JP2557124Y2 - カセットコンロの異常圧安全装置 - Google Patents

カセットコンロの異常圧安全装置

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JP2557124Y2
JP2557124Y2 JP1991002022U JP202291U JP2557124Y2 JP 2557124 Y2 JP2557124 Y2 JP 2557124Y2 JP 1991002022 U JP1991002022 U JP 1991002022U JP 202291 U JP202291 U JP 202291U JP 2557124 Y2 JP2557124 Y2 JP 2557124Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は装填したガスボンベをガ
スバーナへのガス供給路に接続して使用するカセットコ
ンロにおいて、供給ガスがガスボンベの過熱等にて異常
圧となったときにガスの供給を停止して安全を図る安全
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の装置は、本出願人が先に提案し
ている実開昭59−54300号公報等で知られてい
る。
【0003】このものは供給ガスが異常圧になると、こ
れに応動してガス供給路を遮断する安全機構を持ってい
る。したがってコンロ使用上ガスボンベが過熱されて異
常に昇圧し、供給ガス圧が異常圧となっても、前記安全
機構がガス供給路を遮断するので、それ以降ガスの供給
が停止されカセットコンロは自動的に消火する。したが
ってガスボンベはそれ以上加熱されることはなく徐々に
減圧するので、ガスボンベが異常昇圧によって爆発する
ようなことを回避することができる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかし前記従来のよう
な安全機構だけでは万全とは云えない。例えばカセット
コンロは簡易に取扱い、また使用できるので、野外での
焼肉パーティー等で多人数が使用する際、2つ以上のカ
セットコンロを並べて置き、その上に大きな1枚の鉄板
を載せるようなことが行われる。
【0005】このような場合、1つのカセットコンロに
て異常圧が発生して安全機構が働き消火しても、他のカ
セットコンロが正常に燃焼し続けているので、前記1つ
のカセットコンロでの異常圧による消火状態に気付きに
くい。
【0006】このような事態では、前記消火したカセッ
トコンロで異常圧となっているガスボンベが、他のカセ
ットコンロでの燃焼熱や、他のカセットコンロによって
加熱され続けている鉄板からの輻射熱等に曝され続け、
さらに加熱され昇圧するので爆発の危険がある。
【0007】一方、引火性ガスや高圧流体を工業的に取
り扱うのに、異常昇圧やガス漏れ等による危険を回避す
るための安全機構が古くから設けられている。特開昭5
3−122939号公報はガス漏れに対するものの一例
を開示している。しかし、工業的な安全機構は1つの纏
まった器具として装備したものはなく、使用機器と異常
圧検出機構、および報知器のそれぞれは離れ離れになっ
ている。
【0008】したがって、家庭用の器具を主婦や子供が
感覚的な判断のもとに容易にしかも安全に使用するため
のものとしては、前記工業的なものは適さずこれを俄に
採用することは困難である。
【0009】本出願人が提供した実開昭59−5430
0号公報に開示のものは、異常圧が発生したときガスボ
ンベからのガス供給路を遮断するガス遮断機構を持った
異常圧安全装置をガス供給路に一体に組み込んだ状態で
ガスコンロに装備している。
【0010】このガス遮断機構はガスコンロの使用中に
異常圧が生じたときガス供給路を閉じ、ガスの供給を器
体自体の機能として停止する。従って、それ以上にガス
圧が上がるのを防止でき安全である。また、このガス遮
断機構は、ガスボンベをガス供給状態に接続したり、こ
の接続を解除したりするボンベセットレバーが、ガスボ
ンベを接続する操作に連動してガス供給路の遮断状態か
ら復帰されるようになっており、異常圧解消後は通常の
使用手順を踏むだけでよいので、機構および操作共に、
主婦や子供でも簡易に使用できる家庭用に適したもので
ある。
【0011】しかし、ガスコンロの使用中にガスの供給
が急に停止してガスバーナが勝手に消火するので、使用
者は一瞬理由が判らず、ガスコンロの機構の異常と判断
して直ぐさま再使用の操作をして使用し続けようとする
ことが多々ある。ガスボンベの過熱による異常圧が解消
していない間は、再使用の操作をしても、再使用の操作
によって復帰されたガス遮断機構は、再使用の操作によ
るガスボンベの接続の瞬間に遮断状態になるので、使用
者が戸惑いやすい。
【0012】そこで本考案は、操作が複雑にならずに、
カセットコンロでの異常圧による消火時、その旨の警告
によって使用者等がそれに容易に気付いて戸惑いなく安
全使用できるカセットコンロの異常圧安全装置を提供す
ることを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案は上記のような課
題を達成するために、ガスボンベが接続されるガスバー
ナへのガス供給路での異常圧に応動してガス供給路を遮
断するガス遮断弁を有したガス遮断機構と、このガス遮
断機構のガス遮断弁の閉じ動作に応動して警告音を発す
る警告手段と、器体の外部からの操作によりガス遮断機
構のガス遮断弁を開き状態に復帰させる復帰手段とを備
え、警告手段はガス遮断弁の開き動作に応動して警告を
解除するようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】本考案の上記構成では、カセットコンロの使用
時に、ガスボンベが過熱等により昇圧し、供給ガスが異
常圧となったときガス遮断機構のガス遮断弁が器体自体
の機能として働きガス供給路を遮断するので、異常圧下
での使用を阻止して安全を図ることができるとともに、
前記ガス遮断弁の遮断動作に警告手段が応動し器体自体
の機能として警告音を発するので、使用しているカセッ
トコンロが見える見えないとか、使用者がその場から離
れているとかいないとかの別なく、使用者は異常圧によ
る消火状態であることに気づき易く、これに戸惑いなく
対応し、再使用の操作も適時にでき、安全を確保した使
用を簡易に達成できる。
【0015】また、再使用操作のために復帰手段の外部
からの操作によりガス遮断弁を復帰させると、このガス
遮断弁の復帰に警告手段が応動して警告を解除するの
で、1つの操作で2つの機能を復帰させて再使用できる
状態にでき、操作が特に複雑にならないので使用に便利
である。
【0016】
【実施例】図1から図6までに示されている実施例のカ
セットコンロについて説明すれば、このカセットコンロ
は箱形の器体1を有している。器体1にはガスバーナー
2が設置されるバーナー室19とバーナー2へのガス供給
路3のボンベ接続口4が臨みかつ該接続口4に着脱され
る小容量ガスボンベ5が出し入れされるボンベ室6とが
隣合わせに形成されている。
【0017】ガス供給路3に、そのバーナー2側から器
具コック7、およびガス圧調整器8が順次設けられてい
る。ガス圧調整器8は、ボンベ接続口4を一体に形成し
たダイカスト製品とされていて、ボンベ室6内の器体1
前面側位置に、ボンベ接続口4を器体1の後面側に向け
て設置され、同じダイカスト製品の器具コック7と一体
化した器具ブロック71をなし、ビス72等によりボン
ベ室6の底板6aに固定されている。
【0018】ガスボンベ5は、その先端小径突部5aか
らノズル9を進退自在に突設し、小径突部5a内にノズ
ル9のガスボンベ5に対する退入と進出とに連動して開
閉されるガス出口弁10が設けられている。
【0019】これに対しボンベ接続口4は、ガスボンベ
5の小径突部5aを内周のOリング11を介し密嵌し
て、接続口4における最外側位置で補助シール部をなし
かつガスボンベ5を確固に保持するボンベ保持孔12
と、この保持孔12の奥部にそれよりは極く小径で同心
的に開口されているノズル受入孔13とが二段に設けら
れている。
【0020】ノズル受入孔13は、内周のOリング14
を介しガスボンベ5のノズル9が密嵌して内側シール部
をなすと共に、奥部にばね15の付勢で常閉とされノズ
ル9のノズル受入孔13への進入によって押し開かれる
常閉逆止弁16が設けられている(図4)。
【0021】前記ボンベ保持孔12とノズル受入孔13
との間には、環状面段部17が形成され、これを外径側
から内径側に向かって内方へ傾く傾斜案内面に形成して
いる。
【0022】これによって、ボンベ室6内に嵌め込まれ
たガスボンベ5が、ボンベ室6底部に前後摺動自在に備
えられたボンベ押圧スライド部材18の前進操作により
ボンベ接続口4へ押圧接続される際、万一ノズル9が前
記環状面段部17に引っ掛かっても、その傾斜によって
ノズル受入孔13部へ滑るように案内され、この滑り作
用でノズル受入孔13に自動的に嵌まり込み、従来のよう
な接続不良は起こらない。
【0023】ボンベ押圧スライド部材18は、ボンベ室
6の底板6aの下面に当てがうと共に、底板6a前後2
箇所の窓20を通じて両端部18a、18bが底板6a
上に臨んで前後動自在に保持され、前端部18aに圧力
調整器8の一側蓋板73が上筒軸21に枢支されたボン
ベセットレバー22が円弧状カム孔23および軸24の係
合を介して連結され、レバー22の回動操作によって前後
動されるようにしている。
【0024】レバー22は、その操作部22aが器体1
の前面に形成された縦スリット25より外部に突出させ
られ、かつボンベ押圧スライド部材18と底板6aの打
ち起こし片6bとの間に働かされたばね26によって、
ボンベ押圧スライド部材18と共にガスボンベ5に対す
る押圧を解除する方向に付勢されている。
【0025】前記カム孔23と軸24との係合による連
結は、レバー22をばね26に抗してボンベ押圧接続方
向(下向き)に操作すると、ボンベ押圧スライド部材1
8をそれに対し持ち上げ分力を及ぼしながら前方へ移動
させるようになされ、この部材18の前方への移動によ
って、後端の上向き押圧片18c によりガスボンベ5をボ
ンベ接続口4に向け押動して接続させるようにしてい
る。
【0026】この接続状態では、軸24がカム孔23端
部側縁の係合凹部27に係合することにより、操作レバ
ー22はボンベ押圧スライド部材18と共に、ばね26
のボンベ押圧解除方向への付勢によってかえって安定さ
せられるようにしている。この安定は、ばね26なしで
も、ボンベノズル9やボンベ接続口逆止弁16の復元力
によるボンベ接続解除方向への作用力だけで充分得られ
る。
【0027】ボンベ押圧スライド部材18は、そのボン
ベセットレバー22に対する受動端部である前端部18
aの、ガスバーナー2側とは反対の側の側縁に折曲形成
された立上がり受動片18aに前記軸24を有し、ボン
ベセットレバー22の作動端部に開設されているカム孔
23に係合させている。
【0028】そして受動片18aがガス圧調整器8の下
部に臨んで摺接し、持ち上げ分力を受けながらボンベ押
圧接続方向に移動されるとき案内されることによって、
移動経路線のガス圧調整器8上ボンベセットレバー枢支
点に対する直角方向距離を一定に保たれ、ボンベセット
レバー22によるボンベ押圧接続方向の操作を逃げなく
確実に受け、大きな操作力が要るボンベ押圧接続方向の
操作が、操作効率よく安全確実に達成され、操作上の違
和感も生じない。
【0029】ガス圧調整器8は、底面8dに一体に垂設
された複数の脚8eを、底板6aに対しその下方より挿
通したビス72により固定されていて、底面8dが底板
6aから浮いた部分で底面8dと底板6aとの間にボン
ベ押圧スライド部材前端部11aが挟み込まれている。
この前端部18aは、底板6a上面に摺接すると共に、
脚8eに対する逃げ窓18eを有し、この逃げ窓18e
の口縁が、脚8e下端部外周に形成された下向き段部8f
に摺接することで、前記ボンベ押圧接続方向操作時の前
端部18aに対するガス圧調整器8による案内がなされ
る。
【0030】また、ボンベ押圧解除方向の操作時、前端
部18aは、ボンベセットレバー22から押し下げ分力
を受けながらボンベ押圧解除方向に移動されることにな
るが、ボンベ押圧スライド部材18にはその移動方向へ
の付勢力が働いている分自主移動し、押し下げ分力を影
響ない程度にまで軽減する。万一大きな押し下げ分力が
働くとしても、前端部18aは、底板6aの脚8eをビ
ス止め72してガス圧調整器8に引き付けられた部分に
よって確固に案内されるので、操作力に対する逃げが生
じない。
【0031】ガス圧調整器8は、そのガスバーナー2側
とは反対の側に片寄ってボンベ接続口4が設けられ、か
つガスバーナー2側とは反対側の側面にボンベセットレ
バー22を枢支していることによって、ボンベ接続口4
に対し平面より見て中心線が一致するボンベ押圧スライ
ド部材18に対するレバー22との連結点が、部材18
の中心線に極く近くなって、レバー22から部材18に
対する操作力伝達上、部材18が水平面方向にコジレや
ガタツキを起こすのを抑制し得る。
【0032】ガス圧調整器8の前面には、器具コックの
操作軸28と、ガス圧調整器8の前面の突軸29とに長
孔30、31を嵌め合わせて左右動自在に保持したボン
ベセット阻止ストッパー32が設けられている。ストッ
パー32は、ガス圧調整器8の前面に前記長孔31内に
係入するように形成されている突起33と、長孔31の
左側縁部との間に張設されたばね34によって図1から
図3において右方に付勢される。
【0033】この付勢による右動で、先端係止部32a
がボンベセットレバー22の下動軌跡内に進入して、レ
バー22のガスボンベ5をボンベ接続口4に押圧接続さ
せる下動操作、つまりボンベセット操作を阻止するよう
にしている。
【0034】ストッパー32には、器具コック7の操作
ツマミ35裏面に形成されている突起36に対向する受
動折曲片37が形成されている。受動折曲片37は、操
作ツマミ35が消火位置に復帰しているとき、前記突起
36により左方へ押動されて、ストッパー32を左動位
置に安定させ、先端係止部32aが操作レバー22の下
動軌跡外へ退避しているようにされ、操作ツマミ35が
少しでもコック7を開く操作位置にあれば、受動折曲片
37は突起36による押動を解除されて、ストッパー32
がばね34により右動されるようにしている。
【0035】これにより、ボンベセットレバー22によ
るボンベセット操作は、器具コック操作ツマミ35が消
火位置にあるとき、つまり器具コック7が閉のときに可
能とされるが、操作ツマミ35が器具コック7を開にし
ているときは、ボンベセット操作を阻止され、器具コッ
ク7が開かれていることを知らないでガスボンベ5をボ
ンベ接続口4に接続してしまうことにより、その接続と
同時にバーナー2からガスが不用意に流出するといった
不都合を解消する。
【0036】ガス圧調整器8は、ガス供給路3のボンベ
接続口4側に連通する一次側室8aと、器具コック7お
よびバーナー2側に連通する二次側室8bとがダイヤフ
ラム38により区画され、一次側室8aから二次側室8
bへのガス流出口8cを、前記ダイヤフラム38に連動
するテコ杆39先端の弁40によって、一次側室8a内
に作用するガスボンベ5からの供給ガス圧に応じた開度
調節をされ、二次側室8bには常時一定圧のガスが流入
してバーナー2に対し供給されるようにしている。
【0037】ガスボンベ5は、液化ガスが流出して気化
する際の気化熱を奪われて冷えるが、安定したガス供給
のために、バーナー2での燃焼熱を受けて常温を保つよ
うにされており、燃焼状態や外気温、あるいは鉄板から
の輻射熱、直射日光と云った使用状況上の各条件によっ
ては、過度に昇温することがある。
【0038】このような過度な昇温は、ガスボンベ5の
内圧を異常に高め、ガス圧調整器8の調圧能力を上まわ
って異常燃焼を起こさせ、あるいはボンベ爆発の原因と
なる等、非常に危険である。そこでガス圧調整器8に
は、ガスボンベ5からの供給ガスが異常圧のときに、ガ
ス供給路3を閉じてガスのバーナー2への供給を停止さ
せ、ガスボンベ5が以後バーナー2での燃焼熱を受けな
いようにする異常圧時安全機構41が器体1自体に設け
られている。
【0039】ガス遮断機構41は、ガス供給路3の一次
側から分枝したパイロット通路42を通じて調圧前の一
次ガスを導入する感圧室43と、ガス供給路3の調圧後
の二次ガスが通る部分に設けられる弁室44とを、ダイヤ
フラム45により仕切ると共に、ダイヤフラム45の弁
室44側には、ダイヤフラム45と共に取付けられ通常
感圧室43側へ凸の湾曲状態にある反転ばね46を設け
る。
【0040】弁室44内にばね47の付勢により前記通
常姿勢にある反転ばね46に対し一端部48aが押し付
けられてガス供給路3途中の弁座49から離れた開状態
を保つ常開のガス遮断弁48を設け、感圧室43に供給
ガスの異常圧が作用したとき、ダイヤフラム45は弁室
44側へ押圧されて反転ばね46を弁室44側へ凸の湾
曲状態に反転させ、この反転ばね46の反転によりガス
遮断弁48をばね47の付勢に抗し弁座49に圧着さ
せ、器体1の機能としてガス供給路3を閉じてガスの供
給を絶ち自動的に消火させるようにしている。
【0041】50はガス遮断弁48の弁座49に対する
着座部に装着されているOリングである。
【0042】弁室44の感圧室43とは反対の側に、ガ
ス遮断弁48とは軸線が直角で突軸21の中心部を縦通
して一端操作部51aが外部に突出するリセット杆51
がガス遮断弁48を復帰させる復帰手段の主要部材とし
て設けられ回転自在に嵌入保持されている。リセット杆
51は、他端51b 側に、ガス遮断弁48の他端48b に対向す
るカム部51c が形成されている。カム部51c は円形軸を
両側から削り取った状態の扁平形状をなしている。
【0043】リセット杆51の一端51a は非円形軸として
受動レバー52が装着され、受動レバー52先端の受動窓52
a に、ボンベセットレバー22の打ち起こし突片22b が係
入することによって、レバー22と受動レバー52とを一体
的に回動するようにして、レバー22によるガスボンベ
5を接続状態にするセット操作に連動してガス遮断弁4
8を反転ばね46とともに復帰させる外部から操作でき
る復帰手段を構成している。
【0044】図1〜図6はガスボンベ5を接続解除状態
にリセットした状態を示している。
【0045】この状態ではボンベセットレバー22はその
操作部22a が最上動位置となる図の回動位置に安定して
いる。この安定はボンベ押圧スライド部材18がばね26の
付勢によって後退位置に移動されるのに伴い、軸24とカ
ム孔23とを介しボンベセットレバー22に回転力を及ぼさ
ない位置関係となることによる。
【0046】このときリセット杆51は受動レバー52を介
したボンベセットレバー22との同体回転によって、カム
部51の削り取り面51c1が水平となる向きにある( 図2、
図6実線)。このためリセット杆51のカム部51は、その
非削り取り面51c2が弁体48の他端48b に対向している。
非削り取り面51c2はリセット杆51の外径面であって、リ
セット杆51の中心からの距離が削り取り面51c1のそれよ
り格段に大きい。
【0047】したがって非削り取り面51c2は、感圧室43
側に凸の湾曲状態にある反転ばね46にばね47によって押
しつけられ開き位置にあるガス遮断弁48の他端48b に当
接するか、近接した位置にある( 図2実線)。
【0048】以上のようなボンベ非セット状態におい
て、ボンベセットレバー22を図6に示す矢印方向に下動
操作してボンベ押圧スライド部材18を前側に移動させ、
ガスボンベ5がセットされるようにすると、リセット杆
51も受動レバー52を介してボンベセットレバー22と同体
回転されてほぼ90°回動される。これによりリセット杆
51のカム部51は、図2、図6に仮想線で示すように前記
ボンベ非セット状態のときから、ほぼ90°向きを変えら
れる。
【0049】これによってリセット杆51のカム部51は、
その削り取り面51c1がガス遮断弁48の他端48b に対向す
る向きとなる。この削り取り面51c1はリセット杆51の外
径面を削り取られたものであって、リセット杆51の中心
線からの距離が非削り取り面51c2のそれよりは小さいの
で、図2仮想線で示すようにガス遮断弁48の他端48bと
の間にガス遮断弁48が閉じ動作するに必要充分なスペー
スSが生じる。
【0050】ガス遮断弁48は通常、前記感圧室43側に凸
の湾曲状態にある反転ばね46にばね47に押しつけられた
開き位置にある。これに対し反転ばね46は、ガスボンベ
5がセットされ使用されているときに何らかの理由でガ
ス圧が異常に上昇するとこれに応動し弁室44の側に凸の
湾曲状態に反転され、ガス遮断弁48をばね47に抗して後
退させようとする。
【0051】このときガス遮断弁48の他端部48a とリセ
ット杆51のカム部51c との間に前記スペースSが生じて
いるので、ガス遮断弁48は後退されることがき、反転ば
ね46の反転動作を妨げないし、反転ばね46の反転動作に
よって閉止位置に後退され異常昇圧時それ以後のガスの
流出を器体1自体の機能として阻止し、使用の安全を図
ることができる。
【0052】反転ばね46が一旦弁室44側に凸の湾曲状態
に反転すると、そのままでは元の感圧室43側に凸の湾曲
状態には復帰しない。したがって使用の再開は不能であ
る。
【0053】反転ばね46を復帰させるには、前記器体1
に備えるリセット杆51を利用してリセット操作を行う。
これについて説明する。ボンベセットレバー22を器体1
の外回りに臨む操作部22aを操作して図のボンベリセ
ット位置に上動復帰させる。
【0054】このときリセット杆51もそれと同体的に回
動され、図2、図6の実線の位置に復動される。
【0055】これによってリセット杆51のカム部51は、
その非削り取り面51c2がリセット杆51の他端部48b と対
向するようになり、削り取り面51c1よりも前記スペース
Sの分かそれに近い分だけガス遮断弁48の側に突出し、
ガス遮断弁48を反転ばね46の側に押動する。
【0056】このときガス遮断弁48は弁室44の側に凸の
湾曲状態に反転していた反転ばね46を、感圧室43の側に
押し返し、反転ばね46を感圧室43の側に凸の湾曲状態に
復帰させる。この状態でガスボンベ5をセットするよう
にボンベセットレバー22を下動操作すると、前記した図
2、図6に仮想線で示す通常の使用状態に器体1自体の
機能として復帰する。
【0057】図中、53はストッパー32の取付けビス、54
は受動レバー52の抜け止めスナップリングである。
【0058】さらに、前記バーナー2は、上端に上向き
に開放された環状ガス受入室55を持った本体2aと、本体
2aの環状ガス受入室55上向き開放部55a に嵌め合わして
ビス止め56された本体2aとの間に外炎孔57を形成するヘ
ッド2bとからなり、ヘッド2bは内炎孔57a が設けられて
いる。本体2aは、環状ガス受入室55の下部に該受入室55
に連通する混合管58が一体形成されている。
【0059】混合管58は、本体2aの下部を横断するよう
にして、本体2aからの突出量が少なくなる状態で充分長
く設けられると共に、本体2aから突出しているガス供給
路3との接続端58a から、環状ガス受入室55との連通部
58b まで径が漸増するようにされ、この径の漸増を伴う
長い混合管58内で、バーナー2への供給ガスが連通部58
b に至るほど勢力を弱められながら、接続端58a で負圧
吸入される外気と充分混合される。
【0060】また混合管58の、ガス受入室55との連通部
58b が、混合管58を長くする関係上、バーナー外炎孔57
の着火プラグ59が近接配置される着火位置のものから遠
く離れており、着火位置にある外炎孔57からの供給ガス
の流出が、他の部分からの流出よりも遅れて、その分着
火動作が遅れる。
【0061】これによって着火が少し遅れたり、一回目
のコック開き操作の際には着火せずそれに気付いてあわ
てて着火のためのコック開き操作をしなければならない
といった不都合がある。これを解消するために、本体2a
の着火が行われる側に、混合管58からガス受入室55への
バイパス路60を形成し、着火部側外炎孔57からのガス流
出を早め、着火が遅れないようにしている。
【0062】61は混合管58成形用型抜き孔58c を塞ぐ蓋
体、62は汁受皿、63は五徳、64はボンベ室蓋、65は蓋64
の枢軸、66はバーナー2の内炎用空気取入通路である。
【0063】さらに前記ガス遮断機構41と同時に働く
異常圧警告手段101を器体1自体に設けている。異常
圧警告手段101は、ブザー102を警告器具として用
いている。ブザー102は器体1の底板103にネジ1
04により取付けられ、ガス遮断機構41のガス供給路
遮断動作に連動してオンするスイッチ105によって働
かされる。したがって、これのための特別な単独操作は
不要である。106はブザー102の電源である。電源
106も器体1の底板103にネジ108によって取付
けられている。
【0064】スイッチ105はガス遮断機構41の弁室
44の下に一体形成されたリム状壁109にビス111
によって取付けられている。弁室44にはこのスイッチ
105に対向してスイッチ動作杆112を設けている。
【0065】スイッチ動作杆112はガス遮断弁48の
細径部113部にばね114により押し付けられ、ガス
遮断弁48のガス供給路3を遮断する動作時に、ガス遮
断弁48の細径部113に続く段差部115により応動
されて警告手段であるスイッチ105をオン操作するよ
うにしている。
【0066】このスイッチ105のオン動作は、ガス遮
断機構41がリセットされるまで維持され、警告手段の
出力部であるブザー102が器体1自体の機能として警
告音を発し続ける。したがって使用者に異常事態の措置
を迅速かつ確実に行わせることができる。
【0067】スイッチ105はまた、前記ガス遮断機構
41がレバー22のセット操作に連動した復帰手段の働
きによって通常の使用状態にリセットされるのに応動し
てオフされるので、これも特別な操作なしに復帰され
る。すなわち1つの操作で2つの機能が再使用できる状
態に復帰できるので操作が簡単なものとなるしかし、ガ
ス遮断機構41、警告手段および復帰手段の具体的な構
造は本実施例に限定されることはなく種々に設計するこ
とができる。
【0068】また警告音を発生するものはブザーの他適
当なものを採用することができるし、場合によっては異
常圧発生ないしは必要な措置についての表示を同時に点
灯させてもよい。さらに警告音を音声とすることもでき
る。この場合も警告と措置について表現することができ
る。
【0069】要するに、本実施例によれば、カセットコ
ンロの使用時に、ガスボンベ5が過熱等により昇圧し、
供給ガスが異常圧となったときガス遮断機構41のガス
遮断弁48が器体自体の機能として働きガス供給路3を
遮断するので、異常圧下での使用を阻止して安全を図る
ことができるとともに、前記ガス遮断弁48の遮断動作
に異常圧警告手段101のスイッチ105が応動し器体
自体の機能としてブザー102が警告音を発するので、
使用しているカセットコンロが見える見えないとか、使
用者がその場から離れているとかいないとかの別なく、
使用者は異常圧による消火状態であることに気づき易
く、これに戸惑いなく対応し、レバー22による再使用
の操作も適時にでき、安全を確保した使用を簡易に達成
できる。
【0070】また、再使用操作のために復帰手段である
リセット杆51等によりガス遮断弁48を復帰させる
と、このガス遮断弁48の復帰に異常圧警告手段101
が応動してブザー102による警告を解除するので、1
つの操作で2つの機能を復帰させて再使用できる状態に
でき、操作が特に複雑にならないので使用に便利であ
る。
【0071】
【考案の効果】本考案によれば、カセットコンロの使用
時に、ガスボンベが過熱等により昇圧し、供給ガスが異
常圧となったときガス遮断機構のガス遮断弁が器体自体
の機能として働きガス供給路を遮断するので、異常圧下
での使用を阻止して安全を図ることができるとともに、
前記ガス遮断弁の遮断動作に警告手段が応動し器体自体
の機能として警告音を発するので、使用しているカセッ
トコンロが見える見えないとか、使用者がその場から離
れているとかいないとかの別なく、使用者は異常圧によ
る消火状態であることに気づき易く、これに戸惑いなく
対応し、再使用の操作も適時にでき、安全を確保した使
用を簡易に達成できる。
【0072】また、再使用操作のために復帰手段の外部
からの操作によりガス遮断弁を復帰させると、このガス
遮断弁の復帰に警告手段が応動して警告を解除するの
で、1つの操作で2つの機能を復帰させて再使用できる
状態にでき、操作が特に複雑にならないので使用に便利
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案が適用された一実施例としてのカセット
コンロの一部を断面して見た平面図である。
【図2】図1のカセットコンロの要部の半部を断面して
見た一部平面図である。
【図3】図1のカセットコンロのボンベセット機構部を
断面して見た正面図である。
【図4】図1のカセットコンロの一部を断面して見た側
面図である。
【図5】ガス遮断機構部と異常圧時の警告のためのスイ
ッチとの関係を示す一部の断面図である。
【図6】ガス遮断機構部と異常圧時の警告のためのスイ
ッチとの関係を示す一部の分解斜視図である。
【符号の説明】 2 ガスバーナー 3 ガス供給路 4 ボンベ接続口 5 小容量ガスボンベ 6 ボンベ室 18 ボンベ押圧スライド部材 22 ボンベセットレバー 41 ガス遮断機構 44 弁室 48 ガス遮断弁 51 リセット杆 51c カム部 101 異常圧警告手段 102 ブザー 105 スイッチ 106 電源 112 スイッチ動作手段 115 段差部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスボンベが接続されるガスバーナへの
    ガス供給路での異常圧に応動してガス供給路を遮断する
    遮断弁を有したガス遮断機構と、このガス遮断機構の
    ス遮断弁の閉じ動作に応動して警告音を発する警告手段
    と、器体の外部からの操作によりガス遮断機構のガス遮
    断弁を開き状態に復帰させる復帰手段とを備え、警告手
    段はガス遮断弁の開き動作に応動して警告を解除するよ
    うにしたことを特徴とするカセットコンロの異常圧安全
    装置。
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