JP2586095Y2 - 商品取扱い説明用印刷媒体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、例えば家庭電気製品な
どの商品に貼付される冊子状の商品取扱い説明用印刷媒
体、いわゆる取扱説明書に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、冊子状の商品取扱い説明書用印刷
媒体（以下、取扱説明書という）は、例えば各種の音
響，映像機器等に添付されているが、これらは商品取扱
い説明文，注意文，図面，写真などが全面にわたって印
刷されているのが通常である。また、取扱説明書は、全
国家庭電気製品公正取引協議会の「家庭電気製品の表示
に関する公正競争規約」に基づいて、当該商品の使用者
に告知すべき規定の様式の告示文を使用者に良く分かる
箇所、例えば表紙や裏表紙に印刷することが義務付けら
れている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の取扱説明書では、使用者が一度読めばその後は取扱
説明書内以外の、使用者の任意の場所に表示されていれ
ば良い告知事項が、取扱説明書の一番目立つ表紙又は裏
表紙にレイアウトされて直接印刷されていた。その為、
取扱説明書の表紙又は裏表紙全体の他の文字や図面、写
真などの配置に大きな制限が加えられていた。

【０００４】本考案はこのような従来の課題を解消し、
商品が製造者より使用者に渡るまでの取扱説明書の汚損
を防止できるようにするのはもちろんのこと、使用者に
対する規定の告知事項の掲載という定められた義務を果
たし、しかも使用者が告知事項を読んだ後に告知事項の
印刷されている部分を剥離することにより、その部分に
印刷されている使用者へのサービス情報である告知事項
を容易に使用者の都合の良い場所に提示できるように
し、なおかつ表紙又は裏表紙上の告知事項を剥し去るこ
とによって、取扱説明書としての実用的価値を向上させ
るようにしたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成する為に
本考案の取扱説明書は、商品取扱い説明用の文字や図面
が印刷された印刷媒体であって、その印刷媒体の表紙と
裏表紙の少なくとも一方の所要部分に、当該商品の使用
者に対する告知事項を印刷したフィルム状部材を剥離可
能に貼着するという構成を有している。

【０００６】

【作用】このような構成にすることによって、フィルム
状部材にて取扱説明書の汚損を防止でき、しかも商品を
購入した使用者がフィルム状部材に記載されている使用
者に対する告知事項を読んだ後、そのフィルム状部材を
使用者が剥離して適当な場所に再度貼着して掲示するこ
とが出来る。さらに、フィルム状部材を貼着した部分に
所定の絵画（図面や写真などを含むものとする）を印刷
しておけば、フィルム状部材の剥離後は斬新な取扱説明
書となり、実用上非常に有効なものとなる。

【０００７】

【実施例】以下、本考案の実施例について、図面を参照
しながら説明する。１は商品の使用方法や機構名称など
が図面や写真などとともに印刷されている取扱説明書
で、１Ａはその表紙、１Ｂはその裏表紙である。なお、
上記表紙１Ａと裏表紙１Ｂは少なくとも表面部がポリプ
ロピレン系素材によってコーティングされている厚紙を
ベースとして形成されている。上記表紙１Ａの表面には
例えば商品の品番や外観写真が印刷され、また右下部分
には点線で示すような絵画１Ｃなども印刷されている。

【０００８】２は表面に当該商品に対する使い方相談先
の電話番号や「保証書別貼付」、「上手に使って上手に
節電」などの告知事項が印刷され、裏部分には粘着剤塗
布部３が設けられたフィルム状部材である。なお、この
フィルム状部材２は前記取扱説明書１の表紙１Ａの絵画
１Ｃが印刷された部分に上から剥離可能に貼着されてい
る。

【０００９】次に以上のように構成された本考案の実施
例に係る取扱説明書について、図１ないし図３を用いて
その使い方を説明する。まず、商品の使用者は取扱説明
書１を読む時、その表紙１Ａに貼付されたフィルム状部
材２に注目し、それに記載されている告知事項が読まれ
ることになる。そして、その内容を読んだ使用者は図２
に示すように必要に応じてフィルム状部材２を取扱説明
書１より剥離し、適当な場所、例えば図３（ａ）に示す
ように電話機、図３（ｂ）に示すように電話帳、図３
（ｃ）に示すように掲示板等に貼り、必要時に利用でき
るようにする。

【００１０】また、フィルム状部材２が剥がされた取扱
説明書１は図２から明らかなようにフィルム状部材２の
貼付箇所に印刷されていた絵画１Ｃが現れ、好感をいだ
かせ得るユニークな取扱説明書となる。

【００１１】また、フィルム状部材２を予じめ取扱説明
書１に貼着しておくことは、製造者より使用者に届くま
でに取扱説明書汚損されるのを極力防止するうえで、非
常に有用である。

【００１２】なお、フィルム状部材２は例えば塩化ビニ
ール系の材料を用いるのが良く、透光性，不透光性を問
わない。ただし透光性のものとした場合には、フィルム
状部材２を貼着する表紙表紙１Ａの表面部に印刷された
絵画１Ｃなどが、フィルム状部材２を透して見えるの
で、使用者に分かってもらえるうえで有効となる。

【００１３】またフィルム状部材２の形状としては図示
の四角形に限らず、円形，楕円形などの任意の形状にし
ても良い。

【００１４】さらに粘着剤塗布部３には例えば反復して
使用可能な粘着剤を用いても良い。取扱説明書１の表紙
１Ａには例えばポリプロピレン系のコーティング材を用
いればフィルム状部材２の剥離が容易となる。

【００１５】また以上の説明はフィルム状部材２を取扱
説明書の表紙１Ａに貼付するようにした場合であった
が、裏表紙１Ｂであっても良く、あるいは表紙１Ａと裏
表紙１Ｂの両方に貼付しても良い。

【００１６】

【考案の効果】以上のように本考案の商品取扱い説明用
印刷媒体は、印刷媒体の表紙と裏表紙の少なくとも一方
に、当該商品の使用に対する告知事項を印刷したフィル
ム状部材を剥離可能に貼着しておくことにより、印刷媒
体の表紙の汚損を防止することが出来るだけでなく、使
用者が必要に応じてフィルム状部材を剥離して、所望の
場所に容易に貼りなおして利用することが可能となる。
しかもフィルム状部材を貼付する印刷用媒体の表面部に
絵画などを予じめ印刷しておくことにより、フィルム状
部材を剥離した後は、斬新な取扱説明書として活用する
ことが出来るなど、数々の実用的効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例に係る取扱説明書の外観斜視図

【図２】本考案の実施例に係るフィルム状部材剥離状態
における取扱説明書の外観斜視図

【図３】本考案の実施例におけるフィルム状部材の掲示
使用例を示す斜視図

【符号の説明】

１ 取扱説明書 ２ フィルム状部材 ３ 粘着剤塗布部

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品取扱い説明用の文字や図面が印刷さ
   れた印刷媒体であって、その印刷媒体の表紙と裏表紙の
   少なくとも一方の所要部分に、当該商品の使用者に対す
   る告知事項を印刷したフィルム状部材を剥離可能に貼着
   してなることを特徴とする商品取扱い説明用印刷媒体。
2. 【請求項２】 フィルム状部材は合成樹脂材料で所定の
   形状に形成され、かつ裏面部には粘着剤が塗布されてい
   ることを特徴とする請求項１記載の商品取扱い説明用印
   刷媒体。
3. 【請求項３】 フィルム状部材が貼着される印刷媒体の
   紙面部には所要の絵画が印刷されていることを特徴とす
   る請求項２記載の商品取扱い説明用印刷媒体。