JP2547404Y2 - 大口径カメラレンズ用キャリングホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、大口径カメラレンズを
装着したカメラを持ち運ぶためのキャリングホルダーに
関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】一般にカメラを随時撮影でき
るようにした状態で携帯する場合には、そのカメラ自体
を手持ちしたり、カメラに取り付けるキャリングベルト
を利用してそれを肩や首などに掛けるようにしている。
また、一眼レフカメラで使用するレンズの中で超望遠レ
ンズの大口径タイプのものをカメラに装着したような場
合には、通常２ｋｇ以上になることから、その大口径カ
メラレンズを支えるようにして持ち運ぶようにしてい
る。しかし、このように大口径カメラレンズを装着した
カメラを携帯する場合にその大口径カメラレンズを両手
で支えながら歩くため、持ち運びが煩雑になり、また咄
嗟の動作などの妨げになって危険を回避し難くなるとい
う問題がある。

【０００３】そこで本考案は上記した事情に鑑み、大口
径カメラレンズを片手で持てるようにすることを課題と
し、その持ち運びを容易にすることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本考案は上記した課題を
考慮してなされたもので、大口径カメラレンズの鏡胴周
りを回るように曲成されたフレーム部材と、前記フレー
ム部材の上部に設けられた取手と、前記フレーム部材の
下部に設けられ、大口径カメラレンズの三脚座が取付可
能な座体とからなり、前記大口径カメラレンズの配置空
間を間にして前記取手と座体とが上下に対向配置されて
いることを特徴とする大口径カメラレンズ用キャリング
ホルダーを提供して、上記した課題を解消するものであ
る。

【０００５】

【作用】本考案においては、座体に大口径カメラレンズ
の鏡胴に設けられている三脚座を取り付けることによ
り、その鏡胴を避けて回り込むフレーム部材を介して取
手が鏡胴の上方に位置するようになり、その取手を持つ
ことにより、大口径カメラレンズを装着したカメラ全体
を支持することができるようになる。なお、大口径カメ
ラレンズを装着したカメラを定置支持する場合には三脚
が用いられるもので、前記三脚座を三脚の雲台に取り付
けれることにより支持がなされ、三脚上でのバランスが
崩れないように予めその三脚座の大口径カメラレンズに
対する位置が設定されている。このため、キャリングホ
ルダーを取り付けて持ち上げてもバランスが崩れて傾く
ようなことはない。

【０００６】

【実施例】つぎに本考案を図１から図３に示す一実施例
に基づいて詳細に説明する。図中１は大口径カメラレン
ズ用キャリングホルダーで、該キャリングホルダー１は
図示するように座体２と一対のフレーム部材３と取手４
とを具備してなるものである。前記座体２はプレート２
０の中央に長孔２１を開口し、その長孔２１に下方側か
らレンズ取付ねじ２２を差し入れ長孔２１に沿って移動
できるように遊嵌させたものである。またこの座体２の
下面側には三脚における雲台との連結用のねじ孔２３が
設けられている（図２参照）。一対のフレーム部材３そ
れぞれは図示するように下端が上記座体２に連結され、
その下端からそれぞれ対称に円弧を描くように上方に向
けて曲成されており、フレーム部材３の間に、後述する
ように大口径カメラレンズが出し入れできるようにした
ほぼ丸い空間を形成している。すなわち、フレーム部材
３それぞれは大口径カメラレンズの鏡胴周りを回るよう
に曲成されている。そして、それぞれの上端側が上記取
手４に連なるように、上方への折り起こし部３０および
横方向への折り倒し部３１を経て上端が同一方向（図示
するように大口径カメラレンズの長手方向で座体の上方
側）とへの折り曲げられて近接しており、この近接した
フレーム部材３の上端に例えば合成ゴム製の取手４が装
着され、図３に示すようにこの取手４が大口径カメラレ
ンズの配置空間を間にして上記座体２の上方に位置する
ように設けられている。

【０００７】図３は上記構造のキャリングホルダー１の
使用例を示している。すなわち、キャリングホルダー１
と大口径カメラレンズａとを連結するには、キャリング
ホルダー１のフレーム部材３の間に前記大口径カメラレ
ンズａを通し、その鏡胴ｂの下部側に設けられている三
脚座ｃと座体２とをレンズ取付ねじ２２で留め付ければ
よい。図示するように取手４は大口径カメラレンズの配
置空間にある鏡胴ｂの上方に位置することとなり、取手
４を持って持ち上げればカメラｄに装着されている大口
径カメラレンズａを支持するようになる。そして上記し
たように座体２の裏面に三脚用のねじ孔２３を有してい
ることから、キャリングホルダー１を取り付けた状態の
まま三脚の雲台に座体２を介して大口径カメラレンズを
セットすることが可能となっている。なお、上記した実
施例では、フレーム部材を一対としているが、本考案は
これに限定されるものではなく、例えばフレーム部材を
一本としてその上端に取手を、下端に座体を設けるよう
にしてもよいものである。

【０００８】

【考案の効果】以上説明したように、本考案の大口径カ
メラレンズ用キャリングホルダーは、大口径カメラレン
ズの鏡胴周りを回るように曲成されたフレーム部材と、
前記フレーム部材の上部に設けられた取手と、前記フレ
ーム部材の下部に設けられ、大口径カメラレンズの三脚
座が取付可能な座体とからなり、前記大口径カメラレン
ズの配置空間を間にして前記取手と座体とが上下に対向
配置されていることを特徴とするものである。このよう
にキャリングホルダーは極めて簡単な構造であって容易
に作製することができる。そして大口径カメラレンズの
鏡胴に設けられている三脚座に座体を結合するという簡
単な操作でキャリングホルダーの取り付けが行え、取手
を持って持ち上げるだけで大口径カメラレンズを支持す
ることができ、その携帯、運搬が極めて簡単になるな
ど、実用性に優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る大口径カメラレンズ用キャリング
ホルダーの一実施例を示す説明図である。

【図２】一実施例における座体の裏面側を示す説明図で
ある。

【図３】一実施例の使用例を示す説明図である。

【符号の説明】

１…大口径カメラレンズ用キャリングホルダー ２…座体 ３…フレーム部材 ４…取手

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】大口径カメラレンズの鏡胴周りを回るよう
   に曲成されたフレーム部材と、前記フレーム部材の上部
   に設けられた取手と、前記フレーム部材の下部に設けら
   れ、大口径カメラレンズの三脚座が取付可能な座体とか
   らなり、 前記大口径カメラレンズの配置空間を間にして前記取手
   と座体とが上下に対向配置されてい ることを特徴とする
   大口径カメラレンズ用キャリングホルダー。