JP2556839B2 - 超音波用カツプリング材 - Google Patents
超音波用カツプリング材Info
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- JP2556839B2 JP2556839B2 JP61164330A JP16433086A JP2556839B2 JP 2556839 B2 JP2556839 B2 JP 2556839B2 JP 61164330 A JP61164330 A JP 61164330A JP 16433086 A JP16433086 A JP 16433086A JP 2556839 B2 JP2556839 B2 JP 2556839B2
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- ultrasonic coupling
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Description
【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、超音波診断装置を用いた診断において、超
音波探触子と被検体との間に介在される超音波用カップ
リング材に関する。
音波探触子と被検体との間に介在される超音波用カップ
リング材に関する。
（ロ）従来技術とその問題点 超音波診断装置による診断において、超音波探触子と
被検体との間に空気層が存在すると、空気層との境界で
超音波ビームが反射されて正確な診断を実施するものが
困難となる。このため、従来では、***や頚部などの凹
凸のある部位を検査する場合には、超音波探触子と被検
体表面との間にカップリング材として脱気水を満たした
ウォーターバッグを介在させている。ところが、このよ
うなウォーターバッグは、脱気水の準備など取り扱いが
煩雑であり、さらに、水を媒体とするウォーターバッグ
では、水中での超音波の減衰が少ないために、生体内の
強い超音波エコーが超音波探触子表面で反射し、被検体
の中深部から深部にかけて多重エコーとして現われると
いう難点がある。
被検体との間に空気層が存在すると、空気層との境界で
超音波ビームが反射されて正確な診断を実施するものが
困難となる。このため、従来では、***や頚部などの凹
凸のある部位を検査する場合には、超音波探触子と被検
体表面との間にカップリング材として脱気水を満たした
ウォーターバッグを介在させている。ところが、このよ
うなウォーターバッグは、脱気水の準備など取り扱いが
煩雑であり、さらに、水を媒体とするウォーターバッグ
では、水中での超音波の減衰が少ないために、生体内の
強い超音波エコーが超音波探触子表面で反射し、被検体
の中深部から深部にかけて多重エコーとして現われると
いう難点がある。
本発明は、上述の点に鑑みて成されたものであって、
取り扱いが容易で、かつ、多重エコーを抑制した超音波
用カップリング材を提供することを目的とする。
取り扱いが容易で、かつ、多重エコーを抑制した超音波
用カップリング材を提供することを目的とする。
（ハ）問題点を解決するための手段 本件発明者は、上述の目的を達成するために、鋭意検
討した結果、炭化水素系パラフィンを主材とし、ゴム系
材料および直径50μｍを越える粒状性物質を混入するこ
とにより、音響インピーダンスが1.2〜1.5×106kg/m
2s、常温における音速が1300〜1600m/s、周波数3.5MHz
の超音波減衰が２〜3.5dB/cmである超音波用カップリン
グ材を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の
超音波用カップリング材は、適度な流動性があり、か
つ、人体に無害である炭化水素系パラフィンを主材と
し、適度な弾性を付与するためのゴム系材料および音響
特性を生体に近付けるとともに、適度に超音波を減衰さ
せるため粒状性物質を混入して成り、音響インピーダン
スが1.2×1.5×106kg/m2s、常温における音速が1300〜1
600m/s、周波数3.5MHzの超音波減衰が２〜3.5dB/cmであ
る。
討した結果、炭化水素系パラフィンを主材とし、ゴム系
材料および直径50μｍを越える粒状性物質を混入するこ
とにより、音響インピーダンスが1.2〜1.5×106kg/m
2s、常温における音速が1300〜1600m/s、周波数3.5MHz
の超音波減衰が２〜3.5dB/cmである超音波用カップリン
グ材を見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の
超音波用カップリング材は、適度な流動性があり、か
つ、人体に無害である炭化水素系パラフィンを主材と
し、適度な弾性を付与するためのゴム系材料および音響
特性を生体に近付けるとともに、適度に超音波を減衰さ
せるため粒状性物質を混入して成り、音響インピーダン
スが1.2×1.5×106kg/m2s、常温における音速が1300〜1
600m/s、周波数3.5MHzの超音波減衰が２〜3.5dB/cmであ
る。
（ニ）実施例 以下、本発明の実施例について詳細に説明する。この
実施例の超音波用カップリング材では、炭化水素系パラ
フィンとして食品添加物に使用される純度のものを用
い、適度な弾性を与えて被検体との形状適合性を向上さ
せるためにゴム系材料としてイソプレンゴムを用い、音
響特性を生体と整合させるとともに、適度な吸収をもた
せるために直径50μｍの粒状性物質として沈降炭酸カル
シウムを用いた。その混合割合は、炭化水素系パラフィ
ン85wt％、イソプレンゴム10wt％、沈降炭酸カルシウム
5wt％である。なお粒状性物質としては、沈降炭酸カル
シウムの他に、シリカやカーボンなどが好適であり、こ
れらを適宜併用してもよい。
実施例の超音波用カップリング材では、炭化水素系パラ
フィンとして食品添加物に使用される純度のものを用
い、適度な弾性を与えて被検体との形状適合性を向上さ
せるためにゴム系材料としてイソプレンゴムを用い、音
響特性を生体と整合させるとともに、適度な吸収をもた
せるために直径50μｍの粒状性物質として沈降炭酸カル
シウムを用いた。その混合割合は、炭化水素系パラフィ
ン85wt％、イソプレンゴム10wt％、沈降炭酸カルシウム
5wt％である。なお粒状性物質としては、沈降炭酸カル
シウムの他に、シリカやカーボンなどが好適であり、こ
れらを適宜併用してもよい。
上記組成の調音波用カップリング材を第１図に示され
るシステムによって音速、減速および音響インピーダン
スの計測を行なった。第１図において、１は反射板、２
は超音波用カップリング材、３は温度計、４は超音波探
触子、５はパルサー、６はシンクロスコープ、７はスペ
クトラムアナライザーである。これらの音響特性は、温
度依存性を持っているので、計測にあたっては、被測定
物質の温度が十分安定してから行なった。25℃における
固有音響インピーダンスは、約1.3×106kg/m2sであり、
この値は、水の固有音響インピーダンス値1.5×106kg/m
2sと比較的近い値となる。表１に25℃における超音波の
減衰を示し、表２に周囲水温に対する音速をそれぞれ示
す。
るシステムによって音速、減速および音響インピーダン
スの計測を行なった。第１図において、１は反射板、２
は超音波用カップリング材、３は温度計、４は超音波探
触子、５はパルサー、６はシンクロスコープ、７はスペ
クトラムアナライザーである。これらの音響特性は、温
度依存性を持っているので、計測にあたっては、被測定
物質の温度が十分安定してから行なった。25℃における
固有音響インピーダンスは、約1.3×106kg/m2sであり、
この値は、水の固有音響インピーダンス値1.5×106kg/m
2sと比較的近い値となる。表１に25℃における超音波の
減衰を示し、表２に周囲水温に対する音速をそれぞれ示
す。
この超音波用カップリング材は、軟化点が約250℃と
高いので滅菌処理が容易である。さらに、炭化水素系パ
ラフィンを主材としているので、雑菌がついても腐敗し
にくいという特性を有している。
高いので滅菌処理が容易である。さらに、炭化水素系パ
ラフィンを主材としているので、雑菌がついても腐敗し
にくいという特性を有している。
次に、この超音波用カップリング材の臨床応用につい
て説明する。
て説明する。
この超音波用カップリング材を200×100×40mm程度の
直方体状に形成して患者の被検部に密着し、その上から
超音波探触子による走査を行なう。この超音波用カップ
リング材は、固形であるために取り扱いが容易であり、
さらに、ウォーターバッグに比べて検査時のずれが少な
く、固定手段を特別に考慮する必要がない。超音波用カ
ップリング材を被検部に密着するときには、超音波カッ
プリング材と超音波探触子との間に、市販の超音波ゲル
を使用した方が走査が容易である。
直方体状に形成して患者の被検部に密着し、その上から
超音波探触子による走査を行なう。この超音波用カップ
リング材は、固形であるために取り扱いが容易であり、
さらに、ウォーターバッグに比べて検査時のずれが少な
く、固定手段を特別に考慮する必要がない。超音波用カ
ップリング材を被検部に密着するときには、超音波カッ
プリング材と超音波探触子との間に、市販の超音波ゲル
を使用した方が走査が容易である。
第２図（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）は、直接法、ウォーターバ
ッグおよび超音波用カップリング材をそれぞれ使用した
各場合の正常甲状線の超音波診断画像を示している。こ
の超音波用カップリング材は、形状適合性が優れている
ので、直接法に比べて画像が明瞭である。
ッグおよび超音波用カップリング材をそれぞれ使用した
各場合の正常甲状線の超音波診断画像を示している。こ
の超音波用カップリング材は、形状適合性が優れている
ので、直接法に比べて画像が明瞭である。
第３図（Ａ）（Ｂ）は、直接法と超音波用カップリン
グ材を使用した場合のJIST1501パルス反射法超音波診断
装置の性能測定方法通則によるワイヤーターゲットファ
ントム分解能試験の結果を示す図である。このワイヤー
ターゲットファントムによる試験の結果、超音波用カッ
プリング材を使用した場合は、直接法に比べて矢印の部
分での方位分解能の改善が見られた。
グ材を使用した場合のJIST1501パルス反射法超音波診断
装置の性能測定方法通則によるワイヤーターゲットファ
ントム分解能試験の結果を示す図である。このワイヤー
ターゲットファントムによる試験の結果、超音波用カッ
プリング材を使用した場合は、直接法に比べて矢印の部
分での方位分解能の改善が見られた。
また、この超音波用カップリング材では、適度な吸収
を持たせているので、水に比べて多重エコーが低減さ
れ、したがって、浅部から深部まで同時に描出すること
が必要な腹部領域の診断にも有効であり、症例によって
は水による場合よりも明瞭な診断画像が得られた。
を持たせているので、水に比べて多重エコーが低減さ
れ、したがって、浅部から深部まで同時に描出すること
が必要な腹部領域の診断にも有効であり、症例によって
は水による場合よりも明瞭な診断画像が得られた。
さらに、コンベックス形探触子とこの超音波用カップ
リング材とを併用することにより、直接法に比べて表示
範囲を拡大することが可能である。
リング材とを併用することにより、直接法に比べて表示
範囲を拡大することが可能である。
（ホ）効果 以上説明したように、本発明の超音波用カップリング
材は、炭化水素系パラフィンを主材とし、ゴム系材料お
よび直径50μｍを越える粒状性物質を混入して成り、音
響インピーダンスが1.2〜1.5×106kg/m2s、常温におけ
る音速が1300〜1600m/s、周波数3.5MHzの超音波減衰が
２〜3.5dB/cmであるので、直接法に比べて生体適合性、
分解能および診断視野の改善を図ることが可能になると
ともに、ウォーターバッグの場合のように脱気水等の準
備をする必要がなく、取り扱いが容易であり、しかも、
水に比べて多重エコーも低減できるので、近〜遠距離を
同時に表示でき、表在性領域の他、腹部領域でも有用性
が高く、利用価値が大きい。
材は、炭化水素系パラフィンを主材とし、ゴム系材料お
よび直径50μｍを越える粒状性物質を混入して成り、音
響インピーダンスが1.2〜1.5×106kg/m2s、常温におけ
る音速が1300〜1600m/s、周波数3.5MHzの超音波減衰が
２〜3.5dB/cmであるので、直接法に比べて生体適合性、
分解能および診断視野の改善を図ることが可能になると
ともに、ウォーターバッグの場合のように脱気水等の準
備をする必要がなく、取り扱いが容易であり、しかも、
水に比べて多重エコーも低減できるので、近〜遠距離を
同時に表示でき、表在性領域の他、腹部領域でも有用性
が高く、利用価値が大きい。
第１図は音響特性計測のためのシステムの構成図、第２
図は正常甲状線の診断画像、第３図はワイヤーターゲッ
トファントムによる分解能試験の結果を示す図である。 ２……超音波用カップリング材
図は正常甲状線の診断画像、第３図はワイヤーターゲッ
トファントムによる分解能試験の結果を示す図である。 ２……超音波用カップリング材
Claims (2)
- 【請求項１】炭化水素系パラフィンを主材とし、ゴム系
材料および直径50μｍを越える粒状性物質を混入して成
り、音響インピーダンスが1.2〜1.5×106kg/m2s、常温
における音速が1300〜1600m/s、周波数3.5MHzの超音波
減衰が２〜3.5dB/cmであることを特徴とする超音波用カ
ップリング材。 - 【請求項２】前記ゴム系材料がイソプレンゴムであり、
前記粒状性物質が炭酸カルシウム、シリカおよびカーボ
より成る群から選ばれた１種または２種以上から成るも
のである前記特許請求の範囲第１項に記載の超音波用カ
ップリング材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61164330A JP2556839B2 (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | 超音波用カツプリング材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61164330A JP2556839B2 (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | 超音波用カツプリング材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6319135A JPS6319135A (ja) | 1988-01-26 |
| JP2556839B2 true JP2556839B2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=15791119
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61164330A Expired - Fee Related JP2556839B2 (ja) | 1986-07-11 | 1986-07-11 | 超音波用カツプリング材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2556839B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5081997A (en) * | 1989-03-09 | 1992-01-21 | Vance Products Incorporated | Echogenic devices, material and method |
| US7874987B2 (en) * | 2005-10-28 | 2011-01-25 | Biosense Webster, Inc. | Targets and methods for ultrasound catheter calibration |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5925737A (ja) * | 1982-08-03 | 1984-02-09 | 富士通株式会社 | 超音波プロ−ブ |
| JPS61135638A (ja) * | 1984-12-07 | 1986-06-23 | 古田 直樹 | 超音波検査装置 |
-
1986
- 1986-07-11 JP JP61164330A patent/JP2556839B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6319135A (ja) | 1988-01-26 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |