JP2582708B2 - 屋根の防水施工法及び防水施工体 - Google Patents

屋根の防水施工法及び防水施工体

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JP2582708B2
JP2582708B2 JP4214648A JP21464892A JP2582708B2 JP 2582708 B2 JP2582708 B2 JP 2582708B2 JP 4214648 A JP4214648 A JP 4214648A JP 21464892 A JP21464892 A JP 21464892A JP 2582708 B2 JP2582708 B2 JP 2582708B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属製葺板はぜ葺き構
法を用いる屋根の防水施工法及び防水施工体に関する。
【0002】
【従来の技術並びに発明が解決しようとする課題】
の金属板屋根の防水施工としては、瓦棒葺き、平葺
き、はぜ葺きなどが行われているが、特に、はぜ葺き構
法を用いた屋根の防水施工法は、金属製葺板をそのはぜ
部と係合する吊子部との間にシール材を挿入介在した後
はぜ巻きする施工法であるので、そのシール材の挿入介
在作業が煩わしく、作業能率が悪く、屋根の防水施工完
了までに相当の時間がかゝる。また、その防水施工完了
後、そのはぜ巻きした雨仕舞部のシール性が劣化し、該
シール材とはぜ部との間を通して雨水の吊り子側への侵
入を防止することができず、該吊り子は、その固定用基
板を屋根下葺防水シートの上面に直接当てた状態で該屋
根下地に釘止めしているにすぎないため、金属製葺板
は、温度変化による膨脹、収縮の繰り返しにより、その
結果、釘穴が拡大され、前記の外部から侵入した雨水
は、容易に釘軸廻りから侵入し漏水を生ずることがしば
しばであった。
【0003】
【課題を解決するための手段】発明は、上記従来の金
属製葺板はぜ葺構法を用いる屋根の防水施工法の不都
合を解消し、施工作業を容易且つ高能率になし得る屋根
の防水施工法を提供するもので、屋根下地の上面に屋根
下葺防水シートを敷設し、その上面に複数個の吊り子を
木の長さ方向に間隔を存して配設する個所に吊り子
の固定用基板と同じ面積を有する板状成形シール材を配
設し、その各板状成形シール材の上面に各吊り子の固定
用基板を重合し、この状態で各吊り子の固定用基板を該
屋根下地に釘止めすることを特徴とする。この場合、
板状成形シール材としては、針入度60〜100のスト
レートアスファルト20〜60重量%、プロセス油10
〜50重量%、スチレン系合成ゴム5〜15重量%及び
粘着付与剤樹脂5〜15重量%から成る組成物の混練成
形物であり、且つ厚さ1mm以上であるものを使用する
ときは、防水施工作業を容易に高能率になし得られ、上
記の釘穴シール性を確保することができ好ましい
た、該板状成形シール材としては、前記の組成物に更に
25重量%以下の無機粉末を添加して成る組成物の混練
成形物であり、且つ厚さ1mm以上であるものを使用す
るときは、優れた釘穴シール性、接着性を維持し乍ら、
経済的な板状成形シール材をもたらし好ましいまた
本発明は、従来の金属製葺板はぜ葺構法を用いて施工
した屋根の防水施工の不都合を解消し、金属製葺板は
ぜ葺き構法を用いて施工した後の漏水防止を長期に亘り
確保し得た屋根の防水施工体を提供するもので、各
の長さ方向に間隔を存して配設された各吊り子を、その
固定用基板下面と屋根下地の上面に敷設した防水シート
上面との間に請求項2又は3の板状成形シール材を介在
させた状態で該屋根下地に釘止めすることを特徴とす
る。
【0004】
【作用】記の発明の屋根の防水施工法によれば、該
板状成形シール材を該防水シートの上面の所定個所に重
合貼着するだけで、その所定の個所に固定されるので、
その上面に吊り子の固定用基板を重合するだけで、その
吊り子はその位置に安定に載置され、次でその上面から
の釘打ち作業が容易に行われる。また、上記の発明の
屋根の防水施工によれば、該吊り子の該固定用基板と
該下葺防水シートの間に該板状成形シートを介して釘止
めしたので、該釘軸の廻りは、常時、弾性並びに接着性
の優れた該板状成形シートにより液密にシールされた状
態が得られる。而して、次でその上面に葺いた金属製葺
板の対向するはぜ部を吊り子を介してはぜ巻きするに当
たり、従来行われていたこれらの間にシール材を介在せ
しめないので、容易迅速に行うことができる。また該
状成形シートは、該下葺防水シートに強固に接着され
る。従って、施工後の時間経過において、該金属製葺板
は、環境温度の変化で、膨脹、収縮が繰り返され、その
釘穴が拡大されても、釘軸廻り防水性が長期に亘り確保
され、その上面に吊り子を介して施された金属製はぜ葺
き板のはぜ巻部より万一雨水が侵入して来ても、その侵
入雨水がその釘軸廻りから侵入し漏水することが長期に
亘り防止することができ、信頼性の向上した屋根の防水
施工体が得られる。
【0005】
【実施例】次に本発明の実施例を詳述する。先ず、本
明の防水施工法に用いられる好ましい板状成形シール材
について説明する。該板状成形シール材は、次のように
製造される。即ち、針入度60〜100のストレートア
スファルト20〜60重量%、プロセス油10〜50重
量%、スチレン系合成ゴム5〜15重量%及び粘着付与
剤樹脂5〜15重量%から成り、これらの各組成成分原
料を上記の夫々の範囲内で適当量配合し、その組成物を
均一に混練し、次でロールなどを通して圧延し、適当な
厚さの板状に成形し、所定の寸法に裁断して板状成形シ
ール材として得られる。この場合、その保存や運搬など
の取り扱いを容易にするため、その両面に、これに対応
する面積の剥離紙を仮貼着することにより、その多数枚
を連続製造するようにしても良い。
【0006】次に、前記板状成形シール材を組成する
原料につき説明する。ストレートアスファルトは、原油
を常圧もしくは減圧蒸留してガソリン、灯油、軽油、潤
滑油などを取り除いて得られるもので、25℃での針入
度60〜80又は80〜100程度のものが好適に用い
られる。その配合量は、上記のように20〜60重量%
の範囲である。20重量%未満では、シール材の釘穴シ
ール性及び接着性が低下するので好ましくない。一方、
60重量%を越えると、シール材が硬くなり過ぎ、混練
作業などの製造作業を困難にし、また、釘穴シール性も
劣化する。一般に、30〜50重量%の配合量が好まし
く使用される。
【0007】プロセス油は、ストレートアスファルトと
合成ゴムの軟化剤として配合するときは、特に、ゴム分
子間にプロセス油が分散介在し、ゴム分子間の絡み合い
をほぐし、見掛け上の可塑性を与えることができるの
で、混練、成形などの製造作業を容易にする。その配合
量は、10〜50重量%の範囲である。10重量%未満
では、シール材が硬くなり過ぎ、製造上困難となると共
に釘穴シール性を悪くする。一方、50重量%を越える
と、シール材のべたつき度が大きくなり、施工時の作業
性が悪くなり好ましくない。一般に、20〜40重量%
の配合量が好ましく使用される。
【0008】スチレン系合成ゴムとしては、スチレン・
ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンゴ
ム、スチレン・イソプレン・スチレンゴム、スチレン・
エチレン・ブチレン・スチレンゴム、スチレン・エチレ
ン・プロピレン・スチレンゴムなどが挙げられ、その配
合量は、5〜15重量%の範囲である。5重量%未満に
なると、シール材の弾性が低下して釘穴シール性が悪く
なる。一方、15重量%を越えると、ゴムの凝集力が増
大し、製造作業性及び釘穴シール性が低下する。一般
に、7〜12重量%の配合量が好ましく使用される。
【0009】粘着付与剤樹脂は、シール材の下地に対す
る接着性並びに釘穴シール性の向上の目的で使用するも
のであり、ロジン、水添ロジン、ポリテルペン系樹脂、
脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹脂、芳香
族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アルキルフェノール
系樹脂、キシレン樹脂、クマロンインデン樹脂などが挙
げられ、これらは何れも好適に使用できる。これらの粘
着付与剤樹脂は、通常熱可塑性であり、常温で半液状乃
至固体で5〜150℃程度の軟化点及び約200〜15
00℃程度の分子量を有する。粘着付与剤樹脂の配合量
は、5〜15重量%の範囲であり、5重量%未満では、
シール材の下地に対する接着性や釘穴シール性が低下す
る。一方、15重量%を越えると、却って接着性や釘穴
シール性が悪くなる。一般に、7〜12重量%の配合量
が好ましく使用される。
【0010】尚、所望により、上記の組成物から成る発
明のシール材に、無機粉末を増粘剤として25重量%以
下添加混合せしめることができ、これにより優れた釘穴
シール性、接着性を維持し乍ら、経済的なシール材を製
造することができる。無機粉末としては、炭酸カルシウ
ム、カオリンクレー、ドロマイト、タルクなどが挙げら
れる。一般に、約20重量%までが好ましく使用され
る。
【0011】次に、上記の板状成形シール材の製造例を
説明する。 実施例1〜7 針入度60〜80のストレートアスファルトを180〜
200℃に加熱溶融したもの、プロセス油X−140
(共同石油社製)、スチレン系合成ゴムとしてスチレン
・エチレン・ブチレン・スチレンゴム(旭化成社製:商
品名タフテックH1041)、粘着付与剤樹脂として芳
香族系石油樹脂(三井石油化学社製:商品名ペトロジ
ン、軟化点120℃)、無機粉末として炭酸カルシウム
の夫々の組成材料を下記表1の実施例1〜7に示す夫々
の配合割合で配合し、これらをバンバリーミキサーで混
練した後、これらの混練組成物から成るシール材をフィ
ーダールーダー(森山製作所社製)によって厚さ1mm
幅30mmの帯状に押出し成形した。次で夫々の帯状シ
ートの両面に剥離紙をラミネートし、冷却後1mの長さ
に裁断して本発明の屋根の防水施工法に用いる板状成形
シール材を夫々製造した。
【0012】比較例1〜7 比較のため、前記実施例1〜7と同じ夫々の組成材料
を、下記表1の比較例1〜7に示す夫々の配合割合で配
合し、その組成物を前記実施例1〜7と同様に混練し
その混練組成物を押出し成形し、得られた夫々の帯状シ
ートの両面に剥離紙をラミネートし、冷却後1mの長さ
に裁断して板状成形シール材を夫々製造した。
【0013】
【表1】
【0014】上記の実施例及び比較例により製造した夫
々の板状成形シール材の試料について、釘穴シール性、
屋根下葺防水シートとの接着性及び施工時の作業性につ
いて下記の通り試験した。 1)釘穴シール性 上記の夫々の試料について、釘穴シール性を試験するた
め、JIS A5423に規定した耐透水性試験の方法
に準じて釘穴シール性試験を行った。即ち、釘穴シール
性試験は、常態(常温で釘打ち、釘の寸法は径2.15
mm×長さ38mm)の他、乾湿劣化(60℃のオーブ
ンにて24時間熱処理後、25℃の水中にて24時間浸
漬を1サイクルとして6サイクル実施)、及び動的劣化
(繰返し疲労破断試験機を用い、常温で釘打ちした試験
体の釘の頭部を36mm/minの速度で左右に2mm
づつ25往復動かす)の3条件で行った。かゝる3条件
の釘穴シール性試験を夫々行い漏水の有無を測定した。
尚、同一試料につき10試験体を作製して試験した。 2)屋根下葺防水シートとの接着性 上記の夫々の試料について、屋根下葺材に対する接着性
を試験するため、下葺材として珪砂を表面に散布処理し
たゴムアスファルトルーフィングから成る下葺防水シー
トを用い、JIS A6910に規定する接着性試験に
よって接着強度(Kgf/cm)を測定した。 3)施工作業性 上記の夫々の試料について、施工作業性を試験するた
め、吊り子の下部底板の大きさに合わせて長さ方向を切
断した後、下面の剥離紙を剥がして、予め敷設したゴム
アスファルトルーフィングの上へ貼り付け、更に上面の
剥離紙を剥がして吊り子の固定用基板を該試料の上面に
載置し、次でその上面から釘打ちして該下葺防水シート
の下面の下地合板に釘止めし、夫々の施工作業の難易度
を調べた。
【0015】夫々の試料についての上記の1)乃至3)
の試験結果の性能を、下記する夫々の試験性能の評価の
判定基準に基づいて、◎○△×の4段階で評価した。そ
の評価結果は表1に示す通りである。表中、「St.A
s.60〜80」は、針入度60〜80のストレートア
スファルトを意味する。
【0016】4)製造作業性 一方、別途に、表1に示す配合材料の配合量の異なる上
記実施例1〜7の試料を製造する際の混練、押出し成形
などの製造の難易度についても、下記する性能評価の判
定基準に基づいて、◎○△×の4段階で評価した。その
評価結果は表1に示す通りである。
【0017】上記の1)〜4)の試験の夫々の性能評価
◎○△×判定基準を下記する。 1)釘穴シール性 試験体10個中全部合格 …◎ 8〜9個合格…○ 6〜7個合格…△ 5個以下合格…× 2)屋根下葺防水シートとの接着性 接着強度4.0Kgf/cm以上 …◎ 2.0〜4.0Kgf/cm以上…○ 0.5〜2.0Kgf/cm以上…△ 0.5Kgf/cm以下 …× 3)施工作業性 施工し易い …◎ 普 通 …○ やゝ施工し難い…△ 施工し難い …× 4)製造作業性 製造し易い …◎ 普 通 …○ やゝ製造し難い…△ 製造し難い …×
【0018】上記の表1から明らかな通り、板状成形
ール材を組成する配合材料として、針入度60〜100
のストレートアスファルト20〜60重量%、プロセス
油10〜50重量%、合成ゴム5〜15重量%、粘着付
与剤樹脂5〜15重量%、無機粉末0〜25重量%の範
囲において配合する限り、釘穴シール性、下葺材との接
着性、施工作業性及び製造作業性の全てにおいて良好な
性能を示すことが分かる。
【0019】実施例8 次に、上記の板状成形シール材の厚さが釘穴シール性に
及す影響について調べるべく、上記実施例1と同じ配合
材、配合量、製造方法で、厚さ1.0mmの他に、厚さ
0.5mm、0.7mm、2.0mm、の厚さを有する
板状成形シール材試料ABCDを作製し、その試験体1
0個づつについて上記と同じ釘穴シール性試験を行い、
上記と同様の性能評価の判定基準で評価した。その結果
を下記表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】表2から明らかなように、本発明のシール
材を板状に成形した場合は、優れた釘穴シール性を確保
するには厚さ1mm以上の厚さが必要であることが分か
る。
【0022】実施例9 次に、上記の本発明の板状成形シール材を使用して、金
属製葺板はぜ葺構法を用いた本発明の屋根の防水施
の1例を添付図面に基づいて説明する。3寸5分勾配
の片流れ屋根骨組(屋根面積15m)に、その流れ長
さ3mの全長に亘り、40mm×45mm角の木の複
数本を軒先に沿い400mm間隔で平行に配設し、その
上面に、12mm厚の合板をこれら木に釘止めして屋
根下地を形成し、その上面全面に、珪砂を表面に散布被
覆し、裏面に貼着層を有する2mm厚の屋根下葺防水シ
ートを敷設貼着した。該屋根下葺防水シートとしては、
アスファルトルーフィング、加硫ゴムシート、非加硫ゴ
ムシートなど任意のものを使用できる。また、アスファ
ルトルーフィングを使用する場合は、その芯材としてラ
グ原紙、合成繊維不織布、ガラス繊維不織布或いはこれ
らの混抄繊維不織布を使用できるが、寸法安定性並びに
耐腐食性の良いポリエステル合成繊維不織布やガラス繊
維不織布が好ましい。また、芯材の両面に塗覆するアス
ファルトとしては、ブローンアスファルト又は合成ゴム
や合成樹脂で改質したいわゆるポリマー改質アスファル
トなどが使用できる。次に、このように敷設された該下
葺防水シートの上面に、各木に対応するその木の長
さ方向に沿い、所定間隔を存して亜鉛鉄板製などの耐腐
食性金属製吊り子を配置し、釘打ちして屋根下地に固定
するに当たり、その各吊り子を固定する位置に予め本発
明の板状成形シール材を該下葺防水シート面に貼着し、
その各シール材上面に吊り子の固定用基板を載置し、そ
の上面から釘打ちして、各吊り子を該板状成形シール材
を介して該屋根下地に釘止めして簡単に釘穴シール施工
を完了する。これを、添付図面に基づいて詳述する。本
発明の板成形シール材は、図1に示すように、幅25
mm〜100mm程度の範囲から選んだ例えば、幅60
mmの吊り子2の矩形状の固定用基板2a(長さ20m
m)と同じ面積を有し、且つその保存、取扱いを円滑、
容易にするために、シリコーン加工したクラフト紙など
から成る剥離紙3,3を両面にラミネートして成るもの
を多数用意しておき、その下面の剥離紙3を剥がして、
図2に示すように、前記の屋根下葺防水シート5の上面
に、各吊り子2の固定用基板2aを載置する位置に夫々
載置接着し、次にその各矩形状の板状成形シール材1の
上面の剥離紙3を剥がして、その上面に各吊り子2の固
定用基板2aを重合貼着してその夫々の配設位置に吊り
子2,2,…を固定する。次に、この各固定状態の各吊
り子2の該固定用基板2aにその上面から複数本の亜鉛
メッキ釘4(径2.15mm×長さ38mm)を釘打ち
し、その基板2a、矩形状の該板状成形シール材1、屋
根下葺防水シート5を介して、屋根下地6とその裏面に
通して各木7に各吊り子2を釘止め固定する。かくし
て、各吊り子2を釘軸廻りに良好な釘穴シール性を与え
る該板状成形シール材1を介しての該屋根下地6への釘
止め施工作業が容易迅速に行うことができる。かくし
て、図2示のように、各木7に対応する位置で、その
流れ長さ方向に例えば600mm間隔を存して一線に並
び配置固定された吊り子列2,2,…が配設される。2
bは、該固定用基板2aから垂直に立ち上がり且つ上端
部を下向きのコ字状に折り曲げて形成した吊り子本体を
示す。次で、従来の亜鉛鉄板製などの耐腐食性の長尺の
金属製葺板8の多数枚を下記に詳述するように、各吊り
子列2,2,…列を介して順次はぜ葺施工を行う。各
葺板は、予め次のように製造しておいたものを使用す
る。即ち、例えば、板厚0.4mmのロール巻きされた
長尺の幅914mmの帯状の亜鉛鉄板を中央部から縦に
2枚裁ちし、更に、3mの長さに裁って、幅455m
m、長さ3mmの寸法の葺板とし、更にこれをロール
成形機により、働き幅8a400mmをもつ中央板部を
残してその両端部を折り曲げ加工し、その一端部を立ち
上がり15mmの断面コ字状のはぜ部8bとその他端に
立ち上がり14mmの断面コ字状のはぜ部8cとを形成
して成るものである。このように、はぜ加工した金属製
葺板8の多数枚を使用し、図3示のようにはぜ葺きす
る。即ち、屋根下地防水シート5の上面にその各葺板8
のその平坦な中央板部8aを載置し、相隣る葺板8,8
の一方の葺板8の一端のはぜ部8bを図3及び図4
(a)に示すように屋根の流れ長さ方向に並ぶ各吊り子
2の吊り子本体2bの上面に沿って重合係止せしめる一
方、その他方の葺板8の他端のはぜ部8cを、吊り子本
体2bの下面に重合させて、該吊り子2を介してその両
側の相隣る葺板8,8が互いに連係重合するようにして
順次敷設する。次で、このように形成された連係重合部
9を図4(b)、図4(c)、図4(d)の順序ではぜ
巻きしてその平はぜ巻き部9を形成し雨仕舞施工を行う
ことにより、図5示のように屋根の防水施工法を完了す
る。
【0023】上記の本発明の防水施工法から明らかなよ
うに、板状成形シール材1を下地防水シート5の上面
に、吊り子2を釘止めすべき位置に貼着し、その上面に
吊り子2の固定用基板2aを重合、釘止めし、各吊り子
列2,2,…の上下面に相隣る葺板8のはぜ部8b,8
cを単に重ねてはぜ巻きするだけで簡単且つ迅速に屋根
の防水施工が得られ、従来のように、シール材を、吊り
子と吊り子の上下面に重ねる相隣る葺板8のはぜ部との
間に挿入介在せしめてはぜ巻きする防水施工法に比し、
施工作業が容易且つ迅速に得られる。
【0024】而も、上記の施工法により得られた本発明
の屋根の防水施工体は、吊り子2を、1mm厚以上の板
状成形シール材1を介して該下地防水シート5に釘止め
固定せしめた構造を有するので、はぜ巻き部9より万一
雨水が内部へ侵入して来た場合でも、該釘4の軸廻り
は、厚さ1mm以上の板状成形シール材1の優れた釘穴
シール性により、該釘軸廻りよりの雨水の侵入し漏水す
ることを完全に防止できる一方、その浸水雨水を、下地
防水シート5の上面を流下し、軒先の隙間より外部に排
出される。従来の防水工法では、その防水後に、該はぜ
巻き部に介入させたシール材を通して雨水が侵入した後
は、吊り子を釘止めしている釘軸廻りに生ずる釘穴より
の雨水の侵入漏水が不可避であった不都合を解消するこ
とができる。また、該板状成形シール材1は、釘穴シー
ル性と下葺防水シートとの接着性に優れているので、施
工後、長い年月を経過する間に、金属製葺板が環境温度
の変動により膨脹収縮を繰り返し、これに伴い、釘穴が
拡大しても、該シール材の優れた弾性と接着性により釘
穴とのシール性が確保でき、長期に亘り漏水防止を保証
する信頼性の高い屋根の防水施工体を提供することがで
きる。
【0025】
【発明の効果】このように本発明の請求項に係る屋根
の防水施工法によれば、従来の吊り子とその両面に重ね
る金属製葺板との間にシール材やコーキング材を挿入介
在せしめる施工法の煩わしい作業を回避でき、単に、成
形板状シール材を下葺防水シート面上に吊り子を固定す
べき位置に貼着し、その上面に吊り子の固定用基板を重
合し釘止めする簡単な作業により、迅速に釘穴からの漏
水を防水することができる。この場合、請求項2又は3
に係る組成物から成る板状成形シール材を使用すること
により、製造作業性、施工作業性、下地との接着性及び
釘穴シール性の全てに優れた屋根の防水施工体が得られ
る。かくして得られた本発明の屋根の防水施工体は、該
下葺防水シート面に請求項2又は3に係る板状成形シー
ル材を介して吊り子を屋根下地に釘止め固定した構成と
したので、その上面に吊り子を介して葺いた金属製下葺
板がその施工後の長期に亘り強風などで振動し、或いは
気温の変化による膨脹収縮を繰り返されて釘穴が拡大し
ても、優れた釘穴シール性を長期に亘り維持でき、長期
に亘り良好な屋根の防水施工体を確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール材の実施の1例を吊り子と対比
して示した斜面図である。
【図2】本発明の屋根の防水施工法の施工過程における
一部の斜面図である。
【図3】本発明の屋根の防水施工法の施工例の一部を裁
除した図2示の拡大断面図である。
【図4(a)〜(d)】本発明の屋根の防水施工法の1
例のはぜ巻き過程を説明する拡大断面図である。
【図5】本発明の屋根の防水施工を完了した状態の屋根
の一部の斜面図である。
【符号の説明】
1 板状成形シール材 2 吊り子 2a 吊り子の固定用基板 2b 吊子本体 3 剥離紙 4 釘 5 下葺防水シート 6 屋根下地 8 金属製葺板 8a 中央板部 8b はぜ部 8c はぜ部 9 連係重合部、はぜ巻き部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 相臺 淳吉 東京都足立区千住東2丁目23番4号 日 新工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−1567(JP,A) 特開 平3−166286(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製葺板はぜ葺構法を用いる屋根の
    防水施工法において、屋根下地の上面に屋根下葺防水シ
    ートを敷設し、その上面に複数個の吊り子を各木の長
    さ方向に間隔を存して配設する個所に吊り子の固定用基
    板と同じ面積を有する板状成形シール材を配設し、その
    各板状成形シール材の上面に各吊り子の固定用基板を重
    合接着し、この状態で各吊り子の固定用基板を該屋根下
    地に釘止めすることを特徴とする屋根の防水施工法。
  2. 【請求項2】 該板状成形シール材は、針入度60〜
    00のストレートアスファルト20〜60重量%、プロ
    セス油10〜50重量%、スチレン系合成ゴム5〜15
    重量%及び粘着付与剤樹脂5〜15重量%から成る組成
    物の混練成形物であり、且つ厚さ1mm以上である請求
    項1記載の屋根の防水施工法
  3. 【請求項3】 該板状成形シール材は、請求項2記載の
    組成物に更に25重量%以下の無機粉末を添加して成る
    組成物の混練成形物であり、且つ厚さ1mm以上である
    請求項1記載の屋根の防水施工法
  4. 【請求項4】 金属製葺板はぜ葺構法を用いる屋根の
    防水施工体において、各木の長さ方向に間隔を存して
    配設された各吊り子を、その固定用基板下面と屋根下地
    の上面に敷設した防水シート上面との間に請求項2又は
    3記載の板状成形シール材を介在させた状態で該屋根下
    地に釘止めすることを特徴とする屋根の防水施工体。
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