JP2570726B2 - 摩擦帯電部材 - Google Patents

摩擦帯電部材

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JP2570726B2
JP2570726B2 JP62052259A JP5225987A JP2570726B2 JP 2570726 B2 JP2570726 B2 JP 2570726B2 JP 62052259 A JP62052259 A JP 62052259A JP 5225987 A JP5225987 A JP 5225987A JP 2570726 B2 JP2570726 B2 JP 2570726B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は摩擦帯電部材に関する。
従来技術 摩擦帯電部材は種々の分野で用いられているが一般に
摩擦帯電性に優れ、耐摩耗性がよく、耐熱性が良く、摩
擦帯電機能が経時的に安定であることが好ましい。
この様な特性を特に要請される分野として、電子写真
現像装置における摩擦帯電部材がある。とりわけ、一成
分系現像剤を用いた乾式現像層置においては、トナーが
摩擦帯電部材と現像ローラー間をすりぬける際に、トナ
ーを均一に薄く、しかも十分に帯電させることが重要で
ある。
従来の摩擦帯電部材(トナー層厚規制部材)を用いた
場合には、摩擦熱により溶融したトナーが該部材の表面
に塊状あるいはフィルム状に固着したり、また、該部材
がトナーとの摩擦により経時的に摩耗あるいは表面に傷
が付くといった現象のためトナー層厚のムラ、トナー帯
電量不足及び帯電量のムラが発生し得られる画像に、い
わゆる白スジ、黒スジ、フイルミング、地肌カブリ等が
現われ可視像の品質が著しく低下するという欠点があっ
た。また、一成分系乾式現像層置において製品化されて
いる摩擦帯電部材は、弾性金属板に選定材料から成るフ
ィルムやシートを貼りつける構成がとられているため、
フィルム状部材の変形や端部からの剥離が生じやすく、
前記と同様の可視像品質の低下が起こりやすいという欠
点もあった。
摩擦帯電部材の離型性の改良は、例えばポリ−4−フ
ッ化エチレン樹脂あるいはエチレンと4−フッ化エチレ
ンの共重合体を選定することにより試みれらているが
(例えば、特開昭58−132769号、特開昭61−176961号公
報等)、離型性と耐摩耗性を同時に満足するものは得ら
れていない。
発明が解決しようとする問題点 本発明は、有機気体の低圧力下でのプラズマ重合反応
により作製され、フッ素原子を含むプラズマ有機重合膜
を基体上に堆積し、それを乾式現像装置の摩擦帯電部材
(トナー層厚規制板)として用いることにより、従来の
現像プロセスが有する欠点を解決しようとするものであ
る。
即ち、本発明はトナー層厚規制部材に離型性が良く
(溶融トナーが付着しにくい)、かつ硬度が高く耐摩耗
性に優れたプラズマ重合膜を使用することにより、上記
したようなトナー固着、摩耗、傷の発生を低減し長期に
わたって画像品質を高く維持する摩擦帯電部材を提供す
ることを目的とする。
本発明の別の目的は原料及び作製条件を選ぶことによ
り帯電能力を制御し、帯電効率を最適化することによ
り、摩擦帯電部材の現像ローラーへの圧接力を低く抑
え、摩擦熱を低くすることができる摩擦帯電部材を提供
することにある。
問題点を解決するための手段 本発明は少なくとも炭素、水素およびフッ素原子を含
むプラズマ重合非晶質炭素膜で被覆された摩擦帯電部材
に関する。
本発明の摩擦帯電部材はトナー撹拌部材、現像ローラ
ー、感光体のクリーニングブレード、転写ローラー材と
しても有効であり、限定的ではないが、特に一成分系現
像剤を用いる電子写真装置用摩擦帯電部材に適してお
り、従って以下、これについて説明する。
一般的な一成分系現像装置の概略構成図を第1図に示
す。
トナータンク(6)内のトナー(5)は撹拌部材
(4)の回転により現像ローラー(1)と板状のトナー
層厚規制部材(3)とで構成されるトナー層厚規制領域
へ送り込まれる。トナー層厚規制部材(3)は、支持具
(2)により回転可能に支持され、このトナー層厚規制
部材(3)上の摩擦帯電部材(8)がスプリング(7)
の作用によって現像ローラー(1)に圧接されている。
この現像ローラー(1)と摩擦帯電部材(8)の間の一
定量のトナーが摩擦されながらすり抜け、現像ローラー
(1)の表面上に所定の厚みをもつ荷電トナーの薄層が
形成される。この荷電トナーが現像ローラー(1)によ
り電気的潜像を保持する感光体又は誘電体に対向する領
域に搬送され、トナーが選択的に転移して電気的潜像を
顕像化する。
本発明では上記摩擦帯電部材の表面を少なくとも炭
素、水素およびフッ素原子を含むプラズマ重合非晶質炭
素膜で被覆する。
被覆に適した方法は少なくともフッ素原子、炭素原子
および水素原子を含む化合物(以下、フッ素原子含有化
合物と云う)を単独で、あるいはフッ素原子含有化合物
のフッ化物(フッ化物はフッ素原子含有物質の他、テト
ラフルオロエチレン等のフッ素を含むが水素を含まない
化合物を総称して用いる)と、少なくとも炭素および水
素を含む化合物(炭化水素の他、アルコール類等の他原
子を含むものを総称して用いる)の混合物を摩擦帯電部
材上にプラズマ重合して得ることができる。プラズマ重
合は上記成分を気化し、真空中でグロー放電分解するこ
とにより行なってもよい。もちろんこれに限定されるも
のではなく、他のプラズマ重合に用いる適当な手段を用
いてもよい。
フッ化物は以下に具体的に述べるフッ素原子含有化合
物の他、フッ素供給源となり得る化合物、例えばテトラ
フルオロエチレン、テトラフルオロメタン、ヘキサフル
オロエタン、ヘキサフルオロシクロブタン、ヘキサフル
オロプロペン、オクタフルオロブテン、ヘキサフルオロ
シクロブテン、およびペルフルオロアルケンのオリゴマ
ー類の他、モノブロモトリフルオロメタン、トリクロロ
トリフルオロエタン、モノクロロトリフルオロエチレン
等のフッ素以外のハロゲン含有化合物等が例示される。
酸素や硫黄原子等が含まれていてもよい。
フッ素原子含有化合物は少なくともフッ素、炭素、水
素を含む化合物であって部分フッ素化炭化水素類、例え
ばモノフルオロメタン、ジフルオロエタン、トリフルオ
ロエタン、モノフルオロエチレン、モノフルオロベンゼ
ン等の他、他のハロゲン類、酸素、硫黄等が含まれてい
てもよい。この様な化合物の例としては、フッ素含有メ
タクリレートおよびフッ素含有アクリレート、例えば、
2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート[CH2=C
(CH3)COOCH2CF3]、2,2,3,3−テトラフルオロプロピ
ルメタクリレート[CH2=C(CH3)COOCH2(CF2
2H]、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレー
ト[CH2=C(CH3)COOCH2(CF24H]、1H,1H,2H,2H−
ヘプタデカフルオロデシルメタクリレート[CH2=C(C
H3)COO(CH2(CF2)F6]、2,2,2−トリフルオロエ
チルアクリレート[CH2=CHCOOCH2CF3]、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピルアクリレート[CH2=CHCOOCH2(C
F22H]、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレ
ート[CH2=CHCOOCH2(CF24H]、1H,1H,2H,2H−ヘプ
タデカフルオロデシルアクリレート[CH2=CHCOO(C
H2(CF28F]、等がある。フッ化物はこれが水素
を含むとき、即ちフッ素原子含有化合物のときは単独で
用いてもよいが、必要ならば、特に水素を含まないとき
は、水素と炭素を含む化合物と併用する。
水素と炭素を含む化合物としては飽和炭化水素、不飽
和炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の他、
アルコール類、ケトン類、カルボン酸類、アミン類、ア
ミド類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素
類等が例示される。飽和炭化水素としては、例えば、メ
タン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカ
ン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカ
ン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナ
デカン、エイコサン、ヘンエイコサン、ドコサン、トリ
コサン、テトラコサン、ペンタコサン、ヘキサコサン、
ヘプタコサン、オクタコサン、ノナコサン、トリアコン
タン、ドトリアコンタン、ペンタトリアコンタン等のノ
ルマルパラフィン、並びに、イソブタン、イソペンタ
ン、ネオペンタン、イソヘキサン、ネオヘキサン、2,3
−ジメチルブタン、2−メチルヘキサン、3−エチルペ
ンタン、2,2−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペンタ
ン、3,3−ジメチルペンタン、トリブタン、2−メチル
ヘプタン、3−メチルヘプタン、2,2−ジメチルヘキサ
ン、2,2,5−ジメチルヘキサン、2,2,3−トリメチルペン
タン、2,2,4−トリメチルペンタン、2,3,3−トリメチル
ペンタン、2,3,4−トリメチルペンタン、イソナノン等
のイソパラフィン等が用いられる。
不飽和炭化水素としては、例えば、エチレン、プロピ
レン、イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペ
ンテン、2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−
メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘ
キセン、テトラメチルエチレン、1−ヘプテン、1−オ
クテン、1−ノネン、1−デセン等のオレフィン、並び
に、アレン、メチルアレン、ブタジエン、ペンタジエ
ン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン等のジオレフィ
ン、並びに、オシメン、アロオシメン、ミルセン、ヘキ
サトリエン等のトリオレフィン、並びに、アセチレン、
メチルアセチレン、1−ブチン、2−ブチン、1−ペン
チン、1−ヘキシン、1−ヘプチン、1−オクチン、1
−ノニン、1−デシン等が用いられる。
脂環式炭化水素としては、例えば、シクロプロパン、
シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シク
ロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデ
カン、シクトウンデカン、シクロドデカン、シクロトリ
デカン、シクロテトラデカン、シクロペンタデカン、シ
クロヘキサデカン等のシクロパラフィン並びに、シクロ
プロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキ
セン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロノネ
ン、シクロデセン等のシクロオレフィン並びに、リモネ
ン、テルビノレン、フェランドレン、シルベストレン、
ツエン、カレン、ビネン、ボルニレン、カンフェン、フ
ェンチェン、シクロフェンチェン、トリシクレン、ピサ
ボレン、ジンギベレン、クルクメン、フムレン、カジネ
ンセスキベニヘン、セリネン、カリオフィレン、サンタ
レン、セドレン、カンホレン、フィロクラデン、ポドカ
ルプレン、ミレン等のテルペン、並びに、ステロイド等
が用いられる。
芳香族炭化水素としては、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘミメリテン、プソイドクメン、メシチ
レン、プレニテン、イソジュレン、ジュレン、ペンタメ
チルベンゼン、ヘキサメチルベンゼン、エチルベンゼ
ン、プロピルベンゼン、クメン、スチレン、ビフェニ
ル、テルフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメ
タン、ジベンジル、スチルベン、インデン、ナフタリ
ン、テトラリン、アントラセン、フェナトレン等が用い
られる。
本発明の摩擦帯電部材を構成する非晶質炭素膜(以下
a−C膜)は、フッ素原子含有化合物を単独で、あるい
はフッ化物と少なくとも炭素および水素を含む化合物を
混合物の蒸気をプラズマ重合して形成され、a−C膜中
にフッ素原子を含有する。こうすることにより硬度が高
く、表面が滑らかな離型性の良好な、かつ摩擦帯電能力
の優れた摩擦帯電部材を形成することができる。そのた
め、本発明の摩擦帯電部材は傷、摩耗を受けにくく、か
つ溶融トナーの固着が起こりにくいため長期にわたって
現像ローラー上への均一な、薄層のトナー層形成および
画像品質を維持することが可能となる。
本発明に使用するフッ素原子含有化合物、および炭化
水素は、常温常圧において必ずしも気相である必要はな
く、加熱或は減圧により溶融、蒸発、昇華等を経て気化
しうるものであれば、液相でも固相でも使用可能であ
る。
また、上記化合物、炭化水素に加えてキャリアガスを
用いてもよい。キャリアガスとしてはH2、Ar、Ne、He等
が適当である。
本発明に於ける原料気体からa−C膜を形成する過程
としては、原料気体が、直流、低周波、高周波、或はマ
イクロ波等を用いたプラズマ法により生成されるプラズ
マ状態を経て形成される方法が最も好ましいが、その他
にも、イオン化蒸着法、イオンビーム蒸着法等のイオン
状態を経て形成する方法、減圧CVD法、真空蒸着法、或
いはスパッタリング法、光CVD法等の中性粒子から形成
する方法、又はこれらの組み合わせにより形成されても
よい。
本発明の摩擦帯電部材はプラズマ重合により形成され
るため、薄くしかも均一な膜を得ることができ、かつト
ナー層厚規制部材との接着性が非常に良好なものとな
る。従って、剥離、変形等に対する信頼性が向上したも
のとなる。
本発明に於いてa−C膜中に含有されるフッ素原子の
量は、全構成原子に対して1乃至70原子%、特に2乃至
40原子%である。フッ素原子の量が1原子%より低い場
合には、必ずしも好適な摩擦帯電能力が保証されず、ト
ナー帯電量が低下し画像カブリを生じ易くなり、また、
離型性を保証されなくなる。フッ素原子の量が70原子%
より高い場合には、必ずしも成膜性が保証されなくな
り、膜の剥離,油状化もしくは粉体化を招く。
また、a−C膜に含有させるフッ素原子の量を変える
ことにより、摩擦帯電能力の異なった摩擦帯電部材を得
ることも可能である。
本発明に於いて、a−C膜中に含有させるフッ素原子
の量は、フッ素原子含有化合物のみからなる蒸気をプラ
ズマ重合する場合は、該化合物のフッ素含量の異なる化
合物を使用することにより、あるいはプラズマ重合条件
を選定することにより調製可能である。炭化水素と共に
形成する場合は、主に、プラズマ反応を行う反応室への
前述のフッ素化合物の導入量を増減することにより制御
することが可能である。フッ素化合物の導入量を増大さ
せれば、本発明によるa−C膜中へのフッ素原子の添加
量を高くすることが可能であり、逆にフッ素化合物の導
入量を減少させれば、本発明によるa−C膜中へのフッ
素原子の添加量を低くすることが可能である。
本発明におけるa−C膜中に含まれる水素原子の量
は、成膜装置の形態並びに成膜時の条件により変化させ
る事が可能であり、水素量を低くするには、例えば、基
板温度を高くする、圧力を低くする、原料炭化水素ガス
の希釈率を低くする、印加電力を高くする、交番電界の
周波数を低くする、交番電界に重畳せしめた直流電界強
度を高くする、等の手段により制御する事が可能であ
り、本発明の効果を妨げない範囲であれば、適宜選定可
能である。
具体的には、水素原子は全構成原子に対して0.1〜67a
tm%、好ましくは1〜60atm%、より好ましくは、30〜6
0atm%含有させる。0.1atm%より少ないと帯電能の低下
を招く。67atm%より多いと成膜性の低下を招く。
本発明によるa−C膜の構造および膜中の炭素原子、
水素原子、及びフッ素原子の量は、元素分析の常法、例
えば有機元素分析、オージェ分析、赤外吸収スペクトル
分析、X線回折、1H−NMR、あるいは13C−NMR等を用い
る事によって知る事が可能である。
本発明のa−C膜は、1乃至200μm、好ましくは5
乃至100μm程度の薄層で充分な帯電量をトナーに付与
することができ、しかも薄層のトナー層を形成すること
ができる。1μmより薄いと摩擦帯電能力が低くなり充
分なトナー帯電量を与えることができない。また200μ
mより厚いと、生産性の面で好ましくない。
第2図は本発明に係わるa−C膜の製造装置例を示
し、図中、(701)〜(706)は常温において気相状態に
ある原料化合物及びキャリアガスを密封した第1乃至第
6タンクで、各々のタンクは第1乃至第6調節弁(70
7)〜(712)と第1乃至第6流量制御器(713)〜(71
8)に接続されている。図中、(719)〜(721)は常温
において液相または固相状態にある原料化合物を封入し
た第1乃至第3容器で、各々の容器は気化のため第1乃
至し第3加熱器(722)〜(724)により与熱可能であ
り、さらに各々の容器は第7乃至第9調節弁(725)〜
(727)と第7乃至第9流量制御器(728)〜(730)に
接続されている。これらのガスは混合器(731)で混合
された後、主管(732)を介して反応室(733)に送り込
まれる。途中の配管は、常温において液相または固相状
態にあった原料化合物が気化したガスが、途中で凝結し
ないように、適宜配置された配管加熱器(734)によ
り、与熱可能とされている。反応室内には接地電極(73
5)と電力印加電極(736)が対向して設置され、各々の
電極は電極加熱器(737)により与熱可能とされてい
る。電力印加電極(736)には、高周波電力用整合器(7
38)を介して高周波電源(739)、低周波電力用整合器
(740)を介して低周波電源(741)、ローパスフィルタ
(742)を介して直流電源(743)が接続されており、接
続選択スイッチ(744)により周波数の異なる電力が印
加可能とされている。反応室(733)内の圧力は圧力制
御弁(745)により調整可能であり、反応室(733)内の
減圧は、排気系選択弁(746)を介して拡散ポンプ(74
7)、油回転ポンプ(748)、或は、冷却除外装置(74
9)、メカニカルブースターポンプ(750)、油回転ポン
プ(748)により行なわれる。排ガスについては、更に
適当な除外装置(753)により安全無害化した後、大気
中に排気される。これら排気系配管についても、常温に
おいて液相または固相状態にあった原料化合物が気化し
たガスが、途中で凝結しないように、適宜配置された配
管加熱器(734)により、与熱可能とされている。反応
室(733)も同様の理由から反応室加熱器(751)により
与熱可能とされ、内部に配された電極上に基板(752)
が設置される。第2図に於て導電性基板(752)は接地
電極(735)に固定して配されているが、電力印加電極
(736)に固定して配されてもよく、更に双方に配され
てもよい。
a−C膜製造に供する反応室は、拡散ポンプにより予
め10-4乃至10-6Torr程度にまで減圧し、真空度の確認と
装置内部に吸着したガスの脱着を行なう。同時に電極加
熱基により、電極並びに電極に固定して配された基板を
所定の温度まで昇温する。
次いで、第1乃至第6タンク及び第1乃至第3容器か
ら適宜原料ガスを第1乃至第9流量制御器を用いて定流
量化しながら反応室内に導入し、圧力調節弁により反応
室内を一定の減圧状態に保つ。ガス流量が安定化した
後、接続選択スイッチにより、例えば高周波電源を選択
し、電力印加電極に高周波電力を投入する。両電極間に
は放電が開始され、時間と共に基板上に固相の膜が形成
される。反応時間により膜厚を制御し、所定の膜厚に達
したところで放電を停止し、本発明によるa−C膜を得
る。
次いで、第1乃至第9調節弁を閉じ、反応室内を充分
に排気する。ここで反応室内の真空を破り、反応室より
本発明によるa−C膜を取り出す。
本発明のa−C膜中にはさらに化学的修飾物質とし
て、アルカリ金属原子、周期律表第III族元素、周期律
表第V族元素を含有させてもよい。それらを含有させる
ことにより摩擦帯電能力を向上させることができる。
以下、実施例を挙げながら、本発明を説明する。
実施例1 成膜工程 第2図に示す本発明に係るa−C膜形成装置におい
て、まず反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真
空にした後、第7調節弁(725)を解放し、第1容器(7
19)より1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレ
ート[CH2=C(CH3)COOCH2(CF24H]ガスを第1温
調器(722)、温度75℃の下で、第7流量制御器(728)
内へ流入させた。そして流量制御器の目盛を調整して、
1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレートガス
の流量を6.8sccmとなるように設定して、主管(732)よ
り反応室(733)内の圧力が0.25Torrとなるように圧力
調節弁(745)を調整した。一方、基板(752)として
は、縦30×横230×厚0.2mmのリボン状鋼材を用いて、予
め160℃に加熱しておき、ガス流量及び圧力が安定した
状態で、予め接続選択スイッチ(744)により接続して
おいた低周波電源(741)を投入し、電力印加電極(73
6)に100Wattの電力を周波数30KHzの下で印加して約180
分間プラズマ重合反応を行ない、基板(752)上に厚さ
9μmの本発明a−C膜を形成した。成膜完了後は、電
力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室(733)内を充
分に排気した。
以上のようにして得られたa−C膜につき元素分析を
行なったところ、全構成原子に対し含有される水素原子
の量は31原子%、フッ素原子の量は24原子%、酸素原子
の量は5原子%であった。また、第3図に示す如き赤外
吸収スペクトルを有していた。
なお、鉛筆硬度計にて硬度測定を行なったところ硬度
は6Hであった。
特性: 得られたa−C膜で被覆したリボン状鋼材をトナー層
厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写真複写
機に組み込んで常用のカールーソンプロセスの中で用い
作像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブリ、
筋状の白抜けのない、解像度の高い鮮明な画像が得られ
た。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものである
ことが理解された。
実施例2〜4 流入する1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリ
レート[CH2=C(CH3)COOCH2(CF24H]ガスの流量
を各々10(実施例2)、15(実施例3)sccmとする以外
は実施例1と同様にしてまた、基板温度を250℃(実施
例4)とする以外は実施例1と同様にして本発明による
プラズマ重合膜の作製を実施した。
ここで得られたプラズマ重合膜の膜厚は各々、12、2
0、4μmであった。
また硬度は各々6H、7H、7Hであった。
特性: 得られたa−C膜で被覆したリボン状鋼材をトナー層
厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写真複写
機に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で用い作
像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブリ、筋
状の白抜けのない、鮮明な画像が得られた。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものである
ことが理解された。
実施例5 第2図に示す本発明に係るa−C膜形成装置におい
て、まず反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真
空にした後、第7調節弁(725)を解放し、第1容器(7
19)より1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレ
ート[CH2=C(CH3)COOCH2(CF24H]ガスを第1温
調器(722)、温度75℃の下で、第7流量制御器(728)
内へ流入させた。そして流量制御器の目盛を調整して、
1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレートガス
の流量を6.8sccmとなるように設定して、主管(732)よ
り反応室(733)内へ流入した。流量が安定した後に、
反応室(733)内の圧力が0.25Torrとなるように圧力調
節弁(745)を調整した。一方、基板(752)としては、
縦30×横230×厚0.2mmのリボン状鋼材を用いて、予め25
0℃に加熱しておき、ガス流量及び圧力が安定した状態
で、予め接続選択スイッチ(744)により接続しておい
た高周波電源(741)を投入し、電力印加電極(736)に
50Watの電力を周波数13.56MHzの下で印加して約60分間
プラズマ重合反応を行ない、基板(752)上に厚さ10.5
μmの本発明a−C膜を形成した。成膜完了後は、電力
印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室(733)内を充分
に排気した。得られたa−C膜の硬度は5Hであった。
特性: 得られたa−C膜で被覆したリボン状鋼材をトナー層
厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写真複写
機に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で用い作
像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブリ、筋
状の白抜けのない、鮮明な画像が得られ、光学顕微鏡観
察によっても、傷、摩耗、トナーの付着は認められなか
った。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、 以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものである
ことが理解された。
実施例6 第2図に示す本発明に係るa−C膜形成装置におい
て、まず反応装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真
空にした後、第7調節弁(725)を解放し、第1容器(7
19)より2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート[C
H2=C(CH3)COOCH2CF3]ガスを第1温調器(722)、
温度30℃の下で、第7流量制御器(728)内へ流入させ
た。そして流量制御器の目盛を調整して、2,2,2−トリ
フルオロエチルメタクリレートガスの流量を20sccmとな
るように設定して、主管(732)より反応室(733)内へ
流入した。流量が安定した後に、反応室(733)内の圧
力が0.25Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整し
た。一方、基板(752)としては、縦30×横230×厚0.2m
mのリボン状鋼材を用いて、予め250℃に加熱しておき、
ガス流量及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイ
ッチ(744)により接続しておいた高周波電源(741)を
投入し、電力印加電極(736)に50Watの電力を周波数1
3.56MHzの下で印加して約60分間プラズマ重合反応を行
ない、基板(752)上に厚さ20μmの本発明a−C膜を
形成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、調節弁を
閉じ、反応室(733)内を充分に排気した。得られたa
−C膜の硬度は6Hであった。
特性: 得られたプラズマ重合膜で被覆したリボン状鋼材をト
ナー層厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写
真複写機に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で
用い作像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブ
リ、筋状の白抜けのない、鮮明な画像が得られた。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものである
ことが理解された。
実施例7 第2図に示すグロー放電分解装置に於て、まず、反応
装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空にした後、
第1、第2、及び第3調節弁(707、708、及び709)を
解放し、第1タンク(701)より水素ガス、第2タンク
(702)よりエチレンガス、及び第3タンク(703)より
四フッ化炭素ガスを各々出力圧1.0Kg/cm2の下で第1、
第2、及び第3流量制御器(713、714、及び715)内へ
流入させた。そして各流量制御器の目盛を調整して、水
素ガスの流量を40sccm、エチレンガスの流量を30sccm、
及び四フッ化炭素ガスの流量を120sccmとなるように設
定して、途中混合器(731)を介して、主管(732)より
反応室(733)内へ流入した。各々の流量が安定した後
に、反応室(733)内の圧力が1.0Torrとなるように圧力
調節弁(745)を調整した。一方基板(752)としては縦
30×横230×厚0.2mmの鋼材を用いて、予め250℃に加熱
しておき、ガス流量及び圧力が安定した状態で、予め接
続選択スイッチ(744)により接続しておいた高周波電
源(739)を投入し、電力印加電極(736)に200Wattの
電力を周波数13.56MHzの下で印加して約5時間プラズマ
重合反応を行い、基板(752)上に厚さ20μmのa−C
膜を形成した。成膜完了後は、電力印加を停止し、調節
弁を閉じ、反応室(733)内を充分に排気した。
以上のようにして得られたa−C膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して47原子%、さらにオージェ
分析から、含有されるハロゲン原子、即ち、フッ素原子
の量は全構成原子に対し、3.1原子%であった。
また、鉛筆硬度計によりa−C膜の硬度測定を行った
ところ硬度は7Hであった。
特性: 得られたプラズマ重合膜で被覆した鋼材をトナー層厚
規制部材として用いた一成分現像装置を電子写真複写機
に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で用い作像
して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブリ、筋状
の白抜けのない、鮮明な画像が得られた。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上により、本例に示した本発明によるプラズマ重合
膜は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものであ
ることが理解された。
実施例8 第2図に示すグロー放電分解装置に於て、まず、反応
装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空にした後、
第1、及び第2調節弁(707、及び708)を解放し、第1
タンク(701)より水素ガス、及び第2タンク(702)よ
りエチレンガスを各々出力圧1.0Kg/cm2の下で第1、及
び第2流量制御器(713、及び714)内へ、同時に、第7
調節弁(725)を解放し、第1容器(719)より1H,1H,5H
−オクタフルオロペンチルメタクリレート[CH2=C(C
H3)COOCH2(CF24H]ガスを第1温調器(722)、温度
70℃の下で、第7流量制御器(728)内へ流入させた。
そして各流量制御器の目盛を調整して、水素ガスの流量
を40sccm、エチレンガスの流量を30sccm、及び1H,1H,5H
−オクタフルオロペンチルメタクリレートガスの流量を
10sccmとなるように設定して、途中混合器(731)を介
して、主管(732)より反応室(733)内へ流入した。各
々の流量が安定した後に、反応室(733)内の圧力が0.8
Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整した。一
方、基板(752)としては、縦30×横230×厚0.2mmの鋼
材を用いて、予め200℃に加熱しておき、ガス流量及び
圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(744)
により接続しておいた低周波電源(741)を投入し、電
力印加電極(736)に100Wattの電力を周波数50KHzの下
で印加し約3時間プラズマ重合反応を行ない、導電性基
板(752)上に厚さ13μmのa−C膜を形成した。成膜
完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気した。
以上のようにして得られたa−C膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して48原子%、さらにオージェ
分析から、含有されるハロゲン原子、即ち、フッ素原子
の量は全構成原子に対し、12.6原子%であった。
また、a−C膜の硬度は6Hであった。
特性: 得られたプラズマ重合膜で被覆したリボン状鋼材をト
ナー層厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写
真複写機に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で
用い作像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブ
リ、筋状の白抜けのない解像度の高い鮮明な画像が得ら
れた。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものであ
る。
実施例9 第2図に示すグロー放電分解装置に於て、まず、反応
装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空にした後、
第7、及び第8調節弁(725、及び726)を解放し、第1
容器(719)より1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメ
タクリレート[CH2=C(CH3)COOCH2(CF24H]ガス
を第1温調器(722)、温度70℃の下で、第7流量制御
器(728)内へ、第2容器(720)よりスチレンガスを第
2温調器(723)温度40℃の下で第8流量制御器(729)
内へ流入させた。そして各流量制御器の目盛を調整し
て、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート
ガスの流量を20sccm、及びスチレンガスの流量を70sccm
となるように設定して、途中混合器(731)を介して、
主管(732)より反応室(733)内へ流入した。各々の流
量が安定した後に、反応室(733)内の圧力が0.9Torrと
なるように圧力調節弁(745)を調整した。一方、基板
(752)としては、縦30×横230×厚0.2mmの鋼材を用い
て、予め100℃に加熱しておき、ガス流量及び圧力が安
定した状態で、予め接続選択スイッチ(744)により接
続しておいた低周波電源(741)を投入し、電力印加電
極(736)に150Wattの電力を周波数30KHzの下で印加し
て約30分間プラズマ重合反応を行ない、基板(752)上
に厚さ25μmのa−C膜を形成した。成膜完了後は、電
力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室(733)内を充
分に排気した。
以上のようにして得られたa−C膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して44原子%、さらにオージェ
分析から、含有フッ素原子の量は全構成原子に対し5.7
原子%であった。
また、a−C膜の硬度は6Hであった。
特性: 得られたプラズマ重合膜で被覆したリボン状鋼材をト
ナー層厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写
真複写機に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で
用い作像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブ
リ、筋状の白抜けのない解像度の高い鮮明な画像が得ら
れた。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものであ
る。
実施例10 第2図に示すグロー放電分解装置に於て、まず、反応
装置(733)の内部を10-6Torr程度の高真空にした後、
第1、及び第2調節弁(707、及び708)を解放し、第1
タンク(701)より水素ガス、及び第2タンク(702)よ
りブタジエンガスを各々出力圧1.0Kg/cm2の下で第1、
及び第2流量制御器(713、及び714)内へ、同時に、第
7調節弁(725)を解放し、第1容器(719)より1H,1H,
5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート[CH2=C
(CH3)COOCH2(CF24H]ガスを第1温調器(722)、
温度70℃の下で、第7流量制御器(728)内へ流入させ
た。そして各流量制御器の目盛を調整して、水素ガスの
流量を60sccm、ブタジエンガスの流量を20sccm、および
1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレートガス
の流量を20sccmとなるように設定して、途中混合器(73
1)を介して、主管(732)より反応室(733)内へ流入
した。各々の流量が安定した後に、反応室(733)内の
圧力が1.0Torrとなるように圧力調節弁(745)を調整し
た。一方、基板(752)としては、縦30×横230×厚0.2m
mの鋼材を用いて、予め200℃に加熱しておき、ガス流量
及び圧力が安定した状態で、予め接続選択スイッチ(74
4)により接続しておいた低周波電源(741)を投入し、
電力印加電極(736)に100Wattの電力を周波数200MHzの
下で印加して約45分間プラズマ重合反応を行ない、基板
(752)上に厚さ約25μmのa−C膜を形成した。成膜
完了後は、電力印加を停止し、調節弁を閉じ、反応室
(733)内を充分に排気した。
以上のようにして得られたa−C膜につきCHN定量分
析を行なったところ、含有される水素原子の量は炭素原
子と水素原子の総量に対して35原子%、さらにオージェ
分析から、含有されるフッ素原子の量は全構成原子に対
し15原子%であった。
また、a−C膜の硬度は6Hであった。
特性: 得られたプラズマ重合膜で被覆したリボン状鋼材をト
ナー層厚規制部材として用いた一成分現像装置を電子写
真複写機に組み込んで常用のカールソンプロセスの中で
用い作像して転写したところ、縞状濃度ムラや地肌カブ
リ、筋状の白抜けのない、解像度の高い鮮明な画像が得
られた。
また、1万枚複写後においても初期と同様の鮮明な画
像が得られ、光学顕微鏡観察によっても、傷、摩耗、ト
ナーの付着は認められなかった。
以上より、本例に示した本発明によるプラズマ重合膜
は、摩擦帯電部材として優れた性能を有するものであ
る。
比較例 りぼん状鋼材(30×230×t0.2mm)の表面に両面接着
テープによって約100μm厚さの (イ) ポリ四フッ化エチレンフィルム (ロ) シリコーン樹脂フィルム (ハ) ポリアミド樹脂フィルム を接着し、実施例と同様の方法にてテストしたところ、
いずれの場合も数千枚程度のコピーで画像部に縞状の濃
度ムラや筋状の白抜け、画像背景部に地肌カブリ、黒ス
ジが発生し画像の劣化が認められた。
また、目視及び光学顕微鏡観察によりフィルムの摩耗
スジ状の傷、トナーの塊状あるいはフィルム状の固着が
認められた。
発明の効果 本発明の摩擦帯電部材は高硬度であるため、傷付きに
くく摩耗しにくいので長期にわたって画像品質を維持で
きる。
さらに本発明の摩擦帯電部材は表面が滑らかで離型性
が良いので溶融トナーの固着が起こりにくく長期にわた
って画像品質を維持できる。
さらにまた、本発明の摩擦帯電部材は良好な帯電能力
を有し、かつ変形、剥離等に対する耐久性が良好である
ため、均一なトナー薄層を現像ローラーに供給すること
ができ、長期にわたってカブリが少なく解像度の高い画
像が得られる。
本発明の摩擦帯電部材は、膜厚の抵抗値、フッ素含有
量等を変化させることにより帯電能力の異なるものを調
製することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る電子写真現像装置の構成例を示す
図である。 第2図は本発明に係るa−C膜の製造装置の概略構成例
を示す図である。 第3図は本発明に係るa−C膜の赤外吸収スペクトルの
1例を示す図である。 (1)……現像ローラー、(2)……支持具、 (3)……トナー層厚規制部材、(4)……撹拌部材、 (5)……トナー、(6)……トナータンク、 (7)……スプリング、(8)……摩擦帯電部材、 (701)〜(706)……タンク、 (707)〜(712)及び(725)〜(727)……調節弁、 (713)〜(718)及び(728)〜(730)……流量制御器
(マスフローコントローラー) (719)〜(721)……容器、(722)〜(724)……温調
器、 (731)……混合器、(732)……主管、 (733)……反応室、(734)……配管加熱器、 (735)……接地電極、(736)……電力印加電極、 (737)……電力加熱器、(738)……高周波電力整合
器、 (739)……高周波電源、 (740)……低周波電力用整合器、 (741)……低周波電源、(742)……ローパスフィル
タ、 (743)……直流電源、(744)……接続選択スイッチ、 (745)……圧力制御弁、(746)……排気系選択弁、 (747)……拡散ポンプ、(748)……油回転ポンプ、 (749)……冷却除外装置、 (750)……メカニカルブースタポンプ、 (751)……反応加熱器、(752)……導電性基板、 (753)……除外装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−146167(JP,A) 特開 昭57−66443(JP,A) 特開 昭53−120527(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも炭素、水素およびフッ素原子を
    含むプラズマ重合非晶質炭素膜で被覆された摩擦帯電部
    材。
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