JP2568313B2 - プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法 - Google Patents

プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法

Info

Publication number
JP2568313B2
JP2568313B2 JP2329599A JP32959990A JP2568313B2 JP 2568313 B2 JP2568313 B2 JP 2568313B2 JP 2329599 A JP2329599 A JP 2329599A JP 32959990 A JP32959990 A JP 32959990A JP 2568313 B2 JP2568313 B2 JP 2568313B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
stainless steel
steel strip
seam welding
process line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2329599A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04200876A (ja
Inventor
裕二 佐藤
Original Assignee
川崎製鉄 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 川崎製鉄 株式会社 filed Critical 川崎製鉄 株式会社
Priority to JP2329599A priority Critical patent/JP2568313B2/ja
Publication of JPH04200876A publication Critical patent/JPH04200876A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2568313B2 publication Critical patent/JP2568313B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、プロセスラインにおけるステンレス鋼帯の
シーム溶接方法に関するものである。
〈従来の技術〉 鋼帯のプロセスラインとして、例えば連続焼鈍ライ
ン、連続めっきライン、連続酸洗ランイ、連続圧延ライ
ン等においては、鋼帯コイルを生産工程中に溶接接続し
て連続的に通板操業することにより、プロセスラインの
稼動率を高めている。このような鋼帯コイルの接合法と
しては、シーム溶接法、フラッシュバット溶接法、レー
ザ溶接法等が適用されている。
これら接合法のうち、シーム溶接法は、重ね合わせた
鋼帯端部を上下一対の銅電極円板で挟み、連続又は断続
通電し溶接する方法であるため、他の方法より簡素であ
り、かつ溶接速度も2〜20mpmと高速であるため、プロ
セスラインにおいて広く利用されている。
しかし、このシーム溶接法でステンレス鋼帯を溶接す
る場合、ステンレス鋼は炭素鋼に比較して熱伝導が低く
電気抵抗も高いため短時間通電になる断続通電による溶
接方法(中村孝・小林徳夫・森本一共著「抵抗溶接」昭
和55年1月23日、産報出版、P.145参照)が広く採用さ
れていた。これは、ステンレス鋼に連続通電シーム溶接
すると母材の熱影響による結晶粒粗大化により機械的性
質が低下したり、溶け落ちたりすることにより健全な溶
接部が形成できないためである。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、前記の方法では銅電極円板によるナゲット
(溶鋼が凝固した跡)の形状が断続的になるため、繰り
返し曲げを受ける連続プロセスラインでは、断続的なナ
ゲット形成部に応力集中が生じ、通板の負荷に耐えられ
ず、ライン内で溶接部が破断することがあり、復旧まで
に長時間を要し、設備の稼動率を低下させる大きな原因
になる。
さらに1.0mmの厚さの低炭素鋼鋼帯で断続通電による
溶接速度と連続通電による溶接速度を比較すると、前者
は2.5mpm(前記「抵抗溶接」P.140参照)、後者は20mpm
(「高速重ねシーム溶接の接合部形成現象の基礎的研究
(第8報)」Vol.48、4、P.222、1979、溶接学会誌参
照)であり、断続通電によるシーム溶接法は低速度での
溶接しかできなった。ステンレス鋼の断続通電シーム溶
接においては溶接速度をさらに遅くする必要があり、1.
0mm厚さの溶接速度は1.8mpm以下(前記「抵抗溶接」P.1
46参照)となり、連続プロセスラインの通板速度を低下
させる必要が生ずるという欠点があった。
本発明は、前記のような欠点を改善したステンレス鋼
帯の連続通電による高速シーム溶接方法を提供すること
を目的とするものである。
〈課題を解決するための手段〉 前記目的を達成するための本発明は、ステンレス鋼帯
の端部を重ね合わせ、この重ね合わせ部を上下一対の電
極円板を移動させながらシーム溶接により接合するプロ
セスラインにおけるステンレス鋼帯のシーム溶接方法に
おいて、前記電極円板からの溶接入熱を、前記重ね合わ
せ部の接合界面温度が再結晶温度を超え、かつ融点未満
になるように連続通電により加熱し、この接合界面温度
が再結晶温度以上かつ融点未満に保たれているうちに前
記電極円板に続行して移動する上下一対の圧下ロールに
より前記重ね合わせ部を押し潰すことを特徴とするプロ
セスラインにおけるステンレス鋼帯のシーム溶接方法で
ある。
〈作用〉 本発明によれば、連続通電であるために、断続通電で
生ずるような溶接方向のナゲット形成の断続がなくなり
応力集中が生じない。また、溶接入熱をステンレス鋼の
融点未満にするので、電極接触面の温度が低く保てるた
め結晶粒の粗大化が生ずることがなく、接合界面も融点
未満であるので、溶け落ちが生じない。
溶接電極円板による溶接入熱では、接合界面が融点に
達しないためにナゲットが形成されないが、接合界面の
温度が再結晶温度以上に保たれているうちに圧下ロール
で加圧するので接合界面には再結晶の核が生成し成長す
ることにより、重ね部は接合される。この際、融点未満
で、融点近くの入熱条件のもとでステンレス鋼帯の厚さ
1mm当たり0.5トン以下では重ね代全面に再結晶が生成せ
ず接合断面が不連続になり、1.5トン以上では溶接部が
圧壊され健全な溶接部が形成されない。また再結晶温度
を超えて再結晶温度近傍の入熱条件のもとで1.0トン以
下では重ね代全面に再結晶が生成し難く、また2.0トン
以上では溶接部が圧壊され健全な溶接部が形成されな
い。
〈実施例〉 第1図は本発明の一実施例を示す溶接装置の側面図で
ある。第1図において矢印5の方向に溶接される上側ス
テンレス鋼帯1と下側ステンレス鋼帯2の接合に際し、
まずそれらの鋼帯1と2を重ね合わせ未溶接部3を溶接
電極円板6ではさみ溶接装置フレーム10に取付けられた
電極加圧装置7で加圧しながら連続通電する。この際の
溶接電流(溶接入熱)は、重ね合わせた接合界面の温度
がステンレス鋼の再結晶温度を超え、かつ融点未満にな
る温度範囲であり、融点を超えないようにする。これら
の温度は各鋼種ごとに圧下ロール8をかけないで予備実
験しておくことにより、容易に求まる。
次に、鋼帯1と2の接合界面が前述の温度範囲にある
間に圧下ロール8を用い、圧下ロール加圧装置9によっ
て荷重をかけ、重ね合わせ部を押し潰して接合する。第
2図は前述の操作によって接合した溶接部4の溶接条件
と溶接結果の関係図である。縦軸に圧下ロールの加圧
力、横軸に溶接電流(溶接入熱)をとっている。第2図
から明らかなように、再結晶温度以下の入熱であり9kA
以下では、重ね代の再結晶生成が不連続であり、融点を
超える入熱である18kA以上では散りが大きく溶け落ちが
生ずる。
また、圧下ロール加圧力が零においては、連続的な再
結晶が生成されず、12kAから15kAの入熱で0.5トンのロ
ール加圧力を加えたものには、再結晶を生じさせること
ができる。入熱が高く(15kA以上)ロール加圧力の高い
条件では圧壊が生じている。すなわち、再結晶温度を超
え融点未満に溶接電極円板6からの通電で接合部を加熱
した後に圧下ロールで適度に加圧したので、広い溶接条
件範囲で再結晶により連続接合界面を有する良好な結果
が得られた。
〈発明の効果〉 本発明では、連続通電と連続圧下によって接合するよ
うにしたから連続的に均一な接合ができるようになり、
融点未満の温度までの加熱であるため、母材への熱影
響、ひずみや溶け落ちなどの溶接不具合がなく接合でき
る。
また、入熱が小さくても接合できるために、ステンレ
ス鋼のシーム溶接で問題となる溶接電極円板の消耗が極
端に少なくなるという効果もある。さらに、溶接電極で
の加圧時の接合ではないため、ステンレス鋼帯の接合で
も2〜20mpmの高速溶接が可能となり、プロセスライン
の速度も高速化できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すシーム溶接装置の側面
図、第2図は溶接条件と溶接結果の関係を示すグラフで
ある。 1……上側ステンレス鋼帯、2……下側ステンレス鋼
帯、3……未接合部、4……接合部、5……溶接の向
き、6……溶接電極円板、7……電極加圧装置、8……
圧下ロール、9……圧下ロール加圧装置、10……溶接装
置フレーム。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼帯の端部を重ね合わせ、この
    重ね合わせ部を上下一対の電極円板を移動させながらシ
    ーム溶接により接合するプロセスラインにおけるステン
    レス鋼帯のシーム溶接方法において、前記電極円板から
    の溶接入熱を、前記重ね合わせ部の接合界面温度が再結
    晶温度を超え、かつ融点未満になるように連続通電によ
    り加熱し、この接合界面温度が再結晶温度以上かつ融点
    未満に保たれているうちに前記電極円板に続行して移動
    する上下一対の圧下ロールにより前記重ね合わせ部を押
    し潰すことを特徴とするプロセスラインにおけるステン
    レス鋼帯のシーム溶接方法。
JP2329599A 1990-11-30 1990-11-30 プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法 Expired - Fee Related JP2568313B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2329599A JP2568313B2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2329599A JP2568313B2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04200876A JPH04200876A (ja) 1992-07-21
JP2568313B2 true JP2568313B2 (ja) 1997-01-08

Family

ID=18223151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2329599A Expired - Fee Related JP2568313B2 (ja) 1990-11-30 1990-11-30 プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2568313B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015046091A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 独立行政法人産業技術総合研究所 ステンレス鋼部材の接合方法およびステンレス鋼

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0757931A4 (en) * 1995-02-23 1998-11-25 Toyota Motor Co Ltd CRIMP WELDING PROCESS AND CRIMP WELDING MACHINE
JP5846868B2 (ja) * 2011-11-16 2016-01-20 日新製鋼株式会社 ステンレス鋼拡散接合製品の製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6024751A (ja) * 1983-07-21 1985-02-07 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> デイジタル通信方式
JPH01186291A (ja) * 1988-01-21 1989-07-25 Nippon Steel Corp 複合金属材の製造方法および装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015046091A1 (ja) * 2013-09-27 2015-04-02 独立行政法人産業技術総合研究所 ステンレス鋼部材の接合方法およびステンレス鋼
JP6082866B2 (ja) * 2013-09-27 2017-02-22 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ステンレス鋼部材の接合方法およびステンレス鋼
US10449629B2 (en) 2013-09-27 2019-10-22 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for bonding stainless steel members and stainless steel
US10549380B2 (en) 2013-09-27 2020-02-04 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology Method for bonding stainless steel members and stainless steel

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04200876A (ja) 1992-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6545244B1 (en) Conductive heat seam welding
JP2568313B2 (ja) プロセスラインにおけるステンレス鋼帯のシ−ム溶接方法
JPH06114565A (ja) 異種金属部材のスポット溶接方法
JPH08238573A (ja) 炭素鋼薄鋼帯のシーム溶接方法
JP6819712B2 (ja) マッシュシーム溶接の溶接方法
JPH0364222B2 (ja)
JPS61253178A (ja) 鋼板の高速接合法
JP3283293B2 (ja) アルミニウム合金材と異材との溶接方法
JPS588955B2 (ja) シ−ム溶接法
JPS62110878A (ja) ラミネ−ト鋼板のスポツト溶接方法
JPS60155B2 (ja) フオイルシ−ム溶接装置
JP2005288487A (ja) スポット溶接法
JPH1158026A (ja) シーム溶接方法
JPH0647558A (ja) 金属板の抵抗スポット溶接方法
JPS60152377A (ja) 薄物鋼帯コイル材のコイル継ぎ方法
JPS5832597A (ja) クラツド鋼継手の溶接方法
JPS6257781A (ja) 熱間鋼材の突き合せ接合方法
JPH05147B2 (ja)
JP2001096374A (ja) 鋼板と異種金属薄板の接合方法
JPH084947B2 (ja) エレクトロスラグ溶接装置
JP2006110577A (ja) マッシュシーム溶接装置
JPH0370587B2 (ja)
JPH0527516B2 (ja)
JPH05146B2 (ja)
JPH05169271A (ja) 金属ストリップの抵抗溶接方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees