JP2563751Y2 - 注射器用滑栓 - Google Patents

注射器用滑栓

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JP2563751Y2
JP2563751Y2 JP1991005264U JP526491U JP2563751Y2 JP 2563751 Y2 JP2563751 Y2 JP 2563751Y2 JP 1991005264 U JP1991005264 U JP 1991005264U JP 526491 U JP526491 U JP 526491U JP 2563751 Y2 JP2563751 Y2 JP 2563751Y2
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syringe
stopper
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plug
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真通 須藤
保 奥田
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Daikyo Seiko Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、操作性に優れかつ高い
シール性を有する、注射器もしくは医薬品容器兼用注射
器用の滑栓の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】注射器用の滑栓の主目的と機能は、保管
時の密封性と採排液時の摺動性と逆流防止であるから、
注射筒内壁と滑栓とは〔外筒内径<滑栓外径〕のように
内径より滑栓外径の方が大きいプラスかん合となってい
る。しかし、滑栓は中空構造となっているため、せっか
くのプラスかん合による密封性の効果が充分に発揮でき
ず、その対策として弾性体の硬度をより高めるか、滑栓
の肉厚を厚くするかして、そのシール性の保持を図って
きた。本来、シール性とはゴムOリングや各種シール材
に見られるように硬いものと軟らかいものとの組み合わ
せで作用させている。すなわち軟らかいものが硬いもの
に対してのその塑様性によってシール性を保持するもの
である。したがって、弾性体の硬度を高めることはその
基本的必要要件と相反するものである。また、肉厚を厚
くすることはネジ部の径を小さくすることであり、その
目的とする滑栓とロッド部との結合力が低下すること
や、小容量の場合はより小径となり、その小外径ゆえの
操作性の低下などがあり、おのずとそれには限界があっ
た。
【0003】また、プレフィル用注射器(薬液容器兼用
注射器)において、使用時に弾性体滑栓にロッドを装着
する操作がある。その装着方法は、弾性体滑栓中空側の
内溝とロッド先端の凸溝とを回転ネジ込みにて装着する
方法と、矢ジリの様なかん合にて押圧装着する方法があ
る。ところが、その装着の際、その摺動抵抗の悪さやそ
のバラツキによって、ロッドがねじれて装着されたり、
滑栓が歪んだりする問題点がある。その様な時には、滑
栓が変形したり歪んだりして、注射器の内壁に平均した
力がかからないために、シール性が損なわれ、場合によ
っては薬液の逆流につながる。
【0004】本考案者らは、注射器の品質向上対策とし
て注射器滑栓の摺動面をラミネートする技術の開発に従
事し、既にいくつかの提案をしており(特願昭60−2
81083号(特開昭62−139668号公報参
照)、特願昭61−243122号明細書(特開昭63
−97173号公報参照))、その中で上記のような問
題点の解決に努めて来た。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従来の注射器用滑栓
は、操作性が悪かったりシール性に問題があるので、本
考案はこれらの問題点を解決し、オーバースクリーが
防止されれるなどの操作性が改善され、シール性にも優
れた、医療用の注射器や医療品容器兼用注射器用の滑栓
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、医療用の
注射器もしくは医療品容器兼用注射器において、その注
射筒本体の内壁に摺動する弾性体滑栓の、少なくとも
液接触面の反対側すなわちロッド先端部が挿入される中
空部に弾性体滑栓より剛性の高い合成樹脂からなるフィ
ルムまたは成形品がロッド先端とは別に、予め配置また
は接着された注射器用の滑栓により達成することができ
る。
【0007】すなわち、滑栓を注射器にアッセンブルす
る以前に、予め剛性が高く、摺動抵抗が低い合成樹脂成
形品を滑栓の中空部側に接合したり、そのフィルムをラ
ミネートすることによって、その合成樹脂の剛性由来に
より栓本体の中央部に芯になる部位のみを硬くすること
が可能となり、弾性体そのものの硬度を高めることな
く、栓本体の圧縮応力が強くなり、シール性が向上し
た。それと相まって、ラミネート材の摩擦抵抗が小さい
ので、使用時のロッド挿入が容易となった。
【0008】本考案に係る滑栓において、滑栓弾性体本
体は通常のように天然ゴムや合成ゴムを主体とした組成
物により構成し、その摺動面にはフッ素樹脂や超高分子
量ポリエチレンのフィルムをラミネートしてもよく、背
すなわち中空部内には本考案の特徴とする該弾性体よ
り剛性の高い合成樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエ
チレン、フッ素樹脂等からなるフィルムや成形品などを
接着もしくは配置するものである。
【0009】添付の図面により、これを説明すると、図
1は本考案の滑栓を用いたプレフィル容器兼用注射器の
使用時の状態を示す概念図であり、それは図2の該滑栓
を挿入されたプレフィル容器に図3の両頭針と図4のロ
ッドを装着することにより構成される。
【0010】上記滑栓としては、例えば図5〜図11に
拡大断面図として示されるものがある。図5では、本考
案に係る剛性の高い合成樹脂(以下単に該樹脂という)
のフィルムをスクリュー側にラミネートし、図6では該
樹脂の部品をスクリュー側に配置し、図7では該樹脂フ
ィルムを滑栓の両面(摺動面と背面)にラミネートし、
図8ではロッド挿入部が矢ジリ状になった滑栓の挿入部
に該樹脂フィルムをラミネートし、図9では図8の滑栓
の両面をラミネートし、図10では図5からラミネート
を除去し、図11では図8のラミネートを除去した状態
を夫々示している。図10と図11は従来のゴム栓を示
すものである。以下実施例により本考案を具体的に説明
する。
【0011】
【実施例】本考案に係る図5および図8に示される滑り
栓(通常のゴム栓に該樹脂としてポリプロピレンを用い
た)と、比較のため図10および図11に示される滑栓
を夫々図1に示されるプレフィル容器兼用注射器に用い
て下記の試験を行いその結果を表1に示す。
【0012】(a)シール性試験 図2の状態で、ガラス注射筒に着色液を充填し、横置の
状態で3カ月保管し、その滑栓の背面方向へ液がリーク
しているか、否かをチェックした。 ○ リーク無し × リーク有り
【0013】(b)ロッド挿入完了感の試験 図2に示すようにロッド挿入時に滑栓にロッドを回転さ
せスクリュー効果により装着する際、スクリューエンド
を手の感覚で感知できるかどうかの判定を行った。 ○ 良好 × 不良
【0014】 (c)オーバースクリュー及び滑栓変形度試験 ロッド挿入時のオーバースクリュー及び滑栓変形度を調
べた。 ○ 認めない × 認める
【0015】(d)逆流現象の試験 図1のごとく、使用時にロッドを加圧して摺動させた
際、栓の裏側に液が逆流する現象を調べた。 ○ 認めない × 認める
【表1】
【0016】
【考案の効果】以上の結果から明らかなように、本考案
の滑栓は比較用のものに比べて、シール性に優れ滑栓に
ロッドを装着する際にネジ込みの完了感を明確に得るこ
とができた。すなわち、比較例の場合はやり始めよりそ
の回転トルクが高いのでその完了時との差が少ないので
完了感がなく、それがネジ終わりであっても気付かず、
回しすぎたりネジ上をオーバースクリューして、滑栓が
歪んだりする。ところが、本考案は初動よりトルク値が
少ないため完了時との差は大きく、確実に操作者がその
完了感を感じとることができ、オーバースクリューがな
く、正しく操作することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレフィル容器兼用注射器の使用時の状態を示
す概念図である。
【図2】プレフィル容器兼用注射器に薬液を充填した状
態とロッドを挿入する直前の状態を示す断面図である。
矢印は図3の両頭針および図4ロッドの装着方向を示
す。
【図3】プレフィル容器兼用注射器先端に装着する両頭
針の断面図である。
【図4】プレフィル容器兼用注射器後部端に装着するロ
ッドの断面図である。
【図5】滑栓の拡大断面図でスクリュー側にラミネート
されている状態を示す。
【図6】滑栓の拡大断面図でスクリュー側に該樹脂から
なる部品を配置させている状態を示す。
【図7】滑栓の両面(摺動面と背面)にラミネートされ
た滑栓断面図である。
【図8】ロッド挿入部が矢ジリ状になった滑栓断面図で
挿入部がラミネートされている。
【図9】図8の両面ラミネートされた滑栓断面図であ
る。
【図10】図5のラミネートのない状態を示す断面図で
ある。
【図11】図8のラミネートのない状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 本考案に係る合成樹脂フィルム 2 本考案に係る合成樹脂部品

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 医療用の注射器もしくは医薬品容器兼用
    注射器において、その注射筒本体の内壁に摺動する弾性
    体滑栓の、少なくとも薬液接触面の反対側すなわちロッ
    先端部が挿入される中空部に弾性体滑栓より剛性の高
    い合成樹脂からなるフィルムまたは成形品がロッド先端
    とは別に、予め配置または接着された注射器用の滑栓。
JP1991005264U 1991-02-12 1991-02-12 注射器用滑栓 Expired - Lifetime JP2563751Y2 (ja)

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JPH0499945U JPH0499945U (ja) 1992-08-28
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3256421B2 (ja) * 1994-09-30 2002-02-12 武田薬品工業株式会社 注射器
KR100373886B1 (ko) * 1996-09-10 2003-02-26 데츠로 히가시카와 주사기용 미끄럼이동 밸브, 주사기, 및 키트제제

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0747045B2 (ja) * 1986-10-15 1995-05-24 株式会社大協精工 積層した注射器用滑栓
JPH0534669Y2 (ja) * 1988-03-16 1993-09-02
JPH0236882A (ja) * 1988-07-28 1990-02-06 Terumo Corp 医療用器具及びその製法

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