JP2555212Y2 - ドラムブレーキの軽量ドラム - Google Patents
ドラムブレーキの軽量ドラムInfo
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- JP2555212Y2 JP2555212Y2 JP2249192U JP2249192U JP2555212Y2 JP 2555212 Y2 JP2555212 Y2 JP 2555212Y2 JP 2249192 U JP2249192 U JP 2249192U JP 2249192 U JP2249192 U JP 2249192U JP 2555212 Y2 JP2555212 Y2 JP 2555212Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、自動車等の制動に使
用されるドラムブレーキのドラム、特に軽合金を使用し
た軽量ドラムに関する。
用されるドラムブレーキのドラム、特に軽合金を使用し
た軽量ドラムに関する。
【0002】
【従来の技術】ドラムブレーキのドラムは、一般に鋳鉄
で造られているため、重いという欠点がある。
で造られているため、重いという欠点がある。
【0003】この欠点を除くため、特開昭58−217
833号公報に記載されているように(図5にその構成
を示す)、ドラム本体1をアルミニウム、マグネシウム
等を主とした軽合金で造り、これら軽合金が耐摩耗性に
乏しい欠点を補うため、ブレーキシューが摺動するドラ
ム内周面に耐摩耗性の大きなライナ2を結合することが
考えられている。ドラム本体1は、中心のボス部3にお
いて転がり軸受を介して回転自在に車軸に取付けられ
る。
833号公報に記載されているように(図5にその構成
を示す)、ドラム本体1をアルミニウム、マグネシウム
等を主とした軽合金で造り、これら軽合金が耐摩耗性に
乏しい欠点を補うため、ブレーキシューが摺動するドラ
ム内周面に耐摩耗性の大きなライナ2を結合することが
考えられている。ドラム本体1は、中心のボス部3にお
いて転がり軸受を介して回転自在に車軸に取付けられ
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】アルミニウム、マグネ
シウム等の軽金属は熱伝達率が高いため、これらの軽合
金でドラムを造ると、制動時にブレーキシューとドラム
内周面との摩擦で発生する熱が迅速に車軸側に伝わり、
転がり軸受のグリスを軟化させたり流出させてしまうよ
うな不都合を生じる。
シウム等の軽金属は熱伝達率が高いため、これらの軽合
金でドラムを造ると、制動時にブレーキシューとドラム
内周面との摩擦で発生する熱が迅速に車軸側に伝わり、
転がり軸受のグリスを軟化させたり流出させてしまうよ
うな不都合を生じる。
【0005】
【課題を解決する為の手段】この考案は、軽合金製のド
ラムの内周面を耐摩耗性の大きなライナを結合して補強
すると共に、車輪を取付ける平板部外面及びボス部に断
熱板を結合してドラムから車体側に熱が伝わり難く構成
したものである。
ラムの内周面を耐摩耗性の大きなライナを結合して補強
すると共に、車輪を取付ける平板部外面及びボス部に断
熱板を結合してドラムから車体側に熱が伝わり難く構成
したものである。
【0006】
【作用】ドラムはボス部において転がり軸受を介して車
軸に取付けられるが、平面部外面及びボス部には断熱板
が取付けられるから、ドラム内周面のライナとブレーキ
シューとの摩擦により発生する熱は、断熱板に妨げられ
て車軸へ伝達され難くなる。
軸に取付けられるが、平面部外面及びボス部には断熱板
が取付けられるから、ドラム内周面のライナとブレーキ
シューとの摩擦により発生する熱は、断熱板に妨げられ
て車軸へ伝達され難くなる。
【0007】
【実施例】図1〜図4は本考案の実施例を示し、図1は
ドラムの正面図、図2は図1のA−A断面図、図3は断
熱片の正面図、図4は同側面図である。
ドラムの正面図、図2は図1のA−A断面図、図3は断
熱片の正面図、図4は同側面図である。
【0008】図1、図2においてドラム本体1はアルミ
ニウム合金を加圧鋳造して造られ、加圧鋳造時に内周面
にこれを補強する耐摩耗性の大きなライナ2を鋳包んで
結合する。
ニウム合金を加圧鋳造して造られ、加圧鋳造時に内周面
にこれを補強する耐摩耗性の大きなライナ2を鋳包んで
結合する。
【0009】ライナ2は、アルミナ(Al2 O3 )、炭
化珪素(SiC)、ジルコニア(ZrO2 )、窒化珪素
(Si3 N4 )等のセラミックスの繊維又は粒子、ある
いは金属繊維または粒子、炭素繊維または粒子等の補強
材の一つ又は複数をアルミニウム、アルミニウム合金又
はマグネシウム、マグネシウム合金と複合化して円筒形
に成形したものをドラム本体の加圧鋳造時に内周面に鋳
包み固定したり、上記補強材を繊維状のもの(プリフォ
ーム)で成形した円筒を鋳型に取付けて加圧鋳造時にア
ルミニウム合金の溶湯を補強材円筒中に進入させてライ
ナを形成したりする。アルミニウム合金の代りにアルミ
ニウム、マグネシウム、マグネシウム合金等を使用する
場合も同様である。
化珪素(SiC)、ジルコニア(ZrO2 )、窒化珪素
(Si3 N4 )等のセラミックスの繊維又は粒子、ある
いは金属繊維または粒子、炭素繊維または粒子等の補強
材の一つ又は複数をアルミニウム、アルミニウム合金又
はマグネシウム、マグネシウム合金と複合化して円筒形
に成形したものをドラム本体の加圧鋳造時に内周面に鋳
包み固定したり、上記補強材を繊維状のもの(プリフォ
ーム)で成形した円筒を鋳型に取付けて加圧鋳造時にア
ルミニウム合金の溶湯を補強材円筒中に進入させてライ
ナを形成したりする。アルミニウム合金の代りにアルミ
ニウム、マグネシウム、マグネシウム合金等を使用する
場合も同様である。
【0010】車輪を取付ける平板部4の外面とボス部3
とには、断熱性の高い金属(例えばステンレス鋼)、セ
ラミックス等で形成された、フランジ部5aと円筒部5
bとから成る断熱片5をドラム本体1の加圧鋳造時に鋳
包む。
とには、断熱性の高い金属(例えばステンレス鋼)、セ
ラミックス等で形成された、フランジ部5aと円筒部5
bとから成る断熱片5をドラム本体1の加圧鋳造時に鋳
包む。
【0011】断熱片5は、図3、図4に示すように、フ
ランジ部5aと円筒部5bとを結合した形状に造られ、
フランジ部5aには車輪を結合するために平板部4のね
じ孔6に螺着される取付ボルト(図示せず)を通す孔7
を設け、円筒部5bには、加圧鋳造時にアルミニウム合
金の溶湯を進入させて円筒部5bとボス部3との結合を
強化するための孔8を設ける。
ランジ部5aと円筒部5bとを結合した形状に造られ、
フランジ部5aには車輪を結合するために平板部4のね
じ孔6に螺着される取付ボルト(図示せず)を通す孔7
を設け、円筒部5bには、加圧鋳造時にアルミニウム合
金の溶湯を進入させて円筒部5bとボス部3との結合を
強化するための孔8を設ける。
【0012】上記のように構成されるから、ライナ2、
断熱片5は、図2のようにドラム本体1の加圧鋳造時に
鋳包まれて同体に強固に結合され、制動時にブレーキシ
ューをドラムの内周面に押付けたときにブレーキシュー
はライナ2と摺動して内周面の摩耗を少なくすると共
に、これにより発生する熱がボス部3に伝わり難くな
り、ボス部3から車軸に熱が伝わって軸受のグリスを軟
化させたり、グリスを溶出させるような害を生じない。
断熱片5は、図2のようにドラム本体1の加圧鋳造時に
鋳包まれて同体に強固に結合され、制動時にブレーキシ
ューをドラムの内周面に押付けたときにブレーキシュー
はライナ2と摺動して内周面の摩耗を少なくすると共
に、これにより発生する熱がボス部3に伝わり難くな
り、ボス部3から車軸に熱が伝わって軸受のグリスを軟
化させたり、グリスを溶出させるような害を生じない。
【0013】又、断熱片のフランジ部5aのため、この
熱が車輪に伝わり、車輪を介してボス部が加熱されるこ
とも防止される。フランジ部5aは、平板部4を補強す
る作用もする。
熱が車輪に伝わり、車輪を介してボス部が加熱されるこ
とも防止される。フランジ部5aは、平板部4を補強す
る作用もする。
【0014】
【考案の効果】(1) ドラム本体はアルミニウム合金、マ
グネシウム合金等の軽合金で造るから軽量である。
グネシウム合金等の軽合金で造るから軽量である。
【0015】(2) ブレーキシューと摺動するドラム内周
面には、耐摩耗性の大きなライナをドラム本体の加圧鋳
造時に鋳包むから、内周面の耐摩耗性が強化される。
面には、耐摩耗性の大きなライナをドラム本体の加圧鋳
造時に鋳包むから、内周面の耐摩耗性が強化される。
【0016】(3) ボス部3及び平板部4には断熱片5を
結合して、制動時の発熱が車輪、車軸に伝わって転がり
軸受のグリスを軟化又は溶出させるような害が防げる。
結合して、制動時の発熱が車輪、車軸に伝わって転がり
軸受のグリスを軟化又は溶出させるような害が防げる。
【図1】本考案の実施例を示すドラムの正面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】断熱片の正面図。
【図4】断熱片の側面図。
【図5】従来構造を示す図2と同様の断面図。
1 ドラム本体 2 ライナ 3 ボス部 4 平板部 5 断熱片 5a フランジ部 5b 円筒部 6 ねじ孔 7 孔 8 孔
Claims (1)
- 【請求項1】 軽合金製で、加圧鋳造時に、ブレーキシ
ューと摺動する摺接面に耐摩耗性の大きなライナ(2)
を鋳包むと共に、複数の孔(8)を散在させて設けた円
筒部(5b)とその端部にフランジ部(5a)を形成し
た断熱片(5)を、ボス部(3)及び平板部(4)に鋳
包み結合して成るドラムブレーキの軽量ドラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2249192U JP2555212Y2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | ドラムブレーキの軽量ドラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2249192U JP2555212Y2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | ドラムブレーキの軽量ドラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0575536U JPH0575536U (ja) | 1993-10-15 |
JP2555212Y2 true JP2555212Y2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=12084206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2249192U Expired - Fee Related JP2555212Y2 (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | ドラムブレーキの軽量ドラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2555212Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003120733A (ja) * | 2001-10-15 | 2003-04-23 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車両のブレーキ回転体 |
-
1992
- 1992-03-17 JP JP2249192U patent/JP2555212Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0575536U (ja) | 1993-10-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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