れた硬質塩化ビニ
ルが盛んに使用されている。
【０００３】しかし、塩化ビニル樹脂使用成形品は、使
用後の廃棄の際に大きな問題を抱えている。例えば、硬
化の進んだ塩化ビニル樹脂の場合は、樹脂のリサイクル
使用が困難である。又、廃棄の一方法である焼却を行う
と有毒ガスの発生があり、塩化ビニル樹脂は取扱の面倒
な樹脂である。このため、近年、塩化ビニル樹脂にかえ
てリサイクル可能な樹脂使用の検討が行われている。そ
こで近年、透明性に優れたブリスターパックや食品容器
の成形に適切な樹脂として、低密度ポリエチレン樹脂
や、非晶性線状ポリエステル樹脂の使用が試みられてい
る。しかし、低密度ポリエチレン樹脂は透明性に劣り、
上記の目的を発揮するには不適当である。又、非晶性線
状ポリエステル樹脂は、透明性には優れているが摩擦係
数が大きい欠点がある。
用後の廃棄の際に大きな問題を抱えている。例えば、硬
化の進んだ塩化ビニル樹脂の場合は、樹脂のリサイクル
使用が困難である。又、廃棄の一方法である焼却を行う
と有毒ガスの発生があり、塩化ビニル樹脂は取扱の面倒
な樹脂である。このため、近年、塩化ビニル樹脂にかえ
てリサイクル可能な樹脂使用の検討が行われている。そ
こで近年、透明性に優れたブリスターパックや食品容器
の成形に適切な樹脂として、低密度ポリエチレン樹脂
や、非晶性線状ポリエステル樹脂の使用が試みられてい
る。しかし、低密度ポリエチレン樹脂は透明性に劣り、
上記の目的を発揮するには不適当である。又、非晶性線
状ポリエステル樹脂は、透明性には優れているが摩擦係
数が大きい欠点がある。
【０００４】このため、非晶性線状ポリエステル樹脂を
原料として、Ｔダイ法で押し出したシートを真空成形し
て得られるトレーやブリスター（品物の形に合わせて、
真空成形又は圧空成形で作った透明プラスチックシート
の成形品を表す）を積み重ねて放置しておくと、後で成
形品を一枚毎に剥すこと（以後、リネスト性と表記す
る）が難しくなくなる欠点がある。そこで上記欠点を解
消するために、シリコンオイルや沸素系界面活性剤を非
晶性線状ポリエステル樹脂使用の成形品表面に塗布し、
滑り性を改善して、リネスト性を向上するすることが試
みられているが、作業が煩雑であり好ましくない。又、
無機物を添加してリネスト性の向上も試みられている
が、その効果を発揮するためには、多量の無機物を配合
する必要があり、このため得られるシートの透明性が低
下して好ましくない。
原料として、Ｔダイ法で押し出したシートを真空成形し
て得られるトレーやブリスター（品物の形に合わせて、
真空成形又は圧空成形で作った透明プラスチックシート
の成形品を表す）を積み重ねて放置しておくと、後で成
形品を一枚毎に剥すこと（以後、リネスト性と表記す
る）が難しくなくなる欠点がある。そこで上記欠点を解
消するために、シリコンオイルや沸素系界面活性剤を非
晶性線状ポリエステル樹脂使用の成形品表面に塗布し、
滑り性を改善して、リネスト性を向上するすることが試
みられているが、作業が煩雑であり好ましくない。又、
無機物を添加してリネスト性の向上も試みられている
が、その効果を発揮するためには、多量の無機物を配合
する必要があり、このため得られるシートの透明性が低
下して好ましくない。
【０００５】
【本発明が解決しようとする課題】そこで本発明者ら
は、透明性に優れた非晶性線状ポリエステル樹脂を使用
して透明性とリネスト性に優れた、食品容器やブリスタ
ーパック等の成形が可能な成形用シートを得るために、
透明ポリエステル樹脂組成物の開発について鋭意検討し
たのである。
は、透明性に優れた非晶性線状ポリエステル樹脂を使用
して透明性とリネスト性に優れた、食品容器やブリスタ
ーパック等の成形が可能な成形用シートを得るために、
透明ポリエステル樹脂組成物の開発について鋭意検討し
たのである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、（Ａ）非
晶性線状ポリエステル樹脂１００重量部に対して、
（Ｂ）粒径０．５〜１０μタルク０．１〜１．０重量部
及び、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド０．０５〜
１．０重量部を配合したことを特徴とする透明ポリエス
テル樹脂組成物である。この配合の透明性ポリエステル
樹脂組成物で得られる本発明の成形用シートは、透明性
とリネスト性に優れたものである。本発明で使用する
（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂は、融点が２００〜
２５０℃で、固有粘度が０．６０〜１．００のものであ
り、例えば商品としては、コダックケミカル社 製ＰＥ
Ｔ−９９２１，９９２２，６７３６や、クラレ社製ＫＳ
−７６０Ｒ等が挙げられる。
晶性線状ポリエステル樹脂１００重量部に対して、
（Ｂ）粒径０．５〜１０μタルク０．１〜１．０重量部
及び、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド０．０５〜
１．０重量部を配合したことを特徴とする透明ポリエス
テル樹脂組成物である。この配合の透明性ポリエステル
樹脂組成物で得られる本発明の成形用シートは、透明性
とリネスト性に優れたものである。本発明で使用する
（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂は、融点が２００〜
２５０℃で、固有粘度が０．６０〜１．００のものであ
り、例えば商品としては、コダックケミカル社 製ＰＥ
Ｔ−９９２１，９９２２，６７３６や、クラレ社製ＫＳ
−７６０Ｒ等が挙げられる。
【０００７】（Ｂ）タルクは、市販されているもので良
く、主成分が含水ケイ酸マグネシウムで、白色ないし淡
黄色の粉末であり粒径が０．１〜１０μのものを使用す
る。粒径が０．１μより小さいと、（Ａ）成分への分散
性、及び得られる成形品の滑り性が低下し好ましくな
い。又、１０μより大きいと得られる成形品の透明性が
低下し好ましくない。又、（Ｂ）成分は、（Ａ）成分の
屈折率１．５７〜１．６０に近く、従って他の無機物よ
りも多量に配合しても透明性の低下は少なく、本発明の
使用範囲であると成形品の透明性を低下させることもな
い。
く、主成分が含水ケイ酸マグネシウムで、白色ないし淡
黄色の粉末であり粒径が０．１〜１０μのものを使用す
る。粒径が０．１μより小さいと、（Ａ）成分への分散
性、及び得られる成形品の滑り性が低下し好ましくな
い。又、１０μより大きいと得られる成形品の透明性が
低下し好ましくない。又、（Ｂ）成分は、（Ａ）成分の
屈折率１．５７〜１．６０に近く、従って他の無機物よ
りも多量に配合しても透明性の低下は少なく、本発明の
使用範囲であると成形品の透明性を低下させることもな
い。
【０００８】（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリドは、炭
素数が8〜22の脂肪酸のモノ、ジ又はトリ−グリセライ
ドのヒドロキシ化合物である。例えば、天然のひまし油
（CASTOR OIL）を水素化（水添）して得られるものに
含まれている。カルボニルの炭素をスタートに第12番目
の炭素に結ばれている水素を水酸基（OH）に置換したも
の、又、グリセリドはトリ型が好ましい。最も好ましい
ヒドロキシ脂肪酸グリセリドは、ヒドロキシステアリン
酸トリグリセリドである。
素数が8〜22の脂肪酸のモノ、ジ又はトリ−グリセライ
ドのヒドロキシ化合物である。例えば、天然のひまし油
（CASTOR OIL）を水素化（水添）して得られるものに
含まれている。カルボニルの炭素をスタートに第12番目
の炭素に結ばれている水素を水酸基（OH）に置換したも
の、又、グリセリドはトリ型が好ましい。最も好ましい
ヒドロキシ脂肪酸グリセリドは、ヒドロキシステアリン
酸トリグリセリドである。
【０００９】本発明で（Ａ）成分100重量部に対し、
（Ｂ）成分は0.1〜1.0重量部を配合する。0.1重量部よ
り少ない場合、樹脂組成物の滑性が低下し、成形用シー
トを製造した場合、例えばＴダイ法で押し出したシート
を真空圧空成形して得られるブリスターを積み重ねて放
置しておくと、後で一つ一つ取り出せなくなる、いわゆ
るリネスト性（滑り性）の低下があり好ましくない、
又、1.0重量部より多いと透明性や成形性が低下して好
ましくない。（Ｃ）成分は0.05〜1.0重量部を配合す
る。0.05重量部より少ないと成形用シートを製造した場
合、リネスト性が低下して好ましくない、又、1.0重量
部より多いと透明性や成形性が低下して好ましくない。
特に本発明では、（Ｂ）成分に対して（Ｃ）成分の割合
が1.0：1.0〜1.0：0.3のときに、滑り性（リネスト性）
と透明性についての相乗効果が最も発揮され、本発明の
組成物は、少量の添加剤の使用［（Ｂ）＋（Ｃ）］で優
れた効果が発揮される。
（Ｂ）成分は0.1〜1.0重量部を配合する。0.1重量部よ
り少ない場合、樹脂組成物の滑性が低下し、成形用シー
トを製造した場合、例えばＴダイ法で押し出したシート
を真空圧空成形して得られるブリスターを積み重ねて放
置しておくと、後で一つ一つ取り出せなくなる、いわゆ
るリネスト性（滑り性）の低下があり好ましくない、
又、1.0重量部より多いと透明性や成形性が低下して好
ましくない。（Ｃ）成分は0.05〜1.0重量部を配合す
る。0.05重量部より少ないと成形用シートを製造した場
合、リネスト性が低下して好ましくない、又、1.0重量
部より多いと透明性や成形性が低下して好ましくない。
特に本発明では、（Ｂ）成分に対して（Ｃ）成分の割合
が1.0：1.0〜1.0：0.3のときに、滑り性（リネスト性）
と透明性についての相乗効果が最も発揮され、本発明の
組成物は、少量の添加剤の使用［（Ｂ）＋（Ｃ）］で優
れた効果が発揮される。
【００１０】従来のようにリネスト性の改善のために単
に滑剤を樹脂に加える方法では、リネスト性は改善され
るが透明性が常に低下する欠点が同時に生じている。し
かし、上記の本発明の配合では、非晶性線状ポリエステ
ル樹脂を使用しても、透明性を低下せずに、リネスト性
を向上したものである本発明の透明ポリエステル樹脂組
成物の製造、及び、成形用シートの製造は通常の方法で
行えばよい。尚、本発明の成形用シートの製造は、
（Ａ）成分、（Ｂ）成分及び（Ｃ）成分の配合を予めマ
スターバッチ製造してからでも、直接成形用シートの濃
度で配合して製造してもよい。特には、（Ａ）非晶性線
状ポリエステル樹脂100重量部に対して、（Ｂ）粒径0.5
〜10μのタルク1.0〜40.0重量部及び、（Ｃ）ヒドロキ
シ脂肪酸グリセリド1.0〜20.0重量部を配合したことを
特徴とする透明ポリエステル樹脂用滑剤マスターバッチ
を希釈して、透明ポリエステル樹脂組成物を製造する
と、（Ｂ）及び（Ｃ）成分の分散性が向上し、優れた本
発明の成形用シートが容易に得られるので好ましい。
に滑剤を樹脂に加える方法では、リネスト性は改善され
るが透明性が常に低下する欠点が同時に生じている。し
かし、上記の本発明の配合では、非晶性線状ポリエステ
ル樹脂を使用しても、透明性を低下せずに、リネスト性
を向上したものである本発明の透明ポリエステル樹脂組
成物の製造、及び、成形用シートの製造は通常の方法で
行えばよい。尚、本発明の成形用シートの製造は、
（Ａ）成分、（Ｂ）成分及び（Ｃ）成分の配合を予めマ
スターバッチ製造してからでも、直接成形用シートの濃
度で配合して製造してもよい。特には、（Ａ）非晶性線
状ポリエステル樹脂100重量部に対して、（Ｂ）粒径0.5
〜10μのタルク1.0〜40.0重量部及び、（Ｃ）ヒドロキ
シ脂肪酸グリセリド1.0〜20.0重量部を配合したことを
特徴とする透明ポリエステル樹脂用滑剤マスターバッチ
を希釈して、透明ポリエステル樹脂組成物を製造する
と、（Ｂ）及び（Ｃ）成分の分散性が向上し、優れた本
発明の成形用シートが容易に得られるので好ましい。
【００１１】
【実施例１】攪拌混合機に（Ａ）非晶性線状ポリエステ
ル樹脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）90重量
部、（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：J
A46R）6重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド
（川研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）4重量
部を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶
融混練してペレット化し、マスターバッチを得る。上記
のペレット5部と、（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂
（コダックケミカル社製商品：PET9921）95部を混合し
て得られる（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.3、（Ｃ）＝0.2か
らなる透明ポリエステル樹脂組成物を、30mmＴダイ押出
機を使用し温度 250〜280℃で厚さ0.5mmの成形用シート
を作成する。
ル樹脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）90重量
部、（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：J
A46R）6重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド
（川研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）4重量
部を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶
融混練してペレット化し、マスターバッチを得る。上記
のペレット5部と、（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂
（コダックケミカル社製商品：PET9921）95部を混合し
て得られる（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.3、（Ｃ）＝0.2か
らなる透明ポリエステル樹脂組成物を、30mmＴダイ押出
機を使用し温度 250〜280℃で厚さ0.5mmの成形用シート
を作成する。
【００１２】上記成形用シートを用い、リネスト性及び
透明性について下記の方法で測定試験を行い、その結果
を
透明性について下記の方法で測定試験を行い、その結果
を
【表１】 に示す。以下、実施例１〜３及び、比較例１〜４につい
ても同様の測定を行い、その結果を示す。 （イ）リネスト性の測定 厚さ0.5mmの成形用シートを、真空圧空成形機を用い
て、ブリスター成形し、これを30枚重ねて室温で48時間
放置後、ブリスターの一枚一枚の剥がれ易さについて、
手作業で試みて、その結果を下記の基準で判定する。 判定基準、 ◎：一枚一枚容易に取り出せる ○：ときどき重なって取れる △：ときどき一枚一枚取り出せる ×：全く一枚一枚取り出せない （ロ）透明性の測定 厚さ0.5mmの成形用シートについて、樹脂用添加剤未配
合の非晶性線状ポリエステル樹脂（コダックケミカル社
製商品：PET9921）使用の成形シート（以後、ナチユラ
ルと表記）を基準として、ヘイズメーターを使用し透明
性（JIS−K−6714）を測定し、下記の基準で判定する。 判定基準、 ◎：ナチユラルとほぼ同等 △：ナチユラルより劣る ×：ナチユラルよりかなり劣る
ても同様の測定を行い、その結果を示す。 （イ）リネスト性の測定 厚さ0.5mmの成形用シートを、真空圧空成形機を用い
て、ブリスター成形し、これを30枚重ねて室温で48時間
放置後、ブリスターの一枚一枚の剥がれ易さについて、
手作業で試みて、その結果を下記の基準で判定する。 判定基準、 ◎：一枚一枚容易に取り出せる ○：ときどき重なって取れる △：ときどき一枚一枚取り出せる ×：全く一枚一枚取り出せない （ロ）透明性の測定 厚さ0.5mmの成形用シートについて、樹脂用添加剤未配
合の非晶性線状ポリエステル樹脂（コダックケミカル社
製商品：PET9921）使用の成形シート（以後、ナチユラ
ルと表記）を基準として、ヘイズメーターを使用し透明
性（JIS−K−6714）を測定し、下記の基準で判定する。 判定基準、 ◎：ナチユラルとほぼ同等 △：ナチユラルより劣る ×：ナチユラルよりかなり劣る
【００１３】
【実施例２】攪拌混合機に（Ａ）非晶性線状ポリエステ
ル樹脂（クラレ社製商品：KS−760R）90重量部、（Ｂ）
平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46R）6重
量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川研フアイ
ンケミカル社製商品：K-3ワックス）4重量部を仕込み、
1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融混練してペ
レット化し、マスターバッチを得る。上記のペレット5
部と、（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂（クラレ社製
商品：KS−760R）95部を混合して得られる実施例１と同
じ配合割合の透明ポリエステル樹脂組成物を、30mmＴダ
イ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成形用
シートを作成する。
ル樹脂（クラレ社製商品：KS−760R）90重量部、（Ｂ）
平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46R）6重
量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川研フアイ
ンケミカル社製商品：K-3ワックス）4重量部を仕込み、
1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融混練してペ
レット化し、マスターバッチを得る。上記のペレット5
部と、（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂（クラレ社製
商品：KS−760R）95部を混合して得られる実施例１と同
じ配合割合の透明ポリエステル樹脂組成物を、30mmＴダ
イ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成形用
シートを作成する。
【００１４】
【実施例３】攪拌混合機に（Ａ）非晶性線状ポリエステ
ル樹脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）100重量
部、（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：J
A46R）0.2重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド
（理研ビタミン社製商品：リケマール TG−12）0.5重
量部を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により
溶融混練して得られる（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.2、
（Ｃ）＝0.5からなる透明ポリエステル樹脂組成物を、3
0 mmＴダイ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mm
の成形用シートを作成する。
ル樹脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）100重量
部、（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：J
A46R）0.2重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド
（理研ビタミン社製商品：リケマール TG−12）0.5重
量部を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により
溶融混練して得られる（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.2、
（Ｃ）＝0.5からなる透明ポリエステル樹脂組成物を、3
0 mmＴダイ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mm
の成形用シートを作成する。
【００１５】
【比較例１】攪拌混合機に（Ａ）非晶性線状ポリエステ
ル樹脂（クラレ社製商品：KS−760R）89重量部、（Ｂ）
平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46R）1重
量部、 （Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川研フア
インケミカル社製商品：K-3ワックス）10重量部を仕込
み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融混練し
てペレット化し、マスターバッチを得る。上記のペレッ
ト5部と、（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂（クラレ
社製商品：KS−760R）95部を混合して得られる割合が
（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.05、（Ｃ）＝0.5からなるポリ
エステル樹脂組成物を、30mmＴダイ押出機を使用し温度
250〜280℃で厚さ0.5mmの成形シートを作成する。
ル樹脂（クラレ社製商品：KS−760R）89重量部、（Ｂ）
平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46R）1重
量部、 （Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川研フア
インケミカル社製商品：K-3ワックス）10重量部を仕込
み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融混練し
てペレット化し、マスターバッチを得る。上記のペレッ
ト5部と、（Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂（クラレ
社製商品：KS−760R）95部を混合して得られる割合が
（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.05、（Ｃ）＝0.5からなるポリ
エステル樹脂組成物を、30mmＴダイ押出機を使用し温度
250〜280℃で厚さ0.5mmの成形シートを作成する。
【００１６】
【比較例２】攪拌混合機に（Ａ）非晶性ポリエステル樹
脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）89.8重量
部、（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：J
A46R）10重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド
（川研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）0.2重
量部を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により
溶融混練してペレット化し、マスターバッチを得る。上
記のペレット5部と、（Ａ）非晶性ポリエステル樹脂
（コダックケミカル社製商品：PET9921）95部を混合し
て得られる割合が（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.5、（Ｃ）＝
0.01からなるポリエステル樹脂組成物を、30mmＴダイ押
出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成形シート
を作成する。
脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）89.8重量
部、（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：J
A46R）10重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド
（川研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）0.2重
量部を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により
溶融混練してペレット化し、マスターバッチを得る。上
記のペレット5部と、（Ａ）非晶性ポリエステル樹脂
（コダックケミカル社製商品：PET9921）95部を混合し
て得られる割合が（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.5、（Ｃ）＝
0.01からなるポリエステル樹脂組成物を、30mmＴダイ押
出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成形シート
を作成する。
【００１７】
【比較例３】攪拌混合機に（Ａ）非晶性ポリエステル樹
脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）100重量部、
（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46
R）0.5重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川
研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）2.0重量を
仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融混
練して得られる割合が（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.5、
（Ｃ）＝2.0からなるポリエステル樹脂組成物を、 30m
mＴダイ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成
形シートを作成する。
脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）100重量部、
（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46
R）0.5重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川
研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）2.0重量を
仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融混
練して得られる割合が（Ａ）＝100、（Ｂ）＝0.5、
（Ｃ）＝2.0からなるポリエステル樹脂組成物を、 30m
mＴダイ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成
形シートを作成する。
【００１８】
【比較例４】攪拌混合機に（Ａ）非晶性ポリエステル樹
脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）100重量部、
（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46
R）2.0重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川
研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）0.5重量部
を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融
混練して得られる割合が（Ａ）＝100、（Ｂ）＝2.0、
（Ｃ）＝0.5からなるポリエステル樹脂組成物を、30mm
Ｔダイ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成
形シートを作成する。
脂（コダックケミカル社製商品：PET9921）100重量部、
（Ｂ）平均粒径5μのタルク（浅田製粉社製商品：JA46
R）2.0重量部、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド（川
研フアインケミカル社製商品：K-3ワックス）0.5重量部
を仕込み、1分間混合攪拌した後、2軸押出機により溶融
混練して得られる割合が（Ａ）＝100、（Ｂ）＝2.0、
（Ｃ）＝0.5からなるポリエステル樹脂組成物を、30mm
Ｔダイ押出機を使用し温度250〜280℃で厚さ0.5mmの成
形シートを作成する。
【００１９】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、（Ｂ）タルクと
（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリドの特定量を（Ａ）非
晶性線状ポリエステル樹脂に配合することで、ブリスタ
ーパック、ＰＴＰやトレー等に使用するシートとして求
められる、透明性とリネスト性の両方の性質に優れた効
果を発揮するものである。すなわち本発明の成形用シー
トを用い成形し得られるトレーは、長い間積み重ね放置
しても、その後で一枚一枚が容易に剥がれリネスト性に
優れ、取扱の容易な作業性に優れている。透明性につい
ても、添加剤未配合の非晶性線状ポリエステル樹脂使用
のシートとなんら遜色がなく、内容物がよく見え、商品
のデイスプレー効果を大いに発揮するものである。しか
も、本発明で使用する非晶性線状ポリエステル樹脂は、
従来より使用されている塩化ビニル樹脂に比較し、使用
後の取扱が容易である。即ち、熱可塑性樹脂であり、し
かもブリスターパック、ＰＴＰやトレー等に使用する場
合、透明の状態で使用するために、回収して樹脂のリサ
イクルが容易である。その用途としては、雑貨品、玩
具、文房具、電気製品、機械工具、化粧品、医療器具、
医薬錠剤等の包装に使用可能である。
（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリドの特定量を（Ａ）非
晶性線状ポリエステル樹脂に配合することで、ブリスタ
ーパック、ＰＴＰやトレー等に使用するシートとして求
められる、透明性とリネスト性の両方の性質に優れた効
果を発揮するものである。すなわち本発明の成形用シー
トを用い成形し得られるトレーは、長い間積み重ね放置
しても、その後で一枚一枚が容易に剥がれリネスト性に
優れ、取扱の容易な作業性に優れている。透明性につい
ても、添加剤未配合の非晶性線状ポリエステル樹脂使用
のシートとなんら遜色がなく、内容物がよく見え、商品
のデイスプレー効果を大いに発揮するものである。しか
も、本発明で使用する非晶性線状ポリエステル樹脂は、
従来より使用されている塩化ビニル樹脂に比較し、使用
後の取扱が容易である。即ち、熱可塑性樹脂であり、し
かもブリスターパック、ＰＴＰやトレー等に使用する場
合、透明の状態で使用するために、回収して樹脂のリサ
イクルが容易である。その用途としては、雑貨品、玩
具、文房具、電気製品、機械工具、化粧品、医療器具、
医薬錠剤等の包装に使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｋ 5/10 ＫＪＶ Ｃ０８Ｋ 5/10 ＫＪＶ // Ｂ２９Ｋ 67:00 Ｃ０８Ｌ 67:02
Claims (3)
- 【請求項１】 （Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂100
重量部に対して、（Ｂ）粒径0.5〜10μのタルク0.1〜1.
0重量部及び、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド0.05
〜1.0重量部を配合したことを特徴とする透明ポリエス
テル樹脂組成物。 - 【請求項２】 （Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂100
重量部に対して、（Ｂ）粒径0.5〜10μのタルク0.1〜1.
0重量部及び、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド0.05
〜1.0重量部を配合使用してなる成形用シート。 - 【請求項３】 （Ａ）非晶性線状ポリエステル樹脂100
重量部に対して、（Ｂ）粒径0.5〜10μのタルク1.0〜4
0.0重量部及び、（Ｃ）ヒドロキシ脂肪酸グリセリド1.0
〜20.0重量部を配合したことを特徴とする透明ポリエス
テル樹脂用滑剤マスターバッチ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27344691A JP2601737B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 透明ポリエステル樹脂組成物と成形用シート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27344691A JP2601737B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 透明ポリエステル樹脂組成物と成形用シート |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0586277A JPH0586277A (ja) | 1993-04-06 |
| JP2601737B2 true JP2601737B2 (ja) | 1997-04-16 |
Family
ID=17528026
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27344691A Expired - Fee Related JP2601737B2 (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 透明ポリエステル樹脂組成物と成形用シート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2601737B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7576152B2 (en) | 2002-11-12 | 2009-08-18 | Kao Corporation | Additive for polyester base synthetic resin containing plasticizer and plasticizer for biodegradable resin |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6344509B1 (en) * | 1994-12-22 | 2002-02-05 | Taiyo Kagaku Co., Ltd. | Thermoplastic resin compositions |
| WO1997049757A1 (en) * | 1996-06-24 | 1997-12-31 | Eastman Chemical Company | Plasticized polyester for shrink film applications |
| JP4005008B2 (ja) * | 2002-11-12 | 2007-11-07 | 花王株式会社 | ポリエステル系合成樹脂用添加剤 |
| EP2083999B1 (en) | 2006-10-16 | 2010-05-26 | Valspar Sourcing, Inc. | Multilayer thermoplastic film |
| US20100279130A1 (en) | 2006-10-16 | 2010-11-04 | Jeffrey Niederst | Coating process and article |
| US8026188B2 (en) | 2009-06-25 | 2011-09-27 | Techmer Pm, Llc | Hydrophobic additive for use with fabric, fiber, and film |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP27344691A patent/JP2601737B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7576152B2 (en) | 2002-11-12 | 2009-08-18 | Kao Corporation | Additive for polyester base synthetic resin containing plasticizer and plasticizer for biodegradable resin |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0586277A (ja) | 1993-04-06 |
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| JPH0116848B2 (ja) |
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