JP2576648B2 - 厚み縦振動圧電磁器トランスとその駆動方法 - Google Patents

厚み縦振動圧電磁器トランスとその駆動方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、高周波数帯で動作可能な圧電トランス、特
に小型化、低ノイズ化が要求されるオンボード用圧電ト
ランスに関する。
(従来の技術) 近年、電子装置の電源回路を小型にするために、スイ
ッチング電源のスイッチング周波数の高周波化が図られ
ている。従来より、このスイッチング電源には電磁トラ
ンスが用いれらており、スイッチング電源の小型化には
周知のごとくスイッチング周波数の高周波化が望まし
い。しかしながら、スイッチング周波数を高くすると、
電磁トランスに用いられている磁性材料のヒステリシス
損失、渦電流損失や導線の表皮効果による損失が急激に
増大し、トランスの効率が非常に低くなる欠点があっ
た。このため、電磁トランスの実用的な周波数帯域の上
限はせいぜい500kHzであった。
これに対して、圧電トランスは、共振状態で使用さ
れ、一般の電磁トランスに比べて、(1)同一周波数に
おいてエネルギー密度が高いため小型化が図れること、
(2)不燃化が図れること、(3)電磁誘導によるノイ
ズがでないこと等数多くの長所を有している。
第6図に従来の代表的な圧電トランスであるローゼン
型圧電トランスの構造を示す。以下、図面に沿って説明
する。高圧電を取り出す場合、表面に電極が設けられた
圧電板において、61で示す部分は圧電トランスの低イン
ピーダンスの駆動部分であり、その上下面に電極63,64
が設けられており、この部分は図中66で示すように厚み
方向に分極されている。また、同様に62で示す部分は高
インピーダンスの発電部であり、その端面に電極65が設
けられており、発電部分82は図中67で示すように圧電板
の長さ方向に分極されている。この圧電トランスの動作
は、駆動電極63,64に電圧が印加されると横効果31モー
ドで電気機械結合係数k31に依って縦振動が励振され、
トランス全体が振動する。さらに発電部分62では、電気
機械結合係数k33に依って縦効果縦振動モード(33モー
ド)により、出力電極65から高電圧が取り出される。一
方、高電圧を入力し、低電圧を出力させる場合には、縦
効果の高インピーダンス部分82を入力側とし、横効果の
インピーダンス部分61を出力側にすれば良いことは明ら
かである。他のタイプの圧電トランスも、いずれもロー
ゼン型と同じ平板の伸び振動や円板の半径方向拡がり振
動を利用したものであり、適用周波数は最高200kHz程度
までである。
(発明が解決しようとする課題) 以上の従来例で示したように、圧電トランスの適用周
波数領域は、200kHz以下の低周波領域においてのみであ
った。また、ローゼン型の圧電トランスは、縦効果の電
気機械結合係数に比べて著しく小さい横効果縦振動モー
ドの電気機械結合係数k31を用いざるを得ないため、帯
域幅が小さいという欠点があった。
(課題を解決するための手段) 本発明は、厚み方向に分極した同じ厚さの圧電セラミ
ック板を積み重ねる構造の圧電磁器トランスにおいて、
該トランスの隣接する二つの部分の一方は分極の向きが
同じ向きになるように積み重ね、他方は分極の向きが互
い違いに逆向きになるように積み重ねと構造を特徴とす
る圧電トランスと、該圧電トランスを厚み縦高次モード
で駆動することを特徴とする駆動方法である。
(作用) 本発明は、1MHz以上の高周波において低損失で十分な
機能を有する圧電トランスを提供するためになされたも
のである。第1図に示すように、本発明の圧電磁器トラ
ンスは、厚み方向に分極された圧電セラミック板を多数
積み重ねた構造になっている。積み重ねる際に、圧電磁
器板111〜114からなる図の11の部分は分極の向きが互い
に逆向きになるようにし、圧電磁器板121〜124からなる
図の12の部分は分極の向きを揃えて積み重ねるのが本発
明の特徴である。
本圧電トランスを厚み縦振動高次モードで使用できる
結線図を第2図に示す。分極の向きが互いに逆向きにな
っている部分11では全体の上下面から外部電極21,22を
取り出し、高インピーダンスとし、分極の向きが揃って
いる部分12では各圧電磁器板の上下面から外部電極22,2
3を取り出し交互に接続し低インピーダンス部分とす
る。このように接続した場合、電気端子21,22間に電圧
を印加すると圧電セラミック板111,113が厚み方向に伸
びる時に112,114が縮むため、2分の1波長が1枚の圧
電セラミック板と等しい厚み縦振動高次モードが強く励
振できる。この厚み縦振動高次モードの共振状態では、
圧電セラミック板111,113が伸びる時、121,123が伸び、
122,124が縮む。そのため、121,12と122,124では逆向き
の電圧が発生する。その時この部分12は入力部分11に比
べて低インピーダンスであるために電気端子23からは電
気端子21に印加した入力信号と同一周波数で低電圧の信
号が出力される。逆に低電圧を高電圧に変換する場合
は、端子23,22間に低電圧を印加すれば端子21,22間から
高電圧が出力される。
また、第3図に示すように、低インピーダンス部12の
高インピーダンスとの境界にある圧電セラミック板121
の上面からは出力端子を取り出さないようにすれば入力
端子31,32と出力端子33,34を電気的に分離できるため周
辺回路の自由度を増すことができる。
本発明の圧電磁器トランスによれば、厚み縦振動高次
モードを用いるため、10MHz程度の高周波帯で使用する
圧電トランス実現できる。厚み縦振動で動作する圧電ト
ランスの出力P(W)は、簡単なエネルギー的考察によ
り、近似的に P=A・fr・εS 33・V・kt2 となる。ここに、Aは比例定数、εS 33は拘束誘電率、
Vは、圧電トランスの体積、ktは厚み縦振動の電気機械
結合係数である。したがって圧電トランスは圧電セラミ
ック材料の電気機械結合係数ktが大きいほど、共振周波
数frが高いほど、単位体積当りの出力が大きくなり、そ
れだけ小型化を図ることができる。
(実施例) 本発明に基づく圧電磁器トランスの実施例として、第
2図に示した圧電磁器トランスをグリーンシート法によ
り作製した。圧電セラミックの材料はPbTiO3系圧電セラ
ミック(株式会社トーキン製、NEPEC−200(商品名))
である。圧電セラミック層の厚さは0.5mmとし、低イン
ピーダンス部、高インピーダンス部ともに4枚ずつ積層
した。Ptペーストをスクリーン印刷し圧電セラミックと
ともに一体焼結することによりPtの内部電極を形成し
た。圧電磁器トランスの寸法は、長さ5mm、幅3.5mm、厚
さ4mmとした。その際、焼結時の反りや収縮率の違いに
よる寸法のずれに基づく特性の劣化をなくすために、上
下端の圧電セラミックを1層ずつ0.1mm程度内部の層よ
り厚く積層し、焼結した後に#3000の研磨材を用いて平
行平面研磨を行なった。さらにスパッタ法により上下面
にAu−Ti電極を形成した。その後直流高電圧により分極
処理を施した。本実施例では、高インピーダンス部11の
電気端子21,22から厚み縦8次モードを励振する高周波
・高電圧信号を入力し、低インピーダンス部12の電気端
子23,22から出力を取り出す降圧型のトランスとして評
価した。
本圧電トランスの集中定数近似等価回路は第4図の様
になる。第4図においてCd1,Cd2はそれぞれ入力側、出
力側の制動容量A1,A2は力係数、m,c,rmは厚み縦振動8
次モードに関する等価質量、等価コンプライアンス、等
価機械抵抗である。本圧電トランスは第4図に示した等
価回路に基づき、バターワース1次のフィルタとして設
計された。第5図に圧電トランスの入出力側に適当な抵
抗負荷で終端した時の動作減衰量特性の実測値を示す。
中心周波数における減衰量は1dB以下であり、3dB比帯域
幅は13%であった。また、電圧伝送に関して、入力電圧
を50Vとした時、出力側に安定に10Vの電圧を得ることが
できた。
また、第3図に示したような結線においても3dB比帯
域幅は12%で出力電圧10Vとほぼ同様の結果が得られ
た。
尚、本実施例に用いた圧電トランスの材料は、厚み縦
振動の電気機械結合係数ktに比べて、スプリアス振動の
原因となる横効果縦振動モードの電気機械結合係数k31
が十分小さいPbTiO3系の材料を用いた。しかしながら、
PZT系圧電セラミック材料を用いる場合は、k31がktの1/
3〜1/2程度とかなり大きいので、k31に起因するスプリ
アス共振周波数を、使用する厚み縦振動高次モードの共
振周波数から十分遠ざける様に幅、長さ寸法を定めるこ
とにより、良好な厚み縦振動高次モードの共振特性を有
する圧電トランスが実現できることは言うまでもない。
(発明の効果) 以上詳述した如く、本発明に従った構成の圧電磁器ト
ランスは、1MHz以上の高周波帯で使用することができ、
かつ小型で高効率であるという従来の圧電トランスには
ない長所があり、工業的価値も多大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の圧電磁器トランスの斜視図、第2図、
第3図は結線した圧電磁器トランスの断面図、第4図は
圧電磁器トランスの集中定数等価回路図、第5図は本発
明の一実施例における圧電磁器トランスの動作減衰量特
性図、第6図は従来のローゼン型圧電トランスの斜視図
である。 図において、11は本発明の圧電磁器トランスの高インピ
ーダンス部、12は本発明の圧電磁器トランスの低インピ
ーダンス部、13は電極、111,112,113,114,121,122,123,
124は圧電磁器板、21,22,23,31,32,33,34は外部電気端
子、61は従来のローゼン型の圧電トランスの低インピー
ダンス部、62は従来のローゼン型の圧電トランスの高イ
ンピーダンス部、63,64,65は電極、66,67は分極の向
き。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚み方向に分極されてかつ分極の向きが同
    じである複数の圧電磁器板と電極を交互に積層した領域
    と、厚み方向に分極されてかつ隣接する圧電磁器板で分
    極の向きが交互になるように複数の圧電磁器板と電極を
    交互に積層した領域から構成されることを特徴とする圧
    電磁器トランス。
  2. 【請求項2】請求項(1)の圧電磁器トランスにおい
    て、圧電磁器板の分極の向きが互いに逆向きになってい
    る部分は両端から外部電極を取り出し高インピーダンス
    部とし、圧電磁器板の分極の向きが同じ向きの部分は各
    圧電セラミック板の両面から外部電極を取り出し互い違
    いに接続し低インピーダンス部とし、2分の1波長が圧
    電磁器板の厚さと同じになる厚み縦高次モードの共振周
    波数で駆動することを特徴とする圧電磁器トランスの駆
    動方法。
  3. 【請求項3】請求項(1)または(2)の圧電磁器トラ
    ンスにおいて、低インピーダンス部と高インピーダンス
    部の境界面からは外部電極を取り出さずに、該低インピ
    ーダンス部と高インピーダンス部が電気的に絶縁された
    4端子回路として、2分の1波長が圧電セラミック板の
    厚さと同じになる厚み縦高次モードの共振周波数で駆動
    することを特徴とする圧電磁器トランスの駆動方法。
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