JP2572552B2 - 車両用換気装置 - Google Patents

車両用換気装置

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JP2572552B2
JP2572552B2 JP17699994A JP17699994A JP2572552B2 JP 2572552 B2 JP2572552 B2 JP 2572552B2 JP 17699994 A JP17699994 A JP 17699994A JP 17699994 A JP17699994 A JP 17699994A JP 2572552 B2 JP2572552 B2 JP 2572552B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速で走行する鉄道車
両などの車両用換気装置、特にトンネルなどを通過する
ときのように車外圧力が変動しても車内の乗客に不快感
を与えない車両用換気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から多量の乗客を高速で運ぶ鉄道車
両では、狭い車内の汚染した空気を排気ファンから車外
に排出し、車外の新鮮な空気を給気ファンによって導入
する強制換気が行われている。車両用換気装置には、車
内の空気を新鮮に保つとともに、車内圧力の急変によっ
て引き起こされる「耳つん」など、乗客に不快感を与え
る現象を防ぐ機能も要求される。
【0003】トンネル外の明かり区間を鉄道車両が走行
中は、車外圧力は大気圧であり、急激に変動することは
ない。しかし、トンネルに突入すると、車外圧力は上昇
し、その後、下降する。トンネル内で対向する鉄道車両
とすれ違うと車外圧力は急上昇し、その後、急下降す
る。トンネルから抜け出すと車外圧力は大気圧に戻る。
車外圧力が急激に変化すると換気ファンを通して通風さ
れる通風量が変化し、車内圧力を変化させる。このよう
に車内圧力の変動値や変化率が大きくなると、車内の乗
客や乗員は「耳つん」現象を発生し、不快感を感じる。
【0004】鉄道車両がトンネル内を高速で走行して
も、車内の圧力変動を抑える先行技術としては、たとえ
ば特開昭60−135363「軌条車両における客室を
換気し空気調和するための装置」では、給気口と排気口
に流量センサまたは速度センサを設けて給気通風路の絞
りを調整して車内圧力の変動を抑えている。
【0005】また他の先行技術では、排気通風路に絞り
を設けて車内圧力の変動を抑える。
【0006】この給気風量または排気風量を調整するた
めに、上述のように給気口および排気口にそれぞれ設け
てあるセンサの出力に応答して動作を行う構成としてい
るので、通風路でのむだ時間や車両容積による圧力変動
の緩慢さが風量調整に遅れをもたらして車外圧力の急激
な変化に追従する制御ができない。また、車外圧力を直
接計測し車外圧力信号により給気風量や排気風量を調節
すると、給気風量や排気風量は車外圧力の高低だけでは
決まらず車内圧力の影響も受ける。また、車外圧力は測
定する場所により車両壁面の影響を受け、また脈動も大
きいので、車外圧力を制御に用いると、かえって車内圧
力制御を難しくする場合が多い。
【0007】そこで、車内圧力は車外から吸入する給気
風量と車外に排出する排気風量の差により車内圧力が変
化することを利用して、前述の先行技術の特開昭60−
135363では、空気の流入速度や排出速度を測定す
るための流量センサや速度センサを給気口や排気口に設
置して給気風量や排気風量を求めて、車内圧力の変動を
小さくする方法が述べられている。この先行技術におい
て、流量を計測する場合に一般に用いられる絞り流量計
や面積流量計では通風路にオリフィスを設ける必要があ
り、このオリフィスを設置することでオリフィスがない
場合に比べて、通風路が絞られるために風量が少なくな
る。
【0008】また容積流量計や翼車流量計においても、
通風路に回転子や翼車を設けるために流量計がない通風
路に比べて風量が少なくなる。
【0009】またピトー管により流量を測定する構成も
あるが、ピトー管は本来流速を求めるものであって、ピ
トー管で得られた平均流速から断面積を乗じて風量を求
めることになる。この構成でも通風路の断面積が小さい
場合はピトー管自身が通風路での障害物となるので、通
風路の断面積を大きくする必要があり、またダストを含
んだ空気では計測孔の目詰まりを起こし風量を計測でき
なくなる場合もある。
【0010】また通風路に突起物を出さないものとして
超音波流量計があるが、通風路に発信器と受信器を設け
る必要があり、設備として大掛かりで高価なものとな
る。
【0011】風量計測において通風路を絞ると、換気フ
ァンとしては圧力損失となり、必要換気風量を得ようと
すれば、その圧力損失を補うだけ、換気ファンの動力を
大きくする必要がある。したがって、流量を計測する際
に流量を減少させることなく、かつ安価でコンパクトに
計測するセンサはないために、風量センサや風速センサ
を用いた先行技術を実現しようとした場合に非常に高価
なものとなる。
【0012】今後の鉄道車両、ことに車外圧力が大きく
変動する高速車両においては、車内圧力の変動を小さく
抑えるとともに、小型で安価な換気装置が求められてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、小型
で安価で、車内圧力の変動を抑え乗客や乗員に不快感を
与える「耳つん」現象を発生しない車両用換気装置を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、車両内外間を
連通する通風路に設けられる第1および第2ファンF
1,F2と、第1ファンF1に直列に接続される第1絞
り手段S1と、車両内外間に接続され、車内空気を車外
に排出する排気通路18と、排気通路18に介在される
第2絞り手段S2と、切換え手段V1〜V3であって、
並列運転モードと直列運転モードとを切換え、(a)並
列運転モードでは、第1ファンF1によって車外の空気
を、第1絞り手段S1を介して車内に給気するととも
に、第2ファンF2によって車内の空気を車外に排出
し、排気通路18は閉じておき、(b)直列運転モード
では、第1および第2ファンF1,F2を直列に接続し
て車外の空気を車内に給気するとともに、車内空気を、
排気通路18および第2絞り手段S2を介して車外に排
気する切換え手段V1〜V3と、第2ファンF2の吐出
圧P2outと吸入圧P2inとの前後差圧ΔP2を検
出する前後差圧検出手段PD2と、前後差圧検出手段P
D2の出力に応答して、第2ファンF2の風量を推定す
る風量推定手段と、車内圧力P1inを検出する車内圧
力検出手段PD3と、車内圧力検出手段PD3と風量推
定手段との各出力に応答し、並列運転モードでは、第1
ファンF1による給気風量が第2ファンF2による排気
風量と同一になるように第1絞り手段S1の開度を制御
し、直列運転モードでは、第1絞り手段S1の開度を予
め定める開度に保ったままで、第1および第2ファンF
1,F2による給気風量が第2絞り手段S2を経て排気
される排気風量と同一になるように第2絞り手段S2を
制御する制御手段とを含むことを特徴とする車両用換気
装置である。
【0015】また本発明は、車両内外間を連通する通風
路に設けられる第1および第2ファンF1,F2と、第
1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1と、
車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
通路18と、排気通路18に介在される第2絞り手段S
2と、切換え手段V1〜V3であって、並列運転モード
と直列運転モードとを切換え、(a)並列運転モードで
は、第1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手
段S1を介して車内に給気するとともに、第2ファンに
よって車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じ
ておき、(b)直列運転モードでは、第1および第2フ
ァンF1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給
気するとともに、車内空気を、排気通路18および第2
絞り手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜
V3と、車外圧力P1outと車内圧力P1inとの車
内外差圧ΔP1を検出する車内外差圧検出手段PD1
と、制御手段であって、車内外差圧検出手段PD1と微
分回路との各出力に応答して、(c1)車内外差圧ΔP
1が予め定める第1の値P11a未満であるとき、なら
びに(c2)車内外差圧ΔP1が予め定める第2の値P
12a未満であって、かつ車内外差圧ΔP1の時間変化
率が負の予め定める第3の値D1a未満であるとき、並
列運転モードから直列運転モードに運転モードを切換
え、(d1)車内外差圧ΔP1が予め定める第4の値P
11b以上であるとき、ならびに(d2)車内外差圧Δ
P1が予め定める第5の値P12b以上であって、かつ
車内外差圧ΔP1の時間変化率が正の予め定める第6の
値D1b以上であるとき、直列運転モードとから並列運
転モードに運転モードを切換える制御手段とを含むこと
を特徴とする車両用換気装置である。
【0016】また本発明は、車両内外間を連通する通風
路に設けられる第1および第2ファンF1,F2と、第
1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1と、
車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
通路18と、排気通路18に介在される第2絞り手段S
2と、切換え手段V1〜V3であって、並列運転モード
と直列運転モードとを切換え、(a)並列運転モードで
は、第1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手
段S1を介して車内に給気するとともに、第2ファンに
よって車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じ
ておき、(b)直列運転モードでは、第1および第2フ
ァンF1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給
気するとともに、車内空気を、排気通路18および第2
絞り手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜
V3と、第2ファンF2の吐出圧P2outと吸入圧P
2inとの前後差圧ΔP2を検出する前後差圧検出手段
PD1と、前後差圧検出手段PD2の出力に応答して、
前後差圧ΔP2の時間変化率を求める微分回路と、制御
手段であって、前後差圧検出手段PD2と微分回路との
各出力に応答して、(e1)前後差圧ΔP2が予め定め
る第1の値P21a未満であるとき、ならびに(e2)
前後差圧ΔP2が予め定める第2の値P22a未満であ
って、かつ前後差圧ΔP2の時間変化率が負の予め定め
る第3の値D2a未満であるとき、並列運転モードから
直列運転モードに運転モードを切換え、(f1)前後差
圧ΔP2が予め定める第4の値P21b未満であると
き、ならびに(f2)前後差圧ΔP2が予め定める第5
の値P22b未満であって、かつ前後差圧ΔP2の時間
変化率が負の予め定める第6の値D2b未満であると
き、直列運転モードから並列運転モードに運転モードを
切換える制御手段とを含むことを特徴とする車両用換気
装置である。
【0017】また本発明は、車両内外間を連通する通風
路に設けられる第1および第2ファンF1,F2と、第
1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1と、
車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
通路18と、排気通路18に介在される第2絞り手段S
2と、切換え手段V1〜V3であって、並列運転モード
と直列運転モードとを切換え、(a)並列運転モードで
は、第1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手
段S1を介して車内に給気するとともに、第2ファンに
よって車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じ
ておき、(b)直列運転モードでは、第1および第2フ
ァンF1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給
気するとともに、車内空気を、排気通路18および第2
絞り手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜
V3と、車外圧力P1outと車内圧力P1inとの車
内外差圧ΔP1を検出する車内外差圧検出手段PD1
と、車内外差圧検出手段PD1の出力に応答して、車内
外差圧ΔP1の時間変化率を求める第1微分回路と、第
2ファンF2の吐出圧P2outと吸入圧P2inとの
前後差圧ΔP2を検出する前後差圧検出手段PD2と、
前後差圧検出手段PD2の出力に応答して、前後差圧Δ
P2の時間変化率を求める第2微分回路と、制御手段で
あって、車内外差圧検出手段PD1と、第1微分回路
と、前後差圧検出手段PD2と、第2微分回路との各出
力に応答して、(g1)車内外差圧ΔP1が予め定める
第1の値P11a未満であるとき、(g2)車内外差圧
ΔP1が予め定める第2の値P12a未満であって、か
つ車内外差圧ΔP1の時間変化率が負の予め定める第3
の値D1a未満であるとき、(g3)前後差圧ΔP2が
予め定める第4の値P21a未満であるとき、および
(g4)前後差圧ΔP2が予め定める第5の値P22a
未満であって、かつ前後差圧ΔP2の時間変化率が負の
予め定める第6の値D2a未満であるとき、並列運転モ
ードから直列運転モードに運転モードを切換え、(h
1)前後差圧ΔP2が予め定める第7の値P21b未満
であるとき、(h2)前後差圧ΔP2が予め定める第8
の値P22b未満であって、かつ前後差圧ΔP2の時間
変化率が負の予め定める第9の値D2b未満であると
き、(h3)車内外差圧ΔP1が予め定める第10の値
P11b以上であるとき、および(h4)車内外差圧Δ
P1が予め定める第11の値P12b以上であって、か
つ車内外差圧ΔP1の時間変化率が正の予め定める第1
2の値D1b以上であるとき、直列運転モードから並列
運転モードに運転モードを切換える制御手段とを含むこ
とを特徴とする車両用換気装置である。
【0018】
【作用】本発明に従えば、鉄道車両の車外圧力は車内圧
力より低くなる場合がほとんどであり、高くなる場合も
そのピーク圧力は低くなる場合のピーク圧力に比べて小
さい。したがって、その鉄道車両特有の現象に換気装置
を合わせ、車外圧力が車内圧力よりも高い場合もファン
F1,F2を2台直列にして排気することをしないこと
で切換え手段や配管が少ない構成にしている。また、第
2ファンF2の前後差圧を計測することで、通風路を絞
ったり障害物を設けたりすることなく、かつ簡易に風量
を演算することができるので、省動力で、軽量コンパク
トな換気装置となる。
【0019】本発明に従えば、車外圧力が車内圧力より
高い場合は、並列運転モードとし、この並列運転モード
にすると、第1ファンF1は給気用、第2ファンF2は
排気用となる。このために本発明では、車内圧力を一定
に保つためには給気風量と排気風量を同量にする必要が
ある。そこで、特殊な排気流量を計測する流量計を用い
ることなく、第2ファンF2の吸入側と吐出側の圧力差
を第2ファンF2前後差圧検出手段で検出して、その差
圧から第2ファンF2に流れる排気風量を計算すること
ができる。この計算した排気風量は、車内圧力とは異な
り、通風路での遅れもないので、この変動を捕え、給気
通風路の絞りの動作を制御することによって、遅れのな
い制御を実現することができる。このように、通風路な
どでの遅れのない排気風量を検出することによって、遅
れのない排気風量制御ができ、車内圧力の変動を小さく
抑える制御が簡単に実現できる。
【0020】また本発明に従えば、車外圧力が車内圧力
よりも低い場合は、直列運転モードとし、この直列運転
モードにすると、第1ファンF1の吐出側は第1絞り手
段S1および第1切換え手段V1を介して第2ファンF
2の吸入側につながり、給気風量を送り込む。このよう
に、第2ファンF2は、給気用として働く。ここで、車
内圧力を一定に保つためには、給気風量と排気風量を同
量にする必要がある。このために本発明では、特殊な排
気流量を計測する流量計を用いることなく、第2ファン
F2の吸入側と吐出側の圧力差を第2ファンF2前後差
圧検出手段で検出して、その差圧から第2ファンF2に
流れる給気風量を計算することができる。前述したよう
に、ここで求めた給気風量は車内圧力と異なり、通風路
などでの遅れを含んでいないので、この給気風量に従
い、排気風量を第2絞り手段S2の開度を調整すること
によって、車内圧力の変動を小さく抑える制御が簡易に
実現できる。このとき、第1絞り手段S1は、予め定め
る開度、たとえば全開として、一定の値に保つ。
【0021】さらに本発明に従えば、並列運転モードと
直列運転モードとの運転モードの切換えにあたっては、
車内外差圧ΔP1と、それを微分した時間変化率とに基
づいて行うことができる。
【0022】さらに本発明に従えば、並列運転モードと
直列運転モードとの運転モードの切換えにあたっては、
第2ファンF2の前後差圧ΔP2と、それを微分した時
間変化率とに基づいて行うことができる。
【0023】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の全体の構成を示
す系統図である。鉄道車両などの車両には、図1に示さ
れる車両用換気装置が設けられ、車内21と車外22と
の間で換気を行うことができる。車内21には、新鮮な
外気を噴出する噴出口1と、汚染された空気を吸入する
吸入口2が設けられる。車外22には、新鮮な空気を導
入する給気口3と、車内の汚染された空気を排出する排
気口4が設けられる。給気口3には通風路11が接続さ
れ、第1ファンF1の吸入側に接続する。第1ファンF
1の吐出側には通風路12が接続され、絞り弁S1に接
続する。絞り弁S1には、通風路13が接続する。切換
え弁V1は、通風路13を共通ポートC1、通風路14
にAポートA1または通風路15にBポートB1を接続
する。通風路15は、切換え弁V1のBポートB1と、
切換え弁V3のAポートA3と、第2ファンF2の吸入
側を接続する。
【0024】第2ファンF2の吐出側には、通風路16
を接続する。切換え弁V2は、通風路16に共通ポート
C2、通風路17にAポートA2、通風路14にBポー
トB2を接続する。通風路17は、切換え弁V2のBポ
ートB2と排気口4に接続する。
【0025】切換え弁V3は、通風路20を共通ポート
C3、通風路15にAポートA3、排気通風路18にB
ポートB3を接続する。通風路20は、切換え弁V3と
吸入口を接続する。絞り弁S2は、通風路18と通風路
19に接続する。通風路19は、絞り弁S2と排気口4
に接続する。
【0026】車内と車外の圧力差ΔP1は、車内外差圧
検出手段PD1で検出する。第2ファンF2の吸入側と
吐出側の圧力差ΔP2は、前後差圧検出手段PD2で検
出する。車内圧力P3は、車内圧力検出手段PD3で検
出する。制御装置C1は、差圧検出手段PD1と差圧検
出手段PD2と圧力検出手段PD3の信号を入力して、
切換え弁V1,V2,V3と、絞り弁S1,S2の動作
を制御する。
【0027】図2は、第1および第2ファンF1,F2
の構成を簡略化して示す図である。これらのファンF
1,F2は、単一のモータ31の出力軸32,33に接
続され、同一速度で回転駆動され、その定格は同一であ
る軸流ファンである。これらのファンF1,F2は、常
時、駆動される。
【0028】絞り弁S1の具体的な構成は、図3に示さ
れている。図3(1)では、通風路12,13の間に介
在されるバタフライ弁34によって、絞り弁S1が実現
される。
【0029】図3(2)に示される絞り弁S1の他の具
体的な構成では、通風路12,13が複数(この実施例
では3)の分岐通風路35に分岐されており、それらの
分岐通風路35には開閉駆動される電磁弁36がそれぞ
れ介在されている。これらの電磁弁36を選択的に開閉
して、開弁状態の電磁弁36の数を定めることによっ
て、絞り機能を達成することができる。絞り弁S1は、
図3に示される構造だけでなく、その他の構造を有して
いてもよい。もう1つの絞り弁S2もまた、絞り弁S1
と同様な構成を有する。
【0030】図4は、切換え弁V1の具体的な構成を示
す断面図である。弁箱37内には、軸線38まわりに1
20°の角度だけ往復角変位する弁体39が収納されて
いる。この切換え弁V1では、図4の状態では、共通の
ポートC1がAポートA1に連通して接続された状態を
示している。矢符40の方向に、弁体39を120°だ
け角変位すると、仮想線41で示すように、共通のポー
トC1がBポートB1に接続された状態となって切換え
られる。切換え弁V1は、図4に示される構造だけでな
く、その他の構造を有していてもよい。残余の切換え弁
V2,V3もまた、切換え弁V1と同様な構造を有す
る。
【0031】図1に示される実施例では、絞り弁S1は
第1ファンF1の吐出口と絞り弁V1の共通ポートC1
との間の通風路12,13に介在されているけれども、
他の実施例として、給気口3と第1ファンF1の吸入口
との間の通風路11に介在されていてもよい。さらに、
他の実施例では、絞り弁S1は、切換え弁V1のAポー
トA1と切換え弁V2のBポートB2との共通接続個所
42と、外気噴出口1との間の通風路14の部分の途中
に介在されていてもよい。
【0032】鉄道車両がトンネル内を高速で走行する
と、車外圧力は明かり区間を走行する場合に比べて非常
に大きく変動する。さらに、車外圧力の変動が車内圧力
に影響し車内圧力も大きく変動させる。これらを数式表
現すれば次式のように表すことができる。
【0033】 Qin = f1(P1out−P1in) …(1) Qout = f2(P1in−P1out) …(2) dPin / dt = R・T・ρ / Vin・(Qin−Qout) …(3) Qinは給気風量、Qoutは排気風量、P1inは車
内圧力、P1outは車外圧力、Rは気体定数、Tは空
気温度、Vinは車両容積、ρは空気密度である。f
1,f2は、関数である。
【0034】この式1〜3より、たとえば車外圧力が上
昇すると、車内圧力との圧力差(P1out−P1i
n)が大きくなり、給気風量Qinが増え、排気風量Q
outが減り、車内圧力の時間微分は正となり車内圧力
を上昇させる。また、車外圧力が下降すると、車内圧力
との圧力差(P1out−P1in)が小さくなり、給
気風量Qinが減り、排気風量Qoutが増え、車内圧
力の時間微分が負となり車内圧力を下降させる。
【0035】このように、車内圧力が変化してある程度
以上大きく変動すると、車内の乗客や乗員は「耳つん」
現象と呼ばれる不快感を感じる。そこで、本件実施例で
は、車内圧力の変動を抑えるために給気通風路や排気通
風路に風量を調整する機構を設けている。
【0036】図5は、図1〜図4に示される実施例にお
ける運転モードの動作を示す図である。締切り運転モー
ドm1,m4と、並列運転モードm2と、直列運転モー
ドm3とが定められ、後述の図29におけるように車両
がトンネルに入るときには、図5の矢符で示されるよう
に、定常状態で走行時における直列運転モードm3から
並運転モードm2、締切り運転モードm1、並列運転モ
ードm2、直列運転モードm3および締切り運転モード
m4に移り、トンネル内での定常走行時には、直列運転
モードm3となる。トンネルを車両が出るときには、直
列運転モードm3から締切り運転モードm4に移り、ま
た定常走行状態になると、直列運転モードm3に戻る。
【0037】車外圧力が車内圧力よりも高い場合は、次
のように切換える。このときの切換え状態を図6に示
す。この切換え状態を並列運転モードとする。
【0038】
【表1】
【0039】この並列運転モードでは、第1ファンF1
は給気ファンとして、第2ファンF2は排気ファンとし
て働く。
【0040】この並列運転モードでは、車内圧力P1i
nを監視して、さらに車外圧力が上昇して、第1ファン
F1による給気風量が増え、第2ファンF2による排気
風量が減ると、車内圧力は上昇するので、絞り弁S1の
開度を絞り込み給気風量を減らすことで車内圧力を一定
にする。
【0041】反対に車外圧力が車内圧力よりも高いが、
下降傾向にあるときは、絞り弁S1がそのままでは、排
気風量に対して相対的に給気風量が不足するので、絞り
込んだ絞り弁S1の開度を広げて給気風量を増やすこと
によって、車内圧力を一定にする。
【0042】次に、車外圧力が車内圧力よりも低い場合
は、次のように切換える。このときの切換え状態を図7
に示す。この切換え状態を直列運転モードとする。
【0043】
【表2】
【0044】この直列運転モードでは、第1ファンF1
と第2ファンF2は直列で給気ファンとして働き、排気
は車内と車外を連通して絞り弁S2で調整する。
【0045】この直列運転モードでは、車内圧力を監視
して、さらに車外圧力が降下して、第1ファンF1と第
2ファンF2を直列にして送風する給気風量が減り、絞
り弁S2を介して排気する排気風量が増えると、車内圧
力は降下するので、絞り弁S1の開度を広げて給気風量
を増やすことによって、車内圧力を一定にする。ここ
で、絞り弁S1の開度を全開にしているにも拘らず給気
風量が排気風量に対して不足している場合は、絞り弁S
2の開度を絞り、排気風量を減らすことによって車内圧
力を一定にする。
【0046】反対に車外圧力が車内圧力よりも低いが、
上昇傾向にあるときは、絞り弁S1や絞り弁S2がその
ままでは、給気風量に対して相対的に排気風量が不足す
るので、車内圧力は上昇する。したがって絞り弁S2の
開度を広げて排気風量を増やして、車内圧力を一定にす
る。ここで、絞り弁S2を全開にしているにも拘らず排
気風量が給気風量に対して不足している場合は、絞り弁
S1の開度を絞り給気風量を減らして車内圧力を一定に
する。
【0047】鉄道車両の車外圧力は、車内圧力より低く
なる場合がほとんどであって、高くなる場合もそのピー
ク圧力は低くなる場合のピーク圧力に比べて小さい。し
たがって、その鉄道車両特有の現象に本件換気装置を合
わせ、車外圧力が車内圧力よりも高い場合もファンF
1,F2を2台直列にして排気することがないので、切
換え手段V1〜V3や配管が少ない軽量、コンパクトな
換気装置としている。
【0048】しかし、特別な場合、たとえばトンネル区
間で対向車両とすれ違う場合のように車外圧力が大きく
変化して、車外圧力がファンの排気できる限界よりも高
くなったり、ファンF1,F2が給気できる限界よりも
低くなった場合には次のように切換える。このときの切
換え状態を図8に示す。この切換え状態を締切り運転モ
ードとする。
【0049】
【表3】
【0050】この締切り運転モードでは、車内を密閉し
て車外圧力の変動に対して影響されないようにしなが
ら、第1ファンF1、第2ファンF2は、車外の空気を
吸い込み、車外に吐き出すので、動力が小さくてすみ、
省力化できる。
【0051】もしも仮に、このような特別な車外圧力の
場合に引起こされる車外圧力のピーク圧力に合わせて、
ファンF1,F2の昇圧を選定すると大型のものとなる
が、本件実施例では、そのわずかな期間だけ、車内を密
閉して車内圧力の変動を抑えることによって昇圧能力の
高い高価なファンを選定することなく、安価で軽量なフ
ァンF1,F2を用いることができる。
【0052】図9は、上述の実施例における制御装置C
NLの具体的な構成を示すブロック図である。図6の並
列運転モードと、図7の直列運転モードと、図8の締切
り運転モードとの切換えのために、運転モード切換え信
号発生回路MO1a〜MO1fが設けられる。これらの
運転モード切換え信号発生回路M01a〜MO1fは類
似した構成を有し、対応する部分には同一の数字に添え
字a〜fを付して示す。並列運転モードから直列運転モ
ードへの切換えのために、2つの運転モード切換え信号
発生回路M01a,MO2aが設けられ、これらの切換
え信号はORゲート43aを介して制御回路44に与え
られる。制御回路44は、切換え弁V1,V2,V3の
各共通ポートC1,C2,C3をAポートA1,A2,
A3またはBポートB1,B2,B3に切換えるための
動作を行わせる。
【0053】図10は、並列運転モードから直列運転モ
ードに切換えるための運転モード切換え信号発生回路M
O1a,MO2aの具体的な構成を示す電気回路図であ
る。車内外差圧ΔP1(=P1out−P1in)を検
出する車内外差圧検出手段PD1からの出力は、運転モ
ード切換え信号発生回路MO1aに、ライン45から与
えられ、減算回路46aに与えられる。この減算回路4
6aには、圧力設定回路47aからの予め定める設定圧
力P11aを表す信号が与えられる。この設定圧力P1
1aは、並列運転モードから直列運転モードに切換える
べき車内外差圧の設定値である。減算回路46aは、
(ΔP1−P11a)を演算し、論理信号発生回路48
aに与える。
【0054】論理信号発生回路48aは、図11に示さ
れるように、入力が零未満で論理「1」の論理信号を発
生し、零以上で論理「0」の論理信号を導出してORゲ
ート49aに与える。したがって、論理信号発生回路4
8aからは、車内外差圧ΔP1が設定圧力P11a未満
であるとき、論理「1」の論理信号が発生され、並列運
転モードから直列運転モードへの指令を行う切換え信号
がORゲート49a,43aを経て制御回路44に与え
られることになる。
【0055】運転モード切換え信号発生回路MO1aに
おいてはまた、ライン45を介する車内外差圧検出手段
PD1からの出力は、減算回路51aに与えられ、この
減算回路51aには、圧力設定回路52aからの設定圧
力P12aを表す信号が与えられ、これによって(ΔP
1−P12a)の減算が行われ、論理信号発生回路53
aに与えられる。論理信号発生回路53aは、図11に
示される動作を行って論理信号を、ANDゲート54a
に与える。また、車内外差圧検出手段PD1からの出力
は、微分回路55aに与えられて、車内外差圧ΔP1の
時間変化率(dΔP1/dt)を演算し、その時間変化
率を表す信号を減算回路56aに与える。この減算回路
56aには、時間変化率設定回路57aからの予め設定
された時間変化率D1aを表す信号が与えられ、こうし
て減算回路56aからは(dΔP1/dt−D1a)の
減算動作が行われて論理信号発生回路58aに与えられ
る。論理信号発生回路58aは、前述と同様に図11に
示される論理信号を導出してANDゲート54aに与え
る。したがって論理信号発生回路53aからは、車内外
差圧ΔP1が設定圧力P12a未満であるとき、論理
「1」の論理信号が導出され、また論理信号発生回路5
8aからは、車内外差圧ΔP1の時間変化率が負の予め
定める時間変化率D1a未満であるとき、換言すると、
車内外差圧ΔP1の時間変化率の絶対値が、設定した時
間変化率D1aの絶対値を超えて、その車内外差圧ΔP
1の時間変化率が負であるとき、論理「1」の論理信号
が導出され、こうしてANDゲート54aからの論理
「1」の信号は、並列運転モードから直列運転モードへ
の切換えのために用いられる。
【0056】第2ファンF2の前後差圧ΔP2(=吐出
圧P2out−吸入圧P2in)の検出手段PD2から
の出力は、ライン65から、もう1つの運転モード切換
え信号発生回路MO2aに与えられて減算回路66aに
与えられる。この減算回路66aには、圧力設定回路6
7aにおける設定圧力P21aを表す信号が与えられ、
これによって減算回路66aでは、(ΔP2−P21
a)を演算して論理信号発生回路68aに与える。論理
信号発生回路68aは、図11に示されるように、その
入力が零未満では論理「1」の論理信号を導出し、入力
が零以上であるとき、論理「0」の論理信号を導出して
ORゲート69aに与え、その論理信号はさらにORゲ
ート43aを経て制御回路44に与えられて並列運転モ
ードから直列運転モードへの切換えのために用いられ
る。したがってファンF2の前後差圧ΔP2が設定圧力
P21a未満であるとき、論理信号発生回路68aから
は論理「1」の論理信号が導出されることになる。
【0057】ファンF2の前後差圧検出手段PD2から
ライン65を介する出力はまた、減算回路71aに与え
られ、この減算回路71aには圧力設定回路72aから
の設定圧力P22aを表す信号が与えられ、これによっ
て減算回路71aでは、(ΔP2−P22a)が演算さ
れて論理信号発生回路73aに与えられる。論理信号発
生回路73aは、図11のように論理信号を導出し、す
なわち前後差圧ΔP2が設定圧力P22a未満であると
き、論理「1」の論理信号を導出してANDゲート74
aに与える。
【0058】この運転モード切換え信号発生回路MO2
aにおいてはまた、ライン65を介する前後差圧検出手
段PD2からの出力が微分回路75aに与えられてその
時間変化率(dΔP2/dt)が得られ、減算回路76
aに与えられる。減算回路76aには、時間変化率設定
回路77aからの予め定める時間変化率D2aを表す信
号が与えられ、これによって減算回路76aでは、(d
ΔP2/dt−D2a)が演算され、論理信号発生回路
78aに与えられる。論理信号発生回路78aは、前述
と同様に図11の動作を行い、その論理出力はANDゲ
ート74aに与えられる。したがって前後差圧ΔP2の
時間変化率が負の予め定める時間変化率D2a未満であ
るとき、論理信号発生回路78aからは、論理「1」の
論理信号が導出される。したがってANDゲート74a
からの論理「1」の論理信号は、前後差圧ΔP2が予め
定める設定圧力P22a未満であって、かつ前後差圧Δ
P2の時間変化率が負の予め定める時間変化率D2a未
満であるとき、論理「1」の信号が導出されて、ORゲ
ート69a,43aを経て制御回路44に与えられ、並
列運転モードから直列運転モードに切換えられる。
【0059】図13は、直列運転モードから並列運転モ
ードへの運転モード切換え信号を発生するための回路M
O1b,MO2bの具体的な構成を示す電気回路図であ
り、これらの出力は、図9に示されるORゲート43b
を介して制御回路44に与えられ、これによって直列運
転モードから並列運転モードへの切換えが行われる。運
転モード切換え信号発生回路MO1bは、図10に示さ
れる回路MO1aの構成に類似し、対応する部分には同
一の数字に添え字bを付して示す。圧力設定回路47
b,52bでは、設定圧力P11b,P12bが定めら
れ、また時間変化率設定回路57bでは、予め定める時
間変化率D1bが設定される。論理信号発生回路48
b,53b,58bは、図10の回路MO1aとは異な
り、図12に示される論理信号の発生のための動作を行
う。したがって論理信号発生回路48bからは、車内外
差圧ΔP1が設定圧力P11b以上であるとき、論理
「1」の論理信号が導出され、ORゲート49b,43
bを経て制御回路44に与えられて、直列運転モードか
ら並列運転モードへの切換えが行われる。
【0060】また論理信号発生回路53bからは、車内
外差圧ΔP1が設定圧力P12b以上であるとき、論理
「1」の論理信号が導出され、しかも車内外差圧ΔP1
の時間変化率(dΔP1/dt)が、正の予め定める設
定された時間変化率D1b以上であるとき、論理信号発
生回路58bからは論理「1」の論理信号が発生され、
こうしてANDゲート54bからの論理「1」の論理信
号によって、直列運転モードから並列運転モードへの切
換えが行われる。
【0061】前後差圧検出手段PD2からのライン65
を介する信号が与えられる運転モード切換え信号発生回
路MO2bは、図10に示される回路MO2aに類似し
た構成を有し、対応する部分には同一の数字に添え字b
を付して示す。圧力設定回路67b,72bでは、設定
圧力P21b,P22bを表す信号が導出され、また時
間変化率設定回路77bでは、予め定める時間変化率D
2bが設定される。論理信号発生回路68b,73b,
78bは、図11に示される動作を行う。したがって、
論理信号発生回路68bからは、ファンF2の前後差圧
ΔP2が設定圧力P21b以上であるとき、論理「1」
の論理信号が導出されて、直列運転モードから並列運転
モードへの切換えが行われることになる。またANDゲ
ート74bからは、ファンF2の前後差圧ΔP2が設定
圧力P22b未満であることによって論理信号発生回路
73bから論理「1」の論理信号が発生され、しかも前
後差圧ΔP2の時間変化率が負の予め定める時間変化率
D2b未満であるとき、換言すると、前後差圧ΔP2の
時間変化率の絶対値が設定された時間変化率D2bの絶
対値を超えて大きい負の値であるとき、論理信号発生回
路78bから論理「1」の論理信号が発生され、これに
よってANDゲート74bから論理「1」が導出される
ことによって、直列運転モードから並列運転モードに切
換えられる。
【0062】図14は、並列運転モードから締切り運転
モードへの切換えのための信号を発生する回路MO1
c,MO2cの具体的な構成を示す電気回路図であり、
この構成は、前述の図10および図13に示される構成
に類似し、対応する部分には同一の数字に添え字cを付
して示す。圧力設定回路47c,52c;67c,72
cでは、設定圧力P11c,P12c;P21c,P2
2cがそれぞれ設定され、また時間変化率設定回路57
c,77cでは、予め定める時間変化率D1c,D2c
がそれぞれ設定される。論理信号発生回路48c,53
c,58cは、図12に示される動作を行い、同様にし
て論理信号発生回路68c,73c,78cもまた図1
2に示される動作を行う。
【0063】したがって運転モード切換え信号発生回路
MO1cにおいて、車内外差圧検出手段PD1からの車
内外差圧ΔP1が設定圧力P11c以上であるとき、論
理信号発生回路48cからは論理「1」の論理信号が導
出されて並列運転モードから締切り運転モードへの切換
えが行われる。また、車内外差圧ΔP1が設定圧力P1
2c以上であって、かつその車内外差圧ΔP1の時間変
化率が正の予め設定した時間変化率D1c以上であると
き、ANDゲート54cから論理「1」の論理信号が得
られ、並列運転モードから締切り運転モードへの切換え
が行われる。
【0064】運転モード切換え信号発生回路MO2cで
は、ファンF2の前後差圧ΔP2が設定圧力P21c以
上であるとき、論理信号発生回路68cから論理「1」
の論理信号が発生される。また、前後差圧ΔP2が設定
圧力P22c以上であって、かつその前後差圧ΔP2の
時間変化率が正の予め設定された時間変化率D2c以上
であるとき、ANDゲート74cから論理「1」の論理
信号が得られて並列運転モードから締切り運転モードに
切換える動作が制御回路44において行われる。
【0065】図15は、締切り運転モードから並列運転
モードへの切換えを行うための運転モード切換え信号発
生回路MO1dの具体的な構成を示す電気回路図であ
る。この回路MO1dの構成は、前述の図10の運転モ
ード切換え信号発生回路MO1aの構成に類似し、対応
する部分には同一の数字に添え字dを付して示す。圧力
設定回路47d,52dでは、設定圧力P11d,P1
2dがそれぞれ設定され、時間変化率設定回路57dで
は、時間変化率D1dが設定される。論理信号発生回路
48d,53d,58dは、前述の図11に示される動
作を行う。
【0066】この運転モード切換え信号発生回路MO1
dにおいて、論理信号発生回路48dからは、車内外差
圧ΔP1が設定圧力P11d未満であるとき、論理
「1」の論理信号が導出されて、締切り運転モードから
並列運転モードに切換わるための切換え信号が導出され
る。
【0067】また、車内外差圧ΔP1が設定圧力P12
d未満であって、かつ車内外差圧ΔP1の時間変化率が
負の予め定める設定された時間変化率D1d未満である
ときにも、論理信号発生回路53d,58dから論理
「1」の論理信号が発生され、したがってANDゲート
54dから論理「1」の論理信号が導出されて締切り運
転モードから並列運転モードへの切換えが行われること
になる。
【0068】図16は、直列運転モードから締切り運転
モードへの切換え信号を発生する運転モード切換え信号
発生回路MO1e,MO2eの具体的な構成を示す電気
回路図である。この回路MO1e,MO2eの具体的な
構成は、図14に示される構成に類似し、対応する部分
には同一の数字に添え字eを付して示す。圧力設定回路
47e,52e;67e,72eでは、設定圧力P11
e,P12e;P21e,P22eがそれぞれ設定さ
れ、また時間変化率設定回路57e,77eでは、予め
定める設定時間変化率D1e,D2eがそれぞれ設定さ
れる。論理信号発生回路48e,53e,58eは図1
1に示される動作を行い、同様にして論理信号発生回路
68e,73e,78eは、図12に示される動作を行
う。
【0069】運転モード切換え信号発生回路MO1eで
は、車内外差圧検出手段PD1からの車内外差圧ΔP1
が設定圧力P11e未満であるとき、論理信号発生回路
48eからは論理「1」の論理信号が導出されて直列運
転モードから締切り運転モードへの切換えが行われる。
また、車内外差圧ΔP1が設定圧力P12e未満であっ
て、かつその車内外差圧ΔP1の時間変化率が負の予め
設定した時間変化率D1e未満であるとき、ANDゲー
ト54eから論理「1」の論理信号が得られ、直列運転
モードから締切り運転モードへの切換えが行われる。
【0070】運転モード切換え信号発生回路MO2eで
は、ファンF2の前後差圧ΔP2が設定圧力P21e以
上であるとき、論理信号発生回路68eから論理「1」
の論理信号が発生される。また、前後差圧ΔP2が設定
圧力P22e以上であって、かつその前後差圧ΔP2の
時間変化率が正の予め設定された時間変化率D2e以上
であるとき、ANDゲート74eから論理「1」の論理
信号が得られて直列運転モードから締切り運転モードに
切換える動作が制御回路44において行われる。
【0071】図17は、締切り運転モードから直列運転
モードへの切換え信号を発生するための運転モード切換
え信号発生回路MO1fの具体的な構成を示す電気回路
図である。この回路MO1fは、図10に示される運転
モード切換え信号発生回路MO1aの構成に類似し、対
応する部分には同一の数字に添え字fを付して示す。圧
力設定回路47f,52fでは、設定圧力P11f,P
12fが設定される。時間変化率設定回路57fでは、
時間変化率D1fが設定される。論理信号発生回路48
f,53f,58fは、図12の動作を行う。
【0072】この運転モード切換え信号発生回路MO1
fでは、車内外差圧ΔP1(=P1out−P1in)
を検出する車内外差圧検出手段PD1からの出力は、運
転モード切換え信号発生回路MO1fに、ライン45か
ら与えられ、減算回路46fに与えられる。この減算回
路46fには、圧力設定回路47fからの予め定める設
定圧力P11fを表す信号が与えられる。この設定圧力
P11fは、締切り運転モードから直列運転モードに切
換えるべき車内外差圧の設定値である。減算回路46f
は、(ΔP1−P11f)を演算し、論理信号発生回路
48fに与える。
【0073】論理信号発生回路48fは、図12に示さ
れるように、入力が零未満で論理「0」の論理信号を発
生し、零以上で論理「1」の論理信号を導出してORゲ
ート49fに与える。したがって、論理信号発生回路4
8fからは、車内外差圧ΔP1が設定圧力P11f以上
であるとき、論理「1」の論理信号が発生され、締切り
運転モードから直列運転モードへの指令を行う切換え信
号がORゲート49fを経て制御回路44に与えられる
ことになる。
【0074】運転モード切換え信号発生回路MO1fに
おいてはまた、ライン45を介する車内外差圧検出手段
PD1からの出力は、減算回路51fに与えられ、この
減算回路51fには、圧力設定回路52fからの設定圧
力P11fを表す信号が与えられ、これによって(ΔP
1−P12f)の減算が行われ、論理信号発生回路53
fに与えられる。論理信号発生回路53fは、図12に
示される動作を行って論理信号を、ANDゲート54f
に与える。また、車内外差圧検出手段PD1からの出力
は、微分回路55fに与えられて、車内外差圧ΔP1の
時間変化率(dΔP1/dt)を演算し、その時間変化
率を表す信号を減算回路56fに与える。この減算回路
56fには、時間変化率設定回路57fからの予め設定
された時間変化率D1fを表す信号が与えられ、こうし
て減算回路56fからは(dΔP1/dt−D1f)の
減算動作が行われて論理信号発生回路58fに与えられ
る。論理信号発生回路58fは、前述と同様に図12に
示される論理信号を導出してANDゲート54fに与え
る。したがって論理信号発生回路53fからは、車内外
差圧ΔP1が設定圧力P12f以上であるとき、論理
「1」の論理信号が導出され、また論理信号発生回路5
8fからは、車内外差圧ΔP1の時間変化率が正の予め
定める時間変化率D1f以上であるとき、換言すると、
車内外差圧ΔP1の時間変化率の絶対値が、設定した時
間変化率D1fの絶対値を超えて、その車内外差圧ΔP
1の時間変化率が正であるとき、論理「1」の論理信号
が導出され、こうしてANDゲート54fからの論理
「1」の信号は、締切り運転モードから直列運転モード
への切換えのために用いられる。
【0075】再び図9を参照して、絞り弁S1,S2の
開度を制御するために制御回路81が設けられる。この
制御回路81には、車内圧力検出手段PD3によって検
出された車内圧力P1inを表す信号がライン82から
与えられ、またファンF2の前後差圧ΔP2を表す信号
がライン65を介して与えられる。さらに制御回路44
からは、ライン83を介して、絞り弁S1,S2を開閉
するための信号、絞り弁S1,S2の開度を調整するた
めの制御を行うべきことを表す信号、およびフィードフ
ォワード制御を行ったり行わなかったりするための信号
が与えられる。開度制御回路84,85は、絞り弁S
1,S2の開度を希望する値となるように、制御回路8
1からの出力によって駆動する。
【0076】図18は、制御回路81の具体的な構成を
示すブロック図である。絞り弁S1の開度を負帰還回路
86が備えられ、また絞り弁S2の開度を制御するため
にもう1つの負帰還回路87が備えられる。車内圧力設
定回路88では、車内圧力P10が設定され、減算回路
89に与えられ、この減算回路89には、車内圧力検出
手段PD3からの検出された車内圧力P1inがライン
82から与えられ、こうして減算回路89は、偏差(=
P10−P1in)を演算してライン91に導出し、P
ID(比例、積分、微分)制御回路92に与える。この
制御回路92の出力は、加算回路93に与えられる。
【0077】前後差圧検出手段PD2からライン65に
導出される前後差圧ΔP2を表す信号は、排気風量推定
回路93に与えられ、このファンF2から、並列運転モ
ードで排気される風量が推定されて求められ、その排気
風量はライン94からスイッチ95を介して加算回路9
3に与えられる。スイッチ95は、制御回路44からラ
イン83を介して与えられるフィードフォワード制御を
行うための信号によって導通しており、フィードフォワ
ード制御を遮断するための信号96によって遮断され
る。
【0078】加算回路93からの出力は、スイッチ97
からライン98を介して、絞り弁S1の開度を制御する
制御回路84に与えられる。こうして前述の図6に示さ
れる並列運転モードでは、絞り弁S1の開度が制御され
て、車内圧力P1inが設定車内圧力P10になるよう
に制御される。すなわち車内圧力設定回路88で設定し
た設定車内圧力P10に対して、車内圧力検出手段PD
3からの検出された車内圧力P1inを表す信号をフィ
ードバック信号として用いて、負帰還制御を施す。この
ような負帰還回路86において、実際には、前述したよ
うに給気ファンF1から送風した空気は車内にまで連通
した通風路を流れていくため、車内圧力の変化として表
れるまでには大きなむだ時間がある。このため車内圧力
の変動だけに着目して絞り弁S1を開閉すると、その効
果がむだ時間経過後に表れるため車内圧力が大きく変動
する。
【0079】そこで並列運転モードでは、排気風量を求
めるために第2ファンF2の前後差圧ΔP2、つまり吐
出側と吸入側の圧力差を検出する。この圧力差と第2フ
ァンF2の固有の特性である図19に示すような圧力−
流量特性(すなわちP−Q特性)から排気風量を計算す
る。このように計算して求めた排気風量は、第2ファン
F2を通過した風量であり、むだ時間のない信号であ
る。この排気風量の変化から給気風量を決める絞り弁S
1の開度を演算することによって、前述したむだ時間の
影響を考慮した制御が可能となる。
【0080】この並列運転モードでは、制御回路44か
らはライン83を介して絞り弁S1の開度を制御するた
めの指令信号99が与えられ、これによってスイッチ9
7が導通しており、この信号99が与えられたときには
スイッチ100は遮断している。絞り弁S1を閉じるた
めの信号を発生する閉設定回路101および絞り弁S1
を開くための開設定信号を発生する回路102からの各
出力は、スイッチ103,104を介して、さらにスイ
ッチ100を介してライン98から開度設定回路84に
与えられる。制御回路44からは、絞り弁S1を閉じる
ための信号105が与えられ、これによってスイッチ1
03が閉じ、スイッチ104が開く。
【0081】直列運転モードのために負帰還回路87が
設けられ、この負帰還回路87では、減算回路89から
ライン91に導出される圧力偏差信号を反転する反転回
路106が設けられ、その反転回路106の出力は、P
ID(比例、積分、微分)制御回路107に与えられ、
さらにその出力は加算回路108に与えられる。
【0082】前後差圧検出手段PD2からライン65を
介するファンF2の前後差圧ΔP2を表す信号は、給気
風量推定回路109に与えられ、その出力は加算回路1
08に与えられる。加算回路108の出力は、スイッチ
110からライン111を介して絞り弁S2の開度制御
回路85に与えられる。制御回路44からの絞り弁S2
の開度を制御すべきことを指令する信号112がライン
83を介して与えられることによって、スイッチ110
が導通し、このときスイッチ113は開く。絞り弁S2
を閉じるように設定する信号を与える閉設定回路114
と、絞り弁S2が開くための信号を与える開設定回路1
15とからの各出力は、スイッチ116,117をそれ
ぞれ経て、スイッチ113からライン111を介して開
度制御回路85に与えられる。制御回路44からの絞り
弁S2を閉じるための信号118が与えられることによ
って、スイッチ116は閉じ、スイッチ117が開く。
直列運転モードでは、絞り弁S2の開度を制御するため
の信号112が与えられ、これによってスイッチ110
が導通する。
【0083】車内圧力設定回路88で設定された設定車
内圧力P10に対して、車内圧力検出手段PD3によっ
て検出された車内圧力P1inを表す信号は、直列運転
モード時の負帰還回路87においてフィードバック信号
として用いられ、フィードバック制御が施される。この
場合も、前述の並列運転モードと同様に、絞り弁S1の
制御でも述べたように通風路でのむだ時間があるので、
フィードバック制御だけでは車内圧力の変化を充分に抑
え込むことはできない。そこで給気系統である第2ファ
ンF2の前後差圧を検出すると、この圧力差ΔP2と、
前述した図19に示した圧力−流量特性(P−Q特性)
から、給気風量推定回路109では、給気風量を計算す
る。このように計算して求めた給気風量は、第2ファン
F2を通過した風量であり、むだ時間のない信号であ
る。この給気風量の変化から、排気風量を決める絞り弁
S2の開度を演算することにによって、むだ時間の影響
を考慮した制御が可能となる。
【0084】このように並列運転モードでも、直列運転
モードでもいずれも、第2ファンF2の前後差圧ΔP2
を検出することによって、それぞれ必要とする並列運転
モードでは排気風量を、直列運転モードでは給気風量を
計算することができるので、車内圧力制御用の差圧検出
手段PD2は、1台で賄うことができる。
【0085】図20は、並列運転モードから直列運転モ
ードに切換える場合の動作を説明するための図であり、
図21は制御回路44から導出される信号を示す図であ
る。これらの図面を参照して、並列運転モードにおい
て、図20(6)に示されるように車外圧力P1out
が低下してゆくとき、切換え弁V1,V2,V3は、図
20(1)〜図20(3)にそれぞれ示されるように各
共通ポートC1,C2,C3が切換わり、また絞り弁S
1,S2が図20(4)および図20(5)にそれぞれ
示されるように開閉動作し、またその開度が制御され
る。このような運転モードの切換え時には、表4に示さ
れる動作が行われる。
【0086】
【表4】
【0087】時刻t1以前においては、並列運転モード
が行われており、時刻t1において、制御回路44から
の信号125によって切換え弁V3の共通ポートC3を
AポートA3からBポートB3に切換えると、排気風量
が減るおそれがある。このときフィードフォーワード制
御を遮断するための信号96を制御回路44から導出し
て、図18に示されるスイッチ95を遮断する。このフ
ィードフォーワード制御を遮断する信号96は、図18
において「FFをOFF」として示してある。タイマT
11の時間が経過した後に、絞り弁S1の制御を遮断す
るための「S1制御OFF」の信号120を導出し、図
18のスイッチ97を遮断したままとしてスイッチ10
0を導通し、絞り弁S1を閉じるための信号105によ
って、閉設定回路101からの信号がスイッチ103を
経て、スイッチ100からライン98を経て開度制御回
路84に与えられ、絞り弁S1の開度が制御され、その
開度が絞り込まれて時刻t2で閉じられ、給気風量と排
気風量とはいずれも零となる。
【0088】タイマT12の時間経過後に、切換え弁V
1,V2をBポートB1,B2に切換えるための信号1
21,122が導出されてこれらの切換え弁V1,V2
の切換え動作が、絞り弁S1,S2が遮断している時刻
t2〜t3において、行われる。したがってこのように
給気風量と排気風量とがともに零の状態で、切換え弁B
1,B2の切換え動作を行うので、車内圧力に悪影響を
与えることはない。
【0089】タイマT13の時間経過後の時刻t3で
は、絞り弁S2を全閉から全開に開くための信号123
を導出し、図18の開設定回路115の出力は、スイッ
チ117,113を経て導出され、このとき同時に絞り
弁S1の開度を制御するための信号99を導出して、絞
り弁S1を、車内圧力が変動しないように開度調整す
る。
【0090】タイマT14の時間経過後の時刻t4で
は、絞り弁S1の制御を遮断するための信号120を導
出し、また絞り弁S1を全開とするための信号124を
導出し、これによって図18に示されるようにスイッチ
97を遮断し、スイッチ100を導通し、スイッチ10
3を開き、スイッチ104を導通した状態とし、さらに
絞り弁S2の開度を制御するための信号112を導出し
て図18のスイッチ110を導通し、スイッチ113を
遮断して、絞り弁S2の開度を制御する。これによって
車内圧力の変動を抑えながら、並列運転モードから直列
運転モードからに切換えることが可能となる。
【0091】図22は、直列運転モードから並列運転モ
ードに切換える場合における制御回路44から発生され
る信号を示す図である。絞り弁S2の開度を制御する動
作を遮断するための信号126を導出して図18のスイ
ッチ110を遮断し、スイッチ113を導通したままと
し、絞り弁S2を閉じるための信号118を導出するこ
とによってスイッチ116が導通して閉設定回路114
からの信号が開度制御回路85に与えられて絞り弁S2
が閉じられる。このとき絞り弁S1の開度を制御するた
めの信号99が与えられて図18のスイッチ97が導通
し、フィードフォーワード制御を遮断する信号96によ
ってスイッチ95が遮断する。
【0092】その後、タイマT21の時間経過後に、絞
り弁S1の制御を遮断する信号120が導出設定し、図
18のスイッチ97が遮断され、スイッチ100が導通
され、絞り弁S1を閉じるための信号105によってス
イッチ103が導通され、閉設定回路101からの信号
が開度制御回路84に与えられて絞り弁S1が閉じられ
る。
【0093】タイマT22の時間経過後には、切換弁V
1,V2の共通ポートC1,C2がAポートA1,A2
に、BポートB1,B2から切換えられる。その後のタ
イマT23の時間経過後には、絞り弁S1の制御を行う
ための信号99が発生されて図18のスイッチ97が導
通され、絞り弁S1の開度が制御され、これとともに切
換え弁V3の共通ポートC3がAポートA3に切換えら
れる。タイマT24の時間経過後には、フィードフォー
ワード制御を行うための信号127が発生されて、図1
8のスイッチ95が導通される。このようにして直列運
転モードから並列運転モードへの切換え時にも、車内圧
力P1inの変動が抑制される。
【0094】図23は並列運転モードから締切り運転モ
ードに運転モードを切換えるときの動作を示す図であ
り、図24はその運転モード切換え時の制御回路44か
ら発生される信号を示す。このときの動作は、表5に示
される。
【0095】
【表5】
【0096】車外圧力P1outが図23(6)に示さ
れるように上昇してゆくとき、切換え弁V1〜V3は図
23(1)〜図23(3)にそれぞれ示されるように開
閉動作され、絞り弁S1,S2は図23(4)および図
23(5)にそれぞれ示されるようにその開度が制御さ
れる。図24を参照して切換え弁V3は、共通ポートC
3のAポートA3からBポートB3に図23の時刻t6
で切換えられる。
【0097】タイマT31の時間経過後の時刻t7で
は、絞り弁S1の制御を遮断するための信号120が発
生されて図18のスイッチ97が遮断され、スイッチ1
00が導通され、絞り弁S1を閉じるための信号105
が発生されてスイッチ103が導通し、閉設定回路10
1からの信号が開度制御回路84に与えられて絞り弁S
1が時刻t7において全閉とされる。切換え弁V1は、
AポートA1からBポートB1に切換えられる。
【0098】時刻t7からタイマT32の時間経過後の
時刻t8では、絞り弁S1を開くための信号124が与
えられて、図18のスイッチ104が導通され、開設定
回路102の出力が開度制御回路84に与えられて絞り
弁S1が全開状態となる。
【0099】並列運転時には前述の図22に示されるよ
うに、絞り弁S2は全閉状態とされ、このことは、締切
り運転モードでも同様であり、したがって排気通風路1
8は遮断されたままとなっている。この並列運転モード
および締切り運転モードでは、図22に示されるように
フィードフォーワード制御を行う信号127が発生さ
れ、図18のスイッチ95は導通しているけれども、ス
イッチ97は前述のように遮断しており、スイッチ10
0は導通している。
【0100】図25は、締切り運転モードから並列運転
モードに切換えるときの制御回路44の出力を示す図で
ある。絞り弁S1を閉じるための信号105が制御回路
44から81に与えられることによって、図18のスイ
ッチ103が導通して閉設定回路101の出力が開度制
御回路84に与えられて絞り弁S1が全閉状態となる。
その後、タイマT41の時間経過後に、切換え弁V1の
共通ポートC1をBポートB1からAポートA1に切換
え、これとともに絞り弁S1の開度を制御するための信
号99が与えられることによって、図18のスイッチ9
7が導通し、これによって開度制御回路84によって絞
り弁S1の開度が制御される。その後、タイマT42の
時間経過後に、切換え弁V3は、共通ポートC3がAポ
ートA3に連通する。こうして絞り弁S1の開度の制御
によって、室内圧力P1inの変動が抑制される。
【0101】図26は直列運転モードから締切り運転モ
ードに切換えるときの動作を示す図であり、図27はそ
の運転モード切換え時の制御回路44から発生される信
号を示す。図26において車外圧力が図26(6)に示
されるように低下してゆくとき、切換え弁V1〜V3は
図26(1)〜図26(3)に示されるように切換え動
作を行い、絞り弁S1,S2は図26(4)および図2
6(5)に示されるように開度が制御される。このとき
の動作は表6に示される。
【0102】
【表6】
【0103】時刻t11以前では、直列運転モードで運
転が行われており、時刻t11において絞り弁S2の制
御を遮断する信号126が与えられることによって、図
18のスイッチ113が導通し、そこで絞り弁S2を閉
じる信号118が発生されて、図18のスイッチ116
が導通し、したがって閉設定回路114からの閉設定信
号がスイッチ116,113を経て開度制御回路85に
与えられ、絞り弁S2が全閉状態とされる。またこれと
ともに、絞り弁S1の開度を制御するための信号99が
発生されて図18のスイッチ97が導通し、またフィー
ドフォワード制御を遮断する信号96の働きによって、
スイッチ95が遮断する。こうして絞り弁S2を締める
ときに、排気風量が減るけれども、これに併せるように
絞り弁S1の開度を、車内圧力P1inが一定になるよ
うに、絞り込む。
【0104】タイマT51の時間経過後には、絞り弁S
1の開度の制御を遮断する信号120が発生されて図1
8のスイッチ100が導通し、絞り弁S1を閉じる信号
105が発生され、閉設定回路101からの信号がスイ
ッチ103,100を経て開度制御回路84に与えら
れ、絞り弁S1を時刻t12で全閉状態とする。この時
刻t12からタイマT52の時間経過後に、切換え弁V
2の共通ポートC2を、BポートB2からAポートA2
に切換える。その後タイマT53の時間経過後の時刻t
13で、絞り弁S1を開く信号124を発生し、これに
よって図18のスイッチ104が導通し、開設定回路1
02からの信号がスイッチ104,100をへて開度制
御回路84に与えられ、絞り弁S1が全開状態となる。
このような切換え動作を行うことによって、車内圧力P
1inの変動を抑えながら、運転モードを切換えること
ができる。
【0105】またこれとは逆に締切り運転モードから直
列運転モードに切換える場合には、図28に示されるよ
うな動作が行われ、この動作は、図27の動作順序とは
逆シーケンスで行われ、車内圧力の変動が抑えられる。
すなわち図28においてまず絞り弁S1を閉じるための
信号105が発生されて図18のスイッチ103が閉じ
られ、閉設定回路からの信号がスイッチ103,100
を経て開度制御回路84に与えられる。タイマT61の
時間経過後には、切換え弁V2がAポートA2からBポ
ートB2に切換え、その後、タイマT62の時間経過後
に、絞り弁S1の開度を制御する信号99が発生され、
図18のスイッチ97が導通し、これとともにフィード
フォワード制御を遮断するための信号96が発生されて
スイッチ95が遮断され、これと同時に絞り弁S2を開
くための信号123が発生され、スイッチ117が導通
する。こうして絞り弁S1の開度の制御が行われて車内
圧力P1inの圧力の変動が抑えられ、また開設定回路
115の出力がスイッチ117,113を経て開度制御
回路85に与えられて、全開状態となる。
【0106】タイマT63の時間経過後に、絞り弁S1
の開度の制御を遮断する信号120が発生されて図18
のスイッチ100が導通され、そこで絞り弁S1を開く
ための信号124が発生され、スイッチ104が導通さ
れ、これによって開設定回路102からの出力がスイッ
チ104,100を経て開度制御回路84に与えられて
絞り弁S1が全開状態とされる。これとともに絞り弁S
2の開度を制御する信号112が発生され、図18のス
イッチ110が導通され、開度制御回路85によって絞
り弁S2の開度が直列運転モードにおいて制御される。
【0107】図29は、車両がトンネルに入り、そのト
ンネルを走行し、さらにそのトンネルを出るまでの運転
モードの状態を示す図である。図29(1)に示される
ように車外圧力が変化し、ファンF1,F2によって換
気風量が図29(2)に示されるように変化される。切
換え弁V1〜V3は、図29(3)〜図29(5)に示
されるように切換え動作が行われる。絞り弁S1,S2
の開度は図29(6)および図29(7)にそれぞれ示
されるように制御される。トンネルに入る前において、
並列運転モードとされ、前述の図5に関連して述べたよ
うに、次に締切り運転モード、並列運転モードを経て直
列運転モードとされ、さらに締切り運転モードとなり、
その後定常状態で直列運転モードが持続され、トンネル
から出るとき、並列運転モードとなる。
【0108】本発明は、鉄道車両に関連して実施される
だけでなく、その他の車両に関連して広範囲に実施され
ることができる。
【0109】上述のような実施例では、ファンF2の吐
出側の圧力P2outと吸入側の圧力P2inとの前後
差圧ΔP2(=P2out−P2in)を監視していた
けれども、本発明の他の実施例として、第1ファンF1
の吐出側の圧力と吸入側の圧力との前後の差圧を監視す
るようにしてもよく、さらに他の実施例では、第2ファ
ンF2の吐出側の圧力と第1ファンF1の吸入側の圧力
との前後差圧を監視し、これらの前後差圧が大きくなっ
て給気できなくなる、または給気できなくなると予想さ
れる場合に、直列運転モードから締切り運転モードに運
転モードを切換えるようにしてもよく、またその他の運
転モードの切換えを行うようにしてもよい。
【0110】上述の実施例における圧力P11a〜P1
2fは表7のとおりである。
【0111】
【表7】
【0112】また上述の実施例において時間変化率D1
a〜D1fは、表8のとおりである。
【0113】
【表8】
【0114】上述の実施例における時間T11〜T1
4,T21〜T24,T31,T32,T41,T4
2,T51〜T53,T61〜T63は、たとえば0.
5secに選ばれる。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、給気風量や排気風量を
計測するために流量センサや風速センサを設けることな
く、第2ファンF2である換気ファン固有の圧力−流量
特性と換気ファンの前後差圧から簡易に風量が求められ
るので、安価で軽量コンパクトな換気装置となり、引い
ては車体の軽量化を図ることができる。
【0116】また本発明によれば、車外圧力が車内圧力
よりも高い場合も低い場合も、運転モードを切換えるこ
とによって、第2ファンF2の前後差圧ΔP2だけで、
必要とする風量が求められるので、さらにコンパクトな
換気装置を実現できる。
【0117】また本発明によれば、給気風量や排気風量
を第2ファンF2の前後差圧ΔP2から求めることによ
って、通風路での検出遅れのない車内圧力の制御が可能
となり、車内圧力変動を小さく抑える制御を簡易に行う
ことができる。
【0118】また本発明によれば、並列運転モードと直
列運転モードとの運転モードの切換えにあたっては、車
内外差圧ΔP1とそれの時間変化率とによって、または
第2ファンF2の前後差圧ΔP2とそれの時間変化率と
によって行うことができ、このような構成によってもま
た、時間遅れのない適確な運転モードの切換えを行うこ
とができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の構成を示す系統図で
ある。
【図2】ファンF1,F2を、モータ31によって駆動
する具体的な構成を示す図である。
【図3】絞り弁S1の具体的な構成を示す図である。
【図4】切換え弁V1の具体的な構成を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の車両用換気装置の運転モー
ドの切換え順序を示す図である。
【図6】本発明の一実施例の車両用換気装置の並列運転
モードを示す系統図である。
【図7】本発明の一実施例の車両用換気装置の直列運転
モードを示す系統図である。
【図8】本発明の一実施例の車両用換気装置の締切り運
転モードを示す系統図である。
【図9】制御装置CNLの具体的な構成を示すブロック
図である。
【図10】図9に示される運転モード切換え信号発生回
路MO1a,MO2aの具体的な構成を示すブロック図
である。
【図11】論理信号発生回路48a,53a,58aの
動作を説明するための図である。
【図12】論理信号発生回路68a,73a,78aの
動作を説明するための図である。
【図13】図9に示される直列運転モードから並列運転
モードに切換えるための運転モード切換え信号発生回路
MO1b,MO2bの具体的な構成を示すブロック図で
ある。
【図14】図9に示される制御装置CNLにおける並列
運転モードから締切り運転モードに切換えるための運転
モード切換え信号発生回路MO1c,MO2cの具体的
な構成を示すブロック図である。
【図15】図9の制御装置CNLにおける締切り運転モ
ードから並列運転モードに切換えるための運転モード切
換え信号発生回路MO1dの具体的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図16】図9の制御装置CNLにおける直列運転モー
ドから締切り運転モードに切換えるための運転モード切
換え信号発生回路MO1e,MO2eの具体的な構成を
示すブロック図である。
【図17】図9の制御装置CNLにおける締切り運転モ
ードから直列運転モードに切換える運転モード切換え信
号発生回路MO1fの具体的な構成を示すブロック図で
ある。
【図18】図9に示される制御回路81の具体的な構成
を示すブロック図である。
【図19】図18の排気風量推定回路93および給気風
量推定回路109の動作を説明するためのグラフであ
る。
【図20】並列運転モードから直列運転モードに切換わ
るときの動作を説明するための図である。
【図21】並列運転モードから直列運転モードに切換え
るときにおける制御回路44から発生される信号を示す
図である。
【図22】直列運転モードから並列運転モードに切換え
るときにおける制御回路44から発生される信号を示す
図である。
【図23】並列運転モードから締切り運転モードに切換
わるときの動作を説明するための図である。
【図24】並列運転モードから締切り運転モードに切換
わるときにおける制御回路44から発生される信号を示
す図である。
【図25】締切り運転モードから並列運転モードに切換
わるときにおける制御回路44から発生される信号を示
す図である。
【図26】直列運転モードから締切り運転モードに切換
わるときにおける動作を説明するための図である。
【図27】直列運転モードから締切り運転モードに切換
わるときにおける制御回路44から発生される信号を示
す図である。
【図28】締切り運転モードから直列運転運転モードに
切換えるときにおける制御回路44から発生される信号
を示す図である。
【図29】本発明の一実施例の車両用換気装置がトンネ
ル内に入り、そのトンネル内を走行し、トンネルから出
るときの一連の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1 外気噴出口 2 汚染空気吸入口 3 給気口 4 排出口 11〜17,20 通風路 18,19 排気通風路 21 車内 22 車外 42 接続個所 44,81 制御回路 46a〜46f,51a〜51f,56a〜56f,6
6a〜66f,71a〜71f,76a〜76f 減算
回路 47a〜47f,52a〜52f,67a〜67f,7
2a〜72f 圧力設定回路 57a〜57f,77a〜77f 時間変化率設定回路 48a〜48f,53a〜53f,58a〜58f,6
8a〜68f,73a〜73f,78a〜78f 論理
信号発生回路 84 絞り弁S1の開度制御回路 85 絞り弁S2の開度制御回路 86,87 負帰還回路 89 減算回路 92,107 PID制御回路 93 排気風量推定回路 106 反転回路 108 加算回路 109 給気風量推定回路 V1 第1切換え弁 V2 第2切換え弁 V3 第3切換え弁 S1 第1絞り弁 S2 第2絞り弁 F1 第1ファン F2 第2ファン PD1 車内外差圧検出手段 PD2 前後差圧検出手段 PD3 車内圧力検出手段 CNL 制御装置 MOa1〜MO1f,MO2a〜MO2e 運転モード
切換え信号発生回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内外間を連通する通風路に設けられ
    る第1および第2ファンF1,F2と、 第1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1
    と、 車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
    通路18と、 排気通路18に介在される第2絞り手段S2と、 切換え手段V1〜V3であって、並列運転モードと直列
    運転モードとを切換え、(a)並列運転モードでは、第
    1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手段S1
    を介して車内に給気するとともに、第2ファンF2によ
    って車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じて
    おき、(b)直列運転モードでは、第1および第2ファ
    ンF1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給気
    するとともに、車内空気を、排気通路18および第2絞
    り手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜V
    3と、 第2ファンF2の吐出圧P2outと吸入圧P2inと
    の前後差圧ΔP2を検出する前後差圧検出手段PD2
    と、 前後差圧検出手段PD2の出力に応答して、第2ファン
    F2の風量を推定する風量推定手段と、 車内圧力P1inを検出する車内圧力検出手段PD3
    と、 車内圧力検出手段PD3と風量推定手段との各出力に応
    答し、並列運転モードでは、第1ファンF1による給気
    風量が第2ファンF2による排気風量と同一になるよう
    に第1絞り手段S1の開度を制御し、直列運転モードで
    は、第1絞り手段S1の開度を予め定める開度に保った
    ままで、第1および第2ファンF1,F2による給気風
    量が第2絞り手段S2を経て排気される排気風量と同一
    になるように第2絞り手段S2を制御する制御手段とを
    含むことを特徴とする車両用換気装置。
  2. 【請求項2】 車両内外間を連通する通風路に設けられ
    る第1および第2ファンF1,F2と、 第1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1
    と、 車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
    通路18と、 排気通路18に介在される第2絞り手段S2と、 切換え手段V1〜V3であって、並列運転モードと直列
    運転モードとを切換え、(a)並列運転モードでは、第
    1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手段S1
    を介して車内に給気するとともに、第2ファンによって
    車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じてお
    き、(b)直列運転モードでは、第1および第2ファン
    F1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給気す
    るとともに、車内空気を、排気通路18および第2絞り
    手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜V3
    と、 車外圧力P1outと車内圧力P1inとの車内外差圧
    ΔP1を検出する車内外差圧検出手段PD1と、 制御手段であって、車内外差圧検出手段PD1と微分回
    路との各出力に応答して、(c1)車内外差圧ΔP1が
    予め定める第1の値P11a未満であるとき、ならびに
    (c2)車内外差圧ΔP1が予め定める第2の値P12
    a未満であって、かつ車内外差圧ΔP1の時間変化率が
    負の予め定める第3の値D1a未満であるとき、並列運
    転モードから直列運転モードに運転モードを切換え、
    (d1)車内外差圧ΔP1が予め定める第4の値P11
    b以上であるとき、ならびに(d2)車内外差圧ΔP1
    が予め定める第5の値P12b以上であって、かつ車内
    外差圧ΔP1の時間変化率が正の予め定める第6の値D
    1b以上であるとき、直列運転モードとから並列運転モ
    ードに運転モードを切換える制御手段とを含むことを特
    徴とする車両用換気装置。
  3. 【請求項3】 車両内外間を連通する通風路に設けられ
    る第1および第2ファンF1,F2と、 第1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1
    と、 車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
    通路18と、 排気通路18に介在される第2絞り手段S2と、 切換え手段V1〜V3であって、並列運転モードと直列
    運転モードとを切換え、(a)並列運転モードでは、第
    1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手段S1
    を介して車内に給気するとともに、第2ファンによって
    車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じてお
    き、(b)直列運転モードでは、第1および第2ファン
    F1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給気す
    るとともに、車内空気を、排気通路18および第2絞り
    手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜V3
    と、 第2ファンF2の吐出圧P2outと吸入圧P2inと
    の前後差圧ΔP2を検出する前後差圧検出手段PD1
    と、 前後差圧検出手段PD2の出力に応答して、前後差圧Δ
    P2の時間変化率を求める微分回路と、 制御手段であって、前後差圧検出手段PD2と微分回路
    との各出力に応答して、(e1)前後差圧ΔP2が予め
    定める第1の値P21a未満であるとき、ならびに(e
    2)前後差圧ΔP2が予め定める第2の値P22a未満
    であって、かつ前後差圧ΔP2の時間変化率が負の予め
    定める第3の値D2a未満であるとき、並列運転モード
    から直列運転モードに運転モードを切換え、(f1)前
    後差圧ΔP2が予め定める第4の値P21b未満である
    とき、ならびに(f2)前後差圧ΔP2が予め定める第
    5の値P22b未満であって、かつ前後差圧ΔP2の時
    間変化率が負の予め定める第6の値D2b未満であると
    き、直列運転モードから並列運転モードに運転モードを
    切換える制御手段とを含むことを特徴とする車両用換気
    装置。
  4. 【請求項4】 車両内外間を連通する通風路に設けられ
    る第1および第2ファンF1,F2と、 第1ファンF1に直列に接続される第1絞り手段S1
    と、 車両内外間に接続され、車内空気を車外に排出する排気
    通路18と、 排気通路18に介在される第2絞り手段S2と、 切換え手段V1〜V3であって、並列運転モードと直列
    運転モードとを切換え、(a)並列運転モードでは、第
    1ファンF1によって車外の空気を、第1絞り手段S1
    を介して車内に給気するとともに、第2ファンによって
    車内の空気を車外に排出し、排気通路18は閉じてお
    き、(b)直列運転モードでは、第1および第2ファン
    F1,F2を直列に接続して車外の空気を車内に給気す
    るとともに、車内空気を、排気通路18および第2絞り
    手段S2を介して車外に排気する切換え手段V1〜V3
    と、 車外圧力P1outと車内圧力P1inとの車内外差圧
    ΔP1を検出する車内外差圧検出手段PD1と、 車内外差圧検出手段PD1の出力に応答して、車内外差
    圧ΔP1の時間変化率を求める第1微分回路と、 第2ファンF2の吐出圧P2outと吸入圧P2inと
    の前後差圧ΔP2を検出する前後差圧検出手段PD2
    と、 前後差圧検出手段PD2の出力に応答して、前後差圧Δ
    P2の時間変化率を求める第2微分回路と、 制御手段であって、車内外差圧検出手段PD1と、第1
    微分回路と、前後差圧検出手段PD2と、第2微分回路
    との各出力に応答して、(g1)車内外差圧ΔP1が予
    め定める第1の値P11a未満であるとき、(g2)車
    内外差圧ΔP1が予め定める第2の値P12a未満であ
    って、かつ車内外差圧ΔP1の時間変化率が負の予め定
    める第3の値D1a未満であるとき、(g3)前後差圧
    ΔP2が予め定める第4の値P21a未満であるとき、
    および(g4)前後差圧ΔP2が予め定める第5の値P
    22a未満であって、かつ前後差圧ΔP2の時間変化率
    が負の予め定める第6の値D2a未満であるとき、並列
    運転モードから直列運転モードに運転モードを切換え、
    (h1)前後差圧ΔP2が予め定める第7の値P21b
    未満であるとき、(h2)前後差圧ΔP2が予め定める
    第8の値P22b未満であって、かつ前後差圧ΔP2の
    時間変化率が負の予め定める第9の値D2b未満である
    とき、(h3)車内外差圧ΔP1が予め定める第10の
    値P11b以上であるとき、および(h4)車内外差圧
    ΔP1が予め定める第11の値P12b以上であって、
    かつ車内外差圧ΔP1の時間変化率が正の予め定める第
    12の値D1b以上であるとき、直列運転モードから並
    列運転モードに運転モードを切換える制御手段とを含む
    ことを特徴とする車両用換気装置。
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