JP2601524B2 - α+β型チタン合金材の成形方法 - Google Patents

α+β型チタン合金材の成形方法

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JP2601524B2 JP63243513A JP24351388A JP2601524B2 JP 2601524 B2 JP2601524 B2 JP 2601524B2 JP 63243513 A JP63243513 A JP 63243513A JP 24351388 A JP24351388 A JP 24351388A JP 2601524 B2 JP2601524 B2 JP 2601524B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、α+β型チタン合金材の成形方法、詳しく
はTi−6Al−4V合金材の熱間成形加工方法に関するもの
である。
(従来の技術) Ti−6Al−4V合金は、熱間成形中に欠陥を発生し易く
一般に難加工性材料とされている。このような難加工性
材料に対し、熱間成形中の欠陥発生を防ぐ手段として
は、型鍛造などのように素材を成形用治具内で塑性変形
させる方法がある。この方法では素材が治具内で拘束さ
れるため、変形中に欠陥が生じ難いという利点がある。
しかし、素材が治具内で拘束されることにより、素材
は変形し難くなる。このため、変形抵抗が増大し、成形
に大きな力量が必要となり、強力な加工装置が要求され
ると共に、使用される治具には高温高圧に耐え得る高級
な材質が要求される。
そこで、近時、加工困難ないわゆる難加工性材料に対
し成形用治具が不要なダイレス引抜きなどの無拘束成形
が適用され実用化されている。
このような無拘束成形では、従来、例えば歪速度10%
/sec以上の高速で引張変形を与える場合には欠陥が生じ
易いために、1〜0.1%/secのように非常に遅い歪速度
の成形が行われている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記したように歪速度を遅くした従来
の成形法では、所定の変形を与えるのに長時間を要して
能率が極めて悪く、また、加工中に素材を長時間高温に
保持する必要があるために特殊な装置が要求され、した
がって、十分な生産効率が得られないという問題を生じ
ている。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みなされたも
の、難加工性材料であるTi−6Al−4V合金材に対し、1
回当たりの変形量を特定値以下として成形を行うことに
より、良好な生産効率を維持しつつ、内部欠陥を生じさ
せることなく所望の変形量まで無拘束成形し得る方法を
提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するための手段として次の
構成を採用した。
即ち、本発明のα+β型チタン合金材の成形方法は、
Ti−6Al−4V合金材を成形温度850℃〜(β変態点−5
℃)にて、10〜200%/secの歪速度で無拘束成形するに
際し、1回当たりの変形量を種々変化させて成形したと
きに内部欠陥が発生しない範囲での最大変形量を内部欠
格発生限界として予め求めておき、この内部欠陥発生限
界に基づいて1回当たりの変形量を設定し成形するもの
である。
例えば、Ti−6Al−4V合金材を850℃〜950℃の成形温
度で成形するときには、1回当たりの変形量を10%以下
として10〜100%/secの歪速度で成形する。又、Ti−6Al
−4V合金材を950℃〜(β変態点−5℃)の成形温度で
成形するときには、1回当たりの変形量を35%以下とし
て10〜100%/secの歪速度で成形する。
(作 用) 本発明によれば、上記の内部欠陥発生限界に基づいつ
て1回当たりの変形量が設定されることにより、歪速度
10〜200%/secの高速成形でも内部欠陥が発生せず、し
たがって、この成形の繰返しによってトータルの変形量
が所望の量になるまで無欠陥状態で成形することができ
る。
つまり、Ti−6Al−4V合金材を熱間で無拘束成形する
場合、歪速度が10%/sec以上の高速成形では、破断に至
るまでの変形の比較的初期の段階で内部欠陥が発生し、
この内部欠陥が成長して破断することになるために、従
来は内部欠陥を発生させないように、歪速度を1〜0.01
%/secに抑えた低速成形が行われてした。
しかしながら、歪速度が例えば100%/secの高速成形
でも、内部欠陥が発生するまでの変形量は成形温度に大
きく依存し、成形温度が850℃〜950℃のときの引張変形
では、破壊限界に達するまでの変形量は約80%である
が、この変形の過程で変形量が20%前後に達するまでは
内部欠陥は発生しない。また、成形温度が950℃〜β変
態点−5℃のときは、変形量が35%に達するまでは内部
欠陥は発生しない。
そこで、本発明では、上記のような内部欠陥の初制限
界を予め求め、この内部欠陥発生限界に基づいて、1回
当たりの変形量を、例えば成形温度850℃〜950℃のとき
には10%以下、成形温度950℃〜(β変態点−5℃)の
ときには35%以下に設定する。これによって、歪速度を
10〜200%/secとした高速成形を繰返しても、各回毎に
変形量を上記した上限値(10%あるいは35%)に近い量
に維持したまま、トータルの変形量が所望の量に達する
まで内部欠陥を生じさせずに成形することが可能とな
る。
また、このような成形方法によれば、各回の成形を高
速で行え、1回当たりの加工時間はより短時間で済むの
で、加工中に素材を所定の成形温度に長時間保持するよ
うな特殊な装置を必要とせず、これにより、生産効率を
向上することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を説明する。
真空アーク溶解により製造したTi−6Al−4V合金材を
鍛造し、その鍛造材から試片を得、これを真空中、高周
波誘導加熱により20℃/secで昇温し各所定温度に3分間
保持後、100%/secの歪速度で1回当りの変形量を種々
変更した引張変形を与えた。即ち、試片の破断までの各
変形段階で除荷し歪量を変化させた。なの、試空は直径
6mmφのものを使用し、引張試験装置の1例は第1図に
示すものである。図において1は上部チャック、2は下
部チャック、3は加熱コイル、4は試片であり、これら
各部材は真空チャンバー内にある。
かくして上記引張変形が与えられた試片のくびれ部の
断面組織の観察を行ない欠陥の状態を調査したところ、
その結果は第2図に示す通りであった。即ち、同図は高
速引張変形条件下における成形条件と、合金材内におけ
る欠陥発生、欠陥成長、材の破断の関連を示すものであ
り、以下同図に従い具体的に説明する。
700℃〜800℃の温度域で合金材に引張変形を与えた場
合に1回当りの変形量が60〜70℃付近で巨視的破壊が起
きるが、合金材内部では1回の変形量が10%程度になる
と微小なボイドが発生する。次いでその変形量が増すに
つれてボイドの寸法は大きくなり、変形量が40〜50%に
なるとボイド同志は合体して大きな欠陥に発達する。従
って、この温度域で高速の引張変形により成形しようと
すれば、1回当りの変形量は数%以下に抑制せざるを得
ず成形加工には不適当と考えられる。
第3図は750℃で変形量40%の高速引張変形を与えた
場合に発生した欠陥の金属顕微鏡による金属組織写真
(×400)であり、第4図は750℃で変形量50%の高速引
張変形を与えた場合に発生した欠陥の同様写真である。
850℃〜950℃の温度域で合金材に引張変形を与えた場
合、巨視的破壊は変形量が80%程度で起き、見掛け加工
性は増加するが、合金材内部では変形量20%前後の段階
で微小欠陥が発生しており、この温度域では成形加工に
1回当りの変形量を10%以下にする必要がある。
950℃〜β変態点−5℃の温度域で合金材に引張変形
を与えた場合、1回当りの変形量が35%までは欠陥は全
く発生しない。第5図は960℃で変形量30%の高速引張
変形を与えた場合の無欠陥状態を示した金属顕微鏡によ
る金属組織写真(×400)である。
なお、変形量が35%以上の引張変形を与えた場合に発
生する欠陥は極めて小さく、しかも変形量が大きくなっ
ていっても欠陥はあまり成長せずに小さいままで互いに
合体することもないため大きな欠陥は生じることがな
い。第6図は960℃で変形量60%の高速引張変形を与え
た場合に発生した欠陥の第5図同様の写真であるが、こ
欠陥は極めて小さいものである。従ってこの温度域で成
形すれば成形1回当りの変形量が大きくとも、ほぼ欠陥
のない状態で生成可能であるが、成形1回当りの変形量
を35%以下とし、この成形を繰り返すことにより完全に
無欠陥状態で成形可能なことが解る。
β変態点以上の温度域では、合金材α+β→β変態を
起こし、冷却後は合金材が脆化するため成形を行なう温
度としては適当でない。この際、加熱時の温度精度を考
慮すると、成形温度の上限はβ変態点−5℃が適当であ
る。
以上の結果から、Ti−6Al−4V合金材を熱間にて高速
引張変形を加えて最終製品形状に無高速成形するに際
し、成形温度が950℃〜β変態点−5℃の場合には、内
部欠陥の発生限界は35%であり、このときには1回当り
の変形量を35%以下とする。また、成形温度が850℃〜9
50℃の場合には、内部欠陥の発生限界は20%前後であ
り、このときには1回当りの変形量を10%以下とする。
このような設定を行って成形を繰返すことにより、歪速
度が例えば100%/secの高速成形でも、無欠陥状態の成
形品を確実に得ることができる。
なお、前記高速引張、即ち歪速度は生産効率を上げる
ためには10〜200%/secが必要であり、これが200%/sec
を越えると合金材の塑性変形に伴う発熱が著しくなり、
この発熱で合金材温度がβ変態点を越える場合があるな
どの温度制御上の問題が生じる。従って本発明では歪速
度として10〜200%/secと限定した。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、内部欠陥が発生しな
い範囲での最大変形量を内部欠陥発生限界として予め求
めておき、素材の成形加工時に設定される成形温度と歪
速度とに合わせて、内部欠陥を発生させない1回当たり
の変形量が設定される。このような成形の繰返しによ
り、歪速度が例えば100%/secの高速成形でも、無欠陥
状態の成形品を確実に得ることが可能になる。また、1
回当たりの加工時間はより短時間で済み、したがって、
加工中に素材を所定の成形温度に長時間保持するような
特殊な装置を必要としないので、生産効率を向上させる
ことができ、その工業的効果は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は引張試験装置の説明図、第2図は高速引張変形
条件下における成形条件と合金材内における欠陥の発
生、成長および材の破壊の関連を示すグラフ図、第3図
は750℃で1回の変形量40%の高速引張変形を与えた場
合に発生した欠陥を金属顕微鏡て撮影した金属組織写
真、第4図は750℃、同様変形量50%の引張変形を与え
た場合に発生した欠陥の同様金属組織写真、第5図は96
0℃〜β変態点−5℃で、同様変形量が30%の引張変形
を与えた場合の無欠陥状態の同様金属組織写真、第6図
は960℃で同様変形量が60%の引張変形を与えた場合に
僅かに発生した欠陥の同様金属組織写真である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Ti−6Al−4V合金材を成形温度850℃〜(β
    変態点−5℃)にて、10〜200%/secの歪速度で無拘束
    成形するに際し、 1回当たりの変形量を種々変化させて成形したときに内
    部欠陥が発生しない範囲での最大変形量を内部欠陥発生
    限界として予め求めておき、この内部欠陥発生限界に基
    づいて1回当たりの変形量を設定し成形することを特徴
    とするα+β型チタン合金材の成形方法。
  2. 【請求項2】Ti−6Al−4V合金材を850℃〜950℃の成形
    温度に加熱し、1回当たりの変形量を10%以下として10
    〜100%/secの歪速度で成形することを特徴とする請求
    項1記載のα+β型チタン合金材の成形方法。
  3. 【請求項3】Ti−6Al−4V合金材を950℃〜(β変態点−
    5℃)の成形温度に加熱し、1回当たりの変形量を35%
    以下として10〜100%/secの歪速度で成形することを特
    徴とする請求項1記載のα+β型チタン合金材の成形方
    法。
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