JP2569188B2 - 曲げ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は工作物の面に対し角度をもって突出する縁フ
ランジを前記に対して曲げる装置に関し、前記装置は、
リンク機構が工作物を支持する台に連結されている工具
ホルダに取付けられた曲げ工具と、またさらに工具ホル
ダに連結され、工具ホルダを台に対して移動させる駆動
装置とを含む。

この種の装置は以前から公知であり、例えば金属シー
ト工作物の縁フランジを他の金属シート工作物の縁のま
わりに曲げて、２つの工作物を１つに結合したり折り曲
げ継目または折り返し継目を作る場合などに使用されて
いる。この種の操作は、例えば車輌製造工業内の各種車
体部品生産において普通に行なわれている。

本発明の目的は前述した種類の改良された装置を提供
することである。この目的は工具ホルダを台に連結する
リンク機構が２つの相互に平行なキャリアリンクを含
み、そのリンクの各々が、工具ホルダ上に位置づけられ
たそれぞれのジャーナルピンにその１端で旋回可能に取
付けられており；前記第１のキャリアリンクの他端が、
台上の固定ジャーナルピンに旋回可能に取付けられ、前
記ジャーナルピンがまた連結リンクの１端を旋回可能に
保持し、その他端がピボットピンにより第２のキャリア
リンクの他端の旋回可能に連結されており；駆動装置が
台に取付けられ、かつ第２キャリアリンクに連結されて
前記リンクおよびそれとともに工具ホルダの運動のため
の駆動部材と、その駆動部材によって駆動され、第１キ
ャリアリンクに取付けられ、且つそのキャリアリンクの
他端から工具ホルダから離れる方向に上向きに突き出て
いるカムフオロワーの作動を行なうカム作用装置とを含
んでいる本装置によって達成される。

ここで本発明につき添付図面を参照して、さらに詳細
に説明する、第１図は、本発明の例示的１実施例による
曲げ装置の概略的側面図； 第２図は、第１図の装置の概略的側面図であり、それ
ぞれ作業シーケンス開始前の開始位置における装置構成
要素を示している、 第３図は、第１図の装置の概略的側面図であり、それ
ぞれ作業シーケンス実行中予備曲げ位置における装置構
成要素を示している、 第４図は、第１図の装置の概略的側面図であり、それ
ぞれ曲げ仕上けまたは折り曲げ位置における装置構成要
素を示している。

図示の装置は、第１図に１つだけ示されている締付ボ
ルト２によって支持面（図示せず）に固定されるよう意
図された台１を含む。台１は、工作物４が置かれている
ホルダ３を保持する。図示の実施例において、工作物４
は縁フランジ５を有するシート金属レールを含み、その
縁フランジは、第２図に示した開始位置において、工作
物４の大部分から上方に延びている。第３図は予備曲げ
または前曲げの状態における縁フランジを示しており、
これに対し第１図および第４図は、完全に曲げられた状
態フランジを示しており、フランジは工作物４の隣接す
る面に対して折り曲げられている。図面の平面に垂直方
向に工作物４はかなりの長さを有し、且つ異なる方向に
真直ぐまたは曲がっている。ホルダ３はもちろん工作物
４に対しその全長にわたって支持できる形状である。

第２図に示した開始位置から第３図に示す前曲げ位置
まで、さらに第４図に示した完全曲げまたは折り曲げ位
置までの縁フランジの曲げは、曲げ工具６の助けによっ
て行なわれる。図の平面に対して直角に見たとき、曲げ
工具６は工作物４およびその縁フランジ５の形状に合致
する形状を有しているので、工具６は曲げ加工中縁フラ
ンジ５の全長にわたって縁フランシ５と共働する。

曲げ工具６は工具ホルダ７によって保持され、工具ホ
ルダは台１によって保持されている。このために、１端
が工具ホルダ７上のジャーナピン９に旋回可能に取付け
られ、他端が台１上のジャーナルピン10に旋回可能に取
付けられている第１のキャリアリンク８が設けられてい
る。この装置はまた、１端が工具ホルダ７上のジャーナ
ルピン12に旋回可能に軸支され、他端がジャーナルピン
13に旋回可能に軸支されている第２のキャリアリンク11
を含む。また、１端がジャーナルピン10に軸支され、他
端がジャーナルピン13に支持された連結リンク14が設け
られている。

ジャーナルピン13は台１に対して運動のため配置され
ており、以下により詳細に説明するように、曲げ操作を
行なうためある方法で工具ホルダ７及び曲げ工具６を移
動する。この目的のために、ピボットピン16によって台
１に旋回可能に懸架さられた圧力媒体作動ピストンシリ
ンダ装置15を含む駆動装置が設けられている。ピストン
シリンダ装置15は、その自由端に、図の上方に向いて端
部片18を保持するピストンロッド17を含む。端部片18は
台１上のジャーナルピン21に旋回可能に取付けられた複
アームレバーの１方のアーム20にピボットピン19によっ
て連結され、その他方のアーム22は駆動リンク24の１端
にピボットピン23によって旋回可能に連結され、駆動リ
ンクの他端はピン13に旋回可能に軸支されている。

レバー20,22はまた実質的に上方に延びているカム装
置を保持し、そのカム装置は着脱可能にレバー20,22に
取付けられている。カム装置25はレバー20,22から遠い
方の面に、部分的円形形状の部分またはカーブ部分26a
および持上げ部分26bを有する。部分的円形部分26aは、
曲率中心が、レバー20,22が軸支されているジャーナル
ピン21の幾何学的軸線と一致するように構成されてい
る。図示された実施例の場合、持上げ部分26bは実質的
に直線であるが、以下にさらに詳しく説明するように、
所望の効果をあげるため、他の形状を使うことも可能で
あることは理解されるであろう。

カムフオロワーローラ27の形のカムフオロワー装置
が、カム面26a,26bと共働するように配置されている。
カムフオロワーローラ27はアーム29に取付けられたジャ
ーナルピン28に軸支されている。アーム29は第１のキャ
リアリンク８に連結され、且つそこから工具ホルダ７か
ら見た場合にジャーナルピン10の反対側の、工具ホルダ
７から遠去かる方向に突出している。アーム29もまた下
方に向いた肩部30を備えており、その肩部はレーバの他
のアーム22の上向きの当接31と共働するようになってい
る。

他のキャリアリンク11は、キャリアリンク11から見た
場合、ジャーナルピン12の反対側に突出するアーム32を
備えており、且つその外端でばね装置32に連結され、ば
ね装置はその１端を台１に連結され、前記アーム32の端
を上向きに持上げるような配置になっている。これは、
ばね装置33によって加えられる力が、部分的円形部分26
aと持上げ部分26bを含むカム面に向ってカムフオロワー
ローラ27に作用することを意味する。

縁フランジ５が工作物４に対して曲げられる作業シー
ケンスについて、前記作業シーケス中の種々の位置を示
した第２図〜第４図を参照して説明する。

第２図は開始位置を示す。この場合曲げ工具６は工作
物４の縁フランジ５から離れており、ピストンロッド17
はピストンシリンダ装置15から最大位置にまで伸びてお
り、複アームレバー20,22はそれによってジャーナルピ
ン21のまわりに（図面上で見て）時計方向に回転してい
る。カム装置25はレバー20,22とともに揺動し、カムフ
オロワーローラ27はそれによって持上り部分26bに沿っ
て上方に移動され、それによってアーム29および第１の
キャリアリンク８をジャーナルピン10のまわりに（図面
上で見て）反時計方向に揺動する。ばね装置33は、それ
によって、カムフオロワーローラ27をカム装置の持上り
部分26bに対し押し付けて保持する。駆動リンク24はピ
ン13を所定の位置に保持する。

作業シーケンスを行なうとき、ピストンロッド17はピ
ストンシリンダ装置15内に、最初は第３図に示した前曲
げ位置にまで引き込まれる。レバー20,22はそれによっ
てジャーナルピン21のまわりに反時計方向に揺動し、そ
れによってカムフオロワーローラ27を持上げ部分26bに
沿って動かし、カム装置25のカム面の部分的円形部分26
aにまで下降させる。これによってアーム29および第１
のキャリアリンク８がジャーナルピン10のまわりに反時
計方向に揺動するのを可能にする。それによってジャー
ナルピン９は工具ホルダ７および曲げ工具６を上方に移
動させ、一方、同時に駆動リンク24が、ピン13を図の右
方、第３図に示す位置に移動させ、それによって工具ホ
ルダ７および曲げ工具６がジャーナルピン９のまわりに
揺動し、工具６は左に、第３図に示した前曲げ位置に移
動される。工具６は次いで縁フランジ５を押し、前記フ
ランジを曲げる。

ピストンロッド17が引続きピストンシリンダ装置15内
に引き込まれると、実質的に前述の運動が始まる。この
ようにして、曲げ工具６は工具ホルダ７によってさらに
左右に移動され、縁フランジ５を第４図に示した折り曲
げ位置にまで曲げる。この場合、カムフオロワーローラ
27は部分的に円形部分26aに沿って動き、これはアーム2
9および第１のキャリアリンク80がそれぞれの位置を保
持することを意味する。他方において、駆動リンク24は
ピン13を右に、第４図に示す位置に動かし、曲げ工具６
および工具ホルダ７はこのピンの動きと共に、左へ移動
される。ピストンロッド17がピストンシリンダ装置に引
込まれる運動の終りにおいて、アーム29にある肩部30は
レベーの他のアーム22にある当接31に当接する。ピスト
ンロッド17がシリンダ内に引込まれる運動の最終部分に
おいて、当接31は肩部30を上方に押すのでアーム29およ
び第１のキャリアリンク８はジャーナルピン10のまわり
に時計方向にわずかに旋回される。これによって工具ホ
ルダ７および曲げ工具６は実質的に下方に動かされ、縁
フランジ５を最終的に曲げて工作物４と係合し折り曲げ
接合を行なう。それから曲げシーケンスが完了し、装置
の構成要素はピストンロッド17がピストンシリンダ装置
15からの伸長により第２図の始動位置に戻ることができ
る。次いで装置は次の作業シーケンスの準備をする。

本発明は、下記請求項の範囲内で変更することができ
るから、上記の例示的実施例に限定されることはない。
例えば、カム装置25の持上げ部分26bは工具ホルダ７お
よび曲げ工具６の所望の運動に釣合った形状にすること
ができる。持上げ部分26bは、部分的円形部分26aからジ
ャーナルピン21に向って斜め内側に拡がる持上げ部分と
交換することができ、それによって曲げ工具６および工
具ホルダ７は、始動位置において工具物４より高いとこ
ろに位置づけされる。これは色々な理由で望ましいこと
であり、例えばいくつかの曲げ装置を、相互に隣接さ
せ、相互に継続する関係で稼動させる場合、これによっ
て装置が互いに妨害することなく、作業を実行させるこ
が可能となる。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】リンクシステムにより、工作物（４）を保
   持する台（１）に連結された工具ホルダ（７）に取付け
   られている曲げ工具（６）と、該工具ホルダ（７）に連
   結されており、台（１）に対する工具ホルダの運動のた
   めの駆動装置（15−24）とを含む、工作物（４）の面に
   対し角度をもって突出する縁フランジを該面に対して曲
   げる装置において、工具ホルダ（７）を台（１）に連結
   するリンクシステムが、２つの相互に平行な、キャリア
   リンク（8,11）を含み、その各々が工具ホルダ（７）上
   に位置づけされたそれぞれのジャーナルピン（9,12）に
   その１端で旋回可能に取付けられており、該第１のキャ
   リアリンク（８）の他端が台（１）に固定的に取付けら
   れているジャーナルピン（10）に旋回可能に取付けら
   れ、且つまた連結リンク（14）の１端を旋回可能に保持
   し、連結リンク（14）の他端はピン（13）によって第２
   をキャリアリンク（11）の他端に旋回可能に保持されて
   おり、そして該駆動装置が、台に固定的に連結されてお
   り、且つ第２のキャリアリンク（11）の運動のため及び
   それと共に工具ホルダ（11）の運動のため第２のキャリ
   アリンク（11）に連結されている駆動部材（15,17）
   と、該駆動部材（15,17）によって駆動されるカム装置
   であって、第１のキャリアリンク（８）に取付けられ、
   且つ該キャリアリンクの他端から工具ホルダから離れる
   方向に突出したカムフオロワー要素（27）と共働するカ
   ム装置とを含むことを特徴とする装置。
2. 【請求項２】該駆動部材が圧力媒体作動ピストンシリン
   ダ装置（15）であり、該装置は台（１）に旋回可能に取
   付けられ、且つ、台（１）上のジャーナルピン（21）に
   旋回可能に取付けられた複アームレバー（20,22）によ
   って第２のキャリアリンク（11）に連結されており、複
   アームレバーの１方のアーム（20）はピストンシリンダ
   装置（15）のピストンロッド（17）に旋回可能に連結さ
   れ、複アームレバーの他方のアーム（22）は駆動リンク
   （24）の１端に旋回可能に連結され、駆動リンク（24）
   の他端が第２のキャリアリンク（11）に旋回可能に連結
   されている請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】該カム装置（25）が複アームレバー（20,2
   2）に着脱可能に取付けられ、且つカムフオロワー要素
   （27）と共働するカム面（26a,26b）に適合されてお
   り、該カム面が、部分円部分（26a）を含み、その曲率
   中心が、複アームレバーが軸支されているジャーナルピ
   ンに一致しており、そして更に、複アームレバーが軸支
   されているジャーナルピン（21）に対してカムフオロワ
   ー要素（27）を動かすための持上げ部分（26b）を含む
   請求項２に記載の装置。
4. 【請求項４】該カムフオロワー要素（27）をカム装置
   （25）の方向に作動するばね装置（33）を備えている請
   求項１〜３のいずれか１つの項に記載の装置。