JP2570021Y2 - トンネル内の氷柱防止設備 - Google Patents

トンネル内の氷柱防止設備

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JP2570021Y2
JP2570021Y2 JP1992050969U JP5096992U JP2570021Y2 JP 2570021 Y2 JP2570021 Y2 JP 2570021Y2 JP 1992050969 U JP1992050969 U JP 1992050969U JP 5096992 U JP5096992 U JP 5096992U JP 2570021 Y2 JP2570021 Y2 JP 2570021Y2
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tunnel
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雅彦 伊藤
昭太郎 吉田
正孝 望月
秀一 松本
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Fujikura Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、トンネル内壁面から
漏洩する地下水が、冬期において氷結して氷柱(つら
ら)が形成されるのを未然に防ぐ設備に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】冬期にトンネル内に垂下する氷柱は、交
通の障害やコンクリート躯体の損傷などの原因となるの
で、従来より様々な氷柱の生成防止手段が試みられてい
る。すなわち、トンネル内の氷柱は、トンネル内壁面に
しみ出した地下水が、トンネルに吹き込む冷気によって
冷されて氷結することにより形成されるので、トンネル
の内壁を保温もしくは加熱し、あるいは冷気の吹き込み
を防止するなどの手段によって、氷柱が形成されるのを
防止している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】前述したように、氷柱
が形成されるのを防止する手段のうちトンネルの内壁を
保温もしくは加熱する方法では、例えば氷柱ができ易い
トンネルの坑口部に電気ヒータ等の発熱体を設置するこ
とが考えられるが、坑口ばかりでなく坑口近傍において
もトンネル外部からしみ出す地下水によって氷柱が形成
される可能性があり、この地下水のしみ出す場所が特定
しにくく、そのため広い範囲に電気ヒータ等の発熱体を
設ける必要があり、設備費が高くなるとともにランニン
グコストも高くなるという問題があった。また、トンネ
ルの坑口に扉を設けて閉塞可能とし、この扉を閉じるこ
とにより冷気の吹込みを防いで氷柱が形成されるのを防
止する方法もあるが、車両や作業者等を通行させる度に
扉を開閉操作する必要があり、面倒であるという問題が
あった。
【0004】この考案は、上記の事情に鑑みなされたも
ので、少ない設備費で氷柱の形成を防止するとともに、
保守管理が不要で、かつランニングコストが殆どかから
ないトンネル内の氷柱防止設備を提供することを目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段としてこの考案は、トンネル内壁から漏洩する
地下水が氷結して氷柱となるのを防止するトンネル内の
氷柱防止設備において、前記トンネルの内壁面のうちの
下水が漏洩する部分を通るように溝を上下方向に向け
て形成するとともに、熱源に蒸発部を配設したヒートパ
イプの凝縮部を、前蒸発部側より高くした状態で前記
に内嵌したことを特徴とするトンネル内の氷柱防止設
備。
【0006】
【作用】上記のように、この考案のトンネル内の氷柱防
止設備は、トンネルの内壁面の地下水が漏洩する部分を
通るように溝を上下方向に向けて形成するとともに、ヒ
ートパイプの蒸発部を、地中の高温部の地熱や、太陽熱
集熱板等の採熱場所に配設し、このヒートパイプの上部
の凝縮部を、前記溝に内嵌したので、トンネル内に漏洩
する地下水は、トンネル内壁面に形成された溝内に集め
られるとともに、表面張力によって溝の内面とヒートパ
イプとの間の隙間を伝って流下しつつ、ヒートパイプか
らの放熱により加温される。その結果、凍結が防止され
る。
【0007】
【0008】
【実施例】以下、この考案のトンネル内の氷柱防止設備
の実施例を、図1ないし図3に基づいて説明する。
【0009】トンネル内に生じる氷柱は、トンネルの内
壁からしみ出した地下水が冷却され、氷結して形成され
るものであり、そのため、しみ出した水が、内壁の表面
で停滞することなく下方へ流れるか、あるいは内壁の表
面で停滞することなく直ちに滴下するような場合には、
冷却される時間が短いため氷結しにくく、僅かずつしみ
出して表面に拡がるような場合の方が冷却されて氷結し
易いという特性がある。したがって、トンネル1の坑口
付近の内壁面1aに対する氷柱防止としては、図1に示
すように、トンネル1の内壁面1aには、その円周方向
に断面矩形の複数の溝2が形成されている。これらの溝
2には、ヒートパイプ3の縮部3aが嵌め込まれてい
る。すなわち、各溝2は、ヒートパイプ3の凝縮部3a
を内嵌する内法寸法に形成されている。一方、各ヒート
パイプ3の蒸発部3bは、地中深くの地熱採取部に配設
されている。そして、各ヒートパイプ3は、埋設されて
いるそれぞれの蒸発部3bが地熱によって加熱されるこ
とにより、パイプ内に封入されている作動液が蒸発し、
その蒸気が凝縮部3aに移動し、この溝2内に配設され
た凝縮部3aにおいて、蒸発潜熱として熱輸送してきた
熱を放出するようになっている。
【0010】次に、上記のように構成されるこの実施例
の作用を説明すると、トンネル1の坑口付近に漏洩する
地下水は、内壁面に形成された溝2内に漏洩するととも
に、この溝2の周囲にしみ出した地下水も、内壁面1a
を伝ってこの溝2内に流れ込む。したがって、溝2内に
漏洩水が集められ、溝2内を下方へ流れ落ちる。そし
て、厳寒期において坑口から吹込む冷気のため、溝2内
を流れる漏洩水が冷却されて氷結温度まで低下する場合
には、溝2内に配設されているヒートパイプ3の凝縮部
3aからの放熱によって加熱されて、氷結が防止され、
その結果、坑口付近に氷柱が形成されるのを防止するこ
とができる。
【0011】また、この実施例においては、ヒートパイ
プ3の凝縮部3aの外径を、内壁面1aに形成された溝
2に内嵌する寸法としたので、溝2内に集まった漏洩水
が表面張力によって、溝2の内面とヒートパイプ3の外
周面との隙間を伝って流れ落ちるため、溝2の外に流出
して氷結することがない。
【0012】また、上記実施例においては、ヒートパイ
プ3の蒸発部3bを鉛直方向に地中深く差込んで地熱を
利用する場合についで説明したが、他に、例えば図3に
示すヒートパイプ13のように蒸発部13bを、トンネ
ル1の外側の地山内に差込んで、地熱を利用するように
構成することもできる。
【0013】さらに、同じく図3に示すように、トンネ
ル1の坑口の外面あるいはその周囲で陽当りのよい低い
場所に太陽熱集熱板24を設け、トンネル1の内壁面に
1aに形成された溝2内に凝縮部23aを配設したヒー
トパイプ23の蒸発部23bを、この太陽熱集熱板24
に熱伝達可能に取付けることにより、太陽熱を熱源とし
て氷柱が形成されるのを防止することができる。また、
上記各実施例においては、ヒートパイプの凝縮部3a,
13a,23aを溝2内に配設したので、大気中への無
駄な放熱を防止することができる。
【0014】なお、上記実施例においてはトンネル1の
内壁面1aに、溝2を円周方向に形成した場合について
説明したが、この溝を、トンネル1の長手方向に非水平
状態に形成し、この溝内にヒートパイプの凝縮部を収容
するように構成することもできる。
【0015】
【考案の効果】以上、説明したようにこの考案は、トン
ネル内壁から漏洩する地下水が氷結して氷柱となるのを
防止するトンネル内の氷柱防止設備において、前記トン
ネルの内壁面の地下水が漏洩する部分を通るように溝を
上下方向に向けて形成するとともに、熱源に蒸発部を配
設したヒートパイプの凝縮部を、前記蒸発部側より高
した状態で前記溝に内嵌したので、電気ヒータ等が不要
なため少ない設備費で氷柱が形成されるのを防止できる
とともに、保守管理が不要で、かつランニングコストが
殆んどかからないトンネル内の氷柱防止設備とすること
ができる。また、溝に内嵌するヒートパイプを用いるこ
とにより、漏洩水が溝内を伝って流下するようにでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の氷柱防止設備の一実施例を示すトン
ネルの坑口を示す説明図である。
【図2】トンネル内壁面の水平断面図である。
【図3】 異なる熱源を用いるための変形例を示す説明図
である。
【符号の説明】
2…溝、 3…ヒートパイプ、 3a…凝縮部、 3b
…蒸発部、13…ヒートパイプ、 23…ヒートパイ
プ、 24…太陽熱集熱板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松本 秀一 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−108500(JP,U) 特公 昭55−6160(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル内壁から漏洩する地下水が氷結
    して氷柱となるのを防止するトンネル内の氷柱防止設備
    において、 前記トンネルの内壁面のうちの地下水が漏洩する部分を
    通るように溝を上下方向に向けて形成するとともに、熱
    源に蒸発部を配設したヒートパイプの凝縮部を、前蒸発
    部側より高くした状態で前記溝に内嵌したことを特徴と
    するトンネル内の氷柱防止設備。
JP1992050969U 1992-06-26 1992-06-26 トンネル内の氷柱防止設備 Expired - Fee Related JP2570021Y2 (ja)

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JPH064199U JPH064199U (ja) 1994-01-18
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5824685B2 (ja) * 1978-06-28 1983-05-23 松下電器産業株式会社 液体燃料燃焼装置
JPS63108500U (ja) * 1986-12-29 1988-07-13

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JPH064199U (ja) 1994-01-18

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