JP2592827Y2 - 組立式棚用のコーナブラケット - Google Patents

組立式棚用のコーナブラケット

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JP2592827Y2
JP2592827Y2 JP1993002510U JP251093U JP2592827Y2 JP 2592827 Y2 JP2592827 Y2 JP 2592827Y2 JP 1993002510 U JP1993002510 U JP 1993002510U JP 251093 U JP251093 U JP 251093U JP 2592827 Y2 JP2592827 Y2 JP 2592827Y2
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栄 増本
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、支柱に棚板が着脱可能
に取付けられる組立式棚用のコーナブラケットに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】通常、組立式棚は、図18および図19
に示すように、アングル鋼材からなる支柱21の四本を
平面視で長方形となるように立設し、これら支柱21に
薄鋼板からなる棚板22の四隅をボルト止めなどにより
締結して支持させることにより形成されている。
【0003】ところで従来、例えば図18に示すよう
に、上記支柱21と、上記棚板22との間に左右対称に
折り曲げられた各面が略三角形状のコーナブラケット2
3を配設し、このコーナブラケット23の上端部を支柱
21の側壁部24と、棚板22の側板25との間に配設
した状態でボトル止めするとともに、コーナブラケット
23の先端部および下端部を、棚板22の側板25およ
び支柱21の側壁部24にボルト止めすることにより、
コーナブラケット23で棚板22と支柱21との連結部
を補強することが行なわれている。
【0004】また、図19に示すように、コーナーブラ
ケット23が、別々に切り離された左右対称のもの一対
で1セットとし、この1セットを上記のように棚板22
の側板25と、支柱21の側壁部との間に介在させたも
のもある。
【0005】すなわち、上記のような従来の組立式棚に
おいて、上記のようなコーナブラケットを利用すること
により、棚板と支柱との連結部の当接面積を増大させる
ことができるため、簡単な構成でこの連結部を効果的に
補強することができるという利点を有する。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記棚
板22と支柱21とは、基本的にはコーナブラケット2
3を介してボルト止めのみで結合されているため、相当
多くの個数のボルトが必要である。そして、ボルトが差
し通される各所のボルト孔は、通常位置合わせに柔軟に
対応させるため長孔とされており、その結果締結された
ボルトに対して遊びが存在し、ボルトで締め付けた状態
でも棚に加わる外力によってボルトが上記遊びの中を移
動して棚が傾いたりする。
【0007】そこで、このような不都合を回避するため
に、極めて強固にボルトを締め付けることが行われる
が、ボルトの個数は多く、従って棚の組み立て作業は煩
雑で多くの時間を要し、また、例え強固に締め付けたと
しても振動発生場所に据え付けられたような棚の場合
は、この振動によってボルトの締結力が弛み、棚板にが
たつきが発生するという問題が存在する。
【0008】さらに、従来のコーナブラケット23にお
いては、その壁面に設けられたボルトを通すための挿通
孔を結んで形成される三角形の斜辺部分は、内方に向か
って湾曲したように切り取られていたため、「かすが
い」としての効果が減殺されており、当業者用語で呼称
されるいわゆる「三角が出ない」状態であった。従っ
て、コーナーブラケット23を相当の厚みにしなけれ
ば、確実にがたつきなく棚板25を支持することができ
ないという不都合が存在した。
【0009】本考案は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、簡単な構成で棚板と支柱との連結部
を容易かつ効果的に補強し、この連結部にがたつきが生
じるのを効果的に防止することができる組立式棚用のコ
ーナブラケットを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案の請求項1記載の
組立式棚用のコーナブラケットは、互いに直交する側壁
部を有する支柱と、棚板の側板との連結部に配設され、
これらに一体に接合される、係止部材用の挿通孔または
係止用の突部を壁面に有する組立式棚用のコーナブラケ
ットであって、このコーナブラケットの壁面に設けられ
た上記挿通孔または突部を結んだ線で三角形が形成され
るように上記挿通孔または突部が配置されているととも
に、上記三角形の斜辺に相当する部分よりも外方にコー
ナブラケットの壁面が存在するように形状設定され、上
記壁面には上記支柱の側壁部または上記棚板の側板に当
接する当接面または当接縁を有する膨出部が形成されて
いることを特徴とするものである。
【0011】本考案の請求項2記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項1記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットにおいて、上記コーナブラケットの壁面には上
記支柱の側壁部に形成された係合孔に係合される第1突
部と、上記棚板の側板に形成された係合孔に係合される
第2突部とが形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0012】本考案の請求項3記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項1または2記載の組立式棚用の
コーナブラケットにおいて、上記膨出部はコーナブラケ
ットの壁面下部全面に亘りその外方に向かって突出する
ように形成され、この膨出部の上縁部に上記当接縁が形
成され、このコーナブラケットは棚板の側板のコーナ部
内面に配置され、上記当接縁によって上記棚板の側板が
支持されるように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0013】本考案の請求項4記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項1または2記載の組立式棚用の
コーナブラケットにおいて、上記膨出部はコーナブラケ
ットの壁面下部にその内方に向かって突出するように形
成され、この膨出部の上縁部に上記当接縁が形成され、
このコーナブラケットは支柱と棚板とによって挟持され
るように配置され、この当接縁によって上記棚板の側板
が支持されるように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0014】本考案の請求項5記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項1または2記載の組立式棚用の
コーナブラケットにおいて、上記膨出部はコーナブラケ
ットの壁面下部にその外方に向かって突出するように形
成され、この膨出部の側縁部に上記当接縁が形成され、
コーナブラケットは支柱と棚板とによって挟持されるよ
うに配置され、この膨出部の当接縁は上記支柱の側縁部
に当接されるように構成されていることを特徴とするも
のである。
【0015】本考案の請求項6記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項1乃至6のいずれかに記載の組
立式棚用のコーナブラケットにおいて、このコーナブラ
ケットは中心線周りに直角に折り曲げられた状態で左右
対称に形成されていることを特徴とするものである。
【0016】本考案の請求項7記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項1乃至6のいずれかに記載の組
立式棚用のコーナブラケットにおいて、このコーナブラ
ケットは中心線部で二枚に切断された状態で左右対称に
形成されていることを特徴とするものである。
【0017】本考案の請求項8記載の組立式棚用のコー
ナブラケットは、請求項3記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットにおいて、上記膨出部に外方に向かって突出し
た第3突部が形成され、この第3突部は垂直方向および
水平方向のいずれの方向においても上記第1突部と第2
突部との間に位置するように設定され、上記コーナブラ
ケットが組み付けられた状態で上記第3突部は支柱の側
縁部に当接するように構成されていることを特徴とする
ものである。
【0018】
【作用】上記請求項1記載の組立式棚用のコーナブラケ
ットによれば、このコーナブラケットの壁面に設けられ
た上記挿通孔または突部を結んだ線で三角形が形成され
るように上記挿通孔または突部が配置され、上記三角形
の斜辺に相当する部分よりも外方に向かってコーナブラ
ケットの壁面が存在するように構成されているため、上
記斜辺の両端の係止部分が互いに接近するような圧縮力
が加わっても(すなわち、棚板ががたつくような力が加
わっても)、斜辺部分には壁面が存在しており、充分上
記圧縮力に対応することができる。つまり、本考案のコ
ーナブラケットは、充分かつ確実に「かすがい」として
の作用を果たすことができ、棚板の水平方向のがたつき
を有効に抑止することができる。
【0019】そして、このコーナブラケットに支柱の側
壁部に当接する当接面を有する膨出部が形成されている
場合には、上記コーナブラケットが棚板のコーナ部に側
板の内側から接合された状態でコーナブラケットの壁面
外面と支柱の側壁部内面との間に形成された隙間に上記
膨出部が位置して隙間が埋められるため、支柱と棚板と
がコーナブラケットが添えられかつ係止された状態でコ
ーナブラケットと支柱とは直接接触し、接触面積が増加
して支柱と棚板とはより強固に連結される。
【0020】また、コーナブラケットに棚板の側板に当
接する当接縁を有する膨出部が形成されている場合に
は、このコーナブラケットを介して支柱と棚板とが接合
された状態で、上記膨出部の当接縁によって棚板の側板
下縁部が支持されるため、安定的にがたつきが生じ難い
状態で棚板は支柱に支持される。
【0021】以上のように、コーナブラケットに膨出部
が形成されることにより、コーナブラケットとを介して
支柱と棚板とが従来より強固に連結され、棚板上への物
品の載置荷重等に対する支持剛性を十分に確保すること
ができる。
【0022】上記請求項2記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットによれば、上記コーナブラケットの壁面には上
記支柱の側壁部に形成された係合孔に係合される第1突
部と、上記棚板の側板に形成された係合孔に係合される
第2突部とが形成されているため、この部分については
ボルト止めを省略することができ、組み立て作業が簡単
になる。
【0023】上記請求項3記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットによれば、上記膨出部はコーナブラケットの壁
面下部全面に亘りその外方に向かって突出するように形
成され、この膨出部の上縁部に上記当接縁が形成され、
このコーナブラケットは棚板の側板のコーナ部内面に配
置され、上記当接縁によって上記棚板の側板が支持され
るように構成されているため、コーナブラケットの壁面
下部全面が支柱の側壁部内面に当接し、この当接面積が
最大になると共に、膨出部の上縁部によって棚板は支持
された状態になり、より強固に支柱と棚板とは結合さ
れ、棚板のがたつきもより効果的に抑止することができ
る。
【0024】上記請求項4記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットによれば、上記膨出部はコーナブラケットの壁
面下部にその内方に向かって突出するように形成され、
この膨出部の上縁部に上記当接縁が形成され、このコー
ナブラケットは支柱と棚板とによって挟持されるように
配置され、この当接縁によって上記棚板の側板が支持さ
れるように構成されているため、棚板のがたつきはより
効果的に抑止される。
【0025】上記請求項5記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットによれば、上記膨出部はコーナブラケットの壁
面下部にその外方に向かって突出するように形成され、
この膨出部の側縁部に上記当接縁が形成され、ブラケッ
トは支柱と棚板とによって挟持されるように配置され、
この膨出部の当接縁は上記支柱の側縁部に当接されるよ
うに構成されているため、コーナブラケットの横振れは
効果的に阻止される。
【0026】上記請求項6記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットによれば、このコーナブラケットは中心線周り
に直角に折り曲げられた状態で左右対称に形成されてい
るため、このコーナブラケットを使用することにより、
コーナ部から互いに直角に延びる棚板の側板を対象とし
て一度の取り付け操作でコーナブラケットを取り付ける
ことができる。
【0027】上記請求項7記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットによれば、上記コーナブラケットは中心線部で
二枚に切断された状態で左右対称に形成されているた
め、コーナ部から互いに直角に延びる棚板の二枚の側板
のいずれか一方のみを対称として一枚だけを使用しても
棚板を支柱に結合することができる。
【0028】上記請求項8記載の組立式棚用のコーナブ
ラケットにとれば、コーナブラケットが組み付けられた
状態で上記第3突部は支柱の側縁部に当接するため、ブ
ラケットのコーナ部上部において、支柱の係合孔、棚板
側板の挿通孔、およびブラケットの挿通孔を貫通させた
係止部材を締め付けることにより、第3突部が支柱側壁
部の縁部を強く押圧した状態になり、より確実強固な棚
板の組み付けが実現する。さらに、係止手段を締め付け
ることにより、コーナブラケットは第3突部を中心とし
て締め付けている係止手段の方向に回動するため、第2
突部が棚板側板の係合孔の上縁部に当止した状態にな
り、このことによってもより確実強固な支柱と棚板との
結合を得ることができる。
【0029】
【実施例】図1ないし図3は本考案に係る組立式棚用の
コーナブラケットの実施例の第一の例を示している。図
1は、第一の例に係る組立式棚のコーナ部の分解斜視図
であり、図2は同コーナブラケットの平面図であり、図
3は同コーナブラケットの側面図である。
【0030】本考案に係る第一の例のコーナブラケット
が適用される組立式棚は、図1に示すように、棚のコー
ナ部に立設された四本の支柱1、この支柱1に着脱可能
に取付けられる棚板2と、支柱1と棚板2との連結部を
補強するコーナブラケット3と、係止部材である取付け
ボルト4とを有している。
【0031】上記支柱1は、互いに直交する方向に伸び
る一対の側壁部5,5を有する断面L字状のアングル材
からなり、各側壁部5にはそれぞれ上下に伸びる長孔か
らなる係合孔6が上下方向に所定間隔で形成されてい
る。
【0032】上記棚板2は、天板7と、その周縁部から
下方に突設された所定幅の側板8とによって構成され、
各側板8の側端部には水平方向に伸びる長孔からなる上
記取付けボルト4の挿通孔9が形成されるとともに、そ
の側方には水平方向に伸びる長孔からなる係合孔10が
形成されている。
【0033】上記コーナブラケット3は、その片面が上
端コーナ部に上記取付けボルト4の挿通孔11となる丸
孔が形成された略三角形状のプレート材からなり、この
プレート材が左右対称にかつ直角に接合された二面構造
とされている。このコーナブラケット3の下端部には、
側面から見て表面側に突出する断面円弧状の第1突部1
2が形成されている。この第1突部12は、後述するコ
ーナブラケット3の組付け時に、左右両端部が支柱1の
係合孔6に嵌着されるようにその幅寸法が設定されてい
る。
【0034】また、上記コーナブラケットの壁面に設け
られた上記挿通孔11、第1突部12および第2突部1
3を結んだ線で三角形が形成され、この三角形の斜辺に
相当する部分よりも外方に向かってさらにコーナブラケ
ット3の壁面が存在するようにされている。
【0035】上記コーナブラケット3の先端部には、平
面から見て外方に突出する断面円弧状の第2突部13が
形成され、この第2突部13は、コーナブラケット3の
組付け時に上下両端部が棚板2の係合孔10に嵌着され
るようにその上下寸法が設定されている。また、上記コ
ーナブラケット3の下部は、後述する組付け時に、棚板
2の側板8の下縁部に当接する当接縁18を有するよう
に全体的に外方に突出した膨出部15が形成されてい
る。またこの膨出部15の外表面は支柱1の側壁部5の
内表面に対する当接面18’を形成している。
【0036】また、コーナブラケット3の左右二枚のプ
レート材の上端部交点部分には、後述する組付け時に、
支柱1の左右の側壁部5内面の交点部分に当接する突起
片17が設けられている。そして、コーナブラケット3
の上縁部は、内方に直角に折り曲げられ、棚板2の天板
7の下面との接触面積を増加させるようにされている
が、本考案のコーナブラケットは、特にコーナブラケッ
ト3の上縁部を内方に直角に折り曲げることに限定され
るものではない。また、コーナブラケット3の上縁部
は、通常棚板2の天板7の下面と接触するようにされて
いるが、特に接触するようにしなくてもよい。
【0037】上記各部材によって組立式棚を構成するに
は、支柱1の側壁部5の内面と棚板2のコーナ部の側板
8とを当接させ、側板8の内面側のコーナ部にコーナブ
ラケット3を配設し、その第2突部13を上記側板8の
係合孔10に嵌入するとともに、第1突部12を上記側
壁部5の係合孔6に嵌入する。そして上記取付けボルト
4を上記第1係合部12が係合された係合孔6の上方に
位置する支柱1の係合孔6、棚板2の挿通孔9およびコ
ーナブラケット3の挿通孔11に挿入するとともに、コ
ーナブラケット3の膨出部15の当接縁18を棚板2の
側板8の下縁部に当接させて位置合わせし、さらに上記
棚板2と支柱1とを位置合わせした状態で、上記取付け
ボルト4の先端部にナット16を螺着することにより、
上記コーナブラケット3によって補強された状態で支柱
1の側壁部5と、棚板2の側板8とが一体に接合されて
棚板2が支柱1に取付けられる。
【0038】このようにして組立式棚が組み付けられた
状態で、コーナブラケット3の膨出部15の表面は支柱
1の側壁部5の内面に当接し、かつ、膨出部15の上部
の当接縁18は棚板2の側板8の下縁部を支持している
とともに、コーナブラケット3の上縁部は棚板2の天板
7の下面に当接し、かつ、コーナブラケット3の折れ曲
がり部分上端に設けられた突起片17は支柱1の側壁部
5内面の折れ曲がり部分に当接している。上記のよう
に、コーナブラケット3の上縁部を棚板2の天板7の下
面に当接させることは重要である。こうするによって、
棚板2とコーナブラケット3とはその一体化がより確実
になるため、水平方向のがたつきはより効果的に抑止さ
れる。
【0039】なお、通常棚板2の側板8の下縁部は内方
に折り返されて厚みが二倍になっている。従って、コー
ナブラケット3をボルト4で締結したとき、上記厚みが
形成した部分を支点にしてコーナブラケット3の上部が
支柱寄りに回動し、その結果第一突起12が支柱1の係
合孔6の外方側の縁部に当止するため、より係止が確実
になり好都合である。
【0040】また、コーナブラケット3の左右の壁面の
折り曲げ角度は通常直角とされるが、この角度を鈍角に
形成してもよい。こうすることにより、コーナブラケッ
ト3を取付けボルト4で締結したとき、上記鈍角が直角
になる方向にコーナブラケット3がたわむため、第2突
部13が係合孔10の縁部に当止してコーナブラケット
3と棚板2との締結をより確実なものにする。
【0041】図4は本実施例の第二の例に係る組立式棚
のコーナ部の分解斜視図である。この例の場合、コーナ
ブラケット3の形態は、基本的には図1ないし図3に示
す第一の例のコーナブラケット3を踏襲したものであ
る。この第二の例のコーナブラケット3には、第一の例
の突起片17を膨出部15の当接縁18に到るまで下方
に延長した縦長の突起稜17’が形成させれており、加
えてこの突起稜17’の下端部にボルト用の挿通孔19
が設けられている。
【0042】一方、支柱1のコーナ部であって、上記コ
ーナブラケット3のコーナ部の挿通孔19に対応した位
置には、コーナ係合孔61が設けられている。その他に
ついては、支柱1、棚板2およびコーナブラケット3の
全てについて図1ないし図3に示す第一の例とまったく
同じである。
【0043】第二の例のコーナブラケット3および支柱
1は以上のように構成されているため、棚を組み立てる
に際しては、支柱1の側壁部5の内面と棚板2のコーナ
部の側板8とを当接させ、側板8の内面側のコーナ部に
コーナブラケット3を配設し、その第2突部13を上記
側板8の係合孔10に嵌入するとともに、第1突部12
を上記側壁部5の係合孔6に嵌入する。ここまでは上記
第一の例の場合とまったく同じである。
【0044】そしてその後、取付けボルト4を支柱1の
コーナ部に設けられたコーナ係合孔61、棚板2のコー
ナ部の隙間およびコーナブラケット3のコーナ部に設け
られた挿通孔19に挿通すると共に、コーナブラケット
3の膨出部15の当接縁18を棚板2の側板8の下縁部
に当接させて位置合わせし、さらに上記棚板2と支柱1
とを位置合わせした状態で、上記取付けボルト4の先端
部にナット16を螺着して締結することにより、上記コ
ーナブラケット3によって補強された状態で支柱1の側
壁部5と、棚板2の側板8とが一体に接合されて棚板2
が支柱1に取付けられる。
【0045】このようにして組立式棚が組み付けられた
状態で、コーナブラケット3の膨出部15の表面は支柱
1の側壁部5の内面に当接し、かつ、膨出部15の上部
の当接縁18は棚板2の側板8の下縁部を支持している
とともに、コーナブラケット3の上縁部は棚板2の天板
7の下面に当接し、かつ、コーナブラケット3のコーナ
部の上部に設けられた縦長の突起稜17’は、棚板2の
コーナ部の隙間から外方に突出し、支柱1の側壁部5内
面の折れ曲がり部分(コーナ部)に縦長に面接触の状態
で当接している。従って、棚板2の横振れはより効果的
に抑止することが可能である。
【0046】加えて、コーナブラケット3のコーナ部に
挿通孔19が設けられると共に、それに対応した棚板2
のコーナ部にもコーナ係合孔61が設けられ、取付けボ
ルト4一本のみをそれらに挿通して棚板2を締結するよ
うにされているため、一コーナに付き取付けボルト4は
たった一本で済ませることができ、組み立て作業が容易
になり好都合である。
【0047】なお、さらに強固な締結を希望する場合に
は、上記取付けボルト4によるコーナ部の締結のほか、
第一の例の場合と同様に支柱1の側壁部5に設けられた
係合孔6、棚板2の側板8の設けられた挿通孔9および
コーナブラケット3の側部に設けられた挿通孔11にも
取付けボルト4を挿通して締結すればよい。
【0048】図5ないし図7は本考案に係る組立式棚用
のコーナブラケットの実施例の第三の例を示している。
図5は第三の例に係る組立式棚のコーナ部の分解斜視図
であり、図6は同コーナブラケットの平面図であり、図
7は同コーナブラケットの側面図である。
【0049】この第三の例の場合は、支柱1および棚板
2の構成については、上記図1ないし図3に示す第一の
例の場合と全く同じである。そして、コーナブラケット
3は、支柱1と棚板2との間に配置されるものであるた
め、その点からこの第三の例のコーナブラケット3の構
成は第一の例のものとは異なったものとなっている。
【0050】すなわち、上記コーナブラケット3は、上
端コーナ部に上記取付けボルト4の挿通孔11となる丸
孔が形成された片面がL字形状のプレート材からなり、
左右対称の上記プレート材が中央部で水平方向に折り曲
げられて形成されている。このコーナブラケット3の下
端部には、側面から見て表面側に突出する断面円弧状の
第1突部12が形成されている。この第1突部12は、
後述するコーナブラケット3の組付け時に、左右両端部
が支柱1の係合孔6に嵌着されるようにその幅寸法が設
定されている。
【0051】上記コーナブラケット3の先端部には、平
面から見て裏面側に突出する断面円弧状の第2突部13
が形成され、この第2突部13は、コーナブラケット3
の組付け時に上下両端部が棚板2の係合孔10に嵌着さ
れるようにその上下寸法が設定されている。また、上記
コーナブラケット3の下側部には、後述する組付け時
に、棚板2の側板8の下縁部に当接する当接縁18を有
する略三角形状の膨出部15が裏面側に突設されてい
る。
【0052】従って、この第三の例においては、組立式
棚が組み付けられた状態で、コーナブラケット3の膨出
部15の当接縁18は、棚板2の側板8下縁部に当接し
てそれを支持した状態になっている。
【0053】上記第一の例ないし第三の例において、コ
ーナブラケット3の壁面およびそれに形成される挿通孔
11や第1突部12および第2突部13は、全く左右対
称に形成されているため、従来のある種のもののよう
に、組立式棚の右用あるいは左用などの区別をすること
なく、いずれのコーナ部においても適用することができ
る。
【0054】図8ないし図12は本考案に係る組立式棚
用のコーナブラケットの第四の例を示している。図8は
第四の例に係る組立式棚のコーナ部の分解斜視図であ
り、図9は同組立式棚が組み立てられた状態を示す平面
視の断面図であり、図10は図9のA−A線断面図であ
り、図11は第四の例に係るコーナブラケットの変形
例、図12はさらに別の変形例を示す斜視図である。
【0055】この例の場合についても、支柱1および棚
板2の構成は第一の例の場合と全く同じである。そし
て、コーナブラケット3は左右対称の切り離された状態
の略三角形状のプレート材二枚で一対のコーナブラケッ
ト3を形成している。
【0056】この組立式棚は、棚のコーナ部に立設され
た四本の支柱1、この支柱1に着脱可能に取付けられる
棚板2と、支柱と1と棚板2との連結部を補強するコー
ナブラケット3と、取付けボルト4からなる係止部材と
を有している。
【0057】上記支柱1は、互いに直交する方向に伸び
る一対の側壁部5,5を有する断面L字状のアングル材
からなり、各側壁部5にはそれぞれ上下に伸びる長孔か
らなる係合孔6が上下方向に所定間隔で形成されてい
る。
【0058】上記棚板2は、天板7と、その周縁部から
下方に突設された所定幅の側板8とによって構成され、
各側板8の側端部には水平方向に伸びる長孔からなる上
記取付けボルト4の挿通孔9が形成されるとともに、そ
の側方には水平方向に伸びる長孔からなる係合孔10が
形成されている。
【0059】上記コーナブラケット3は、上端コーナ部
に上記取付けボルト4の挿通孔11となる丸孔が形成さ
れた略三角形状のプレート材からなり、このコーナブラ
ケット3の下端部には、側面から見て表面側に突出する
断面円弧状の第1突部12が形成されている。この第1
突部12は、後述するコーナブラケット3の組付け時
に、左右両端部が支柱1の係合孔6に嵌着されるように
その幅寸法が設定されている。
【0060】上記コーナブラケット3の先端部には、平
面から見て裏面側に突出する断面円弧状の第2突部13
が形成され、この第2突部13は、コーナブラケット3
の組付け時に上下両端部が棚板2の係合孔10に嵌着さ
れるようにその上下寸法が設定されている。また、上記
コーナブラケット3の中央部には、後述する組付け時
に、支柱1の側縁部に当接する当接面14を有する三角
形状の膨出部15が表面側に突設されている。
【0061】上記各部材によって組立式棚を構成するに
は、支柱1の側壁部5の内面と、棚板2の側板8の外面
との間にコーナブラケット3を配設し、その第2突部1
3を上記側板8の係合孔10に嵌入するとともに、第1
突部12を上記側壁部5の係合孔6に嵌入する。そして
上記取付けボルト4を上記第1係合部12が係合された
係合孔6の上方に位置する支柱1の係合孔6、コーナブ
ラケット3の挿通孔11および棚板2の挿通孔9に挿入
するとともに、コーナブラケット3の当接面14を支柱
1の側縁部に当接させて位置合わせし、さらに上記棚板
2と支柱1とを位置合わせした状態で、上記取付けボル
ト4の先端部にナット16を螺着することにより、上記
コーナブラケット3を介して支柱1の側壁部5と、棚板
2の側板8とが一体に接合されて棚板2が支柱1に取付
けられる。コーナブラケット3が棚板2と支柱1との間
隙に取り付けられた状態で、通常コーナブラケット3の
上縁部は、棚板2の天板7の下面に当接するようにされ
るのが好ましいが、特に当接させなくてもよい。
【0062】なお、上記第四の例に係るコーナブラケッ
ト3の具体的構成は上述のものに限定されることなく種
々の変形が可能であり、例えば図11に示すように、コ
ーナブラケット3の下端部に形成された第1突部12の
上方に、裏面側に突設する第2突部13aを形成すると
ともに、コーナブラケット3の先端部に形成された第2
突部13の側方に、表面側に突設する第1突部12aを
形成することにより、中心線Xを中心とした対称形にコ
ーナブラケット3を形成した構造としてもよい。この場
合には、同一形状のコーナブラケット3を棚板2の各部
に設置することができる。
【0063】また、図示は省略しているが、このコーナ
ブラケット3を、支柱1と棚板2の間に介在させるので
はなく、前記第一の例と同様に、棚板2の側板8の内側
から配設するようにすることもできる。この場合は、上
記第2突部13は、外方に向かって突出させるようにし
(すなわち、第1突部12と同様に表面側に設け)、側
板8の係合孔10に嵌合させるようにしなけらばならな
い。
【0064】図13および図14は本考案に係る組立て
式棚用のコーナブラケットの第5の例を示している。そ
して、図13はこの第五の例に係るコーナブラケットに
よって組立てられる組立式棚の要部を示す分解斜視図で
あり、図14は同側面図である。これらの図に示すよう
にこの例の場合は、基礎となるコーナブラケット3とし
て、図1に示す第1の例のものが用いられている。
【0065】そして、このコーナブラケット3の場合は
その膨出部15に外方に向かって突出した上下方向2個
の第3突部120が切り押しによって形成されている。
この第3突部は垂直方向および水平方向のいずれの方向
においても第1突部12と第2突部13との間に位置す
るように設定されている。さらに、このコーナブラケッ
ト3が組み付けられた状態で上記第3突部120は支柱
の側縁部に当接するように寸法設定されている。この例
では第3突部120は2個が形成されているが、この個
数については特に限定されるものではなく、1個でもよ
いし、3個以上でもよい。
【0066】従って、このコーナブラケット3が組立式
棚に組み付けられた状態においては、上記第3突部12
0は支柱の側縁部に当接し、コーナブラケット3のコー
ナ部上部において、支柱1の係合孔6、棚板側板の挿通
孔9、およびコーナブラケット3の挿通孔11を貫通さ
せた係止部材としての取付けボルト4を締め付けること
により、第3突部120が支柱1の側壁部5の縁部を強
く押圧した状態になり、より確実強固に棚板を組み付け
ることができる。
【0067】さらに、取付けボルト4を強く締め付ける
ことにより、コーナブラケット3は上方の第3突部12
0を中心として締め付けている取付けボルト4の方向に
回動するため、第2突部120の上部が棚板2の側板8
の係合孔10の上縁部に当止した状態になり、このこと
によってもよりこの例のコーナブラケット3を介した確
実強固な支柱1と棚板2との結合を得ることができる。
【0068】図15および図16は、上記第五の例のさ
らに変形例のコーナブラケット3を示している。図15
はこのコーナブラケット3の斜視図であり、図14はこ
のコーナブラケット3が組み付けられた状態を示してい
る。この変形例のコーナブラケットは、基本的には上記
第五の例のものと同じであるが、膨出部15の面上であ
って、挿通孔11と第一突部12との略中間位置に第1
突部と同様の第4突部121が突設されているところが
第五の例のものとは相違している。そして、第五の例の
変形例はこの第4突部121を備えていることに大きな
特徴を有している。
【0069】すなわち、膨出部15上に上記のような第
4突部121を設けることによって、このコーナブラケ
ット3を組み付けた状態で、図16に示すように、第1
突部12を下方の係合孔6に係合させた状態で、同時に
第4突部を上方の係合孔6に係合させることができ、そ
の結果さらに確実強固に支柱1と棚板2とを結合させる
ことが可能になる。
【0070】図17は、図16のB−B線断面図であ
る。この図に示すように、コーナブラケットの上部壁面
に設けられた第2突部13は、左右方向と同様に上下方
向においても先細りの傾斜が形成されている。
【0071】そして、その根本部分は棚板2の側板8に
穿設された係合孔10の上下方向の幅よりも大きく寸法
設定されているため、第2突部13が上記係合孔10に
嵌め込まれた状態で、第2突部13の根本部分は係合孔
10には到達せず、第2突部13の上下の外縁部が係合
孔10の上下の内縁部に当止した状態になっている。こ
のことも、コーナブラケット3の支柱1および棚板2へ
の強固な組み付けに役立っている。
【0072】なお、第2突部13の上記のような構成
は、第五の例の変形例への適用に限定されるものではな
く、他のすべての実施例に適用可能である。
【0073】本考案のコーナブラケット3は、以上詳述
したように、その壁面に設けられた上記挿通孔11、第
1突部12および第2突部13を結んだ線で形成される
三角形の斜辺に相当する部分よりも外方に向かってコー
ナブラケットの壁面が存在するように構成されているた
め、上記斜辺の両端の係止部分が互いに接近するような
圧縮力が加わっても(すなわち、棚板ががたつくような
力が加わっても)、斜辺部分には壁面が存在しており、
充分上記圧縮力に対応することができる。つまり、本考
案のコーナブラケットは、充分かつ確実に「かすがい」
としての作用を果たすことができ、棚板の水平方向のが
たつきを有効に抑止することができる。
【0074】また、コーナブラケット3の中央部に膨出
部15を形成し、この膨出部15に設けられた当接面1
8’あるいは当接縁14、18を支柱1の側壁部5の内
面や側縁部、あるいは棚板2の側板8の下縁部に当接さ
せた状態で、コーナブラケット3を取付けるように構成
したため、上記棚板2上に載置される物品の載置荷重等
に応じ、取付けボルト4の設置部を支点に棚板2および
コーナブラケット3を回転させようとするモーメントが
作用した場合に、このモーメントを上記膨出部15およ
び第1突部12によって効果的に支持することができ
る。
【0075】したがって、上記取付けボルト4からなる
係止部材によって上記連結部をそれ程強固に締着するこ
となく、上記モーメントに対する支持剛性を十分に確保
することができ、上記モーメント等が繰返し作用した場
合においても、コーナブラケット3と支柱1との連結部
に、がた付きが生じるのを確実に防止することができ
る。しかも上記膨出部15を設けることにより、上記モ
ーメント荷重等に対するコーナブラケット3自体の剛性
を向上させることができるため、このコーナブラケット
3に大きな荷重が入力された場合においても、コーナブ
ラケット3が変形するという事態の発生を効果的に防止
することができる。
【0076】また上記実施例では、コーナブラケット3
の壁面に突設された第1,第2突部12,13を支柱1
2の係合孔6および棚板2の係合孔10に係合した状態
で、一本の取付けボルト4からなる係合部材によって支
柱1の側壁部5と、コーナブラケット3の上端部と、棚
板2の側板8とを一体に接合するように構成したため、
棚板2と支柱1との連結部の補強作用を損なうことな
く、棚の組立て作業に要する時間を大幅に短縮すること
ができる。
【0077】すなわち、上記棚板2に物品を載置した場
合等に作用する荷重を、上記取付けボルト4および第
1,第2突部12,13に分散させて支持することがで
きるため、取付けボルト4の本数を1本に減少させたに
も拘らず、3本の取付けボルトを用いてコーナブラケッ
トを取付けるように構成した場合と、略同程度の連結強
度が得られ、簡単な構成で棚板2と支柱1との連結部を
効果的に補強することができる。
【0078】なお、上記図11に示すコーナブラケット
3の場合には、コーナブラケット3を共通化してその量
産化を図ることができるという利点がある。
【0079】また、上記第1,第2突部12,13に代
え、図12に示すように、コーナブラケット3の下端部
および先端部に取付けボルト4の挿通孔17,18を形
成し、3本の取付けボルト4によってコーナブラケット
3を棚板2と支柱1との連結部に接合するように構成し
てもよい。
【0080】なお、上述のすべての実施例においては、
係止部材としての取付けボルト4は、上記支柱1の係合
孔6、61や棚板2の挿通孔9、さらにはコーナブラケ
ット3の挿通孔11などに差し通された状態でナット1
6が螺着され、このナット16が螺着された状態で取付
けボルト4は締め付けられて支柱1と棚板2とコーナブ
ラケット3とは互いに締結されるようになされている
が、図5ないし図7に示す第三の例を除いて、コーナブ
ラケット3の挿通孔11自体を円孔にすると共に、この
円孔に雌螺子を螺設し、この円孔に取付けボルト4を螺
着して締結するようにしてもよい。こうすることによっ
て、ナット16がなくても取付けボルト4による上記締
結が可能となるため、部品点数が減少して都合がよい。
【0081】但し、図5ないし図7に示す第三の例の場
合には、棚板2の挿通孔9に雌螺子を螺設しておけば、
上記同様ナット16がなくても取付けボルト4による締
結が可能になる。
【0082】
【考案の効果】以上説明したように、本考案のコーナブ
ラケットは、その壁面に設けられた挿通孔または突部を
結んだ線で三角形が形成されるように上記挿通孔または
突部が配置され、上記三角形の斜辺に相当する部分より
も外方に向かってコーナブラケットの壁面が存在するよ
うに構成されているため、上記斜辺の両端の係止部分が
互いに接近するような圧縮力が加わっても、斜辺部分に
は壁面が存在しており、充分上記圧縮力に対応すること
ができ、その結果、充分かつ確実に「かすがい」として
の作用を果たすことができ、棚板の水平方向のがたつき
を有効に抑止することができる画期的なものである。
【0083】このコーナブラケットに支柱の側壁部に当
接する当接面を有する膨出部が形成されている場合に
は、上記コーナブラケットが棚板のコーナ部に側板の内
側から接合された状態でコーナブラケットの壁面外面と
支柱の側壁部内面との間に形成された隙間に上記膨出部
が位置して上記隙間を埋める状態になるため、コーナブ
ラケットと支柱とは直接接触し、当接面積が増加して支
柱と棚板とはより強固に連結される。
【0084】また上記コーナブラケットに棚板の側板に
当接する当接縁を有する膨出部が形成されている場合に
は、このコーナブラケットを介して支柱と棚板とが接合
された状態で、上記膨出部の当接縁によって棚板の側板
下縁部が支持されるため、安定的にがたつきが生じ難い
状態で棚板は支柱に支持される。
【0085】以上のように、コーナブラケットに膨出部
が形成されることにより、コーナブラケットとを介して
支柱と棚板とが従来より強固に連結され、棚板上への物
品の載置荷重等に対する支持剛性を十分に確保すること
ができ好都合である。
【0086】コーナブラケットの壁面に上記支柱の側壁
部に形成された係合孔に係合される第1突部と、上記棚
板の側板に形成された係合孔に係合される第2突部とを
形成させると、この部分についてはボルト止めを省略す
ることができ、従来棚の一つのコーナ部に6個の締結用
のボルトが必要であったものが、2個で済ませることが
でき、組立式棚の組み立て作業が極めて簡単になり、そ
の分人手と時間を節約することができる経済効果は非常
に大きい。
【0087】膨出部をコーナブラケットの壁面下部全面
に亘りその外方に向かって突出するように形成し、この
膨出部の上縁部に当接縁を形成し、上記当接縁によって
上記棚板の側板が支持されるように構成すると、このコ
ーナブラケットを棚板の側板のコーナ部内面に配置する
ことによって、コーナブラケットの壁面下部全面が支柱
の側壁部内面に当接し、この当接面積が最大になると共
に、膨出部の上縁部によって棚板は支持された状態にな
り、より強固に支柱と棚板とは結合され、棚板のがたつ
きもより効果的に抑止することができる。
【0088】膨出部をコーナブラケットの壁面下部にそ
の内方に向かって突出するように形成し、この膨出部の
上縁部に上記当接縁を形成し、この当接縁によって上記
棚板の側板が支持されるように構成すると、このコーナ
ブラケットを支柱と棚板とによって挟持されるように配
置することによって、棚板のがたつきはより効果的に抑
止される。
【0089】膨出部をコーナブラケットの壁面下部にそ
の外方に向かって突出するように形成し、この膨出部の
側縁部に上記当接縁を形成し、この膨出部の当接縁は上
記支柱の側縁部に当接されるように構成すると、ブラケ
ットは支柱と棚板とによって挟持されるように配置する
ことによって、コーナブラケットの横振れは効果的に阻
止される。
【0090】コーナブラケットを中心線周りに直角に折
り曲げられた状態で左右対称に形成させると、このコー
ナブラケットを使用することにより、コーナ部から互い
に直角に延びる棚板の側板を対象として一度の取り付け
操作でコーナブラケットを取り付けることができ好都合
である。
【0091】コーナブラケットを中心線部で二枚に切断
された状態で左右対称に形成させると、コーナ部から互
いに直角に延びる棚板の二枚の側板のいずれか一方のみ
を対称として一枚だけを使用しても棚板を支柱に結合す
ることができ都合がよい。
【0092】さらに、膨出部に外方に向かって突出した
第3突部を形成し、この第3突部は垂直方向および水平
方向のいずれの方向においても上記第1突部と第2突部
との間に位置するように配置し、コーナブラケットが棚
に組み付けられた状態で上記第3突部は支柱の側縁部に
当接するように構成すれば、コーナブラケットが組み付
けられた状態で上記第3突部は支柱の側縁部に当接する
ため、コーナブラケットのコーナ部上部において、支柱
の係合孔、棚板側板の挿通孔、およびブラケットの挿通
孔を貫通させた係止部材を締め付けることにより、第3
突部が支柱側壁部の縁部を強く押圧した状態になり、よ
り確実強固な棚板の組み付けが実現する。
【0093】さらに、係止手段を強く締め付けることに
より、コーナブラケットは第3突部を中心として締め付
けている係止手段の方向に回動するため、第2突部の上
部が棚板側板の係合孔の上縁部に強く当止した状態にな
り、このことによってもより確実強固に支柱と棚板とを
結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の第一の例に係るコーナブラケ
ットによって組立てられる組立式棚の要部を示す分解斜
視図である。
【図2】上記第一の例に係るコーナブラケットの平面図
である。
【図3】上記第一の例に係るコーナブラケットの側面図
である。
【図4】本考案の実施例の第二の例に係るコーナブラケ
ットによって組立てられる組立式棚の要部を示す分解斜
視図である。
【図5】本考案の実施例の第三の例に係るコーナブラケ
ットによって組立てられる組立式棚の要部を示す分解斜
視図である。
【図6】上記第三の例に係るコーナブラケットの平面図
である。
【図7】上記第三の例に係るコーナブラケットの側面図
である。
【図8】本考案の実施例の第四の例に係るコーナブラケ
ットによって組立てられる組立式棚の要部を示す分解斜
視図である。
【図9】上記組立式棚の組立て状態の要部を示す水平断
面図である。
【図10】図9のA−A線断面図である。
【図11】上記第四の例に係るコーナブラケットの変形
例を示す斜視図である。
【図12】上記第四の例に係るコーナブラケットのさら
に別の変形例を示す斜視図である。
【図13】本考案の実施例の第五の例に係るコーナブラ
ケットによって組立てられる組立式棚の要部を示す分解
斜視図である。
【図14】上記第五の例に係る組立て式棚の組立て状態
の要部を示す側面図である。
【図15】上記第五の例に係るコーナブラケットの変形
例を示す斜視図である。
【図16】上記第五の例の変形例に係る組立て式棚の組
立て状態の要部を示す側面図である。
【図17】図16のB−B線断面図である。
【図18】従来のコーナブラケットの一例を示す斜視図
である。
【図19】従来のコーナブラケットの他の例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 支柱 2 棚板 3 コーナブラケット 4 取付けボルト(係止部材) 5 側壁部 6 係合孔 7 天板 8 側板 9 挿通孔 10 係合孔 11 挿通孔 12 第1突部 13 第2突部 120 第3突部 121 第4突部 14 当接縁 15 膨出部 16 ナット 17 突起片 18 当接縁 18’ 当接面

Claims (8)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直交する側壁部を有する支柱と、
    棚板の側板との連結部に配設され、これらに一体に接合
    される係止部材の挿通孔または係止用の突部を壁面
    に有する組立式棚用のコーナブラケットであって、この
    コーナブラケットの壁面に設けられた上記挿通孔または
    突部を結んだ線で三角形が形成されるように上記挿通孔
    または突部が配置されているとともに、上記三角形の斜
    辺に相当する部分よりも外方にコーナブラケットの壁面
    が存在するように形状設定され、上記壁面には上記支柱
    の側壁部または上記棚板の側板に当接する当接面または
    当接縁を有する膨出部が形成されていることを特徴とす
    る組立式棚用のコーナブラケット。
  2. 【請求項2】 上記コーナブラケットの壁面には上記支
    柱の側壁部に形成された係合孔に係合される第1突部
    と、上記棚板の側板に形成された係合孔に係合される第
    2突部とが形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の組立式棚用のコーナブラケット。
  3. 【請求項3】 上記膨出部はコーナブラケットの壁面下
    部全面に亘りその外方に向かって突出するように形成さ
    れ、この膨出部の上縁部に上記当接縁が形成され、この
    コーナブラケットは棚板の側板のコーナ部内面に配置さ
    れ、上記当接縁によって上記棚板の側板が支持されるよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1または2
    記載の組立式棚用のコーナブラケット。
  4. 【請求項4】 上記膨出部はコーナブラケットの壁面下
    部にその内方に向かって突出するように形成され、この
    膨出部の上縁部に上記当接縁が形成され、このコーナブ
    ラケットは支柱と棚板とによって挟持されるように配置
    され、この当接縁によって上記棚板の側板が支持される
    ように構成されていることを特徴とする請求項1または
    記載の組立式棚用のコーナブラケット。
  5. 【請求項5】 上記膨出部はコーナブラケットの壁面下
    部にその外方に向かって突出するように形成され、この
    膨出部の側縁部に上記当接縁が形成され、コーナブラケ
    ットは支柱と棚板とによって挟持されるように配置さ
    れ、上記膨出部の当接縁は上記支柱の側縁部に当接され
    るように構成されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の組立式棚用のコーナブラケット。
  6. 【請求項6】 上記コーナブラケットは中心線周りに直
    角に折り曲げられた状態で左右対称に形成されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の組立
    式棚用のコーナブラケット。
  7. 【請求項7】 上記コーナブラケットは中心線部で二枚
    に切断された状態で左右対称に形成されていることを特
    徴とする請求項1乃至6にいずれかに記載の組立式棚用
    のコーナブラケット。
  8. 【請求項8】 上記膨出部に外方に向かって突出した第
    3突部が形成され、この第3突部は垂直方向および水平
    方向のいずれの方向においても上記第1突部と第2突部
    との間に位置するように設定され、上記コーナブラケッ
    トが組み付けられた状態で上記第3突部は支柱の側縁部
    に当接するように構成されていることを特徴とする請求
    記載の組立式棚用のコーナブラケット。
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