JP2556636B2 - プロセスカートリッジを装着可能な画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プロセスカートリッ
ジ、及び、前記プロセスカートリッジを使用する画像形
成装置であり、コンピュータ、ファクシミリ、パーソナ
ルコンピュータ、複写機、ワードプロセッサ等の文字や
図面等の画像を記録材に出力するための画像形成装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、プロセスカートリッジを使用する
画像形成装置においては、プロセスカートリッジの装置
本体への着脱を容易にするために装置本体を開閉可能に
し、その上部筐体にプロセスカートリッジを装着しカバ
ーを閉じて装置本体中に収める構成が考えられている。

【０００３】本発明は前述構成をさらに発展させたもの
である。

【０００４】そこで本発明の目的は、画像形成装置に対
する位置決めの精度を向上させた、また、画像形成装置
に対する着脱操作性を向上させたプロセスカートリッジ
及び画像形成装置を提供することにある。

【０００５】前記目的を達成するための代表的な本発明
は、転写材に画像を形成するための画像形成装置におい
て、ａ、感光ドラムと、前記感光ドラムに作用する像形
成手段と、前記感光ドラムと前記像形成手段とを一体に
支持する枠体と、前記感光ドラムの長手方向側端から突
出した回転中心軸と、を有するプロセスカートリッジ
と、ｂ、前記プロセスカートリッジを位置決めするため
に、前記プロセスカートリッジの有する前記回転中心軸
を嵌合するための上方に開いた凹部を有する下部筐体
と、ｃ、前記プロセスカートリッジを着脱するために、
前記下部筐体に対して開閉可能で、また、前記プロセス
カートリッジを装着するための装着部を有する上部筐体
と、を有し、前記装着部に前記プロセスカートリッジを
装着した状態で、前記上部筐体を閉じることによって、
前記下部筐体に設けられた前記凹部に前記プロセスカー
トリッジの有する回転中心軸を落とし込んで嵌合させ
て、前記プロセスカートリッジの位置決めを行うことを
特徴とする画像形成装置である。

【０００６】またさらに、前記目的を達成するための代
表的な他の本発明は、下部筐体と、前記下部筐体に対し
て開閉可能な上部筐体とを有する画像形成装置に着脱可
能なプロセスカートリッジをにおいて、感光ドラムと、
前記感光ドラムに作用する像形成手段と、前記感光ドラ
ムと前記像形成手段とを一体に支持する枠体と、プロセ
スカートリッジを画像形成装置に装着する際に、プロセ
スカートリッジの画像形成装置に対する位置決めを行う
ために、前記下部筐体に設けられた上方に開いた凹部と
嵌合する、前記感光ドラムの長手方向側端から突出した
回転中心軸と、を有して、前記上部筐体に設けられた装
着部に装着された状態で、前記上部筐体が閉じられるこ
とによって、前記下部筐体に設けられた前記凹部に前記
回転中心軸を落とし込んで嵌合させて装置本体に対する
位置決めを行うことを特徴とするプロセスカートリッジ
である。

【０００７】

【作用】本発明によれば、下部筐体に設けられた上方に
用いた凹部にプロセスカートリッジの有する突出部材を
落とし込んで嵌合させることができる。

【０００８】

【実施例】なお以下説明する実施例は、感光体、現像
器、クリーニング器、帯電器等の像形成手段を２つ以上
一体にして支持手段で支持したプロセスカートリッジ、
及び、前記プロセスカートリッジを使用する画像形成装
置であり、コンピュータ、ファクシミリ、パーソナルコ
ンピュータ、複写機、ワードプロセッサ等の文字や図面
等の画像を記録材に出力するための画像形成装置に関す
る。

【０００９】また以下説明する画像形成装置は、上部筐
体と下部筐体を開閉可能に支持し、プロセスカートリッ
ジの着脱を容易にするために上部筐体にこのカートリッ
ジの支持手段を設け、一方、光学系の主要部を下部筐体
に設けてある。そして、このプロセスカートリッジと光
学系との位置決めは、カートリッジの感光体を支持する
手段の回転中心軸を上記下部筐体に設けたこの回転中心
軸を受ける軸受け部材に嵌合することにより行なうもの
である。

【００１０】なお、上記感光体の回転中心軸とは、感光
体がドラムの場合はドラムの回転中心軸であり、ベルト
の場合はベルトを支持するローラの回転中心軸となる。
また、プロセスカートリッジとしては２つ以上の像形成
に用いる手段を一体に支持するものであれば良く、例え
ば感光体と現像器、感光体とクリーニング器、感光体と
現像器とクリーニング器等の組合せが有る。以下本発明
を実施例に従って説明する。例示装置はレーザー光を感
光体に走査して画像を形成するものである。

【００１１】図１及び図２は本発明を適用した装置の断
面図である。なお図２は図１で示した装置の本体を開放
した状態を示す。図１において、レーザスキャナ１４で
画像信号により感光ドラム１２上に露光する。なお感光
ドラム１２は矢印方向に回転し、コロナ帯電器１０によ
り感光ドラム１２に一様に帯電を施す。また一様に帯電
された感光ドラムにレーザースキャナ１４により光像露
光して形成した静電潜像は現像器１１のトナーで現像さ
れる。なお、感光ドラム、現像器、クリーニング器１
３、帯電器は枠体に一体に形成されプロセスカートリッ
ジ９を構成している。

【００１２】転写材１は給紙ローラ２及びレジスタロー
ラ３により転写ガイド板４を通りドラム１２面に送り込
まれ、転写帯電器５によりドラム上のトナー画像が転写
される。その後、転写材はドラムから分離され、定着器
６に送られる。定着器６で転写材上のトナーは定着さ
れ、転写材は排紙ローラ７により上部筐体Ｂの一部が構
成する開閉カバー８上のトレイに排出される。一方、感
光ドラム１２上に転写されずに残留したトナーは、クリ
ーニング器１３により回収される。

【００１３】なお、図における１５は前露光ランプ、１
６は開閉カバー８の回転中心であるヒンジ、１７はプロ
セスカートリッジ９を下方に押えるためのバネ、１８は
感光ドラム１２の両端軸１２ａ、１２ａを係合保持する
ための位置決めブロック、１９はプロセスカートリッジ
９の回転どめのための突当てブロックである。

【００１４】上記構成の本発明装置は図２に示す様に、
上部筐体である開閉カバー８と下部筐体Ａとに分割可能
にヒンジ１６で結合され、このヒンジ１６を中心に開閉
カバーは上方へ回動する。この開閉カバーには排紙ロー
ラ７、前露光ランプ１５、プロセスカートリッジ９、カ
ートリッジを受けるガイド９ａ、ばね１７等が配置され
ている。又下部筐体には給紙ローラ２、レジストローラ
３、転写ガイド板４、定着器６、光学系の主要部を構成
するレーザースキャナ１４及び位置決めブロック１８と
突当てブロック１９等が配置されている。なおカートリ
ッジ９はドラム１２の回転軸方向に着脱しても良い。

【００１５】図２の状態ではプロセスカートリッジ９
は、開閉カバー８内でガイド９ａに対して単に載ってい
る状態でバネ１７により下方に押えられ、ストッパ（不
図示）により容易にガイド９ａから外れない状態を保っ
ている。この状態ではバネ１７の力の抗して上方向に力
を加えれば容易に持ち上がる。

【００１６】次にこの開閉カバー８を閉じると（図
１）、感光ドラム１２の両端部のドラムの回転中心軸１
２ａ（図４）が下部本体に配置された位置決めブロック
１８ａの溝部と嵌合する。又プロセスカートリッジ９の
枠体の一部がカートリッジの枠体を位置決め支持する突
当てブロック１９に突当たり、プロセスカートリッジ９
の枠体が回転するのを防止する役割りを果たす結果とな
る。更に位置決めブロック１８ａには転写ガイド板４が
固着されていて、上部筐体を閉じることで感光ドラム１
２と転写ガイド板４の相対位置精度をも自動的に保証し
ている。

【００１７】なお図５はプロセスカートリッジを下部か
ら見た斜視図で、図中１２ｂは本体から駆動を受けるた
めのギアで、感光ドラム１２の端部にドラムと一体に固
設してある。

【００１８】また、図６は上記ドラム１２の駆動機構を
示し、下部筐体Ａに設けた駆動ギアＣが図示の如く上記
ギア１２ｂと歯合することで、下部筐体からの駆動がド
ラム１２に伝達される。

【００１９】次に図７に示す画像形成装置は、光学手段
として下部筐体Ａのスキャナの他に上部筐体に反射ミラ
ー１４ａを有している。

【００２０】この反射ミラー１４ａは、１４ｃのミラー
ホルダに固着され、図１０の示す如く、ミラーホルダ１
４ｃの両端部が開閉カバーの側壁の開口部のフック１４
ｄに係合して保持され、上方から上部筐体に固定した押
圧板バネ１４ｂにて下方に付勢されている。

【００２１】本体側において、１４ｅは図１１に示す如
くミラーホルダ１４ｃの両端部の下面がこの斜面で突当
てられて位置決めされるミラー受台である。１４ｆはレ
ーザスキャナ１４が乗り位置決めされるスキャナ受台で
あり、ドラム軸受台１８ｂとミラー受台とともにガラス
入りポリカーボなどの材質の強化プラスチックで一体形
成されて、互いに寸法精度及び機械強度が保証されるフ
レーム構造である。図９は上部筐体を開いたときの装置
の斜視図を示す。

【００２２】上記構成により開閉カバー８が閉状態のと
き、光源であるレーザスキャナ１４と用紙搬送の要であ
るレジストローラ対３と感光ドラム１２と反射ミラー１
４ａが下部筐体との関係で一体的に高い寸法精度で位置
決めすることが可能になるだけでなく、一体フレームで
機械的強度を十分に上げることにより振動を極めて少な
くすることが可能になる。

【００２３】なお、図７において矢印Ｃはプロセスカー
トリッジの装填方向を示す。そして図８は上部筐体を閉
じて画像を形成しているときの状態の装置断面図、第１
０反射ミラー１４ａがミラー受台１４ｅにより位置決め
される直前の状態で、図１１は位置決めされた状態の部
分側面図を示す。

【００２４】以上説明した実施例によれば、下部筐体に
設けた位置決め部材と感光体の回転中心軸とを嵌合する
ことでプロセスカートリッジとの位置精度の必要な光学
系の主要部と正確な位置決めが可能となった。更に、転
写ガイド板、転写帯電器等の位置決めを同時に自動的に
位置決め可能となるが、必要に応じて設けても良い。ま
た、上部筐体には光学系の主要部を設けていないので、
筐体同しの回転支持のための構造も簡単な物でよく、ユ
ーザーにとって軽く且つ操作性の良い画像形成装置が提
供できた。

【００２５】そして、図７に示す反射ミラーを有する装
置であっても、開閉カバーを極力簡略化し、寸法精度を
高めることなく開閉カバーに組込まれたプロセスカート
リッジと反射ミラーを閉状態にした際、下部筐体側に正
しく位置決めされる。また、光源であるレーザスキャナ
及び反射ミラーと、レジストローラ対とプロセスカート
リッジの感光ドラム等の像形成手段が下部筐体側で実質
的に一体に結合されるので、高い精度で位置決めされる
ことになり画像品質が極めて良好に維持できる効果があ
る。

【００２６】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、上
部筐体にプロセスカートリッジを装着した状態で、前記
上部筐体を閉じることによって、下部筐体に設けられた
凹部に前記プロセスカートリッジの有する回転中心軸を
落とし込んで嵌合させて、前記プロセスカートリッジの
位置決めを行うことができる。そこで本発明によれば、
プロセスカートリッジの位置決め精度の向上及びプロセ
スカートリッジを装置本体に装着する際の装着操作性を
向上させることができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す装置断面図である。

【図２】図１で示した装置の開閉カバーを開いた状態の
断面図である。

【図３】位置決め手段の部分側面図である。

【図４】図３で示した位置決め手段の平面図である。

【図５】プロセスカートリッジを下から見た斜視図であ
る。

【図６】駆動機構の斜視図である。

【図７】反射ミラーを有した装置の断面図である。

【図８】反射ミラーを有した装置の断面図である。

【図９】図７で示した装置の上部筐体を開いた時の斜視
図である。

【図１０】反射ミラーの位置決め状態を示す部分側面図
である。

【図１１】反射ミラーの位置決め状態を示す部分側面図
である。

【符号の説明】

Ａ 下部筐体 Ｂ 上部筐体 １ 転写材 ５ 転写帯電器 ６ 定着器 ８ 開閉カバー ９ プロセスカートリッジ ９ａ プロセスカートリッジのガイド １０ コロナ帯電器 １１ 現像器 １２ 感光ドラム １２ａ 回転中心軸 １３ クリーニング器 １４ａ 反射ミラー １４ｅ ミラー受台 １７ バネ １８ａ・１８ｂ 位置決めブロック １９ 突当てブロック

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八木 正 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 安達 信和 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 早川 保芳 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 世取山 武 東京都大田区下丸子３丁目30番２号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−88461（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−154255（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−13526（ＪＰ，Ｕ)

Claims (10)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】転写材に画像を形成するための画像形成装
   置において、 ａ）感光ドラムと、 前記感光ドラムに作用する像形成手段と、 前記感光ドラムと前記像形成手段とを一体に支持する枠
   体と、 前記感光ドラムの長手方向側端から突出した回転中心軸
   と、 を有するプロセスカートリッジと、 ｂ、前記プロセスカートリッジを位置決めするために、
   前記プロセスカートリッジの有する前記回転中心軸を嵌
   合するための上方に開いた凹部を有する下部筐体と、 ｃ、前記プロセスカートリッジを着脱するために、前記
   下部筐体に対して開閉可能で、また、前記プロセスカー
   トリッジを装着するための装着部を有する上部筐体と、 を有し、 前記装着部に前記プロセスカートリッジを装着した状態
   で、前記上部筐体を閉じることによって、前記下部筐体
   に設けられた前記凹部に前記プロセスカートリッジの有
   する回転中心軸を落とし込んで嵌合させて、前記プロセ
   スカートリッジの位置決めを行うことを特徴とする画像
   形成装置。
2. 【請求項２】更に、前記下部筐体は前記プロセスカート
   リッジが回転するのを防止するために、前記プロセスカ
   ートリッジの枠体の移動を規制する突き当てブロックを
   有することを特徴とする請求項１に記載の画像形成装
   置。
3. 【請求項３】更に、前記カバーは前記プロセスカートリ
   ッジを下方へ付勢するためのバネを有することを特徴と
   する請求項１に記載の画像形成装置。
4. 【請求項４】更に、前記下部筐体は駆動ギアを有し、前
   記駆動ギアは前記感光体ドラムの端部に設けられたギア
   と噛合することで、前記下部筐体からの駆動力を前記感
   光ドラムに伝達することを特徴とする請求項１に記載の
   画像形成装置。
5. 【請求項５】更に、前記下部筐体には、前記凹部が設け
   られている位置決めブロックに対して、前記転写材を前
   記感光ドラムへガイドする転写ガイドが固定されている
   ことを特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
6. 【請求項６】更に、前記下部筐体には、前記プロセスカ
   ートリッジの有する前記感光ドラムに画像信号に応じた
   露光を行うための露光手段が設けられていることを特徴
   とする請求項１に記載の画像形成装置。
7. 【請求項７】下部筐体と、前記下部筐体に対して開閉可
   能な上部筐体とを有する画像形成装置に着脱可能なプロ
   セスカートリッジをにおいて、 感光ドラムと、 前記感光ドラムに作用する像形成手段と、 前記感光ドラムと前記像形成手段とを一体に支持する枠
   体と、 プロセスカートリッジを画像形成装置に装着する際に、
   プロセスカートリッジの画像形成装置に対する位置決め
   を行うために、前記下部筐体に設けられた上方に開いた
   凹部と嵌合する、前記感光ドラムの長手方向側端から突
   出した回転中心軸と、 を有して、 前記上部筐体に設けられた装着部に装着された状態で、
   前記上部筐体が閉じられることによって、前記下部筐体
   に設けられた前記凹部に前記回転中心軸を落とし込んで
   嵌合させて装置本体に対する位置決めを行うことを特徴
   とするプロセスカートリッジ。
8. 【請求項８】前記像形成手段は、前記感光ドラムを帯電
   するための帯電手段であることを特徴とする請求項７に
   記載のプロセスカートリッジ。
9. 【請求項９】前記像形成手段は、前記感光ドラムに残留
   したトナーを前記感光ドラムから回収するクリーニング
   手段であることを特徴とする請求項７に記載のプロセス
   カートリッジ。
10. 【請求項１０】前記像形成手段は、前記感光ドラムに形
    成された静電潜像をトナーを用いて現像する現像手段で
    あることを特徴とする請求項７に記載のプロセスカート
    リッジ。