JP2547794B2 - 顔料懸濁物および顔料中間物懸濁物の膜分離技術による分離精製 - Google Patents

顔料懸濁物および顔料中間物懸濁物の膜分離技術による分離精製

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JP2547794B2 JP62253953A JP25395387A JP2547794B2 JP 2547794 B2 JP2547794 B2 JP 2547794B2 JP 62253953 A JP62253953 A JP 62253953A JP 25395387 A JP25395387 A JP 25395387A JP 2547794 B2 JP2547794 B2 JP 2547794B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は顔料懸濁物および顔料中間物懸濁物の膜分離
技術による分離および精製に関する。
顔料懸濁物,特に微粒子の濾過にはしばしば困難な問
題が伴う。このような顔料懸濁物を通常的な濾過装置,
たとえば,真空濾過器,分離器またはフイルタープレス
などを使用して工業的規模で充分に仕上げることは全く
不可能ではないけれども,技術的にはきわめて不満足で
ある。すなわち,長い濾過ならびに洗浄時間を要する。
不純物の洗い出しが不完全なために化学的純度が不充分
な生成物が得られてしまうことが多い。さらには,単離
された色素がその色素微粒子の凝集性のために製品特性
がそこなわれてしまうことが多い。このため,分散特性
および/または彩色特性が不満足なものとなり,その色
素はそのままでは高分子有機材料の着色のためにもはや
直接的に使用し得ない。さらにまた,前記のような従来
常用の濾過装置を微細顔料懸濁物の仕上げのために使用
した場合には,ほとんどの場合において再現性が不満足
である。また,このような常用濾過装置のかわりに膜分
離技術を使用すれば溶剤のロスなしに分離ができる。
液体中の各種物質懸濁物の仕上げのために膜分離技術
を利用することはすでに以前から提案されている。たと
えば,下記の文献に記載がある: “ハルベ・ウンド ラツク(Farbe und Lack)”90,5/1
984,372−37頁; “ヘミー・インジ・テクニーク(Che
m.−Ing.−Tech.)”53(1981),No.4,227−236頁。
これらにより提案されている膜分離法においては,懸
濁している物資を濾液(これはしばしば透過液と呼ばれ
ている)から分離するために膜の形状の半透層が使用さ
れる。この半透膜は,たとえば水のごとき液体は透過さ
せるがその液体中の不要物質は透過させないで保留す
る。
しかして今回本発明によつて,透過液を最初の液体と
は異なる洗浄液体で置換し,この置換の際には未反応の
出発物質,副生成物,無機塩類等の不純物を洗い出すよ
うにすれば,膜分離法を色素懸濁物,特に濾過性の悪い
微細懸濁物ならびに色素中間物の懸濁物の分離及び精製
のためにきわめて好適に使用することができ,そしてこ
れによつて得られた懸濁物は次ぎに直接あるいはさらに
濃縮したのち通常の濾過装置を使用して問題なく濾過分
離できることが見い出された。
したがつて,本発明は液中の顔料懸濁物および顔料中
間物懸濁物を膜分離技術を使用して分離および精製する
方法であつて,少なくとも1つの半透膜を有するミクロ
濾過装置に懸濁物が一様的かつ循環流として供給されそ
して分離された液体が該膜を通じて透過液として分離さ
れる方法において,透過液を最初の液体とは異なる洗浄
液体で漸次置換し,この際この系に供給される洗浄液体
の全量が最初の懸濁物の全容量の1乃至15倍となるよう
に実施し,そしてつぎに得られた懸濁物を常用の濾過装
置または乾燥装置を使用して液体から分離することを特
徴とする方法を提供するものである。
膜としては,その微細孔が分離すべき物質粒子を透過
させずに保留し,初期液体と洗浄液体ならびにその中に
溶解している物質は最小の抵抗で透過させるのに十分な
程度に小さい微細孔質膜が適当である。
膜の細孔サイズは,分離されるべき物質の分子の大き
さおよび構造に応じて適当に決定することができる。こ
の場合,細孔の形状は円筒形,円錐形または不規則形で
ありうる。本発明の方法を実施するために適当な膜は,
たとえば,0.1乃至5ミクロン(μ),好ましくは1乃至
2ミクロンの細孔サイズを有する膜でありうる。
最も適当な膜は,たとえば,200℃までの温度範囲で温
度安定性であり,かつ極端なpH価,たとえば,アルカリ
または酸に対して耐性があり,かつまた有機溶剤中でも
安定である,たとえば,膨潤しない,そして良好な機械
的強度を有している膜である。
適当な膜の例を示せば,テフロンのごとき高分子有機
材料製のものも考慮されるが,より好ましくは無機材
料,たとえば,多孔質セラミツク,焼結金属たとえば
鉄,多孔質グラフアイトおよび酸化ジルコニウムまたは
酸化アルミニウムでコーテイングされた多孔質グラフア
イトである。
膜は種々の形状でありうる。たとえば,板形状または
管形状でありうる。
本発明の方法に使用が考慮される膜は,たとえば,渦
巻流を生起する手段を具備した平面膜装置,平面膜を具
備した連続洗浄系のオバーフロー型膜装置,そして特に
好ましいのは適当な系に組み込んた膜,たとえば,単筒
または多筒フイルターモジユールのような微細孔質膜を
含有する金属またはプラスチツクのハウジング内のチユ
ーブからなるフイルターモジユールである。細孔サイ
ズ,細孔形状およびモジユールの寸法にもよるが,濾過
圧が1乃至10バールで,たとえば,50乃至5000(懸濁
物)/時・m2の通過流量性能が達成可能である。
本発明の方法を実施するために適当な市販の膜装置を
示せば以下のものである: セラバー(CERAVER)社(フランス国)またはノート
ン(NORTON)社(英国)のセラミツク膜,スフエツク
(SFEC)(フランス国)のジルコニウムコーテイングフ
アイト膜,モツト(MOTT)社(米国)の金属膜およびプ
ロラトール(PUROLATOR)社(ドイツ国)のテフロン製
有機膜。
本発明の方法は200℃程度の高温でも実施可能である
が,加圧下20乃至100℃の温度で実施するのが好まし
い。濾過速度は任意に変えることができる。
流れ速度,圧力,温度,膜の選択,特に細孔サイズに
関する選択,などのパラメータは,高い透過率ならびに
優れた分離効率で液体の分離と懸濁物の洗出しとが最適
状態で進行するように選択するのが望ましい。
多筒式フイルターモジユールを使用するのが好まし
い。
透過液に加えられるべき洗浄液体の供給量は,原料懸
濁物の総量(容量)の1乃至15倍でなければならない。
ただし一般に臨界的なものではない。容量で言つて,流
出する投下液量の数倍,等量または何分の1でありう
る。ただし,すべての不純物および副生成物を必要許容
限度まで洗い出すのに十分な量でなければならない。
本発明の方法は鋸歯状洗浄を行うような態様で実施す
ることもできる(すなわち,洗浄液体の量は,鋸歯状の
方法における時期の因子として変化する)。この実施態
様の場合では,たとえば,最初に顔料懸濁物を濃縮し,
ついで洗浄液体でそれを稀釈し,そして次ぎに再びそれ
を濃縮することができる。
好ましくは本発明の方法は,透過液に加えられるべき
洗浄液体の供給量が容量で流出排除される透過液の量に
ほぼ等しく,そして原料懸濁物全容量の1乃至5倍にな
るようにして実施される。
特定の時間間隔で濾過および洗浄の方向とは反対の方
向に膜を通して透過液を脈動的に逆流させるのが有利で
ある。たとえば,1分乃至2時間の周期,1乃至10秒のパル
ス幅で逆流させるのである。これによつてその時に膜に
しみこんでいる物質粒子を洗い落すことができる。
本発明の方法は,液体中に懸濁されている有機または
無機顔料または顔料中間物の懸濁物,特にこれらの合成
においてしばしば生じるような微細懸濁物に対して適用
するのに適している。ここで,液体とは,顔料ならびに
顔料中間物の合成の際に通常使用される有機溶剤または
溶剤混合物と理解されたい。以下にその例を示す: 第一,第二または第三アルコールたとえばメタノー
ル,エタノール,n−ブタノール,n−プロパノール,イソ
プロパノール,sec−ブタノール,tert−ブタノールおよ
び2−メチル−2−ペンタノール;グリコールたとえば
エチルレングリコールまたはジエチレングリコール;グ
リコールエーテルたとえばエチレングリコール−モノ−
または−ジ−メチルエーテルまたはエチレングリコール
−モノ−または−ジ−エチルエーテルまたはジエチレン
グリコール−モノメチル−または−ジメチル−エーテル
またはジエチレングリコール−モノ−または−ジ−エチ
ルエーテル;さらには双極性非プロトン溶剤,たとえ
ば,アセトニトリル,ベンゾニトリル,ジメチルホルム
アミド,N,N−ジメチルアセトアミド,ニトロベンゼンま
たはN−メチルピロリドン;脂肪族または芳香族炭化水
素たとえばベンゼンまたはアルキル,アルコキシまたは
ハロゲンで置換されたベンゼン,たとえば,トルエン,
キシレン,アニソール,クロルベンゼン,ジクロルベン
ゼンまたはトリクロルベンゼン;あるいは芳香族性N−
複素環式化合物たとえばピリジン,ピコリンまたはキノ
リン。そのほかにさらに水も考慮される。
無機顔料としては,たとえば,クロム酸鉛顔料またク
ロム酸鉛硫酸塩顔料などのクロメート顔料,またはモリ
ブデンオレンジが考慮される。有機色素としては,たと
えば,モノアゾ顔料,ジスアゾ顔料,メチン顔料,アゾ
メチン顔料,フタロシアニン顔料,アントラキノン顔
料,ペリノン顔料,ペリレンテトラカルボン酸誘導体顔
料,ジオキサジン顔料,チオインジゴ顔料,イミノイソ
インドリン顔料,イミノイソインドリノン顔料,キノフ
タロン顔料,キナクリドン顔料,ピロロピロール顔料ま
たは金属錯塩顔料たとえばメチン染料またはアゾメチン
染料の金属錯塩顔料,さらにはアゾ染料の金属塩などが
考慮される。
洗浄液体としては任意の溶剤または溶剤混合物が使用
できる。しかし,本発明により処理されるべき顔料また
は顔料混合物がそれに実質的に不溶性であるものが適当
である。したがつて,洗浄液体としては前記に例示した
溶剤のすべてが基本的には使用可能である。しかしこの
溶剤の選択は顔料の構造に大きく依存する。最も適当な
溶剤は,顔料または顔料中間物がそれに実際上不溶性で
あるが,しかし本発明により洗い出されるべき不純物ま
たは副生成物がそれに可溶性であるような溶剤である。
洗浄をつぎのような実施態様で1回またはそれ以上繰
り返すのが好都合でありうる。すなわち,最初の洗浄液
体を漸次に,最初の洗浄液体とは異なる別の洗浄液体で
置換し,この際に,この別の洗浄液体の量が最初の洗浄
液体の量の1乃至15倍容量,好ましくは1乃至5倍容量
になるように実施するのである。この時の別の洗浄液体
としては前記に例示した種類の溶剤または溶剤混合物が
適当である。場合によつては,このように洗浄して得ら
れた懸濁物を,濾過または乾燥前に濃縮することができ
る。
本発明の方法は,アゾ顔料,アゾメチン顔料,イミノ
イソインドリノン顔料,イミノイソインドリン顔料,ピ
ロロピロール顔料あるいは金属錯塩顔料の製造の際に生
じるクロルベンゼン,o−ジクロルベンゼン,ニトロベン
ゼン,トルエン,キシレンまたはアルコール中の微細顔
料懸濁物あるいは顔料中間物懸濁の分離および洗浄のた
めに特に好適である。
従来の濾過方式に比較して,本発明の方法は多くの利
点がある。たとえば,目詰りがない,不純物の洗い出し
が円滑に進行する,溶剤の損失がない,効率が高い,特
に所要時間および分離工程に関して効率が高い,さらに
製品品質が高くかつ再現性が良好である等の利点を有す
る。さらにまた,本発明の方法は生態学的環境汚染の問
題を考慮しないですむ。
本発明の実施に適当な膜濾過装置の例としてはつぎの
ような装置が示される。
単数または複数の膜筒を包含するフイルターモジユー
ルを通じて,通常のスラリータンクから,濾過されるべ
き懸濁物が循環流として一様的にポンプ供給され,そし
て透過液流出量が相応する量の,たとえば第二のタンク
に入れられている洗浄液体で置換されるような構成の装
置である。この場合,透過液は別に集められ,そしてフ
イルターモジユールから取り出される懸濁物流は循環さ
れて本発明の方法によりさらに処理される。この際,調
節可能なタイマー装置により周期的なバツクウオシユイ
ンパルスをかけるのが有利である。このあと,得られた
顔料懸濁物は,場合によつてはさらに濃縮されたのち,
通常の濾過装置たとえばフイルタープレスで濾過分離さ
れるか,あるいは直接乾燥装置に送られる。濾過された
物はさらに水洗して通常のごとく乾燥するのが好まし
い。
本発明の方法によつて処理された顔料は,高分子有機
材料,たとえば,ラツカー,塗料,印刷インキ,繊維ま
たはプラスチツクなどの着色のために使用することがで
きる。しかし,本発明の方法は,たとえば,内部ニーダ
ーによるか,あるいは連続ニーダーを使用して同時的に
顔料濃度を低下させながらカラーミツクスをつくる,い
わゆるマスターバツチの製造のために格別に好適であ
る。また混色を得ることもできる。
以下,本発明を実施例によつてさらに説明する。な
お,部は重量部である。
実施例1 ピロロピロール顔料の7重量%水−アルカリ性合成懸
濁物5(顔料約350g)を,通常のスラリータンクから
循環流として連続的に,半透膜を有しているミクロ濾過
装置を通して給送し,20のメタノールで洗い出し洗浄
を実施した。使用した懸濁物は米国特許第4579949号明
細書の実施例6に従つて合成を実施し,ついでtert−ア
ミルアルコールを放逐するために水蒸気蒸留を実施して
得られたものである。また,使用したミクロ濾過装置は
下記の半透膜を含有するものであつた。
すなわち,濾過膜は直径6mm,長さ45cmの3本の酸化ジ
ルコニウム被覆グラフアイト筒からなるものである〔ス
フエツク(SFEC)社製〕。この膜の分離レベル(cut−o
ff level)は分子量40000である。平均膜圧2.5バール,
供給量1400/時,作動温度50℃における初期通過流量
は65/m2・時に達する。これに必要なポンピング能力
は膜ポンプによつて与えられた。
洗浄は,流出されて別の貯め容器に集められる透過液
の量と導入メタノール量とが容量でほぼ等しくなるよう
に実施されなければならない。元の懸濁物の粘度は約50
0mPasであつた。洗浄の進行につれて粘度は低下し,そ
して洗浄の終りには粘度は50mPas以下の数値になつた。
透過液通過量は終期には85/m2・時以上になつた。透
過液は澄明で,まだわずかに赤味を帯びていた。また,
得られた顔料懸濁物は6.5%懸濁物であり,顔料は澄ん
だ赤色を有していた。この懸濁物のpH価は7乃至8であ
つた。この懸濁物はこのあと常用濾過法によつて困難な
く濾過分離することができた。
通常の単離操作により顔料が得られ,この顔料をプラ
スチツクおよびラツカーに配合したところ彩色特性およ
び顔料特性の優秀な着色されたプラスチツクおよびラツ
カーが得られた。
実施例2 セラミツク膜を具備したモジユール型のミクロ濾過装
置を使用して実施例1に記載したものと同じ水−アルカ
リ性合成懸濁物の5を用いて洗浄を実施した。使用し
たフイルターモジユール〔セラバー(CERAVER)社製の1
P19型〕は膜の長さが85cm,通路直径が4mm,細孔サイズが
0.8μm,そして有効膜面積が0.2m2であつた。このミクロ
濾過装置に通常のスラリー・タンクから連続的に5の
前記懸濁物を連続的にポンピングした。圧力0.5バー
ル,膜通過速度1.5m/秒,作動温度45℃の運転条件で懸
濁物槽内の液水位を一定に保持しながら20メタノール
で当該懸濁物を洗浄した。この運転条件において90/m
2・時の通過流量が達成された。
流出透過液は最初は非常に濃く着色していた。しかし
ながら洗浄の進行につれて段々と色は薄くなり,処理の
終期にはほとんど水のように透明になつた。得られたメ
タノール性顔料懸濁物(顔料含量343g)は元の黒褐色の
色を失つており,そして鮮明な赤色となつていた。これ
から減圧蒸留によつて溶剤を蒸発させた後,この生成物
をプラスチツクおよびラツカーに配合した。彩色特性お
よび顔料特性の優れた着色プラスチツクおよび着色ラツ
カーがえられた。
実施例3 米国特許第2741658号明細書に開示されている方法に
よつて製造されたC.I.ピグメントレツド144の,o−ジク
ロルベンゼン中6%顔料懸濁物を,スラリー・タンクか
ら連続的にミクロ濾過装置へポンピングして洗浄および
o−ジクロルベンゼンの水による置換を実施した。
使用したミクロ濾過装置はグラフアイト/酸化ジルコ
ニウム膜〔スフエツク(SFEC)社製〕を備えているもの
であり,膜の長さは130cm,通路直径6mm,濾過面積は0.00
25m2そしてカツト・オフレベル分子量は5000000であ
る。平均作動圧2バール,供給量1250/時,作動温度
30℃の運転条件において,155/m2・時の透過液通過性
能が達成された。
使用した5の顔料懸濁物の洗浄は5倍量の洗浄液を
使用して実施された。ただし,最初はイソプロパノール
の10,次ぎにイソプロパノールの0.7と水0.3との
混合物,そのつぎにイソプロパノールの0.5と水0.5
との混合物,そして最後に純水13を使用した。流出透
過液が同容量の前記洗浄液体で置換されるように洗浄液
体が供給された。3倍量までの洗浄が終了した段階で懸
濁物の溶剤相はまだ5%のo−ジクロルベンゼンを含有
していた。そして5倍洗浄後のo−ジクロルベンゼンの
含有濃度は0.7%であつた。顔料は実質的に純粋な水の
中に懸濁した状態であつた。この懸濁物をこのあと常用
法によって過し,戸過残渣を乾燥して顔料を得た。得
られた顔料はプラスチツクおよびラツカーに配合して着
色するために非常に好適であつた。
実施例4 o−ジクロルベンゼン中の16%顔料懸濁物として存在
しているアゾカルボン酸塩化物の懸濁物(C.I.ピグメン
トレツド220)の前駆物質5をスラリー・タンクから
ミクロ濾過装置にポンピングし,液面水位を一定に保持
しながら10のo−ジクロベンゼンで連続的に洗浄を実
施した。
使用したミクロ濾過装置は,細孔サイズ0.2μm,有効
膜面積0.01m2の焼結金属製膜〔モツト(MOTT)社製,膜
の長さ50cm,通路直径が6mm〕を具備していた。
膜圧力2.5バール,供給流速度1.5m/秒,作動温度30℃
の運転条件下で85乃至125/m2・時の通過流速が達成さ
れた。
流出透過液は赤く着色していたが透明であつた。この
ようにして精製されたC.I.ピグメントレツド220顔料前
駆物質をつぎに適当なジアミンと縮合しそして仕上げ操
作を行つて目的のC.I.ピグメントレツド220を得た。こ
れをプラスチツクおよびラツカーに配合したところ彩色
特性および顔料特性の優れた着色プラスチツクおよび着
色ラツカーが得られた。
実施例5 C.I.ピグメントイエロー110(イソインドリノン)
〔公知方法により,例えば,フアルベ・ウント・ラツク
(Farbe und Lack)第72巻,No.3(1966),208頁,第1
段,下から6乃至12行目に記載されている方法によりメ
タノール中でテトラクロル−2−シアノ安息香酸メチル
エステルとジアミンとナトリウムエチラートとを反応さ
せて得られる〕を含有しているメタノール中の7%顔料
懸濁物4.3をミクロ濾過装置のスラリー・タンクに仕
込んだ。
使用した装置のミクロ濾過膜〔セラバー(Ceraver)
社製,1P19型〕はセラミツク材料製であり,膜の長さは8
5cm,通路直径は4mm,濾過面積0.2m2における細孔幅は0.8
μmであつた。膜圧は入口側が1.5バール,出口側が0.5
バールであり,そして作動温度は40℃であつた。
導入された顔料懸濁物を最初は4.3のエタノール
で,つぎに同量のメタノール/水1:1−混合物(容量
部)で,そして最後に1回4.3の純水で4回洗浄し
た。この洗浄の際に,元の量(4.3)の懸濁物がミク
ロ濾過によつて2まで濃縮され,そのあと洗浄液体の
第1の部分が添加されて元の容積に再び戻され,次ぎに
再び2まで濃縮されるという操作が洗浄液体が全部使
いつくされるまで反復された。したがつて,この鋸歯状
洗浄においては懸濁物が膜を連続的に流れ過ぎる速度が
少なくとも2m/秒であるとすれば,透過液流は最大稀釈
時の4500ml/分から最高顔料濃度時の3600ml/分までの間
で変動する。
このようにして洗浄された顔料は純水性懸濁物として
存在し,わずかに痕跡量のメタノールを含有しているに
すぎない。これを過し乾燥すると顔料が得られる。得
られた顔料をプラスチツクおよびラツカーに配合すると
彩色特性ならびに顔料特性の優れた着色プラスチツクお
よび着色ラツカーが得られる。
実施例6 精製と水性顔料懸濁物への変換を目的として,o−ジク
ロルベンゼン中の顔料懸濁物5kg〔o−ジクロルベンゼ
ンの1l当りのC.I.ピグメントイエロー109(イソインド
リノン80g〕−これは公知方法により,例えば,フアル
ベ,ウント,ラツク(Farbe und Lack)第72巻,No.3(1
966),208頁,第1段,下から6乃至12行目に記載され
ている方法によりo−ジクロルベンゼン中でテトラクロ
ルシアノ安息香酸メチルエステルとジアミンとナトリウ
ムエチラートとを反応させて得られる−をミクロ濾過装
置の10容量の濃縮槽へ給送した。
使用したミクロ濾過装置は焼結酸化アルミニウムの膜
〔セラバー(Ceraver)社製, 1P19型〕を具備してい
た。この膜(長さは85cm,通路直径は4mm)細孔サイズが
0.45μmであり,濾過面積が0.8m2であつた。
濃縮槽に導入された懸濁物を5のo−ジクロルベン
ゼンで稀釈し,そしてこの混合物が元の導入懸濁物容量
になるまでミクロ濾過された。この間,ミクロ濾過を中
断することなく各5のメタノールが4回添加され,そ
して懸濁物は各添加後再び元の容量まで濃縮された。そ
のあと,前記の場合と同様にして,連続2回各5のメ
タノール/水1:4(容量部)混合物で後洗した。最後
に,各5の水で3回水洗してメタノールを除いた。
前記の洗浄の間のミクロ濾過の作動データを下にまと
めて示す: 入口圧力: 1.2バール 出口圧力: 0.8バール 膜速度: 2m/秒 透過液流出量: 200〜300/m2・時 作動温度: 35℃ 最初の3回の洗浄における透過流出液は,除去される
べき不純物によつてまだ濃く黄色に着色されていた。し
かし,洗浄が進むにつれて流出液の色は徐々に薄くな
り,最後の洗浄の後ではついに完全に無色になり,水と
同様に澄明な液となつて排出された。このようにして精
製されたスラリーは水性顔料懸濁物として存在し,その
o−ジクロルベンゼン含有濃度は0.1%以下であつた。
この懸濁物を常法により過し乾燥して得られる顔料
をプラスチツクまたはラツカーに配合すると彩色特性及
び顔料特性の優れた着色プラスチツクおよび着色ラツカ
ーが得られた。

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液中顔料懸濁物および顔料中間物懸濁物を
    膜分離技術を使用して分離および精製する方法であっ
    て、少なくとも1つの半透膜を有するミクロ濾過装置に
    懸濁物が一様的かつ循環流として供給され、そして分離
    された液体が該膜を通じて透過液として分離される方法
    において、透過液を最初の液体とは異なる洗浄液体で漸
    次置換し、この際に、この系に供給される洗浄液体の全
    量が最初の懸濁物の全容量の1乃至15倍となるように実
    施し、そしてつぎに得られた懸濁物を常用の濾過装置ま
    たは乾燥装置を使用して液体から分離することを含んで
    なる方法。
  2. 【請求項2】ミクロ濾過装置が1つの微細孔膜を含有す
    る単筒式または多筒式フィルターモジュールであること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】ミクロ濾過装置が多筒式フィルターモジュ
    ールであることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】膜が無機材料製であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】膜が多孔式セラミック、燒結金属、多孔質
    グラファイト、または酸化ジルコニウムまたは酸化アル
    ミニウムでコーティングされた多孔質グラファイトから
    構成されていることを特徴とする特許請求の範囲第4項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】透過液に加えられる洗浄液体の容量が流出
    透過液の容量とほぼ等しく、そして最初の懸濁物の全容
    量の1乃至5倍であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】膜の細孔サイズが0.1乃至5ミクロンであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】ミクロ濾過装置の懸濁液の通過流量能力が
    45乃至450(懸濁物)/時・m2であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】アゾ顔料、アゾメチン顔料、イミノイソイ
    ンドリノン顔料、イミノイソインドリン顔料、ピロロピ
    ロール顔料または金属錯塩顔料の製造から得られる顔料
    またはその中間物のクロルベンゼン、o−ジクロルベン
    ゼン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレンまたはアル
    コール中の微細顔料懸濁物を処理することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】液中顔料懸濁物および顔料中間物懸濁物
    を膜分離技術を使用して分離および精製する方法であっ
    て、少なくとも1つの半透膜を有するミクロ濾過装置に
    懸濁物が一様的かつ循環流として供給され、そして分離
    された液体が該膜を通じて透過液として分離される方法
    において、透過液を最初の液体とは異なる洗浄液体で漸
    次置換し、この際に、この系に供給される洗浄液体の全
    量が最初の懸濁物の全容量の1乃至15倍となるように実
    施し、そしてつぎに得られた懸濁物を常用の濾過装置ま
    たは乾燥装置を使用して液体から分離することを含んで
    なる方法によって得られる顔料を使用して高分子有機材
    料を着色する方法。
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