JP2574051B2 - インドール酢酸生合成酵素をコードする遺伝子 - Google Patents
インドール酢酸生合成酵素をコードする遺伝子Info
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- JP2574051B2 JP2574051B2 JP2045718A JP4571890A JP2574051B2 JP 2574051 B2 JP2574051 B2 JP 2574051B2 JP 2045718 A JP2045718 A JP 2045718A JP 4571890 A JP4571890 A JP 4571890A JP 2574051 B2 JP2574051 B2 JP 2574051B2
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- Japan
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- iaa
- dna
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- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/52—Genes encoding for enzymes or proenzymes
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- Biomedical Technology (AREA)
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- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トリプトファンからインドールピルビン
酸,インドールアセトアルデヒドを中間体として経由す
るインドール酢酸生合成経路の酵素をコードする遺伝子
に関するものである。
酸,インドールアセトアルデヒドを中間体として経由す
るインドール酢酸生合成経路の酵素をコードする遺伝子
に関するものである。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) インドール酢酸(IAA)は代表的な植物ホルモンの一
種で、植物の発根促進、茎葉伸長、単為結合、老化抑制
等の作用が認められており、植物生理学的に重要な意味
をもつ物質である。しかし、IAAは植物ばかりでなく、
微生物,動物によっても生産されることが明らかにされ
ており、特に微生物においては、植物の茎葉や根圏に存
在する菌が植物ホルモンを生産する意味について種々の
研究が進められている。例えば、シュードモナス・シリ
ンゲ・サバスタノイはオリーブに感染しIAAを生産する
ことにより、腫瘍を形成することが確かめられている
(Physiol.Plant.Pathol.,13,203−214,‘78)。又、ア
グロバクテリウム・ツメファシエンスは双子葉植物に感
染し、この菌の有するTiプラスミド内のT−DNA領域が
植物の核に組み込まれることにより、クラウンゴールと
呼ばれる腫瘍が形成されるが、このT−DNA上にIAA生合
成に関与する遺伝子がコードされていることも確かめら
れている(Eur.J.Biochem.138,387−391,‘84)。
種で、植物の発根促進、茎葉伸長、単為結合、老化抑制
等の作用が認められており、植物生理学的に重要な意味
をもつ物質である。しかし、IAAは植物ばかりでなく、
微生物,動物によっても生産されることが明らかにされ
ており、特に微生物においては、植物の茎葉や根圏に存
在する菌が植物ホルモンを生産する意味について種々の
研究が進められている。例えば、シュードモナス・シリ
ンゲ・サバスタノイはオリーブに感染しIAAを生産する
ことにより、腫瘍を形成することが確かめられている
(Physiol.Plant.Pathol.,13,203−214,‘78)。又、ア
グロバクテリウム・ツメファシエンスは双子葉植物に感
染し、この菌の有するTiプラスミド内のT−DNA領域が
植物の核に組み込まれることにより、クラウンゴールと
呼ばれる腫瘍が形成されるが、このT−DNA上にIAA生合
成に関与する遺伝子がコードされていることも確かめら
れている(Eur.J.Biochem.138,387−391,‘84)。
一般にIAAはトリプトファンを前躯体として下記に示
されるような3つの生合成経路により生産されることが
確かめられている。(Biol.Rev.,48,510−515,‘73) 1)トリプトファン→インドールアセトアミド→IAA 2)トリプトファン→トリプタミン→インドールアセト
アルデヒド→IAA 3)トリプトファン→インドールピルビン酸→インドー
ルアセトアルデヒド→IAA 今までに示したシュードモナスやアグロバクテリウム
は1)の生合成経路によりIAAが生産されることが確か
められており、その酵素と酵素をコードする遺伝子が単
離されている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.81,1728−173
2,‘84/Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,82,6522−,6526,‘8
5)。
されるような3つの生合成経路により生産されることが
確かめられている。(Biol.Rev.,48,510−515,‘73) 1)トリプトファン→インドールアセトアミド→IAA 2)トリプトファン→トリプタミン→インドールアセト
アルデヒド→IAA 3)トリプトファン→インドールピルビン酸→インドー
ルアセトアルデヒド→IAA 今までに示したシュードモナスやアグロバクテリウム
は1)の生合成経路によりIAAが生産されることが確か
められており、その酵素と酵素をコードする遺伝子が単
離されている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.81,1728−173
2,‘84/Proc.Natl.Acad.Sci.USA.,82,6522−,6526,‘8
5)。
一方、植物の主な生合成経路と考えられている3)の
生合成経路はその中間体が不安定であるために、酵素及
び酵素をコードする遺伝子が単離されておらず、未だに
その制御メカニズムは明らかにされていない。以上の事
実により、代表的な植物ホルモンの1つであるIAAが植
物性理学的にも未知の部分が多く、その機能が十分に解
明されていないのが現状である。
生合成経路はその中間体が不安定であるために、酵素及
び酵素をコードする遺伝子が単離されておらず、未だに
その制御メカニズムは明らかにされていない。以上の事
実により、代表的な植物ホルモンの1つであるIAAが植
物性理学的にも未知の部分が多く、その機能が十分に解
明されていないのが現状である。
本発明者等は、IAA生合成経路をコードする遺伝子を
単離し、その構造を明らかにすることにより、IAA遺伝
子及びその生合成経路に係る酵素を所望する植物体や微
生物に導入し、産業的に価値のある新規植物や微生物を
創出し産業的に利用する目的で鋭意検討を行った。
単離し、その構造を明らかにすることにより、IAA遺伝
子及びその生合成経路に係る酵素を所望する植物体や微
生物に導入し、産業的に価値のある新規植物や微生物を
創出し産業的に利用する目的で鋭意検討を行った。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は植物の根圏から分離されたエンテロバク
ター・クロアカが植物生長促進を示す作用機作の1つと
してIAAを生産することを見い出すと共に、前駆体のIAA
への変換反応及び中間体の同定により、その生合成経路
は植物と同じインドールピルビン酸,インドールアセト
アルデヒドを経由してIAAが生産されることを明らかに
した。更にそのIAA生合成遺伝子の全鎖長に相当するDNA
を単離し、そのDNAを本来的にIAAを生産することができ
ない大腸菌に導入し、遺伝子が導入された大腸菌がIAA
を生産することを証明することによってこの遺伝子の機
能を確認すると共に、その塩基配列を決定し、本発明を
完成した。
ター・クロアカが植物生長促進を示す作用機作の1つと
してIAAを生産することを見い出すと共に、前駆体のIAA
への変換反応及び中間体の同定により、その生合成経路
は植物と同じインドールピルビン酸,インドールアセト
アルデヒドを経由してIAAが生産されることを明らかに
した。更にそのIAA生合成遺伝子の全鎖長に相当するDNA
を単離し、そのDNAを本来的にIAAを生産することができ
ない大腸菌に導入し、遺伝子が導入された大腸菌がIAA
を生産することを証明することによってこの遺伝子の機
能を確認すると共に、その塩基配列を決定し、本発明を
完成した。
即ち、本発明の要旨は、エンテロバクター・クロアカ
が有するものであって、トリプトファンからインドール
ピルピン酸,インドールアセトアルデヒドを中間体とし
て経由し、IAAを生合成する遺伝子に関するものであ
る。以下に本発明を詳細に説明する。
が有するものであって、トリプトファンからインドール
ピルピン酸,インドールアセトアルデヒドを中間体とし
て経由し、IAAを生合成する遺伝子に関するものであ
る。以下に本発明を詳細に説明する。
本発明においては、エンテロバクター・クロアカを1
日間液体振盪培養し、得られた菌体からアルカリ法で核
DNAを抽出する。この核DNAをSau3A Iで部分分解し、プ
ラスミドPUC119のBamH Iサイトに挿入する。このプラス
ミドDNAにより、IAA生産能力のない大腸菌DH5αを形質
転換し、ゲノミックライブラリーを作製する。次に各コ
ロニーを液体培養し、IAAを生産する菌を選抜すること
により、IAA生合成遺伝子を有するクローンを得ること
ができる。このようにして得られたIAA生合成遺伝子の
塩基配列及びアミノ酸は第1図の通りである。
日間液体振盪培養し、得られた菌体からアルカリ法で核
DNAを抽出する。この核DNAをSau3A Iで部分分解し、プ
ラスミドPUC119のBamH Iサイトに挿入する。このプラス
ミドDNAにより、IAA生産能力のない大腸菌DH5αを形質
転換し、ゲノミックライブラリーを作製する。次に各コ
ロニーを液体培養し、IAAを生産する菌を選抜すること
により、IAA生合成遺伝子を有するクローンを得ること
ができる。このようにして得られたIAA生合成遺伝子の
塩基配列及びアミノ酸は第1図の通りである。
以下に実施例を挙げて、更に具体的に本発明を説明す
るが、本発明は以下の実施例によって限定されるもので
はない。
るが、本発明は以下の実施例によって限定されるもので
はない。
実施例1 エンテロバクター・クロアカからの核DNAの単離 エンテロバクター・クロアカ(Enterobacter cloaca
e)(微工研条寄第1529号)(FERM BP−1529)を100ml
のLB培地にて37℃で1日間液体振盪培養し、培養液を10
000回転、20分遠心し、菌体を回収した。菌体を16mlのT
ESH溶液(0.2M Tris−HCl,0.02M EDTA,0.05M NaCl pH8.
0)に懸濁し、4mlの0.5M EDTA,0.2mlの0.5% RNaseA
(シグマ社製)0.2mlの卵白リゾチーム(シグマ社製)
を加え、混合し、37℃で2時間反応させた。次に1mlの
5%SDS溶液を加え、ゆっくり攪拌させながら、37℃で
1晩反応させた。この液に同量のフェノール飽和TESH溶
液を加え、室温で10分間振盪し、室温で3500回転、10分
間した。中間層を取らないように、水層を移し換え、上
記と同様なフェノール処理を3回繰り返した。得られた
水層に2倍量のエタノールを加え、ガラス棒で攪拌しな
がら、核DNAを巻き取り、TE溶液(0.01M Tris−HCl,0.0
01M EDTA pH8.0)に再溶解し、核DNA溶液とした。
e)(微工研条寄第1529号)(FERM BP−1529)を100ml
のLB培地にて37℃で1日間液体振盪培養し、培養液を10
000回転、20分遠心し、菌体を回収した。菌体を16mlのT
ESH溶液(0.2M Tris−HCl,0.02M EDTA,0.05M NaCl pH8.
0)に懸濁し、4mlの0.5M EDTA,0.2mlの0.5% RNaseA
(シグマ社製)0.2mlの卵白リゾチーム(シグマ社製)
を加え、混合し、37℃で2時間反応させた。次に1mlの
5%SDS溶液を加え、ゆっくり攪拌させながら、37℃で
1晩反応させた。この液に同量のフェノール飽和TESH溶
液を加え、室温で10分間振盪し、室温で3500回転、10分
間した。中間層を取らないように、水層を移し換え、上
記と同様なフェノール処理を3回繰り返した。得られた
水層に2倍量のエタノールを加え、ガラス棒で攪拌しな
がら、核DNAを巻き取り、TE溶液(0.01M Tris−HCl,0.0
01M EDTA pH8.0)に再溶解し、核DNA溶液とした。
実施例2 エンテロバクター・クロアカからのゲノミックライブラ
リーの調整 (1)実施例1で得られたエンテロバクター・クロアカ
より調整した核DNA溶液100μ(450μg/ml)それぞれ
にSau3AI(東洋紡株式会社製)を0.25、0.5、1、2、
4、8、16unit加え37℃、30分反応させた。各種反応液
をアガロースゲル電気泳動に流し、1〜20kbpの長さのD
NAを有する反応液のみをプールし、フェノール抽出(フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=50:4
9:1容量比)を3回行った後、この溶液の1/10量の3N CH
3COONaと2倍量のエタノールを加えて混合し、−20℃で
20分間冷却後遠心を行い、DNAを回収した。このDNAを90
%冷エタノールで洗浄し、減圧乾燥させ、100μのTE
溶液に溶解した。
リーの調整 (1)実施例1で得られたエンテロバクター・クロアカ
より調整した核DNA溶液100μ(450μg/ml)それぞれ
にSau3AI(東洋紡株式会社製)を0.25、0.5、1、2、
4、8、16unit加え37℃、30分反応させた。各種反応液
をアガロースゲル電気泳動に流し、1〜20kbpの長さのD
NAを有する反応液のみをプールし、フェノール抽出(フ
ェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=50:4
9:1容量比)を3回行った後、この溶液の1/10量の3N CH
3COONaと2倍量のエタノールを加えて混合し、−20℃で
20分間冷却後遠心を行い、DNAを回収した。このDNAを90
%冷エタノールで洗浄し、減圧乾燥させ、100μのTE
溶液に溶解した。
(2)プラスミドベクターPUC119 500μ(40μg/m
l)にBamH I(東洋紡株式会社製)160unitを加え37℃、
4時間反応させ、2回のフェノール抽出の後、エタノー
ル沈殿を行い、減圧乾燥させた。回収したDNAに滅菌水4
00μ、pH8.0 0.5M Tris−HClを50μ、アルカリフ
ォスファターゼ(ベーリンガー社製)50μ(1unit/μ
)を加え、混合後、37℃で3時間反応させた。その後
3回のフェノール抽出とエタノール沈殿を行い、DNAを
回収し、50μのTE溶液に溶解した。
l)にBamH I(東洋紡株式会社製)160unitを加え37℃、
4時間反応させ、2回のフェノール抽出の後、エタノー
ル沈殿を行い、減圧乾燥させた。回収したDNAに滅菌水4
00μ、pH8.0 0.5M Tris−HClを50μ、アルカリフ
ォスファターゼ(ベーリンガー社製)50μ(1unit/μ
)を加え、混合後、37℃で3時間反応させた。その後
3回のフェノール抽出とエタノール沈殿を行い、DNAを
回収し、50μのTE溶液に溶解した。
(3)実施例2の(1)のTE溶液10μに実施例2の
(2)のTE溶液10μ、T4リガーゼ(東洋紡株式会社
製)7μ(5unit/μ)、緩衝液3μ(660mM Tris
−HCl pH7.6,66mM MgCl2,100mMジチオスレイトール,660
μM ATP)を加え、混合後、16℃で16時間リガーゼ反応
を行った。
(2)のTE溶液10μ、T4リガーゼ(東洋紡株式会社
製)7μ(5unit/μ)、緩衝液3μ(660mM Tris
−HCl pH7.6,66mM MgCl2,100mMジチオスレイトール,660
μM ATP)を加え、混合後、16℃で16時間リガーゼ反応
を行った。
実施例3 IAA合成遺伝子をコードするクローンの同定 (1)実施例2の(3)の上記リガーゼ反応を行った液
をHanahanの方法(J.Mol.Biol.,166,557,‘83)で調整
したコンピテントセルDH5αに加えて形質転換を行い、1
00ppmアンピシリン、40ppmXgal含有L寒天培地にまき、
37℃で24時間培養した。得られた白色コロニーをピッキ
ングし、100ppmアンピシリンを含む液体培地にて培養し
た時に、IAAを生産する菌株をIAA合成遺伝子を保持する
クローンとして選抜した。IAA生産能の同定は形質転換
体を常法で培養し、その培養液中にIAAが生産されるか
否かを高速液体クロマトグラフ法で判定することにより
行った。
をHanahanの方法(J.Mol.Biol.,166,557,‘83)で調整
したコンピテントセルDH5αに加えて形質転換を行い、1
00ppmアンピシリン、40ppmXgal含有L寒天培地にまき、
37℃で24時間培養した。得られた白色コロニーをピッキ
ングし、100ppmアンピシリンを含む液体培地にて培養し
た時に、IAAを生産する菌株をIAA合成遺伝子を保持する
クローンとして選抜した。IAA生産能の同定は形質転換
体を常法で培養し、その培養液中にIAAが生産されるか
否かを高速液体クロマトグラフ法で判定することにより
行った。
(2)上記のIAAを生産する菌株をL培地にて液体培養
し、集菌して得られた菌体からアルカリミニプレパレー
ション法(Nucleic Acids Res.,7,6,1513−1523 ‘79)
により、プラスミドDNAを抽出した。このDNAをBamHIで
切断後、0.8%アガロースゲル電気泳動にかけたとこ
ろ、約4kbpの外来DNAが挿入されていることが確認され
た。この約4kbpのインサートを持つPUC119をPIA119とし
た。
し、集菌して得られた菌体からアルカリミニプレパレー
ション法(Nucleic Acids Res.,7,6,1513−1523 ‘79)
により、プラスミドDNAを抽出した。このDNAをBamHIで
切断後、0.8%アガロースゲル電気泳動にかけたとこ
ろ、約4kbpの外来DNAが挿入されていることが確認され
た。この約4kbpのインサートを持つPUC119をPIA119とし
た。
実施例4 IAA合成遺伝子のシークエンス (1)常法によりプラスミドPIA119を導入した大腸菌DH
5αを100mlL培地で37℃、1晩培養し、10000回転20分間
遠心することによって集菌した。菌体に200mlのTES溶液
(0.1M Tris−HCl、0.02M EDTA、25%シュクロース、pH
8.0)、0.4mlのRNaseA(5mg/ml)、0.4mlの卵白リゾチ
ーム(30mg/ml)を加え、懸濁させ、37℃で2時間反応
させた。次に8mlの20%SDS溶液を加え、室温でゆっくり
攪拌し、液が透明になった後に、1.6mlの3N NaOHを加
え、室温で1時間ゆるやかに振盪させた。そして6mlの2
M Tris−HCl(pH7.0)を加え、2分間ゆるやかに攪拌し
た後、10mlの5M NaClを加え、再びゆるやかに攪拌した
後、0℃で一晩放置した。放置後、10000回転、15分
間、5℃で遠心し、上清液を分取し、その体積の10分の
1のポリエチレングリコール#1000(半井株式会社製)
を添加し、ゆっくり攪拌し、0℃で一晩放置した。次
に、10000回転、15分間、5℃で遠心することにより、
沈殿物を回収し、3.5mlのTESH溶液を加え、溶解させ
た。この溶液に4.4g CsCl(半井株式会社製),0.5mlエ
チジンブロマイド溶液(5mg/ml)を加え混合し3500回
転、10分間遠心することにより、水面上にある沈殿物を
取り除いた。このようにして得られた溶液を50000回
転、16時間、20℃で遠心分離し、UVを照射することによ
り、上から2番目に見えるバンドを回収した。この溶液
をブタノール抽出を4回行うことにより、エチジンブロ
マイドを除去し次にTE溶液中で透析を行うことにより、
プラズミドPIA119を精製した。
5αを100mlL培地で37℃、1晩培養し、10000回転20分間
遠心することによって集菌した。菌体に200mlのTES溶液
(0.1M Tris−HCl、0.02M EDTA、25%シュクロース、pH
8.0)、0.4mlのRNaseA(5mg/ml)、0.4mlの卵白リゾチ
ーム(30mg/ml)を加え、懸濁させ、37℃で2時間反応
させた。次に8mlの20%SDS溶液を加え、室温でゆっくり
攪拌し、液が透明になった後に、1.6mlの3N NaOHを加
え、室温で1時間ゆるやかに振盪させた。そして6mlの2
M Tris−HCl(pH7.0)を加え、2分間ゆるやかに攪拌し
た後、10mlの5M NaClを加え、再びゆるやかに攪拌した
後、0℃で一晩放置した。放置後、10000回転、15分
間、5℃で遠心し、上清液を分取し、その体積の10分の
1のポリエチレングリコール#1000(半井株式会社製)
を添加し、ゆっくり攪拌し、0℃で一晩放置した。次
に、10000回転、15分間、5℃で遠心することにより、
沈殿物を回収し、3.5mlのTESH溶液を加え、溶解させ
た。この溶液に4.4g CsCl(半井株式会社製),0.5mlエ
チジンブロマイド溶液(5mg/ml)を加え混合し3500回
転、10分間遠心することにより、水面上にある沈殿物を
取り除いた。このようにして得られた溶液を50000回
転、16時間、20℃で遠心分離し、UVを照射することによ
り、上から2番目に見えるバンドを回収した。この溶液
をブタノール抽出を4回行うことにより、エチジンブロ
マイドを除去し次にTE溶液中で透析を行うことにより、
プラズミドPIA119を精製した。
(2)精製されたプラスミドPIA119からEXO/MUNGシステ
ム(ストラタジーン社製)を用いることによって、イン
サートDNAを両端から欠失させ、各欠失DNAを保持する大
腸菌のIAA生産能を調べた結果、1.65kbpがIAAを生産す
ることができる最小限のDNA断片であることが明らかと
なった。次に、EXO/MUNGシステムにより、1.65kbpDNAを
5′末端から欠失させ、DNAの長さが約200bpずつ異なる
欠失DNAを10種類得た。さらに、1.65kbpインサートDNA
をプラスミドPUC118のEcoR I、Hind III(東洋紡株式会
社製)サイトにサブクローニングし、同様に5′末端か
ら欠失させることにより逆の方向からけずられた欠失DN
Aを10種類得た。
ム(ストラタジーン社製)を用いることによって、イン
サートDNAを両端から欠失させ、各欠失DNAを保持する大
腸菌のIAA生産能を調べた結果、1.65kbpがIAAを生産す
ることができる最小限のDNA断片であることが明らかと
なった。次に、EXO/MUNGシステムにより、1.65kbpDNAを
5′末端から欠失させ、DNAの長さが約200bpずつ異なる
欠失DNAを10種類得た。さらに、1.65kbpインサートDNA
をプラスミドPUC118のEcoR I、Hind III(東洋紡株式会
社製)サイトにサブクローニングし、同様に5′末端か
ら欠失させることにより逆の方向からけずられた欠失DN
Aを10種類得た。
(3)常法により上記で得られた20種類の欠失DNAを導
入した大腸菌JM109からMessingの方法(Methods in Enz
ymdogy,inpress)により一本鎖DNAを回収し、Sangerら
のジデオキシ法により1.65kbpDNAの塩基配列を求めた。
第1図に1.65kbpインサートDNAの塩基配列の解析結果か
ら得られたIAA生合成遺伝子の塩基配列及びアミノ酸配
列を示した。
入した大腸菌JM109からMessingの方法(Methods in Enz
ymdogy,inpress)により一本鎖DNAを回収し、Sangerら
のジデオキシ法により1.65kbpDNAの塩基配列を求めた。
第1図に1.65kbpインサートDNAの塩基配列の解析結果か
ら得られたIAA生合成遺伝子の塩基配列及びアミノ酸配
列を示した。
第1図:インドール酢酸生合成酵素をコードする遺伝子
を示す。尚、アミノ酸は「一文字記号」にて表示した
(東京化学同人社発行「生化学辞典」第1392頁,1984
年)。
を示す。尚、アミノ酸は「一文字記号」にて表示した
(東京化学同人社発行「生化学辞典」第1392頁,1984
年)。
Claims (2)
- 【請求項1】下記のアミノ酸配列で表される、トリプト
ファンからインドールピルビン酸、インドールアセトア
ルデヒドを中間体として経由する、インドール酢酸の生
合成酵素をコードする遺伝子 - 【請求項2】下記の遺伝子配列で示される、トリプトフ
ァンからインドールピルビン酸、インドールアセトアル
デヒドを中間体として経由する、インドール酢酸の生合
成酵素をコードする遺伝子
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2045718A JP2574051B2 (ja) | 1990-02-28 | 1990-02-28 | インドール酢酸生合成酵素をコードする遺伝子 |
US07/662,223 US5336766A (en) | 1990-02-28 | 1991-02-28 | Indoleacetic acid synthetase-encoding gene |
DE69128843T DE69128843T2 (de) | 1990-02-28 | 1991-02-28 | Indolessigsäure Synthetase Gen |
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