JP2592495B2 - コンクリート用混和剤 - Google Patents

コンクリート用混和剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セメント、モルタル、コンクリート用の混
和剤、更に詳しく言えば、空気連行剤(以下AE剤と呼
称)に関するものであり、更に詳しくは、セメント、モ
ルタル及びコンクリート中の空気量の経時による低下を
防止し得るAE剤に関するものである。
〔従来の技術〕 セメントスラリー、モルタル及びコンクリートに空気
連行性を与えるAE剤を用いることにより、(1)凍結融
解に対する抵抗性の向上、(2)ワーカビリティーの改
善、(3)ポンプビリティーの改善、(4)気泡の保水
力増加に伴うブリージングの減少、(5)単位水量の減
少等の効果がある。一般的に使用されているAE剤として
は、樹脂酸Na塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アル
キルスルホン酸のトリエタノールアミン塩、ポリオキシ
エチレンアルキル硫酸塩等のアニオン界面活性剤或いは
ポリオキシエチレンアルキルフェノール等のノニオン活
性剤等がある。また、空気連行型の減水剤としては、リ
グニンスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物塩等がある。一方、低泡性減水剤、即ち
通常の使用量でコンクリート中の空気量が3%以下の減
水剤としては、β−ナフタリンスルホン酸ホルマリン高
縮合物塩、メラミンホルマリン縮合剤スルホン酸塩等が
ある。通常、AE剤及び減水剤の併用によりコンクリート
に連行される空気量は一定(日本建築学会の基準では4
±1%)であって、経時による減少がないほうが好まし
い。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来のAE剤により連行される空気量は
コンクリートの水セメント比、コンクリートの配合、コ
ンクリートの柔らかさ、セメントのフライアッシュ代替
率等の因子により、時間の経過とともに空気量の減少が
激しくなるという欠点があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記した従来のAE剤の欠点を改善すべくなさ
れたものである。通常、コンクリートはAE剤を使用しな
くても1〜2%の空気泡を含んでいるが、これにAE剤を
用いて積極的に気泡を連行させている。AE剤としてアニ
オン活性剤を使った場合、コンクリート中の水の表面張
力が下がっているので、界面活性剤が含まれていない水
に比べて僅かな撹拌によって気泡が入りやすくなる。そ
して、その周囲の水にはアニオン活性性剤の親油基を気
体側に、親水基を水側に向けて配向している。活性剤の
添加量が多くなればなるほど分子間の距離が接近し、分
子間引力が強くなり気泡が安定化する。しかしながら、
これに低泡性の減水剤が添加されると、活性剤の分子の
間に入り分子間引力を弱め破泡しやすくなると言われて
いる。勿論、セメント、骨材或いはミキサーの羽根によ
り消泡する場合もある。また、連行された気泡の直径が
20μm以下になると急激に気泡の内圧が高くなり、水に
溶けて消泡する。
本発明者らは活性剤により連行されたコンクリート中
の気泡が消泡しても、次から次へと気泡を連行させ得る
方法について鋭意検討した結果、平均粒径0.05〜100μ
mの水に難溶性又は水不溶性の樹脂酸もしくは樹脂酸の
金属コンプレックスをコンクリートに添加すると、目標
とする空気量を長時間持続し得ることを見出し、本発明
を完成させるに至った。即ち、樹脂酸もしくは樹脂酸の
2価以上の金属コンプレックスの微粒子は普通の水では
水不溶性又は難溶性であるが、コンクリートに添加され
るとコンクリートより溶出するアルカリイオンと反応
し、可溶性となり徐々に溶出し、コンクリートの表面張
力を下げ、コンクリートミキサーの撹拌力により空気を
抱き込み気泡化し、前述した理由により消泡した気泡量
を補い、空気量の経時安定化を図るものである。
本発明において金属コンプレックスとは、樹脂酸中の
カルボキシル基と多価金属が分子内又は分子間結合して
水難溶性又は不溶性化合物を形成しているものを言う。
また、本発明において樹脂酸とは、天然樹脂中に遊離又
はエステルとして存在する有機酸の総称であり、樹脂酸
もしくはその金属コンプレックス微粒子の粒径はコンク
リートの物性に悪影響を与えないために、できる限り小
さい方が好ましい。しかしながら、余りに小さいと微粒
子の表面積が増大し、コンクリート混練中に殆ど溶解
し、空気量の経時安定性が劣る。一方、粒径が余り大き
いと微粒子の表面積が小さくなり、目標とする空気量を
得るための添加量が多くなり、コンクリート打設時に全
量が溶解せず未溶解粒子が残り、コンクリートの強度低
下を起こし好ましくない。これらを面から平均粒径は0.
05〜100μmであることが必要であり、好ましくは0.05
〜50μmである。
本発明で使用する樹脂酸は平均粒径が所望のものであ
れば、市販のものがそのまま使用できる。粒径が大きす
ぎる場合には粉砕して使用される。
樹脂酸の多価金属コンプレックスの製造に使用する多
価金属は、2価以上の金属であって、樹脂酸のカルボキ
シ基と分子内又は分子間結合し水不溶性或いは水難溶性
を示す化合物を生成するものであれば何でも使用でき
る。樹脂酸に対する添加量は樹脂酸の中和当量の50〜50
0%が望ましい。実用的な化合物としては、Ca,Mg,Ba,Z
n,Fe,Alの水酸化化合物が一般的であるが、炭酸、硫
酸、硝酸などの塩、又は酸化の形で使用してもよい。ま
た、樹脂酸の多価金属コンプレックスを生成させるに
は、樹脂酸の水サスペンション或いは樹脂酸のアルカリ
金属塩の水溶液に上記の多価金属化合物を混合すること
により、容易に行うことができる。この際、加熱処理す
ることは反応促進の点から好ましい方法である。樹脂酸
と多価金属化合物との反応により、全てが多価金属コン
プレックスになっていても、また一部コンプレックスと
なり残部が遊離の樹脂酸との混合物の形になっていて
も、何れの場合でも効果上に大きな差異はない。樹脂酸
の微粒子は微粉体で保存する場合は問題ないが、水サス
ペンションで保存する場合、徐々に溶解し、AE剤として
使用する場合の空気の長時間保持性能が多価金属コンプ
レックスの場合より劣ることになるので、本発明におい
ては多価金属コンプレックスとする方法が好ましい。
本発明のコンクリート用混和剤は、市販の減水剤、ス
ランプロス防止剤、早強剤、起泡剤、消泡剤等の他の混
和剤との併用も可能である。本発明の混和剤の形態とし
ては、粉粒体、水サスペンションがあり、また予めセメ
ントに配合しておくことも可能である。コンクリートに
対する添加時期は、コンクリート打設時までなら何時で
も添加することが可能であり、その効果を十分発揮す
る。生コンクリートミキサー車でコンクリートを搬送す
る場合には、適度な撹拌を与えることが望ましい。また
練り置きコンクリートの場合にも練りかえしが必要であ
る。
セメントに対する添加量は、コンクリートの配合、柔
らかさ、併用混和剤の種類により変わるが、通常対セメ
ント0.001〜0.1%である。
〔実 施 例〕
以下実施例により本発明の効果を説明する。
実施例 1 炭化水素系化合物14.6%、ロジン誘導体化合物27.3
%、フェノール性化合物58.1%よりなる樹脂酸(米国ハ
ーキュレス社製;VIN SOL レジン)50gに表1に示す2
価又は3価の金属化合物を添加し、これに水900gを加え
ジュースミキサーにて30秒間撹拌した。このサスペンシ
ョン200gをガラスビーズ(直径0.5mm)500gと共にサン
ドグライダー(五十嵐機械製造(株)製;No.TSG−6H)
の容器に入れ、冷却しながら1500rpmで粉砕し、粉砕後
フィルターによりガラスビーズを除去し粒径を測定(島
津製作所(株)製;沈降式粒度分布測定装置/SA−CP3
形)した。得られたサスペンションをコンクリートに添
加し、空気量の経時変化、スランプ、圧縮強度を測定し
た。併用した減水剤はβ−ナフタリンスルホン酸ホルマ
リン高縮合物Ca塩と低級オレフィン(炭素数4)と無水
マレイン酸共重合物の微粒化物(平均粒径0.10μm)を
固形分比で95対5に配合したものであり、固形分換算で
対セメント0.5%添加した。尚、使用したミキサーは傾
胴式でコンクリート混練後1分間に4回転させて60分ま
で撹拌した。
比較用AE剤として樹脂酸のNa塩であるビンソール(山
宗化学(株)販売品)を使用した。
<コンクリートの配合> W/C=55.5% S/A=50.0% C=320kg/m3 (中央ポルトランドセメント) 細骨材=紀の川産 組骨材=宝塚産砕石 結果を表1に示す 樹脂酸と多価金属化合物を配合し微粉砕した本発明品
は、表1から明らかな様にコンクリートの圧縮強度を低
下させるこなく、目標とするコンクリート空気量(4±
1%)を長時間保持する効果のあることがわかる。これ
に比べ樹脂酸を原料として製造された1価の金属塩(Na
塩)水溶液であるビンソールは、目標とする空気量を長
時間保持することができず、本発明品は優れたAE剤であ
ると言える。
実施例 2 実施例1により得られた各種樹脂酸と多価金属化合物
の配合物を90℃で5時間加熱した。このものについて、
コンクリート試験により空気量の経時変化を測定した。
コンクリートの配合、試験法は実施例1と同じ方法で行
った。結果を表2に示す。
樹脂酸と多化金属化合物を配合し微粉砕し、更に加熱
処理してなる微粒子である本発明品は、コンクリートの
圧縮強度を低下させることなく、目標とするコンクリー
ト空気量(4±1%)を長時間保持する優れたAE剤であ
ることがわかる。
実施例 3 実施例1と同じ樹脂酸50gに表3に示す2価又は3価
の金属化合物を所定量(樹脂酸のカルボキシル基の中和
当量の1.2倍量)添加し、85℃で10時間撹拌し、冷却
後、赤外線吸収スペクトルにて金属塩になったことを確
認した。このものについて、コンクリート試験により空
気量の経時変化を測定した。コンクリートの配合、試験
法は実施例1と同じ方法で行った。結果を表3に示す。
本発明品である加熱処理により得られた樹脂酸の多価
金属コンプレックスの微粒化物は、コンクリートの圧縮
強度を低下させることなく、目標とする空気量を長時間
保持する効果があることがわかる。
実施例 4 炭化水素系化合物14.8%、ロジン誘導体化合物27.4
%、フェノール性化合物58.0%よりなる樹脂酸(米国ハ
ーキュレス社製;VIN SOL レジン)50gに水900gを加え
シュースミキサーにて30秒間撹拌した。このサスペンシ
ョン200gをガラスビーズ(直径0.5mm)500gと共にサン
ドグライダー(五十嵐機械製造(株)製;No.TSG−6H)
の容器に入れ、冷却しながら1500rpmで粉砕し、粉砕後
フィルターによりガラスビーズを除去し粒径を測定(島
津製作所(株);沈降式粒度分布測定装置/SA−CP3形)
した。得られたサスペンションをコンクリートに添加
し、空気量を経時変化、スランプ、圧縮強度を測定し
た。併用した減水剤はβ−ナフタリンスルホン酸ホルマ
リン高縮合物Ca塩と低級オレフィン(炭素数4)と無水
マレイン酸共重合物の微粒子(平均粒径0.10μm)を固
形分比で95対5に配合したものであり、固形分換算で対
セメント0.5%添加した。尚、使用したミキサーには傾
胴式でコンクリート混練後1分間に4回転させて60分ま
で撹拌した。
比較用AE剤として樹脂酸のNa塩であるビンソール(山
宗化学(株)販売品)を使用した。
<コンクリートの配合> W/C=55.7% S/A=50.0% C=320kg/m3 (中央ポルトランドセメント) 細骨材=紀の川産 粗骨材=宝塚産砕石 結果を表4に示す 表4に示す様に市販のAE剤ビンソールは、混練直後の
空気量の経時低下が激しい。これに対し本発明品は経時
安定性が大であり、4±1%を確保する優れたAE剤であ
ることがわかる。樹脂酸の微粒子は初期の空気量が高く
なるが、これに消泡剤を小量添加すれば気泡の経時安定
性が更によくなることがわかる(実験No.2、3)。粒径
が大になると(実験No.6)、時間と共に空気量が少し減
少するが、この場合には市販のAE剤を少量添加併用する
ことにより(実験No.7)、空気量を更に安定化すること
ができることがわかる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水不溶性又は難溶性である平均粒径0.05〜
    100μmの微粒子状の樹脂酸もしくは樹脂酸の2価以上
    の金属コンプレックスを含有するコンクリート用混和
    剤。
  2. 【請求項2】減水剤を含有する請求項1記載のコンクリ
    ート用混和剤。
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