JP2543981B2 - ガスタ―ビン燃焼器 - Google Patents

ガスタ―ビン燃焼器

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JP2543981B2
JP2543981B2 JP1127785A JP12778589A JP2543981B2 JP 2543981 B2 JP2543981 B2 JP 2543981B2 JP 1127785 A JP1127785 A JP 1127785A JP 12778589 A JP12778589 A JP 12778589A JP 2543981 B2 JP2543981 B2 JP 2543981B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は空気と燃料を予混合して燃焼させるガスター
ビン燃焼器に係り、特に低NOx化を図ったガスタービン
燃焼器に関する。
(従来の技術) 一般に、ガスタービン燃焼器におけるNOxの発生の主
要因は、燃料と空気との当量比が1に近い燃焼領域が燃
焼ガス中に発生し、この燃焼領域において燃焼ガスが局
所的に高温化することにある。このような要因で発生す
るNOxを抑制する手段としては希薄予混合燃焼方式があ
る。
上記燃焼方式を適用した従来の燃焼器としては、例え
ば特開昭61−110817号公報等に開示したものがある。こ
の燃焼器は第10図に示すように、頭部にスワラ101を備
えた燃焼器ライナ102(以下、ライナという。)と、こ
のライナ102の外周部にあって二重円筒状に形成された
予混合室103と、この予混合室103とライナ102とを連通
する通気ガイド104とから構成されている。
ライナ102の内部燃焼室105には第1段燃料106aが供給
され、ライナ101を通って供給される空気107と拡散混合
しながら安定した拡散燃焼が行なわれる。
一方、予混合室103の入口開口部からは第2段燃料106
bと空気107が取入れられて希薄予混合され、この予混合
ガス108が通気ガイド104を通って燃焼室105に供給され
て希薄予混合燃焼を行なうようになっている。このよう
に予混合気を複数の孔から噴出させると、燃焼室の内部
の流れが高乱流となり、燃焼速度が速くなって良好な燃
焼効率を得ながらNOxの低減が図れるとともに、燃焼の
均一化によるNOx低減も図れる。
しかし、上記従来例では第10図に示す逆流領域109a
や、第11図に示すように予混合ガス108の主流方向に直
交する断面の2つの通気ガイド104の中間において予混
合気の速度が遅い領域109bが生じるため、予混合室103
や通気ガイド104内部に火炎が入る、いわゆる逆火が発
生し易い。すなわち、第10図に示す燃焼器では予混合領
域に低速域、逆流域等が生じて圧力損失増加や逆火し易
い問題点がある。
このような問題点を回避するために提案された従来の
ガスタービン燃焼器としては、特開昭62−294815号公報
等に開示されたものがある。この燃焼器は第12図に示す
ように燃焼室外筒113の上流端がヘッドプレート114で閉
塞され、外筒113内には上流端側にスワラ101を備えたラ
イナ102を有し、このライナ102の内部の燃焼室105には
第1段燃料116aが供給されるようになっている。そし
て、この従来例は燃焼室105に予混合ガスを供給する供
給孔110a,110b毎に単一通路のダクト状の予混合室であ
る予混合ダクト111a,111bを設けて、その入口部に第2
段燃料b系統116b、第2段燃料a系統116aからの燃料を
供給する第2段燃料ノズル112a,112bを設けることで、
予混合領域内に特に流速の遅い低速領域、逆流域、よど
み域を形成しないようにして圧力損失および逆火を防止
している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のガスタービン燃焼器では、
予混合ガスの供給孔毎に1つの予混合ダクトを設けてい
るため、予混合ダクトは供給孔と同数だけ必要となり、
また第2段燃料ノズルも少なくとも供給孔と同数以上必
要となる。その結果、部品点数が多くなり、燃焼器を大
型化してしまう問題点があった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、予混合
ダクトの圧力損失の減少および逆火防止を図るととも
に、予混合ダクト等の部品点数を削減してコンパクトに
し、かつ低NOx化を図ったガスタービン燃焼器を提供す
ることを目的とする。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明によるガスタービン燃焼器は、燃料と空気を予
混合させて燃焼室に予混合ガスを供給する予混合ダクト
を備えたガスタービン燃焼器において、上記予混合ダク
トの出口部分を燃焼器ライナの軸方向に列状に設置され
た複数の通路に分岐し、かつこの分岐部より下流側の通
路に絞り部を形成し、この絞り部を燃焼器ライナに固定
されたスリーブで覆い、このスリーブに上記絞り部下流
側の外周を冷却する冷却孔を周方向に沿って穿設したも
のである。
(作用) 上記の構成を有する本発明においては、1つの予混合
ダクトで複数の予混合ガス供給孔へ予混合ガスを供給で
きるので、予混合ダクト等の部品点数を削減し、コンパ
クトにすることが可能である。一般に、予混合ガスの流
れを分岐した場合にはその分岐部下流側に大きな乱れが
生じるために、出口部分を分岐しただけの予混合ダクト
ではその乱れの増大による燃焼速度増大および流速の遅
い領域の発生によって逆火してしまう危険があるが、本
発明では分岐部より下流側の通路に絞り部を形成してい
るため、予混合ガスの流速を増加させて流れを整流させ
ることができる。これにより、圧力損失が減少し、また
予混合ガスの流れを火炎伝播速度より速い均一な速度分
布の流れとすることができるので、逆火を防止できる。
また、本発明に係るガスタービン燃焼器では、分岐部
より下流側に絞り部を形成し、この絞り部を燃焼器ライ
ナに固定されたスリーブで覆い、このスリーブに絞り部
下流側の外周を冷却する冷却孔を周方向に沿って穿設し
たので、冷却孔から吹き出される冷却風により絞り部下
流側外周を積極的かつ有効的に冷却でき、その温度上昇
を効果的に効率よく防止でき、絞り部下流側の材料劣化
や機能劣化を防ぐことができる。特に、予混合ダクトの
出口部分の絞り部では、予混合ガスの流速増加に伴い速
度エネルギの一部が熱化して温度上昇する一方、絞り部
下流側が燃焼器内に露出して輻射熱を受けるため、高温
に晒される部分であり、この絞り部下流側部分の積極的
な冷却対策は予混合ダクト出口部分の材料劣化や機能劣
化を防止し、ダクト出口部分を保護する上で重要であ
る。また、予混合ダクトの出口部分が冷却されるので、
この出口部分表面を高温着火源とするような逆火を防止
できる。
(実施例) 以下、本発明によるガスタービン燃焼器の実施例につ
いて添付図面を参照して説明する。
第1図は本発明の第1実施例によるガスタービン燃焼
器を示し、この燃焼器は図示しない圧縮機とガスタービ
ンとの間に複数個設けられ、圧縮機からの吐出チャンバ
内に収容される。そして、燃焼器外筒13の上流端はヘッ
ドプレート14で閉塞され、このヘッドプレート14の中央
部には第1段燃料系6aに接続される第1段燃料取入口15
aおよび第1段燃料ノズル15が設けられる。ヘッドプレ
ート14の内部には第2段燃料ヘッダ16が設けられてお
り、また外面に第2段燃料系6bと接続して燃料を取り入
れる第2段燃料取入口17、その内部に第2段燃料ノズル
18(第2図)が設置される。そして、その内径側には蒸
気ヘッダ19、蒸気50を取り入れる蒸気取入口20および蒸
気噴射ノズル21が設置されている。
燃焼器外筒13の内側には燃焼室5に圧縮機からの圧縮
空気を導くフロースリーブ22が設けられ、その内周側に
燃焼室5の外壁を形成する燃焼器ライナ(ライナ)2が
設けられている。ライナ2の上流端にはライナキャップ
23が取り付けられ、この中央部にスワラ1および第1段
燃料ノズル15が設置されている。そして、燃焼器外筒13
の下流端には燃焼器ラッパ52が設けられ、またライナ2
の後端部にはトランジションピース53が装着される。
ライナ2の胴部外周には例えば8組の予混合ダクト24
が配設され、この予混合ダクト24は、第1図乃至第3図
に示すように、燃焼器ライナ2の軸方向に沿って延びる
一方、燃焼器ライナ2の周方向に沿って複数組配置され
る。予混合ダクト24の出口部分は複数の通路に分岐さ
れ、各通路は燃焼器ライナ2の軸方向に列状に設置され
ており、上記予混合ダクト24は上流側においてライナキ
ャップ23に取り付けられた支持具25によって支持されて
おり、下流側は予混合ダクト24に固定された支持プレー
ト26の外周側に支持リング27を巻回することによって、
8組の予混合ダクト24をライナ2に支持させている。こ
のライナ2はその上流端がライナ支持具51を介してフロ
ースリーブ22に支持されている。
ここで、予混合ダクト24の出口部は三方に分岐され、
各々の出口端がライナ2に固定されたスリーブ28a,28b,
28cに挿入されており、このスリーブ28a,28b,28cの外周
端は予混合ダクト24の支持プレート26と接触している。
また、予混合ダクト24の前後2箇所の支持部ではダクト
の軸方向に対してスライド可能となっており、支持リン
グ27は弾性を有し、半径方向に拡径・縮径可能となって
いる。
さらに、第2図に示すように8組の予混合ダクト24間
には、点火器29、火炎検知器(図示せず)および火炎伝
播管31が設置されており、この火炎伝播管31は燃焼器外
筒13の周面に設けた火炎伝播管外筒54に嵌着され、その
内面を火炎伝播孔55としている。点火器29も同様に燃焼
器外筒13の周面に取り付けられ、この先端部がライナ2
に形成した点火器挿入孔56に臨んでいる。
予混合ダクト24の入口開口部には、第1図に示すよう
に各々2組の第2段燃料ノズル18の先端が位置してお
り、このノズル先端部には予混合ダクト24内部に向いて
位置決めされた第2段燃料ノズル孔32が多数穿設されて
いる。また、予混合ダクト24は第3図に示すように入口
部に空気7を反転流入させるガイド33が設けられるとと
もに、3つの分岐後の通路に各々絞り部34a,34b,34cが
形成されている。これらの絞り部34は例えば第4図
(A)〜(C)に示すような形状であって、つまり分岐
直後の面積A1から出口部面積A2までの縮小流路であれば
よく、A1>A2の関係であればよい。
第5図は第1図のA部を拡大して示し、予混合ダクト
24の出口端が挿入されたライナ2に固定されたスリーブ
28bには予混合ダクト出口端外周を空気で対流冷却させ
るように多数の冷却孔35がスリーブ28bの周方向に沿っ
て穿設されており、各冷却孔35から吹き出される冷却風
(圧縮機からの圧縮空気)により絞り分34下流側外周が
積極的かつ有効的に冷却されるようになっている。図示
しないが他のスリーブ28a,28cについても同様な構造と
なっている。そして、第5図においてスリーブ28bの外
周方向におけるライナ2の内周にはライナ内リング57が
設けられ、またスリーブ28bの外周にはスリーブ冷却フ
ランジ58が固定されている。
次に、本実施例の作用を説明する。
図示しない圧縮機から吐出される空気7は、フロース
リーブ22とライナ2との間を燃焼器上端側に向けて流入
し、その一部はライナ冷却孔36(第5図)等からライナ
冷却用空気として流れ、また他の一部はスワラ1等から
一次燃焼空気として、さらに一部は予混合ダクト24に予
混合ガス生成用として、さらに他の一部は希釈空気孔37
より希釈空気として燃焼室5内に流入する。
一方、第1段燃料系6aの燃料は第1段燃料ノズル本体
先端部に設けた第1段燃料ノズル孔38(第1図)からス
ワラ1を介して燃焼室5内に流入して上記一次燃焼空気
と主に拡散混合して拡散燃焼する。
他方、第2段燃料系6bの燃料は第2段燃料取入口17、
第2段燃料ヘッダ16を通り、第2段燃料ノズル18を介し
て予混合ダクト24内に噴射され、空気と予混合して予混
合ガス8となって燃焼器5内に流入して予混合燃焼を行
なう。そして、燃焼器5内で燃焼に供され、高温の燃焼
ガスとなった燃焼ガス60はトランジションピース53内に
形成された案内路を通って図示しないガスタービンに導
かれる。燃焼ガスがガスタービンを通過する際に膨張し
て仕事をし、発電機を回転駆動させる。
本実施例において予混合ガス供給孔は例えば24個ある
が、3個の孔に対して1つの予混合ダクトが対応するの
で、全体では予混合ダクト8本、第2段燃料ノズル16個
によって構成されている。また、予混合ダクト入口から
分岐前までの予混合ガスの流速を30〜50m/secとして、
分岐後の絞り部34以降では60m/sec以上に増速させてい
るため、火炎伝播速度より速くなってガスタービンの実
用運転条件において逆火せず、かつ圧力損失が少ないこ
とが実験によって確認された。
また、予混合ダクト24は入口部に空気導入用のガイド
33を有しているため、流入する空気の流れを乱すことが
なく、加えて予混合ダクト24入口から出口までの形状を
滑かで連続的に変化する形状としたので、予混合ダクト
24内部で発生する乱れも少なく、これにより一段と圧力
損失が減少するとともに耐逆火性能を向上させている。
さらに、各予混合ダクト出口端のライナ2内に挿入さ
れている部分をスリーブ28a,28b,28cに穿設した多数の
孔35から流入する空気によって対流冷却しているため
に、予混合ダクト出口端壁面を温度上昇させることがな
い。その結果、予混合ダクト表面を高温着火源とするよ
うな逆火も防止することができる。
このように本実施例によれば、予混合ダクト24の出口
部を複数の通路に分岐し、この通路部を滑かで連続的に
内周が変化する形状とし、分岐部より下流側の通路に絞
り部34を形成したので、予混合ダクトの本数、第2段燃
料ノズル本数および予混合ダクト支持具等の部品点数を
削減し、コンパクト化が図れる。そして、乱れのない予
混合ガスの流れが得られるため、予混合ダクトにおける
圧力損失の減少および逆火防止が達成される。
また、予混合ダクトは支持部において軸方向にスライ
ド可能であり、半径方向への伸びも許容されるため、予
混合ダクトとライナとの温度差による熱応力を生じさせ
ることなく、予混合ダクトを支持することができる。
第6図〜第8図はガスタービン燃焼器の第2実施例を
示し、前記第1実施例と同一の部材には同一の符号を付
して説明する。第6図は本実施例の予混合ダクトを示し
ており、予混合ダクト24の出口分岐部の下流側に多数の
空気孔39を穿設している。また、図示しないが予混合ダ
クト24の内側にリングを設けてもよい。
このように構成された予混合ダクトを有するガスター
ビン燃焼器であっては、第6図の予混合ダクト24の出口
端からx方向の断面における速度分布と当量比(燃空比
/理論燃空比)分布が各々第7図(A),(B)に示す
ようになる。すなわち、本実施例によってx=0および
d近傍のいわゆる壁面近傍の速度の低い境界層の当量比
を低下させることができる。したがって、第8図に示す
ように形状的に可燃の範囲での速度と当量比との関係が
得られ、火炎伝播速度に対するマージンを従来のM2から
M1に大きくすることができる。
このように本実施例によれば、予混合ダクト24の出口
分岐部の下流において予混合ダクト内壁面近傍に空気を
流入させる手段を設けたので、予混合ガスの速度の低い
境界層における燃料濃度を低くでき、逆火に対するマー
ジンを大きくすることができる。その他の構成および作
用は前記第1実施例と同一であるのでその説明を省略す
る。
第9図はガスタービン燃焼器の第3実施例を示し、前
記第1実施例と同一の部材には同一の符号を付して説明
する。同図において、ライナは上流側の小径ライナ40と
下流側の大径ライナ41に分かれており、この小径ライナ
40および大径ライナ41内には各々前部燃焼室70および後
部燃焼室71が画成される。予混合ダクト24は主として小
径ライナ40の外周に位置し、予混合ダクト支持具42を介
してフロースリーブ22に支持されている。このスロース
リーブ22の後端部は燃焼器に流入する空気を周方向に均
一かつ整流するために外周方向に折曲形成したガイド43
を有している。また、第2段燃料ヘッダ16は外周13の延
長線上に位置し、第2段燃料ノズル18は第2段燃料ヘッ
ダ16の内周方向に延びるようにして取り付けられてい
る。そして、本実施例ではライナ後部に設けている希釈
空気孔が設けられていない。
次に、本実施例の作用を説明する。
上流側のライナを小径化したことによって、その外周
に予混合ダクト24を設けることができ、これにより燃焼
器の直径を小さくコンパクトにすることができる。ま
た、予混合ダクト24が支持具42を介してフロースリーブ
22に支持されているため、ライナに支持された場合より
も予混合ダクト24の入口開口部と第2段燃料ノズル18と
の位置決め精度を高め、予混合ガスの濃度分布を均一に
して低NOx化が図れる。そして、フロースリーブ22の後
端部にガイド43を設けたので、予混合ダクト24に流入す
る空気量の周方向分布を均一にでき、これにより予混合
ガスの濃度分布を均一にして低NOx化が図れる。
加えて、ライナに希釈空気孔をなくしたので、その分
の空気を予混合用空気として用いることができ、予混合
気の濃度を低下させ一段と低NOx化が図れる。ここで、
予混合ガスは燃料濃度が低いため燃焼ガス温度が低く、
かつ複数の出口から燃焼室内に流入するので混合効果が
あり、その結果燃焼器出口断面における燃焼ガス温度の
分布も平坦となり、局所的高温ガスによるタービン翼の
焼損等を防止することもできる。
このように本実施例によれば、ガスタービン燃焼器を
コンパクトにでき、NOx濃度をさらに低下させることが
できる。その他の構成および作用は前記第1実施例と同
一であるのでその説明を省略する。
なお、本発明は上記実施例に限らず種々の変更が可能
である。例えば燃焼器外筒や第1段燃料系統については
他の手段でもよく、また予混合ダクトの向きも入口部を
ライナ側に向け、予混合ダクト入口部に第2段燃料ノズ
ルを配置するようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上の通り本発明によれば、予混合ダクトの出口部分
を複数の通路に分岐し、この分岐部より下流側の通路に
絞り部を形成したので、予混合ダクトの圧力損失を減少
させ、逆火防止が図れる。また、予混合ダクト等の部品
点数を大幅に削減しコンパクト化が図れ、さらに低NOx
化が図れる。
また、予混合ダクトの出口部分の絞り部を燃焼器ライ
ナに固定されたスリーブで覆い、このスリーブに絞り部
下流側外周を冷却する冷却孔を周方向に沿って穿設した
ので、絞り部下流側外周を冷却孔から吹き出される冷却
風により積極的に冷却できる一方、予混合ダクトの出口
部分の絞り部下流側は、燃焼室内に開口するが、ダクト
出口部分の絞り部下流側はスリーブで覆われているの
で、このスリーブの燃焼室内での燃焼による輻射熱を大
部分カットでき、絞り部下流側出口部分に作用する輻射
熱量を軽減でき、予混合ダクトの絞り部下流側の出口端
面の温度上昇を抑えることができ、この絞り部下流側が
高温着火源になるのを未然に防止し、予混合ダクトの出
口部分を保護し、材料劣化や機能劣化を有効的に防止で
きる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るガスタービン燃焼器の第1実施例
を示す縦断面図、第2図は第1図のII−II線断面図、第
3図は予混合ダクトを一部切欠いて示す斜視図、第4図
(A),(B),(C)は予混合ダクトの絞り部を示す
説明図、第5図は第1図のA部拡大斜視図、第6図は本
発明の第2実施例における予混合ダクトを示す外形図、
第7図(A),(B)は第6図の実施例の予混合ガスの
速度と等量比の分布図、第8図は第6図の実施例におけ
る予混合ガス速度と火炎伝播速度との関係を示す図、第
9図は本発明の第3実施例を示す縦断面図、第10図は従
来のガスタービン燃焼器を示す縦断面図、第11図は第10
図のXI−XI線断面図、第12図は他の従来のガスタービン
燃焼器を示す縦断面図、第13図は第12図のXIII−XIII線
断面図である。 2……ライナ、5……燃焼室、13……燃焼器外筒、22…
…フロースリーブ、24……予混合ダクト、28a,28b,28c
……スリーブ、32……第2段燃料ノズル、33……ガイ
ド、34a,34b,34c……絞り部、39……空気孔、40……小
径ライナ、41……大径ライナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 福夫 神奈川県横浜市鶴見区末広町2―4 株 式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 川岸 裕之 神奈川県横浜市鶴見区末広町2―4 株 式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 桧佐 彰一 神奈川県横浜市鶴見区末広町2―4 株 式会社東芝京浜事業所内 (56)参考文献 特開 昭61−110817(JP,A) 特開 昭61−208419(JP,A) 特開 昭62−294815(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料と空気を予混合させて燃焼室に予混合
    ガスを供給する予混合ダクトを備えたガスタービン燃焼
    器において、上記予混合ダクトの出口部分を燃焼器ライ
    ナの軸方向に列状に設置された複数の通路に分岐し、か
    つこの分岐部より下流側の通路に絞り部を形成し、この
    絞り部を燃焼器ライナーに固定されたスリーブで覆い、
    このスリーブに上記絞り部下流側の外周を冷却する冷却
    孔を周方向に沿って穿設したことを特徴とするガスター
    ビン燃焼器。
  2. 【請求項2】予混合ダクトは燃焼器ライナの軸方向に沿
    って延びる一方、燃焼器ライナの周方向に沿って複数個
    配設され、前記予混合ダクトの入口部に空気導入ガイド
    を有する請求項1に記載のガスタービン燃焼器。
  3. 【請求項3】予混合ダクトはその入口部から出口部まで
    の通路をその内周が滑らかで連続的に変化する形状に形
    成した請求項1または2に記載のガスタービン燃焼器。
  4. 【請求項4】予混合ダクトは燃焼器ライナの軸方向に沿
    って延びる一方、燃焼器ライナの周方向に沿って複数個
    配設され、前記予混合ダクトは上流側と下流側で燃焼器
    ライナの外側に軸方向にスライド可能に支持された請求
    項1に記載のガスタービン燃焼器。
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