JP2552178B2 - 鋼管溶接部の超音波探傷方法 - Google Patents

鋼管溶接部の超音波探傷方法

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JP2552178B2 JP63219835A JP21983588A JP2552178B2 JP 2552178 B2 JP2552178 B2 JP 2552178B2 JP 63219835 A JP63219835 A JP 63219835A JP 21983588 A JP21983588 A JP 21983588A JP 2552178 B2 JP2552178 B2 JP 2552178B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋼管の溶接部の超音波探傷方法およびその
装置に関する。
〔従来の技術〕
第2図は、一般に使用されている超音波フェイズドア
レイ装置の構成例を示すものであり、その構成及び動作
は、例えば特開昭57−147053に開示されている。
第2図において、まず、Nチャンネルの幅の狭い短冊
形の振動子11,12,……,1Nで構成されるアレイ形プロー
ブ1は、各振動子11,12,……,1Nに夫々付随したNチャ
ンネルの超音波送信器21,22,……,2Nを含む超音波送信
器群2と、Nチャンネルの超音波受信器31,32,……,3N
を含む超音波受信器群3とに結合されている。
また、上記超音波送信器群2には各超音波送信器21,2
2,……,2Nから超音波送信パルスを発生せしめるための
外部トリガー信号を送信制御器4から入力可能としてお
り、送信制御器4には超音波を送信するために使われる
超音波送信器のチャンネルとそれら各々に与える外部ト
リガー信号の遅延時間設定値がコンピュータ5によりあ
らかじめプログラム設定される。これにより超音波の送
信方向および超音波の集束距離に応じて設定された遅延
時間に従って、プログラム設定された各振動子から超音
波を所定の繰り返し周期に放射し得る。
一方、受信動作はまず、アレイ形プローブ1と超音波
受信器群3とにより超音波を受信する。この受信された
信号は超音波受信器31,32,……,3NでN個の受信々号と
なり、さらに各受信々号は増幅後、A/D変換器7におい
て、受信制御器6からの信号によりデジタル変換開始時
間をずらしながらデジタル化され、加算器8に入力され
る。加算器8では、受信制御器6からの信号により加算
されるチャンネルが選択され、選択されたチャンネルの
信号を加算し、表示装置9に結果が表示され受信動作が
完了する。ここで、受信制御器6には、A/D変換器7に
おけるデジタル変換開始を決定する遅延時間設定値と加
算器8において選択されるチャンネルがコンピュータ5
によりあらかじめプログラム設定される。また、この遅
延時間は超音波の受信方向および集束距離に応じてコン
ピュータ5で計算される。
つまり、超音波フェイズドアレイ装置は、遅延時間設
定により任意の方向に超音波ビームを偏向でき、任意の
位置に超音波ビームを集束できる。また、プローブを走
査せずに(機械的に移動させずに)超音波ビームの走査
ができる。このような走査法を一般に電子走査法という
が、この電子走査法には、第3図(a)のように超音波
送受信用の複数個の振動子ブロックを順次切り換えなが
ら超音波ビームを実線,破線,……,一点鎖線というよ
うに直線上に走査させるリニア走査法と、第3図(b)
のように複数個の振動子ブロックによる超音波送受信方
向を順次変更しながら超音波ビームを実線,破線,…
…,一点鎖線というように扇形上に走査させるセクタ走
査法とがある。
以下、リニア走査法やセクタ走査法を用いた方法の説
明が出てくるが、超音波ビームの伝播の様子は、実際は
第3図(a)(b)の実線,点線,一点鎖線のように幅
をもって表現すべきであるが、多数のビームが出て重な
り合うとわかりにくくなるので、今後出てくる図は全
て、第4図(a)(b)の実線,点線,一点鎖線のよう
にビームの中心の軌跡を表す線によって表現することと
する。
鋼管の探傷に超音波フェイズドアレイ装置を適用する
場合リニア走査法で探傷することが一般的であり、その
一例が特開昭61−18860に開示されており、それでは、
屈折角θr従って入射角θiが全て同じになるように、
偏向角αを換えることが考えられている。偏向角αは振
動子群に与える超音波送信パルスの遅延時間設定により
変えることができ、そしてθを同じにするα(i=
1,2,……)は鋼管とプローブの幾何学的条件(即ち、例
えば鋼管の中心Oを原点とするX−Y座標系におけるア
レイ形プローブ1の中心位置とその超音波送受信面の傾
き、前記振動子群の振動子の個数とその間隔、鋼管11の
外径R)により求めることができ、フェイズドアレイで
はこのαを任意に設定できるので、屈折角θrが全て
同じになるということである。
しかしながら実際の鋼管の場合、鋼管の横断面即ち超
音波ビームの伝播経路が含まれる面の形状は必ずしも真
円ではなく実際の探傷ラインで自動探傷を行う場合、搬
送時の鋼管の振動やスパッタ等の鋼管表面上の付着物に
より鋼管表面に対する超音波送受信面の傾きを一定にす
ることは難しい。従ってプローブの傾きが設定からずれ
てしまい超音波ビームは鋼管溶接部の目標の領域を正し
く狙わなくなってしまうことが考えられる。即ち入射角
θが狂い、ひいては、屈折角θが狂うが、スネルの
法則からわかるように、水から鋼に超音波を入射する場
合は、θのわずかな狂いがθを大きく狂わせること
になってしまい、超音波ビームが目標の探傷領域を大き
く外れてしまうことが起こりうる。そこで発明者らは鋼
管断面が非円形であっても、プローブの傾きが設定通り
でなくても、鋼管溶接部の目標の領域を正しく探傷でき
るようにしようとする方法を特願昭61−237722号公報に
開示している。該特願昭61−237722号公報における実施
例を第6図(a)〜(c)および第7図に示す。第6図
(a)はカップリング装置10により接触媒質の水とカッ
プリングされたアレイ形プローブ1を用いて鋼管11の溶
接部12の上部を、1スキップで探傷する様子を示してい
る。また、第6図(b)は第6図(a)の中で超音波ビ
ームが鋼管へ入射する部分の拡大図である。
鋼管11の外径・肉厚、プローブ1の位置・傾き、所望
入射角等の設定条件に基づき、コンピュータ5の指令に
より、第6図(b)の如きセクタ走査で超音波ビーム2
1,……,29を送信する。その際のセクタ走査は目標の探
傷領域に到達するように設定された所望入射角を中心に
広範囲に渡る多数の超音波ビームが送受信できるように
する。超音波ビーム21,……,29は鋼管11に入射するとス
ネルの法則に基づいて屈折して超音波ビーム31,……,39
となるが、その屈折角は鋼管の形状やプローブの傾き等
で変動する。該超音波ビーム31,……,39は鋼管11および
溶接部12の中を伝播し、伝播経路に欠陥があるとそこで
反射して戻ってくる。
受信動作は、前述の第2図の説明の如き方法で行い、
セクタ走査で送信した全超音波ビームの受信を行い、探
傷データを得る。
しかしながらこのようなセクタ走査による探傷を行っ
ただけでは、前述の如く屈折角は鋼管の形状やプローブ
の傾き等で変動するので超音波ビームは設定通り伝播し
ているか不明である。そこで、モニター用受信プローブ
13を溶接部12の近くに配置し、該送信制御器4からの信
号によりタイミングをとりながら超音波受信器14で該超
音波ビーム31,……,39を受信し、アレイ形プローブ1と
モニター用受信プローブ13の幾何学的配置から計算され
たビーム路程により設定されたゲート内の信号について
ピーク検出器15でピーク検出を行いそのデータをコンピ
ュータ5に入力する。コンピュータ5は該送信制御器4
を制御しているためピーク検出器15のデータは該超音波
ビーム31,……,39に対応して入力される。コンピュータ
5では第6図(c)に示すように該ピーク検出器のデー
タの大小判定を行い、最大値を演算し(5−1)、最大
値に対応した超音波ビームをモニター用受信プローブ13
により受信したビーム(以後パイロットビームと称す)
とする(5−2)。さらにコンピュータ5ではアレイ形
プローブ1とモニター用受信プローブ13の位置、セクタ
走査の走査ピッチ、鋼管の外径および肉厚等のデータを
入力し(5−3)、これらのデータにより幾何学的にパ
イロットビームを基準として何番目の超音波ビーム(オ
フセットビームと称す)から何本の超音波ビーム(有効
ビーム本数と称す)が目標の鋼管溶接部12の上部に達す
る超音波ビームかを演算し(5−4)、この演算結果に
一致した超音波ビームによる探傷データを、既に入力さ
れている超音波ビーム31,……,39による探傷データ(5
−6)の中から選択し(5−5)、これを用いて欠陥検
査をする。
第6図(a)の場合では、超音波ビーム37がパイロッ
トビーム、オフセットビームは34で、探傷データとして
選択される超音波ビームは34,35,36で、有効ビーム本数
3となる。
ところが、鋼管溶接部の下部を0.5スキップ(鋼管内
外面で反射させずに、直接超音波ビームを欠陥に当て
る)で探傷する場合は、モニタープローブを鋼管の内側
に配置することが難しい(鋼管は長いので、例えば長い
棒でモニタープローブを支えることになる)ので、鋼管
の外側にモニタープローブを配置するとなると、該特願
昭61−237722号公報に開示した、第7図のような方法が
考えられる。
この方法では、モニター用受信プローブ13を溶接部12
をはさんでアレイ形プローブ1と反対側に配置し、それ
により超音波ビームの方向を監視し、その結果に基づい
て目標の鋼管溶接部の下部に到達する超音波ビームを判
定し、そのビームによる探傷データを用いて欠陥検査を
するものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
鋼管溶接部上部の探傷である第6図(a)の場合ある
いは鋼管溶接部下部の探傷でも1.5スキップで行う第8
図のような場合は、溶接部12に達する前の超音波をモニ
ター用受信プローブ13でモニターするので問題ないが、
鋼管溶接部下部を0.5スキップで探傷する第7図のよう
な場合は、溶接部12を通過した後の超音波をモニター用
受信プローブ13で受信することになり、特にUO鋼管のよ
うに溶接部が盛り上がっているものに対しては正確にモ
ニターできないことも起こりうる。第7図の場合では、
モニター用受信プローブ13で47の超音波ビームが最大と
なり、44〜46の超音波ビームによる探傷結果を用いて検
査すればよいが、例えば第9図のように溶接部下部で45
の超音波ビームが矢印のように反射して、47の超音波ビ
ームよりモニター用受信プローブ13で強く受信したため
に、42〜44の超音波ビームによる探傷結果で検査してし
まい、目標の溶接部下部が正しく探傷できないというこ
とも起こりうる。
そこで本発明では、鋼管溶接部下部を0.5スキップで
探傷する場合でも、目標の領域を正しく探傷できるよう
にしようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、第1図を参照して説明すると、超音波フェ
イズドアレイ装置を用いて鋼管溶接部下部を斜角探傷す
る方法において、前記フェイズドアレイ装置により多数
の超音波ビームを全探傷範囲に対して送受信し、該全探
傷範囲を複数の各探傷範囲に分割して得られるその各探
傷範囲(a,b,・・・・)に到達するように設定した超音
波ビームとその周辺の超音波ビームに対し、前記設定し
た超音波ビームの伝播経路に基づくゲートをかけてピー
クエコー高さを求め、該ピークエコー高さのうちの最大
エコー高さを算出し、該最大エコー高さを前記設定した
超音波ビーム(62,63・・・)、が探傷する探傷範囲
(a,b,・・・・)の探傷結果とすることを特徴とするも
のである。
〔作用〕
本発明では各探傷範囲a,b,・・・に到達するように設
定した超音波ビーム(aに対しては62,bに対しては63,
・・・)とその周辺の超音波ビーム(62に対しては61と
63,63に対しては62と64,・・・)に対し、前記設定した
超音波ビーム62,63,・・・の伝播経路に基づくゲートを
かけてピークエコー高さを求め、これらのピークエコー
高さ(61〜63、62〜64,・・・の各ピークエコー高さ)
のうちの最大エコー高さを算出し、該最大エコー高さを
前記設定した超音波ビーム62,63,・・・が探傷する探傷
範囲a,b,・・・の探傷結果とするので、鋼管溶接部下部
を0.5スキップで探傷する場合に鋼管の探傷断面の非円
形性およびプローブの傾きの変化により超音波ビームの
伝播方向に変動があっても、目標の探傷領域を確実に検
査できる。
例えば超音波ビームの伝播方向がずれて、62は61の、
63は62の、・・・位置に来た場合またはこれとは逆に61
が62の、62が63の、・・・位置に来た場合、62のエコー
を探傷範囲aの、63のエコーを探傷範囲bの、・・・探
傷結果とするならこの探傷結果はエラーとなるが、本発
明のように61〜63,62〜64,・・・・のエコーのうちの最
大のものを探傷範囲a,b,・・・の探傷結果とするなら、
超音波ビーム63または61が62に、64または62が63に、・
・・代って探傷範囲a,b,・・・を探傷することになるの
で(61〜63,62〜64,・・・・のゲートはa,b,・・・の探
傷であるよう、62,63,・・・の伝播経路に基づいて決め
てある)、探傷結果は正しいものになる。
〔実施例〕
以下、具体的実施例について図面を参照して詳細に説
明する。
第1図は前述の第2図に示す超音波フェイズドアレイ
装置を用いて行った本発明の一実施例を示す模式図であ
り、カップリング装置10により接触媒質の水とカップリ
ングされたアレイ形プローブ1を用いて鋼管11の溶接部
12の下部を、探傷する様子を示している。
鋼管11の外径・肉厚、プローブ1の位置・傾き、所望
入射角等の設定条件に基づき、コンピュータ5の指令に
より、セクタ走査で超音波ビームを送信する。その際の
セクタ走査は目標の探傷領域に到達するように設定され
た所望入射角を中心に広範囲に渡る多数の超音波ビーム
が送受信できるようにする。該超音波ビームは第6図
(b)と同様に鋼管11に入射するとスネルの法則に基づ
いて屈折して超音波ビーム61,……,69となるが、その屈
折角は鋼管の形状やプローブの傾き等で変動する。該超
音波ビーム61,……,69は鋼管11および溶接部12の中を伝
播し、伝播経路に欠陥があるとそこで反転して戻ってく
る。
本発明では溶接部下部の全探傷範囲を複数の探傷範囲
に区分するが、その区分された個々の各探傷範囲を第1
図ではa,b,・・・gとしており、そしてビーム62,63,・
・・68は探傷範囲a,b,・・・gを探傷する超音波ビーム
としている。
受信動作は、前述の第2図の説明の如き方法で行い、
セクタ走査で送信した全超音波ビームの受信を行い、探
傷データを得る。
このようなセクタ走査による探傷を行っただけでは、
前述の如く屈折角は鋼管の形状やプローブの傾き等で変
動するので超音波ビームは設定通り伝播しているか不明
であるが、0.5スキップでの探傷の場合、超音波ビーム
は、鋼管内側で反射することもなく、直接欠陥に当たる
わけであるから、鋼管の形状やプローブの傾き等による
変動が増長されることはないので、該変動による影響は
小さいものと考えられる。つまり、鋼管の内外面で反射
させる1.0,1.5,2.0スキップ等の探傷に比べ、0.5スキッ
プの超音波ビームは、目標の探傷範囲から少しは外れる
ことがあるが、大きく外れることはないと考えられる。
このことを図で表したのが第10図であり、(a)0.5
スキップと、(b)1.0スキップの比較を示す。第10図
(b)の1.0スキップでは、設定通りの超音波ビーム73
に対し、アレイ形プローブ1が+0.5傾いた場合の超音
波ビーム74は大きく離れてしまうが、第10図(a)の0.
5スキップでは、設定通りの超音波ビーム71に対し、同
じくアレイ形プレーブ1が+0.5゜傾いた場合に、超音
波ビーム72はそれほど離れないのがわかる。
そこで、超音波ビーム61,63,……,69による全探傷範
囲をいくつかの範囲に分け、各探傷範囲毎にゲートを設
け、各探傷範囲に到達するように設定した超音波ビーム
とその周辺の超音波ビームの中から、コンピュータ5に
おいて、各ゲート内の最大エコー高さを算出し、そのエ
コー高さをもとに各探傷範囲の検査を行うものとする。
即ち、0.5スキップの探傷では、超音波ビームが目標の
探傷範囲から少し外れることがあるが、それは常に最大
エコーを監視することでカバーするわけである。
第1図において、61,62,63の超音波ビームによる探傷
データを、全て62の超音波ビームの設定伝播経路に基づ
きゲートをかけてピークエコー高さを求め、それらの3
つのうちの最大エコー高さを算出し、その結果を62のビ
ームが探傷する範囲の探傷結果とする。同様に62,63,64
のビームにより63のビームが探傷する範囲の探傷結果を
求めるというようにして、最後に67,68,69のビームによ
り68のビームが探傷する範囲の探傷結果を求めるという
使い方が一例として考えられる。
また、もっと多数の振動子を有するアレイ形プローブ
を用いて、前述の屈折角を全て同じにするリニア走査を
行い、各リニア走査点でセクタ走査を行い、各セクタ走
査における最大エコーで探傷する方法でもよい。
こゝで更に説明を加えると、前述の各探傷範囲毎にゲ
ートを設けるとは、探傷範囲a,b,・・・・毎に、超音波
ビーム62,63,・・・・の伝播経路に基づくゲートを設け
ることである。即ち、探傷範囲aについては、超音波ビ
ーム62がその伝播経路を往復するに要する時間の前後
(該ビームが送出されその反射波が戻ってくる時点の前
後)所定時間だけその受信信号を通し、該期間外では受
信信号を通さない手段(これを「ゲート」という)を設
ける。探傷範囲b,c,・・・についてもこれに準ずる。ま
た、各探傷範囲に到達するように設定した超音波ビーム
とは、偏向角等を適当に設定して探傷範囲a,b,・・・に
到達するうにした超音波ビーム62,63,・・・をいう。
探傷範囲aについては、超音波ビーム61,62,63に対し
て、超音波ビーム62の伝播経路に基づくゲートをかけて
受信信号を取出せば、偏向が予定通りなら超音波ビーム
61〜63は第1図に示す通りで、従って超音波ビーム61,6
3の伝播経路は62のそれより長くまたは短くてそのエコ
ーはゲートで全部または一部遮断されて(ゲート及びビ
ームは幅がある)弱いものになり、これに対し超音波ビ
ーム62のエコーはゲートを通過して最大になる。偏向が
予定通りでなく、超音波ビーム61が更に左方にずれ、62
が61の、そして63が62の位置にくると、超音波ビーム6,
62のエコーはゲートで一部または全部が遮断され、超音
波ビーム62のエコーがゲートを通過して最大になる。逆
に、超音波ビーム61が62の、62が63の位置にずれると超
音波ビーム62,63のエコーはゲートで一部または全部が
遮断されて弱いものになり、超音波ビーム61のエコーが
ゲートを通過して最大になる。従って探傷範囲aについ
ては超音波ビーム62とその周辺の超音波ビーム61,63の
エコーを、探傷範囲aのゲートをかけて取出し、その最
大エコーを採用すれば、偏向が予定通りであっても、な
くても、正しい探傷結果を得ることができる。探傷範囲
b,c,・・・についても同様である。
次に探傷結果の例を示す。
外径76cm(30インチ)、肉厚17.5mmのUO鋼管の溶接部
にノッチ状の人工欠陥を施したサンプルに対して、本発
明による方法と従来法とで繰り返し探傷を行い比較し
た。
アレイ形プローブは、周波数4MHz、エレメントピッチ
0.8mm、駆動チャンネル数24チャンネルのものを用い、
セクタ走査の真中のビームが偏向角O゜で屈折角53゜と
なるようにプローブを傾け(ケース)、更にこの状態
からプローブを0.5゜〜1゜左,右に傾け(ケース
)人為的に変動を設けて測定した。これらの測定結果
(探傷波形)の一例を第11図に示す。(a)が本発明の
方法によるもの、(b)が通常法によるものである。図
の縦軸は欠陥エコーの高さを、横軸は時間を表してい
る。(a),(b)とも3つずつあるグラフは上記のケ
ース〜に対応する。(a)の本発明による方法では
いずれの場合も同様の測定結果が得られ、(b)の通常
法と比較して再現性が非常に良くなっていることがわか
る。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、0.5スキップで鋼管
溶接部を探傷する場合、鋼管探傷断面の非円形性および
プローブの傾きの変化による超音波ビームの伝播方向の
変動があっても、目標の探傷領域を確実に検査でき、検
査の信頼性・再現性が大幅に向上する。
またモニター用受信プローブは不要であるから、該プ
ローブがパイロットビームを誤検出し、探傷結果を誤ら
せるようなこともない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施状態を示す模式図、 第2図は超音波フェイズドアレイ装置の説明図、 第3図および第4図はリニア走査、セクタ走査の説明
図、 第5図はリニア走査法による鋼管探傷方法の説明図、 第6図(a)〜(c)および第7図〜9図は先願におけ
る一実施例を示す図、 第10図は0.5スキップと1.0スキップでの変動程度の比較
を示す図、 第11図は本発明の実施例における結果の一例を示す図で
ある。 1:アレイ形プローブ、2:超音波送信器群、3:超音波受信
器群、4:送信制御器、5:コンピュータ、6:受信制御器、
7:A/D変換器、8:加算器、9:表示装置、10:カップリング
装置、11:鋼管、12:鋼管溶接部、13:モニター用受信プ
ローブ、14:超音波受信器、15:ピーク検出器、21,22,…
…29:超音波ビーム、31,32,……39:超音波ビーム、41,4
2,……49:超音波ビーム、51,52,……59:超音波ビーム、
61,62,……69:超音波ビーム、71,72,73,74:超音波ビー
ム。
フロントページの続き (72)発明者 藤懸 洋一 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社君津製鐵所内 (72)発明者 堀越 清美 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社君津製鐵所内 (72)発明者 玉木 清英 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝府中工場内 (72)発明者 宇田川 義夫 大阪府東大阪市菱江728番地 日本クラ ウトクレーマー・フェルスター株式会社 大阪事業所内 (56)参考文献 特開 昭60−14166(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波フェイズドアレイ装置を用いて鋼管
    溶接部下部を斜角探傷する方法において、 前記フェイズドアレイ装置により多数の超音波ビームを
    全探傷範囲に対して送受信し、 該全探傷範囲を複数の各探傷範囲に分割して得られるそ
    の各探傷範囲に到達するように設定した超音波ビームと
    その周辺の超音波ビームに対し、前記設定した超音波ビ
    ームの伝播経路に基づくゲートをかけてピークエコー高
    さを求め、 該ピークエコー高さのうちの最大エコー高さを算出し、
    該最大エコー高さを前記設定した超音波ビームが探傷す
    る範囲の探傷結果とすることを特徴とする鋼管溶接部の
    超音波探傷方法。
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