JP2589347B2 - 膜構造材料およびその製造法 - Google Patents

膜構造材料およびその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はテント材や建築物の屋根材等に用いる膜構造
材料およびその製造法に関する。
(従来の技術) 近年、野球場、体育館等のような建築物の屋根に空気
膜構造やテンション構造を適用する例が増加しつつあ
る。
上記の構造の膜材料としては、ガラスクロスにフッ素
樹脂を含浸せしめたもの、或いはガラスクロスの表面に
シリコーン樹脂層、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)層およびガラスビーズ含有PTEE層を順次形成せしめ
たもの(特公昭55−7148号公報)が知られており、この
材料はテント材等にも有用である。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の膜構造材料は表面のフッ素樹脂
層の表面張力が小さく、文字、図柄等を印刷することが
できないものである。
そこで、フッ素樹脂等への印刷性を改良するため、
(a)金属ナトリウムのテトラヒドロフラン溶液を塗布
する化学的処理法、(b)コロナ放電等による電気的処
理法、(c)バフ研摩等による機械的処理法、等が提案
されている。
ところが、(a)法では処理作業中における火災発生
の危険があり、最大の注意を払わなければならないとい
う面倒があり、(b)法では処理面へのインクの密着性
が未だ充分でなく、(c)法ではバフ研摩時にガラスク
ロスを損傷させ、その強度を低下させることがある。等
の不都合がある。
従って、本発明は火災の危険のあるような格別の処理
を行なうことなく、インク密着性の高い印刷可能層を有
する新規構造の膜材料を提供することを主目的とするも
のであり、更に本発明は膜材料の製法も提供する。
(課題を解決するための手段) 本発明者は従来技術の有する上記問題を解決するため
種々検討の結果、多孔質フィルムはインクの密着力が高
く、しかもこのフィルムを布材と積層することにより、
有用な膜構造材となり得ること、両者を積層するに際し
フッ素樹脂デイスパージョンを用い、該ディスパージョ
ンが特定状態のうちに両者を重ね合わせて加熱すること
により、積層作業が容易且つ確実にし得ることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明に係る膜構造材料は、フッ素樹脂が含浸
せしめられた布材の少なくとも片面に、多孔質フィルム
が積層せしめられて成るものである。
以下、図面を参照しながら本発明の実例を説明する。
図面において、1は膜構造材料の基材である布材であ
り、ガラスクロス、金属繊維布、アスベスト繊維布等の
如き不燃性乃至難燃性材料から成る。この布材1にはPT
FE等のフッ素樹脂が含浸されており、該樹脂は繊維に浸
透すると共に繊維間の小間隙を充填閉塞し、更に布材表
面に薄膜(図示省略)を形成する。かようなフッ素樹脂
の含浸により、雨水等による布材の劣化が防止されると
共に機械的強度が保証される。
そして、布材1の少なくとも片面にはPTFE、エチレン
−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、テトラフ
ルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアル
キルビニルエーテル共重合体(PFA)等から成るフッ素
樹脂薄層2を介して多孔質フィルム3が積層せしめられ
ている。
フッ素樹脂薄層2は布材1へのフッ素樹脂の含浸によ
り形成された薄膜をそのまま利用してもよいが、この薄
膜形成時のフッ素樹脂付着量は通常少量であり、布材1
と多孔質フィルム3を熱融着し、その積層強度を充分な
ものとするには量が不足する場合が多いので、上記薄膜
上に更にフッ素樹脂を塗布して形成するのが好ましいも
のである。
上記フッ素樹脂薄層2により布材1と積層せしめられ
る多孔質フィルム3は、インクによる印刷が可能なもの
で、種々の材質のものが使用し得るが、耐候性の点から
はフッ素樹脂製が好ましい。なお、多孔質フィルム3と
しては、通常、厚さ5〜500μm、微孔の孔径0.3〜2μ
m、気孔率50〜70%程度のものが用いられる。
次に、本発明に係る膜構造材料の製法の一例について
述べる。この膜構造材料は、フッ素樹脂が含浸せしめら
れた布材の少なくとも片面に、フッ素樹脂ディスパージ
ョンを塗布し、該ディスパージョンが未乾燥状態のうち
に該塗布面上に多孔質フィルムを配置し、その後加熱す
ることにより、ディスパージョンの分散媒を揮発除去し
てフッ素樹脂薄層を形成すると共に、布材と多孔質フィ
ルムを該薄層を介して融着することを特徴とする方法に
より得られる。
この方法においては、先ずフッ素樹脂が含浸せしめら
れた布材が用意される。布材へのフッ素樹脂の含浸は、
布材をフッ素樹脂ディスパージョン中に浸漬したり、ス
プレー法、ロールコーティング方法等により該ディスパ
ージョンを布材に塗布し、その後フッ素樹脂の融点以上
に加熱する方法により行なうことができる。この含浸に
より、布材を構成する繊維にフッ素樹脂が浸透すると共
に繊維間の小間隔が充電閉塞され、更に布材表面に薄膜
が形成される。
布材として市販ガラスクロスを使用する場合、このク
ロスには通常サイジング剤が付着しており、これがフッ
素樹脂含浸に対する阻害要因となり得るので、含浸に先
立ちガラスクロスを高温(約350℃以上)に曝し、サイ
ジング剤を焼却除去するのが好ましい。
なお、ディスパージョンとしては含浸の作業性の点か
ら粘度10〜200センチポイズをものを用いるのが好まし
い。また、布材へのフッ素樹脂付着量は、通常、約100
〜1500g/m2とする。
この方法においては、上記のようにしてフッ素樹脂が
含浸せしめられた布材の少なくとも片面にフッ素樹脂デ
ィスパージョンが塗布され、該ディスパージョンが未乾
燥状態のうちに該塗布面上に多孔質フィルムが配置され
る。ここに用いるディスパージョンは上記含浸に用いた
フッ素樹脂と同種の樹脂が好ましいが、異種のフッ素樹
脂ディスパージョンを用いることもできる。また、その
粘度も含浸作業に用いたディスパージョンと同程度でよ
い。
このようにフッ素樹脂ディスパージョンの塗布および
該塗布面上への多孔質フィルムの配置をした後、これを
加熱する。この加熱により、ディスパージョンの分散媒
は多孔質フィルムの微孔を透過する等して揮発除去され
てフッ素樹脂薄層が形成され、該薄層を介して布材を多
孔質フィルムが融着され、膜構造材料が得られる。従っ
て、加熱温度はディスパージョン中の分散媒を揮発除去
せしめると共に薄層を形成するフッ素樹脂を溶融し得る
温度であれば特に限定されない。しかしながら、多孔質
フィルムがその融点以上に長時間曝されるような条件
は、多孔質構造の変化を招くので避けるべきである。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 ガラスクロス(市販品、目付480g/m2)を350℃で3分
間加熱し、サイジング剤を除去する。
このガラスクロスをPTFEディスパージョン(PTFE濃度
40重量%)中に浸漬して引き上げ、360℃で3分間加熱
する。この浸漬、加熱作業を5回繰り返し、ガラスクロ
スにPTEEを含浸する(PTFEの付着量は500g/m2)。
次に、このガラスクロスの片面に上記と同じPTFEディ
スパージョンを塗布し、すぐに該塗布面上に、厚さ20μ
m、平均孔径0.6μm、気孔率60%のPTFE多孔質フィル
ムを配置し、更に350℃の温度で3分間加熱することに
より、図面に示すのと同構成の膜構造材料を得た。
比較例 サイジング剤の除去およびフッ素樹脂ディスパージョ
ン含浸のみを実施例と同様に施して膜構造材料を得た。
上記実施例および比較例で得られた膜構造材料につい
て、下記要領でインク密着力および接着力を試験し、得
られた結果を第1表に示す。
〔インク密着力〕
膜構造材料の多孔質フィルム面(実施例)またはフッ
素樹脂層(比較例)に印刷インクを塗り、充分乾燥させ
た後、インク塗布部にナイフにより1mm角のマス目を100
個刻み、この刻み目上に粘着テープを貼り付け、次いで
剥離し、多孔質フィルム面またはフッ素樹脂層に残存す
るマス目をカウントした。
〔接着力〕
実施例の膜構造材料2枚を、多孔質フィルムを配置し
ている面と配置していない面が向い合うようにすると共
に、両者の間に厚さ125μmのテトラフルオロエチレン
−ヘキサフルオロプロピレン共重合体フィルムを介在せ
しめ、温度360℃、圧力1.5kg/cm2の条件で3分間加熱加
圧して接合する。
また、比較例の膜構造材料2枚をFEPフィルム(厚さ1
25μm)を介して重ね合わせ、上記と同条件で接合す
る。
次に、これら接合試料について、温度25℃、引張速度
50mm/minの条件で、90゜剥離接着力を測定した。
上記実施例および比較例にも示されているように、本
発明は多孔質フィルムを使用することにより、印刷が可
能となると共にインクの密着性も優れている。また、膜
構造材料はその使用時における接合が不可避的である
が、その接合強度も充分である。
(発明の効果) 本発明は上記のように構成されており、多孔質フィル
ムの使用によりインク密着性が大巾に改善される。ま
た、本発明の方法によれば、膜構造材料を容易に製造で
きる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係る膜構造材料の実例を示す正面図であ
る。 1……布材、2……フッ素樹脂薄層、3……多孔質フィ
ルム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ素樹脂が含浸せしめられた布材の少な
    くとも片面に、多孔質フィルムが積層せしめられて成る
    膜構造材料。
  2. 【請求項2】フッ素樹脂が含浸せしめられた布材の少な
    くとも片面に、フッ素樹脂ディスパージョンを塗布し、
    該ディスパージョンが未乾燥状態のうちに該塗布面上に
    多孔質フィルムを配置し、その後加熱することにより、
    ディスパージョンの分散媒を揮発除去してフッ素樹薄脂
    層を形成すると共に、布材と多孔質フィルムを該薄層を
    介して融着することを特徴とする膜構造材料の製造法。
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