JP2566287Y2 - 糸端保持機構付ミシンの糸切り装置 - Google Patents

糸端保持機構付ミシンの糸切り装置

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JP2566287Y2
JP2566287Y2 JP340092U JP340092U JP2566287Y2 JP 2566287 Y2 JP2566287 Y2 JP 2566287Y2 JP 340092 U JP340092 U JP 340092U JP 340092 U JP340092 U JP 340092U JP 2566287 Y2 JP2566287 Y2 JP 2566287Y2
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Inventor
顯光 平岡
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ジューキ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、縫い始めの針糸を短く
切断し、鳥の巣現象を解消する糸端保持機構付ミシンの
糸切り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のミシン操作では、縫製作業の終り
に縫い終り針糸を自動又は手動によって切断し、被縫製
布を針下から除去している。そして、切断した針糸を自
由端にしたままで次の縫製を開始すると、被縫製布の縫
い始めにおいて、第1針目では、針が被縫製布を貫通し
て針糸が被縫製物の下側で全回転カマの先で引っ掛けら
れ、該糸端が被縫製布の下側へ引き込まれるため、数針
縫い進む間に縫目に絡み込んで縫い込まれるようにな
り、所謂「鳥の巣」と称する縫目に針糸の自由端がもつ
れ込んだ汚い縫目が形成される。
【0003】このため従来より、図10及び図11に示
すように布押え50の底部に固定メス51を水平に配置
し、縫い始めの針糸を短く切断する水平メス方式のもの
が使用されている。即ち、布押え50の針落ち部52に
連なる一側に布送り方向Fに延びる案内溝53を形成
し、該案内溝53と交差するように水平に配置した固定
メス51の刃を臨ませていた。
【0004】そして、針糸Bと第1針目Dに連なる切断
すべき渡り糸Cとは、針落ち部52の糸さばき片54部
分によって分けられ、針糸Bは針落ち部52に残り、渡
り糸Cが案内溝53に導入されて固定メス51の刃と接
触して切断される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来のも
のにおいては、渡り糸Cが緩むと案内溝53に入らなく
なる現象が生じ、その結果、該渡り糸Cが切断できない
状態が発生したり、或は、渡り糸Cが糸端保持具55に
よって挟持されているために、該渡り糸Cに張力が発生
して第1針目Dの縫目が布送り方向に送られず、布送り
不良を惹起して縫製品の品質を低下させる等の問題点を
有していた。
【0006】また、針糸Bが緩むと該針糸Bが糸さばき
片54の右端から案内溝53に進入し、針糸Bが固定メ
ス51の刃と接触して切断される場合が生じ、縫製の中
断を余儀なくされる場合があるため、作業能率が低下す
る問題点かあった。
【0007】更に、上記のように針糸Bと渡り糸Cとを
確実にさばくために、糸さばき機構として布押え50に
別部品を組み付けたもの(図示せず)が提案されている
が、これは針落ち部52の縫目状態のチェックの妨げに
なると共に、部品点数が増大してコストアップの要因と
なる問題点があった。
【0008】本考案は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、針糸が緩んでも糸切れすることがなく、また渡
り糸の引掛かりに伴う品質の低下を解消した糸保持機構
付ミシンの糸切り装置を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本考案に係る糸端
保持機構付ミシンの糸切り装置は、縫い終りにミシン針
から導出した針糸端を把持する糸端保持機構を具備して
なるミシンの布押えにおいて、先端から針落ち位置まで
切り込まれた針落溝の内端部に位置して針落位置の後方
で、該針落溝の一側壁または該一側壁から連続する側壁
に上糸導入切欠を構成すると共に、上記上糸導入切欠を
横断するように、底面から布押え部材内に固定メス嵌入
孔溝を鉛直方向に穿設し、先端に傾斜した刃を有する発
条鋼等の弾性材料によって形成した固定メスを、上記固
定メス嵌入孔溝に抜出可能に内挿し、該固定メスの刃が
上記上糸導入切欠に傾斜して露出するように取り付けた
ことを要旨とするものである。
【0010】
【作用】上記構成によれば、布押えの針落切欠の一方
(上糸クランプ側)の側壁から後退した位置に針糸を切
断するための固定メスを設けたことにより、上糸が緩ん
でも針糸が固定メスの刃に接触することがなく誤切断を
生じない。一方渡り糸は、糸端補治具によって固定メス
方向に常時引っ張られているため、上糸が緩んだ場合で
も縫製の進行によって確実に切断される。また、固定メ
スの刃が布押えの底面から後退した位置にあるため、被
縫製布を切断することもない。
【0011】
【実施例】以下、本考案に係る糸端保持機構付ミシンの
糸切り装置の実施例を図面に従って説明する。図1乃至
図5は段差部の縫製に使用する段押えについて本考案を
実施した第一の実施例を示すものである。
【0012】段押え1は、ミシンの段押え軸の下端に取
り付けられる押え支持金具2の下端にピン軸3を介して
伏仰方向揺動自在に枢着してなる右押え部材4と左押え
部材5とからなり、針下に於いて針板に向かって昇降自
在に担持せしめられる。上記右押え部材4の基部上面に
は布送り方向に並列した一対のスプリングポスト6,6
に挿入担持したコイルスプリング7,7を押え支持金具
2の底面に当接すると共に、左押え部材5の基部に突出
した係止縁8を上記スプリングポスト6,6の底面から
押さえるように係止し、押え支持金具2のピン軸3に基
部ブラケット9を回動自在に軸着した構造になり、右押
え部材4は左押え部材5に対してコイルスプリング7,
7の許容範囲でシュー部の底面が上昇方向に後退変位す
る構成になる。
【0013】上記左押え部材5は、前端から針落切欠1
1が形成してあり、右押え部材4の左側面12と組み合
わせた状態で針落溝13を構成するようになる。また該
針落溝13の溝奥に相当位置する右押え部材4の左側面
12には、傾斜した上糸導入切欠15が底面側に僅かな
側壁を残した形で部材の上面まで形成してあり、該上糸
導入切欠15と交差する固定メス嵌入孔溝16が右段押
え4の底面から穿設してある。該固定メス嵌入孔溝16
は、本実施例では部材の基端部上面側の一部に溝底部1
6aを形成した半有底溝を形成すると共に、該固定メス
嵌入孔溝16の孔の断面形状は、図4に示すように比較
的大きい曲率半径r1をもった円弧状をなしており、後
述する固定メス17が僅かに弾性変形(彎曲)した状態
で挿抜可能になる。
【0014】上記固定メス17は、先端に傾斜した刃1
8を有する発条鋼等の弾性材料によって形成され、該固
定メス17を上記固定メス嵌入孔溝16に内挿したと
き、孔壁と適宜摺動圧をもって圧入されると共に、一杯
に挿入固定した位置で刃18が前記上糸導入切欠15に
傾斜して位置するようになる。
【0015】また、符号19は上糸aの糸端を把持また
は釈放する上糸クランプであり、ミシン針nに対して段
押え1の右押え部材5側に配置すると共に、縫い終わり
時に糸払い作動すると同時に上糸aの端を把持してな
る。
【0016】上記構成になる糸端保持機構付ミシンの糸
切り装置は、縫い終わりに上糸クランプ19によって端
部を把持した上糸を、次の縫い始めに段押え1に設けた
固定メス17によって布刺通位置に近いところから自動
的に切断するものであり、図6に従って切断作用を説明
する。 (1) 縫い終わり時に、上糸クランプ19によって把時
された渡り糸a2は、段押え1の針落溝13を経由する
ことなくミシン針nから直接横方向に引き寄せられてお
り、該渡り糸a2が固定メス17の刃18と接触するこ
とはない。 (2) この状態から次の被縫製布bを段押え1の下にセ
ットし、ミシンによる縫製を開始する。その縫い始めに
おいて、第1針目で下糸と絡んだ上糸は、布面から針糸
a1と渡り糸a2に別れ、針糸a1はミシン針nと第1
針目間を垂直に連繋すると共に、渡糸a2は上糸クラン
プ19と第1針目間を斜めに連繋する。さらに、送り歯
(図示しない)の作用によって布bを第2針目位置に送
ると、針糸a1は針落溝13の内端から左押え部材5の
下面に引き込まれ、また渡り糸a2は右押え部材4の上
糸導入切欠15に進入し、該部に臨んでいる固定メス1
7の刃18と接触し、布bの移動に伴って切断される。 (3) 然る後、上糸クランプ19に把持されている上糸
aの切れ端は、該上糸クランプの釈放動作によって排除
され、縫い目に絡むことはない。そして縫い始めの渡り
糸a2が第1針目の近くで切断されているから縫い目に
絡むことがなく、所謂「鳥の巣現象」を解消する。
【0017】次に図7乃至図9は、本考案の他の実施例
を示すものであり、押えが一体になる平押え20につい
て糸切装置を構成したものであり、前記第一の実施例と
異なる部分について説明する。平押え20は、ミシンの
布押え軸の下端に取り付けられる押え支持金具(図示せ
ず)の下端にピン軸を介して伏仰方向揺動自在に枢着
し、針下において針板に向かって昇降自在に担持してな
る。該平押え20には、先端からミシン針nが降下する
針落位置まで切り込んだ針落溝21が構成してあり、該
針落溝21の内端位置には、右側溝壁22に対して傾斜
した上糸導入切欠15が底面側に壁面を残した形態で形
成してある。
【0018】上記上糸導入切欠15には、該切欠と交差
する固定メス嵌入孔溝16が右段押え4の底面から穿設
してあり半有底溝を形成すると共に、固定メス17を弾
性変形(彎曲)した状態で交換可能に取付け、刃18を
上糸導入切欠15に臨ませた構成になっている。
【0019】尚、本実施例の説明では固定メス嵌入孔溝
16が上面側の一部に溝底部16aを有する半有底溝で
あるが、該固定メス嵌入孔溝16が貫通孔であっても実
施可能であることはいうまでもない。
【0020】
【考案の効果】以上述べたように、本考案に係る糸端保
持機構付ミシンの糸切り装置によれば、布押えの針落切
欠の一側に形成した上糸導入切欠に刃が臨むように、針
糸を切断するための固定メスを固定した構造になるた
め、上糸が緩んでも針糸を切断することなく渡り糸のみ
を確実に切断することができる。
【0021】また、切断後の渡り糸の長さを極めて短く
することができるため、該渡り糸を縫い込んで生じる鳥
の巣現象を確実に解消し、美麗な縫目を形成する等の特
徴を有するものであり、本考案実施後の実用的効果は極
めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る糸端保持機構付ミシンの糸切り装
置を示す段押えの分解斜視図である。
【図2】同側面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】図2に於けるIV−IV線拡大断面図である。
【図5】図3に於けるV−V線拡大断面図である。
【図6】針糸の被切断部と固定メスの関係を示す説明図
である。
【図7】本考案の他の実施例を示す平押えの斜視図であ
る。
【図8】同側面図である。
【図9】同平面図である。
【図10】従来の糸切装置付布押えの斜視図である。
【図11】同平面図である。
【符号の説明】
1 段押え 4 左押え部材 5 右押え部材 13 針落溝 15 上糸導入切欠 16 固定メス嵌入孔溝 17 固定メス 18 刃 19 上糸クランプ 20 平押え 21 針落溝 n ミシン針 a 上糸 a1 針糸 a2 渡り糸

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫い終わりにミシン針から導出した針糸
    端を把持する糸端保持機構を具備してなるミシンの布押
    えにおいて、 先端から針落ち位置まで切り込まれた針落溝の内端部に
    位置して針落位置の後方で、該針落溝の一側壁または該
    一側壁から連続する側壁に上糸導入切欠を構成するとと
    もに、前記上糸導入切欠を横断するように、底面から布
    押さ部材内に固定メス嵌入孔溝を鉛直方向に穿設し、先端に傾斜した刃を有する固定メスを、前記固定メス嵌
    入孔溝に内挿し、該固定メスの刃が前記上糸導入切欠に
    傾斜して露出するように取り付けたことを特徴とする糸
    端保持機構付ミシンの糸切り装置。
  2. 【請求項2】 前記固定メス嵌入孔溝と固定メスが、固
    定メスの弾性変形によって弾性的に挿抜可能に圧入固設
    する固定手段を構成することを特徴とする請求項記載1
    の糸端保持機構付ミシンの糸切り装置。
JP340092U 1992-01-31 1992-01-31 糸端保持機構付ミシンの糸切り装置 Expired - Lifetime JP2566287Y2 (ja)

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