JP2579763Y2 - 分級機 - Google Patents

分級機

Info

Publication number
JP2579763Y2
JP2579763Y2 JP2622492U JP2622492U JP2579763Y2 JP 2579763 Y2 JP2579763 Y2 JP 2579763Y2 JP 2622492 U JP2622492 U JP 2622492U JP 2622492 U JP2622492 U JP 2622492U JP 2579763 Y2 JP2579763 Y2 JP 2579763Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
gas
main body
supply device
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2622492U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0585449U (ja
Inventor
石川剛
Original Assignee
三井鉱山株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井鉱山株式会社 filed Critical 三井鉱山株式会社
Priority to JP2622492U priority Critical patent/JP2579763Y2/ja
Publication of JPH0585449U publication Critical patent/JPH0585449U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2579763Y2 publication Critical patent/JP2579763Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Means For Separation Of Solids (AREA)
  • Cyclones (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は分級機に関し、特に、
投入される粉粒状の原料に気流を作用させることによ
り、原料を構成する粒子をその大きさや重さ等に応じて
分離・分別する気流式の分級機に関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】一般に、種々の大きさの
ものが混在している粉粒体を分級する場合には、気流を
作用させることにより粉粒体に遠心力を付与し、この遠
心力によって、粉粒体をその大きさや重さに応じて分離
・分別して分級することが一般的であるが、粉粒体が原
料である段階では、粉粒体は通常いわゆる2次凝集して
おり、従って、前処理として粉粒体を1次粒子に分散す
ることが重要である。
【0003】しかし、この分散処理が不十分であるため
に、目的とする製品を得ることができずに効率の低下を
招いているのが現状である。
【0004】また、従来の分級機にあっては、気流が作
用している遠心場に粉粒体が投入された場合、この粉粒
体が抵抗となって気流に乱れが生じることがあった。こ
のように、遠心場を形成する気流に乱れが生じるように
なると、投入される粉粒体に所定の遠心力が付与されな
くなるため、分級精度が低下することとなる。
【0005】この考案は上記のような問題点を解消する
もので、分級効率および分級精度を向上させることがで
きる分級機を提供することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】この考案は上記の問題
点を解決するために、第1の考案として、堅置き円筒状
をなす本体に、分級すべき原料を前記本体の内部に供給
する原料供給装置と、ガスを前記本体の内部に噴出する
とともに、このガスを前記本体の接線方向に導くベーン
を有するガス供給装置と、前記本体の内部に設けられて
分級室を形成する分級板と、下方に開口する排出管とが
設けられ、前記原料供給装置より供給される原料が、ガ
スの気流の作用によって分級室で分級されたのち前記排
出管より製品として排出される分級機であって、前記原
料供給装置と本体との間に原料導入管を連結し、この原
料導入管の本体側の開口部を、前記ベーンが位置する部
位に開口させたという構成を有しているものである。ま
た、第1の考案を含む第2の考案として、前記原料供給
装置は、原料供給ノズルと、開口部が外方に拡開すると
ともに、この開口部が前記原料供給ノズルの開口部に対
向した状態でわずかに離間させて設ける分散ノズルと、
この分散ノズルと前記原料供給ノズルとの間を密閉する
とともに高圧ガスを供給するガス溜まりとで形成し、さ
らに、前記分散ノズルを前記原料導入管に連結して連通
したという構成を有しているものである。
【0007】
【作用】この考案は上記の手段を採用したことにより、
原料供給装置より供給される原料は、原料導入管を通っ
て本体内部の分級室に導入されたのち、ガス供給装置よ
り噴出するガスの気流の作用で遠心力が付与されるよう
になり、この結果、原料を構成するもののうち大きい粒
子や重い粒子は外側に、また小さい粒子や軽い粒子は内
側にそれぞれ分離され、その状態で排出管より製品とし
て排出されるようになっている。
【0008】このとき、原料導入管を通って分級室に導
入された原料は、ガスの気流を好適に作用させることが
できるようになっている。
【0009】すなわち、原料供給装置と本体とを連結す
る原料導入管は、その本体側の開口部をベーンが位置す
る部位に開口させているため、原料導入管より分級室へ
導入される原料は、ベーンより噴出しているガスの気流
が作用している部位に導かれることとなり、この結果、
分級室に導入された原料に常に所定の遠心力を付与する
ことができるようになり、分級の精度を向上させること
ができるようになっている。
【0010】そして、第2の考案にあっては、上記の分
級処理の前に原料の分散処理を行うことができる。
【0011】まず、ガス溜まりより分散ノズルに高圧ガ
スが流入すると、所謂コアンダ効果によって、分散ノズ
ルの内部が負圧となり、さらに分散ノズルの内壁に高速
の壁面流が生じるようになるため、この壁面流によっ
て、原料が原料供給ノズルより分散ノズルに吸入され、
同時に強力に分散されることとなる。そして、このよう
に分散処理がなされた原料は、原料導入管を通って本体
内の分級室に導かれて分級処理がなされるようになって
いる。
【0012】従って、原料は、強力な分散処理がなされ
たのち分級処理がなされるようになるため、分級効率が
向上することとなる。
【0013】
【実施例】以下、図面に示すこの考案の実施例を説明す
る。
【0014】図1は、この考案による分級機の一実施例
を示す図である。すなわち、図1に示してある分級機
は、略円筒状の本体1に、粉粒体より構成される原料M
を本体1の内部に供給する原料供給装置18と、ガスA
を本体1の内部に噴出するとともに、このガスAを本体
1の接線方向に導くベーン5を有するガス供給装置3
と、分級処理がなされる分級室を本体1と協働して形成
する分級板4と、本体1の内部で分級処理された粉粒体
を製品D、Eとして外部に排出する排出管6、7とを具
え、原料供給装置18より本体1の内部に供給された原
料Mは、ガス供給装置3から噴出するガスAの気流の作
用で分級されたのち、製品D、Eとして排出管6、7よ
り排出されるようにしたものであって、原料供給装置1
8と本体1との間に、この両者を連結するとともに、そ
の本体1側の開口部をベーン5が位置する部位の一部に
開口させた原料導入管13が設けられ、この原料導入管
13によって、原料供給装置18より供給される原料M
が本体1の内部においてその接線方向に案内されるよう
にしている。
【0015】そして、原料供給装置18は、原料Mを投
入する原料供給ノズル17と、この一端部にわずかに離
間して設けられるとともに、その原料供給ノズル17側
の開口部が外方へ開口させた分散ノズル16と、この分
散ノズル16と原料供給ノズル17との間の隙間を密閉
するとともに高圧ガスBを供給するガス溜まり15とで
形成され、この原料供給装置18によって、投入される
原料Mに前処理である分散処理がなされるようになって
いる。
【0016】図1において、本体1は、上方に開口する
円筒状をなすとともに、その底部に外部と連通する粗粉
排出管7が形成されているもので、この本体1の上方開
口部に蓋1aが配置されることにより内部空所が密閉さ
れている。
【0017】この本体1の内部には分級板4が設けられ
る。この分級板4は、中央部に孔を有する円板状をなす
とともに、その上面が径方向外方へ向かうに従って漸次
微少に下方に勾配するように形成され、全体としてほぼ
笠状となっているもので、この分級板4が本体1と同軸
上に設けられることにより、分級板4と蓋1aとの間に
分級室が形成されるようにしている。
【0018】この分級板4は、本体1の内部において微
粉排出管6の端部に連結され、分級板4の孔と微粉排出
管6の開口部とが一致した状態で連通している。この微
粉排出管6は、本体1の底部を貫通して本体1に対して
上下動自在な状態で配設され、これによって本体1の内
部と外部とが微粉排出管6を介して導通するようにして
いるもので、このとき、微粉排出管6はその軸線が本体
1の軸線と一致するように配置される。
【0019】そして、この微粉排出管6の外部の開口部
には外部配管である連通管8が接続され、この連通管8
によって、その先方に取り付けられるバッグ等の微粉捕
集器(図示せず)と、微粉排出管6とが導通するように
している。
【0020】また、このとき、微粉排出管6は、本体1
の外壁に固着される筒状の固定座20に挿通されて上下
動自在な状態で支持されていて、さらに固定座20と微
粉排出管6との間に設けられる連動部材11によって、
微粉排出管6が本体1に対して固定される。
【0021】この連動部材11は、ボルト9とナット1
0a、10bとで形成される。連動部材11の一方を形
成するボルト9は、その雄ねじ部を下方に延出した状態
で固定座20に固着されているもので、このボルト9に
連動部材11の他方を形成するナット10a、10bが
螺合される。
【0022】このナット10a、10bは、微粉排出管
6において本体1の外部に位置する部位に形成される取
付部21に回転自在な状態で取り付けられており、この
ナット10a、10bとボルト9との螺合によって、微
粉排出管6が固定座20に固定されている。そして、ナ
ット10a、10bを回転させた場合には、このナット
10a、10bがボルト9に沿って上下動するようにな
るため、この結果、ナット10a、10bが取り付けら
れている取付部21が微粉排出管6と一体になって上下
動するようになっている。
【0023】一方、分級板4と蓋1aとの間に形成され
る分級室に対応する本体1の部位には、ベーン5を有す
るガス供給装置3を設ける。このガス供給装置3は、本
体1の外周を囲うような環状に形成されているもので、
その内部に密閉された環状のガス案内室2が形成される
とともに、外部より供給されるガスAをガス案内室2の
内部に導入するガス導入管12が連結されていて、この
とき、ガス導入管12はガス供給装置3の外周面の任意
の接線方向より連結される。
【0024】このガス供給装置3の内周側には、その円
周上に、外部よりガス案内室2の内部に導入されたガス
Aをさらに本体1の内部に導くためのベーン5を有して
いる。ここでは、本体1において分級室に対応する部位
に環状の吹出口5aが形成されていて、この吹出口5a
を介してガス案内室2と本体1の内部とが導通するよう
になっており、この吹出口5aの開口部に、複数のベー
ン5が本体1の接線方向に向いた状態で周方向に等配に
位置するようにしている(図2参照)。
【0025】そして、このガス供給装置3は、外部より
導入されるガスAを吹出口5aを介して本体1の内部に
噴出するようになっている。このとき、ガスAは、吹出
口5aの部位に位置するベーン5を通過する際に、本体
1の内部においてその接線方向に向かうように案内され
るようになっていて、これによって、ガスAの気流の方
向付けがなされるようになっている。
【0026】他方、本体1の上部には、原料供給ノズル
17と分散ノズル16とガス溜まり15とで形成される
原料供給装置18が設けられる。
【0027】原料供給装置18の一部を形成する原料供
給ノズル17は、図2にも示すように、粉砕すべき原料
Mを投入するための供給口17aと、2次ガスCを導入
するためのガス導入口17bとがそれぞれ連通している
もので、この原料供給ノズル17の先端開口部にはフラ
ンジが形成されている。
【0028】原料供給装置18の分散ノズル16は、開
口部へ向かって漸次小径となる筒状をなし、その開口端
部が湾曲して外方に広がるように形成されているもので
あり、この開口部を原料供給ノズル17の開口部に対向
させ、かつその両開口部の対向面間にわずかな間隙eが
形成されるように分散ノズル16を配設することによ
り、分散ノズル16と原料供給ノズル17とが間隙eを
介して連通するようにしている。
【0029】この分散ノズル16と原料供給ノズル17
との間には、その両者間に形成される間隙eを囲うよう
にして形成されるガス溜まり15を設ける。このガス溜
まり15は、両端を閉塞した円筒状をなしているもの
で、このガス溜まり15の内部に原料供給ノズル17の
開口部と分散ノズル16の開口部とを収容することによ
り、原料供給ノズル17と分散ノズル16とがガス溜ま
り15を介して連通するようにしている。
【0030】このガス溜まり15の円周面上の任意の位
置には、外部の高圧ガス供給源22よりガスBを導く配
管が接続されていて、ガス溜まり15の内部と高圧ガス
供給源22とが連通されている。なお、19は流量計で
あり、ガス溜まり15と高圧ガス供給源22との間に介
在するように設けられ、高圧ガス供給源22よりガス溜
まり15に流入するガスBの量を計測するものである。
【0031】この原料供給装置18と本体1との間に
は、両者18、1を連通する原料導入管13が連結され
る。この原料導入管13は、ガス供給装置3のガス導入
管12の任意の位置に形成される取付口14を貫通し、
かつガス導入管12の中心部を通るように位置されて取
り付けられるもので、ガス供給装置3の外部に位置する
原料導入管13の一方端は分散ノズル16に、また内部
に位置する他方端は本体1にそれぞれ連結され、これに
よって、原料供給装置18と本体1の内部とが原料導入
管13を介して導通するようにしている。
【0032】このとき、原料導入管13は、その本体1
側の開口部を、ベーン5が位置している吹出口5aの開
口部の一部に開口するように配置されていて、原料供給
装置18より供給される原料Mはこの原料導入管13に
よって、本体1の内部に形成される分級室に導かれるよ
うにしている。この場合、原料導入管13の開口部は、
本体1の接線方向、つまりベーン5の取り付け方向に倣
うような方向に開口するようにしておき、これによっ
て、原料Mが原料導入管13より分級室内に導かれると
きに、原料Mがベーン5より噴出されるガスの気流と同
一方向へ向かって導入されるようにしている。
【0033】次に、上記のものの作用を説明する。
【0034】まず、種々の大きさの粒子が混在している
原料Mを供給口17aに投入し、次いで高圧ガス供給源
22よりガス溜まり15の内部に高圧のガスBが供給さ
れると、この高圧ガスBは間隙eを通って分散ノズル1
6に流入するようになる。
【0035】このとき、分散ノズル16の開口部は湾曲
して形成されているために、分散ノズル16に流入する
高圧ガスBがその開口部の湾曲に沿う付着流となって壁
面流を生じさせて、所謂コアンダ効果をもたらすように
なり、この結果、分散ノズル16の軸心部分が負圧とな
る。
【0036】すると、この負圧の作用によって、供給口
17aの内部に位置する原料Mが原料供給ノズル17を
通って分散ノズル16の内部に吸い込まれ、同時に、外
部に存在する2次ガスCもガス導入口17bを介して原
料供給ノズル17を通り、分散ノズル16の内部に吸い
込まれることとなる。
【0037】そして、分散ノズル16の内部に吸い込ま
れた原料Mおよび2次ガスCは、原料導入管13を通っ
て本体1の内部に導かれるようになっている。このと
き、原料導入管13は、本体1の内部において分級板4
と蓋1aとの間に形成される分級室に開口するように配
置されているため、原料供給装置18より供給される原
料Mは、この原料導入管13によって分級室内に導入さ
れることとなる。
【0038】一方、ガス供給装置3は、ガス導入管12
からガス案内室2内に導入されたガスAが、ベーン5を
介して吹出口5aより本体1内の分級室に噴出してお
り、このとき、ガスAはベーン5を通過する際に本体1
の接線方向に案内されるようになっているため、これに
よって生じるガスAの気流で本体1の内部に旋回流が生
じ、この結果として分級室に一種の遠心場が形成される
ようになっている。
【0039】従って、原料導入管13によって分級室の
内部に導かれた原料Mは、ガス供給装置3より噴出され
るガスAの気流の作用によって、本体1の内壁面に沿っ
て周方向に旋回するようになり、このときに原料Mに遠
心力が付与されることとなる。
【0040】そして、原料Mに遠心力が付与された結
果、原料Mを構成するもののうち大きい粒子や重い粒子
は外側に、また小さい粒子や軽い粒子は内側にそれぞれ
分離され、この後、外側に分離された大きい粒子や重い
粒子よりなる粉粒体は、そのまま本体1の内壁に沿って
旋回しながら下方へ滑落し、粗粉排出管7より外方へ製
品Eとして排出されるようになっている。
【0041】他方、分級室内で内側に分離された小さい
粒子や軽い粒子よりなる粉粒体は、分級板4の中央部に
形成される孔を介して微粉排出管6の内部に導かれ、そ
してこの微粉排出管6を通って下方に落下し、さらに連
通管8を経て図示しない微粉捕集器で製品Dとして回収
されることとなる。
【0042】以上の結果、供給される原料Mは、原料M
を構成する粒子の大きさや重さに応じて分離・分別され
て分級され、大きい粒子や重い粒子よりなる製品Eと、
小さい粒子や軽い粒子よりなる製品Dとが得られること
となる。
【0043】ここで、分級板4の設定位置(分級点)を
変更する場合には、連動部材11を操作すればよい。
【0044】すなわち、分級板4は、本体1に上下動自
在な状態で設けられた微粉排出管6に連結されていて、
またこの微粉排出管6は連動部材11によって本体1に
上下動可能な状態で固定されているため、連動部材11
を操作することによって、分級板4の本体1の内部での
上下位置の設定・変更が可能である。
【0045】つまり、連動部材11は、本体1に固定さ
れた固定座20に垂線方向に延出するように取り付けら
れたボルト9と、微粉排出管6の取付部21に回転自在
に取り付けられたナット10a、10bとが本体1の外
部で螺合して形成されているため、本体1の外部でナッ
ト10a、10bを回転することにより、ナット10
a、10bが取付部21および微粉排出管6と一体とな
って上下動するようになり、この結果、微粉排出管6の
上端部に連結されている分級板4がその上下位置を自由
に変更することができるようになっている。
【0046】従って、このように分級点を外部から容易
に変更できるようになることによって、分級板4と蓋1
aとの間に形成される分級室の幅を任意に決定すること
ができるようになるため、この結果、分級の程度つまり
製品D、Eの粒度の設定を容易に変更することができる
こととなる。
【0047】そして、上記の分級機にあっては、原料供
給装置18によって、分級処理の前処理である分散処理
が充分に行われるため、原料Mの分級を効率良く行うこ
とができるようになっている。
【0048】すなわち、原料供給装置18の分散ノズル
16は、その開口部が外方へ湾曲して拡開しているた
め、この分散ノズル16の開口部にガス溜まり15から
高圧ガスBが流入すると、分散ノズル16の内部に高速
の気流が生じることとなる。
【0049】つまり、分散ノズル16はその開口部を拡
開することによって、分散ノズル16の途中に滑らかに
径を絞った小径な部位が存在することとなるため、ガス
溜まり15より高圧のガスBが分散ノズル16の開口部
に流入した場合、コアンダ効果によって、分散ノズル1
6の壁面に付着流が生じて壁面流を生じさせ、この結
果、分散ノズル16内部の軸心部分に大きな負圧が生じ
るようになる。
【0050】従って、この分散ノズル16の内部に生じ
た大きな負圧の作用によって、原料供給ノズル17より
吸入する原料Mおよび2次ガスCは、高速流となって分
散ノズル16の内部に吸い込まれることとなるため、吸
入される2次ガスCと、分散ノズル16の内壁の付着流
との速度差によって原料Mが強力に分散されることとな
る。
【0051】上記の場合において、効率良く分級するた
めには原料Mを構成する各粒子が予めバラバラになって
いることが最も重要であり、これが不十分であると効率
良く分級することができないものであるが、コアンダ効
果を利用することで、原料Mを構成する各粒子は分級処
理を行う前に確実に分散してバラバラになり、この後の
本体1の内部での分級処理が確実に行われるようになっ
ているものである。
【0052】そして、上記の分級機にあっては、原料導
入管13より分級室に導かれた原料Mに、ガス供給装置
3より噴出されるガスAの気流を好適に作用させること
ができるようになっている。
【0053】すなわち、原料供給装置18と本体1の内
部に形成される分級室とを連結する原料導入管13は、
その本体1側の開口部をベーン5が位置する部位の一部
に開口するように配置しているため、原料供給装置18
より原料導入管13を通って分級室に導入される原料M
は、原料導入管13によって、ガスAの旋回気流が作用
している部位に導かれることとなる。
【0054】またこのとき、原料導入管13は、その開
口部がベーン5の取り付け方向に倣うように開口した状
態で配置されることにより、原料導入管13による分級
室内への原料Mの導入方向が、ベーン5によって方向付
けられるガスAの気流の方向と同一方向になるため、本
体1の内部に導入された原料MがガスAの気流に対して
抵抗とはならない。
【0055】つまり、ガス供給装置3はベーン5の存在
によって本体1の接線方向にガスAを噴出し、これによ
って分級室内にガスAの旋回気流を生じさせるようにし
ているが、原料導入管13はその開口部が本体1の接線
方向に向くように配置されているために、原料導入管1
3より分級室内に導入される原料Mは、分級室内におい
て接線方向に向かうように案内されることとなり、この
結果、原料MはガスAの旋回気流に沿った方向へ向かう
ように方向付けられるようになっている。
【0056】従って、分級室内に生じているガスAの旋
回気流に乱れが生じることを抑えることができるように
なるため、ガスAの気流を原料Mに常に好適に作用させ
ることができ、これによって、分級すべき原料Mに常に
所定の遠心力が付与されるようになり、必要とする所定
の粒度を有する粉粒体を正確に得ることができるように
なっている。
【0057】また、上記の場合、分級室に導入される原
料Mは、原料導入管13によって本体1の接線方向に向
かうように案内されて本体1の内壁に沿って旋回するよ
うになるが、ガス供給装置3より供給されるガスAが吹
出口5aより絶えず噴出しているため、分級室内で旋回
する原料Mは本体1の内壁に付着すること無く分級され
ることとなり、この結果、分級精度がより向上するよう
になっている。
【0058】
【考案の効果】以上のようにこの考案によれば、本体に
設けられるガス供給装置のベーンで、本体の内部に形成
される分級室にガスの旋回気流を生じさせ、原料供給装
置より供給される原料にガスの気流を作用させることに
よって分級を行う分級機において、原料供給装置と本体
との間に原料導入管を連結し、このとき原料導入管の本
体側の開口部をベーンが位置する部位の一部に開口させ
ることにより、原料導入管より分級室内に導入された原
料に、ベーンより噴出するガスの気流を常に好適に作用
させることができるようになるため、分級の精度を向上
させることができる。
【0059】また、この場合、原料導入管より分級室内
に導入された原料は、従来の場合と比べると、分級室内
のガスの旋回気流に対する抵抗を最小とすることができ
るため、これによってガスの旋回気流の乱れを最小限に
抑えることができるようになり、この結果、分級精度の
向上を図ることができる。
【0060】さらに、原料供給装置は、分散ノズルの開
口部を拡開し、この開口部に対向させてわずかに離間し
た状態で原料供給ノズルを配設し、この原料供給ノズル
と分散ノズルとの間に高圧ガスを供給するガス溜まりを
設けたので、ガス溜まりより供給される高圧ガスが分散
ノズルに流入した際に、コアンダ効果によって分散ノズ
ルの内壁に高速の壁面流を生じさせることとなり、この
結果、原料供給ノズルより吸入された原料が分散ノズル
の内部で強力に分散されてバラバラになったのち、分級
室内で原料の分級処理がなされるようになるため、これ
によって、分級を効率良く、かつ高精度に行うことがで
きるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による分級機の一実施例を示す全体概
略図である。
【図2】本体とガス供給装置と原料供給装置との位置関
係を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1……本体 1a……蓋 2……ガス案内室 3……ガス供給装置 4……分級板 5……ベーン 5a……吹出口 6……微粉排出管 7……粗粉排出管 8……連通管 9……ボルト 10a、10b……ナット 11……連動部材 12……ガス導入管 13……原料導入管 14……取付口 15……ガス溜まり 16……分散ノズル 17……原料供給ノズル 17a……供給口 17b……ガス導入口 18……原料供給装置 19……流量計 20……固定座 21……取付部 22……高圧ガス供給源

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 堅置き円筒状をなす本体(1)に、分級
    すべき原料(M)を前記本体(1)の内部に供給する原
    料供給装置(18)と、ガス(A)を前記本体(1)の
    内部に噴出するとともに、このガス(A)を前記本体
    (1)の接線方向に導くベーン(5)を有するガス供給
    装置(3)と、前記本体(1)の内部に設けられて分級
    室を形成する分級板(4)と、下方に開口する排出管
    (6、7)とが設けられ、前記原料供給装置(18)よ
    り供給される原料(M)が、ガス(A)の気流の作用に
    よって分級室で分級されたのち前記排出管(6、7)よ
    り製品(D、E)として排出される分級機であって、前
    記原料供給装置(18)と本体(1)との間に原料導入
    管(13)を連結し、この原料導入管(13)の本体
    (1)側の開口部を、前記ベーン(5)が位置する部位
    に開口させたことを特徴とする分級機。
  2. 【請求項2】 前記原料供給装置(18)は、原料供給
    ノズル(17)と、開口部が外方に拡開するとともに、
    この開口部が前記原料供給ノズル(17)の開口部に対
    向した状態でわずかに離間させて設ける分散ノズル(1
    6)と、この分散ノズル(16)と前記原料供給ノズル
    (17)との間を密閉するとともに高圧ガス(B)を供
    給するガス溜まり(15)とで形成し、さらに、前記分
    散ノズル(16)を前記原料導入管(13)に連結して
    連通した請求項1記載の分級機。
JP2622492U 1992-04-22 1992-04-22 分級機 Expired - Lifetime JP2579763Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2622492U JP2579763Y2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 分級機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2622492U JP2579763Y2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 分級機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0585449U JPH0585449U (ja) 1993-11-19
JP2579763Y2 true JP2579763Y2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=12187413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2622492U Expired - Lifetime JP2579763Y2 (ja) 1992-04-22 1992-04-22 分級機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2579763Y2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103128009B (zh) * 2013-03-01 2015-04-29 常熟市华能环保工程有限公司 一种旋风分离器
CN103111381B (zh) * 2013-03-01 2014-06-25 常熟市华能环保工程有限公司 一种感应旋风分离器
JP6349222B2 (ja) * 2014-10-02 2018-06-27 株式会社日清製粉グループ本社 サイクロン装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0585449U (ja) 1993-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9415421B2 (en) Powder classifying device
US3720314A (en) Classifier for fine solids
US6789756B2 (en) Vortex mill for controlled milling of particulate solids
GB1425999A (en) Centrifugal separators
WO2007145207A1 (ja) 気流分級機および分級プラント
JP2579763Y2 (ja) 分級機
US4596497A (en) Powder disperser
JP2000042494A (ja) 気流式分級方法
CN1038396C (zh) 流化床对喷式超细气流粉碎机
JP2581135Y2 (ja) 分級機の構造
JP3091289B2 (ja) 衝突式気流粉砕装置
JPH02152559A (ja) 粉砕およびコーティング装置
JP3091281B2 (ja) 衝突式気流粉砕装置
JP3162740B2 (ja) 気流分級機
JPH0222060Y2 (ja)
JP3185065B2 (ja) 衝突式気流粉砕装置
JP2967304B2 (ja) 分級粉砕装置
JPS60161721A (ja) 粉体の気流混合方法およびその装置
JP3108820B2 (ja) 衝突式気流粉砕装置
JPH01207152A (ja) 気流分級機
JPH01207178A (ja) 気流分級機
JPH0685074U (ja) 分級機
JPH0523611A (ja) 衝突式気流粉砕装置
JPH07171504A (ja) 気流分級機
JPH07132241A (ja) 微粉砕装置