JP2588003B2 - バイステーブル形状記憶合金装置 - Google Patents

バイステーブル形状記憶合金装置

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JP2588003B2 JP23228288A JP23228288A JP2588003B2 JP 2588003 B2 JP2588003 B2 JP 2588003B2 JP 23228288 A JP23228288 A JP 23228288A JP 23228288 A JP23228288 A JP 23228288A JP 2588003 B2 JP2588003 B2 JP 2588003B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一対の形状記憶合金を駆動源として備え、
二つの安定状態を有するバイステーブル形状記憶合金装
置に関する。
〔従来の技術〕
この種の装置においては、一方の形状記憶合金の形状
回復力により装置を一方の安定状態から他方の安定状態
へ遷移させ、逆に他方の形状記憶合金の形状回復力によ
り装置を前記他方の安定状態から前記一方の安定状態へ
遷移させる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、従来のこの種の装置においては、一方
の形状記憶合金が十分冷却しないうちに他方の形状記憶
合金を加熱すると、両方の形状記憶合金が互いに同時に
形状回復力を作用させ合って永久変形してしまい、装置
が正常に動作しなくなるという欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、
一方の形状記憶合金が十分冷却しないうちに他方の形状
記憶合金を加熱しても、両方の形状記憶合金が互いに同
時に形状回復力を作用させ合って永久変形してしまうこ
とのないバイステーブル形状記憶合金装置を提供するこ
とを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるバイステーブル形状記憶合金装置は、第
一の位置と第二の位置との間を可動な可動部材と、この
可動部材に連係されており、形状回復時に前記可動部材
を前記第一の位置に向って動かそうとするように形状回
復力を作用する第一の形状記憶合金と、前記可動部材に
連係されており、形状回復時に前記可動部材を前記第二
の位置に向って動かそうとするように形状回復力を作用
する第二の形状記憶合金と、前記可動部材が所定位置よ
り前記第一の位置側にあるときは前記可動部材を前記第
一の位置に向って付勢する一方、前記可動部材が前記所
定位置より前記第二の位置側にあるときは前記可動部材
を前記第二の位置に向って付勢する可動部材付勢バネ
と、常時は互いに接触されているが、前記第一および第
二の形状記憶合金が同時に所定以上の大きさの形状回復
力を発生している状態になると互いに離間される同時形
状回復防止用接点と、この同時形状回復防止用接点を介
して前記第一および第二の形状記憶合金にそれぞれ電流
を流す第一の電流路および第二の電流路とを有してなる
ものである。
〔作用〕
本発明においては、一方の形状記憶合金が十分冷却し
ないうちに他方の形状記憶合金を加熱した場合には、同
時形状回復防止用接点が離間され、形状記憶合金に対す
る通電が停止されるので、両方の形状記憶合金の形状回
復力の作用させ合いを防止することができる。
〔実施例〕
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
第1〜7図は本発明の一実施例を示す。この実施例に
おいて、絶縁体からなる大略T字状の可動部材1の上辺
部1aの中央部には該可動部材1の下辺部1bと平行方向に
延びる長穴2が設けられている(第4図は可動部材1を
単体で示す)。そして、前記長穴2は導体からなる軸状
接点3に貫通されており、これにより、可動部材は軸状
接点3を中心として回動可能かつ軸状接点3に対して長
穴2の方向に移動可能となっている。
前記可動部材1の上辺部1aの表面には板状の可動部材
側接点4(第5図はこの可動部材側接点4を単体で示
す)が固定されており、この可動部材側接点4には、可
動部材1の長穴2を露出するように、凹部5が設けられ
ている。そして、凹部5の下端と長穴2の下端とが同一
高さとされるか、または凹部5の下端の方が長穴2の下
端より僅かに高くされている。ここにおいて、前記軸状
接点3および可動部材側接点4は、本実施例において本
発明の同時形状回復防止用接点を構成するものである。
前記可動部材1の下辺部1bの下方には、軸状接点3に
対して位置関係を固定された絶縁体6が設けられてい
る。この絶縁体6には、それぞれ良導体からなる共通板
バネ7、第一の板バネ8、および第二の板バネ9の下端
部が支持されており、図上第一の板バネ8は共通板バネ
7の左方、第二の板バネ9は共通板バネ7の右方にそれ
ぞれ配されている。前記共通板バネ7の上端部よりやや
下方の部分には通電切替用共通接点10が設けられてい
る。前記第一の板バネ8の上端部には第一の通電切替用
接点11、第二の板バネ9の上端部には第二の通電切替用
接点12が設けられている。ここで、本実施例において、
前記第一の接点11と共通接点10は本発明の第一の通電切
替用接点対を構成し、前記第二の接点12と共通接点10は
本発明の第二の通電切替用接点対を構成する。
前記共通板バネ7の上端部と可動部材1の下辺部1bの
下端部との間には弓バネ13が介装されており、この弓バ
ネ13は、可動部材1が第1図のように右に傾いていると
きは可動部材1を時計方向に付勢するとともに共通板バ
ネ7を第二の板バネ9側に付勢して共通接点10を第二の
接点12に接触させる一方、可動部材1が第2図のように
左に傾いているときは可動部材1を反時計方向に付勢す
るとともに共通板バネ7を第一の板バネ8側に付勢して
共通接点10を第一の接点11に接触させるようになってい
る。
前記可動部材1の図上左端部にはTi−Ni合金等からな
る線材状の第一の形状記憶合金14の上端部が取り付けら
れており、この第一の形状記憶合金14の下端部は絶縁体
6に取り付けられている。前記可動部材1の図上右端部
にはTi−Ni合金等からなる線材状の第二の形状記憶合金
16の上端部が取り付けられており、この第二の形状記憶
合金16の下端部は絶縁体6に取り付けられている。ここ
で、前記第一の形状記憶合金14および第二の形状記憶合
金16は、これらの形状記憶合金がそれぞれ記憶している
長さに復帰すると、可動部材1がそれらの形状記憶合金
側に傾くこととなる長さを記憶している。また、前記第
一の形状記憶合金14および第二の形状記憶合金16の上端
部は可動部材側接点4に電気的に接続されている。
第6図および第7図は本装置の電気的接続関係を主と
して表し、機械的構成は簡略化して表した図である。こ
れらの図に示されるように、第一および第二の形状記憶
合金14,16の下端部間にはダイオードD1およびダイオー
ドD2が直列かつ同方向に挿入されており、これらのダイ
オードD1およびD2の接続点は一方の電源入力端子17に接
続されている。他方の電源入力端子18はダイオードD3
介して第一の接点11に接続されるとともにダイオードD3
と逆向きのダイオードD4を介して第二の接点12に接続さ
れている。また、軸状接点3は共通板バネ7に電気的に
接続されている。
次に、本実施例の作動を説明する。
第1図および6図は本実施例において可動部材1が第
二の位置にある状態を示しており、この状態において
は、可動部材1は右側(第二の形状記憶合金16側)に所
定角度傾いており、共通接点10は第二の接点12に接触し
ている。この状態において入力端子17,18に入力端子17
側が(+)、入力端子18側が(−)となるような極性の
電圧を印加すると、入力端子17−ダイオードD1−第一の
形状記憶合金14−可動部材側接点4−軸状接点3−共通
板バネ7および共通接点10−第二の接点12および第二の
板バネ9−ダイオードD4−入力端子18の経路で電流が流
れる。これにより、第一の形状記憶合金14がジュール熱
により所定の温度範囲にまで加熱され、形状記憶効果に
より、記憶している長さに復帰しようとして収縮するの
で、可動部材1が反時計方向に回動して行く。
このとき、弓バネ13は、最初はこの可動部材1の回動
に抗するが、可動部材1が中立位置を越えて図上左側に
傾くと、第一の形状記憶合金14の形状回復力と順方向、
すなわち可動部材1をより左側(反時計方向)に回動さ
せるように付勢するようになるとともに、共通接点10を
第一の接点11側に付勢するようになる。したがって、今
度は第2図および7図のように可動部材1が左側(第一
の形状記憶合金14側)に所定角度傾いた状態となる。こ
の位置が本実施例における可動部材1の第一の位置であ
り、この状態では、共通接点10が第二の接点12から離間
し、第一の接点11に接触した状態となり、第一の形状記
憶合金14に対する通電は停止される。
次に、第2図および7図のように可動部材1が第一の
位置にある状態において、入力端子17,18に前とは逆極
性の電圧、すなわち入力端子17側が(−)、入力端子18
側が(+)となるような極性の電圧を印加すると、入力
端子18−ダイオードD3−第一の板バネ8および第一の接
点11−共通接点10および共通板バネ7−軸状接点3−可
動部材側接点4−第二の形状記憶合金16−ダイオードD2
−入力端子17の経路で電流が流れる。これにより、第二
の形状記憶合金16がジュール熱により所定の温度範囲に
まで加熱され、形状記憶効果により、記憶している長さ
に復帰しようとして収縮するので、可動部材1が時計方
向に回動して行く。
このとき、弓バネ13は、最初はこの可動部材1の回動
に抗するが、可動部材1が中立位置を越えて図上右側に
傾くと、第二の形状記憶合金16の形状回復力と順方向、
すなわち可動部材1をより時計方向に回動させるように
付勢するようになるとともに、共通接点10を第一の接点
11側に付勢するようになる。したがって、可動部材1が
第1図および6図に示される第二の位置に戻り、共通接
点10は第一の接点11から離間し、第二の接点12に接触し
た状態となり、第二の形状記憶合金16に対する通電は停
止される。
このように本装置は、可動部材1が第一の位置にある
状態(第2図および7図の状態)と第二の位置にある状
態(第1図および6図の状態)との2つの安定状態をと
ることができ、かつ電源入力端子17,18に印加する電圧
の極性を選択することにより前記2つの安定状態の一方
の状態から他方の状態に自由に遷移させることができ
る。
そして、万一、第一の形状記憶合金14または第二の形
状記憶合金16が十分冷却しないうちに他方の形状記憶合
金を通電加熱してしまい、両方の形状記憶合金14,16が
互いに引張り合い状態になった場合には、第3図のよう
に弓バネ13に抗して可動部材1が軸状接点3に対し長穴
2に沿って移動し、可動部材側接点4が軸状接点3から
離間されるため、形状記憶合金14,16への通電が停止さ
れるので、両方の形状記憶合金14,16が互いに同時に形
状回復力を作用させ合って永久変形してしまうのが防止
される。
また、本実施例では、前述のように共通接点10、第一
の接点11、および第二の接点12等の作用により、第一の
形状記憶合金14に通電して可動部材1を第二の位置から
第一の位置に回動させたときは、第一の形状記憶合金14
に対する通電が自動的に停止され、第二の形状記憶合金
16に通電して可動部材1を第一の位置から第二の位置に
回動させたときは、第二の形状記憶合金16に対する通電
が自動的に停止されるようになっているので、形状記憶
合金14,16の過熱が防止される。
第8〜9図は本発明の他の実施例を示す。
基台21には良導体からなる棒状の可動部材22が直線方
向(図上水平方向)にスライド可能に嵌合されている。
前記基台21の両端には通電切替用接点23,24がそれぞれ
取り付けられており、これらの接点23,24は可動部材22
に取り付けられた通電切替用接点25,26にそれぞれ接離
されるようになっている。ここにおいて、通電切替用接
点23および25は本実施例における第一の通電切替用接点
対を構成し、通電切替用接点24および26は本実施例にお
ける第二の通電切替用接点を構成する。また、前記接点
25,26はストッパとしての機能も果たすようになってお
り、これらの接点25,26に接点23,24がそれぞれ当接する
と、可動部材22はそれ以上それまでの進行方向には移動
できなくなるようになっている。
前記可動部材22のスライド方向と平行方向にスライド
軸27が設けられており、このスライド軸27には、該スラ
イド軸27に沿ってスライド可能にバネ支持体28が嵌合さ
れている。前記バネ支持体28と可動部材22との間には弓
バネ29が介装されており、この弓バネ29は、図上、バネ
支持体28が可動部材22に関し所定の境界位置より左方に
あるときはバネ支持体28を左方に付勢するとともに可動
部材22を右方に付勢し、逆に、バネ支持体28が可動部材
22に関し前記所定の境界位置より右方にあるときはバネ
支持体28を右方に付勢するとともに可動部材22を左方に
付勢するようになっている。なお、前記弓バネ29は可動
部材22とは電気的に絶縁されている。
前記バネ支持体28には、板状の同時形状回復防止用共
通接点30並びに良導体からなる第一の板バネ31および第
二の板バネ32の下端部がそれぞれ支持されており、図
上、第一の板バネ31は共通接点30の左側、第二の板バネ
32は右側に配されている。前記第一の板バネ31の上端部
には第一の同時形状回復防止用接点33、第二の板バネ32
の上端部には第二の同時形状回復防止用接点34がそれぞ
れ設けられており、これらの接点33,34は常時は板バネ3
1,32の弾力により共に共通接点30に接触されている。そ
して、前記共通接点30は電源35の一方の極に電気的に接
続されており、この電源35の他方の極は可動部材22に接
続されている。
前記第一の接点33とこの接点33の左方に設けられた支
持材36との間にはTi−Ni合金等からなる線材状の第一の
形状記憶合金37が実質的に可動部材22のスライド方向と
平行方向に渡されている。前記第二の接点34とこの接点
34の右方に設けられた支持材38との間にはTi−Ni合金等
からなる線材状の第二の形状記憶合金39が実質的に可動
部材22のスライド方向と平行方向に渡されている。ここ
で、前記支持材36および38は基台21に対して位置関係を
固定されている。また、前記第一の形状記憶合金37およ
び第二の形状記憶合金39は、それぞれ支持材36,38間の
距離の半分より若干短い長さを記憶している。
前記第一の形状記憶合金37の左端部はスイッチ40を介
して接点23に接続されており、前記第二の形状記憶合金
39の右端部はスイッチ41を介して接点23に接続されてい
る。
次に、本実施例の作動を説明する。
第8図において、バネ支持体28は右方に移動してい
て、弓バネ29は可動部材22を左方に付勢して最左方に移
動させ、接点24,26を接触させている。この第8図にお
ける可動部材22の位置が本実施例における可動部材22の
第二の位置である。
この状態において、スイッチ41は開放し、スイッチ40
を閉じれば、電源35−共通接点30−第一の接点33−第一
の形状記憶合金37−スイッチ40−接点24,26−可動部材2
2−電源35の経路で電流が流れ、第一の形状記憶合金37
が所定の温度範囲にまで加熱され、形状記憶効果によ
り、記憶している長さに復帰しようとして収縮するの
で、第一の形状記憶合金37は第一のバネ板31を介してバ
ネ支持体28を左方に引張り、バネ支持体28は左方に移動
されて行く。このとき、弓バネ29は、最初はこのバネ支
持体28の左方への移動に抗するが、バネ支持体28が可動
部材22に対し前記境界位置より左方に来ると、逆にバネ
支持体28を左方に付勢するようになるとともに可動部材
22を右方に付勢するようになる。これにより、第9図の
ように可動部材22は接点25が接点23に当接するまで右方
に移動し、そこで停止する。この第9図の最右方位置が
本実施例における可動部材22の第一の位置である。
なお、可動部材22が右方に移動し始めた時点で接点2
4,26は離間し、第一の形状記憶合金37に対する通電はそ
の時点で停止されるので、第一の形状記憶合金37の過熱
が防止される。
次に、第9図のように可動部材22が最右方に移動し、
接点23,25が接触しており、かつ第一の形状記憶合金37
が十分冷却した状態において、スイッチ40は開放し、ス
イッチ41を閉じれば、電源35−共通接点30−第二の接点
34−第二の形状記憶合金39−スイッチ41−接点23,25−
可動部材22−電源35の経路で電流が流れ、第二の形状記
憶合金39が所定の温度範囲にまで加熱され、形状記憶効
果により、記憶している長さに復帰しようとして収縮す
るので、第二の形状記憶合金39は第二のバネ板32を介し
てバネ支持体28を右方に引張り、バネ支持体28は右方に
移動されて行く。このとき、弓バネ29は、最初はこのバ
ネ支持体28の右方への移動に抗するが、バネ支持体28が
可動部材22に対し前記境界位置より右方に来ると、逆に
バネ支持体28を右方に付勢するようになるとともに可動
部材22を左方に付勢するようになる。これにより、可動
部材22は第8図の接点25が接点23に当接する最右方位置
(第二の位置)に戻り、そこで停止する。
なお、可動部材22が左方に移動し始めた時点で接点2
3,25は離間し、第二の形状記憶合金39に対する通電はそ
の時点で停止されるので、第二の形状記憶合金39の過熱
が防止される。
このように本装置においては、可動部材22が最左方
(第二の位置)に移動した状態と、可動部材22が最右方
(第一の位置)に移動した状態との2つの安定状態をと
ることができ、かつスイッチ40,41を開閉して第一およ
び第二の形状記憶合金37,39を加熱することにより、前
記2つの安定状態の一方から他方に自由に遷移させるこ
とができる。
そして、万一、第一の形状記憶合金37または第二の形
状記憶合金39が十分冷却しないうちに他方の形状記憶合
金を通電加熱してしまい、両方の形状記憶合金37,39が
互いに引張り合い状態になった場合には、第10図のよう
に共通接点30から第一および第二の接点33,34が離間さ
れるため、形状記憶合金37または39への通電が停止さ
れ、両方の形状記憶合金37,39が互いに同時に形状回復
力を作用させ合って永久変形してしまうのが防止され
る。
さらに、本実施例では、可動部材22がバネ(バネ板3
3,34および弓バネ29)を介して形状記憶合金37,39によ
り駆動されるので、可動部材22に過負荷が掛っても形状
記憶合金37,39には直接その過負荷が作用しない。そし
て、可動部材22が過負荷により動けない状態において形
状記憶合金37または39に通電された場合には、形状記憶
合金37または39により接点33または34が引張られて共通
接点30から離間されるため、形状記憶合金37または39へ
の通電が停止され、それ以上の形状記憶合金37または39
の加熱が防止されるので、過負荷が作用しても形状記憶
合金37,39が損傷することがない。
〔発明の効果〕
以上のように本発明は、一方の形状記憶合金が十分冷
却しないうちに他方の形状記憶合金を加熱しても、両方
の形状記憶合金が互いに同時に形状回復力を作用させ合
って永久変形してしまうことがないという優れた効果を
得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による形状記憶合金装置の一実施例を、
一つの安定状態において示す正面図、第2図は該実施例
を、他の安定状態において示す正面図、第3図は該実施
例を、一方の形状記憶合金が十分冷却しないうちに他方
の形状記憶合金が加熱された状態において示す正面図、
第4図は該実施例における可動部材22を示す正面図、第
5図は該実施例における可動部材側接点4を示す正面
図、第6図および7図は該実施例を、電気的接続関係を
主とし、機械的構成を簡略化して示す概略構成図、第8
図は本発明の他の実施例を、一つの安定状態において示
す正面図、第9図は該実施例を、他の安定状態において
示す正面図、第10図は該実施例を、一方の形状記憶合金
が十分冷却しないうちに他方の形状記憶合金が加熱され
た状態において示す正面図である。 1……可動部材、2……長穴、3……軸状接点、4……
可動部材側接点、11……第一の通電切替用接点、12……
第二の通電切替用接点、13……弓バネ、14……第一の形
状記憶合金、16……第二の形状記憶合金、22……可動部
材、23,24……第一の通電切替用接点、25,26……第二の
通電切替用接点、28……バネ支持体、29……弓バネ、30
……同時形状回復防止用共通接点、31……第一の板バ
ネ、32……第二の板バネ、33……第一の同時形状回復防
止用接点、34……第二の同時形状回復防止用接点、37…
…第一の形状記憶合金、39……第二の形状記憶合金。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一の位置と第二の位置との間を可動な可
    動部材と、この可動部材に連係されており、形状回復時
    に前記可動部材を前記第一の位置に向って動かそうとす
    るように形状回復力を作用する第一の形状記憶合金と、
    前記可動部材に連係されており、形状回復時に前記可動
    部材を前記第二の位置に向って動かそうとするように形
    状回復力を作用する第二の形状記憶合金と、前記可動部
    材が所定位置より前記第一の位置側にあるときは前記可
    動部材を前記第一の位置に向って付勢する一方、前記可
    動部材が前記所定位置より前記第二の位置側にあるとき
    は前記可動部材を前記第二の位置に向って付勢する可動
    部材付勢バネと、常時は互いに接触されているが、前記
    第一および第二の形状記憶合金が同時に所定以上の大き
    さの形状回復力を発生している状態になると互いに離間
    される同時形状回復防止用接点と、この同時形状回復防
    止用接点を介して前記第一および第二の形状記憶合金に
    それぞれ電流を流す第一の電流路および第二の電流路と
    を有してなるバイステーブル形状記憶合金装置。
  2. 【請求項2】前記第一の電流路中に設けられており、前
    記可動部材が前記第一の位置にあるときは互いに接触さ
    れているが、前記可動部材が前記第二の位置へ移動する
    と互いに離間する第一の通電切替用接点対と、前記第二
    の電流路中に設けられており、前記可動部材が前記第二
    の位置にあるときは互いに接触されているが、前記可動
    部材が前記第一の位置へ移動すると互いに離間する第二
    の通電切替用接点対とを有してなる請求項1記載のバイ
    ステーブル形状記憶合金装置。
  3. 【請求項3】軸状接点と、この軸状接点を中心として前
    記第一の位置と前記第二の位置との間を回動可能かつ該
    軸状接点に対し所定の移動方向に移動可能なように該軸
    状接点に支持された前記可動部材と、この可動部材に取
    り付けられた可動部材側接点と、前記可動部材を前記可
    動部材側接点が前記軸状接点に接触されることとなる向
    きに付勢するバネとを有してなり、 前記軸状接点および前記可動部材側接点は前記同時形状
    回復防止用接点を構成する請求項1または2記載のバイ
    ステーブル形状記憶合金装置。
  4. 【請求項4】直線方向に移動可能な前記可動部材と、前
    記直線方向と平行方向に移動可能なバネ支持体と、前記
    バネ支持体に支持された共通接点と、前記バネ支持体に
    支持された第一のバネ体および第二のバネ体と、前記第
    一のバネ体に設けられ、該第一のバネ体の弾力により前
    記第一の位置側から前記第二の位置側に向って前記共通
    接点に押圧される第一の接点と、前記第二のバネ体に設
    けられ、該第二のバネ体の弾力により前記第二の位置側
    から前記第一の位置側に向って前記共通接点に押圧され
    る第二の接点と、前記可動部材と前記バネ支持体との間
    に介装された可動部材付勢バネと、形状回復時に形状回
    復力を前記第一のバネ体を介して前記バネ支持体に、該
    バネ支持体を前記第一の位置側に移動させるように作用
    する前記第一の形状記憶合金と、形状回復時に形状回復
    力を前記第二のバネ体を介して前記バネ支持体に、該バ
    ネ支持体を前記第二の位置側に移動させるように作用す
    る前記第二の形状記憶合金とを有してなり、 前記可動部材付勢バネは、前記バネ支持体が前記可動部
    材に関し所定の境界位置より前記第一の位置側にあると
    きは前記バネ支持体を前記第一の位置に向って付勢する
    とともに前記可動部材を前記第二の位置に向って付勢
    し、前記バネ支持体が前記可動部材に関し前記所定の境
    界位置より前記第二の位置側にあるときは前記バネ支持
    体を前記第二の位置に向って付勢するとともに前記可動
    部材を前記第一の位置に向って付勢するようになってお
    り、前記共通接点、前記第一の接点および前記第二の接
    点は前記同時形状回復防止用接点を構成する請求項1ま
    たは2記載のバイステーブル形状記憶合金装置。
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