JP2545265Y2 - ボールねじのボール循環路 - Google Patents

ボールねじのボール循環路

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JP2545265Y2
JP2545265Y2 JP1940891U JP1940891U JP2545265Y2 JP 2545265 Y2 JP2545265 Y2 JP 2545265Y2 JP 1940891 U JP1940891 U JP 1940891U JP 1940891 U JP1940891 U JP 1940891U JP 2545265 Y2 JP2545265 Y2 JP 2545265Y2
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光寿 金井
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、ボールねじのボール
をすくいあげて循環させるボール循環路の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術と考案が解決しようとする課題】ボールね
じのねじ軸とボールナットとの対向する螺旋溝の間に嵌
合して転動するボールを導いて循環させるボール循環路
としては、U字形に形成したボール循環チューブが公知
である。
【0003】従来のボール循環チューブとしては、図7
に示すようにパイプ材をU字形に曲げ加工し、その両端
部にボールを掬い上げるタング部11を形成した一体構
造のものが知られている。このものは、タング部11が
個々にフライス削り等の機械加工で形成されるため大き
な工数を必要とし、安価に製造することができないとい
う不具合があった。
【0004】そこでボール循環チューブの両端のタング
部をU字形のパイプ部分に接続する円筒状のアダプター
として形成し、このアダプターはタング部を含む所定形
状に展開した板として別途にプレス加工で打ち抜いたも
のを円筒状に丸め加工するようにして、製作費の低減を
図ったボール循環路が提案された(実開昭58−169
246号)。しかしながら、ボール循環チューブの両端
にタングが位置ずれしないようにアダプターを係合する
ために、アダプターのパイプ側端部に台形状の凹部を形
成すると共に、U字状のパイプの端末には前記アダプタ
ー端の凹部と係合可能な係合部として台形状の突起を形
成しなければならず、加工,組立が面倒でなお改善の余
地があった。
【0005】一方、他の形式の従来例として、図8,図
9および図10,図11に示す分割タイプのボール循環
チューブが知られている。これらのものは、U字形のボ
ール循環チューブが管軸方向の対称軸により二つに分割
されていて、二枚合わせてチューブに組み立てるもので
あり、一つの分割管部材12の断面が半円弧状となって
いるので、板材をプレス加工することにより容易に成形
可能で、量産に適し安価である。
【0006】しかしこれらの分割タイプの場合、例えば
前者図8,9のものは、タング部11の立ち上り部の一
方の側面が一方の分割管部材12の分割面14からほぼ
連続して立ち上がる如く形成されている。そのため、タ
ング付け根には円周方向につながった部分はなく(分割
線がタング部に重なっており)、タング部11に負荷さ
れる曲げ力に対して踏ん張りが利かず強度が弱いという
問題点があった。
【0007】ボールねじのリード角が小さいと、後者図
10,11のもののように、タング部11自体が分割面
12で分割されたものとなり、曲げ力に対して一層弱
い。この考案は、前記従来のボールねじのボール循環路
の欠点を解決することを課題としてなされたものであ
り、その目的とするところは、ボールすくい上げ用のタ
ング部の強度不足が生じることがなく、また、加工が容
易でより安価なボール循環路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案は、ボールねじ
のボールを導いて循環させるU字形チューブの管端部に
ボールすくい用のタングを有するボールねじのボール
循環路におけるU字形チューブを、管軸方向の対称軸
で2分割された分割管部材(12)を接合して形成する
ものとし、その分割管部材(12)のタング部(11)
の付け根近傍部分には分割面(14)から円周方向に断
面円弧状に延長してなる円弧状部分(15)を設け、こ
の円弧状部分(15)を円筒状に突き合わせる軸方向
突き合わせ線(16)の位置をタング部(11)から円
周方向にずらしている。
【0009】
【作用】分割管部材は、U字形チューブを構成する部分
とタング部とタングの付け根近傍部分とを展開して打ち
抜き加工した板を、断面円弧状に丸め加工することによ
り容易に成形可能である。
【0010】また、タング部付け根は円周方向に円弧状
につながり分割面がタング部からずれているから、タン
グ部に負荷される曲げ力に対して踏ん張りが利き、強度
が大きい。
【0011】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面を参照して説
明する。なお、従来と同一または相当部分には同一符号
を付してある。
【0012】ねじ軸1は、断面円弧状の螺旋溝2を外面
に有する軸である。ボールナット3は、ねじ軸の螺旋溝
2に対応する螺旋溝4を内面に有する円筒状の部材で、
外周の一部に形成された平面部5に螺旋溝4に開口する
二つの孔が形成されている。このボールナットの孔に
は、ボール循環路としてのU字形チューブ7の端部がそ
れぞれ嵌挿されている。このU字形チューブ7は、ねじ
8によりボールナットの平面部5に固定された取付板9
によってボールナット3に固定されている。
【0013】ボールナット3の内孔に挿通されたねじ軸
1は、その螺旋溝2がボールナットの螺旋溝4と対向す
るようにされ、ボールナット3に設けたU字形チューブ
7からなるボール循環路とこの循環路端の間の螺旋溝4
には、多数のボール10が転動自在に配されている。こ
のボール10は、ボールナットの螺旋溝4とねじ軸の螺
旋溝2に隙間なく嵌合し、ボールナット3とねじ軸1と
は半径方向の相対移動を不能とされているが、軸方向に
はボール10の転動を介して相対螺旋運動可能とされて
いる。
【0014】ボールナット3とねじ軸1の相対螺旋運動
により、ボール10は螺旋溝2,4に沿って転動し、U
字形チューブ7の端部に形成されたタング部11により
掬い上げられてU字形チューブ7内に入り、そのチュー
ブ内を通って反対側端より螺旋溝2,4の間に入るとい
う循環を繰り返す。
【0015】U字形チューブ7は分割タイプであり、図
3に示すような管軸方向の対称軸で2分割された分割
管部材12,12を接合して形成されている。この実施
例の分割管部材12は、タング部11を一端側のみ有
し、他端側は長さが短く且つ切はなし端13になって
いる。そのタング部11の付け根近傍部分は、分割面1
4,14からチューブ円周方向に向けて両側にそれぞれ
断面円弧状に延長した円弧状部分15とされている。こ
の両側から延びた円弧状部分15を円筒状に突き合わせ
た軸方向突き合わせ線16は、その位置をタング部1
1から円周方向にずらしてある。前記分割管部材12
は、U字形チューブを構成する部分とタング部11とタ
ング部11の付け根近傍で延長された円弧状部分15と
を展開した形状を打ち抜き加工した板を、断面円弧状に
丸め加工することにより製作される。2個の分割管部材
12を接合する際は、図5に示すように、一方の分割管
部材12の円弧状部分15の上面15aに、他方の分割
管部材12の切りはなし端13の端面を突き合わせて組
み立てる。
【0016】以上のように、この実施例のボール循環路
は、2個の分割管部材12を縦に接合したU字形チュー
ブ7で構成し、分割管部材12は、U字形チューブ本体
となる部分とタング部11とタングの付け根近傍部分1
5とを展開して打ち抜き加工した板を、断面円弧状に丸
め加工することにより容易に成形可能であり、又U字形
チューブ7の端部に従来例のようなアダプター接合用の
台形状突起を形成する必要もないから、極めて安価に製
作できるという効果がある。
【0017】また、タング部11の付け根は分割面14
で切断されることなく円周方向に円弧状につながり、分
割面14がタング部11からずれているから、タング部
11に負荷される曲げ力に対して踏ん張りが利き、タン
グ部と分割面14が重なる場合は従来の分割タイプのボ
ール循環路のチューブのようにタング部に強度不足を来
すことがないという効果がある。
【0018】更に、ボールねじのリード角が異なって
も、タング部11の位置を適合させるのみで容易に対応
することができる利点もある。図6にこの考案の第2の
実施例を示す。
【0019】この場合は、分割管部材12のタング部1
1の付け根近傍部分が、分割面14からチューブ円周方
向に向けて片側にのみ1/4円ぶん延長されて、円弧状
部分15が形成されている。分割管部材12の反対端側
には、円弧状部分15の上面15aと同レベルの位置に
円弧状端面13Aが、又この面13Aから円弧状部分1
5の軸方向長さぶん延長した位置に円弧状端面17(U
字形チューブ7の端面となり、ボールナット3のU字形
チューブ7が嵌合される孔内に設けてある座面17Aに
当接する。図2参照)が、それぞれ1/4円弧分づつ形
成されている。2個の分割管部材12からU字形チュー
ブ7を組み立てる際は、一方の分割管部材12の円弧状
部分の上面15aと他方の分割管部材12の円弧状端面
13Aとが当接するように接合する。この場合も、円弧
状部分15の軸方向突き合わせ線16が、タング部11
の位置から円周方向にずれ、タング部11の強度が保証
される。この実施例では、各分割管部材12の両端の円
弧状端面17の位置を同寸法に形成することで、U字形
チューブ7を形成したときの2個の分割管部材12のず
れが少なくできる利点がある。
【0020】その他の作用・効果は第1の実施例と同様
である。
【0021】
【考案の効果】以上説明したように、この考案のボール
ねじのボール循環路は、管端部にタングを有するU字
形チューブを、管軸方向の対称軸で2分割された分割
管部材を接合して形成するものとし、その分割管部材の
タングの付け根近傍部分分割面から円周方向に断面
円弧状に延長してなる円弧状部分を設けて、この円弧状
部分を円筒状に突き合わせる軸方向突き合わせ線の位
をタング部から円周方向にずらしたものとした。その
分割管部材は、U字形チューブ部分とタング部とタング
付け根近傍部分とを打ち抜いた板を断面円弧状に丸め
るプレス加工で安価に量産でき、またタング部付け根は
円周方向に円弧状につながり変形しにくくなり、その結
果、ボールすくい上げ用のタング部の強度不足が生じる
ことがなく、また、加工が容易でより安価なボール循環
路を提供することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るボールねじの平面図である。
【図2】図1の縦断面図で、ボールの循環をわかりやす
くするため、ボール循環チューブはボール通路に沿った
断面としてある。
【図3】第1の実施例の分割管部材の側面図である。
【図4】図3のIV矢視図である。
【図5】第1の実施例のボール循環チューブの斜視図で
ある。
【図6】第2の実施例の分割管部材の斜視図である。
【図7】ボール循環チューブの非分割タイプの従来例の
側面図である。
【図8】ボール循環チューブの分割タイプの従来例の分
割管部材の側面図である。
【図9】図8のタング部のIX矢視図である。
【図10】ボール循環チューブの分割タイプの他の従来
例の分割管部材の側面図である。
【図11】図10のタング部のXI矢視図である。
【符号の説明】
1 ねじ軸 2 螺旋溝 3 ボールナット 7 U字形チューブ 10 ボール 11 タング部 12 分割管部材 15 円弧状部材 16 突き合わせ線

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボールねじのボールを導いて循環させるU
    字形チューブの管端部にボールすくい用のタングを有
    するボールねじのボール循環路において、前記U字形チ
    ューブを管軸方向の対称軸で2分割された分割管部材
    (12)を接合して形成するものとし、該分割管部材
    (12)のタング部(11)の付け根近傍部分には分割
    (14)から円周方向に断面円弧状に延長してなる円
    弧状部分(15)を設け、該円弧状部分(15)を円筒
    状に突き合わせる軸方向突き合わせ線(16)の位置
    をタング部(11)から円周方向にずらしたことを特徴
    とするボールねじのボール循環路。
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JP3993504B2 (ja) * 2001-12-05 2007-10-17 Thk株式会社 ボールねじの循環部品及びボールねじ
JP2003329097A (ja) * 2002-05-13 2003-11-19 Toyoda Mach Works Ltd ボールねじ装置及び電気式動力舵取装置

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