JP2599474Y2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents

合成樹脂製容器

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JP2599474Y2 JP1993038739U JP3873993U JP2599474Y2 JP 2599474 Y2 JP2599474 Y2 JP 2599474Y2 JP 1993038739 U JP1993038739 U JP 1993038739U JP 3873993 U JP3873993 U JP 3873993U JP 2599474 Y2 JP2599474 Y2 JP 2599474Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、合成樹脂製容器に関
し、廃油、廃酸、あるいは医療用廃棄物等の廃棄物を回
収、収納するための廃棄物用容器などに利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、廃油、廃酸、あるいは医療用廃
棄物等の廃棄物を回収、収納するために、ポリエチレン
やポリプロピレン等の合成樹脂により本体と蓋とからな
る容器が製造されている。このような廃棄物用容器は、
複数の容器を積み重ねた状態で保管や運搬を行うことが
多いため、容器には長期間の保管に対応できる強度や積
み重ね時の安定性が要求される。
【0003】つまり、廃棄物用容器は、内容物を収納し
た状態で一ヵ月等の長期間積み重ねられて保管される場
合があり、この場合には蓋に座屈や割れが生じるおそれ
がある。このため、蓋の座屈や割れを防止するために蓋
の肉厚を増したり、あるいは蓋の材料の剛性を増すなど
の方法がとられていた。
【0004】また、容器を積み重ねた状態で運搬を行う
場合には、運搬用車両の振動により容器が荷ずれを起こ
して転倒するおそれがあり、あるいは保管時においても
保管場所の傾斜や地震等により同様な問題が生じるおそ
れがある。このため、本願出願人は、既に実願平4-0152
56号で積み重ね時の安定性を考慮した容器を考案してい
る。この実願平4-015256号に記載した容器には、蓋の表
側の中央に凸部が設けられ、本体底面の中央に凹部が設
けられている。そして、蓋の表側の凸部とこの蓋の上側
に積み重ねられる別の合成樹脂製容器の本体底面の凸部
とを嵌合させて容器の積み重ね時の安定性を確保してい
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、積み重ね強
度の確保の問題に関しては、前述したように蓋の肉厚を
増したり、あるいは蓋の材料の剛性を増すなどの方法を
とった場合には、必要強度を得ることはできるが、蓋が
閉まりにくくなるうえ、材料費が高くなって容器の製造
コストがかかる、あるいは容器重量の増加により取扱い
が容易ではなくなるという問題があった。
【0006】また、積み重ね時の安定性に関しては、前
述した実願平4-015256号に記載した容器を用いることに
より、ある程度の安定性は確保できるが、運搬用車両の
急発進や急ブレーキにより、容器が荷ずれを起こして転
倒するおそれがなお残っており、より確実な安定性が要
求されていた。
【0007】本考案の目的は、積み重ね強度および積み
重ね時の安定性に優れるとともに、蓋の開閉を容易に行
うことができる合成樹脂製容器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案は、蓋の周辺部の
裏側に補強リブを設けて積み重ね強度を確保し、蓋の表
側に本体底面の周辺凸部を挟み込む内側凸部および外側
凸部を形成して積み重ね時の安定性を確保し、前記目的
を達成しようとするものである。具体的には、本考案
は、開口部を有する本体と、前記開口部を覆う蓋とを備
えた略多角柱状の合成樹脂製容器であって、前記蓋は前
記開口部の開口面と略平行に配置される略多角形形状の
上面部と、この上面部の周縁部に接続されて当該上面部
と交差する側面部とを有し、前記蓋の裏側には、コーナ
ー部のみにそれぞれ複数本の補強リブが設けられ、これ
らの補強リブは、前記蓋の中央付近を中心として略放射
状に配置されるとともに、前記上面部および前記側面部
に交差するように接続され、かつ、その厚さが前記上面
部の厚さ以下とされ、前記蓋の表側には、この蓋の上側
に積み重ねられる別の合成樹脂製容器の本体底面の周辺
部に設けられた周辺凸部を挟み込むように配置された内
側凸部および外側凸部が形成され、外側凸部は、前記補
強リブの数本と交差するように配置されていることを特
徴とする。また、本考案の合成樹脂製容器は、前記補強
リブの各々はその一辺を前記上面部に接続されるととも
に他の一辺を側面部に接続された略三角形形状を有して
いることを特徴とする。
【0009】そして、本考案の合成樹脂製容器は、前記
蓋の表側に配置された内側凸部は、この蓋の上側に積み
重ねられる別の合成樹脂製容器の本体底面の凹部と嵌合
可能な形状に形成されていることを特徴とする。さら
に、本考案の合成樹脂製容器は、前記蓋の側面部外側に
は前記本体の開口部周縁と嵌合する湾曲部が形成され、
この湾曲部内にはパッキンが収納されていることを特徴
とする。
【0010】
【作用】このような本考案においては、容器に内容物を
収納した状態で容器を積み重ねて長期間保管する際に、
容器の蓋の周辺部の裏側に複数本の補強リブが設けられ
ているので、蓋に座屈や割れが生じることはなく、容器
の積み重ね強度が確保される。また、補強リブにより容
器の積み重ね強度を確保したので、従来のような蓋の肉
厚や蓋の材料の剛性を増して積み重ね強度を確保する場
合に比べ、蓋の開閉が容易になる。特に、本考案の容器
は略多角柱状に形成され、これに対応して蓋が略多角形
形状とされ、当該蓋の各コーナー部のみにそれぞれ適宜
な本数の補強リブが設けられているので、少ない材料で
大きな補強効果を得ることができ、蓋の積み重ね強度を
十分に確保することができるとともに製造コストを低減
できる。さらに、補強リブの厚さは、蓋の上面部の厚さ
以下とされているので、上面部の表面のうち補強リブが
接続された部分にヒケが発生することを防止できる。
【0011】そして、これらの補強リブを蓋の中央付近
を中心として略放射状に配置してあるので、容器の成形
時に一点ゲートから供給される樹脂の流れが良好にな
る。また、蓋の表側には、この蓋の上側に積み重ねられ
る別の合成樹脂製容器の本体底面の周辺部に設けられた
周辺凸部を挟み込むように配置された内側凸部および外
側凸部が形成され、しかも、外側凸部は補強リブの数本
と交差するように配置されているから、積み重ね時の安
定性を確保しつつ、補強リブによる容器の積み重ね強度
を高めることができる。つまり、蓋の表側に形成された
外側凸部が、この蓋の上側に積み重ねられる別の合成樹
脂製容器の本体の位置決めとしての機能のほかに、補強
リブの数本と交差するように配置されることによって補
強リブ部分の剛性を高めることができるから、積み重ね
時の安定性を確保しつつ、補強リブによる容器の積み重
ね強度を一層高めることができる。さらに、一般にリブ
の深さ(高さ)が大きすぎると成形後の金型からの離型
が困難になるが、これらの補強リブの各々を略三角形形
状としておけば、蓋の必要強度を確保するとともにリブ
の深さを小さく抑えることが可能となり、成形後の金型
からの離型が容易になる。
【0012】また、蓋の表側に配置された内側凸部を
この蓋の上側に積み重ねられる別の合成樹脂製容器の本
体底面の凹部と嵌合可能な形状に形成しておけば、横か
らの力に対してずれにくく、積み重ね時の安定性をより
向上させることができる。 また、蓋の側面部外側に本体
の開口部周縁と嵌合する湾曲部を形成し、この湾曲部内
にはパッキンを収納するようにすれば、容器の気密性を
高めることができ、特に、廃油や廃酸、あるいは、医療
用廃棄物の容器として好適である。
【0013】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には、本実施例に係る容器10の蓋30を開け
た状態の全体構成が示されている。また、図2は容器10
を積み重ねた状態の部分的な断面図、図3は裏側からみ
た蓋30の部分的な平面図、図4は本体20の底面を示す図
である。図1および図2において、合成樹脂製の容器10
は、上面に開口部21を有する略直方体形状の本体20と、
この本体20の開口部21を塞ぐ蓋30とを備えている。
【0014】本体20は、略長方形形状の底面部22と、こ
の底面部22の周縁から上方に立ち上がった側板部23とを
有している。蓋30は、開口部21の開口面(本体20の上
面)に平行に配置される略長方形形状の上面部31と、こ
の上面部31の周縁に接続されて上面部31と交差する側面
部32と、さらに側面部32の外側に設けられた略逆U字断
面形状の湾曲部33とを備えている。
【0015】本体20の側板部23の上端縁、つまり開口部
21の周縁には、外側(図2中左側)に向かって突出する
鉤状部24が設けられ、一方、蓋30の湾曲部33の端縁に
は、内側(図2中右側)に向かって突出する係止段部34
が設けられている。そして、蓋30は、図2に示すよう
に、係止段部34を鉤状部24に引っ掛けることにより本体
20に固定係止されるようになっている。また、湾曲部33
の内部には、パッキン35が設けられており、蓋30を閉じ
た際には、本体20の鉤状部24がこのパッキン35に押し付
けられるようになっており、これにより蓋30を閉じた際
の容器10の密閉性が確保されている。
【0016】本体20の側板部23の上部には、外側に張り
出す鍔部25が側板部23の全周に渡り設けられており、こ
の鍔部25に手をかけて容器10を持ち運ぶことができるよ
うになっている。また、図1に示すように、鍔部25に
は、蓋30の湾曲部33の外側に設けられた係止部36を挿入
可能な孔26が設けられており、容器10はこの孔26に矢印
Pの方向に係止部36を挿入することによって蓋30を開い
たままの状態で本体20に保持可能な構成となっている。
【0017】図2および図3において、蓋30の四つのコ
ーナー部(長方形の角部近傍)37の各々には、裏側に五
本の補強リブ40が設けられている。この補強リブ40は、
略三角形形状を有しており、その一辺は上面部31に接続
され、他の一辺は側面部32に接続されている。また、五
本の各補強リブ40は、蓋30の中央付近を中心として略放
射状に配置されている。各補強リブ40の厚みは、蓋30の
上面部31の厚み以下となっている。
【0018】蓋30の上面部31の中央には、容器10の外部
側に突出する内側凸部50が設けられている。蓋30の四つ
のコーナー部37の各々には、容器10の外部側に突出する
略L字形状の外側凸部51が設けられており、つまり、補
強リブ40の数本(図では3本)と交差するように外側凸
部51がL字形状に配置されており、これらの外側凸部51
の断面形状は、かまぼこ状となっている。一方、図2お
よび図4に示すように、本体20の底面部22の中央には、
容器10の内部側に窪んだ凹部52が設けられている。蓋30
に設けられた内側凸部50は、本体20に設けられた凹部52
に応じた平面形状を有しており、これらの内側凸部50と
凹部52とは、容器10を上下に積み重ねた時に互いに嵌合
されるようになっている。また、本体20の底面部22の中
央に凹部52が設けられているため、この凹部52の周囲に
は、容器の外部側に突出する周辺凸部53が形成されてい
る。この本体20の周辺凸部53は、容器10を上下に積み重
ねた時に、蓋30に設けられた内側凸部50と外側凸部51
とにより挟み込まれるようになっている。
【0019】このような本実施例によれば、次のような
効果がある。すなわち、容器10の蓋30の周辺部の裏側に
補強リブ40が設けられているので、容器10を長期間積み
重ねる際に生じる蓋30の座屈や割れを防止することがで
きる。また、補強リブ40により容器10の積み重ね強度を
確保したので、従来のような蓋の肉厚や蓋の材料の剛性
を増して積み重ね強度を確保する場合に比べ、蓋30の開
閉を容易に行うことができる。
【0020】さらに、補強リブ40は蓋30の中央付近を中
心として略放射状に配置されているので、容器10の成形
時に一点ゲートから供給される樹脂の流れを良好にする
ことができる。そして、一般にリブの深さ(高さ)が大
きすぎると成形後の金型からの離型が困難になるが、こ
れらの補強リブ40の各々は略三角形形状を有しており、
その最大深さは蓋30の側面部32の高さ以内に抑えられて
いるので、蓋30の必要強度を確保するとともにリブの深
さを小さく抑えることができ、成形後の金型からの離型
を容易に行うことができる。
【0021】また、補強リブ40を略三角形形状としたの
で、図5のように蓋30どうしを積み重ねる際に、上側に
位置する蓋30に設けられた補強リブ40と下側に位置する
蓋30との干渉を防止できる。さらに、補強リブ40の厚み
は、蓋30の上面部31の厚み以下となっているので、補強
リブ40が接続された部分の蓋30の上面部31の表面側が陥
没するというヒケの現象が現れることはない。
【0022】そして、本実施例の容器10は略直方体形状
であるので、蓋30の四つのコーナー部37の各々に適宜な
本数(ここでは五本となっている)の補強リブ40を設け
るだけで、蓋30の積み重ね強度を十分に確保することが
できるため、少ない材料で大きな補強効果を得ることが
でき、製造コストを低減できる。
【0023】また、容器10を上下に積み重ねる際には、
本体20の凹部52と蓋30の内側凸部50との嵌合に加え、本
体20の周辺凸部53が、蓋30に設けられた内側凸部50と外
側凸部51とにより挟み込まれるようになっているので、
容器10の積み重ね時の安定性をより向上することがで
き、運搬時等の容器10の荷ずれによる転倒などの不都合
を未然に防止することができる。さらに、蓋30に設けら
れた外側凸部51は略L字形状を有しているので、本体20
に設けられた周辺凸部53の角部を二面で確実に係止する
ことができ、荷ずれ防止機能をより確実に得ることがで
きる。そして、外側凸部51の断面形状は、かまぼこ状と
なっているので、容器10の積み重ね脱着を人手により容
易に行うことができる。
【0024】また、湾曲部33の内部にパッキン35が設け
られているので、蓋30を閉じた際に容器10を確実に密閉
することができ、容器10が転倒した場合にも内容物の漏
れを防止することができる。さらに、蓋30の係止部36を
本体20の孔26に挿入することにより、蓋30を開いたまま
の状態で本体20に保持できるようになっているので、内
容物の収納の際の蓋30の紛失を防止することができる。
【0025】なお、本考案の効果を確かめるために、以
下のような比較実験を行った。全体形状が前記実施例の
ような略直方体形状の容器を用い、補強リブの本数や蓋
の肉厚を変えた各条件で容器を三段積み重ねた時の蓋に
かかる最大応力を有限要素法により求めた。三段積み重
ね時の合計荷重は50kgf である。実施例の実験例とし
て、蓋の裏側に補強リブを設けた実験例1〜3を用意
し、一方、これに対する比較例として、補強リブのない
比較例1〜3を用意した。 実験例1では、長方形の蓋の四つのコーナー部の各々に
五本(合計20本)の補強リブを設け、蓋の肉厚は基本肉
厚の 2.0mmとした。 実験例2では、長方形の蓋の四つのコーナー部の各々に
四本(合計16本)の補強リブを設け、蓋の肉厚は基本肉
厚の 2.0mmとした。 実験例3では、長方形の蓋の四つのコーナー部の各々に
三本(合計12本)の補強リブを設け、蓋の肉厚は基本肉
厚の 2.0mmとした。 比較例1では、各コーナー部に補強リブを設けず、蓋の
肉厚は基本肉厚の 2.0mmとした。 比較例2では、各コーナー部に補強リブを設けず、蓋の
肉厚は基本肉厚の 2.0mmよりも 0.5mm厚くした。 比較例3では、各コーナー部に補強リブを設けず、蓋の
肉厚は基本肉厚の 2.0mmよりも 1.0mm厚くした。 また、実験例1〜3の補強リブの厚みは全て同一とし、
蓋の基本肉厚 2.0mm以下の厚みとした。
【0026】
【表1】
【0027】表1には、前述した有限要素法による応力
解析の結果が示されている。この結果によれば、各コー
ナー部に補強リブを設けた実験例1〜3は、補強リブの
ない比較例1〜3に比べ、最大応力の値が小さくなって
いる。特に、各コーナー部の補強リブの本数が四本以上
の実験例1,2では、最大応力の値がかなり小さくなっ
ており、このような略直方体形状の容器の場合には、各
コーナー部に四本以上の補強リブを設けることがより好
ましいことがわかる。そして、蓋の肉厚を増した比較例
2,3では、基本肉厚の比較例1に比べ、最大応力の値
が多少は小さくなっているが、各コーナー部に四本以上
の補強リブを設けた実験例1,2に比べると、あまり効
果が上がっていないことがわかる。
【0028】また、前述した実験例1および比較例1の
各容器について、易蓋閉め性確認試験、蓋座屈試験、高
温段積試験、荷ずれ試験、および転倒試験を行い、それ
ぞれの性能を評価した。易蓋閉め性確認試験は、圧縮試
験機により10mm/minの速度で圧縮を行い、蓋が閉まる時
の荷重を測定した。温度条件は23℃である。蓋座屈試験
は、蓋を閉めた容器を二段に積み重ね、圧縮試験機によ
り10mm/minの速度で圧縮を行い、蓋が座屈する時の荷重
を測定した。温度条件は23℃である。高温段積試験は、
15kgの内容物(水)を入れた容器を三段に積み重ね、40
℃の恒温槽内で保管し、蓋が割れる時間を測定した。荷
ずれ試験は、10kgの内容物(水)を入れた容器を、固定
された蓋(蓋のみで本体はなし)の上に重ね、この状態
で容器を水平方向に引っ張って荷ずれを起こす力を測定
した。転倒試験は、15リットルの水を入れた容器を三段
に積み重ね、転倒させた。
【0029】
【表2】
【0030】表2には、各試験の結果が示されている。
この結果によれば、実験例1は比較例1と同程度の易蓋
閉め性を有しており、補強リブにより易蓋閉め性を低下
させないで強度確保を図ることができることがわかる。
また、蓋座屈試験、高温段積試験、荷ずれ試験において
は、実験例1は比較例1よりも良好な結果となってい
る。さらに、転倒試験においては、実験例1は比較例1
と同様に良好な結果となっている。これらの実験結果よ
り、本考案の効果が顕著に現れていることがわかる。
【0031】なお、本考案は前記実施例に限定されるも
のではなく、本考案の目的を達成できる他の構成も含
み、例えば以下に示すような変形等も本考案に含まれる
ものである。すなわち、前記実施例では、蓋30の四つの
コーナー部37の各々に五本の補強リブ40が設けられてい
るが、補強リブの設置本数は任意である。しかし、前記
実施例のような略長方形形状の蓋30のコーナー部37に設
ける場合には、四本以上設けておくことが好ましい
して、各コーナー部37の五本の補強リブ40は、五本全部
が同じ厚みである必要はなく、それぞれ異なる厚みを有
していてもよい。
【0032】さらに、補強リブ40の形状は、略三角形形
状を有しているが、この形状に限定されるものではな
く、例えば、長方形、扇形等であってもよい。しかし、
略三角形形状としておくことが好ましく、そうすること
で成形後の離型を容易に行うことができる。
【0033】また、前記実施例の容器10は略直方体形状
となっていたが、他の形状であってもよく、例えば
角柱等の多角柱形状などであってもよく、要するに略多
角柱形状で蓋と本体とに分割された構成であればよい。
そして多角形の蓋の各コーナー部に適宜な本数の補強
リブを設けておけばよい。
【0034】
【0035】さらに、蓋30に設けられた外側凸部51は、
略L字形状となっているが、この形状に限定されるもの
ではなく、要するに内側凸部50との間に本体20の周辺凸
部53を挟み込むことができる形状であればよい。そし
て、容器10の材質は、合成樹脂であれば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等任意である。
【0036】
【考案の効果】以上に述べたように本考案によれば、蓋
の周辺部の裏側に複数本の補強リブを設けたので、易蓋
閉め性を確保しながら合成樹脂製容器の積み重ね強度を
向上させることができるうえ、蓋の表側に本体底面の
辺凸部を挟み込む内側凸部および外側凸部を形成してお
くことで、積み重ね時の安定性を向上させることができ
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す全体斜視図。
【図2】前記実施例の要部を示す断面図。
【図3】前記実施例の要部を示す平面図。
【図4】前記実施例の容器の本体底面を示す斜視図。
【図5】前記実施例の容器の蓋どうしを積み重ねた状態
の断面図。
【符号の説明】
10 容器 20 本体 22 底面部 21 開口部 30 蓋 31 上面部 32 側面部 40 補強リブ 50 内側凸部 51 外側凸部 52 凹部 53 周辺凸部

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有する本体と、前記開口部を覆
    う蓋とを備えた略多角柱状の合成樹脂製容器であって、 前記蓋は前記開口部の開口面と略平行に配置される略多
    角形形状の上面部と、この上面部の周縁部に接続されて
    当該上面部と交差する側面部とを有し、 前記蓋の裏側には、コーナー部のみにそれぞれ複数本の
    補強リブが設けられ、これらの補強リブは、前記蓋の中
    央付近を中心として略放射状に配置されるとともに、
    記上面部および前記側面部に交差するように接続され、
    かつ、その厚さが前記上面部の厚さ以下とされ 前記蓋の表側には、この蓋の上側に積み重ねられる別の
    合成樹脂製容器の本体底面の周辺部に設けられた周辺凸
    部を挟み込むように配置された内側凸部および外側凸部
    が形成され、外側凸部は、前記補強リブの数本と交差す
    るように配置されている ことを特徴とする合成樹脂製容
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した合成樹脂製容器にお
    いて、前記補強リブの各々はその一辺を前記上面部に接
    続されるとともに他の一辺を側面部に接続された略三角
    形形状を有していることを特徴とする合成樹脂製容器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載した合成
    樹脂製容器において、前記蓋の表側に配置された内側凸
    は、この蓋の上側に積み重ねられる別の合成樹脂製容
    器の本体底面の凹部と嵌合可能な形状に形成されている
    ことを特徴とする合成樹脂製容器。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれかに
    記載した合成樹脂製容器において、前記蓋の側面部外側
    には前記本体の開口部周縁と嵌合する湾曲部が形成さ
    れ、この湾曲部内にはパッキンが収納されていることを
    特徴とする合成樹脂製容器。
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