JP2567565B2 - 電気油圧サーボ弁およびこれを備えた温度補償機構付サーボアクチュエータ - Google Patents

電気油圧サーボ弁およびこれを備えた温度補償機構付サーボアクチュエータ

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JP2567565B2 JP6028677A JP2867794A JP2567565B2 JP 2567565 B2 JP2567565 B2 JP 2567565B2 JP 6028677 A JP6028677 A JP 6028677A JP 2867794 A JP2867794 A JP 2867794A JP 2567565 B2 JP2567565 B2 JP 2567565B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気油圧サーボ弁およ
びこれを備えた温度補償機構付サーボアクチュエータに
関し、特に、使用温度範囲の広い電気油圧サーボ機構に
好適な電気油圧サーボ弁およびこれを備えた温度補償機
構付サーボアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気油圧サーボ弁を用いたサーボ
アクチュエータは、その出力の大きさと応答の速さか
ら、大型の航空機や船舶の操舵機構、大出力の加振器、
大型の数値制御工作機械等に広く使用されている。ま
た、近時、広範囲な温度環境下において使用されるミサ
イルの姿勢制御系や極限作業ロボット等にも使用されて
いる。 この種のサーボアクチュエータには、例えばス
プール等の弁体と、弁体を所定方向に摺動自在に収納す
るスリーブ等の弁体収納部材と、弁体を所定方向に駆動
する駆動機構とをもっており、弁体収納部材に開口した
複数のポートのうち少なくとも1つのポートに対し中立
位置の弁体を重合させた電気油圧サーボ弁が用いられて
いる。また、弁体と弁体収納部材のポート部分は、作動
油の漏洩量を少なくするため、ディザ信号を与えて弁体
を微小振動させても負重合にならないようにするため等
の理由で、ある程度余裕をもたせた正重合としているも
のがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電気油圧サーボ弁を用いたサーボアクチュエ
ータにあっては、使用環境温度の低下に伴い、サーボ弁
を構成する弁体と弁体収納部材との摺動抵抗、並びにア
クチュエータの摺動部の抵抗が大幅に増加し、サーボア
クチュエータとしての応答性が悪化するという欠点があ
った。
【0004】そこで、本発明は、弁体と弁体収納部材と
の重合量を温度低下に伴って減少させて、温度低下時に
おいても高速応答性を備えた電気油圧サーボ弁を提供す
ることを第1の目的とする。また、本発明は、温度低下
に伴って電気油圧サーボ弁の重合量を減少させることに
より、アクチュエータの反応速度を向上させ、温度低下
時においても高速応答性を発揮し得る電気油圧サーボア
クチュエータを提供することを第2の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明は、弁体と、該弁体を所定方向に摺動
自在に収納する弁体収納部材と、弁体を前記所定方向に
駆動する駆動機構とを有し、弁体収納部材に開口した複
数のポートのうち少なくとも1つのポートに対し中立位
置の弁体を重合させた電気油圧サーボ弁において、前記
駆動機構を、前記弁体収納部材と略同一の線膨張係数を
有する駆動部本体と、該駆動部本体の各部材より大きい
線膨張係数を有すると共に前記所定方向に延在し前記弁
体と駆動部本体とを連結する連結部材と、から構成し、
前記少なくとも1つのポートに対し重合した弁体の重合
量を温度の低下に伴って減少させるようにしたことを特
徴とするものであり、請求項2記載の発明は、請求項1
記載の発明において、前記弁体が前記少なくとも1つの
ポートに対し正重合したスプールであり、前記駆動機構
が、一端で該スプールに連結され他端で前記駆動部本体
に連結されたロッド状の連結部材を有することを特徴と
するものである。
【0006】請求項3記載の発明は、第1および第2の
弁体と、圧力供給ポートおよび少なくとも1つの出力ポ
ートが開口し第1の弁体を所定方向に摺動自在に収納す
る第1の弁体収納部材と、前記出力ポートの何れか1つ
に連通する入力ポートおよびタンク側に連通するドレン
ポートが開口し第2の弁体を所定方向に摺動自在に収納
する第2の弁体収納部材と、第1および第2の弁体を前
記所定方向で互いに逆の向きに変位するように駆動する
駆動機構と、を有する電気油圧サーボ弁と、該電気油圧
サーボ弁の各ポートに接続する複数の油路および前記出
力ポートに接続するピストン収納室が形成され、前記電
気油圧サーボ弁が装着されたアクチュエータハウジング
と、前記ピストン収納室内に収納されたアクチュエータ
ハウジングとの間に油圧室を画成するアクチュエータピ
ストンと、を備え、前記第1および第2の弁体の駆動に
よって、前記圧力供給ポートから第1の弁体収納部材内
に供給された作動油を、前記出力ポートから前記油圧室
と前記第2の弁体収納部材の入力ポートとに供給する一
方、前記入力ポートから第2の弁体収納部材内に供給さ
れた作動油を、前記ドレンポートからリザーバタンク側
に流出させるようにしたサーボアクチュエータであっ
て、前記圧力供給ポートに対し中立位置の第1の弁体を
正重合させると共に、前記ドレンポートに対し中立位置
の第2の弁体を正重合させ、前記電気油圧サーボ弁の駆
動機構を、前記弁体収納部材と略同一の線膨張係数を有
する駆動部本体と、該駆動部本体の各部材より大きい線
膨張係数を有すると共に前記所定方向に延在し前記弁体
と駆動部本体とを連結する第1および第2の連結部材
と、から構成し、該第1および第2の弁体の重合量を温
度の低下に伴って減少させるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0007】なお、請求項1、3において略同一の線膨
張係数を有するとは、連結部材の線膨張係数との差を考
えれば、駆動部本体の各部材と弁体収納部材との線膨張
係数の差はほとんど考慮する必要がない程度に小さいこ
とを意味する。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明では、弁体収納部材および
駆動部本体が略同一の線膨張係数を有し、弁体と駆動部
本体を連結する連結部材はそれらより大きな線膨張係数
を有する。したがって、弁体と弁体収納部材に設けられ
たポートとの重合量を温度低下に伴って減少することが
できる。
【0009】請求項2記載の発明では、スプールと駆動
部本体とがロッド状の連結部材で連結されると共に、ス
プールと弁体収納部材に設けられたポートとが正重合さ
れる。したがって、駆動機構の構成を簡素なものにしつ
つ、スプールとポートとの正重合量を温度低下に伴って
減少させることができると共に、作動油の漏れを最小限
に防止することができる。
【0010】請求項3記載の発明では、弁体と弁体収納
部材に設けられたポートとが正重合され、かつその重合
量が温度低下に伴って減少する電気油圧サーボ弁が用い
られる。したがって、摺動抵抗の増加によるアクチュエ
ータの応答性劣化を防止することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図1〜図4は本発明に係る電気油圧サー
ボ弁およびこれを備えた温度補償機構付サーボアクチュ
エータの一実施例を示す図であり、図1は電気油圧サー
ボ弁部の構成図、図2はその部分拡大図、図3は一実施
例の全体の機械構成図、図4は一実施例の全体構成図で
ある。
【0012】まず、その構成を説明する。図1〜図3に
おいて、100は電気油圧サーボ弁およびこれをこれを
備えた温度補償機構付サーボアクチュエータであり、こ
のサーボアクチュエータ100はアクチュエータハウジ
ング1を具備している。このアクチュエータハウジング
1には、スリーブ格納部2、3と、作動油の油路4、
5、6、7、8とが設けられている。スリーブ格納部
2、3はアクチュエータハウジング1に設けられた有底
円柱状の穴で、これらにはスリーブ10(第1の弁体収
納部材)およびスリーブ11(第2の弁体収納部材)が
格納されるようになっている。スリーブ10、11は内
部に内周壁面部10a、11aを有している。また、ス
リーブ10は外周面から内周壁面部10aに貫通して開
口している圧力供給ポート10bおよび出力ポート10
c、10dを有しており、スリーブ11は同様に外周面
から内周壁面部11aに貫通して開口している入力ポー
ト11bおよびドレンポート11cを有している。そし
て、油路4が圧力供給ポート10bに、油路5が出力ポ
ート10cに、油路6が出力ポート10dにそれぞれ接
続し、油路7が入力ポート11bに油路8がドレンポー
ト11cに接続されている。また、スリーブ10、11
はスプール12(第1の弁体)、スプール13(第2の
弁体)を摺動自在に収納するようになっている。スプー
ル12、13は、スリーブ10、11の内周壁面部10
a、11aより小径の小径部12a、13aと、小径部
12a、13aより大径で内周壁面部10a、11aよ
りわずかに小径な直径を有するランド部12b、12
c、13b、13cとを有しており、小径部12aと内
周壁面部10aの間に弁室部12dを、小径部13aと
内周壁面部11aの間に弁室部13dを、それぞれ形成
するようになっている。また、スプール12、13は、
そのランド部12c、13cを内周壁面軸方向に移動す
ることにより、スリーブ10の出力ポート10dまたは
スリーブ11のドレンポート11cの開度を変化させる
ことができる。なお、作動油は図示しない供給装置から
供給されており(図1の矢印A方向)、油路4、圧力供
給ポート10b、弁室部12d、出力ポート10cを経
て油圧室55に供給される。また、油圧室54内の作動
油は油路6、油路7、入力ポート11b、弁室部13
d、ドレンポート11c、油路8を経てリザーバタンク
9に排出されるようになっている(図1の矢印B方
向)。
【0013】図2に示すように、スプール12、13が
中立位置にあるとき、スプール12のランド部12cと
スリーブ10の出力ポート10dとは、重合量D1で正
重合(オーバーラップ)し、スプール13のランド部1
3cとスリーブ11のドレンポート11cとは、重合量
D2で正重合するようになっている。この正重合の量D
1、D2は、後述する温度低下に伴う重合量の減少分
と、ディザ信号等による微小振動分(必要に応じて設定
される)とを合わせた量よりも大きく設定されている。
【0014】一方、スプール12、13にはロッド1
4、15(連結部材)がそれぞれ螺合されており、両ス
プール12、13は両端部にそれぞれ雄ネジ部を有する
ロッド14、15と緩み止めナット16、17、19、
20とを介してアーマチュア18の両端部に連結されて
いる。アーマチュア18は、ロッド14、15のストロ
ークが例えば0.1〜0.3mmとなる程度の微小角度範
囲で揺動するように、その中央部でセンタリングスプリ
ング21を介してベース板22に取り付けられており、
ベース板22には電磁石23、24が取り付けられてい
る。これらアーマチュア18、ナット19、20、セン
タリングスプリング21およびベース板22は駆動部本
体31を構成し、ロッド14、15および電磁石23、
24と共に駆動機構30を構成している。なお、アーマ
チュア18は鉄等の強磁性物質から形成されていると共
に、その両端部は電磁石23、24の軸上に位置するよ
うになっている。センタリングスプリング21は略T字
形状をなしており、その弾性によりスプール12、13
を常時中立に保持している。駆動部本体31を構成して
いるアーマチュア18、ナット19、20、センタリン
グスプリング21、ベース板22は、スプール12、1
3およびスリーブ10、11と略同一の線膨張係数を有
しており、ロッド14、15はこれらより大きな線膨張
係数を有する素材から形成されている。具体的にはスプ
ール12、13、スリーブ10、11および駆動部本体
31には、スチール系材料、例えばSUS304等のス
テンレス鋼(線膨張係数約11.7×10-6/℃)、窒
化鋼(線膨張係数12.4×10 -6/℃)あるいはS4
5C等の鋼材(線膨張係数約11.7×10-6/℃)を
用い、連結部材であるロッド14、15には、例えばA
2024等のアルミニウム(線膨張係数約23.2×1
-6/℃)やその合金(例えばジュラルミン)を用いる
のが好ましい。勿論、アーマチュア18の揺動に対応し
てわずかに撓み得る素材であって、スチール系材料より
十分に大きい線膨張係数を有するものであれば良い。ロ
ッド14、15の材質は特に限定されない。本実施例で
はスリーブ10、11、スプール12、13を窒化鋼、
ベース板22またはその突出部22aを軟鉄、センタリ
ングスプリング21をりん青銅、アーマチュア18を軟
鉄から形成し、ロッド14、15をステンレス鋼から形
成している。
【0015】また、アクチュエータハウジング1は、円
形断面の大小のシリンダ部50、51(ピストン収納
部)を有しており、その内部には大ピストン52(アク
チュエータピストン)と小ピストン53(アクチュエー
タピストン)とが摺動自在に収納されている。シリンダ
部50には油路6が、シリンダ部51には油路5が接続
しており、それぞれ油圧室54、55が画成されるよう
になっている。シリンダ室55には絶えず供給圧力が与
えられている。シリンダ室54の受圧面積はシリンダ室
55の受圧面積の2倍となっており、シリンダ室54の
流出入の流量を、2組のスリーブ10、11、スプール
12、13によって制御することで、ピストン52、5
3をシリンダ部50、51の軸方向に移動させることが
できる。両ピストン52、53には両端部が球状形状を
有する連接棒56、57がそれぞれ連結されており、連
接棒56、57の他端部はスウィングアーム58の両腕
部にそれぞれ揺動自在に連結されている。また、スウィ
ングアーム58はその揺動によって出力軸59を回動さ
せ、図示しない制御対象物を制御するようになってい
る。
【0016】図4において、70は信号発生手段で、出
力軸59の目標動作状態に対応した目標値信号を出力す
るようになっている。71は出力軸59の回動角度を検
出してその検出角度に対応した電気信号を出力する検出
手段で、例えばポテンショメータ等からなる。72は加
算手段で信号発生手段70からの目標値信号と検出手段
71からの帰還信号との偏差を増幅手段73に出力する
ようになっている。増幅手段73は加算手段72からの
出力を増幅して電磁石23、24を励磁させるようにな
っている。
【0017】次に、その作用を説明する。まず、電磁石
23、24の励磁電流が等しいとき、スプール12、1
3及びロッド14、15はそれぞれセンタリングスプリ
ング21により、中立位置に保持される。このとき、ス
プール12はランド部12cで出力ポート10dを閉止
し、スプール13はランド部13cでドレンポート11
cを閉止しているから、油路5を経て油圧室55に作動
油が供給されるが、油圧室54への作動油の出入りはな
い。したがって、油圧を受けた小ピストン53がスウィ
ングアーム58を揺動させようとするが、大ピストン5
2を押し下げることはできず、スウィングアーム58は
出力軸59を回動させない。したがって、この場合に
は、サーボアクチュエータ100はほぼ静止状態とな
る。
【0018】次に、電磁石23の励磁電流が電磁石24
の励磁電流より大きくなると、強磁性材料で形成された
アーマチュア18の左端部が電磁石23の磁力により、
図1の矢印P方向に引き寄せられる。アーマチュア18
の左端部がP方向に引き寄せられると、センタリングス
プリング21により中心部を支持されたアーマチュア1
8の右端部はS方向に移動する。このとき、アーマチュ
ア18に螺合されたロッド14と、このロッド14に螺
合しているスプール12とがP方向に移動するが、スリ
ーブ10の出力ポート10dは閉止されたままである。
しかし、アーマチュア18の右端部がS方向に移動する
から、アーマチュア18に螺合されたロッド15と、こ
れに螺合するスプール13とがS方向に移動し、ドレン
ポート11cが開口する。一方、シリンダ室55には絶
えず供給圧力が加わっているため、サーボアクチュエー
タ100の油圧室54に貯留されていた作動油が、油路
6、7、ドレンポート11cおよび油路8を経てリザー
バタンク9側に排出される。したがって、スウィングア
ーム58が出力軸59を図3中反時計方向に回動させ
る。
【0019】次に、電磁石24の励磁電流が電磁石23
の励磁電流より大きくなると、この電磁石24の磁力に
より、アーマチュア18の右端部がR方向に引き寄せら
れ、アーマチュア18の左端部がQ方向に移動する。こ
のとき、アーマチュア18の右端部に螺合したロッド1
5とそれに螺合しているスプール11がR方向に移動す
るから、スリーブ11のドレンポート11cが閉止され
る。さらに、アーマチュア18の左端部がQ方向に移動
することで、ロッド14とそれに螺合されたスプール1
2がQ方向に移動し、出力ポート10dが開く。したが
って、圧力供給ポート10bから弁室部12dに供給さ
れている作動油は、出力ポート10cから油路5を経て
油圧室55に供給される、と共に出力ポート10dから
油路6を経て油圧室54にも供給される。そして小ピス
トン53と大ピストン52との受圧面積の差によって、
スウィングアーム58が出力軸59を図3中時計方向に
回動させるよう揺動する。このように電磁石23、24
の励磁状態を変化させることでサーボアクチュエータ1
00の作動状態が制御される。
【0020】一方、サーボアクチュエータ100の使用
環境温度が低下すると、スプール12、13、スリーブ
10、11および駆動部本体31は(以下、全部を指し
てスプール12、13等という)、略同一の線膨張係数
を有するので、環境温度の低下に伴って全体的に均一に
収縮するが、スプール12、13と駆動部本体31とを
連結するロッド14、15は、スプール12、13等よ
りも大きな線膨張係数を有しているので、スプール1
2、13等よりも大きく収縮し、その結果、ロッド1
4、15はスリーブ10、11に対してそれぞれQ方
向、S方向に相対的に移動する。したがって、スリーブ
10の出力ポート10dとスプール12のランド部12
cとの重合量D1、スリーブ11のドレンポート11c
とスプール13のランド部13cとの重合量D2が共に
減少する。したがって、環境温度の低下に伴ってスプー
ル12とスリーブ10およびスプール13とスリーブ1
1の摺動抵抗は増加するが、重合量D1、D2の減少に
よってポート開閉に際してのスプール12、13の必要
移動量(ストローク)を減少させることができ、応答性
の劣化を補うことができる。
【0021】このように本実施例においては、電気油圧
サーボ弁の構成部材のうち、スプール12、13、スリ
ーブ10、11および駆動部本体(アーマチュア18、
センタリングスプリング21、ベース板22)に略同一
の線膨張係数を有する素材を用い、スプール12、13
と駆動部本体とを連結するロッドには、これらより大き
な線膨張係数を有する素材を使用するので、スプール1
2、13のランド部12c、13cの端部とスリーブ1
0、11の出力ポート10d、ドレンポート11cの端
部との重合量を温度低下に伴って減少させることがで
き、温度低下に伴うスプール12、13とスリーブ1
0、11との摺動抵抗の増加による応答性の劣化を緩和
することができる。
【0022】また、スプール12と出力ポート10dの
重合量D1、スプール13とドレンポート11cの重合
量D2を、ロッド状の連結部材であるロッド14、15
により温度低下に伴って減少させるので、駆動機構30
の構成を簡素なものにしつつ、作動油の漏れを最小限に
することができる。さらに、電気油圧サーボアクチュエ
ータに、スプール12と出力ポート10dとおよびスプ
ール13とドレンポート11cとを正重合させ、その重
合量が温度低下に伴って減少する電気油圧サーボ弁を用
いたので、温度低下に伴う大ピストン52とシリンダ5
0および小ピストン53とシリンダ51の摺動抵抗の増
加を、電気油圧サーボ弁の応答性向上により緩和して、
低温時におけるサーボアクチュエータの応答性劣化を緩
和することができると共に、低温時においても誤動作す
ることのない安全確実なサーボアクチュエータを提供す
ることができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、弁体収納
部材および駆動部本体には略同一の線膨張係数を有する
素材を用い、弁体と駆動部本体を連結する連結部材には
それらより大きな線膨張係数を有する素材を用いている
ので、弁体と弁体収納部材に設けられたポートとの重合
量を温度低下に伴って減少させることができ、温度低下
に伴う摺動抵抗の増加によって応答性が劣化するのを緩
和することができる。その結果、低温時においても応答
性の良い電気油圧サーボ弁を提供することができる。
【0024】請求項2記載の発明によれば、スプールと
駆動部本体とをロッド状の連結部材で連結すると共に、
スプールと弁体収納部材のポートとを正重合させるの
で、スプールとポートとの重合量を温度低下に伴って減
少させることができるとともに、作動油の漏れを最小限
に抑えることができる。したがって、低温時においても
応答性が良く、安定性に優れた電気油圧サーボ弁を提供
することができる。
【0025】請求項3記載の発明によれば、弁体と弁体
収納部材に設けられたポートとを正重合させ、その重合
量が温度低下に伴って減少する電気油圧サーボ弁を用い
るので、低温時においても応答性が良く、安定性に優れ
た電気油圧サーボアクチュエータを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気油圧サーボ弁およびこれを備
えた温度補償機構付サーボアクチュエータの一実施例を
示すその電気油圧サーボ弁部の正面断面図である。
【図2】その弁体とポートの重合部分の拡大図である。
【図3】一実施例のサーボアクチュエータの構成を示す
断面図である。
【図4】一実施例の全体構成図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータハウジング 4、5、6、7、8 油路 9 リザーバタンク 10 スリーブ(第1の弁体収納部材) 10b 圧力供給ポート 10c、10d 出力ポート 11 スリーブ(第2の弁体収納部材) 11b 入力ポート 11c ドレンポート 12 スプール(第1の弁体) 13 スプール(第2の弁体) 14、15 ロッド(連結部材) 18 アーマチュア 21 センタリングスプリング 22 ベース板 23、24 電磁石 30 駆動機構 31 駆動部本体 50、51 シリンダ部(ピストン収納部) 52 大ピストン(アクチュエータピストン) 53 小ピストン(アクチュエータピストン) 100 サーボアクチュエータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁体と、該弁体を所定方向に摺動自在に収
    納する弁体収納部材と、弁体を前記所定方向に駆動する
    駆動機構とを有し、弁体収納部材に開口した複数のポー
    トのうち少なくとも1つのポートに対し中立位置の弁体
    を重合させた電気油圧サーボ弁において、 前記駆動機構を、前記弁体収納部材と略同一の線膨張係
    数を有する駆動部本体と、該駆動部本体の各部材より大
    きい線膨張係数を有すると共に前記所定方向に延在し前
    記弁体と駆動部本体とを連結する連結部材と、から構成
    し、 前記少なくとも1つのポートに対し重合した弁体の重合
    量を温度の低下に伴って減少させるようにしたことを特
    徴とする電気油圧サーボ弁。
  2. 【請求項2】前記弁体が前記少なくとも1つのポートに
    対し正重合したスプールであり、 前記駆動機構が、一端で該スプールに連結され他端で前
    記駆動部本体に連結されたロッド状の連結部材を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の電気油圧サーボ弁。
  3. 【請求項3】第1および第2の弁体と、圧力供給ポート
    および少なくとも1つの出力ポートが開口し第1の弁体
    を所定方向に摺動自在に収納する第1の弁体収納部材
    と、前記出力ポートの何れか1つに連通する入力ポート
    およびタンク側に連通するドレンポートが開口し第2の
    弁体を所定方向に摺動自在に収納する第2の弁体収納部
    材と、第1および第2の弁体を前記所定方向で互いに逆
    の向きに変位するように駆動する駆動機構と、を有する
    電気油圧サーボ弁と、 該電気油圧サーボ弁の各ポートに接続する複数の油路お
    よび前記出力ポートに接続するピストン収納室が形成さ
    れ、前記電気油圧サーボ弁が装着されたアクチュエータ
    ハウジングと、 前記ピストン収納室内に収納されたアクチュエータハウ
    ジングとの間に油圧室を画成するアクチュエータピスト
    ンと、を備え、 前記第1および第2の弁体の駆動によって、前記圧力供
    給ポートから第1の弁体収納部材内に供給された作動油
    を、前記出力ポートから前記油圧室と前記第2の弁体収
    納部材の入力ポートとに供給する一方、前記入力ポート
    から第2の弁体収納部材内に供給された作動油を、前記
    ドレンポートからリザーバタンク側に流出させるように
    したサーボアクチュエータであって、 前記圧力供給ポートに対し中立位置の第1の弁体を正重
    合させると共に、前記ドレンポートに対し中立位置の第
    2の弁体を正重合させ、 前記電気油圧サーボ弁の駆動機構を、前記弁体収納部材
    と略同一の線膨張係数を有する駆動部本体と、該駆動部
    本体の各部材より大きい線膨張係数を有すると共に前記
    所定方向に延在し前記弁体と駆動部本体とを連結する第
    1および第2の連結部材と、から構成し、 該第1および第2の弁体の重合量を温度の低下に伴って
    減少させるようにしたことを特徴とする温度補償機構付
    サーボアクチュエータ。
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