JP2580064B2 - カッティングマット兼用のデスクマット及びその製造方法 - Google Patents

カッティングマット兼用のデスクマット及びその製造方法

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JP2580064B2 JP2182848A JP18284890A JP2580064B2 JP 2580064 B2 JP2580064 B2 JP 2580064B2 JP 2182848 A JP2182848 A JP 2182848A JP 18284890 A JP18284890 A JP 18284890A JP 2580064 B2 JP2580064 B2 JP 2580064B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、ポリ塩化ビニルから成る表面層・中間層・
底面積の三層構造を備え各三層は互いに異なる硬さを有
するカッティングマット兼用のデスクマット及びその製
造方法に関する。
【従来の技術】
従来のデスクマットにおいては、一般的に事務用に用
いられているものとしては単一層のデスクマット又はカ
ッティングマットの2種類のマットがある。一般的な単
一層のデスクマットは筆記具の使用上、可塑剤の含有量
が35〜45PHRの中程度の硬さのポリ塩化ビニリ(PVS)製
の透明なマットが用いられている。またカッティングマ
ットでは一般的に第6図で示すように、所定の面積の2
層41,42の合成樹脂シートを重ね合わせ、ダイプレス40
で加熱加圧してラミネートした表面層41・底面層42の2
層構造で成り、底面層42は硬質、表面層41は軟質の合成
樹脂で成っている。そして底面層42の厚さは1.5〜2mm、
表面層の厚さはそれぞれ0.5〜0.75mmである。
【発明が解決しようとする課題】
従来の単一層の「デスクマット」にあっては、このマ
ットの上で、コンパスを用いて円を描いたりカッターで
紙等を切断すると、コンパスによる穴やナイフによる傷
痕が残存することは避けられず、その御筆記による時に
傷痕にひっかかるなどして、円滑に筆記できないなどの
不都合が生じるという問題点が生じていた。 そのために、この種のデスクマットは筆記専用となり
用途が狭いものであった。 さらに、従来の単一層のデスクマットの下に、印刷物
や、静電複写機でコピーした書類を長い間、はさんでお
くと、印刷インクやコピーした書類のカーボンがマット
に強固に付着しやすく完全に拭き取ることができなくな
り、他の書類の文字と重なって読みづらくなり、又、透
明度や清潔さが阻害されるという問題点があった。 また、従来の「カッティングマット」であっては、前
記単一層のデスクマットと違い、このマットの上でコン
パスやナイフを使用しても、表面層の柔軟性と柔らかさ
により傷痕は残存せず、元の状態に回復するのである
が、底面層と表面層との硬さの差が大きいため長時間に
及び加熱加圧を必要とするので、ダイプレスで長時間加
熱加圧してラミネートするという生産方式に限定され
る。すなわち、ダイプレス40で加熱加圧する生産方式は
第6図に示すように所定の大きさのPVCシートからなる
表面層41、底面層42の2層を重ねて、これらのPVCを鏡
面仕上げした金属板43の間にはさみ、油圧機に入れて長
時間加熱加圧(約100℃で1時間位)する。この場合各
種の大きさのマットを生産すると同時に、生産効率を上
げるために通常、前記金属板43を多段に積重ね各金属板
の間にPVCを入れて同時にプレスしているがローラタイ
プのサーマルラミネート加工機の生産方式にははるかに
及ばないものである。しかも、ダイプレス方式にあって
は加熱加圧終了後に鏡面仕上げした金属板からPVCを剥
して取り出すという工程上、金属板の鏡面が傷つくこと
を全く避けることはできず、金属板の鏡面上に傷が製品
に転写することにより製品の品質を低下させると共に高
価な金属板の交換という事態を余儀なくされていた。 したがって、以上のようなダイプレスで加熱加圧する
生産方式では生産効率が低く、生産経費が高くなると共
に、又、底面層に極めて高硬度であるため、材料あるい
は製品としてロール状に巻取って運搬、保管ができない
という問題点があった。特に透明にカッティングマット
の生産にあっては、製品を傷をつけることはできないた
め上記理由により生産効率が著しく減殺されるという問
題点があった。 さらに従来見られた透明のプラスチックシートとクッ
ションとして例えば不織布等を2枚重ねたデスクマット
では、上面のシート下にメモなどを入れるにつれて上記
シートがづれやすく、使い勝手が悪いという欠点もあっ
た。 本発明は、叙上の問題点を解決するために開発された
もので、高温度下でラミネートできる硬さの異なる三層
から成るPVC製のマットを提供し、生産効率が高いカレ
ンダー加工に類似したローラタイプのラミネート加工で
生産可能な、しかも底面層に印刷インクやコピーした書
類などのコピーのカーボンが転写しにくく、又、長期間
の経過で付着しても拭き取ることによって完全に取り除
くことが容易な、しかも製品としてもロール状に巻き取
って運搬、保管が可能なカッティングマット兼用のデス
クマット及びその製造方法を提供することを目的として
いる。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のカッティングマ
ット兼用のデスクマット(以下「兼用マット」という)
においては、ポリ塩化ビニルより成り、それぞれの溶融
温度が段階的に異なる表面層11、中間層12、底面層13の
三層構造を備え、前記三層は互いに異なる硬さを有し、
表面層11を最低の硬さ、底面層13を最高の硬さ、中間層
12を表面層11と底面層13の中間の硬さから成り、かつ高
温度下によるサーマルラミネート成形でロール状に巻き
取り可能な柔軟性を有するものである。 上記兼用マット10の各層の可塑剤の含有量を表面層11
は55〜70PHR、中間層12は35〜45PHR、底面層13は15〜25
PHRとすることが好ましい。 さらに、各層の可塑剤の含有量を表面層11から底面層
13へそれぞれ65PHR,40PHR,15PHRとし、各層の厚さを表
面層11から底面層13へそれぞれ0.3mm,0.4mm,0.5mmとす
ることができる。 また、前記兼用マット10の各層を全て透明にするとデ
スクマットとして効果的である。 そして、前記兼用マット10の表面層11外面が砂目に粗
面化され、かつ底面層13外面が平滑であると、用途上効
果的である。 また、前記兼用マット10と緩衝性材料のシートでなる
緩衝マット21を、前記兼用マット10の表面層11が上面に
なるように重ね合わせ、又、この重合した二のマットの
一側縁長手方向の全長を着脱自在に挾持するクリップで
固定することもできる。 さらに、上記の重合した二のマットの上方の兼用マッ
ト10を透明にするとデスクマットとして効果的である。 そして、上記兼用マットの製造方法はカレンダー加工
によりそれぞれ表面層、中間層、底面層を成形し、前記
表面層と中間層を加熱ローラを通過させて両層をラミネ
ート成形し、ついで、この表面層と中間層のラミネート
シートの前記中間層側と前記底面層を加熱ローラを通過
させてラミネート成形することを特徴とする。 さらに前記底面層と中間層を、それぞれ厚さ0.25mmに
カレンダー加工により成形されロール状に巻き取られた
長尺のシート二層を加熱ローラを通過させて底面層をラ
ミネート成形すると共に、厚さ0.2mmにカレンダー加工
により成形されロール状に巻き取られた長尺のシート二
層を加熱ローラを通過させて中間層をラミネート成形す
ることができる。
【作用】
上記のように構成された兼用マット10の表面層11が三
層中で最低の硬さであるので最高の柔軟性および弾力性
があり、筆記具との相性が良く、またコンパスやナイフ
によりピンホールや切傷の傷痕を塞ぐという優れた回復
性を持っている。そして最高の硬さを持つ底面層13は縮
みや形くずれを防ぐ適当な構造上の強さを有しているの
で、前記表面層11に生じたピンホールや切傷などの傷痕
を塞ぐための強力な働きをし、さらに底面層13の下にコ
ピーをした紙を敷いてもコピーのカーボンが底面層13に
転写しない。また中間層12は表面層11と底面層13の中間
の硬さであるので、加熱加圧時の表面層11と底面層13と
の温度操作上における著しい差を解消して、いわば仲介
の役目を果たして、カレンダー加工類似のローラタイプ
のサーマルラミネート加工を可能とし、さらには表面層
11と底面層13を結合するときの緩衝剤として寄与する。 したがって、兼用マット10は全体として、カッティン
グマットとしての機能を有し、筆記具で書きやすく、机
などの面の形状によくなじみ、兼用マットの下にコピー
した書類を敷いてもコピーのカーボンが転写しにくいと
いう優れた機能を示すものである。 さらに、兼用マット10と緩衝マット21とを重ね合わ
せ、クリップで挾持した兼用マットにおいては、緩衝マ
ット21により兼用マットのクッション性をより一層富ま
せると共に、兼用マットをずれないように機能し、さら
にクリップの働きで上方の兼用マット10を前記緩衝マッ
ト21からずれないように作用し、しかも兼用マット10と
緩衝マット21間にコピーした書類などを挿入することが
できる。
【実施例】
実施例について図面を参照して説明すると、第1図お
よび第2図において、本発明の兼用マット10は表面層11
と中間層12と底面層13の三層構造から成り、各層11,12,
13,はそれぞれ互いに異なる硬さを有するポリ塩化ビニ
ル樹脂(PVC)で成り、高温度下でサーマルラミネート
されたものである。 そして、前記表面層11は三層中、最低の硬さであり、
底面層13は最高の硬さ、中間層12は表面層11と底面層13
の中間の硬さで形成し、かつ各層はロール状に巻き取り
可能な柔軟性を有するものである。 PVCの硬さ及び溶融温度は可塑剤の含有量に関係して
いる。すなわち可塑剤の含有量が多くなるほどPVCの柔
軟性は大きくなり、溶融温度が低くなる。 塩化ビニル樹脂には、塩化ビニルホモポリマーの他、
塩化ビニルと他の単量体、例えばエチレン、プロピレ
ン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、マレイン酸エステル等との
コポリマーや塩化ビニル樹脂と他の機能とのブレンド樹
脂も含まれる。可塑剤としては、各層の成形時にDOP
(ジオクチルフタレート)DBP(ジブチルフタレー
ト)、TCP(トリクレジルホスフェート)BBP(ブタル酸
ブチルベンジル)等が数種用いられる。そこで可塑剤の
含有量をPHR(樹脂100部(重量)当たりに含まれている
可塑剤の量)で表わすと、各層の可塑剤の含有量がそれ
ぞれ表面層11は55〜70PHR,中間層12は35〜45PHR,底面層
13は15〜25PHRが適当であり、好ましくは、表面層11が6
0PHR,中間層12が40PHR,底面層13が15PHRである。 さらに各層の厚さはそれぞれ表面層11は0.2〜0.3mm好
ましくは0.3mm、中間層12は0.3〜0.4mm好ましくは0.4m
m、底面層13は0.5〜0.7mm好ましくは0.5mmであることが
望ましい。 また柔らかいPVCの特性は、柔軟性および弾力性が増
し、引張り強さは低くなり、溶融温度は低くなる。硬い
PVCの特性は前記柔らかいPVCの逆である。 したがって、表面層11の柔らかさと柔軟性および弾力
性は、この表面層11の上でコンパスやナイフを使用して
も、生じたピンホールや切傷などの傷痕を塞いで元々の
平滑さを回復することを容易にさせるものである。 底面層13の硬さは、兼用マット10への大きな張力によ
る破壊を防ぐように機能するので、兼用マット10全体の
耐久性を向上させる。 さらに底面層13の硬さは縮みや形くずれを防ぐ適当な
構造上の強さを有しているので、前記表面層11に生じた
コンパスやナイフなどの切傷による傷痕を防ぐための強
力な働きをしている。 すなわち、表面層11は前記傷痕を塞ぐ回復性を有して
いるものの、基本的には表面層11自体は局部的に切断さ
れているのであり、切断されていない部分が傷痕が塞ぐ
ように使用するものである。したがって、傷痕が極端に
長く、また深しものであったり、使用回数が増えるにし
たがって傷痕が増加すると、表面層11は分離して使用不
可能になってしまう。 しかしながら、表面層11は中間層12を介して底面層13
に溶着しているので、たとえ表面層11に多数の傷痕が生
じても底面層13の縮みや形くずれを防ぐ強さが、表面層
11に生じた傷痕を塞ぐように表面層11を助ける働きをす
るもである。 また、底面層13はこの底面層13の下に印刷物やコピー
した書類を室温で長期にわたって敷いていても、底面層
13が印刷インクやコピーのカーボン粉を吸収しない、つ
まりコピーのカーボン粉が底面層13面に転写しにくく、
又、転写しても拭き取ることによって容易に取除き、底
面層13が汚れるという事態を避けられる。 さらに、中間層12は表面層11と底面層13の中間の硬さ
であるので、表面層11と中間層12とを高温下でサーマル
ラミネートし、次いで中間層12と底面層13を高温下でサ
ーマルラミネートする場合、それぞれの溶融温度差は大
きくなる。 したがって中間層12を設けることにより短時間での量
産が可能なローラタイプのサーマルラミネート加工を可
能にしている。しかもこのローラタイプのサーマルラミ
ネート加工では、ローラ面の鏡面に傷がつくことはない
ので品質も安定する。 また、前記兼用マット10の各層11,12,13が全て透明で
あれば、表面層11を上面にして兼用マット10や机やテー
ブルなどの物体上に載置して、該物体と兼用マット10間
にコピーした書類などを挿入して該書類の内容を明確に
視認することができる。 さらに、前記兼用マット10の表面層11外面を砂目に粗
面化し、かつ底面層13外面を平滑にすると表面層11外面
を上面にして、この上でコンパスやカッターなどを使用
して切傷をつけても、表面層11外面が砂目に粗面化して
いるので傷痕はより一層見えにくくなり、また切断物の
すべりを少なくするので切断作業を容易にし、なおかつ
上記のように各層11,12,13を全て透明な材料で製造する
と表面層11面は半透明になるが兼用マット10の下に敷い
た書類を容易に視認することは可能である。 そして表面層11外面を上面にすれば表面層11の柔らか
さによりボールペンや万年筆などの硬質な筆記具に相性
が良く、底面層13外面を上面にすれば底面層13の硬さと
平滑面により鉛筆などの軟質な筆記具に相性が良いの
で、各用途に応じて使い分けることにより、より一層楽
に筆記することができる。 尚、各層に使用する他の添加剤については、通常使用
されている安定剤、滑剤、顔料、充填剤、紫外線吸収剤
等の添加剤が使用でき、何ら制限されるものではない。 次に上記兼用マット10の製造工程の実施例を第5図を
参照して、特に、兼用マット10の各層のPVCの硬さすな
わち可塑剤の含有量(以下PVCの硬さをPHRで表わす)が
それぞれ表面層11が60PHR,中間層12が40PHR,底面層13が
15PHRで、各層の厚さがそれぞれ表面層11が0.3mm、中間
層12が0.4mm、底面層13が0.5mmである場合について説明
する。 第1工程は、底面層13を製造する工程であり、図示せ
ざるカレンダー加工により厚さ0.25mmで硬さ15PHRの長
尺のPVCシートが成形されロール状に巻き取られ、この
ロール2巻から引き出された2層のPVCシートが重ね合
わされて、上下に配設され互いに圧接離自在の二の高温
の加熱ローラ31,32間を通過させ、次いで冷却されてラ
ミネートされ、厚さ0.5mmで硬さが15PHRである底面層13
のPVCシートが製造されロールに巻き取られる。可塑剤
としては、分子量の大きいセバチン酸、アジピン酸、フ
タル酸等とポリエスチレングコールやポリプロピレング
リコール等の多価アルコールとの反応生成物であるポリ
エステル系可塑剤、エポキシ化大豆油やエポキシ化アマ
ニ油等のエポキシ化オイルなどのエポキシ可塑剤、常温
で固体でなるジシクロヘキシルフタレート、アルコール
の炭素数が9以上であるフタル酸エステル等のフタル酸
系可塑剤、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル等の
多価アルコールエステル系可塑剤、トリオクチルトリメ
リテート、トリノニルトリメリテート、トリデシルトリ
メリテート等のトリメリツト酸系可塑剤がある。 第2工程は、中間層12を成形すると同時に、この中間
層12、表面層11を高温下でサーマルラミネートする工程
であり、第5図に示すようにカレンダー加工により成形
されロール状に巻き取られた中間層を成す厚さ0.2mm、
硬さ40PHRの長尺のPVCシートのロール2巻と、同じくカ
レンダー加工により成形された厚さ0.3mm、硬さ60PHRの
表面層11を成すPVCシートのロール1巻から引き出され
た、それぞれ2層及び1層のPVCシートを重ね合わされ
て、第1工程と同様に配設した高温の加熱ローラ31,32
間を同時に通過させ、ついで冷却されてラミネートされ
る。すなわち中間層12を成す厚さ0.2mm、硬さ40PHRのPV
Cシートの2枚がラミネートされて厚さ0.4mm、硬さ40PH
Rである中間層12が形成されると同時に該中間層12に厚
さ0.3mmで、硬さ60PHRの表面層11がラミネートされる。
尚、上記工程中、中間層12の成形工程を表面層11とラミ
ネート工程とは別個の成形工程により行っても良い。 第3工程は、前記第1工程で成形された厚さ0.5mm、
硬さ15PHRの底面層13と、前記第2工程で成形された厚
さ0.4mm、硬さ40PHRの中間層12と、厚さ0.3mm、硬度60P
HRの表面層11とのラミネートシートとを高温下でサーマ
ルラミネートする工程である。すなわち、 第1工程で成形された底面層13と、第2工程で成形さ
れた中間層12と、表面層11のラミネートシートとを底面
層13と中間層12が接合面になるように重ね合わせて第1
工程と同様の高温の加熱ローラ31,32間を通過させ、つ
いで冷却されて最適の高温下でサーマルラミネートし、
本発明の兼用マット10が完成する。この兼用マット10は
ロール状に巻き取られて後に適当な大きさに裁断され製
品化される。 上記工程において、表面層11と中間層12との硬度、そ
して中間層12と底面層13との硬度は近似しており、それ
ぞれの溶融温度差が小さいため、このようなローラタイ
プの高温下でのサーマルラミネート加工が始めて可能と
なったものである。 なお、兼用マット10の表面層11に砂目に粗面化するた
めには、第5図に示すように第3工程のエンボスローラ
33,34でラミネートした直後に砂目状の外表面を有する
エンボスローラ33と鏡面仕上げの外表面を有するローラ
34とを互いに圧接離自在に設け、これらのエンボスロー
ラ33とエンボスローラ34間に前記エンボスローラ33,3
4、完成したラミネートシートを該シートの表面積11が
エンボスローラ33側に接するように通過させることによ
って形成することができる。 なお、各層が高温下でサーマルラミネートされる前の
ロール状に巻き取られたPVCのシートは図示せざるカレ
ンダー加工機により厚さ0.4mmより薄いものであり、各
層を所望の厚さにするためには前記0.4mmより薄いシー
トを何枚か高温下でラミネートして成形する。カレンダ
ー加工においてPVCシートを成形する際、塩化ビニル樹
脂と可塑剤の他通常使用されている添加剤である安定
剤、滑剤、顔料、充填剤、紫外線吸収剤などを配合し、
次いでミキシングロールやバンバリー、エキストルーダ
などで混練され、カレンダーロールで圧延される過程に
おいて、溶融混練された原料内に直径0.4mm以上の気泡
が発生するため、厚さ0.4mm以上のシートでは内部に気
泡が残存してしまう。そこで0.4mmより薄いPVCシートを
成形することによって、発生した気泡を全て空気中に放
出してシート内への気泡の残存を防ぐようにしている。 次に、前述の兼用マット10を使用した別のカッティン
グマット兼用のデクスマットの実施例について第3図お
よび第4図を参照して説明する。 このカッティングマット兼用のデスクマットは、前述
の兼用マット10と不織布あるいはフェルト又はゴム、プ
ラスチック、紙などの緩衝性材料のシートでなる緩衝マ
ット21を、前記兼用マット10が上面になるように重ね合
わせ、この重合した二のマット10,21の一側縁の長手方
向全長を、第4図に示すように断面で2等辺三角形の頂
点を切り欠いた形状の可撓性を有するプラスチック製の
クリップで着脱自在に挟持して固定したものである。し
かも兼用マット10は該兼用マット10の表面層11が上面に
なるように緩衝マット21に重ね合わせている。 このカッティングマット兼用のデスクマットは、緩衝
マット21がクッション性に富み、かつマット全体を載置
する机などの物体との接触面間の磨擦係数を増大させる
ので、兼用マットのクッション性をより一層向上させて
兼用マット10上での筆記作業をしやすくすると共に、兼
用マットをずらす方向に力が作用しても兼用マット10は
クリップ22を介して緩衝マット21に固定されているので
容易にずれることはない。さらに重合した前記二の兼用
マット10と緩衝マット21の一側縁がクリップ22で固定さ
れているので兼用マット10と緩衝マット21間にコピーし
た書類などを挿入しておくことができ、該書類は兼用マ
ット10の底面層13面に接触することになるのでコピーの
カーボンが底面層13に転写しにくい。又、万一長期間保
存により転写してもこれを容易に拭き取ることができ
る。 さらにクリップ22はそれ自体の可撓性で着脱自在であ
るので兼用マット10および緩衝マット21を離脱してそれ
ぞれを単独で使用できる利点がある。例えば兼用マット
10は底面層13面の硬く平滑な面を上面にして鉛筆などの
軟質な筆記具で筆記するために用いることができ、緩衝
マット21はそのクッション性を利用してスタンプ台とし
て活用することができる。又、両マット10,21をクリッ
プ22を外さずに裏返して同様に使用することも可能であ
る。
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、
以下に記載されているような効果を奏する。 生産効率が高く、しかも傷がつかない高品質の製品を
生産可能とするローラタイプのラミネート加工で高温度
下でラミネート成形でき、しかも製品としてもロール状
に巻き取って運搬、保管が可能な、しかも印刷インクや
コピーした書類などのコピーのカーボンを底面層に付着
しにくく、又、付着しても取り除くことか容易で、表面
層においては筆記具との相性が良くかつコンパスやナイ
フなどの切傷による傷痕を塞いでしまう優れた回復性を
有するカッティングマット兼用のデスクマットを提供す
ることができた。 さらに、各層の可塑剤の含有量を表面層55〜70PHR、
中間層は35〜45PNR、底面層は15〜25PHRとし、好ましく
は、表面層から底面層へそれぞれ65PHR,40PHR,15PHRと
し、各層の厚さを表面層から底面層へそれぞれ0.3mm,0.
4mm,0.5mmとしたので、上述の効果に加え不良率の低い
高品質で生産効率の高いカッティングマット兼用のデス
クマットを提供することができた。 また、上記兼用マットの各層が全て透明として特に兼
用マット下の書類の内容を容易に識別でき有用なマット
である。 さらに上記兼用マットの表面層外面を砂目に粗面化
し、かつ低面層外面を平滑にしたので、表面層において
は表面層に付けられた傷痕をより一層見えにくくし、紙
等の切断物のすべりを少なくすることができ、切断作業
を安全かつ容易にでき、さらに底面層外面では軟質な筆
記具での筆記を容易にしている。 また、上記兼用マットと、緩衝性材料のシートでなる
緩衝マットを、前記兼用マットの表面層が上面となるよ
うに重ね合わせ、この重合した両マットの一側線長手方
向全長を着脱自在に挾持するクリップで固定したので、
より一層クッション性が良く、しかも容易に横ずれせ
ず、用途の広いカッティングマット兼用のデスクマット
を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のカッティングマット兼用のデスクマ
ットの斜視図、第2図は第1図に示すマットの各層を示
す要部断面図、第3図および第4図は他のカッティング
マット兼用のデスクマットを示すもので、第3図は斜視
図、第4図は要部断面図、第5図は本発明にかかる兼用
マットのローラタイプのサーマルラミネート加工工程
図、第6図はダイプレス生産方式の説明図を示すもので
ある。 10……兼用マット、11……表面層、12……中間層 13……底面層、21……緩衝マット 22……クリップ、31……加熱ローラ 32……加熱ローラ、33……エンボスローラ 34……エンボスローラ

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニルより成り、それぞれの溶融
    温度が段階的に異なる表面層、中間層、底面層の三層構
    造を備え、前記三層は互いに異なる硬さを有し、表面層
    を最低の硬さ、底面層を最高の硬さ、中間層を表面層と
    底面層の中間の硬さから成り、かつ高温度下によるサー
    マルラミネート成形でロール状の巻き取り可能な柔軟性
    を有するカッティングマット兼用のデスクマット。
  2. 【請求項2】各層の可塑剤の含有量を表面層は55〜70PH
    R、中間層は35〜45PHR、底面層は15〜25PHRとし、各層
    の厚さを表面層から底面層へそれぞれ0.2〜0.3mm,0.3〜
    0.4mm,0.5〜0.7mmとした請求項1記載のカッティングマ
    ット兼用のデスクマット。
  3. 【請求項3】各層の可塑剤の含有量を表面層から底面層
    へそれぞれ60PHR,40PHR,15PHRとし、各層の厚さを表面
    層から底面層へそれぞれ0.3mm,0.4mm,0.5mmとした請求
    項1又は2記載のカッティングマット兼用のデスクマッ
    ト。
  4. 【請求項4】各層が全て透明である請求項1記載のカッ
    ティングマット兼用のデスクマット。
  5. 【請求項5】請求項1記載マットの表面層外面が砂目に
    粗面化され、かつ底面層外面が平滑であるカッティング
    マット兼用のディスクマット。
  6. 【請求項6】請求項1又は4記載の兼用マットと緩衝性
    材料のシートでなる緩衝マットを、前記兼用マットの表
    面層が上面となるように重ね合わせ、この重合した二の
    マットの長手方向の一側縁に全長を着脱自在に挾持する
    クリップで固定したことを特徴とするカッティングマッ
    ト兼用のデスクマット。
  7. 【請求項7】カレンダー加工によりそれぞれ表面層、中
    間層、底面積を形成し、前記表面層と中間層を加熱ロー
    ラを通過させて両層をラミネート形成し、ついで、この
    表面層と中間層のラミネートシートの前記中間層と前記
    底面積を加熱ローラを通過させてラミネート成形するこ
    とを特徴とするカッティングマット兼用のデスクマット
    の製造方法。
  8. 【請求項8】厚さ0.25mmにカレンダー加工により成形さ
    れ、ロール状に巻き取られた長尺のシート二層を加熱ロ
    ーラを通過させて底面層をラミネート成形すると共に、
    厚さ0.2mmにカレンダー加工により成形されたロール状
    に巻き取られた長尺のシート二層を加熱ローラを通過さ
    せて中間層をラミネート成形する請求項7記載のカッテ
    ィングマット兼用のデスクマットの製造方法。
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