JP2592481B2 - 手術用に適したシート材料 - Google Patents

手術用に適したシート材料

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は積層構造体からなる手術用に適したシート材
料に関するものである。
<従来の技術> 手術用シート材料は、病院等での手術の際に用いられ
るガウン、キヤツプ、マスク、ドレープ等の主材料に使
用されており、用途に応じて、撥水性、撥アルコール
性、吸水性、制電性、通気性等が要求される。
従来、手術用シート材料には、繊維からなるシート状
物に良好な撥水性及び、良好な制電性等を付与したもの
が用いられている。しかし、撥水性撥アルコール性と制
電性という相反する機能を同時に付与しているために、
相方の性能とも満足するものは得られていない。又、良
好な撥水性や制電性を付与した通常の繊維(繊維径10〜
100μm)からなるシート状物では、繊維径が大きく、
繊維間の空隙が大きいために、耐水圧が小さく、長時間
にわたる手術の場合にこのシート状物に水や血液が付着
すると、水や血液を完全に遮断することができず、シー
ト中に浸透が起こる。従つて、上述のシート状物をガウ
ン等に使用すると、ガウン着用者の肌に、血液等の付着
が起こり、細菌感染が起こりやすいことなどが問題とな
つていた。
又、耐水性を高めるために、ガウンの前面部分等水が
よくかかる部分には、フイルムのラミネート等もおこな
われてきた。しかし、フイルム状物として、通常、通気
性のないものが使用されているために、これを用いたガ
ウン等を着用すると、むれが生じ、着心地が極めて悪い
という問題があつた。そのためガウンの前面部分にしか
使えず縫製の手間がかかるという問題もあり、耐水性が
あり、通気性のあるものの開発が望まれていた。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明者らは、撥水性、撥アルコール性を有し、かつ
耐水性をもつ手術用シート材料を得るために、鋭意研究
を重ねた結果、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明の目的は良好な撥アルコール性、耐
水性を有し、かつ取り扱い性が良く、かつ、良好な通気
性を有する手術用シート材料を提供するにある。
<問題点を解決するための手段> 本発明は、複数の繊維シート状物の積層構造体中に、
平均繊維径0.1〜5μm、空隙率50〜80%の超極細疎水
性繊維からなるシート状物を含み、少なくとも1つの繊
維シート状物が撥アルコール性を有することを特徴とす
る手術用シート材料、である。
本発明でいう超極細疎水性繊維からなるシート状物と
は、平均繊維径が0.1〜5.0μm、空隙率が50〜80%のも
のである。平均繊維径が5.0μmを越え、空隙率が50%
以上の場合には、繊維が太いために、細い繊維と同じ空
隙率では、繊維間の空隙が大きくなり、本発明の目的を
達成するに十分な耐水圧を持たない、本発明の目的を達
成する耐水圧としては、JIS L 1092.5.1.1A法で200m
mH2O以上が必要である。又、平均繊維径が5.0μmを越
え空隙率が50%未満の場合は、繊維間の空隙は小さい
が、通気性が不足し、ガウン等に用いるとむれ等が発生
し、問題となる。
又平均繊維径が0.1μmより小さい超極細繊維を生産
することは困難である。
本発明において、超極細疎水性繊維は空隙率が50〜80
%である。空隙率αは次式で定義される。
α={(真の密度−見掛け密度)/真の密度}×100
(%) 平均繊維径が0.1〜5.0μmであつても、空隙率が80%
を越えると、繊維の間隔が大きくなり、本発明の目的を
達成するに十分な耐水圧を持たない。又空隙率が50%未
満では、繊維の間隔は小さいが通気性が不足し(本発明
の目的を達成するに十分な通気性はJIS L1096 6.271A
法で20cc/cm2/sec以上である。)ガウン等に用いるとむ
れ等が発生し、問題となる。
本発明において、超極細疎水性繊維は、ポリオレフイ
ン系繊維、ポリエステル系繊維等の繊維あるいは、これ
らを複合した繊維からなる不織布等をいう。不織布の製
法としては、メルトブロー法、フラツシユ紡糸法等が挙
げられる。特に、超極細のポリプロピレン繊維からなる
シート状物は耐水圧が大きく、本発明に、好適に用いら
れるが、耐水圧が不足する場合には撥水剤を付与するこ
とにより、本発明の目的を達成するに十分な耐水圧を与
えることができる。撥水剤としてはフッ素系加工剤等が
挙げられ、付着率は0.5〜5.0%が適当である。また、超
極細疎水繊維シートの目付は8〜40g/m2が望ましい。目
付が40g/m2を越えると、通気性が低下し、これを使用し
たガウン等を着用すると、むれ等が発生し、好ましくな
い。又、目付が8g/m2未満の場合には、繊維の量が少な
いために、繊維間の空隙は大きくなり、本発明の目的を
達成するに十分な耐水圧を持たない。
上記、超極細疎水性繊維以外のシート状物は木綿、キ
ユプラ、レーヨン等の親水性繊維、あるいは、ポリオレ
フイン系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維
等の疎水性繊維からなる不織布等が用いられる。これら
の繊維からなるシート状物の目付としては、40g/m2以下
が適当である。40g/m2を越えるとシートが厚く、硬く、
ドレープ性が悪くなり、例えばガウンに使用した際、着
用感が悪い為、手術用シート材料としては好ましくな
い。超極細疎水性繊維からなるシート状物の両側に、こ
の繊維からなるシート状物を配することにより、超極疎
水性繊維シート状物の取り扱い性を良好にさせ、様々な
機能を付与することができる。
本発明の手術用シート材料は、第1層を撥アルコール
性を有する繊維からなるシート状物にすることが好まし
い。第2層は超極細疎水性繊維からなるシート状物とす
ることが好ましい。該繊維は耐水性は良好であるが、ポ
リオレフイン系繊維、ポリエステル系繊維等の疎水性繊
維であるために、手術の際に消毒等で用いられるアルコ
ールをはじく性能を(撥アルコール性)は持たない。こ
のため、本発明の目的を達成するには積層構造体のいず
れかの層に撥アルコール性を付与することが必要であ
る。撥アルコール性の程度としてはIST80.9−74(R77)
による測定法で7以上が適当である。撥アルコール性の
付与方法としては、例えば、フツ素系加工剤の繊維から
なるシート状物に0.01〜1%の付着率で付着させること
等が挙げられる。この場合の加工剤の付与、乾燥方法は
特に限定されず、加工剤の付与方法としては、スプレー
で吹きつける方法、加工剤浴に浸漬し、マングルで絞る
方法、コーテイングによる方法等があり、乾燥方法とし
ては、熱風乾燥器を用いる方法、テンターを用いる方
法、発熱体に接触させる方法等がある。いずれの場合
も、これらの処理により、シート状物の風合を硬化させ
ないことが望ましい。
フツ素系撥水加工剤の付与は、本発明の手術用シート
材料の例えば外側として用いる第1層のみでも撥アルコ
ール性を発揮しうるが、第2層の超極細疎水性繊維から
なるシート状物が撥アルコール性を持たず、撥アルコー
ル性をもつ第1層が低目付の場合には、第1層の繊維か
らなるシート状物の空隙が大きいため、アルコールと第
2層の超極細疎水性繊維からなるシート状物との接触が
起こり、十分な撥アルコール性を発揮しない場合もあ
る。その様な場合には、他の層、例えば第3層の繊維か
らなるシート状物にも、撥アルコール性を付与すれば良
い。それにより、アルコールが第1層を通り抜けた場合
でも、第2層の超極細疎水性繊維からなるシート状物内
で吸収され、超極細であるために毛細管現象も大きく、
アルコールの拡散が起こるため、第3層の撥アルコール
性をもつ繊維からなるシート状物はアルコールの浸透が
起こりにくい。これにより、例えば、手術用シート材料
をガウン等に用いる場合に水もアルコールも浸透せず、
着用者にとつて着心地の良いものとなる。
本発明の手術用シート材料の取り扱い性を良くし、ガ
ウン等に使用した際の着心地を良くするためには、第3
層の繊維が疎水性繊維である場合には良好な制電性を付
与することが望ましい。制電性の程度としては、20℃40
%RHの雰囲気でJIS L1094C法に示す方法で1000V以下
(摩擦布は綿布とする、)が好ましい。又、制電性の付
与方法としては、適当な制電性付与加工剤、例えば、脂
肪酸エステル系加工剤、第4級アンモニウム塩系加工剤
第を使用すると良い。
本発明の手術用シート材料の上記、第1層と第2層、
あるいは、第2層と第3層の接着法は、第2層の耐水圧
を低下させない方法であれば、いかなる方法であつても
良い。例えば、ホツトメルト接着剤を用いる方法、加熱
エンポスロールにより部分的に融着させる方法等が用い
られる。
<実施例> 以下、実施例により、本発明を詳細に説明するが、本
発明がこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、実施例に用いた測定法を次に示す。
撥アルコール性:IST 80.9−74(R77) 耐水圧:JIS L1092 5.1.1A法 通気性:JIS L1096 6.27.1A法 取り扱い性:手ざわりで判定し、良好なものを○、良く
ないものを×とした。
実施例1 積層構造体の第1層(第1層を外層とする)がナイロ
ン繊維からなり目付が30g/m2であるスペンポンド法によ
り作られた不織布に撥アルコール性付与加工剤として、
フツ素系加工剤を0.5%の付着率で付着させたシートで
あり、第2層がポリプロピレン繊維からなり、平均繊維
径1.5μm、空隙率70%、目付15g/m2である、メルトブ
ロー法により作られた不織布であり、第3層が、ポリプ
ロピレン繊維からなり、目付が15g/m2であるスパンポン
ド法により、作られた不織布であり、第1層と第2層及
び、第2層と第3層の間に1方につき5g/m2のビニル共
重合物系のホツトメルト接着剤を散布し、熱風乾燥機に
て110℃で20秒間の熱をかけて接着し、手術用シート材
料を得た。その性能の測定結果を第1表に示す。
実施例2〜5 実施例1における第2層の平均繊維径及び空隙率を第
1表、実施例2〜5に示すようにした以外は実施例1と
同様にしてシート状物を得た。その性能の測定結果を第
1表に示す。
実施例6 実施例1における、第2層の素材をポリエステルと
し、フツ素系加工剤をスプレー法により、1%の付着率
で付着させた以外は実施例1と同様にしてシート状物を
得た。その性能の測定結果を第1表に示す。
比較例1〜4 実施例1における、第2層の平均繊維径及び空水率を
第2表、比較例1〜4に示すようにした以外は実施例1
と同様にしてシート状物を得た。その性能の測定結果を
第2表に示す。
比較例5 実施例1における、第1層が撥アルコール性付与加工
剤を付着していない不織布であること以外は実施例1と
同様として手術用シート材料を得た。その性能の測定結
果を第2表に示す。
<発明の効果> 本発明の手術用シート材料は、平均繊維系0.1〜5.0μ
m、空隙率50〜80%である超極細疎水性繊維からなるシ
ート状物を用いているために、耐水圧が高い。そのた
め、例えば、このシート材料をガウンに使用した際に手
術中にかかる水や患者の血液等がガウンを透過し、着用
者の肌を濡らすことがないために、着用感の良いもので
ある。又、本発明の手術用シート材料は各層とも繊維か
らなるシート状物から構成されているために、フイルム
を用いた従来品の様に、通気性を損うことはなく、この
手術用シート材料で作られたガウン等の着用感が良い。
さらに、本発明の手術用シート材料は撥アルコール性
を有する繊維からなるシート状物を用いているため、手
術の際に消毒用等で用いられる、アルコール等も浸透し
にくい、手術用シート材料となる。従つて例えば、ガウ
ン等に用いる場合、着用者の肌濡れがなく着心地の良い
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の手術用シート材料の代表的な例を示す
断面図である。 1:撥アルコール性を有する繊維からなるシート、2:接着
剤、3:超極細疎水性繊維からなるシート、4:繊維からな
るシート

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の繊維シート状物の積層構造体中に、
    平均繊維径0.1〜5μm、空隙率50〜80%の超極細疎水
    性繊維からなるシート状物を含み、少なくとも1つの繊
    維シート状物が撥アルコール性を有することを特徴とす
    る手術用シート材料。
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