JP2583683Y2 - レンズ付きフイルムユニツト及びフイルムカートリツジ - Google Patents

レンズ付きフイルムユニツト及びフイルムカートリツジ

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JP2583683Y2
JP2583683Y2 JP1990092900U JP9290090U JP2583683Y2 JP 2583683 Y2 JP2583683 Y2 JP 2583683Y2 JP 1990092900 U JP1990092900 U JP 1990092900U JP 9290090 U JP9290090 U JP 9290090U JP 2583683 Y2 JP2583683 Y2 JP 2583683Y2
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教尋 中井
敏之 小倉
達也 望月
泰寛 山科
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、撮影レンズやシャッター等の撮影機能を備
えるとともに、未露光のフイルムが収納されたフイルム
包装容器(以下、「レンズ付きフイルムユニット」と称
する。)及び写真フイルムを収納する収納容器(以下、
「フイルムカートリッジ」と称する。)に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来、カメラを携帯していないときでも手軽に写真撮
影を楽しむことができるように、特開昭64-544に開示さ
れているレンズ付きフイルムユニット(商品名「写ルン
です Hi」等)が本出願人等により提供されている。こ
のレンズ付きフイルムユニットは、シャッター及び巻上
げ機構等の簡単な撮影付与機構を組み込んだユニット内
に、予めパトローネ付きの135フイルム(「ISO:1007-19
79年」規格)を光密に収納させたもので、フイルム収納
室に未露光のフイルムをその末端を拘束することなくロ
ール状に巻いた状態で収納し、撮影毎に露光済のフイル
ムをフイルム巻取り室に設けたパトローネ内に巻き取っ
てゆくものである。撮影完了後のユニットはユニットご
と現像所に提出される。現像所では、ユニットを分解又
は破損して露光済フイルムを収納したパトローネが取り
出され、現行の現像処理システムを使用して現像及び焼
付等の処理が行われる。そして、ユーザーにはプリント
写真とフイルムネガとが返却され、ユニットにおいては
現像上の都合により返却されない。なお、パトローネを
用いているのは、ユニットから露光済フイルムが収納さ
れたパトローネの抜き取り作業を明室で行えるようにす
るためである。
また、従来写真フイルムを収納するフイルムカートリ
ッジには、国際標準規格(ISO:1007-1979年版)で規定
された135フイルムを収納したパトローネの他に、110フ
イルム及び126フイルムが収納されたフイルムカートリ
ッジが広く知られている。
110フイルム及び126フイルムを収納するフイルムカー
トリッジにはフイルム収納室とフイルム巻取り室とが設
けられており、これらの間にはフイルムに露光するため
の露光用開口を備えている。フイルム巻取り室にはスプ
ールが設けられており、フイルム収納室には未露光のフ
イルムが収納されている。専用のカメラに装填された後
には、撮影毎カメラ側の給送機構によって露光済フイル
ムがスプールに巻き取られてゆき、撮影完了後はフイル
ムカートリッジごと現像所に提出される。現像所ではフ
イルムカートリッジを分解又は破損して露光済のフイル
ムが取り出される。取り出された未露光フイルムは専用
カセットに巻き替えられて現行の現像処理システムを使
用して現像及び焼付等の処理が行われる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、使用済のレンズ付きフイルムユニット
が現像所に提出された場合、現像所ではレンズ付きフイ
ルムユニットを分解又は破損してパトローネを取り出す
作業と、取り出されたパトローネから露光済のフイルム
を引き出す作業との二つの作業が必要であった。また、
使用済のフイルムカートリッジが現像所に提出された場
合、フイルムカートリッジを分解又は破損して露光済の
フイルムを取り出す作業と、取り出された露光済のフイ
ルムを専用カセットに巻き替える作業との二つの作業が
必要であった。このように撮影済のレンズ付きフイルム
ユニット及びフイルムカートリッジが現像所に提出され
た場合、現行の現像処理システムでは前述したような作
業が必要なため作業能率が低減していた。さらにフイル
ムカートリッジが現像所に提出された場合においては、
前述した作業を暗室で行う必要があったため作業性にも
問題があった。
〔考案の目的〕
本考案は上述のような背景に鑑みてなされたもので、
撮影済のレンズ付きフイルムユニット及びフイルムカー
トリッジから露光済フイルムを直接引き出して現行の現
像処理機器にかけることができるレンズ付きフイルムユ
ニット及びフイルムカートリッジを提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、第1の考案に係るレンズ
付きフイルムユニットは、フイルム巻取り室に設けら
れ、フイルムの先端を取り付けたスプールと、このスプ
ールを回転させる巻上げノブと、前記スプールにフイル
ムを巻き取らせる巻上げノブの正転操作を可能とすると
ともに、巻上げノブの逆転操作を防止する逆転防止爪と
を設け、該ユニットの壁面の一部に露光済のフイルムを
その末端から遮光した状態で外部に露出させる開口部を
形成し、前記スプールに露光済のフイルムを巻き取り完
了後、前記逆転防止爪と前記巻き上げノブの係止が解除
可能になっており、巻上げノブの逆転操作を行った際
に、露光済のフイルムを前記開口部を介してユニットの
外部に導くようにしたものである。
また、第2の考案に係るフイルムカートリッジには、
フイルム巻取り室に設けられ、フイルムの先端が取り付
けられた回転自在のスプールと、このスプールをフイル
ム巻取り方向に回転させてフイルムを前記スプールに巻
き取らせた後に、前記スプールをフイルム巻取り方向と
逆に回転させることによって前記スプールに巻回された
フイルムを遮光した状態でそのフイルムの末端から外部
に露出させるフイルム引き出し用の通路部とを備え、前
記通路部は、前記フイルム巻取り室を形成する内壁と外
壁との間に形成したものである。
〔作用〕
上記構成のレンズ付きフイルムユニットによれば、巻
上げノブの正転操作を行うことにより、露光済のフイル
ムがスプールに巻き取られる。完全に露光済のフイルム
がスプールに巻き取られた後、逆転防止爪の係止を解除
して巻上げノブの逆転操作を行った際には、開口部から
露光済のフイルムを引き出すことができる。
また、上記構成のフイルムカートリッジによれば、ス
プールを巻取り方向と逆に回転させることによって、ス
プールに巻回されたフイルムを遮光した状態でそのフイ
ルムの末端を通路部から外部に引き出すことができるも
のである。
以下、図面を参照して本考案の実施例について詳細に
説明する。
〔実施例〕
第1の考案に係るレンズ付きフイルムユニットを正面
側から見た外観を示す第2図、レンズ付きフイルムユニ
ットを背面側から見た外観を示す第3図、第3図に示す
Y−Y線で切断した断面図を示す第4図において、レン
ズ付きフイルムユニットはユニット本体10を外装体11で
包んで構成されている。ユニット本体10は本体基部12
と、前後から覆う前カバー13及び後カバー14とから構成
され、本体基部12には簡単な撮影機構や巻上げ機構が組
み込まれるとともに、予め35mmフイルムが装填されてい
る。
外装体11には、ユニット本体10に設けられた撮影レン
ズ15、対物用ファインダー16、シャッターボタン17、フ
イルム用の巻き上げノブ18、フイルムカウンタ窓19、ス
トロボ用拡散板22、ストロボ用の操作部23及び接眼用フ
ァインダー24を外部に露出させる開口が形成されてい
る。これにより本実施例のレンズ付きフイルムユニット
は、ユニット本体10を外装体11に入れたまま撮影を行う
ことができる。なお、外装体11は本実施例に示したよう
に、ユニット本体10全体を被包する箱形状のものである
が、ユニット本体10の正面、上面、背面、及び、底面に
わたって一周させて被包し、ユニット本体10の両側面を
露呈させたのりまき形状の外装体でもよい。
外装体11の背面側には後述する開口部45を露呈させる
ための切り取り部25が設けられており、この切り取り部
25は切り取りツマミ26からミシン目27に沿って破くこと
により切り取られる。
前カバー13が装着された本体基部12に後カバー14を取
り付ける前の状態を示した第1図において、本体基部12
には背面から底面にわたる開口30が形成され、この開口
30を光密に遮蔽するように後カバー14の形状が決められ
ている。本体基部12には、露光枠31を挟むようにフイル
ム収納室32とフイルム巻取り室33とが設けられている。
露光枠31が形成されたフイルム支持面34は図示のように
後カバー14側に***しており、その上にはフイルム35の
パーフォレーション35aと係合するスプロケット36が臨
出している。このスプロケット36は、巻上げ機構を介し
て巻上げノブ18に従動する。
フイルム巻取り室33には巻上げノブ18の正転操作と連
動して露光済フイルムを巻き取る巻取軸、更に好ましく
はスプール38が配置されている。このスプール38には軸
38aにフイルム先端を差し込むための溝38bが設けられて
おり、また、軸38aの両端にフランジ38cが設けられてい
る。このフランジ38cには軸38aに露光済フイルムを完全
に巻き取った時の外径よりやや大きい外周上で軸38a側
に***させた円形ボス38dを幾つか設けている。また、
フイルム巻取り室33の内壁にはフイルム35のパーフォレ
ーション35aの位置と対応する位置に***させた案内リ
ブ39が二箇所形成されている。この案内リブ39はフイル
ムをその末端から後述する開口部45へスムーズに案内す
るためのものである。
フイルム収納室32には、図示のように未露光のフイル
ム35が中空のロール状に巻いた状態で収納される。さら
に、フイルム35の先端は、片縁が切り欠かれており、前
記溝38bに差し込まれる。なお、フイルム収納室32には
未露光のフイルム35をスプールに巻回した状態で収納し
てもよい。この場合においてはフイルムが引き出される
につれてフイルムの末端が容易にスプールから外れるよ
うな構造となっている。
しかる後に、後カバー14が開口30を遮蔽するように被
せられ、後カバー14と本体基部12とに設けられた係止爪
12a,12b,14a,14bと係止孔12c,12d,14c,14dとが係合して
固着される。なお、係止爪14a,14bが形成された後カバ
ー14には、係止爪14a,14b部分のみを破損させ易いよう
に、肉厚を薄くした溝40が形成されている。なお、実際
には、係止爪14a,14bが外し易い構造になっていれば、
破損させる構造以外のものでも利用できるのはいうまで
もない。
後カバー14の内壁には、第4図に示すように、本体基
部12のフイルム支持面34と同じように湾曲したフイルム
規制面41が形成されている。したがってフイルムを上か
ら押さえつけるようにして後カバー14を本体基部12に被
せ、これを固着することによってフイルム35は、フイル
ム支持面34に圧着され、フイルム35の面が浮き上がった
り波うったりすることなく所定の露光位置に位置決めさ
れる。さらに、このときスプロケット36がパーフォレー
ション35aに噛み合うようになる。もちろん、フイルム
規制面41の一部には、図示されていないが、スプロケッ
ト36の突出部分を受け入れるための凹部が設けられても
よい。なお、第4図に示す符号37は、ストロボ回路基板
である。
後カバー14には巻き上げノブ18が露呈されるノブ開口
43が設けられており、このノブ開口43内には後カバー14
と一体成型された逆転防止爪44が突出している。この逆
転防止爪44は巻上げノブ18の外周に形成された歯列部18
aと係合して、未露光フイルムの各コマを露光位置にセ
ットする巻上げノブ18の正転操作を可能とし、巻上げノ
ブ18の逆転操作が防止される。なお、前記ノブ開口43
は、巻上げノブ18を露呈させる開口枠43aより逆転防止
爪44が突出している開口枠43bの方がフイルム軸方向に
広く形成され、この開口枠43bには簡単に逆転防止爪44
を破損させるための、又は、一時的に逆転防止爪44と巻
上げノブ18との係合を解除するための治具等が挿入でき
るようになっている。
フイルム巻取り室33に被された後カバー14の部分に
は、フイルム35の末端を外部に引き出すため、スプール
38に巻回された露光済のフイルムの最外周からフイルム
引き出し方向上に向かった位置に開口部45が形成されて
いる。この開口部45周辺は一段低く形成された面46とな
っている。この面46にはフイルムパトローネの出入口に
設けられているテレンプと同じテレンプ47を二つ固着し
た押さえ板48が嵌合される。これらのテレンプ47の合わ
せ面の部分は、通常テレンプ材の重なりによって遮光機
能をもち、フイルムが通過するときにはこれを許容する
寸法間隙が形成される。したがって、前記テレンプ47に
よってフイルム巻取り室33が光密に遮蔽されるととも
に、撮影完了後、露光済のフイルム35を取出しの際には
フイルム35をその末端から通過させることができる。な
お、開口部45の内壁には、巻き上げノブ18の逆転操作に
よって露光済のフイルム末端をフイルム巻取り室33内か
ら開口部45方向へ分離する分離爪50が一体に形成されて
いる。
フイルム35を前記テレンプ47の重なり部分から引き出
した状態を示す第5図において、フイルム35の末端形状
は一部が切り欠かれており、したがって巻き上げノブ18
の逆転操作によってフイルム35の末端が前記円形ボス38
dに引っ掛かることはない。
次に、以上のように構成された実施例の作用について
簡単に説明する。
上記のようなレンズ付きフイルムユニットで撮影を行
う場合は、前述したように、シャッターボタン17を押下
する。そして、巻上げノブ18を正転操作することによ
り、巻上げノブ18と一体的に結合するスプール38が回転
する。これと同時にパーフォレーション35aと係合して
いるスプロケット36が従動して1コマ分のフイルムが巻
上げられる。このような操作が撮影毎に行われ、フイル
ム35の全コマに露光が完了すると、第4図示すように全
フイルム35が巻取り室33に移送された状態でユーザーか
ら現像所に現像依頼される。
現像所では、巻上げノブ18の正転操作を行い、露光済
フイルムをスプール38に完全に巻き取っているか確認し
た後、露光済フイルムの取出し作業を行う。巻取り完了
は、巻上げノブを回転させる回転トルクの変化やフイル
ム35の末端が分離爪50から離れ、フイルム巻取り室33に
当接した時の音によって確認できる。
その後、外装体11の切り取り部25を切り取り、逆転防
止爪44を適当な治具等で解除する。これによって、巻上
げノブ18の逆転操作を行うことができる。なお、巻上げ
ノブ18の逆転操作を行うと軸38aに巻かれた露光済のフ
イルムは、フランジ38cに設けた円形ボス38dにより、フ
イルム自身の巻きほぐれが防止されているためスムーズ
に滑動し排出される。
この作用を説明すると、先ず、フイルム35の末端が分
離爪50によって分離され、案内リブ39によって開口部45
に案内される。この案内リブ39は、フイルム35のパーフ
ォレーション35aの位置と対応する位置に***させて形
成しているため、フイルム35がフイルム巻取り室33の内
壁と摺動するときに発生する摩擦が低減され、また、摩
擦によって発生するスリキズも低減される。そして、フ
イルム35の末端は、真っ直ぐ延びた状態でテレンプ47の
重なり部分に案内され、開口部45から露呈されることに
なる。
第5図に示すように、フイルム35を末端から引き出し
たレンズ付きフイルムユニットにおいては、現行の現像
システムに、専用のフイルムケースと対応する簡易な治
具等を取り付けることにより、簡単に現行の現像システ
ムと同じ現像及び焼付処理が行われる。すなわち、現行
の現像所においては、フイルムをパトローネから引き出
す特別な引き出し治具と、この特別な引き出し治具を使
用して引き出す作業とが必要であったが、本考案のレン
ズ付きフイルムユニットにおいては、特別な引き出し治
具を必要とせず、簡単にフイルムを引き出すことができ
るので、直接現像処置機器等にかけることができる。な
お、本実施例で述べた開口部45はユニット本体10の背面
に設けているが、側面に設けてもよい。
なお、このようなレンズ付きフイルムユニットは、回
収して未露光フイルムを装填することにより再使用する
のに都合がよい。このような場合では、先ず、外装体11
を取り外し、第1図に示す後カバー14に形成された係止
孔14c,14dの面の下方に簡易な治具等を引っ掛け、上方
に引き上げる。これによって、後カバー14は、溝40に沿
った係止爪14a,14bを形成した部分だけが本体基部12に
残り、簡単な撮影機構を備える本体基部12を破損させる
ことなく回収でき、再使用可能となる。取り外された後
カバー14が部分的に損傷している場合は、そのまま使用
できず、テレンプ47を除去後、後カバー14を酸溶解する
ことによって、後カバー14の成型に使用することができ
る。また、本実施例の開口部45にテレンプ47を使用せ
ず、開口部45に相当する部分を遮光機能をもたせたまま
フイルムを通過させるように、プラスチック成型でラビ
リンス状にした構造としてもよいし、開口部45に相当す
る部分をプラスチック成型した開閉可能な蓋を設けた構
造としてもよい。
次に、第2の考案に係るフイルムカートリッジの実施
例について説明する。
フイルムカートリッジの分解斜視図を示す第6図にお
いて、このフイルムカートリッジ60はカートリッジ本体
61と裏蓋62及びスプール63とから構成されている。カー
トリッジ本体61にはフイルム収納室64とフイルム巻取り
室65が設けられており、これらの間には露光用の開口66
が形成されている。フイルム収納室64には未露光フイル
ム67が中空のロール状に巻回された状態で収納され、ま
た、フイルム巻取り室65には前記未露光フイルム67の先
端が取り付けられるスプール63が配置される。
裏蓋62はカートリッジ本体61の上面から前面にかけて
遮蔽するような形状となっており、カートリッジ本体61
と係合することによって未露光フイルム67を収納したフ
イルム収納室64とフイルム巻取り室65とが光密状態とな
るとともに、スプール63が回動自在に組み込まれてフイ
ルムカートリッジ60の組立が完了する。
フイルム巻取り室65を破断した状態を示す第7図にお
いて、裏蓋62のフイルム巻取り室65に被さる部分は湾曲
状に突出した形状となっており、裏蓋62とカートリッジ
本体61とが係合すると、前記裏蓋62の湾曲状に突出した
部分の外壁とカートリッジ本体61の内壁との間には約0.
3mmの幅のフイルム引き出し用の通路部68が形成され
る。この通路部68の一端はフイルム67をその末端から外
部に露呈させる開口部69となっており、前記通路部の他
端はフイルム巻取り室65内に通じている。なお、フイル
ム巻取り室65の内壁にはフイルム67のパーフォレーショ
ンと対応する位置に案内リブ70が設けられており、この
案内リブ70によって摺動されるフイルム67とフイルム巻
取り室65の内壁との摩擦を少なくするとともに、フイル
ム67の露光面のスリキズを防ぐ。
以下、上記構成による作用について簡単に説明する。
先ずフイルムカートリッジ60を専用のカメラに装填し
て撮影を行う。撮影終了後、ユーザーによりフイルムカ
ートリッジ60は現像所に提出される。現像所において前
記開口部69から露光済フイルムをその末端から外部に露
呈させる場合は、先ずスプール63の軸が露呈されている
から、この軸をフイルム巻取り方向に回転させて露光済
フイルムをフイルム巻取り室65内に全部巻き取る操作を
行う。この操作は適当な工具又は治具をスプール63の軸
と係合させて行われる。
その後、スプール63の軸を前記回転と逆に回転させる
とスプール63に巻回された露光済フイルムに巻き緩みが
発生する。これにより露光済フイルムの最外周がフイル
ム巻取り室65の内壁を押圧してフイルム末端がスムーズ
に滑動しない場合があるが、本実施例では案内リブ70を
設けているためフイルム末端がスムーズに滑動し通路部
68内に導かれ開口部69から露呈される。
通路部68はスプール63の軸を中心として開口部69から
180°の位置までの間で幅が狭い曲路となっているため
開口部69から光が進入してもフイルム巻取り室65内には
進入しない。また、露光済フイルムの末端が開口部69か
ら露呈した時には、スプール63の軸を中心として開口部
69から90°方向の付近までの間の通路部68内に位置する
露光済フイルムに光被れが発生するが、この位置にある
露光済フイルムは常損部であるため光被れが発生しても
問題無い。
開口部69から露光済フイルムの先端が引き出されたフ
イルムカートリッジ60は自動現像装置により現像及び焼
付処理される。
なお、本考案に係るフイルムカートリッジ60では通路
部68の長さをスプール63の軸を中心として開口部69から
180°方向の位置までの長さとしたが、現行の現像所で
は室の明るさが調節できるようになっているため通路部
68の長さをもっと短くしても差し支えない。
また、前記通路部68の幅は一定な幅となっているが、
第8図に示すように通路部68を形成する内壁に凹凸部71
を設けて、通路部68の幅を広い幅と狭い幅として、これ
らを交互に設けた通路部68としても良い。これによれば
開口部69から通路部68内に進入した光が凹凸部71で散光
されフイルム巻取り室65内に入射する光を極力防ぐこと
ができる。
次に、第2の考案に係るフイルムカートリッジの別の
実施例について説明する。
この実施例では通路部からフイルム巻取り室内に入射
する光を遮光する方法として、通路部にテレンプを二つ
設けて遮光する方法の例である。このフイルムカートリ
ッジの分解斜視図を示す第9図において、フイルムカー
トリッジ75は裏蓋76、左開口枠77、右開口枠78、スプー
ル79及びカートリッジ本体80とから構成されている。左
開口枠77と右開口枠78とにはテレンプ81が貼り付けられ
た状態で裏蓋79の開口部82に位置決めされるようになっ
ている。
フイルム巻取り室83を破断して示した第10図におい
て、フイルム巻取り室83を形成するカートリッジ本体80
と裏蓋76との内壁には前述した案内リブ70が設けられて
おり、また、フイルム巻取り室83を形成する左開口枠77
の内壁には、フイルム幅方向に延びた梁84が形成されて
いる。この梁84にはフイルムのパーフォレーションと対
応する位置に長爪85と短爪86とが設けられている。長爪
85の先端には斜面部87が設けられており、この斜面部87
に露光済フイルムの末端が短爪86より先に当接する。
フイルム巻取り室83を形成する右開口枠78の内壁に
は、前記長爪85と短爪86とに対応する位置に爪外側リブ
88が設けられており、この爪外側リブ88と前記長爪85及
び短爪86とによって通路部89が形成されている。この通
路部89はテレンプ81の重なり部分を介して、露光済フイ
ルムの末端が露呈される開口部82に導かれる。
第10図に示すY−Y線に沿って破断して示した第11図
において、この実施例に用いたフイルム90の末端の形状
は前記長爪85と対応する位置が突出部91となっており、
この突出部91からフイルム90の両縁にかけてテーパ状と
なった形状をしている。
以下、上記構成による作用を簡単に説明する。
開口部82から露光済フイルムをその末端から外部に送
り出すには、スプール79をフイルム巻取り方向と逆に回
転させる。これによりフイルム末端の突出部91が長爪85
の斜面部87と当接し、スプール79に巻回されている露光
済フイルムからその末端が開口部82方向に向かって分離
される。
なお、長爪85の長さはスプール79の軸を中心として案
内リブ70の先端までの位置より中心に向かって0.2〜1.0
mm程度突出した長さとなっているため、スプール79の軸
に巻回されたフイルムの最外周面が長爪85に押圧されて
フイルム末端をフイルム最外周面と容易に分離させるた
めフイルム末端がカールした状態となっていても問題は
ない。
また、フイルム末端が長爪85に分離された後、フイル
ム末端と梁84とが当接してもフイルム末端の形状がテー
パ状となっているため点接触となってスムーズに開口部
82方向に向かって案内される。
その後、フイルム末端はテレンプ81の重なり部分を通
過して開口部82から露呈される。なお、テレンプ81が貼
り付けられる左開口枠77及び右開口枠78の部分はフイル
ム巻取り室83側から開口部82側にかけて裾広がりとなっ
た形状をしているため、フイルム末端はスムーズに通過
できる。
次に、第2の考案に係るフイルムカートリッジの別の
実施例について説明する。
この実施例では通路部がテレンプによって形成されて
いる例である。この実施例を示す第12図において、裏蓋
95に設けられた開口部96の内壁には板部材97が二つ設け
られており、これらの板部材は図示したように左上方向
に沿った形状となっている。そしてこれらの板部材97が
重なり合う面にテレンプ98が貼り付けられている。これ
らのテレンプ98の重なり部分が通路部99となる。この実
施例ではスプール100をフイルム巻取り方向と逆に回転
させてフイルム末端を通路部99から外部に露呈させる他
に、フイルム取出し用治具を通路部99に挿入してフイル
ム末端を外部に引き出すことができる。この場合、通路
部99から入射される光は、スプール100に巻回されたフ
イルムに直接当たらず、フイルム巻取り室101を形成す
る内壁に一旦当たるように通路部99の方向が決められて
いる。これによれば、明室でフイルム取出し治具を挿入
した場合でもスプール100に巻回されたフイルムに光被
れを発生させる恐れはない。
また、本考案に係るレンズ付きフイルムユニットで
は、第4図に示すように本体基部12にフイルム収納室32
とフイルム巻取り室33とが一体に形成されていたが、第
13図に示すように前述したフイルムカートリッジ60をレ
ンズ付きフイルムユニットに用いることによって、撮影
レンズ108とシャッター機構109とを内蔵した本体基部11
0が分離可能な構造となる。このような構造のレンズ付
きフイルムユニットは、回収して本体基部110を再使用
するのに都合がよい。このような構造を有したレンズ付
きフイルムユニットについて説明する。後カバー111と
前カバー112とは係止爪113及び係止穴114によって係止
している。本体基部110と前カバー112とは位置決めピン
115及び穴116とで位置決めされており、また、フイルム
カートリッジ60と後カバー111とはフイルムカートリッ
ジ背面側が溝117内に位置決めされる。さらに本体基部1
10とフイルムカートリッジ60とは露光用開口66と遮光枠
118とが位置決めされる。したがって本体基部110とフイ
ルムカートリッジ60とは前カバー112と後カバー111とに
挟持されているだけなので、前カバー112と後カバー111
との係止を解除すればフイルムカートリッジ60と本体基
部110とを損傷させることなく容易に取り出すことがで
き、そのまま再使用できるのでコストダウンとなる効果
がある。
〔考案の効果〕
以上のように本考案のレンズ付きフイルムユニットに
よれば、パトローネを使用していないため、フイルム巻
取り室を小スペースに形成できるとともに、本考案に係
るレンズ付きフイルムユニットが小型化される。また、
巻上けノブの逆転操作を行うだけでフイルムが引き出さ
れるため、現行の現像所で行われているパトローネから
フイルムを引き出すための作業を必要とせず、現像所で
の現像処理に費やす時間が短縮される。さらに、本考案
のレンズ付きフイルムユニットが再使用されることを考
慮した場合、ユーザーがフイルムの取出して現像するこ
とができないので、現像所でのユニットの回収率が向上
し、また、ユニットの内部を露呈することがないため、
その内部に異物等の混入が防止できる状態で回収される
効果がある。また、本考案のフイルムカートリッジによ
れば、スプールをフイルム巻取り方向と逆に回転させる
ことにより、露光済フイルムをその末端から外部に露呈
できるため、フイルムカートリッジを分解する作業を必
要としないとともに、専用のカセットに巻き換える作業
を必要とせず、現像所での現像処理に費やす時間が短縮
される。また、これらの作業を明室で行うことができる
ため作業性が向上する効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第1の考案に係るレンズ付きフイルムユニッ
トの要部の分解斜視図である。 第2図は、レンズ付きフイルムユニットを正面から見た
斜視図である。 第3図は、レンズ付きフイルムユニットを背後から見た
斜視図である。 第4図は、第3図に示すY−Y線に沿って切断して示し
た断面図である。 第5図は、レンズ付きフイルムユニットからフイルムを
引き出した状態を示す斜視図である。 第6図は、第2の考案に係るフイルムカートリッジを示
す分解斜視図である。 第7図は、フイルムカートリッジの要部を示す拡大断面
図である。 第8図は、フイルムカートリッジに設けた通路部の他の
例を示す拡大断面図である。 第9図は、フイルムカートリッジの別の実施例を示す分
解斜視図である。 第10図は、別の実施例の要部を示す拡大断面図である。 第11図は、第10図に示すY−Y線に沿って切断して示し
た断面図である。 第12は、別の実施例の他の例を示した拡大断面図であ
る。 第13図は、第2の考案に係るフイルムカートリッジをレ
ンズ付きフイルムユニットに用いた例を示した分解斜視
図である。 10……ユニット本体 11……外装体 12,110……本体基部 13,112……前カバー 14,111……後カバー 18……巻上げノブ 32,64……フイルム収納室 33,65,83……フイルム巻取り室 35,67,90……フイルム 38,63,79,100……スプール 44……逆転防止爪 45,69,82,96……開口部 60,75……フイルムカートリッジ 61……カートリッジ本体 66……露光用開口 68,89,99……通路部 71……凹凸部 81,98……テレンプ 97……板部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 望月 達也 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)考案者 山科 泰寛 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写 真フイルム株式会社内 (56)参考文献 実開 昭59−119448(JP,U) 実公 昭53−47941(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 3/00

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】フイルム収納室とフイルム巻取り室とを備
    え、フイルム収納室に未露光のフイルムをロール状に巻
    いた状態で収納しているレンズ付きフイルムユニットお
    いて、 前記フイルム巻取り室に設けられ、フイルムの先端を取
    り付けたスプールと、このスプールを回転させる巻上げ
    ノブと、前記スプールにフイルムを巻き取らせる巻上げ
    ノブの正転操作を可能とするとともに、巻上げノブの逆
    転操作を防止する逆転防止爪とを設け、該ユニットの壁
    面の一部に露光済のフイルムをその末端から遮光した状
    態で外部に露出させる開口部を形成し、前記スプールに
    露光済のフイルムを巻き取り完了後、前記逆転防止爪と
    前記巻き上げノブの係止が解除可能になっており、巻上
    げノブの逆転操作を行った際に、露光済のフイルムを前
    記開口部を介してユニットの外部に導くようにしたこと
    を特徴とするレンズ付きフイルムユニット。
  2. 【請求項2】フイルム収納室とフイルム巻取り室とを備
    え、フイルム収納室に未露光フイルムを収納しているフ
    イルムカートリッジにおいて、 前記フイルム巻取り室に設けられ、フイルムの先端が取
    り付けられた回動自在のスプールと、このスプールをフ
    イルム巻取り方向に回転させてフイルムを前記スプール
    に巻き取らせた後に、前記スプールをフイルム巻取り方
    向と逆に回転させることにより、前記スプールに巻回さ
    れたフイルムを遮光した状態でそのフイルムの末端から
    外部に露呈させるフイルム引き出し用の通路部とを備
    え、前記通路部は、前記フイルム巻取り室を形成する内
    壁と外壁との間に形成されていることを特徴とするフイ
    ルムカートリッジ。
JP1990092900U 1990-06-18 1990-09-03 レンズ付きフイルムユニツト及びフイルムカートリツジ Expired - Lifetime JP2583683Y2 (ja)

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JP2-159341 1990-06-18
JP15934190 1990-06-18

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5641638Y2 (ja) * 1976-09-22 1981-09-29
JPS59119448U (ja) * 1983-01-31 1984-08-11 旭光学工業株式会社 フイルムカ−トリツジ

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