JP2578014Y2 - レーザ装置の誘電体板 - Google Patents

レーザ装置の誘電体板

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JP2578014Y2
JP2578014Y2 JP1992032902U JP3290292U JP2578014Y2 JP 2578014 Y2 JP2578014 Y2 JP 2578014Y2 JP 1992032902 U JP1992032902 U JP 1992032902U JP 3290292 U JP3290292 U JP 3290292U JP 2578014 Y2 JP2578014 Y2 JP 2578014Y2
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文夫 松坂
祐孝 金沢
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、レーザ媒質となるガス
を電極間に満たし、高周波放電によりレーザ励起を行う
ガスレーザ装置に係り、特に、発熱を少なくし、且つ放
電形状を整形でき、しかもシール性の高いレーザ装置の
誘電体板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、各種レーザ加工に使用されるガ
スレーザ装置においては、圧力が10Torr〜200
Torr程度のレーザガスをレーザ媒質とし、このレー
ザ媒質が満たされた電極間に高周波放電を印加すること
により、レーザ励起を行うと共に、レーザガスを流動し
て放電に伴うガス温度上昇を抑制している。
【0003】図2は、この目的に適う従来のガスレーザ
装置50の例を示している。このガスレーザ装置50
は、放電電界方向、レーザガス流方向及びレーザ光軸方
向が各々直交する三軸直交型レーザ装置である。
【0004】図示するように、レーザガスを収容する金
属製真空容器51は、角型の筒の始端と終端とが閉じ合
わされて形成され、筒内52に送風機53、放電部5
4、熱交換器55が順に設けられている。送風機53
は、レーザガス流を発生させるために設けられ、図中矢
印Aで示す方向に流路が形成される。熱交換器55は、
放電により上昇したガス温度を吸収するために設けら
れ、熱交換器55で熱を奪われたレーザガスが再び送風
機53で循環される。放電部54は、高周波放電により
レーザ励起を行うために設けられている。
【0005】従来、放電部54には、図3に示されるよ
うに、金属電極56と誘電体板57とが、組み合わされ
それぞれ高周波電源58の電圧側、接地側に設けられて
いる。これら金属電極56及び誘電体板57は、平行に
対向させて設けられる。誘電体板57は金属真空容器5
1に保持され、その外側に金属電極56が取り付けられ
ている。金属電極56の大きさよりも誘電体板57の大
きさが大きいのは、金属電極56と金属真空容器51と
の絶縁を図るためである。また、誘電体板57は、所定
の厚さを有すると共にシール性を有し、レーザガスを封
入するための金属真空容器51の外殻の一部を形成して
いる。
【0006】発振周波数が1MHz 〜100MHz 程度
の電圧が電圧側金属電極56aに印加されると共に接地
側電極56b並びに上記金属真空容器51は接地され
る。金属電極56より誘電体板57を介して高周波電流
が流れ、放電部54に満たされたレーザガス中で放電が
点弧され、この高周波放電によってレーザ励起が行われ
る。励起されたエネルギは、光共振器(図示せず)の作
用によって、紙面と垂直の方向にレーザ光として取り出
される。
【0007】誘電体板57は、電気的には、金属電極5
6と直列にコンデンサを接続した場合と同様の作用をす
る。即ち、高周波電流の局所的な集中を防ぎ、放電の均
一化を図る役割を果たしている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】ところで、レーザ装置
50の放電部54は、金属電極の間に誘電体板57が介
在する構造である。印加する高周波電圧に対して効率よ
く放電させるには、誘電体板57の誘電率を高くするこ
とが考えられる。誘電率が高いと、誘電体板57の静電
容量が増大し、抵抗が少なくなり効率を上げることがで
きる。反面、以下に挙げるような欠点も考えられる。即
ち、誘電体板57の誘電率を高くすると、これに隣接す
る金属真空容器51が接地電位であるため、電圧側電極
から誘電体板57を伝導して金属真空容器51に漏れ電
流(矢印B)が流れる。これは、効率を低下させる要因
となる。そして、この漏れ電流は誘電体板57の発熱を
もたらす。誘電体板57の発熱は、損傷、温度上昇によ
る効率の低下につながる。また、誘電体板57の誘電率
を高くすると、電極間に形成される電界が拡がり、放電
路59が、図示する59aのようにレーザガス流の上下
流方向に拡がりやすくなるので、レーザ光発生効率が悪
くなる。また、レーザ光の品質が低下する。
【0009】逆に、誘電体板57の誘電率を低くする
と、上述の欠点は解消できるが、放電の効率がよくな
い。これは、上述のように誘電率が高い方が誘電体板5
7の抵抗が小さいためである。そして、前述したように
誘電体板57は、金属真空容器51の外殻の一部を形成
しており、高い強度を要求されるが、一般に誘電体材料
は、構造的な強度が低いものが多く、金属部分に比べて
強度上の問題がある。
【0010】次に、低誘電率と高誘電率の誘電体板を組
み合わせて、例えば、金属電極の直下のみを高誘電率の
誘電体板とし、その上下流は低誘電率の誘電体板で構成
することを考える。このように構成すれば、漏れ電流は
減少し、電極間に形成される電界が整形される。しか
し、この場合、誘電体板同士の接合部分が増加するた
め、シール性に問題が生じる。
【0011】そこで、本考案の目的は、上記課題を解決
し、発熱を少なくし、且つ放電形状を整形でき、しかも
シール性の高いレーザ装置の誘電体板を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案は、レーザガス流路の両側に電圧側及び接地側
の金属電極を装着した一対の誘電体板を対向させた放電
部を設け、電極間に高周波を印加してレーザガスを励起
させるレーザ装置において、上記誘電体板は、レーザガ
スを収容する金属容器に連続させてレーザガス流路の外
側に面する高誘電率の材料を設け、この高誘電率の材料
にレーザガス流路の外側より金属電極を嵌装させるため
の凹部を形成して該金属電極の直下部分がレーザガス流
路に面するように構成し、この直下部分の上流及び下流
のレーザガス流路内側面を低誘電率の材料で構成した
のである。
【0013】
【作用】上記構成により、金属真空容器への漏れ電流は
減少するため誘電体板の発熱が減少する。合わせて電極
間の放電も比較的効率がよくなる。
【0014】また、電極間の電界は、比較的に直線的に
なり、放電形状が整形される。
【0015】また、放電部の外側を構成する誘電体板が
高誘電率の材料を用いることができ、強度が高められる
と同時に、誘電体同士の接合部分がレーザガス流路の外
側に露出しないので、シール性がよい。
【0016】
【実施例】以下本考案の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0017】図1には、本考案に係る放電部1が示され
ている。金属真空容器51及び、これに連なる図示され
ない部分は、従来例で説明した図2のレーザ装置と同様
のものであり、送風機53、熱交換器55、高周波電源
58等を備えている。図1に示されるように、放電部1
には誘電体板2が対抗させて設けられている。誘電体板
2は、金属真空容器51の外殻の一部を構成し、金属真
空容器51に連続させて一体的に固定されている。金属
真空容器51及び誘電体板2の間には、レーザガス流路
3が形成されている。レーザガス流は矢印Aの方向に流
れる。
【0018】2つの誘電体板2、2には、それぞれ外側
に均一な深さの凹部4が設けられている。凹部4は、誘
電体板2のレーザガス流の上流寄りに位置されており、
凹部4から金属真空容器51までの距離は上流側で短く
下流側で長くなるよう形成されている。それぞれの凹部
4には、電圧側或いは接地側電極となる金属電極5が嵌
装されている。一方の金属電極5は、高周波電源58に
接続され電圧側金属電極5aを形成し、他方の接地側電
極5bは、接地されている。
【0019】2つの誘電体板2、2は、それぞれ異なっ
た構造を有している。
【0020】まず、一方の誘電体板は、電圧側電極5a
を設けるための誘電体板2aであって、レーザガス流路
3の外側面と、凹部4に沿った電圧側電極5aの直下及
び両側部分が、アルミナ等の比較的誘電率の高い材料で
構成されている。高誘電率の電圧側電極5aの直下部分
3aは、レーザガス流路3に面している。この直下部分
3aの上流及び下流のレーザガス流路3内側面3c、3
dは、ガラス等の比較的誘電率の低い材料で構成されて
いる。
【0021】これに対し、接地側電極5bが設けられた
誘電体板2bは、高誘電率のアルミナ等のみで構成され
ている。
【0022】次に実施例の作用を述べる。
【0023】電圧側電極5aの直下部分3aが高誘電率
に形成され、且つその両側のレーザガス流路内側面3
c、3dが低誘電率に形成されているので、電圧側電極
5aからの電流は、直下方向に流れやすくなる。また、
電圧側電極5aから上下流の金属真空容器51に向かっ
ては、誘電体板2aの高誘電率部分の断面が小さく、電
流が流れにくくなる。従って、電圧側電極5aと接地側
電極5bとの間に高周波電源58より高電圧が印加され
る時、電流の大部分が電圧側電極5aから直下方向(矢
印6)に流れることになる。誘電体板2aを通過して金
属真空容器51に流れる電流は少なくなり、誘電体板2
aの発熱が減少する。
【0024】レーザガス流路3内にあっては、放電電流
の経路は電圧側電極5aの直下の狭い領域に集中する。
即ち、放電電流の経路は比較的に直線的になり、放電形
状が整形される。
【0025】接地側電極5bが設けられた誘電体板2b
は、比較的強度の高いアルミナ等のみで構成され、接合
部が少ないので、充分な強度を有すると共にシール性も
よい。
【0026】一方、電圧側電極5aが設けられた誘電体
板2aは、外側が比較的強度の高いアルミナ等で構成さ
れ、ガラス等のレーザガス流路内側面3c、3dは、こ
れに覆われている。この組合わせ構造により、誘電体板
2aの強度が高められる。そして、レーザガス流路内側
面3c、3dと電圧側電極5aの直下部分3aとの誘電
体同士の接合部分がレーザガス流路3の外側に露出しな
いので、シール性がよい。
【0027】以上説明したように、誘電体板2をレーザ
ガス流路3の外側で高誘電率且つ強度大とし、内側で低
誘電率としたことにより、誘電体板2での発熱が少な
く、放電形状が整形され、しかもシール性が高い誘電体
板が実現される。
【0028】なお、本実施例では、電圧側誘電体板2a
のみ内側を低誘電率の誘電体で覆ったが、接地側誘電体
板2bの内側をも低誘電率の誘電体で覆ってもよいこと
は勿論である。
【0029】
【考案の効果】本考案は次のごとき優れた効果を発揮す
る。
【0030】(1)誘電体板の発熱が抑制されるので、
温度上昇によるレーザ発光効率の低下が防止できる。
【0031】(2)放電形状が整形されるので、レーザ
光の品質が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すレーザ装置の電極部の
構造図である。
【図2】レーザ装置の説明図である。
【図3】従来例を示すレーザ装置の電極部の構造図であ
る。
【符号の説明】
1 放電部 2、2a、2b 誘電体板 3 レーザガス流路 5、5a、5b 金属電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−8381(JP,A) 特開 平3−208383(JP,A) 特開 昭60−262479(JP,A) 特開 昭60−217675(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/038

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザガス流路の両側に電圧側及び接地
    側の金属電極を装着した一対の誘電体板を対向させた放
    電部を設け、電極間に高周波を印加してレーザガスを励
    起させるレーザ装置において、上記誘電体板は、レーザ
    ガスを収容する金属容器に連続させてレーザガス流路の
    外側に面する高誘電率の材料を設け、この高誘電率の材
    料にレーザガス流路の外側より金属電極を嵌装させるた
    めの凹部を形成して該金属電極の直下部分がレーザガス
    流路に面するように構成し、この直下部分の上流及び下
    流のレーザガス流路内側面を低誘電率の材料で構成した
    ことを特徴とするレーザ装置の誘電体板。
JP1992032902U 1992-05-19 1992-05-19 レーザ装置の誘電体板 Expired - Lifetime JP2578014Y2 (ja)

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JPH0593064U JPH0593064U (ja) 1993-12-17
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JPS60262479A (ja) * 1984-06-11 1985-12-25 Mitsubishi Electric Corp レ−ザ発振器用放電々極とその製造方法
JPH038381A (ja) * 1989-06-06 1991-01-16 Mitsubishi Electric Corp ガスレーザ装置
JPH03208383A (ja) * 1990-01-11 1991-09-11 Toshiba Corp ガスレーザ装置

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