JP2588288B2 - 含浸型陰極構体 - Google Patents

含浸型陰極構体

Info

Publication number
JP2588288B2
JP2588288B2 JP30709289A JP30709289A JP2588288B2 JP 2588288 B2 JP2588288 B2 JP 2588288B2 JP 30709289 A JP30709289 A JP 30709289A JP 30709289 A JP30709289 A JP 30709289A JP 2588288 B2 JP2588288 B2 JP 2588288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sleeve
cup
cathode
impregnated
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30709289A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03167732A (ja
Inventor
毅 好井
徹 矢壁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP30709289A priority Critical patent/JP2588288B2/ja
Publication of JPH03167732A publication Critical patent/JPH03167732A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2588288B2 publication Critical patent/JP2588288B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid Thermionic Cathode (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、電子管に使用される高電流密度の含浸型陰
極構体に関する。
(従来の技術) 近年、走査線を増加させて、解像度を改善したカラー
受像管や、超高周波対応受像管などの開発が要請されて
いるとともに、投写管などにおいても輝度の向上が望ま
れている。
これらの要請に応えるには、陰極から放出する電子の
密度を大幅に増加させる必要がある。
ところで、含浸型陰極は、酸化物陰極に比べて大きな
電流密度を得られ、寿命も長いことから、これまでは、
主に、撮像管、進行波管あるいはクライストロンなどの
電子管に用いられてきたが、今後はカラー受像管の分野
でも需要の拡大が予想される。
このような含浸型陰極構体として、第4図に示すよう
に、エミッタ(電子放射物質)を含浸した短円柱状の陰
極基体1を、有底短円筒状のカップ2に収納してろう材
3を介して固着し、このカップ2をその底部側から円筒
状のスリーブ4の一端開口部に挿入し、このスリーブ4
の一端開口部に上記陰極基体1を露出させた状態で、カ
ップ2をスリーブ4に固定し、このスリーブ4にヒータ
5を内装するようにし、さらに、このスリーブ4を円筒
状のホルダ6の中央部に複数のストラップ7を介して同
軸上に固定支持したものがある。
ところで、このような構造では、カップ2をスリーブ
4に挿入し易くするために、カップ2の外径をスリーブ
4の内径よりも小さくする必要がある。
このため、組み立てた状態でスリーブ4とカップ2の
間には常に隙間が存在し、陰極線管に組み込んだ動作状
態でスリーブ4からカップ2および陰極基体1に対する
熱の伝導が十分に行なわれないことと、ヒータ5からの
輻射熱がスリーブ4とカップ2の間の隙間から漏れるこ
とから、陰極基体1の温度が思ったように上昇しなかっ
たり、製品ごとの温度のばらつきが大きくなったりし
て、陰極線管の初期特性のばらつきが発生する。
なお、ヒータ5のパワーによって陰極基体1の温度を
上げようとすると、消費電力が増加するだけでなく、ヒ
ータ5自体の温度が上がるため、ヒータ5の変形、断
線、絶縁破壊などが生じ、信頼性や耐久性が損なわれ
る。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、従来の含浸型陰極構体では、スリー
ブとカップの間の隙間により、陰極基体の温度が思った
ように上昇しなかったり、温度のばらつきが大きくなっ
たりして、初期特性のばらつきが発生するという問題を
有している。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、含浸型
陰極構体において、スリーブとカップの間の隙間をなく
すことにより熱効率を向上させるとともに、温度を安定
させることを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、エミッタを含浸した陰極基体と、この陰極
基体を収納して底部に固着したカップと、このカップを
底部側から挿入して上記陰極基体を一端開口部に露出さ
せた状態でカップを固定するスリーブと、このスリーブ
に内装されるヒータとを具備し、上記カップの底部の外
径を上記スリーブの内径よりも小さく形成するととも
に、このカップの開口部の外径をスリーブの内径以上に
形成し、このカップのスリーブの内径以上の部分を上記
スリーブに挿入嵌合したものである。
(作用) 本発明の含浸型陰極構体は、カップをスリーブの内径
よりも小さい外径のカップの底部側からスリーブ内に挿
入するので挿入が容易にでき、このカップのスリーブの
内径以上の部分をスリーブに挿入嵌合して、挿入し終わ
った状態ではスリーブの内径以上の外径カップの開口部
側の外周がスリーブの内周に密着する。
(実施例) 以下、本発明の含浸型陰極構体の実施例を図面を参照
して説明する。
なお、実施例の説明に際しては、第4図に示した従来
の含浸型陰極構体と同様の部分には同一の符号を付す。
第1図および第2図に示す実施例において、11はタン
タル、モリブデンなどで形成されたカップで、このカッ
プ11は、プレス成形によりすりばちのように上方に向け
て拡開した有底短円筒状に形成され、板厚0.025mm、底
部の外径1.50mm、開口部の外径1.58mm、深さ0.4mmであ
る。
陰極基体1は、粒径が3〜10μmのタングステン粉末
を成形し焼結して得た多孔質(ポーラス)タングステン
のペレットの一端面にRu−Moなどのろう剤3層を形成
し、このペレットにBaO、CaO、Al2O3で形成されたエミ
ッタ(電子放射物質)を含浸したもので、直径1.45mm、
厚さ0.4mmの短円柱状である。
そして、陰極基体1を、ろう材3層がカップ11の底部
に位置するように、カップ11に挿入し、ろう材3を介し
てカップ11の底部に溶接する。
また、スリーブ4は、タンタルあるいはモリブデンな
どで形成され、外径1.60mm、長さ5mm、厚さ0.025mmの円
筒状である。
そして、このスリーブ4の一端開口部にカップ11をそ
の小径の底部側から挿入し、陰極基体1の表面を加圧す
ることによりカップ11をスリーブ4内に完全に挿入し、
スリーブ4とカップ11を溶接固着する。なお、カップ11
の底部の外径はスリーブ4の内径より小さく、カップ11
の上部の外径はスリーブ4の内径より大きく形成されて
いる。
また、このスリーブ4の他端外側部の3か所にそれぞ
れレニウム−モリブデンなどにて形成される厚さ0.05m
m、幅0.4mmのリボン状のストラップ7の一端部を溶接固
着するとともに、この3本のストラップ7の他端部をコ
バールで形成された円筒状のホルダ6の肩部の3か所に
溶接固着することにより、スリーブ4をホルダ6の中央
部にストラップ7を介して同軸上に固定支持する。
なお、スリーブ4にはヒータ5を内装する。
このように、スリーブ4の内径よりも小さい外径のカ
ップ11の底部をスリーブ4内に挿入してからカップ11に
固着した陰極基体1の表面を加圧し、カップ11をスリー
ブ4の内径より外径が大きい開口部まで全体的にスリー
ブ4内に強制的に挿入するので、スリーブ4に対するカ
ップ11の挿入が容易で、挿入した状態ではカップ11の開
口部側の外周面とスリーブ4の内周面は完全に密着した
状態となり、この密着した部分を溶接して両者を固着す
る。
したがって、スリーブ4とカップ11の溶接時に、スリ
ーブ4の著しい変形や孔明きといった不具合が発生する
ことがなく、良好な溶接が可能となる。
この結果、スリーブ4からカップ11に対する熱伝導が
十分に行なわれることと、ヒータ5からの輻射熱がスリ
ーブ4とカップ11の間から漏れないことから、熱効率が
向上するとともに安定し、陰極基体1の温度が十分に上
昇して温度も安定する。
なお、スリーブ4に対するカップ11の挿入と同様に、
カップ11に対する陰極基体1の挿入も容易となり、しか
も、陰極基体1の外周面とカップ11の内周面との間に隙
間12があるので溶接の熱が陰極基体1に伝わり難く、陰
極基体1に含浸したエミッタが溶接時の熱の影響を受け
難く、エミッタが変質し難いため、電子放射能力が低下
し難くなる。
第3図はこの実施例の含浸型陰極構体と第4図に示し
た従来の構造の含浸型陰極構体のそれぞれの陰極温度を
測定して比較したグラフで、それぞれの含浸型陰極構体
を電子銃に組み付け、この電子銃を測定用のガラス球に
組み込んだ後、ガラス球を排気して電子銃を封止し、ヒ
ータ5に6.3V、600mAを印加し、熱的に安定する10分後
に陰極基体1の表面中央部の温度を光学的に測定した結
果をまとめたものである。
この結果、陰極温度の平均(×で示してある)が、従
来は978℃bであるのに対し、この実施例では1005℃b
と、25degも向上し、熱効率が良くなっていることが理
解でき、そして、陰極温度のばらつき(線で範囲を示し
てある)も、この実施例では従来の約半分となってお
り、特性が安定していることがわかる。
なお、一般的に知られているように、含浸型陰極は動
作温度が高いため、ヒータ5の温度も高くする必要があ
るが、ヒータ5の温度が高いと、ヒータ5とスリーブ4
やカップ11との絶縁破壊電圧が低下するなどの問題が生
じ易いので、同じヒータ5で陰極温度が高くなれば、そ
の分、ヒータ5に安全な方向に設計を行なうことができ
るので、その効果は大である。
〔発明の効果〕
本発明の含浸型陰極構体によれば、カップをスリーブ
の内径よりも小さい外径のカップの底部側からスリーブ
内に挿入するので挿入が容易にでき、このカップのスリ
ーブの内径以上の部分をスリーブに挿入嵌合して挿入し
終わった状態ではスリーブの内径以上の外径のカップの
開口部側の外周がスリーブの内周に密着するので、動作
時にはスリーブ内のヒータの熱をカップ内の陰極基体に
効率的にかつ確実に伝えることができ、したがって、熱
効率が向上するとともに安定し、陰極温度が安定する結
果、初期特性のばらつきが発生しなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の含浸型陰極構体の一実施例の一部を断
面にして示す斜視図、第2図はその要部を示す断面図、
第3図はこの実施例と第4図に示した従来例の陰極温度
の比較図、第4図は従来例の含浸型陰極構体の一部を断
面にして示す斜視図である。 1……陰極基体、4……スリーブ、5……ヒータ、11…
…カップ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エミッタを含浸した陰極基体と、この陰極
    基体を収納して底部に固着したカップと、このカップを
    底部側から挿入し上記陰極基体を一端開口部に露出させ
    た状態でカップを固定するスリーブと、このスリーブに
    内装されるヒータとを具備し、 上記カップの底部の外径を上記スリーブの内径よりも小
    さく形成するとともに、このカップの開口部の外径をス
    リーブの内径以上に形成し、このカップのスリーブの内
    径以上の部分を上記スリーブに挿入嵌合した ことを特徴とする含浸型陰極構体。
JP30709289A 1989-11-27 1989-11-27 含浸型陰極構体 Expired - Fee Related JP2588288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30709289A JP2588288B2 (ja) 1989-11-27 1989-11-27 含浸型陰極構体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30709289A JP2588288B2 (ja) 1989-11-27 1989-11-27 含浸型陰極構体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03167732A JPH03167732A (ja) 1991-07-19
JP2588288B2 true JP2588288B2 (ja) 1997-03-05

Family

ID=17964930

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30709289A Expired - Fee Related JP2588288B2 (ja) 1989-11-27 1989-11-27 含浸型陰極構体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2588288B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2565761Y2 (ja) * 1991-12-17 1998-03-18 株式会社東芝 含浸型陰極構体
US6034469A (en) * 1995-06-09 2000-03-07 Kabushiki Kaisha Toshiba Impregnated type cathode assembly, cathode substrate for use in the assembly, electron gun using the assembly, and electron tube using the cathode assembly

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0748347B2 (ja) * 1989-11-16 1995-05-24 三星電管株式会社 電子銃用の陰極とその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03167732A (ja) 1991-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5869924A (en) Cathode structure and CRT electron gun adopting the same
JP2588288B2 (ja) 含浸型陰極構体
US6614147B2 (en) Cathode ray tube having an improved indirectly heated cathode structure
US5164631A (en) Cathode structure for an electron tube
US5289076A (en) Cathode structure for a cathode ray tube
US3914638A (en) Cathode structure for cathode ray tube
US6242852B1 (en) Electron gun
KR950010691Y1 (ko) 음극선관용 전자총의 캐소드전극
JPH0713162Y2 (ja) 陰極線管
JP7129311B2 (ja) マグネトロン
KR860001672B1 (ko) 전자관용 음극 구체
JP2590750B2 (ja) 含浸型陰極構体
JPH083956Y2 (ja) 含浸型陰極構体
JPH0766747B2 (ja) 含浸型陰極
KR0147615B1 (ko) 직열형 음극구조체
KR200160132Y1 (ko) 일체형 캐소드 구조체
KR920007413B1 (ko) 디스펜서 음극의 구조체
JPS6026438Y2 (ja) 電子管用陰極構体
JPS62145621A (ja) 含浸形陰極
JPS5943633Y2 (ja) 陰極線管陰極構体
JPS5826767B2 (ja) 棒状熱陰極アツセンブリ
JPS6336929Y2 (ja)
JPH04249023A (ja) 陰極線管用傍熱型陰極
JPS5853019Y2 (ja) 投写形陰極線管
JP2019029260A (ja) 含浸型陰極構体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees