JP2552378B2 - 商品販売データ処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、商品販売データの登録処理を行う電子キャ
ッシュレジスタや電子料金秤等の商品販売データ処理装
置に関する。

［従来の技術］ 例えば従来の対面式電子料金秤は、オペレータが秤部
にて客が購入した商品の計量を行うとともに、その商品
に付された品番をキーボードからキー入力する。そうす
ると、予め品番に対応して設定された単位重量当りの単
価を読出し、その単価と計量値から値段を算出して合計
器に累計する。そして、締めキーにより１取引の終了が
指示される毎に、該取引での販売商品明細データ及び上
記合計器内の合計金額をレシートまたはラベルに印字し
て発行し、その後上記合計器を“0"にクリアするように
なっている。

このような電子料金秤において、商品の販売金額ある
いは合計金額に対する割引方法としては、キーボードに
複数の割引キーを設け、これら割引キーにそれぞれ異な
る割引率をプリセットしておく。そして、商品の登録後
あるいは合計金額の算出後に上記各割引キーのいずれか
１つが入力操作されると、登録商品の販売金額あるいは
合計金額に対して入力キーに設定された割引率で割引演
算を行う方法がある。

また、各商品毎に割引区分情報を記憶させるととも
に、この割引区分情報にそれぞれ対応する割引率を設定
し、商品の登録が行われる毎にその登録商品の割引区分
情報を取出し、対応する割引率を取り出して割引演算す
る方法もある。（実開昭60−135989号公報） ［発明が解決しようとする課題］ しかるに、前者の方法では割引商品の割引率を割引キ
ーの選択如何によって任意に変更できる利点はあるが、
その都度キー操作が必要となり操作性が悪かった。ま
た、割引キーの数によって選択可能な割引率が限られて
おり、他の割引率を使用したい場合には割引キーに対応
する割引率の設定内容を変更しなければならず煩雑であ
った。

一方、後者の方法では割引商品の登録操作により自動
的に割引処理されるので操作性は良好であるが、割引商
品の割引率は設定データによって固定されてしまい、時
間の経過に応じて任意に割引率を変更するような運用は
困難であった。

そこで本発明は、通常の商品登録操作を行うことによ
りその登録商品の販売金額に対して自動的に時間の経過
に応じて任意に割引率を変更しながら割引処理でき、操
作が煩雑になることなく割引サービスの運用拡大をはか
り得る商品販売データ処理装置を提供しようとするもの
である。

［課題を解決するための手段］ 本発明の商品販売データ処理装置は、日付および時刻
を計時する計時部と、１日の各時間帯別にそれぞれ割引
率を設定記憶する時間帯別割引率テーブル、各日付別に
それぞれ割引率を設定記憶する日付別割引率テーブルお
よび各曜日別にそれぞれ割引率を設定記憶する曜日別割
引率テーブルのうち少なくとも２種類の割引率テーブル
とを設けるとともに、各商品を分類する品番に対応して
予め単価データを記憶する品番ファイルに、各割引率テ
ーブルを識別するテーブル情報を品番別に記憶するテー
ブル情報エリアを設け、品番入力手段により販売商品の
品番が入力されると、品番ファイルを参照して入力品番
に対応する単価データを読出すとともに該入力品番に対
応するテーブル情報エリアにテーブル情報が設定されて
いるか否かを判断し、テーブル情報が設定されていない
場合には読出した単価データで商品販売データを売上登
録処理し、テーブル情報が設定されている場合にはその
テーブル情報で識別される割引率テーブルから計時部で
計時している現日時に対応する割引率データを取得し、
この割引率データで読出した単価データに基づく商品販
売データを割引演算した後、売上登録処理するようにし
たものである。

［作用］ このような手段を講じたことにより、販売登録された
商品の販売金額が、その時点の時間帯あるいは日付ある
いは曜日に対して予め設定された任意の割引率で自動的
に割引処理される。

［実施例］ 以下、本発明を電子料金秤に適用した一実施例につい
て図面を参照しながら説明する。

第２図は電子料金秤のブロック構成図であって、制御
部本体としてのCPU（中央処理装置）１は予め設定され
たプログラムにしたがって動作し、バスライン２を介し
て記憶部およびコントローラ部を制御する。ここで記憶
部としては、プログラムデータやキャラクタジェネレー
タデータ等が格納されたROM3、商品販売データを累積登
録するためのメモリ等を備えたRAM4および各商品の品
番，品名，単価等がプリセットされた品番ファイル５が
設けられている。

なお、上記品番ファイル５には、第３図に示すよう
に、各商品の品番に対応してその商品が定額商品である
か計り売り商品であるかを示す定額フラグ（「１」＝定
額商品、「０」＝計り売り商品）の設定領域R1と、割引
対象外商品のとき「00」、時間帯に応じて割引率が変化
する割引対象商品のとき「01」、日付に応じて割引率が
変化する割引対象商品のとき「10」、曜日に応じて割引
率が変化する割引対象商品のとき「11」となる割引フラ
グの設定領域R2とが設けられている。

一方、コントローラ部としては、キーボード６からの
キー信号を入力処理するキーボードコントローラ７、表
示器８を駆動制御して品名，値段などを表示させる表示
器コントローラ９、およびレシート等に印字を行うプリ
ンタ10のプリンタコントローラ11が設けられている。

また、上記CPU1は割込みによって計時部としての時計
回路12から現在の日付，曜日および時刻のデータを取り
込むとともに、商品の計量を行う秤部13の重量信号をデ
ィジタルなカウント値に変換するA/D（アナログ／ディ
ジタル）変換器14からカウントデータを所定のタイミン
グで取り込むものとなっている。

上記キーボード６には、第４図に示すように、数値デ
ータを入力するための置数キー61、数値データが品番で
あることを指示する品番キー62、小計額を算出するため
の小計キー63、合計金額を算出するための現計キー64、
置数クリア，エラー解除などに使用するクリアキー65、
乗数を入力するための乗算キー66、直前取消等に使用す
る取消キー67などの各種キーが配設されている。ここで
現計キー64は１取引の終了を指示するための締めキーと
して機能する。

前記RAM4には、第１図に示す如く、置数キー61により
キー入力された数値データを記憶する置数バッファ41、
一人の客に販売した商品の合計金額を記憶する合計器メ
モリ42、A/D変換器14から取り込んだカウントデータに
対応する重量値を記憶する重量メモリ43、通常は乗数
「１」を記憶し、乗算キー66による乗数入力があったな
らばその乗数を一時記憶する乗数メモリ44、各販売商品
の販売データを商品別あるいは部門別等に累積登録して
売上げ集計を行う売上登録用メモリ45等、通常の登録業
務で使用される各種メモリの他に、割引フラグ「01」に
対応し、１日の時間帯別に割引率が任意に設定される時
間帯別テーブル46、割引フラグ「10」に対応し、１か月
の、付別に割引率が任意に設定される日付別テーブル4
7、割引フラグ「11」に対応し、１週間の曜日別に割引
率が任意に設定される曜日別テーブル48の各割引率設定
テーブルが設けられている。

しかして、前記CPU1は、登録モードにおいてキーボー
ド６から商品の品番が入力されると、第５図に示す処理
を実行するようにプログラム制御されている。すなわち
品番キー62のキー入力により品番の入力が指示される
と、置数バッファ41内の数値データを品番と認識して品
番ファイル５の検索を行う。そして、同ファイル５に該
当する品番がプリセットされていたならばそれに対応す
る品名，単価，定額フラグ，割引フラグ等の品番データ
を読み出す。そして、先ず定額フラグを調べて該当商品
が定額商品か計り売り商品かを判断する。ここで、定額
商品の場合には単価に乗数メモリ43内の乗数を乗じて値
段を算出し、計り売り商品の場合には単価に乗数メモリ
44内の重量値を乗じて値段を算出する。

次に割引フラグを調べる。ここで、割引フラグが「0
1」の場合にはその割引フラグに対応する割引率設定テ
ーブルすなわち時間帯別テーブル46から、前記時計回路
12より読出した現在時刻の時間帯に該当する割引率を取
出し、その割引率で上記値段に対する割引処理を実行す
る。これに対し、割引フラグが「10」の場合にはその割
引フラグに対応する割引率設定テーブルすなわち日付別
テーブル47から、前記時計回路12より読出した本日の日
付に該当する割引率を取出し、その割引率で上記値段に
対する割引処理を実行する。また、割引フラグが「11」
の場合にはその割引フラグに対応する割引率設定テーブ
ルすなわち曜日別テーブル48から、前記時計回路12より
読出した本日の曜日に該当する割引率を取出し、その割
引率で上記値段に対する割引処理を実行する。なお、割
引フラグが「00」の場合には割引対象商品でないので、
いずれの割引処理も行わない。

その後、割引対象商品の場合には割引処理後の値段
を、割引対象外商品の場合には通常の値段を売上登録用
メモリ45に登録処理するとともに合計器メモリ42に加算
する。また、品名および値段等を表示器８に表示させる
とともに、プリンタ10を駆動してレシート等に印字出力
して、この処理を終了する。

なお、キー入力された品番が品番ファイル５に未設定
の場合には、キー入力をエラーとする。

このように構成された本実施例においては、店側は予
め各割引率設定テーブル46〜48に対して任意に割引率の
設定を行う。すなわち割引フラグ「01」に対応する時間
帯別テーブル46には０時00分から１時間単位で23時59分
まで自由に割引率を設定する。割引フラグ「10」に対応
する日付別テーブル47には１日から１日単位で31日まで
自由に割引率を設定する。割引フラグ「11」に対応する
曜日別テーブル48には日曜日から曜日単位で土曜日まで
自由に割引率を設定する。

一方、品番ファイル５の設定領域R2に対しても予め割
引フラグの設定を行う。すなわち、割引対象外商品の場
合にはその商品の品番に対応して割引フラグ「00」を設
定する。１日の時刻の経過に応じて割引率を変化させる
ような販売方法をとる割引対象商品の場合にはその商品
の品番に対応して割引フラグ「01」を設定する。１か月
間の日付の経過に応じて割引率を変化させるような販売
方法をとる割引対象商品の場合にはその商品の品番に対
応して割引フラグ「10」を設定する。１週間の曜日によ
って割引率を変化させるような販売方法をとる割引対象
商品の場合にはその商品の品番に対応して割引フラグ
「11」を設定する。

こうすることにより、登録モードにおいてキーボード
６を用いて販売商品の品番をキー入力すると、その入力
品番に対応する品番データ（品名，単価，定額フラグ，
割引フラグ等）が品番ファイル５から読出される。ここ
で、当該商品が定額商品（定額フラグ＝１）の場合には
品番データ中の単価に乗数メモリ44内の乗数が乗算され
て値段が算出される。なお、乗数メモリ44内の乗数は、
品番入力に先立って置数キー61と乗算キー66とにより乗
数入力されていたならばその乗数であり、入力されてい
なければ「１」である。これに対し、当該商品が計り売
り商品（定額フラグ＝０）の場合には品番データ中の単
価に重量メモリ43内の重量値が乗算されて値段が算出さ
れる。なお、重量メモリ43には、A/D変換器14から定期
的に取り込んだカウントデータに対応する重量値、すな
わち秤部13により計量された商品の重量値が常に記憶さ
れている。

次に、品番データ中の割引フラグが判別される。そし
て上記割引フラグが「01」の場合には時間帯別テーブル
46から現在時刻の時間帯に該当する割引率が取出され、
その割引率で上記値段に対する割引処理が実行される。
すなわち、割引フラグが「01」に設定された商品につい
ては販売登録時の時刻により割引率が変化して割引処理
されることになる。

これに対し、上記割引フラグが「10」の場合には日付
別テーブル47から本日の日付に該当する割引率が取出さ
れ、その割引率で上記値段に対する割引処理が実行され
る。すなわち、割引フラグが「10」に設定された商品に
ついては販売登録時の日付により割引率が変化して割引
処理されることになる。

また、上記割引フラグが「11」の場合には曜日別テー
ブル48から本日の曜日に該当する割引率が取出され、そ
の割引率で上記値段に対する割引処理が実行される。す
なわち、割引フラグが「11」に設定された商品について
は販売登録時の曜日により割引率が変化して割引処理さ
れることになる。

なお、上記割引フラグが「00」の場合にはその商品に
対して割引処理が行われない。

このように本実施例によれば、予め各割引率設定テー
ブル46〜48を作成するとともに、品番ファイル５の領域
R2に任意の割引フラグを設定しておくことによって、販
売商品の品番入力を行うだけの簡単な操作で、時間の経
過に応じて異なる割引率でその商品を割引販売できるよ
うになる。従って、割引対象商品の割引率を時間帯別，
日付別あるいは曜日別に変化させて販売する販売方法を
格別なキー操作を行なうことなく実現できるようにな
り、作業能率を低下させることなく販売の促進をはかり
得る。また、商品によって時間帯別に割引率を変化させ
るか、日付別に割引率を変化させるか、曜日別に割引率
を変化させるかを区別できるようになり、様々な販売方
法を容易に実現できる利点がある。

なお、本発明は前記実施例に限定されるものではな
い。例えば、前記実施例では時間帯別，日付別および曜
日別にそれぞれ割引率を変化させる場合を示したが、こ
れらのうち少なくとも２つの機能を持つものであればよ
い。さらに、本発明は電子料金秤に限定されるものでは
なく、電子キャッシュレジスタやこのキャッシュレジス
タを上位のホストコンピュータで集中管理するようにし
たPOS（販売時点情報管理）システムにも適用できるの
は言うまでもないことである。この他、本発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論であ
る。

［発明の効果］ 以上詳述したように、本発明によれば、１日の時間の
経過に応じて割引率が変化する割引販売方式と日付また
は曜日に応じて割引率が変化する割引販売方式とが混在
しても、通常の商品登録操作を行うだけで、その登録商
品が割引対象商品であればその商品に該当する割引販売
方式の登録日時に対応した割引率で登録商品の販売金額
を割引演算することができ、操作が煩雑になることなく
割引サービスの運用拡大をはかり得る商品販売データ処
理装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明を電子料金秤に適用した一実施例を示す図で
あって、第１図はRAMの主要なメモリ構成図、第２図は
電子料金秤のブロック構成図、第３図は品番ファイルの
構成図、第４図はキーボードのキー配置図、第５図はCP
Uの品番入力処理を示す流れ図である。 １…CPU、３…ROM、４…RAM、５…品番ファイル、６…
キーボード、12…時計回路、46…時間帯別テーブル、47
…日付別テーブル、48…曜日別テーブル。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】各商品を分類する品番に対応して予め単価
   データを記憶する品番ファイルを設け、品番入力手段に
   より販売商品の品番が入力されると、前記品番ファイル
   を参照して入力品番に対応する単価データを読出し、こ
   の単価データに基づいて商品販売データを売上登録処理
   する商品販売データ処理装置において、 日付および時刻を計時する計時部と、１日の各時間帯別
   にそれぞれ割引率を設定記憶する時間帯別割引率テーブ
   ル、各日付別にそれぞれ割引率を設定記憶する日付別割
   引率テーブルおよび各曜日別にそれぞれ割引率を設定記
   憶する曜日別割引率テーブルのうち少なくとも２種類の
   割引率テーブルとを設けるとともに、前記品番ファイル
   に前記各割引率テーブルを識別するテーブル情報を品番
   別に記憶するテーブル情報エリアを設け、前記品番入力
   手段により販売商品の品番が入力されると、前記品番フ
   ァイルを参照して入力品番に対応する単価データを読出
   すとともに該入力品番に対応するテーブル情報エリアに
   テーブル情報が設定されているか否かを判断し、テーブ
   ル情報が設定されていない場合には読出した単価データ
   で商品販売データを売上登録処理し、テーブル情報が設
   定されている場合にはそのテーブル情報で識別される割
   引率テーブルから前記計時部で計時している現日時に対
   応する割引率データを取得し、この割引率データで読出
   した単価データに基づく商品販売データを割引演算した
   後、売上登録処理することを特徴とする商品販売データ
   処理装置。