JP2565640Y2 - 回転電機コイルの絶縁構造 - Google Patents

回転電機コイルの絶縁構造

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JP2565640Y2 JP1989137967U JP13796789U JP2565640Y2 JP 2565640 Y2 JP2565640 Y2 JP 2565640Y2 JP 1989137967 U JP1989137967 U JP 1989137967U JP 13796789 U JP13796789 U JP 13796789U JP 2565640 Y2 JP2565640 Y2 JP 2565640Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本考案は、絶縁用マイカテープ及びエポキシ樹脂を用
いた回転電機コイルの絶縁構造に関する。
B.考案の概要 本考案は、絶縁用マイカテープを用いて絶縁を施した
後、エポキシ樹脂組成物を含浸・硬化させてなる回転電
機コイルの絶縁構造において、エポキシ樹脂とその2〜
20重量%のブチラール樹脂とを含浸する接着剤を上記絶
縁用マイカテープの裏打材の接着に用いることにより、
該絶縁用マイカテープへの硬化促進剤の塗布によるtan
δの悪化を防止するものである。
C.従来の技術 近年、高圧回転電機の小形化、高信頼性に対する要求
は日に日に大きくなり、この要求に応えるため、電気的
・機械的・熱的特性に優れたエポキシ樹脂が含浸用樹脂
として多く利用されている。
ところで、高圧回転電機の含浸用樹脂としてエポキシ
樹脂を使用する場合、樹脂硬化時の温度上昇により樹脂
粘度が一旦低下して、これにより絶縁層から樹脂が流出
してしまい、絶縁層中にボイドを含む未含浸部分が発声
してしまう。このように未含浸部分が存在すると、絶縁
層に加えられる電圧によって当該部分に部分放電が発生
し、放電劣化ひいては絶縁破壊につながる虞れがある。
したがって、通常、主絶縁用のマイカテープに潜在性の
硬化促進剤を塗布して絶縁層中の含浸樹脂の硬化速度を
速めることにより樹脂流出を防ぐような工夫がなされて
いる。
D.考案が解決しようとする課題 しかしながら、前述したように硬化速度を速めるため
に硬化促進剤を塗布したマイカテープで絶縁を施した
後、エポキシ樹脂を含浸・硬化させたコイルは、高温で
の誘電正接tanδが硬化促進剤を塗布していないものよ
り悪くなるという問題がある。
tanδは誘電体で失われる電力損失に直接関わってい
るのでできる限り小さい方が好ましく、これが大きすぎ
ると場合によって熱暴走を起す場合がある。このtanδ
は一般に温度特性を有し、温度上昇により増加するもの
が多いが、上述したようにマイカテープに硬化促進剤を
塗布した場合にはその特性が助長されることになる。し
たがって硬化促進剤を塗布しても高温でのtanδが悪化
しない絶縁構造の出現が望まれている。
E.課題を解決するための手段 前記課題を解決する本考案に係る回転電機コイルの絶
縁構造は、マイカフィルムと裏打材とで構成される絶縁
用マイカテープの表面にエポキシ樹脂の硬化促進剤を塗
布した絶縁テープにより絶縁を施した回転電機コイル
に、エポキシ樹脂組成物を含浸・硬化させてなる回転電
機コイルの絶縁構造において、脂環式エポキシ樹脂に10
0重量部を上限としてノボラック系エポキシ樹脂を配合
したエポキシ樹脂混合物と、エポキシ樹脂混合物の2〜
20重量%のブチラール樹脂とからなる接着剤を、上記マ
イカフィルムと上記裏打材との接着に用いたことを特徴
とする。
本考案では、マイカフィルムと裏打材との接着に特定
の接着剤を用いることにより、高温のtanδの悪化を防
止するものである。
かかる接着剤は脂環式エポキシ樹脂に100重量部を上
限としてのノボラック系エポキシ樹脂を配合したエポキ
シ樹脂混合物と、該エポキシ樹脂混合物の2〜20重量%
のブチラール樹脂とを含有するものである。
本考案では、脂環式エポキシ樹脂を主成分とする接着
剤を用いることによりtanδの温度特性の向上を図るも
のであり、脂環式エポキシ樹脂には、後述するように、
同重量までのノボラック系エポキシ樹脂を混合すること
が必須である。ここで、脂環式エポキシ樹脂及びノボラ
ック系エポキシ樹脂の例を次に挙げる。
脂環式エポキシ樹脂の例 ノボラック系エポキシ樹脂の例 また、ブチラール樹脂は、マイカテープのタック(ベ
トツキ)をなくし且つテープが硬くならないような作用
をするものであり、脂環式エポキシ樹脂を主成分とする
エポキシ樹脂にこのブチラール樹脂を用いることにより
tanδの温度特性がさらに向上されるようになる。この
ブチラール樹脂は、2重量%未満ではその効果が顕著に
現われなくなり、一方、20重量%を超えると特性に悪影
響を与えるようになる。なお、ブチラール樹脂と同様に
上述したような作用をするものがあれば、ブチラール樹
脂の代りに用いることもできる。
また、マイカフィルムとしては、アラミドフィブリッ
ド混抄集成マイカ若しくは通常の集成マイカを挙げるこ
とができる。一方、裏打材としてはガラスクロス若しく
はポリエステル不織布などを挙げることができる。
このような特定の接着剤を用いたマイカテープを用い
る以外は特に限定されず、一般にはこのマイカテープの
表面に硬化促進剤を塗布して絶縁を施し、その後にエポ
キシ樹脂を含浸・硬化させる。
ここで、硬化促進剤としては芳香族系アミンなどが用
いられ、一般に、テープ表面に0.1g/m2〜5g/m2程度塗布
される。0.1g/m2未満では硬化促進効果が顕著ではな
く、逆に5g/m2を超えると、特性に悪影響を与えるよう
になる。
また、含浸用エポキシ樹脂としては、一般に、ビスフ
ェノール系エポキシ樹脂若しくはこれらの混合物、又は
これらに反応稀釈剤を加えたものに、当エポキシ当量と
なるような酸無水物系硬化剤を添加したものなどを用い
る。
なお、かかるエポキシ樹脂の含浸方法も特に限定され
ないが、一般には真空加圧含浸が使用される。
F.実施例 以下、本考案を実施例に基づいて説明する。
(実施例1) 接着剤として、脂環式エポキシ樹脂(CY−175)とノ
ボラック系エポキシ樹脂(エピコート152;油化シェルエ
ポキシ社製)とを7:3の重量比で混合したものを主成分
とし、これにその5重量%のブチラール樹脂を混合した
ものを用いた。この接着剤により、アラミドフィブリッ
ド入りの集成マイカとガラスクロスとを張り合せ、マイ
カテープとした。
このマイカテープに硬化促進剤として2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノールを4g/m2塗布し、
これをバー状のコイルに卷回した。
その後、グリシジルエステルタイプエポキシで分子量
190〜380のもの(HR−720;日立化成社製)70重量%,脂
環エポキシで分子量170〜330のもの(CX−221;三菱油化
社製)20重量%、及び低粘度の反応性稀釈剤であるブチ
ルグリシジルエーテル(エピオール;日本油脂社製)10
重量%からなるエポキシに、等エポキシ当量の酸無水物
系硬化剤(HN2200)を混合したエポキシ樹脂を上述した
マイカテープで絶縁を施したバー状コイルに真空加圧含
浸し、十分に硬化させた。
(比較例1) 実施例1のマイカテープに硬化促進剤を塗布しないで
絶縁を施した以外は実施例1と同様に絶縁を形成した。
(比較例2) 実施例1の接着剤において、ブチラール樹脂を混合し
ない以外は実施例1と同様に絶縁を形成した。
以上の実施例1、比較例2の絶縁構造について、1KV
のtanδの温度特性を測定した。この結果を第1図に示
す。また、実施例1、比較例1及び比較例2について
は、硬化時の静電容量変化率の時間変化を測定した。こ
の結果は第2図に示す。
第1図に示すように、実施例1のように脂環式エポキ
シと脂環式エポキシノボラック系エポキシとを添加した
接着剤に硬化促進剤を併用した場合には、硬化促進剤を
併用しない場合に比べて、tanδの温度特性が極めて良
好であった。
また、第2図に示すコイル硬化時の静電容量の変化
は、樹脂の硬化速度とほぼ対応するものである。すなわ
ち、静電容量変化率の低下が早いほど樹脂の硬化速度が
速いことを示しており、実施例1は比較例1及び2より
硬化速度が速い。
このように実施例1では硬化促進剤を用いると通常と
同様な硬化促進効果があって、実機に使用した場合には
樹脂流出のない絶縁が可能であり、しかも、上述したよ
うにtanδ温度特性は良好なものである。
G.考案の効果 以上説明したように、本考案に係る絶縁構造は、特定
の接着剤を用いて裏打材を貼付したマイカテープに硬化
促進剤を塗布した絶縁テープでコイル絶縁を施し、これ
にエポキシ樹脂を含浸・硬化させたものであるので、樹
脂流出によるボイドのない信頼性の向上した絶縁構造で
あると共に、高温でのtanδも小さく、機器の電力ロス
が軽減されるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はバー状コイルのtanδ−温度特性図、第2図は
静電容量変化率の時間変化図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−193970(JP,A) 特開 昭60−250027(JP,A) 特開 昭62−147934(JP,A) 特公 昭53−14160(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイカフィルムと裏打材とで構成される絶
    縁用マイカテープの表面にエポキシ樹脂の硬化促進剤を
    塗布した絶縁テープにより絶縁を施した回転電機コイル
    に、エポキシ樹脂組成物を含浸・硬化させてなる回転電
    機コイルの絶縁構造において、 脂環式エポキシ樹脂に100重量部を上限としてノボラッ
    ク系エポキシ樹脂を配合したエポキシ樹脂混合物と、エ
    ポキシ樹脂混合物の2〜20重量%のブチラール樹脂とか
    らなる接着剤を、上記マイカフィルムと上記裏打材との
    接着に用いたことを特徴とする回転電機コイルの絶縁構
    造。
JP1989137967U 1989-11-30 1989-11-30 回転電機コイルの絶縁構造 Expired - Lifetime JP2565640Y2 (ja)

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