JP2565546Y2 - シート巻線変圧器 - Google Patents
シート巻線変圧器Info
- Publication number
- JP2565546Y2 JP2565546Y2 JP6417192U JP6417192U JP2565546Y2 JP 2565546 Y2 JP2565546 Y2 JP 2565546Y2 JP 6417192 U JP6417192 U JP 6417192U JP 6417192 U JP6417192 U JP 6417192U JP 2565546 Y2 JP2565546 Y2 JP 2565546Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- winding
- sheet
- insulating
- sheet winding
- support
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Coils Of Transformers For General Uses (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本考案は、シート巻線変圧器に関
し、特にシート巻線の支持構造に関する。
し、特にシート巻線の支持構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】シート巻線変圧器は短絡時の軸方向機械
力がディスク巻線より小さいため巻線支持構造を簡素化
することができる。またシート巻線は巻線端部がシャー
プエッジになることから電界緩和用の静電シールドリン
グを取付ける必要があるが、静電シールドリングを含め
て支持すると電界集中の大きな部分に三角形状のδギャ
ップが生じるため絶縁の弱点となることから支持ピース
で直接に静電シールドを支持しない構造とするのがよ
い。
力がディスク巻線より小さいため巻線支持構造を簡素化
することができる。またシート巻線は巻線端部がシャー
プエッジになることから電界緩和用の静電シールドリン
グを取付ける必要があるが、静電シールドリングを含め
て支持すると電界集中の大きな部分に三角形状のδギャ
ップが生じるため絶縁の弱点となることから支持ピース
で直接に静電シールドを支持しない構造とするのがよ
い。
【０００３】従来のシート巻線変圧器は図４に示すよう
に、鉄心１の外周に絶縁筒２を介して低圧巻線３が巻回
され、その外側に主絶縁４を介して高圧巻線５が巻回さ
れている。低圧巻線３の外周の上下端部には静電シール
ドリング６が、高圧巻線５の内周の上下端部には静電シ
ールドリング７が配設されている。低圧巻線の上下には
巻線締付支持用のダクトピース８が、高圧巻線５の上下
には巻線締付支持用のダクトピース９が配設され、さら
に前記巻線締付支持用のダクトピース８および９の上下
部は巻線支持ピース１２を介して締付けられている。こ
の巻線支持ピース１２と前記静電シールドリング６およ
び７が直接、接触しないように前記巻線支持ピース１２
に設けられた切欠部分１３に前記静電シールドリング６
および７が配設され、前記静電シールドリング６および
７は前記ダクトピース８および９と適切な方法で固定さ
れている。
に、鉄心１の外周に絶縁筒２を介して低圧巻線３が巻回
され、その外側に主絶縁４を介して高圧巻線５が巻回さ
れている。低圧巻線３の外周の上下端部には静電シール
ドリング６が、高圧巻線５の内周の上下端部には静電シ
ールドリング７が配設されている。低圧巻線の上下には
巻線締付支持用のダクトピース８が、高圧巻線５の上下
には巻線締付支持用のダクトピース９が配設され、さら
に前記巻線締付支持用のダクトピース８および９の上下
部は巻線支持ピース１２を介して締付けられている。こ
の巻線支持ピース１２と前記静電シールドリング６およ
び７が直接、接触しないように前記巻線支持ピース１２
に設けられた切欠部分１３に前記静電シールドリング６
および７が配設され、前記静電シールドリング６および
７は前記ダクトピース８および９と適切な方法で固定さ
れている。
【０００４】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシート巻線変圧器では前記ダクトピース８、
９および巻線支持ピース１２は絶縁材で製作されてい
て、巻線支持ピース１２は通常むくの絶縁材から加工さ
れるのが一般的である。むくの絶縁材で巻線支持ピース
１２を構成すると静電シールドリング６、７の近傍の電
界が巻線支持ピース１２のない部分より大幅に高くなり
絶縁強度が低下する。これは静電シールドリング６およ
び７の近傍の絶縁空間の絶縁媒体の比誘電率（絶縁油は
２．３、ガスは１．０程度）より巻線支持ピースの比誘
電率（３．５〜５．０程度）が大きいため、電界は比誘
電率の小さい絶縁媒体側に集中するためである。これを
避けるため、高圧、低圧巻線を別々に支持する方法が考
えられるが、支持の安定性に不安がある。安定度を出す
ために巻線支持ピース１２を大きくすると静電シールド
リング６および７への電界集中の影響が大きくなる。
うな従来のシート巻線変圧器では前記ダクトピース８、
９および巻線支持ピース１２は絶縁材で製作されてい
て、巻線支持ピース１２は通常むくの絶縁材から加工さ
れるのが一般的である。むくの絶縁材で巻線支持ピース
１２を構成すると静電シールドリング６、７の近傍の電
界が巻線支持ピース１２のない部分より大幅に高くなり
絶縁強度が低下する。これは静電シールドリング６およ
び７の近傍の絶縁空間の絶縁媒体の比誘電率（絶縁油は
２．３、ガスは１．０程度）より巻線支持ピースの比誘
電率（３．５〜５．０程度）が大きいため、電界は比誘
電率の小さい絶縁媒体側に集中するためである。これを
避けるため、高圧、低圧巻線を別々に支持する方法が考
えられるが、支持の安定性に不安がある。安定度を出す
ために巻線支持ピース１２を大きくすると静電シールド
リング６および７への電界集中の影響が大きくなる。
【０００５】本考案は以上のような点に鑑みてなされた
もので、シート巻線をより高電圧の巻線に採用すること
ができ、絶縁の信頼性の高い変圧器を提供することを目
的とする。
もので、シート巻線をより高電圧の巻線に採用すること
ができ、絶縁の信頼性の高い変圧器を提供することを目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本考案のシート巻線変圧
器の巻線支持構造においては、巻線を軸方向に締付け支
持する巻線支持部材は筒状の絶縁柱に折り曲げ形状の絶
縁ボートを嵌め込んだ構成とすることを特徴としてい
る。
器の巻線支持構造においては、巻線を軸方向に締付け支
持する巻線支持部材は筒状の絶縁柱に折り曲げ形状の絶
縁ボートを嵌め込んだ構成とすることを特徴としてい
る。
【０００７】
【作用】巻線を軸方向に締付け支持する巻線支持部材は
筒状の絶縁柱に折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め込んだ
構成であるため、巻線支持部材の比誘電率が小さくな
り、絶縁空間の比誘電率に近くなるため、静電シールド
近傍の電界が低くなり、絶縁強度が向上する。
筒状の絶縁柱に折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め込んだ
構成であるため、巻線支持部材の比誘電率が小さくな
り、絶縁空間の比誘電率に近くなるため、静電シールド
近傍の電界が低くなり、絶縁強度が向上する。
【０００８】
【実施例】以下、本考案のシート巻線変圧器の実施例を
図１に基づいて説明する。図１において、鉄心１の外周
に絶縁筒２を介して低圧巻線３が巻回され、その外側に
主絶縁４を介して高圧巻線５が巻回されている。低圧巻
線３の外周の上下端部には静電シールドリング６が、高
圧巻線５の内周の上下端部には静電シールドリング７が
配設されている。低圧巻線３の上下には巻線締付支持用
のダクトピース８が、高圧巻線５の上下には巻線締付支
持用のダクトピース９が配設され、さらに前記巻線締付
支持用のダクトピース８および９の上下部は巻線支持部
材１０および１１を介して締め付けられている。前記静
電シールドリング６および７は前記ダクトピース８およ
び９と適当な方法で固定されている。
図１に基づいて説明する。図１において、鉄心１の外周
に絶縁筒２を介して低圧巻線３が巻回され、その外側に
主絶縁４を介して高圧巻線５が巻回されている。低圧巻
線３の外周の上下端部には静電シールドリング６が、高
圧巻線５の内周の上下端部には静電シールドリング７が
配設されている。低圧巻線３の上下には巻線締付支持用
のダクトピース８が、高圧巻線５の上下には巻線締付支
持用のダクトピース９が配設され、さらに前記巻線締付
支持用のダクトピース８および９の上下部は巻線支持部
材１０および１１を介して締め付けられている。前記静
電シールドリング６および７は前記ダクトピース８およ
び９と適当な方法で固定されている。
【０００９】本考案は、シート巻線変圧器は短絡時の軸
方向機械力がディスク巻線と比較して小さいことに着目
して成されたものである。
方向機械力がディスク巻線と比較して小さいことに着目
して成されたものである。
【００１０】図２は本考案の巻線支持部材１０および１
１の一実施例を示す斜視図で、内部は中空の角筒状に形
成され、その中空の内に図３に示すように折り曲げ形状
の絶縁ボードＢを嵌め込んで形成したものである。挿入
される折り曲げ形状の絶縁ボードとしては、波形のコル
ゲートボード、ハニカム構造、三角波形折り曲げ断面ボ
ード、矩形折り曲げ断面ボードなどがある。図３は矩形
折り曲げ断面ボードを使用した場合の巻線支持部材１０
および１１のＡ−Ａ断面図を示している。
１の一実施例を示す斜視図で、内部は中空の角筒状に形
成され、その中空の内に図３に示すように折り曲げ形状
の絶縁ボードＢを嵌め込んで形成したものである。挿入
される折り曲げ形状の絶縁ボードとしては、波形のコル
ゲートボード、ハニカム構造、三角波形折り曲げ断面ボ
ード、矩形折り曲げ断面ボードなどがある。図３は矩形
折り曲げ断面ボードを使用した場合の巻線支持部材１０
および１１のＡ−Ａ断面図を示している。
【００１１】なお、この巻線支持部材１０および１１の
中空部は、必ずしも全体を中空とする必要はなく、静電
シールド近傍だけでもよく、また、図２に示すような低
圧、高圧巻線側の巻線支持部材を別個の円筒状又は角状
に形成することなく、低圧巻線側および高圧巻線側を一
体に形成し、筒状内部に折り曲げ絶縁ボードを挿入し、
図１の上部側から適宜の支持手段により支持してもよ
い。
中空部は、必ずしも全体を中空とする必要はなく、静電
シールド近傍だけでもよく、また、図２に示すような低
圧、高圧巻線側の巻線支持部材を別個の円筒状又は角状
に形成することなく、低圧巻線側および高圧巻線側を一
体に形成し、筒状内部に折り曲げ絶縁ボードを挿入し、
図１の上部側から適宜の支持手段により支持してもよ
い。
【００１２】このように巻線支持部材の筒状の絶縁柱
に、折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め込んだ構成とした
ことにより巻線支持部材全体の等価的な比誘電率は絶縁
媒体の比誘電率に近くなる。なお、シート巻線であるこ
とから短絡時の軸方向の機械力が小さいため、このよう
な筒状の絶縁柱に折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め込ん
だ構成のものでも問題なく巻線を支持することができ
る。
に、折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め込んだ構成とした
ことにより巻線支持部材全体の等価的な比誘電率は絶縁
媒体の比誘電率に近くなる。なお、シート巻線であるこ
とから短絡時の軸方向の機械力が小さいため、このよう
な筒状の絶縁柱に折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め込ん
だ構成のものでも問題なく巻線を支持することができ
る。
【００１３】
【考案の効果】以上述べたように、巻線支持部材に筒状
の絶縁柱に折り曲げ形状のものを使用することにより、
支持ピースの等価的な比誘電率を絶縁媒体の比誘電率に
近付けることができるため静電シールドリング表面の電
界の上昇を低く抑えることができる。このことから小形
の巻線支持部材で巻線の支持が可能となり、シート巻線
をより高電圧の巻線に採用できると共に、信頼性も向上
する等の効果がある。
の絶縁柱に折り曲げ形状のものを使用することにより、
支持ピースの等価的な比誘電率を絶縁媒体の比誘電率に
近付けることができるため静電シールドリング表面の電
界の上昇を低く抑えることができる。このことから小形
の巻線支持部材で巻線の支持が可能となり、シート巻線
をより高電圧の巻線に採用できると共に、信頼性も向上
する等の効果がある。
【図１】本考案のシート巻線変圧器の一実施例の要部断
面図。
面図。
【図２】本考案のシート巻線変圧器の一実施例の巻線支
持部材の斜視図。
持部材の斜視図。
【図３】本考案のシート巻線変圧器の実施例の巻線支持
部材の断面図。
部材の断面図。
【図４】従来のシート巻線変圧器を示す要部断面図。
【符号の説明】 １…鉄心 ２…絶縁筒 ３…低圧巻線 ４…主絶縁 ５…高圧巻線 ６、７…静電シールドリング ８、９…ダクトピース １０…巻線支持部材 １１…巻線支持部材
Claims (1)
- 【請求項１】 金属シートと絶縁シートを重ね合わせて
巻回したシート巻線を鉄心に巻装し、このシート巻線を
軸方向に締付け支持して成るシート巻線変圧器におい
て、前記巻線を軸方向に締付け支持する巻線支持部材
を、筒状の絶縁柱に、折り曲げ形状の絶縁ボードを嵌め
込んで構成したことを特徴とするシート巻線変圧器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6417192U JP2565546Y2 (ja) | 1992-09-16 | 1992-09-16 | シート巻線変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6417192U JP2565546Y2 (ja) | 1992-09-16 | 1992-09-16 | シート巻線変圧器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0629119U JPH0629119U (ja) | 1994-04-15 |
| JP2565546Y2 true JP2565546Y2 (ja) | 1998-03-18 |
Family
ID=13250355
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6417192U Expired - Lifetime JP2565546Y2 (ja) | 1992-09-16 | 1992-09-16 | シート巻線変圧器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2565546Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-09-16 JP JP6417192U patent/JP2565546Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0629119U (ja) | 1994-04-15 |
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