JP2593762B2 - カラープラズマディスプレイパネル - Google Patents

カラープラズマディスプレイパネル

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JP2593762B2
JP2593762B2 JP5415992A JP5415992A JP2593762B2 JP 2593762 B2 JP2593762 B2 JP 2593762B2 JP 5415992 A JP5415992 A JP 5415992A JP 5415992 A JP5415992 A JP 5415992A JP 2593762 B2 JP2593762 B2 JP 2593762B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/06Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with metals

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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カラープラズマディス
プレイパネルに関し、特に蛍光体が隔壁板に被着される
カラープラズマディスプレイパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】カラープラズマディスプレイ(以下、カ
ラーPDPと略記する)には、直流型(DC型)および
交流型(AC型)が知られている。
【0003】カラーPDPの構成には各種方法が知られ
ているが、薄型にするため、対向する前面ガラス板と背
面板の周囲をシールガラスで封じ、放電ガスを収容する
気密容器を構成するものが多く採用される。通常、前、
背面板とも低価格の窓用ソーダライムガラスが使用され
る。
【0004】画像表示が可能な微細で多数の表示セルを
有するカラーPDPでは、通常セルや電極形成が容易な
方形セル配列が採用される。多数セルは、放電用電極を
行と列に分け、各々平行するライン状の行および列電極
群の交差部分に形成するのが便利である。
【0005】微細で多数の表示セルを有するカラーPD
Pでは、隣接するセル間の誤放電や色滲みを防ぐため、
あるいはパネル内外の圧力差を支えたり、また放電用電
極間距離を規定するためのスペーサーとして、前、背面
板間には隔壁が形成され、この隔壁と前、背面板で周囲
を囲まれた空間が一つの表示セルとなる。
【0006】この隔壁の形成には、前、背面板にガラス
等の誘電体ペーストを印刷焼成する厚膜技術が賞用され
ている。また、特開平3−152830号公報、特開平
3−205738号公報、特願平2−120048号等
には有孔金属板を用いる方法も開示されている。また、
ガラス薄板をエッチング加工するものも知られている。
また、これらを組み合わせたものも可能である。本発明
でいう隔壁板は、上記のように複数のセルを分離する隔
壁が一体に形成された板状のものを言う。
【0007】表示セル内面には蛍光体が被着されて、放
電によって発生する紫外線で蛍光体は各色の可視光を発
する。蛍光体被着面は、表示セルに面する前面ガラス
板、背面板、表示セル空間に面する隔壁板表面等である
が、放電の陰極となる位置から離れたところに被着され
る。これは、放電によって生起されるプラスイオンによ
る蛍光体劣化を防ぐために必須である。これらは、カラ
ーPDPの構成によって適宜使い分けられる。例えばD
C型やAC型、発光を蛍光体層の裏からみる透過型や反
対の反射型等である。
【0008】表示セル空間に面する隔壁板表面にも蛍光
体を被着する利点は次のようである。すなわち、表示セ
ル前面や背面にのみ被着する場合と較べ、被着量が多く
輝度を大きくできる。また反射型では、蛍光体は表示セ
ル背面に被着され、手前の隔壁によって視野が遮られ
る。この時、表示セル空間に面する隔壁板表面にも蛍光
体が被着されていれば、高視野角が達成される。
【0009】従来、表示セル空間に面する隔壁板表面
蛍光体を被着するカラーPDPでは、蛍光体を表示セル
空間に面しない隔壁板表面には被着していない。この理
由は、以下のように考えられる。
【0010】一つは、蛍光体層は白色であるので、これ
が前面ガラス板から見えると、余分な蛍光体が多いほど
コントラストが低下するからであり、表示セル空間に面
しない隔壁板表面の蛍光体は表示セルに面せず、発光に
寄与しない余分なものだからである。
【0011】他の理由は、蛍光体層の付着が弱いと考え
られていることである。蛍光体塗布において良く使用さ
れる溶剤や樹脂は、後の熱工程で飛散される。また、蛍
光体の融点は、通常の熱工程温度より高いので粉体に粘
着力がないからである。従って、蛍光体層の付着力が弱
いから、表示層ではPDPパネル組立中、接触によって
表示セル空間に面しない隔壁板表面の蛍光体粉体が脱落
し易い。このため脱落した蛍光体が違う色のセルに入っ
て、混色する危険があるからである
【0012】付着力を改善するため、蛍光体層に固着成
分を付加する方法がある。高温での固着成分として、一
般的なガラスは溶融時に蛍光体を汚染するので使用でき
ない。従って、従来は表示セル空間に面する隔壁板表面
に蛍光体を被着する際、表示セル空間に面しない隔壁板
表面にまで被着された蛍光体は、取り除く必要があっ
た。
【0013】高精細のカラーPDPを得るには、セルピ
ッチが小さいものが必要である。しかし、次の理由によ
り隔壁高さは大きいほどよい。 (1) イオンによる劣化を防ぐため、蛍光体を陰極点
から離す必要がある。 (2) 隔壁が高いほど、蛍光体を多く被着できる。 (3) 放電電極が隔壁を挾んで対向する場合、隔壁が
高いほど発光効率を大きくできる。 (4) 前記(3)と同様の場合、隔壁と対向する電極
はコンデンサーを形成する。
【0014】カラーPDPは、多数の電極が多数回スイ
ッチングされるので、このコンデンサーの充放電で相当
の無効電力が消費される。消費電力を小さくするには、
コンデンサー容量を小さくするとよい。これには誘電体
である隔壁が高いほどよい。従って、セルピッチが小さ
いカラーPDPでは、高い隔壁を形成する技術および
この表示セル空間に面する隔壁板表面に蛍光体を被着す
る技術が重要である。
【0015】しかし、従来のカラーPDPにおいては、
蛍光体被着が表示セル空間に面する隔壁板表面のみであ
って、隔壁を高くするのに充分に利用されていないのが
現状であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題に鑑みなされたもので、高精細であっても容
易に隔壁を高くできるカラーPDPを提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
【0018】すなわち、本発明は、ライン状第1電極群
とライン状第2電極群とが交差する位置に複数の表示セ
ルが形成され、隣合うセル空間を分離し、隔壁部を形成
する隔壁板が使用されるカラーPDPにおいて、蛍光体
表示セル空間に面する隔壁板表面のみならず表示セル
空間に面しない隔壁板表面にも被着されることを特徴と
するカラーPDPにある。
【0019】以下、本発明をさらに具体的に説明する。
本発明に使用する隔壁板は、従来技術でも説明したよう
に、各種のものが利用できる。例えば、 (1) 前面ガラス板に、ガラス等の誘電体ペーストを
印刷積層して、隔壁を固着したもの、 (2) 前記(1)と同様に、背面板に隔壁を固着する
もの、 (3) ガラス薄板をエッチングやプラストで穴加工し
たもの、 (4) 有孔金属板を利用するもの、等があり、これら
を組み合わせたものも可能である。しかし、組合せ枚数
が多いと複雑な形状で高い隔壁も形成できるが、部品コ
ストや位置合わせ工数が大きくなるので必要最少量にす
るべきである。
【0020】前記(1)と(2)の組合せは、必要な隔
壁高さを二分割でき、形成が容易な点で好ましい。しか
し、蛍光体塗布回数が増えたり、隔壁側面の塗布面積が
減少する欠点がある。
【0021】前記(3)および(4)により設けられた
穴は、両面が開いた貫通孔でもよいし、片面の凹部形状
でもよい。この場合、前面ガラス板あるいは背面板のど
ちらかを省くことができる。また、貫通孔であっても、
その片面が塞いであれば前記と同様である。以上の選択
は、コストや必要寸法精度等を勘案して決定されるもの
である。
【0022】ここで、蛍光体の被着法について説明す
る。蛍光体は、一般に白色の粉体として使用される。蛍
光体粉体は、スラリー状あるいはインク状で被着面に塗
布される。塗布方法は、ロールコート、スピンコート、
ディッピング、スプレーや印刷が適用できる。パターン
形成には、印刷法、マスクを用いたスプレー法や塗布材
料に感光性樹脂を混ぜ、塗布膜を露光現像する方法があ
る。印刷法は、塗布と精度のよいパターニングが同時に
でき、材料消費が少ないので好ましい方法である。
【0023】この簡便な印刷法を適用する場合、隔壁板
として前記(1)〜(4)で片側が塞がれたタイプで
は、隔壁内面を蛍光体で均一に被着することが困難であ
る。すなわち、隔壁底面にインクが届かなかったり、必
要以上のインクで充填されコントロールが難しく、特に
底面でのパターニングは難しい。
【0024】このときには、前記(3)や(4)の貫通
孔を有する隔壁板を使用すると好ましい。すなわち、貫
通孔を利用してインクを吸引しながら印刷したり、印刷
直後に余分のインクをブローアウトすることが容易なの
で、表示セル空間に面する隔壁板表面に蛍光体を均一に
被着できるからである。背面側の穴形状は小さくてもよ
いので、反射型PDPでは、この穴が小さいほど蛍光体
被着面積を大きくできる。また、この穴を背面電極用窓
として利用すると蛍光体の底面パターニングが自動的に
できる。
【0025】この貫通孔を有する隔壁板としては、前記
(4)の有孔金属板から形成するのが望ましい。この隔
壁板は、従来技術で説明したように公知である。
【0026】次に、本発明のカラーPDPで使用される
隔壁板以外の主要構成部品について説明する。前面ガラ
ス板としては窓用ソーダライムガラスが低価格で好まし
い。他成分の透明ガラスも使用できるが、コストの他に
熱接着工程が多いので、他材料との熱膨張適合性や耐熱
性に留意して選択すれば良い。
【0027】背面板を使用する場合、耐熱性、熱膨張
性、コスト等を勘案し選択されるが、前面ガラス板と同
じにするのが便利である。
【0028】隔壁板は前、背面板と密着するので、金属
の熱膨張係数は基板と近似したものを選ぶ。基板が軟質
ガラスでは、42wt%Ni−6wt%Cr−Fe合金
や50wt%Ni−Fe合金が、硬質ガラスでは、20
wt%Ni−17wt%Co−Fe合金や42wt%N
i−Fe合金等が好適に例示できる。さらに、上記例示
した金属は耐熱性および耐熱酸化性に優れ、空気中、7
00℃までの加熱による寸法変化は測定誤差範囲内の小
量である。また、一般の金属と同様これら金属の加工性
は良好で0.1mmの金属板をエッチングで加工した場
合、0.15mmピッチ以下の表示セル形成も可能であ
る。複数枚の金属板を用いて、さらに微細なあるいは複
雑なセル形成も可能であるが、一枚で形成するものに較
べ高コストになる。一枚の金属板でも上記エッチング加
工を用いれば、表裏面のマスクパターンを変え、上下穴
形状が異なるものが容易に得られる。また、機械特性が
良好なので0.1mm以下の薄いものでも操作性がよ
い。
【0029】有孔金属板の少なくとも一部を無機誘電体
で被覆することができる。基板上に形成される複数の電
極や配線回路と接して短絡するのを防ぐためである。む
ろん基板側で短絡防止用の誘電体被覆がなされていれば
この必要はない。隔壁板の誘電体被覆方法は、前記した
特許出願や特願平2−270610号に詳述されてお
り、短絡防止のため緻密な層を形成し易いガラスを含む
無機物を用いるのが好ましい。この誘電体上には、電極
や配線等の回路を形成することもできる。
【0030】このように、有孔金属板を用いた隔壁板は
ガラス製のものと比較して多くの優れた特性を有する。
以上、本発明の好ましい蛍光体被着法および隔壁板につ
いて説明したが、勿論、他の方法や他の隔壁板も適用で
きる。
【0031】本発明のカラーPDPでは、蛍光体被着部
分が異なるのみで、他は従来のものがそのまま利用でき
る。例えば、DC型やAC型、透過型や反射型等の各種
カラーPDPであり、電極等の構成も多くのものが知ら
れている。
【0032】本発明では、蛍光体を表示セル空間に面す
る隔壁板表面および表示セル空間に面しない隔壁板表面
に被着する。従来技術の課題のうち、付着力の改善は次
のように行なう。 (1) 蛍光体塗布に使用する樹脂バインダーの飛散
は、PDP組立後に行なう。この場合、PDPが密閉状
態であると、バインダーの飛散に不利である。樹脂とし
ては、飛散性がよいもので少量使用するとよい。また、
貫通孔を有する隔壁板を使用するとよい。この時、穴の
一方は解放された状態、つまりPDP組立の途中で樹脂
を飛散するのがよく、穴が解放される表示セル空間に面
しない隔壁板表面には、蛍光体を被着しないのが好まし
い方法である。
【0033】(2) 表示セル空間に面しない隔壁板表
面に被着された蛍光体の下地部あるいは上部に固着層を
設ける。表示セル空間に面しない隔壁板表面の蛍光体は
発光に寄与しないから、固着層による汚染、例えば溶融
ガラスが浸透して汚染しても構わない。固着層が上部に
ある時、蛍光体層と固着層は同時に焼成される。何故な
らば、樹脂バインダーのない蛍光体は付着力が弱く、こ
の上に固着層を形成し難いからである。
【0034】(3) 固着成分として、水ガラスを使用
する。水ガラスは、水分を飛ばすことによって固着性を
発揮できる。この操作は低温であるので、熱による蛍光
体劣化はない。また、固化した水ガラスの融点は高いの
で、PDP作成工程の温度で蛍光体を劣化させることも
ない、さらに、水ガラスの固化膜は紫外線をよく通すの
で、使用量が少なく膜が薄ければ発光の邪魔とならな
い。適量の水ガラスによる固着力はそれほど強くない
が、PDP組立操作中の蛍光体脱落防止には充分であ
る。以上、三つの方法を適宜選択し、あるいは組み合わ
せて蛍光体の付着力が改善できる。
【0035】次に、蛍光体被着について説明する。被着
技術は、従来のものが適用できる。蛍光体の種類が一種
類のカラーPDPがあり、細かなパターニングが必要が
なく被着は容易であるが、表示は一色に限られる。隔壁
板表面の被着蛍光体層も一層である。多色表示には、複
数の蛍光体が用いられる。赤(R)、緑(G)、青
(B)の三原色が多く使用され、併置混合のため隣合う
セルには、異なる色の蛍光体が塗り分けられる。この
時、表示セル空間に面しない隔壁板表面には、二色の蛍
光体層を重ねて被着できる。異なる色の表示セルに、蛍
光体が入らないように、重ね合わせ部分は表示セル空間
に面しない隔壁板表面の中央の一部にとどめるのがよ
い。
【0036】表示セル空間に面しない隔壁板表面の蛍光
体は、隔壁高さを実質的に大きくする。従って、隔壁板
高さの設計を小さくすることができ、形成を容易にする
ことができる。
【0037】カラーPDPに使用される蛍光体は、通常
は絶縁体であるので、これが隔壁板表面にあっても、ま
た異なる蛍光体が重なり合っても、前、背面板に形成さ
れる配線等にはなんら支障が無い。隔壁板が導電性であ
っても、この蛍光体絶縁層によって配線等の短絡を防止
する効果がある。さらに、次の効果もある。
【0038】すなわち、隔壁板を挾んで放電電極が形成
される場合、これらはコンデンサーを構成する。これら
の間に誘電体である蛍光体が付加されれば、コンデンサ
ー容量は小さくなる。被着蛍光体層は、粉体が重なった
空隙のある構造なので、全体の誘電率は蛍光体だけの時
より小さい。従って、コンデンサー容量を小さくするの
に便利である。また、蛍光体層は前記構造を持ち、粉体
が接触するだけで柔らかい。それ故、隔壁板と前背面板
等を組み立てた場合、各々の平行度が少し合わなくても
充分密着させることができ、また熱膨張が少し相違して
いてもガラス基体を損傷する危険もない。
【0039】表示セル空間に面しない隔壁板表面に被着
された蛍光体によるコントラスト低下防止には、被着さ
れた蛍光体の前面側に濃色の着色層を形成すればよい。
隔壁自体遮光性が有れば蛍光体の背面側には着色層
を設ける必要はない。着色層と蛍光体層は、近接してい
るのが望ましい。離れていると、視野角によっては遮光
性が悪くなり、また必要部分まで遮光してしまう。従っ
て着色層の形成は、被着蛍光体層の上面あるいは下面で
前面側に密着して行うのが好ましい。
【0040】着色層は、蛍光体被着で説明した同じ理由
から無機誘電体で構成すると回路短絡の危険がなく好ま
しい。また着色層は、隔壁を実質的に高くするととも
に、放電電極が隔壁板を挾んで対向するとき、誘電体で
あればコンデンサー容量を小さくする。着色層被着に簡
便な印刷法を利用する場合、材料として粉体を使用する
とよい。着色層の構成材料としては、全体として導電性
が大きくならない範囲で導電性粒子等も使用できる。例
えば、金属や炭素の粉末等である。有色の無機誘電体と
しては多くのものが知られている。遷移金属、例えば、
Fe、Ni、Co、Mn、Cr、Ti等の単独あるいは
複合酸化物等が好適に例示される。また、上記元素を含
む酸化物系ガラスも好適である。
【0041】また、着色層には固着成分、例えばガラス
等を含むことも好ましい。この固着材料は着色層を強固
にするばかりでなく、カラーPDP作成工程の熱で蛍光
体層へ浸透し、蛍光体層の接着性を向上できる。こうし
た着色材料は、ガラスや陶磁器の絵付け用、あるいはセ
ラミック着色用顔料として公知のものが用いられる。
【0042】着色層被着方法は、蛍光体で説明したもの
が広く適用できる。隔壁板は通常平板状に形成され、そ
の表面に形成される蛍光体層が最表面となるので、次の
方法も便利である。 (1) 平面基板に、適量の厚みの着色層を形成し、こ
れに隔壁板を押し付け、着色層を表面蛍光体層上に転写
する。 (2) ロール状円筒基体に、適量厚みの着色層を形成
し、ロールを回転して隔壁板に押し付け、着色層を表面
蛍光体層上に転写する。
【0043】上記着色層としては、インク状で未乾燥の
ものが適用できる。被着される蛍光体層は多孔質なの
で、インクをよく吸着する。また、よく知られているよ
うに、固形状の着色層でも、これを感熱あるいは感圧接
着性とすることができ、基体に剥離性を付与すれば、良
好に転写できる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、以下で使用する各図の符号は共通であ
り、同じ符号は同様のものを示す。また、下記実施例に
おいて、説明のないものは公知の技術を使用した。
【0045】実施例1 カラーPDPの一例を示す部分模式断面図を図1に示
す。前面ガラス板1に、隔壁3の形状に対応した着色層
5をCrの蒸着およびエッチングで形成した。この着色
層5をマスクとしてガラス板をエッチングし、隔壁部と
セル空間の一部を形成した。全体として、一つの前面隔
壁板31が形成されたことになる。この隔壁板の表示セ
ル空間に面する表面および表示セル空間に面しない表面
に、R、G、B三色の蛍光体粉末を混合し、白色となる
ようにした蛍光体層4を被着した。被着は、蛍光体粉
体、水ガラスおよび水を適量混合し、スラリーとしたも
のをスプレーした。背面板2としてガラス板を使用し、
この上にAC型回路を形成した(図示せず)。さらにこ
の上に、誘電体インクを多数回印刷して、隔壁を形成し
た。全体として、一つの背面隔壁板32が形成されたこ
とになる。前面および背面隔壁板を、所定位置に組み合
わせ、AC型で透過型のカラーPDPを作成した。
【0046】このPDPを、着色層および表示セル空間
に面しない前面隔壁板表面に蛍光体層がない従来のPD
Pと比較すると、着色層および蛍光体層の分だけセル空
間を高くできる。また、隔壁板表面に被着された蛍光体
剥離の手間を省くことができる。さらに、着色層が前面
側にあるので、コントラストの低下が無い。
【0047】実施例2 カラーPDPの他の例を示す部分模式断面図を図2に示
す。前面ガラス板1には陰極(図示せず)を、背面板2
には陽極(図示せず)を形成した。中間隔壁板33は、
有孔金属板から作成した。金属板をエッチングし、同図
のように前面側が背面側より大きい貫通穴を形成した。
この表面をガラスを含む誘電体で被覆したものである。
【0048】この隔壁板に、同図のように蛍光体層をス
クリーン印刷した。インクは蛍光体粉末とエチルセルロ
ース樹脂をブチルカルビトールアセテートに溶解した液
体ビヒクルとを混練したものである。印刷は前面側から
行い、この時、背面側の穴から余分のインクを吸引し
た。蛍光体印刷は、R、G、Bの順に三回行い、同図の
ように蛍光体層を被着した。隣合う蛍光体層は、表示セ
ル空間に面しない隔壁板の前面側表面の中央部で重なり
合っている。背面側の貫通穴に面した隔壁板表面に付着
した少量の蛍光体はそのままとした。
【0049】ここで、平板上に着色インクを塗布したも
のを用意した。インクはFe、Co、Mn、Crの酸化
物着色粉体と低融点のガラス粉体と前記と同様の液体ビ
ヒクルとを混練したものである。この上に、隔壁板の前
面側を押し付け、着色層を被着した。背面板の上に隔壁
板を所定位置に乗せ、周辺を低融点固着ガラスで固定し
た。この時、540℃で焼成し固着ガラスを溶かすと共
に、インク中の液体ビヒクルを飛散させた。また、同時
に着色層中のガラスも溶け、蛍光体層に拡散して全体を
強固にする。組み合わされた背面板と隔壁板とを、前面
板の所定の位置に組み合わせ、DC型で反射型のカラー
PDPを作成した。
【0050】このPDPを、着色層および表示セル空間
に面しない隔壁板表面に蛍光体層がない従来のPDPと
比較すると、着色層および蛍光体三層の分だけセル空間
を高くできる。従って、コンデンサー容量を小さくでき
る。また、表示セル空間に面しない隔壁板表面の被着蛍
光体を剥離する手間を省くことができる。さらに、着色
層が前面側にあるのでコントラストの低下等がない。
【0051】以上の実施例からも判るように、本発明の
カラーPDPにおいては、表示セル空間に面しない隔壁
板表面にも蛍光体が被着され、必要部分に着色層が形成
されることを除けば、一般のものと同様であり、各種構
成のものが適用できる。
【0052】
【発明の効果】以上の本発明によって次の効果が奏され
る。 (1) 表示セル空間に面しない隔壁板表面に付着する
蛍光体除去する必要ない。 (2) セル空間を高く設計でき、特性向上が図れる。 (3) 隔壁自体の高さを小さくでき、作成が容易とな
る。 (4) 隔壁を挟んで放電電極が対向する場合、コンデ
ンサー容量を小さくできる。 (5) 隔壁板形成に有孔金属板を使用すれば、微細ピ
ッチのカラーPDPの可能である。 (6) コントラスト低下がない。 (7) 特殊な新規技術が必要なく、作成が容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のPDPの一例を示す部分模式断面
図。
【図2】 本発明のPDPの他の例を示す部分模式断面
図。
【符号の説明】
1:前面ガラス板、 2:背面板、 3:隔壁、 3
1:前面隔壁板、32:背面隔壁板、 33:中間隔壁
板、 4:蛍光体層、 5:着色層。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライン状第1電極群とライン状第2電極
    群とが交差する位置に複数の表示セルが形成され、隣合
    うセル空間を分離し、隔壁部を形成する隔壁板が使用さ
    れるカラープラズマディスプレイパネルにおいて、蛍光
    体が、表示セル空間に面する隔壁板表面のみならず表示
    セル空間に面しない隔壁板表面にも被着されることを特
    徴とするカラープラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記複数のセルに被着される蛍光体が複
    数の色に対応するものであり、隣合う色の蛍光体が表示
    セル空間に面しない隔壁板表面上で重ね合わされる請求
    項1に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】 前記表示セル空間に面しない隔壁板表面
    の蛍光体が前面側から見えるとき、該蛍光体の前面側に
    濃色の着色層が近接して形成される請求項1または2に
    記載のカラープラズマディスプレイパネル。
  4. 【請求項4】 前記着色層が無機誘電体で構成される請
    求項3に記載のカラープラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 前記隔壁板が有孔金属板から形成された
    ものである請求項1〜4のいずれかに記載のカラープラ
    ズマディスプレイパネル。
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