JP2597101B2 - 表面硬化樹脂成型体の製造方法 - Google Patents

表面硬化樹脂成型体の製造方法

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JP2597101B2
JP2597101B2 JP62193385A JP19338587A JP2597101B2 JP 2597101 B2 JP2597101 B2 JP 2597101B2 JP 62193385 A JP62193385 A JP 62193385A JP 19338587 A JP19338587 A JP 19338587A JP 2597101 B2 JP2597101 B2 JP 2597101B2
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和浩 松村
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は合成樹脂成型品に表面傷付き防止コーティン
グを施こすに際して密着性を改良する方法を提供する。
<従来の技術> ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリアリルジグリコールカーボネート樹脂などから
製造された合成樹脂成型品は、ガラス製品に比較して軽
量かつ衝撃強度が優れているので、グレージング、ド
ア、間仕切り、カウンター、スカイドーム、サンルー
フ、カーポートなどの建材用途、照明器具カバーなどの
照明用途、看板、表示板、インテリア、ディスプレーな
どの装飾的用途、メーターカバー、パネル、ランプカバ
ー等の車輌部品用途、銘板、カバーなどの工業部品およ
び雑貨用途とその用途も多岐に亘っている。
これらの合成樹脂成型品は、その表面の耐摩耗性が不
足しているため、輸送中や使用中の接触、衝撃、引っ掻
きなどの作用によって美観が損なわれているので、その
改良が強く望まれている。この様な合成樹脂成型品の欠
点を改良する方法が従来より種々検討されており、合成
樹脂成型品に耐擦傷性塗膜をコーティングする方法が最
も一般的に行なわれている。このような方法としてオル
ガノシロキサン系、エポキシ系、ウレタン系、メラミン
系などの塗料を使用し、塗布後、加熱硬化処理する、い
わゆる熱硬化型の架橋被覆方法と、一分子中に重合性の
エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能性のアクリ
レートまたはメタクリレートを使用し、塗布後、紫外
線、電子線などの活性エネルギー線を照射して架橋被膜
を得る活性エネルギー線硬化型の架橋被覆方法とがあ
る。
後者の方法は、常温で分あるいは秒オーダーの短時間
で架橋被膜を得ることが出来、熱硬化型に比べてはるか
に生産性の面で優れている。
また塗料の貯蔵安定性、いわゆるポットライフの点で
も優れた性質を示し、熱硬化型の様に、貯蔵中に塗料が
変質することはない。
なかでも、紫外線を用いる方法は、紫外線照射装置も
比較的簡単なものであるので、塗膜の新しい硬化方式と
して注目されている。
紫外線硬化塗料は、常温で瞬時に硬化し、塗膜強度の
高い塗膜が得られる反面、硬化時の体積収縮が大きいた
めに、得られる塗膜と基材の密着性が不充分であるとい
う問題を有する。
この問題を解決するために、塗料の配合面で改良を加
えたもの(例えば、特開昭48−39594号公報、特開昭50
−82173号公報、特開昭52−105936号公報、特開昭55−1
42003号公報、特開昭60−32859号公報)プライマーを使
用するもの(例えば特開昭48−67330号公報)、成型品
の成形条件を規定したもの(例えば、特開昭51−20260
号公報、特開昭51−20967号公報)、溶剤浸漬効果を上
げるために浸漬コーティング中に超音波を当てるもの
(例えば特開昭57−15871号公報)あるいは基材に紫外
線を前照射する方法(例えば特開昭53−9876号公報)な
ど種々の方法が試みられている。
<発明が解決しようとする問題点> 特開昭48−39594などで開示された塗料の配合面で改
良する方法は、塗膜硬度と密着性を両立させることが難
かしく、密着性を重要視すれば塗膜硬度が低下する。
特開昭48−67336などで開示されたプライマーを使用
する方法は作業工程が複雑になり、生産性の低下を招く
点で、また特開昭51−20260などで開示される成型品の
成型条件を規定する方法は多岐に亘る一般の射出成型品
に巾広く適用するには難がある点で問題がある。
特開昭57−15871などに開示される浸漬コーティング
中に超音波を当てる方法は浸漬コーティング法には適用
可能であるが、スプレー・コーティング法に適用する事
は難かしい。
特開昭53−9876に開示される塗布する前に、基材に紫
外線を照射する方法では、比較例で例示される如く、必
ずしも十分な効果が得られない。
<問題点を解決するための手段> 本発明者はこれらのことを鑑み、鋭意検討した結果、
低圧水銀灯照射装置を使用することにより、密着強度が
著しく向上することを見出し、本発明に到った。
本発明は、紫外線硬化性表面硬化材を樹脂成型体に塗
布し紫外線硬化させるに際して、低圧水銀灯を用いて紫
外線照射を行なった後、高圧水銀灯を用いて紫外線照射
を行なうことを特徴とする表面硬化樹脂成型体の製造方
法に関する。
本発明に用いられる紫外線硬化性表面硬化剤として
は、紫外線により硬化するものであればとくに限定なく
使用できる。なかでも一分子中にアクリロイル基または
メタクリロイル基を二つ以上有する架橋性樹脂材料が好
適に用いられる。かかる架橋性樹脂材料としては (1) トリメチロールプロパントリアクレートもしく
はトリメタクリレート、トリメチロールエタントリアク
リレートもしくはトリメタクリレート、ペンタグリセロ
ールトリアクリレートもしくはトリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレートもしくはトリメタ
クリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
もしくはテトラメタクリレート、グリセリントリアクリ
レートもしくはトリメタクリレート、ジペンタエリスリ
トールトリアクリレートもしくはトリメタクリレート、
ジペンタエリスリトールテトラアクリレートもしくはテ
トラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタア
クリレートもしくはペンタメタクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレートもしくはヘキサメタク
リレート、トリペンタエリスリトールテトラアクリレー
トもしくはテトラメタクリレート、トリペンタエリスリ
トールペンタアクリレートもしくはペンタメタクリレー
ト、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフエニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−メタクリロキシエトキ
シフエニル)プロパン、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリペンタエリスリトールヘキサアクリレートも
しくはヘキサメタクリレート、トリペンタエリスリトー
ルヘプタアクリレートもしくはヘタプタメタクリレート
等の多価アルコールのポリアクリレートもしくはポリメ
タクリレート、 (2) マロン酸/トリメチロールエタン/アクリル酸
又はメタクリル酸、マロン酸/トリメチロールプロパン
/アクリル酸又はメタクリル酸、マロン酸/グリセリン
/アクリル酸又はメタクリル酸、マロン酸/ペンタエリ
スリトール/アクリル酸又はメタクリル酸、コハク酸/
トリメチロールエタン/アクリル酸又はメタクリル酸、
コハク酸/トリメチロールプロパン/アクリル酸又はメ
タクリル酸、コハク酸/グリセリン/アクリル酸又はメ
タクリル酸、コハク酸/ペンタエリスリトール/アクリ
ル酸又はメタクリル酸、アジピン酸/トリメチロールエ
タン/アクリル酸又はメタクリル酸、アジピン酸/トリ
メチロールプロパン/アクリル酸又はメタクリル酸、ア
ジピン酸/ペンタエリスリトール/アクリル酸又はメタ
クリル酸、アジピン酸/グリセリン/アクリル酸又はメ
タクリル酸、グルタル酸/トリメチロールエタン/アク
リル酸又はメタクリル酸、グルタル酸/トリメチロール
プロパン/アクリル酸又はメタクリル酸、グルタル酸/
グリセリン/アクリル酸又はメタクリル酸、グルタル酸
/ペンタエリスリトール/アクリル酸又はメタクリル
酸、セバジン酸/トリメチロールエタン/アクリル酸又
はメタクリル酸、セバシン酸/トリメチロールプロパン
/アクリル酸又はメタクリル酸、セバシン酸/グリセリ
ン/アクリル酸又はメタクリル酸、セバシン酸/ペンタ
エリスリトール/アクリル酸又はメタクリル酸、フマル
酸/トリメチロールエタン/アクリル酸又はメタクリル
酸、フマル酸/トリメチロールプロパン/アクリル酸又
はメタクリル酸、フマル酸/グリセリン/アクリル酸又
はメタクリル酸、フマル酸/ペンタエリスリトール/ア
クリル酸又はメタクリル酸、イタコン酸/トリメチロー
ルエタン/アクリル酸又はメタクリル酸、イタコン酸/
トリメチロールプロパン/アクリル酸又はメタクリル
酸、イタコン酸/ペンタエリスリトール/アクリル酸又
はメタクリル酸、無水マイレン酸/トリメチロールエタ
ン/アクリル酸又はメタクリル酸、無水マイレン酸/グ
リセリン/アクリル酸又はメタクリル酸、無水フタル酸
/ジペンタエリスリトール/アクリル酸又はメタクリル
酸、ヘキサヒドロフタル酸/ジペンタエリスリトール/
アクリル酸又はメタクリル酸等の化合物の組み合わせに
よる飽和又は不飽和ポリエステルポリアクリレート又は
ポリメタクリレート、 (3) トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ある
いはこれらジイソシアネート化合物のうち芳香族のイソ
シアネート類を水添して得られるジイソシアネート化合
物(たとえば水添キシリレンジイソイアネート、水添ジ
フェニウメタンジイソシアネートなどのジイソシアネー
ト化合物)トリフェニルメタントリイソシアネート、ジ
メチレントリフェニルトリイソシアネートなどのような
2価あるいは3価のポリイソシアネート化合物あるいは
ジイソシアネート化合物を多量化させて得られるポリイ
ソシアネート化合物等のイソシアネート含有化合物と活
性水素を有するアクリルモノマー、例えば、2−ヒドロ
キシエチルアクリレートもしくはメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートもしくはメタクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピルアクリレー
トもしくはメタクリレート、N−メチロールアクリルア
ミドもしくはメタクリルアミド、N−ヒドロキシアクリ
ルアミドもしくはメタクリルアミド等をイソシアネート
1分子当り2モル以上を常法により反応させて得られる
ウレタンアクリレート (4) トリス2−ヒドロキシエチルイソシアヌル
酸のトリアクリレートもしくはメタクリレート、等をあ
げることができる。また上記の化合物を種々組合わせた
形で用いることもできる。
本発明に使用する紫外線硬化性表面硬化剤には必要に
応じて帯電防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止
剤、平滑性付与剤、貯蔵安定剤などの添加物を適宣添加
して使用することができる。
本発明の樹脂成形体の原料樹脂としては熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂の区別なく使用され、たとえば、ポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアリル
ジグリコールカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリスチロ
ール、PVC、ポリエステル樹脂、アセテート樹脂等が用
いられる。また一般の成形体の外、シートやフィルム等
も本発明の樹脂成形体の対象となる。
紫外線硬化性表面硬化剤は溶剤と合わせて使用するこ
とが出来、均一かつ薄に塗膜を形成させるのに有利であ
る。
溶剤としてはエタノール、プロパノール、イソプロパ
ノール、ブタノール等のアルコール類ベンゼン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケ
トン類、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、グ
リコールモノメチルエーテル、グリコールモノエチルエ
ーテル、ジオキサン等のエーテル類等が単独または混合
して用いられる。溶剤の使用量は紫外線硬化性表面硬化
剤100重量部に対し0〜250重量部の範囲で適宣選ばれ
る。
本発明によって架橋硬化被膜を得るためには、紫外線
硬化表面硬化剤中に紫外線照射によって重合開始反応を
開始しうる光増感剤を加えておく必要がある。
光増感剤としては、ベンゾイン、ベンゾインエチルエ
ーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
ポーオキサイドなどが例示され、単独又は2種以上組合
わせて用いることもできる。
光増感剤の使用量は紫外線硬化性表面硬化剤100重量
部に対し1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部使用さ
れる。光増感剤の使用量が10重量部より多いと硬化被膜
が着色し、一方1重量部より少ないと硬化が不十分とな
る。表面硬化剤の塗布の方法としては、刷毛塗り、スプ
レー塗装、ロール塗装、フロー・コート、浸漬法等公知
の方法を適宣用いればよい。要は所望の均一な厚みと、
平滑な表面が得られる方法であればよく、被塗布物の形
状に応じて適宣選ぶことが好ましい。
被着体が射出成型品の場合、生産面が考慮するとスプ
レー塗装、浸漬塗装法が有利な方法である。
表面硬化用樹脂組成物を合成樹脂成型体に塗布する場
合、合成樹脂成型体はそのままでも使用出来るが、必要
に応じて洗浄、エッチング、染色、印刷、アニーリング
など前処理を施した後に使用しても良い。
特に合成樹脂成型体が射出成型品の場合アニーリング
を施すのが望ましい方法である。
塗布被膜の厚みは1〜30μm、好ましくは2〜20μm
の範囲であり、1μm以下だと十分な硬度が得られず、
また30μmを超えるとクラック等が生じ易くなる。表面
硬化用樹脂組成物を塗布後15℃ないし100℃、望ましく
は20℃ないし60℃の間で溶剤を蒸発させた後紫外線照射
を行ない硬化被膜を形成せしめる。
本発明に使用される低圧水銀灯は封入した水銀圧が0.
001〜0.1mmHgのものであり、波長域2540Å及び1840Å附
近に極大エネルギーを有するものである。該低圧水銀灯
を用いた場合、いわゆる高圧水銀灯が極大エネルギーを
示す波長域3650Å附近のエネルギー強度は2540Åおよび
1840Å附近のエネルギーに比べて小さい。
紫外線照射方法としては、 1) 低圧水銀灯を単独で照射して架橋硬化被膜を得る
方法 2) 低圧水銀灯で照射した後、後圧水銀灯を照射する
ことにより架橋被膜を得る方法 3) 低圧水銀灯/高圧水銀灯を併用して照射し、架橋
被膜を得る方法 など揚げることが出来るが、本発明においては、得られ
る表面硬化膜の密着性、硬度等から2)低圧水銀灯で照
射した後、高圧水銀灯を照射することによる架橋被膜を
得る方法が採用される。
照射時間は表面硬化樹脂組成物の種類、製品の形状、
低圧水銀灯および高圧水銀灯の種類および出力、照射距
離などによって決定されるべきものであり、限定される
ものではないが以下具体例を示す。
上記1)の低圧水銀灯のみを使用する方法では紫外線
照射装置の照射エネルギーを考慮して、照射時間を長く
することが望ましい。
該低圧水銀灯で出力100W/cmの装置を用いる場合、そ
の照射時間は3秒から10分、好ましくは5秒から4分の
間が望ましい。
上記2)の低圧水銀灯を照射した後、高圧水銀灯を照
射する方法では、低圧水銀灯として出力100W/cmの装置
を、高圧水銀灯として出力80W/cmの装置を用いた場合、
低圧水銀灯照射時間は1秒から2分、好ましくは1秒か
ら30秒の間が、高圧水銀灯照射時間は1秒から1分、好
ましくは3秒から30秒の間が望ましい。
上記3)の低圧水銀灯/高圧水銀灯を併用して照射す
る方法においては、低圧水銀灯として出力100W/cmの装
置を、高圧水銀灯として出力80W/cmの装置を用いた場
合、その照射時間は1秒から2分、好ましくは1秒から
30秒の間が望ましい。
高圧水銀灯を使用して架橋硬化反応を行なわせると塗
膜強度の高い塗膜が得られる反面、塗膜と基材の密着性
が不充分であるという問題を起こし、合成樹脂成型体が
射出成型によって得られる場合に、特に著しい傾向を示
す。
これに対して、低圧水銀灯による、照射により密着性
が大巾に向上するのは予期せざる結果と言わなければな
らない。このような結果が得られる理由は定かではない
が、低圧水銀灯は高圧水銀灯に比べて照射全エネルギー
が低いために架橋硬化反応速度が遅く、従って架橋硬化
被膜に生ずる収縮歪みが小さくなる、などがその原因と
して考えられる。
以下、実施例により本発明を具体的に記すが本発明は
これらに限定されるものではない。
<実施例> 架橋性樹脂材料の合成 (1)ウレタンアクリレートの合成例 合成例1 10のオートクレーブ中にトリメチロールプロパンジ
アクリレート2.5kg、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル2gを入れ、温度を60℃にして撹拌しながら、2,4−ト
リレンジイソシアネート850gを1時間かけてポンプでオ
ートクレーブ内にフィードした。フィード終了後60℃で
さらに1時間撹拌した後ジブチルスズジアセテート0.5g
をフィードしてさらに2時間反応させ3.3kgの多官能ウ
レタンアクリレートを得た。
合成例2〜6 同様にして他種の活性水素アクリルモノマーとイソシ
アネート化合物とからウレタンアクリレートを合成し
た。これらの各種ウレタンアクリレートの合成例を第1
表に記した。
(2)ポリエステルアクリレートの合成例 (合成例7) 撹拌機、温度計、水冷離器を備えた3のガラス製フ
ラスコにトリメチロールエタン180g(1.5モル)、コハ
ク酸98g(0.83モル)、アクリル酸240g(3.3モル)、ト
ルエン1500g、CuCl25g、p−トリエンスルホン酸20gを
仕込んだ。
空気を吹き込みながら撹拌し、還流下に反応を行な
い、トルエン、水共沸混合物により水70ccを取り除い
た。
反応後、油層を分離し、油層は更に0.5%硫酸水溶
液、純水でそれぞれ3回洗浄した。
洗浄後オイルは無水硫酸ナトリウムで乾燥後、50〜60
℃、減圧下でトルエンを除き、釜残として淡黄色のポリ
エステルアクリレートを得た。
(合成例8〜11) 第2表に多価アルコール、多価カルボン酸、アクリル
酸とから得られる他のポリエステルアクリレートの合成
例を示す。
(実施例1) ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート0.3kg、
ウレタンアクリレート合成例1で得られたウレタンアク
リレート0.3kg、キシレン0.56kg、エチルセロソルブ0.2
8kg、酢酸ブチル0.35kg、ジアセトンアルコール0.21k
g、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン30gを
充分混合して紫外線硬化性表面硬化剤を調製した。該硬
化剤にメチルメタクリレート樹脂射出成型板(スミペッ
クス MHO、住友化学工業(株)製 長さ150mm、巾90m
m、厚さ3mm)を浸漬して被膜を形成させ、室温にて20分
放置後、第3表に記した条件で紫外線を照射し、表面硬
化膜を得た。紫外線照射は低圧水銀灯(セン特殊光源
(株)製UVB110−2A)及び高圧水銀灯(アイグラフィッ
クス社製、アイキュアーUE021−403C 500V、H02−L41
(2))を用いて行なった。
第3表においては紫外線照射を異なった3つの方式に
て行なった結果を記した。
ここで紫外線照射方式1は低圧水銀灯のみを照射した
場合を、紫外線照射方式2は低圧水銀灯を照射した後高
圧水銀灯を照射した場合を、紫外線照射方式3は低圧水
銀灯と高圧水銀灯を同時に照射した場合を示す。
表面硬化膜の物性評価方法は次のとおりである。
(1)スチールウール硬度 #000のスチールウールによる擦傷テスト A:強くこすっても傷がつかない B:強くこするとわずかに傷がつく C:軽くこするとわずかに傷がつく D:軽くこすっても著しく傷がつく (2)テーパー摩耗(100回) 曇価の変化値(Haze値%)ASTM D1044に準拠して測
定 (3)密着性 クロスカットセロハンテープ剥離テスト、被膜に1mm
間隔に基材を達する被膜切断線を縦横それぞれ11本入れ
て、1mm2の目数を100個作り、その上にセロハンテープ
を貼りつけ急激にはがす。このセロハンテープの操作を
同一箇所で3回繰り返した後、剥離しなかった目数の数
で表わす。
(実施例2〜4、比較例1〜5) 紫外線照射方式やその条件を変えた以外は実施例1と
同じようにして表面硬化処理を行ない表面硬化膜を得
た。結果を第3表に記した。
(実施例5〜8、比較例6) アレタンアクリレート化合物、紫外線照射方式・条件
を変えた以外は実施例1と同様にして表面硬化膜を得
た。評価結果を合わせ第4表に記した。
(実施例9〜11、比較例7〜8) ポリエステルアクリレート化合物(合成例7〜11)を
用い、照射方式・条件を変えた以外は実施例1と同じ条
件で表面硬化膜を得た。評価結果を合わせて第4表に記
した。
比較例9 高圧水銀灯のみを用い、照射距離10cm、照射時間を10
秒にした以外は実施例1と同じ方法にて表面硬化膜を得
た。このもののスチールウール硬度はAであったが密着
性は80/100であり不良であった。
比較例10 実施例10のウレタンアクリレートを用いた以外は比較
例9と同様にして表面硬化膜を得た。このもののスチー
ルウール硬度はAであったが密着性は15/100であり不良
であった。
比較例11 樹脂成型品に紫外線硬化性表面硬化剤を塗布する前に
高圧水銀灯を照射距離10cmにて5秒間照射した以外は比
較例9と同様にして表面硬化処理を行なった。得られた
硬化膜の密着性は25/100であり密着不良であった。
比較例12 樹脂成型品に紫外線硬化性表面硬化剤を塗布する前に
高圧水銀灯を照射距離10cmにして40秒間照射した以外は
全て比較例11と同じ方法で表面硬化処理を行なった。得
られた硬化膜の密着性は10/100であり密着性不良であっ
た。
比較例13 低圧水銀灯を用いず高圧水銀灯のみを用いた以外は実
施例9と同様にして表面硬化処理を行なった。得られた
硬化膜のスチールウール硬度はAと良好な結果を示した
が密着性は5/100と不良であった。
比較例14 ポリエステルアクリレートを合成例11に変えた以外は
全て比較例13と同じ方法で表面硬化処理を行なった。得
られた硬化膜のスチールウール硬度はAであったが密着
性は10/100と不良であった。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−22934(JP,A) 特開 昭46−7185(JP,A) 特公 昭51−27466(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線硬化性表面硬化剤を樹脂成型体に塗
    布して紫外線硬化させるに際して、低圧水銀灯を用いて
    紫外線照射を行なった後、高圧水銀灯を用いて紫外線照
    射を行なうことを特徴とする表面硬化樹脂成型体の製造
    方法。
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