JP2592715B2 - 坑井の掘削流体用、仕上げまたは改修流体用増粘剤とそれを含む流体 - Google Patents

坑井の掘削流体用、仕上げまたは改修流体用増粘剤とそれを含む流体

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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K2208/00Aspects relating to compositions of drilling or well treatment fluids
    • C09K2208/18Bridging agents, i.e. particles for temporarily filling the pores of a formation; Graded salts

Description

【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は、石油・天然ガス等の坑井の掘削流体、高温
高圧環境下にある石油・天然ガス等の坑井の仕上げまた
は老朽化した坑井の改修時に使用される流体に添加する
増粘剤、およびその増粘剤を用いた坑井の掘削流体、仕
上げまたは改修流体に関する。
さらに詳しくは、本発明は、石油・天然ガス等の坑井
掘削の際に使用される無機塩類溶液(以下ブラインとい
う。)を用いた掘削流体に添加する増粘剤、その増粘剤
を用いた掘削流体、および高温高圧環境下にある石油・
天然ガス等の生産坑井をブラインを用いて仕上げる場
合、または、老朽化した石油・天然ガス等の坑井をブラ
インを用いて改修する場合において、生産層に穴を開け
る作業(以下ガンパーフォレーション作業という。)を
行う際に、ブラインが生産層に侵入し生産障害を生じる
等の地層障害を防止し、また坑内圧力の低下に起因する
石油・天然ガスまたは地下水等の噴出事故等をも防止で
きる、坑内の仕上げもしくは改修流体用増粘剤およびそ
の増粘剤を用いた仕上げまたは改修流体に関する。
b.従来の技術 現在、石油・天然ガス等の坑井における掘削流体の一
部や種々の坑井の仕上げまたは改修用流体にブラインが
用いられる。しかし、これらのブラインは、ソリッド分
を全く含有しない無機塩類の水溶液であって、これを坑
井の掘削作業またはガンパーフォレーション作業の際等
にそのままを使用すると、高価なブラインが掘削坑井の
地層内や生産層内へ逸水し多大な損失を生じるおそれが
ある。また、ブラインが生産層内へ侵入することにより
それらを構成する地層のイオン等のバランスが崩れ、生
産層を構成する粘土鉱物類の水和や分散に悪影響を及ぼ
し、地層障害を引起こす原因ともなる。さらに、ブライ
ン等に起因した坑内の圧力低下による石油・天然ガスま
たは地下水等の噴出事故も少なくない。
一方、老朽化した坑井の改修作業では、石油・天然ガ
スの生産を行ってきたことにより、地層内圧力が低下し
ている場合があり、上記と同様な事故等が起きるおそれ
がある。
これらの坑井の掘削作業、仕上げ作業または改修作業
において、ブラインが坑井の地層内あるいは生産層内に
逸水し、また生産層内に侵入することによる事故を防止
するために、下記の対策が考えられる。
ブラインに増粘剤を添加して、ブラインの粘性を上
げ、流動抵抗により地層あるいは生産層内への逸水を防
止する。
ブラインに増粘剤を添加してブライン溶液(以下ブ
ライン流体という。)を調製すると共に、これに生産層
の空隙径に適合した粒度分布を持つブリッジング剤を懸
濁させ、生産層の空隙を埋めて逸水を防止する。
上記の増粘剤としては、高濃度塩類の水溶液に容易に
溶解し、少量の添加量で高い粘性が得られ、かつ高温度
環境下で安定した増粘効果があること、酸、油または水
のいずれにも容易に溶解し、永久的に生産地層内に残存
しないものが望ましい。また、ブリッジング剤として
は、高温度環境下でも材質に変化を生じることなく、酸
または油等により容易に溶解し、永久的に生産地層内に
残存しない、粒径が1〜3000μの範囲からなる材料であ
ることが望ましい。
従来、増粘剤としては、カルボキシメチルセルロー
ズ、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
ポリビニルアルコール、デンプン、グアーガム、ポリア
クリル酸ナトリウム、ポリアクリルアミド、ポリエチレ
ンオキサイド,脂肪酸エステル誘導体、ポリウレタン等
が使用されている。
ブリッジング剤としては、炭酸カルシウム等のような
塩酸に溶解した水には溶解しない固形物、炭酸カルシウ
ムとリグニン化合物の混合物等のような酸に溶解する混
合物系の固形物、食塩等のような水に溶解する化合物、
石油レジンのような油に溶解する固形物等が使用されて
いた。
c.発明が解決しようとする課題 従来の増粘剤は、これを掘削流体用ブライン流体に用
いた場合、ブライン濃度を比較的低く保つことができ、
仕上げまたは改修用流体に使用した場合、坑井の温度条
件が比較的低い坑井においては満足すべき粘性が維持で
きる。しかし、ブライン濃度が高い場合および/または
高温度環境下においては、増粘剤自身が変質することに
より減粘し、または変成されてゲル化するなどの欠点が
ある。従って、従来の増粘剤ではブライン濃度が高い場
合および/または高温度環境下でブライン流体の粘性を
十分に維持することができず、使用ブライン濃度および
/または温度範囲は比較的低い範囲に限定されてしま
い、高濃度ブライン溶液中および/または高温度環境下
では満足できる特性を得ることができなかった。
すなわち、高濃度ブライン溶液中および/または高温
度環境下においても変質し減粘せず、または変成されて
ゲル化するなどの欠点もなく、かつ優れた溶解性と増粘
性を示す耐熱耐塩性を持った増粘剤が求められていた。
d.課題を解決するための手段 本発明者らは、高濃度ブライン溶液中および/または
高温度環境下で使用した場合でも、十分に粘性が維持で
き、かつ変質しない増粘剤について鋭意研究した結果、
本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、カチオン性ビニル単量体と下記
一般式(以下(1)式という)で表されるビニル単量体
の共重合体からなる坑井の掘削流体、仕上げ流体または
改修流体用増粘剤、およびこの増粘剤を用いた掘削流
体、仕上げまたは改修用ブライン流体である。
〔式中、R1、R2はC1〜C4のアルキル基、R3はトリメチレ
ンまたはペンタメチレンである。〕 一般に、ベースとなるブラインは、比重が1.10〜2.50
の無機塩類のみからなる水溶液が用いられる。本発明に
おいても、ブラインとして比重1.15〜2.50のものを用い
る。
本発明の原料となるカチオン性ビニル単量体には、N
−(メタ)アクリロキシエチルトリメチルアンモニウム
クロリド、3−(アクリロイルアミノ)プロピルトリメ
チルアンモニウムクロリド、N−(3−スルホプロピ
ル)−N−メタクロリロキシエチル−N,N−ジメチルア
ンモニウムベタイン、N−(3−スルホプロピル)−N
−メタクリロイルアミドプロピル−N,N−ジメチルアン
モニウムベタイン、1−(3−スルホプロピル)−2−
ビニルピリジミウムベタイン、1,1−ジメチル−1(2
−ヒドロキシプロピル)アミンメタクリルイミド、ジメ
チルジアリルアンモニウムクロリド、3−(メタクリロ
キシ)−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウ
ムクリリド等の四級塩あるいはベタイン型モノマー:並
びに、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト塩酸塩、N−エチル−N−メチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート塩酸等の三級塩型モノマーがあげられ
る。これらのカチオン性ビニル単量体は、重合体にブラ
インに対する優れた溶解性を与え、かつ増粘性を付与す
るために選ばれた成分であり、好ましくは、四級塩型、
あるいはベタイン型モノマーがあげられる。
また、本発明における(1)式で表されるビニル単量
体には、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカプロラクタム、N−メチル−N−ビニ
ルプロピオン酸アミド、N−メチル−N−ビニルアセト
アミド等があげられる。これらのビニル単量体は、ブラ
インに優れた耐熱性を付与する目的で選ばれた成分であ
り、好ましくは、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカ
プロラクタム、N−メチル−N−ビニルアセトアミドが
あげられる。
すなわち、本発明は、上記のカチオン性ビニル単量
体、並びに上記(1)式で表されるビニル単量体からそ
れぞれ選ばれた単量体を、それぞれ1種または2種以上
を組合わせて成る共重合体を増粘剤として用いたブライ
ン流体である。
上記カチオン性ビニル単量体と(1)式で表されるビ
ニル単量体の構成比率は、各々の単量体の重量比で90/1
0〜10/90であり、好ましくは、70/30〜30/70である。こ
の構成比率を逸脱するとブラインに対して、溶解性が悪
くなり、増粘効果がなくなる。また、共重合体自身の耐
熱生が落ちてくる。従って、高濃度ブライン溶液中およ
び/または高温度環境下で使用するブライン流体の増粘
剤として必要な耐熱性塩性を持つ共重合物が得られなく
なる。
本発明の共重合体には、本発明に用いる単量体と共重
合可能な単量体、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸等のカルボン酸型モノマー:アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル等のエ
ステル型モノマー:または、スチレン、塩化ビニル、ア
クリルアミド等との共重合体をあげることができる。さ
らに、ポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ート、メチレンビスアクリルアミド、ジビニルベンゼ
ン、トリメチロールプロパンリアクリレート等の多官能
性モノマーを用いて重合体を適当に架橋することは、重
合体の耐熱性を向上させるので好ましい。いずれにして
も、他の単量体を用いる場合には、重合体が水溶性や増
粘効果を低下する恐れのない範囲で使用すべきである。
本発明の増粘剤として用いる共重合体は、その分子量
(重量平均分子量)が、100,000〜10,000,000であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは、500,000〜5,000,000
である。
本発明のブライン流体は、上記増粘剤を0.1〜5.0重量
%使用するのが適当である。さらに、他の増粘剤、例え
ば、セルロース誘導体、ポリアクリルアミド、デンプ
ン、ポリエチレンオキサイド等の従来汎用の増粘剤と併
用してもよい。
本発明のブライン流体には、上記増粘剤のほかに、流
体の逸水を防止する等のためにブリッジング剤を添加
し、それによってさらに安全かつ効果的に掘削作業、仕
上げ作業または改修作業を行うことができる。
このブリッジング剤は、地層空隙を閉塞し、坑壁を形
成し、掘削流体、仕上げ流体または改修流体の逸水を防
止し、地層障害を生じないようにするものである。
ブリッジング剤としては、水に溶解しない各種粒径の
炭酸カルシウム粉末、原油や軽油に溶解する各種粒径の
石油レジン、そして各種粒径の炭酸カルシウム粉末と脱
水量調整機能を有する水溶性のリグニンスルホン酸ナト
リウム、アルファー化デンプン等との混合物が挙げられ
る。
これらブリッジング剤は、1.0〜20.0重量%の添加量
が効果的である。好ましくは、5〜12重量%の範囲であ
る。
ブリッジング剤の粒径は、地層の空隙率によってその
粒径を選択しなければならない。各種の粒径のものを用
意することによって、掘削作業、仕上げ作業または改修
作業を効率良く成功させることができる。
e.作用 本発明で用いる増粘剤は、カチオン性およびアニオン
性の両特性をもつから、ブラインに対して溶解性は高
く、増粘効果は優れている。また、高濃度ブライン溶液
中および/または高温度環境下においても変質すること
なく、増粘効果を維持し、掘削流体、仕上げ流体または
改修流体として十分な粘性を発現することができる。
また、ブリッジング剤は、生産地層や浸透性地層にお
いて、地層の空隙部の表面を目詰めし、さらに坑壁を形
成し、掘削流体、仕上げ流体または改修流体等が地層内
部に逸水し、地層障害を起こすことを防止する。
この生産地層や浸透性地層を目詰めしたブリッジング
剤は、石油やガスの生産に当たっては、障害となる場合
もある。従って、ブリッジング剤は、そのブリッジング
剤の特性に応じた簡単な処理を行うことにより、目詰め
した地層から容易に除去できるものでなければならな
い。ブリッジング剤の除去が不充分だと生産障害を起こ
す場合が多い。
f.実施例 実施例は、下記のようなベースブライン溶液、増粘
剤、ブリッジング剤を用いた。
(1) ベースブライン溶液(BS−1〜3) BS−1:比重1.15のNaCl水溶液(約20重量%水溶液) BS−2:比重1.35のNaCl2水溶液(約35重量%水溶液) BS−3:比重1.70のCaCl2/CaBr2混合系水溶液(CaCl2が約
22%、CaBr2が約34%の混合系水溶液) (2) 増粘剤(ZN−1〜3) ZN−1:DMC(70重量%)/VP(30重量%) ZN−2:DMPQ(15重量%)/MVAD(85重量%) ZN−3:DMH(50重量%)/MVAD(50重量%) PEGM(0.01重量%) DMC;N−メタアクリロキシエチルトリメチルアンモニウ
ムクロリド DMPQ;3−(アクリロイルアミノ)プロピルトリメチルア
ンモニウムクロリド) DMH;N,N−ジメチルアミノエチルメタアクリレート塩酸
塩 MVAD;N−メチル−N−ビニルアセトアミド VP;N−ビニルピロリドン PEGM;ポリエチレングリコールジメタアクリレート (3) ブリッジング剤 BA−F;炭酸カルシウム、粒度分布=1〜30μ 平均粒径=20.4μ 下記の実施例において、本発明のブライン流体と従来
のブライン流体の性能を比較した。
(1) イールド値(増粘性) 増粘剤の増粘性の効果を評価する場合に、増粘剤1ton
を用いて、見掛け粘性(AV値)が15cpのブライン流体に
なる出来上り容量をイールド値(kl/ton)として評価し
た。このイールド値は、大きい方が増粘効果が高い。
このイールド値は、ベースライン溶液に、増粘剤を添
加し、20分間ハミルトンビーチミキサーで撹拌し、室温
で16時間静置し、さらに10分撹拌し、22〜25℃で各濃度
(g/100ml)の見掛け粘性(AV値)を測定してプロット
し、粘性曲線を得た。この曲線から、15cpの濃度(g/10
0ml)を求め、次式によりイールド値(kl/ton)を求め
た。
(2) 流動性(ブライン流体の流動特性) ベースライン溶液に、増粘剤を添加し、20分間ハミル
トンビーチミキサーで撹拌し、室温で16時間静置し、さ
らに10分間撹拌し、22〜25℃で各濃度(g/100ml)の流
動特性をFannモデル35粘度計を用いて測定した。
(3) 耐熱性 (2)で作ったブライン流体を養生セルに入れ、180
℃、200℃、230℃の各温度下で、恒温槽内で8時間静置
加熱養生し、養生前後の流体の流動特性変化を調べた。
養生後の流動特性は流体を、25℃に冷却し、Fannモデル
35粘度計を用いて測定した。
(4) 脱水量 ブリッジング剤の効果を評価するために、改良型API
高温高圧脱水試験器を用い、高温高圧下での脱水量を測
定した。
脱水量の測定には、ブリッジング剤の添加前後の仕上
げ流体を、一定温度にセットした改良型API高温高圧脱
水試験器セル内に入れ、100psiの圧力を加えて30分間静
置する。その後、圧力を250psiに上げて、2時間の脱水
量を測定した。
改良型API高温高圧脱水試験器セル内には、フィルタ
ーとして空気浸透率が500md(平均空隙径9.8μ)、2000
md(平均空隙径19.3μ)、5000md(平均空隙径38.4μ)
の異なるコアを用いた。コアの大きさは、直径1イン
チ、長さ1.5インチのものである。ここに、mdとはミリ
ダルシー(浸透率)で、1/1000ダルシー(d)である。
この値は多孔質物体固有のもので、次式で表される。
μ:コアに浸透する液体の粘性μ(CP) L:コアの長さ(cm) Q:コアに浸透する流体の流量(ml/秒) A:コアの断面積(cm2) ΔP:圧力差(気圧) K:ダルシー(d) (5) 回復率 空気浸透率が100md(平均空隙径7.3μ)、500mdのコ
アを用い、ブライン体を浸透させる前の油の浸透率を初
期浸透率とし、さらにブライン流体を浸透させたコアを
塩酸水溶液(濃度7.5重量%)で処理して回復させた後
の油の浸透率を回復浸透率とし、この初期浸透率と回復
浸透率の比を回復率とした。
油の浸透率の測定には、浸透率測定装置を用いた。
(実施例−1) ベースブライン溶液BS−1(比重1.15のNaCl水溶液)
に増粘剤ZN−1またはZN−2を添加したブライン流体に
ついて、流動性、耐熱性およびイールド値を測定した。
表−1にブライン流体の組成、表−2に流動性および
耐熱性、表−3にイールド値をそれぞれ示す。
なお、イールド値の測定は、22〜25℃で行った。
(実施例−2) ベースブライン溶液BS−2(比重1.35のCaCl2水溶
液)に増粘剤ZN−2またはZN−3を添加したブライン流
体について、流動性、耐熱性およびイールド値を測定し
た。
表−4にブライン流体の組成、表−5に流動性および
耐熱性、表−6にイールド値をそれぞれ示す。
なお、イールド値の測定は、22〜25℃で行った。
(実施例−3) ベースブライン溶液BS−3(比重1.70のCaCl21/CaBr2
混合系水溶液)に増粘剤ZN−1またはZN−3を添加した
ブライン流体について、流動性、耐熱性およびイールド
値を測定した。表−7にブライン流体の組成、表−8に
流動性および耐熱性、表−9にイールド値をそれぞれ示
す。
なお、イールド値の測定は、22〜25℃で行った。
(実施例−4) ベースブライン溶液BS−1(比重1.15のCaCl水溶液)
またはBS−3CaCl2/CaBr2混合系水溶液に増粘剤ZN−3を
それぞれ添加したブライン流体に、ブリッジング剤(BA
−F)を添加して流体を調整したのち、このブライン流
体について、流動性、耐熱性およびイールド値を測定し
た。さらに、このブライン流体に及ぼす増粘剤の効果を
評価するために、脱水量と油の浸透率の回復率を測定し
た。
表−10にブライン流体の組成、表−11に流動性および
耐熱性、表−12に脱水量と回復率をそれぞれ示す。
g.発明の効果 本発明の増粘剤は、高濃度の無機電解質溶液からなる
ブラインにおいて優れた増粘効果を示し、この増粘剤を
添加し、調整した坑井用の掘削流体、仕上げ流体または
改修流体、さらに必要に応じてこれらの流体にブリッジ
ング剤を添加してなる流体は、これを用いた場合、安全
かつ事故もなく坑井掘削が可能となり、また高温高圧下
における生産井の仕上げ作業または改修作業の際に地層
障害を起こすことがない等、従来の掘削流体、仕上げ流
体または改修流体にはない優れた効果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−173085(JP,A) 特開 昭56−24413(JP,A) 特開 昭61−211392(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カチオン性ビニル単量体と下記一般式で表
    されるビニル単量体を構成成分とする共重合体からなる
    ことを特徴とする坑井の掘削流体用、仕上げまたは改修
    流体用増粘剤。 〔式中、R1、R2はC1〜C4のアルキル基、R3はトリメチレ
    ンまたはペンタメチレンである。〕
  2. 【請求項2】石油、天然ガス等の坑井の掘削において循
    環流体として使用される無機塩類溶液からなる流体に、
    特許請求の範囲(1)の増粘剤を添加したことを特徴と
    する坑井の掘削流体。
  3. 【請求項3】高温高圧循環下にある石油・天然ガス等の
    生産坑井の仕上げ作業または改修作業の際に使用される
    無機塩類溶液からなる仕上げまたは改修用流体に、特許
    請求の範囲(1)の増粘剤を添加したことを特徴とする
    坑井の仕上げまたは改修流体。
  4. 【請求項4】ブリッジング剤を添加混合したことを特徴
    とする特許請求の範囲(3)に記載の仕上げまたは改修
    流体。
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