JP2588509B2 - 多数回記録方法 - Google Patents
多数回記録方法Info
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- Optics & Photonics (AREA)
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- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、感熱昇華転写記録方法に関し、特にカラー
ファクシミリ等の用途に用いられる多数回記録方法に関
する。
ファクシミリ等の用途に用いられる多数回記録方法に関
する。
多数回記録とは、染料を含む転写シートと染料を受け
る受像シートの移動速度に差を持たせ、転写シートを受
像シートよりも相対的に緩かな速度で移動させながら印
字を行なう方法をいう（電気通信学会、通信部門全国大
会No.860（1984）参照）。
る受像シートの移動速度に差を持たせ、転写シートを受
像シートよりも相対的に緩かな速度で移動させながら印
字を行なう方法をいう（電気通信学会、通信部門全国大
会No.860（1984）参照）。
したがって、この方法は、記録時間の短縮化、転写シ
ートの消費量の低減化ならびに記録部の簡素化が図られ
る等の点ですぐれている。
ートの消費量の低減化ならびに記録部の簡素化が図られ
る等の点ですぐれている。
ところで、従来一般に、感熱昇華記録において、転写
シートと組み合わせて用いられる受像シートとしては、
染料が染着しやすい樹脂や、染料を吸着するかあるいは
染料と反応する粒子を樹脂に分散させたものを基材上に
コーティングしたシートが用いられている。このような
受像シートを転写シートに重ね合わせてサーマルヘッド
で印字を行なう際に、ヘッドの温度は瞬間的には、数百
度にも達して転写シートおよび受像シートの表面も温度
が上昇する。このため従来の熱転写記録方法において
は、転写シートと受像シートとが印字中に熱融着すると
いう問題がある。このような問題を回避するため、従
来、受像層の表面に離型層を設けたり、体質顔料を受像
層中に添加したり、熱可塑性樹脂を架橋することにより
融着を防止することが提案されている。しかしながら、
前述したような多数回記録方式においては、通常の記録
方式と異なり印字による熱に加えて受像シートと転写シ
ートの移動速度が異なるため、界面でのズリ応力が働
き、このため転写シートの表面が一層損われやすくなる
という欠点がある。
シートと組み合わせて用いられる受像シートとしては、
染料が染着しやすい樹脂や、染料を吸着するかあるいは
染料と反応する粒子を樹脂に分散させたものを基材上に
コーティングしたシートが用いられている。このような
受像シートを転写シートに重ね合わせてサーマルヘッド
で印字を行なう際に、ヘッドの温度は瞬間的には、数百
度にも達して転写シートおよび受像シートの表面も温度
が上昇する。このため従来の熱転写記録方法において
は、転写シートと受像シートとが印字中に熱融着すると
いう問題がある。このような問題を回避するため、従
来、受像層の表面に離型層を設けたり、体質顔料を受像
層中に添加したり、熱可塑性樹脂を架橋することにより
融着を防止することが提案されている。しかしながら、
前述したような多数回記録方式においては、通常の記録
方式と異なり印字による熱に加えて受像シートと転写シ
ートの移動速度が異なるため、界面でのズリ応力が働
き、このため転写シートの表面が一層損われやすくなる
という欠点がある。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、印
字の際における転写シートと受像シートの熱融着を効果
的に防止することができる多数回記録方法を提供するこ
とを目的とする。
字の際における転写シートと受像シートの熱融着を効果
的に防止することができる多数回記録方法を提供するこ
とを目的とする。
このような目的を達成するため本発明の多数回記録方
法は、基材シート上に、樹脂バインダーと昇華染料と減
摩剤とからなる熱転写層であって、前記減摩剤がワック
スおよび（または）シリコーン樹脂からなりかつその含
有量が熱転写層の重量に対して15〜30重量％であるよう
な熱転写層を有する転写シートと、受像シートとを組み
合わせ、前記転写シートの移動速度が受像シートの移動
速度より遅い状態で移動させながら、サーマルヘッドの
加熱により前記受像シートに前記転写シートの熱転写層
からの昇華染料による印字を行うことを特徴とするもの
である。
法は、基材シート上に、樹脂バインダーと昇華染料と減
摩剤とからなる熱転写層であって、前記減摩剤がワック
スおよび（または）シリコーン樹脂からなりかつその含
有量が熱転写層の重量に対して15〜30重量％であるよう
な熱転写層を有する転写シートと、受像シートとを組み
合わせ、前記転写シートの移動速度が受像シートの移動
速度より遅い状態で移動させながら、サーマルヘッドの
加熱により前記受像シートに前記転写シートの熱転写層
からの昇華染料による印字を行うことを特徴とするもの
である。
以下、本発明を、図面に示す好ましい態様に基いて更
に詳細に説明する。
に詳細に説明する。
図面に示すように、本発明の方法で使用する多数回記
録用転写シート１は、基材シート２の一方の面に熱転写
層３が設けられている。さらに本発明の好ましい態様と
して、基材シート２の他方の面に、耐熱層４が設けられ
ていてもよい。
録用転写シート１は、基材シート２の一方の面に熱転写
層３が設けられている。さらに本発明の好ましい態様と
して、基材シート２の他方の面に、耐熱層４が設けられ
ていてもよい。
基材シートとしては、耐熱性を有するプラスチックフ
ィルムが用いられ、特に、ポリエステルフィルム、アラ
ミドフィルム、カプトンフィルム、ポリカーボネートフ
ィルム、Ｑフィルム（帝人製）、ポリパルバン酸フィル
ム等が好ましく使用される。また、コンデンサー紙のよ
うな薄葉の平滑性の高い紙も使用できる。
ィルムが用いられ、特に、ポリエステルフィルム、アラ
ミドフィルム、カプトンフィルム、ポリカーボネートフ
ィルム、Ｑフィルム（帝人製）、ポリパルバン酸フィル
ム等が好ましく使用される。また、コンデンサー紙のよ
うな薄葉の平滑性の高い紙も使用できる。
熱転写層は、昇華性染料および減摩剤がバインダー樹
脂中に含有されてなる。
脂中に含有されてなる。
使用し得るバインダーとしては、エチルヒドロキシエ
チルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、
酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース誘
導体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルブチラール誘導体、アクリルポリマー、アク
リル共重合体等が好ましく使用できる。
チルセルロース、エチルセルロース、酢酸セルロース、
酢酪酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース誘
導体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルブチラール誘導体、アクリルポリマー、アク
リル共重合体等が好ましく使用できる。
昇華性染料としては、分散染料、油溶性染料、塩基性
染料、ロイコ染料が使用され得る。このような染料と上
記のバインダー樹脂を溶媒に混合し、ボールミル、サン
ドミル等の装置により、分散、溶解等の調製をしてイン
キ化することができる。
染料、ロイコ染料が使用され得る。このような染料と上
記のバインダー樹脂を溶媒に混合し、ボールミル、サン
ドミル等の装置により、分散、溶解等の調製をしてイン
キ化することができる。
本発明で使用する転写シートにおいては、熱転写層中
に更に減摩剤を含有させる。本発明において、減摩剤と
は、摩擦力を減少させ、受像シートとの間の熱融着を防
止する作用を有する材料を広く含み、さらに詳しくは、
熱により軟化し、かつ、粘着性および移染性を有さない
材料が用いられる。このような材料としては、転写層中
の染料に悪影響を与えず、また印字の際に感度および階
調性を阻害しないことが肝要である。具体的には、ポリ
エチレンワックスおよび（または）シリコーン樹脂が用
いられる。また、熱転写層中の減摩剤の含有量は、15〜
30重量％である。含有量が15％未満では、熱融着防止効
果が不充分であり、一方、30％を超えると、感度および
保存性が低下するので望ましくない。
に更に減摩剤を含有させる。本発明において、減摩剤と
は、摩擦力を減少させ、受像シートとの間の熱融着を防
止する作用を有する材料を広く含み、さらに詳しくは、
熱により軟化し、かつ、粘着性および移染性を有さない
材料が用いられる。このような材料としては、転写層中
の染料に悪影響を与えず、また印字の際に感度および階
調性を阻害しないことが肝要である。具体的には、ポリ
エチレンワックスおよび（または）シリコーン樹脂が用
いられる。また、熱転写層中の減摩剤の含有量は、15〜
30重量％である。含有量が15％未満では、熱融着防止効
果が不充分であり、一方、30％を超えると、感度および
保存性が低下するので望ましくない。
なお、転写シートのサーマルヘッドが接する側の面に
はサーマルヘッドへの熱融着を防止するために、耐熱層
を設けることが好ましく行なわれる。耐熱層の材料は、
一般に軟化性樹脂と熱離型剤からなり、熱硬化、UV硬化
またはEB硬化性の樹脂が用いられ得る。熱離型剤として
は、シリコーン樹脂、脂肪酸エステル、リン酸エステ
ル、リン酸エステル塩等の界面活性剤が用いられ得る。
はサーマルヘッドへの熱融着を防止するために、耐熱層
を設けることが好ましく行なわれる。耐熱層の材料は、
一般に軟化性樹脂と熱離型剤からなり、熱硬化、UV硬化
またはEB硬化性の樹脂が用いられ得る。熱離型剤として
は、シリコーン樹脂、脂肪酸エステル、リン酸エステ
ル、リン酸エステル塩等の界面活性剤が用いられ得る。
実施例１ 基材シートとして合成紙（王子油化製、ユポ FPG−1
10）を用い、この一方の面に下記組成物（１）の塗工液
を乾燥時、5g/m2以上になる割合で塗布し、さらに、下
記組成物（２）の塗工液を乾燥時1g/m2になる割合で塗
布し、100℃で30分間乾燥して受像シートを得た。
10）を用い、この一方の面に下記組成物（１）の塗工液
を乾燥時、5g/m2以上になる割合で塗布し、さらに、下
記組成物（２）の塗工液を乾燥時1g/m2になる割合で塗
布し、100℃で30分間乾燥して受像シートを得た。
組成物（１） （重量部） ポリエステル樹脂 （Vylon200、東洋紡製） 11.5部 亜鉛華 （堺化学製） 11.5部 トルエン 33.5部 メチルエチルケトン 33.5部 シクロヘキサノン 10.0部 組成物（２） シリコーン （KS−772信越化学工業製） 16.6 部 硬化剤 （PL−３信越化学工業製） 0.03部 トルエン 83.37部 下記組成の３種の染料担持層形成用インキ組成物を調
製し、これを夫々背面に耐熱処理を施した９μｍ厚のポ
リエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥塗布量が夫
々1.0g/m2になるように塗布および乾燥して本発明にお
いて使用するシアン、マゼンタおよびイエローの三色の
転写シートを得た。
製し、これを夫々背面に耐熱処理を施した９μｍ厚のポ
リエチレンテレフタレートフィルムに、乾燥塗布量が夫
々1.0g/m2になるように塗布および乾燥して本発明にお
いて使用するシアン、マゼンタおよびイエローの三色の
転写シートを得た。
シアン色 Waxoline Blue AP−FW 6.05部 Kayaset Blue714 1.65部 ポリブチラール樹脂 5.12部 メチルエチルケトン 29.44部 トルエン 43.84部 メチルイソブチルケトン 10.00部 マイクロファインMF8F 2.56部 マゼンタ色 MS Red G 2.40部 Sudan Red 7B 3.10部 ポリブチラール樹脂 4.80部 メチルエチルケトン 44.85部 トルエン 44.85部 マイクロファインMF8F 2.06部 イエロー色 PTY−52 5.50部 ポリブチラール樹脂 4.80部 メチルエチルケトン 55.00部 トルエン 34.70部 マイクロファインMF8F 2.06部 上記の様にして得られた受像シートと転写シートを用
い２回印字、10回印字を各々行ったが熱融着もなく良好
な結果を得た。
い２回印字、10回印字を各々行ったが熱融着もなく良好
な結果を得た。
上記実施例の結果からも明らかなように、本発明によ
る多数回記録方法は、熱転写層中に特定の減摩剤が特定
量範囲で含有された転写シートと受像シートを組み合わ
せて印字するので、多数回記録方式で印字する際に特に
問題となる熱融着の発生を効果的に防止することができ
る。
る多数回記録方法は、熱転写層中に特定の減摩剤が特定
量範囲で含有された転写シートと受像シートを組み合わ
せて印字するので、多数回記録方式で印字する際に特に
問題となる熱融着の発生を効果的に防止することができ
る。
図は、本発明において使用する実施例に係る多数回記録
用転写シートの断面図である。 ２……基材シート、３……熱転写層、４……耐熱層。
用転写シートの断面図である。 ２……基材シート、３……熱転写層、４……耐熱層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 俊夫 横須賀市武１丁目2356番地 日本電信電 話株式会社複合通信研究所内 (72)発明者 沓掛 正樹 調布市仙川町１丁目37 (72)発明者 菅藤 純平 狛江市岩戸南２−11−１ (56)参考文献 特開 昭59−129196（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−19590（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−23792（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−23793（ＪＰ，Ａ)
Claims (1)
- 【請求項１】基材シート上に、樹脂バインダーと昇華染
料と減摩剤とからなる熱転写層であって、前記減摩剤が
ワックスおよび（または）シリコーン樹脂からなりかつ
その含有量が熱転写層の重量に対して15〜30重量％であ
るような熱転写層を有する転写シートと、受像シートと
を組み合わせ、前記転写シートの移動速度が受像シート
の移動速度より遅い状態で移動させながら、サーマルヘ
ッドの加熱により前記受像シートに前記転写シートの熱
転写層からの昇華染料による印字を行うことを特徴とす
る、多数回記録方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61127768A JP2588509B2 (ja) | 1986-06-02 | 1986-06-02 | 多数回記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61127768A JP2588509B2 (ja) | 1986-06-02 | 1986-06-02 | 多数回記録方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62282973A JPS62282973A (ja) | 1987-12-08 |
| JP2588509B2 true JP2588509B2 (ja) | 1997-03-05 |
Family
ID=14968213
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61127768A Expired - Fee Related JP2588509B2 (ja) | 1986-06-02 | 1986-06-02 | 多数回記録方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2588509B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2772347B2 (ja) * | 1988-03-04 | 1998-07-02 | 松下電器産業株式会社 | 染料転写型感熱記録方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59129196A (ja) * | 1983-01-17 | 1984-07-25 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 熱転写インクフイルムを用いた記録方法 |
| JPS6019590A (ja) * | 1983-07-15 | 1985-01-31 | Ricoh Co Ltd | 感熱転写シ−ト |
| JPH0777831B2 (ja) * | 1985-07-24 | 1995-08-23 | 松下電器産業株式会社 | 染料転写体 |
| JPH07106676B2 (ja) * | 1985-07-24 | 1995-11-15 | 松下電器産業株式会社 | 転写型感熱記録方法 |
-
1986
- 1986-06-02 JP JP61127768A patent/JP2588509B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62282973A (ja) | 1987-12-08 |
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Legal Events
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