JP2556890Y2 - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

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JP2556890Y2
JP2556890Y2 JP1989018247U JP1824789U JP2556890Y2 JP 2556890 Y2 JP2556890 Y2 JP 2556890Y2 JP 1989018247 U JP1989018247 U JP 1989018247U JP 1824789 U JP1824789 U JP 1824789U JP 2556890 Y2 JP2556890 Y2 JP 2556890Y2
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正幸 渡辺
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Koyo Seiko Co Ltd
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は舵取用補助動力源としてモータを用いた動力
舵取装置に関する。
〔従来技術〕
一般にこの種の動力舵取装置は、操舵軸であるステア
リングシャフトの下端部に連結してあるセレーション軸
の外周にウォームホイールを設け、このウォームホイー
ルに操舵用の補助動力源であるモータの出力軸に連結し
たウォームを噛合させると共に、前記ステアリングシャ
フトに連結したトーションバーに作用するトルクをトル
クセンサにて検出し、その検出出力に応じて前記モータ
を駆動し、ステアリングシャフトの回転を補助するよう
になっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
モータからステアリングシャフトへ回転を伝える減速
機構として、ウォームギヤを用いるのは、搭載スペース
の都合上小型のモータ(一般に高速回転、低トルク型で
ある)を使用せざるを得ないので、小型ながら高減速比
が得られるという利点と、作動音が小さく、また加工性
が良く、安価に得られる等の利点が享受できるからであ
る。
ところで相互に噛み合わせるべきウォーム及びウォー
ムホイールの歯は同形の工具を用いて形成されるのが普
通であり、両者が正しく噛合した状態においてはウォー
ムホイールとウォームとの歯同士は、理論上線接触状態
となるが、実際にはウォームとウォームホイールとの軸
間距離、ウォーム軸に対するウォームホイール軸の対称
度、即ち直角度等の位置誤差のため両者の歯面の接触は
点接触状態となることが多く、円滑な動力伝達が出来
ず、また摩耗度が大きくなる。
この対策としてウォームホイールの歯形をはす歯に形
成することが考えられるが、このような構成では位置誤
差は吸収し易い反面、第5図に示す如くウォームホイー
ル18とウォーム19との歯18a,19a同士の接触は殆どの場
合点接触状態(第5図に点を付して示す)となり、摩耗
が早く、バックラッシが増加し、歯打ち音が発生する等
の難点があり、特にウォーム,ウォームホイールを共に
金属材を用いて構成している場合等においてはこのよう
な不都合が顕著に表れる。
しかしながら、自動車の操舵装置に要求される耐久性
等を理由に金属材を用いざるを得ないと言う状況にあ
る。
一方、動力舵取装置では、前輪のキャスタ効果により
操舵装置が直進状態に戻ることを可能ならしめる必要が
ある。このため減速機構のウォームギヤには一般的には
必ずしも必要としない逆伝達(即ちウォームホイールの
回転によりウォームを回転させること)を動力舵取装置
では円滑におこなわせる必要がある。
必要な正伝達効率を確保しながら円滑に逆伝達を可能
とする逆伝達効率を得るには設計に際し動摩擦係数及び
進み角の適切な選択が必要とされる。
而してこのような考え方で設計したウォームギヤであ
っても実際には逆伝達が円滑に行われないことがあっ
た。すなわち局所的な引っかかりが生じ、所謂ハンドル
戻りの際の操舵感覚に違和感が伴うことなる。
これを解決する手法としてバックラッシをある程度以
上大きくすることが考えられるが、このウォームギヤは
静音化要求の高いキャビン内に設けられるので、歯打音
を小さくするためにはバックラッシを大きくすることは
得策ではない。またバックラッシはモータ制御系の伝達
の遅れ要素となるから、これが大きくなると制御系の振
動(ハンチング)を生じる不具合がある。
本考案は設計上は問題なく要求仕様を満足し、そのよ
うに製作されている筈のウォームギヤが有する上述の不
具合を解決するためになされたものであり、自動車の重
要部品であることから金属製でなければならないとされ
ていたウォームギヤの一部を合成樹脂製とすることによ
り、逆伝達が円滑に行え、しかも制御性,静音性に優
れ、しかも耐久性の要求も満たす動力舵取装置を提供す
ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る動力舵取装置は、モータの出力をウォー
ム,ウォームホイールを介して操舵軸に伝達するように
した動力舵取装置において、前記ウォームは金属からな
り、前記ウォームホイールは外周面に凹凸を有する環状
の金属製ボス部と、該ボス部の外側に前記凹凸により軸
方向及び周方向の移動を拘束して嵌着された合成樹脂製
の歯部とを備え、その歯底円の半径を、ウォームの歯の
半径と歯の頂隙との和よりも大きくしてあり、前記ウォ
ーム及びウォームホイールの歯部の接触を線接触状態と
なすべく、前記ウォームの歯部の作用力で前記ウォーム
ホイールの歯部が撓む構成としたことを特徴とする。
〔作用〕
本考案にあってはウォームホイールの歯を合成樹脂製
とし、また歯の寸法を上述のようになすことでウォーム
とウォームホイールとが線接触状態にしたことで逆伝達
時の回転が円滑に行えることになった。
ここにおいてバックラッシを小さく定めても円滑な逆
伝達の回転を行えることとなっているから、静音化、制
御系の遅れについても好ましいものとなっている。また
線接触としたことで接触面積が広く耐久性についても優
れている。またウォームホイールの歯部だけを合成樹脂
とし、他は旧式どおりの金属としているので、他の面で
の信頼性は従前どおり確保される。またウォームホイー
ルのボス部と歯部とは凹凸を利用した嵌合で堅固に結合
され、伝達が長期に亘って確実に行える。
なお、ウォームホイールの歯部も合成樹脂とし、ウォ
ームを金属のままとしたのは、ウォームの方が高速回転
し、摩耗量が大きいためであり、本考案のようにウォー
ムホイール側を合成樹脂とする方が耐久性が高くなるか
らである。
〔実施例〕
以下本考案をその実施例を示す図面に基づき具体的に
説明する。第1図は本考案に係る動力舵取装置(以下本
考案装置という)の要部を示す側面図、第2図は舵取用
補助動力源であるモータの動力をステアリングシャフト
に伝達するウォーム、ウォームホイールの部分破砕側面
図であり、図中1はステアリングシャフト、2はステア
リングコラム、3はモータ、4はトルクセンサを示して
いる。
ステアリングシャフト1はステアリングコラム2の内
側に軸心線回りに回転可能に支持されており、上端部に
はステアリングホイール5が、また下端部にはトーショ
ンバー6及びセレーション軸7が連結され、このセレー
ション軸7は図示しない継手、ピニオン軸を介して図示
しないラックに噛合連繋せしめてある。
セレーション軸7の外周には、ウォームホイール8が
固定され、このウォームホイール8にはモータ3に連結
したウォーム9を噛合せしめてある。
ウォームホイール8及びウォーム9はギアケース10の
内側に収容されており、ウォーム9はその軸長方向の中
間部でウォームホイール8に噛合し、基端部を補助動力
源であるモータ3の出力部3aに連結され、その近傍及び
先端部を夫々軸受11,12を介してギアケース10に軸支さ
れている。
第3図はウォームホイール8の拡大断面図であり、セ
レーション軸7に固定するボス部8aは金属製とし、該ボ
ス部8aの外周に断面凸形のセレーション部8bを形成し、
このセレーション部8b外周に合成樹脂、例えばグラスフ
ァイバー入りの6−ナイロン等で形成されたウォームホ
イール部8cを一体的に嵌着せしめて構成してある。ウォ
ームホイール部8cにおける歯底面の曲率半径R1はウォー
ム9の歯頂の曲率半径R2と前記ウォーム9の歯頂とウォ
ームホイール8の歯底面との間に形成される隙間、即ち
頂隙Ckとの和R2+Ckよりも大きくなるように、即ちR1
R2+Ckに設定してある。
而してこのような本考案装置にあっては、運転者がス
テアリングホイール5を操作し、ステアリングシャフト
1が回転してトーションバー6にトルクが生じるとトル
クセンサ4がこれを検知し、トルクに応じた信号を出力
する。これによってモータ3が駆動され、その出力部3a
に連結してあるウォーム9が回転せしめられ、ウォーム
ホイール8、換言すればステアリングシャフト1に対し
モータ3の出力が操向補助力として作用することとな
る。
モータ3の駆動によりウォーム9が回転せしめられた
とき、ウォーム9とウォームホイール8との歯8d,9a
が、相互の組み立て不良等による位置誤差のため点接触
状態にある場合においても、ウォーム9の歯9aによる作
用力でウォームホイール8の歯8dが撓み、相互の位置誤
差を吸収して歯8d,9aは線接触状態(点を付した部分。
実際には2次元的広がりを有する。)に維持されること
となる。逆伝達の場合もウォーム9の歯9aの反力でウォ
ームホイール8の歯8dが撓み、線接触状態が得られ、円
滑な回転が実現される。
次に第3図に示す如き本考案装置を用いたウォームホ
イールと第5図に示すはす歯のウォームホイールとを用
いて行った耐久試験結果について示す。
耐久試験はウォームホイール側に夫々所定の負荷を与
え、ウォームを駆動することにより行った。
試験条件は次のとおりである。
ウォームホイールの負荷トルク:±80kg・cm ウォームホイール回転角 :±1.5回転 ウォームホイール回転速度 :9cpm(サイクル/分) モータ駆動トルク :±6.5kg・cm 試験結果は第4図に示すとおりである。
第4図は横軸に耐久回数(×104回)を、また縦軸に
バックラッシ増加量をとって示してある。グラフ中、実
線は本考案装置の、また破線ははす歯ウォームホイール
を用いた従来装置の各結果を示している。
このグラフから明らかなように、本考案装置にあって
は従来装置に比較して耐久回数が増大しても、バッチラ
ッシの増加量は大幅に低減されていることが解る。そし
て本考案装置では逆伝達(ウォームホイール側から回
転)の場合も円滑な逆伝達が行われる。
〔効果〕
以上の如く本考案装置にあってはウォームホイールの
歯部を合成樹脂にて形成し、ウォーム及びウォームホイ
ールが線接触状態となるようにウォームホイールの歯を
撓ませる等の工夫により、円滑な逆伝達、静音化、制御
系の安定化、耐久性のいずれにも優れた動力舵取装置が
実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案装置の側面図、第2図はウォームとウォ
ームホイールとの噛合せ部分を示す部分破砕側面図、第
3図はウォームホイールの拡大断面図、第4図は本考案
装置と従来装置との耐久試験結果を示すグラフ、第5図
ははす歯ウォームホイールを用いた従来装置噛み合わせ
状態を示す説明図である。 1……ステアリングシャフト、2……ステアリングコラ
ム、3……モータ、4……トルクセンサ、5……ステア
リングホイール、6……トーションバー、7……セレー
ション軸、8……ウォームホイール、9……ウォーム、
10……ギアケース、8a……ボス部、8b……セレーション
部、8c……ウォームホイール部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−37580(JP,A) 特開 昭57−6155(JP,A) 特開 昭62−85747(JP,A) 特開 昭64−30879(JP,A) 特開 昭59−209964(JP,A) 実開 昭61−134487(JP,U) 実開 昭61−45467(JP,U) 実開 昭60−188064(JP,U) 米国特許2248251(US,A) 米国特許3191109(US,A) 長岡歯車製作所編「歯車計算ハンドブ ック」(1983年7月30日発行)啓学出版 株式会社、P.127〜P.132 小原歯車工業株式会社編「KHK G EARS 3005」2版(昭和63年12月10 日発行)小原歯車工業株式会社 P. 264−265,330〜334,197

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータの出力をウォーム,ウォームホイー
    ルを介して操舵軸に伝達するようにした動力舵取装置に
    おいて、前記ウォームは金属からなり、前記ウォームホ
    イールは外周面に凹凸を有する環状の金属製ボス部と、
    該ボス部の外側に前記凹凸により軸方向及び周方向の移
    動を拘束して嵌着された合成樹脂製の歯部とを備え、そ
    の歯底円の半径を、ウォームの歯の半径と歯の頂隙との
    和よりも大きくしてあり、前記ウォーム及びウォームホ
    イールの歯部の接触を線接触状態となすべく、前記ウォ
    ームの歯部の作用力で前記ウォームホイールの歯部が撓
    む構成としたことを特徴とする動力舵取装置。
JP1989018247U 1989-02-10 1989-02-17 動力舵取装置 Expired - Lifetime JP2556890Y2 (ja)

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JP1989018247U JP2556890Y2 (ja) 1989-02-17 1989-02-17 動力舵取装置
KR2019900001478U KR940002897Y1 (ko) 1989-02-10 1990-02-09 동력 스티어링장치

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Publication Number Publication Date
JPH02108657U JPH02108657U (ja) 1990-08-29
JP2556890Y2 true JP2556890Y2 (ja) 1997-12-08

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6805017B2 (en) 2000-06-19 2004-10-19 Nsk Ltd. Motor-driven power steering device

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JPS61134487U (ja) * 1985-02-12 1986-08-21

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JPH02108657U (ja) 1990-08-29

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