JP2573789B2 - 絶縁抵抗測定装置 - Google Patents

絶縁抵抗測定装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はケーブルや電気機器の
絶縁抵抗を交流で測定する絶縁抵抗測定装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ケーブルや電気機器の絶縁抵抗を測定す
る場合、対象が絶縁抵抗であるので微小な電流の検出が
要求されるので外来ノイズなどの影響を受けやすく、そ
のため測定方法としては外来ノイズなどの影響を受けに
くい高い直流電圧を使用するメガー法や直流重畳法が一
般に使用されている。
【0003】しかしながら、ケーブルや電気機器の絶縁
を正しく評価するためには交流測定が好ましく、更には
ケーブルや電気機器に交流電源を印加した活線状態また
は運転状態における交流電圧に影響しない微小交流信号
で測定することが望ましい。
【0004】ところで、交流での抵抗測定方法としては
ベクトルメータやLCRメータなどが知られているが、
これらは絶縁抵抗の測定には適していない。また、交流
を使用する測定方法の一つとしてシェーリングブリッジ
等が知られており、このシェーリングブリッジを使用し
て高圧電気機器の交流絶縁抵抗の代用特性として機器の
tan δを測定して間接的に交流絶縁抵抗を求める方法は
あるが、この方法は交流絶縁抵抗そのものを測定する方
法とは言えない。
【0005】このため、交流で直接ケーブルや電気機器
の絶縁抵抗を測定する方法として、これら被測定試料に
交流測定信号を印加して被測定試料に流れる交流測定信
号電流を測定して絶縁抵抗を算出する方法が採用されて
いる。この場合、交流測定信号電流の検出手段としては
一般に被測定試料に検出抵抗を直列接続して、交流測定
信号を被測定試料と検出抵抗との間に印加して検出抵抗
の両端に現れる電圧降下を測定する方法がとられてい
る。このような交流による絶縁抵抗測定の場合絶縁抵抗
による電流のほか容量分による電流が流れて測定誤差を
生じるので、この容量分電流と同相の90°進相成分を
生成して容量分電流を打ち消して絶縁抵抗のみによる電
流を求めて絶縁抵抗を算出する方法が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように被測定試料
には絶縁抵抗に並列に容量分が存在するため容量分によ
る影響を除く必要がある問題ばかりでなく、一般に使用
状態にあるケーブルや電気機器などの被測定試料の絶縁
抵抗を交流で測定する場合は多くの場合はこれらケーブ
ルや電気機器と大地との間で測定する必要がある。この
場合、これら被測定試料と大地との間に検出抵抗を接続
して行うが、実際の使用状態にあるケーブルや電気機器
などの被測定試料は大地間容量も存在して、この大地間
容量が検出抵抗に並列に接続された形となり大地間容量
にも交流測定信号が流れて測定誤差となる。
【0007】また、ケーブルや電気機器の絶縁抵抗を交
流で測定する場合、ケーブルや電気機器を電源に接続し
た活線状態で行う必要があることが多い。このような場
合、測定信号に電源周波数成分や外来ノイズが重畳して
絶縁抵抗の正確な測定が困難になることがあった。
【0008】この発明は上記したような問題を解決する
ためになされたもので、被測定試料に被測定端子と基準
電位の間の容量や大地間容量が存在し、しかもノイズが
多少多くても絶縁抵抗を交流で正確に測定できる絶縁抵
抗測定装置の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の上記した課題
を解決するための手段は、被測定試料の両端間に交流
測定信号を印加して被測定試料を流れる交流測定信号電
流を測定して被測定試料の絶縁抵抗を算出する方式の絶
縁抵抗測定装置において、第1の周波数の交流測定信号
と第1の周波数より低い第2の周波数の交流測定信号と
を切替えて出力可能で出力端子の一方が被測定試料の一
方の被測定端子および基準キャパシタの一方の端子に接
続され他方が基準電位に接続される交流信号発生手段
と、被測定試料の他方の被測定端子と基準電位との間に
直列接続される第1の電流検出手段と、基準キャパシタ
の他方の端子と基準電位との間に直列接続される第2の
電流検出手段と、第2の電流検出手段の出力の振幅を調
整する利得調整手段および位相を調整する位相調整手段
と、第1および第2の電流検出手段のそれぞれの出力の
信号差を検出してその信号差のベクトル処理が可能な信
号差検出手段と、信号差検出手段の出力を演算処理して
処理結果に基づいて利得調整手段または位相調整手段を
制御するとともに絶縁抵抗を算出する演算処理部とを備
え、交流信号発生手段の出力を第1の周波数の交流測定
信号とした状態で位相調整手段および利得調整手段を演
算処理部の処理結果に基づいて制御して信号差検出手段
の出力を最小にする第1の測定手順と、交流信号発生手
段の出力を第2の周波数の交流測定信号にして信号差検
出手段の出力を求める第2の測定手順と、第2の測定手
順で求めた出力から絶縁抵抗を演算処理部の演算処理に
より算出する第3の測定手順によることを特徴としてい
る。
【0010】また、第1の電流検出手段は抵抗器よりな
り、前記利得調整手段および位相調整手段を含む第2の
電流検出手段は可変抵抗器および可変キャパシタである
ことも特徴としている。
【0011】また、第2の測定手順において位相調整手
段または利得調整手段を微小変化させて信号差検出手段
より少なくとも二つの出力を求め、第3の測定手順にお
いて求めた少なくとも二つのベクトル値から抵抗分を演
算して被測定試料の絶縁抵抗を算出することも特徴とし
ている。さらに、基準キャパシタとして被測定試料の
劣化品と同等以上のものを使用することも特徴としてい
る。
【0012】
【作用】このように構成することにより、第1の測定手
順において被測定試料と大地間の大地間容量の絶縁測定
に与える影響を打ち消し、第2の測定手順において被測
定試料自体の容量分の影響を減少させて被測定試料の絶
縁抵抗のみによる交流測定信号電流を測定し、第3の測
定手順において測定された交流測定信号電流に基づいて
被測定試料の絶縁抵抗を算出するものである。
【0013】また、第1の電流検出手段を抵抗器で構成
し、利得調整手段および位相調整手段を含む第2の電流
検出手段を可変抵抗器および可変キャパシタで構成する
ことで装置を簡易化することができる。
【0014】また、第2の測定手順において利得調整手
段または位相調整手段を微小変化させてノイズに影響さ
れない程度のレベルの出力を二つ以上求め、第3の測定
手順において求められた二つのベクトル値から抵抗分を
算出する方法によりノイズに影響されずに測定の精度を
上げることができる。さらに、被測定試料の未劣化品と
同等以上のものを基準キャパシタすることで被測定試
料の絶縁抵抗の測定に適した基準キャパシタを容易に得
ることができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
を説明する。図1は第1の実施例の構成を示すブロック
回路図である。同図において1は同軸型の電力ケーブル
を一例とした被測定試料であり、また、2は電力ケーブ
ル1を活線状態において絶縁抵抗を測定するため電力ケ
ーブル1に印加される交流電源である。
【0016】このような被測定試料である電力ケーブル
1に対して絶縁抵抗を測定するための交流測定信号が交
流信号発生器3より例えばトランス等で構成される信号
重畳回路4を介して印加されるようになっている。な
お、交流信号発生器3は切替えにより振幅が約20Vrm
s で周波数が40Hz と5Hz の2周波数の交流測定信
号を切替えて発生可能な信号発生器である。
【0017】交流測定信号を電力ケーブル1に印加する
信号重畳回路4は一端が基準電位に接続されて帰線とな
り、他端が交流電源2を介して電力ケーブル1の導体側
に接続されている。また、電力ケーブル1の遮蔽層側は
一端が基準電位に接続されている検出抵抗5の他端に接
続されて直列回路を構成しており、電力ケーブル1は検
出抵抗5を介して交流測定信号が信号重畳回路4より印
加される。また、この電力ケーブル1と検出抵抗5の直
列回路に並列に基準キャパシタ6に直列に可変検出抵抗
7と可変補正キャパシタ8との並列回路が接続された直
列回路が設けられており、電力ケーブル1と検出抵抗5
および基準キャパシタ6と可変検出抵抗7,可変補正キ
ャパシタ8の並列回路は一種の橋絡回路を構成してい
る。また、電力ケーブル1と検出抵抗5の接続点Aおよ
び基準キャパシタ6と可変検出抵抗7,可変補正キャパ
シタ8の並列回路との接続点Bはそれぞれ差動増幅器9
の二つの差動入力に接続されていて、接続点AとBとに
おける信号電圧差を監視している。さらに差動増幅器9
の出力は2位相タイプのロックインアンプ10の入力に
接続されている。このロックインアンプ10には交流信
号発生器3から参照信号として交流測定信号が送られて
きており、この参照信号つまり交流測定信号の周波数お
よび位相に同期した入力信号のみを選択測定している。
実施例のロックインアンプ10は2位相タイプのもので
あるので、ベクトル成分の処理が可能であり、その出力
は演算処理部11に送られる。
【0018】演算処理部11は予め定められたプロラム
に基づいてロックインアンプ10の出力を読み取り演算
処理するとともに、処理結果により必要に応じて可変検
出抵抗7または可変補正キャパシタ8を制御するもので
ある。
【0019】電力ケーブル1の等価回路は同図に示すよ
うに、導体と遮蔽層間の絶縁抵抗Rx と導体と遮蔽層間
静電容量Cx の並列回路で表せる。また、電力ケーブ
ル1の遮蔽層と大地間にはキャパシタンス成分である大
地間容量Cg が存在しており、この大地間容量Cg は検
出抵抗5に並列に挿入されたような等価回路を形成す
る。
【0020】なお、この実施例において検出抵抗5は被
測定試料である電力ケーブル1の絶縁抵抗に比べて十分
に小さい値に設定されており、可変検出抵抗7も基準キ
ャパシタ6の周波数40Hz におけるインピーダンスに
比べて十分に小さい値に設定されている。
【0021】次に測定手順を説明する。第1の測定手順
として交流信号発生器3の出力周波数を40Hz に設定
する。周波数40Hz の交流測定信号は信号重畳回路4
を介し交流電源2を通して電力ケーブル1と検出抵抗5
の直列回路および基準キャパシタ6と可変検出抵抗7,
可変補正キャパシタ8との並列回路との直列回路に印加
される。電力ケーブル1においてはこの交流測定信号に
り絶縁抵抗Rx に流れる電流としてIrxが、また静電
容量Cx の電流としてIcxが流れ電力ケーブル1全体と
しては、図2(a) に示すように電力ケーブル1と検出抵
抗5の両端に印加される交流測定信号電圧Vo に対して
これらの電流を合成したIx が流れ、このIx は検出抵
抗5を流れて検出抵抗5の電圧降下分として接続点Aと
基準電位間に現れる。一方、基準キャパシタ6にはこの
基準キャパシタ6のインピーダンスが調整用抵抗7より
十分に大きいので、図2(b) に示すように交流測定信号
電圧Vo に対してほぼ90°の位相をなすIs が流れ、
このIs は可変検出抵抗7を流れて可変検出抵抗7の電
圧降下分として接続点Bと基準電位間に現れる。接続点
A,Bの電圧は差動増幅器9において減算され、差動増
幅器9の出力には図2(c) に示すような出力が現れる。
つまり、基準キャパシタ6を流れる電流Isは90°位
相分のみであるので、電力ケーブル1に流れる電流のI
x の内90°位相分である静電容量Cx を流れる電流I
cxが減算されて打消される形をとり、可変検出抵抗7を
調整することにより90°位相分を見掛け上で零にする
ことができる。
【0022】また、検出抵抗5には電力ケーブル1の遮
蔽層と大地間の大地間容量Cg が並列に接続された等価
回路を形成しているので、接続点Aにおける位相はこの
大地間容量Cg の影響を受けて絶縁抵抗の測定に誤差を
与える。そのため、この大地間容量Cg の影響を補正す
るために可変検出抵抗7に並列に接続された可変補正キ
ャパシタ8を使用する。つまり、可変補正キャパシタ8
を調整し、接続点Bにおける位相が接続点Aにおける位
相に等しくなるようにすることによって、大地間容量C
g の影響を無くすことができる。
【0023】第1の測定手順は、上述した静電容量Cx
と大地間容量Cg の影響を除く操作である。具体的には
周波数40Hz の交流測定信号を電力ケーブル1に印加
したときにロックインアンプ10の出力に現れるベクト
ル値を演算処理部11が読み取るとともに、このベクト
ルの大きさが最小になるように可変検出抵抗7および可
変補正キャパシタ8を制御する。この操作で静電容量C
x と大地間容量Cg の影響が除かれる。
【0024】第2の測定手順では可変検出抵抗7および
可変補正キャパシタ8の制御を停止するとともに交流信
号発生器3の出力周波数を5Hz に切替える。第1の測
定手順において静電容量Cx と大地間容量Cg の影響が
除かれた状態であり、しかも交流測定信号の周波数を5
Hz に下げて静電容量Cx と大地間容量Cg に流れる電
流を小さくしたので、電力ケーブル1の絶縁抵抗Rx に
流れる電流Irxが相対的に大きくなり精度が高まる。そ
して、この電流Irxがロックインアンプ10に出力され
て演算処理部11で読み取られる。
【0025】次の第3の測定手順で第2の測定手順で読
み取った値(電流Irx)から絶縁抵抗Rx を算出する。
なお、さらに絶縁抵抗の測定に正確を期するために次の
方法をとることもできる。つまり、第2の測定手順の可
変検出抵抗7および可変補正キャパシタ8の制御を停止
した状態におけるロックインアンプ10の出力を読み取
る前に、演算処理部11は可変検出抵抗7の値を第1の
測定手順で設定した可変検出抵抗7の値を僅かに増加お
よび減少させるように制御して少なくとも二つのロック
インアンプ10の出力を読み取る。この可変検出抵抗7
値を増加および減少させる制御で得られた二つの測定
値(図3に示すベクトルIa ,Ib )を第3の測定手順
におる演算処理におい、図3に示すように二つのベ
クトルIa ,Ib の絶対値と相対位相角φにより二つの
ベクトルIa ,Ib を結ぶ直線に垂直な原点からの垂線
の長さを演算することにより、二つのベクトルIa ,I
b の抵抗分電流成分、つまり絶縁抵抗Rx に流れる電流
Irxを算出する。さらに、この電流Irxから絶縁抵抗R
x が算出できる。ベクトルIa ,Ib はそれぞれ極性が
異なるIcx成分を持つベクトルで、その二つのベクトル
Ia ,Ib の相対位相角φが小さいほうが精度的に好ま
しいので、可変検出抵抗7を増加または減少させてこの
状態に近づけるようにする。
【0026】サーボ系を構成して測定したベクトルの絶
対値が最小になるように動作させれば、その絶対値が電
流Irxと一致するが、このようなサーボ系を使わず、上
記したように二つのベクトルIa ,Ib から絶縁抵抗R
x を求める方法によれば、測定系の状態が安定している
のでノイズが大きい状況でも正確な値が得られ、結果的
に絶縁抵抗Rx を正確に求めることができる。
【0027】図4は第2の実施例の構成を示すブロック
回路図である。同図において図1に示した第1の実施例
と同一部分には同一符号を付してその説明を一部省略す
る。この実施例では第1の実施例の検出抵抗5の代わり
に負帰還が施されたオペアンプ21を使用している。そ
して負帰還抵抗Rf1が接続されたオペアンプ21の反転
入力端子は電力ケーブル1の遮蔽層側に接続され、また
非反転入力端子は基準電位である信号重畳回路4の帰線
側に接続されている。このようなオペアンプ21は電流
電圧変換回路として動作し反転入力端子に流入した電流
に比例した出力電圧を発生する。
【0028】また、この実施例においては第1の実施例
の可変検出抵抗7と可変補正キャパシタ8の代わりに負
帰還が施されたオペアンプ22とこのオペアンプ22の
出力の後に設けられた移相回路23と利得調整回路24
を使用している。オペアンプ22の負帰還抵抗Rf2が接
続された反転入力端子は基準キャパシタ6の下端に接続
され、また非反転入力端子は基準電位である信号重畳回
路4の帰線側に接続されている。このようなオペアンプ
22は電流電圧変換回路として動作し反転入力端子に流
入した電流に比例した出力電圧を発生する。この出力は
移相回路23を介して利得調整回路24に送られて位相
と振幅が任意に調整される。また、これら移相回路23
と利得調整回路24は演算処理部11により制御される
ようになっている。オペアンプ21の出力と利得調整回
路24の出力はそれぞれ第1の実施例と同様に差動増幅
器9の二つの差動入力に接続されている。
【0029】このように構成された第2の実施例におい
て、電力ケーブル1の絶縁抵抗を測定する場合の測定手
順は第1の実施例の場合とほぼ同様であるが、第1の測
定手順において演算処理部11が移相回路23と利得調
整回路24を制御してロックインアンプ10の出力を最
小にする。この制御で静電容量Cx と大地間容量Cgの
影響が除かれる。以下の測定手順は第1の実施例におい
て説明した手順と同じである。
【0030】この実施例は移相回路23と利得調整回路
24を使用しているで第1の実施例に比べて装置設計の
自由度を大きくとることができる。これらの実施例にお
いて、基準キャパシタ6として被測定試料である電力ケ
ーブル1の未劣化品と同等以上で絶縁性の良いものを使
用することもできる。このようにすれば測定に必要な適
切な基準キャパシタ6の入手が容易になる。
【0031】また、三相用の電力ケーブルについては、
3線に一括して交流測定信号を電源に重畳し被覆導線を
共通にして漏れ電流を測定することにより3線の絶縁抵
抗を同時に測定することができる。
【0032】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、要旨を変更しない範囲で変形して実施で
きる。例えば、ロックインアンプの代わりに交流測定信
号の周波数成分のみを通過させる濾波器形の帯域増幅器
を用いることもできる。また、実施例では演算処理部が
利得調整手段および位相調整手段を全て制御するものを
説明したがこの制御の一部を手動で行うこともできる。
【0033】
【発明の効果】この発明によれば、直流を使用すること
なく交流で直接的に交流絶縁抵抗を測定できるのでケー
ブルや電気機器の正しい評価が可能になる。また、ケー
ブルや電気機器に交流電源を印加した活線状態または運
転状態での測定が可能であるのでケーブルや電気機器の
より正しい評価ができる。さらに、直流測定のように高
電圧を必要としないので、測定により被測定物の絶縁劣
化を進行させることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例の構成を示すブロック
回路図。
【図2】被測定電力ケーブルと基準キャバシタに流れる
それぞれの電流および両電流の差電流のベクトル図。
【図3】第2の測定手順において可変検出抵抗を変化さ
せた場合の二つ出力ベクトルから絶縁抵抗による電流を
求める説明図。
【図4】第2の実施例の構成を示すブロック回路図。
【符号の説明】
1…電力ケーブル 2…交流電源 3
…交流信号発生器 4…信号重畳回路 5…検出抵抗 6
…基準キャパシタ 7…可変検出抵抗 8…可変補正キャパシタ 9
…差動増幅器 10…ロックインアンプ 11…演算処理部 21…オペアンプ 22…オペアンプ 2
3…移相回路 24…利得調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臼井 亮 神奈川県横浜市港北区綱島東6丁目3番 20号 株式会社エヌエフ回路設計ブロッ ク内 (56)参考文献 特開 平5−80113(JP,A) 特開 平3−218479(JP,A) 特開 平1−127968(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定試料の両端間に交流測定信号を印
    加して被測定試料を流れる交流測定信号電流を測定して
    被測定試料の絶縁抵抗を算出する方式の絶縁抵抗測定装
    置において、 第1の周波数の交流測定信号と第1の周波数より低い第
    2の周波数の交流測定信号とを切替えて出力可能で出力
    端子の一方が被測定試料の一方の被測定端子および基準
    キャパシタの一方の端子に接続され他方が基準電位に接
    続される交流信号発生手段と、 被測定試料の他方の被測定端子と基準電位との間に直列
    接続される第1の電流検出手段と、 基準キャパシタの他方の端子と基準電位との間に直列接
    続される第2の電流検出手段と、 第2の電流検出手段の出力の振幅を調整する利得調整手
    段および位相を調整する位相調整手段と、 第1および第2の電流検出手段のそれぞれの出力の信号
    差を検出してその信号差のベクトル処理が可能な信号差
    検出手段と、 信号差検出手段の出力を演算処理して処理結果に基づい
    て利得調整手段または位相調整手段を制御するとともに
    絶縁抵抗を算出する演算処理部と、 を備え、 前記交流信号発生手段の出力を第1の周波数の交流測定
    信号とした状態で前記位相調整手段および利得調整手段
    を演算処理部の処理結果に基づいて制御して前記信号差
    検出手段の出力を最小にする第1の測定手順と、 前記交流信号発生手段の出力を第2の周波数の交流測定
    信号にして前記信号差検出手段の出力を求める第2の測
    定手順と、 第2の測定手順で求めた出力から絶縁抵抗を演算処理部
    の演算処理により算出する第3の測定手順と、 により被測定試料の絶縁抵抗を求めることを特徴とした
    絶縁抵抗測定装置。
  2. 【請求項2】前記第1の電流検出手段は抵抗器よりな
    り、前記利得調整手段および位相調整手段を含む前記第
    2の電流検出手段は可変抵抗器および可変キャパシタで
    なることを特徴とした請求項1記載の絶縁抵抗測定装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2の測定手順において前記利得調整
    手段または位相調整手段を微小変化させて前記信号差検
    出手段より少なくとも二つの出力を求め、第3の測定手
    順において求めた少なくとも二つのベクトル値から抵抗
    分を演算して被測定試料の絶縁抵抗を算出することを特
    徴とした請求項1または請求項2に記載の絶縁抵抗測定
    装置。
  4. 【請求項4】前記基準キャパシタとして被測定試料の
    劣化品と同等以上のものを使用することを特徴とした請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の絶縁抵抗測定装
    置。
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