JP2542401B2 - アルケンカルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

アルケンカルボン酸エステルの製造法

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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は,アルケンカルボン酸エステルを,ラクトン
とアルコールとを触媒の存在で反応させることによって
製造する方法に関する。
従来の技術 日本農芸化学会誌1974年,第48巻,第525頁〜第527
頁;ケミカル・アブストラクツ(C.A.)第82巻,124.673
(1975年)の記載から,Ω−ヒドロキシカルボン酸エス
テルが5員ないし7員のラクトンとアルコールとをマグ
ネシウムアルコラートまたは酸の存在で反応させること
によって得られることは,公知である。
また,3−ペンテン酸エステルを100℃〜150℃の温度で
パラジウム,ロジウムまたはルテニウムのような周期律
表第8族の貴金属を含有する酸性イオン交換体または酸
性ゼオライトの存在で4−ペンテン酸エステルに異性化
することは,公知である(ドイツ連邦共和国特許出願公
開第3317163号明細書)。すなわち,例えば3−ペンテ
ン酸メチルエステル(トランス形70%,シス形30%)か
ら出発して,未反応の3−ペンテン酸メチルエステルお
よび僅少量の2−ペンテン酸エステルとともに所望の4
−ペンテン酸メチルエステル8重量%を含有する異性体
混合物が得られる。4−ペンテン酸エステルは,この種
の異性体混合物から水と一緒に共沸蒸留させることによ
って分離することができる(ドイツ連邦共和国特許出願
公開第3412295号明細書)。この手段の欠点は,異性体
混合物の4−ペンテン酸エステル含量が実質的に8重量
%を越えて上昇することができないことにある。その結
果,4−ペンテン酸エステルを分離しかつ2−ペンテン酸
エステルおよび3−ペンテン酸エステルを戻すために多
大な蒸留費用を費すこととなる。
発明が解決しようとする問題点 従って,末端位に二重結合を有するアルケンカルボン
酸エステルを相応する5員ないし7員のラクトンから出
発して製造するための一工程法を提供するという工業的
課題が課された。
更に,ペンテン酸エステル異性体混合物中に高い4−
ペンテン酸エステル含量を達成する方法を開発するとい
う工業的課題が存在した。
問題点を解決するための手段 この課題は,式I: 〔式中,R1は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を
表わし,R2は水素原子を表わすかまたは1〜4個の炭素
原子を有するアルキル基を表わし,この場合これらの置
換基は同一でも異なっていてもよく,nは1,2または3を
表わす〕で示されるアルケンカルボン酸エステルを,式
II: 〔式中,R2は前記のものを表わし,R3は水素原子またはメ
チル基を表わし,mは0,1または2を表わし,但し,R3が水
素原子を表わす場合にはnとmとの差は1の値を有し,R
3がメチル基を表わす場合にはnとmとの差は2の値を
有するものとする〕で示されるラクトンと1〜6個の炭
素原子を有するアルカノールとを50℃〜450℃の温度で
触媒の存在で反応させることによって製造する方法にお
いて,ゼオライトおよび/または燐酸塩を触媒として使
用することにより解決される。この場合には,ガス相中
で100℃〜450℃の温度で作業するのが特に好ましい。
この新規方法は,一工程で5員ないし7員のラクトン
から出発して良好な収率で末端位二重結合を有するアル
ケンカルボン酸エステルを生じるという利点を有する。
更に,この新規方法は,工業的に簡単な方法で実施可能
でありかつ5−メチルブチロラクトンを使用する際に4
−ペンテン酸エステルのより良好な収率が得られるとい
う利点を有する。
この新規方法は,アルケンカルボン酸エステルへのラ
クトン分解が同様に酸触媒反応による,関与せるアルコ
ールからのエーテル形成に比して優れている場合に注目
に値する。
また,ペンテン酸エステル,殊に4−ペンテン酸エス
テルを,5−メチルブチロラクトンとアルコールとを触媒
としてのゼオライトおよび/または燐酸塩の存在で反応
させた際に形成させることは,驚異的なことであり,こ
れまでに記載されたことがなかった。
更に,5−メチルブチロラクトンをアルコールを用いて
触媒としてのゼオライトおよび/または燐酸塩の存在で
分解する際にシス−3−ペンテン酸エステルおよびトラ
ンス−3−ペンテン酸エステルとともに4−ペンテン酸
エステルを高い収率で生じ,かつ2−ペンテン酸エステ
ルの形成を著しく抑制することができるかないしは完全
に阻止することができることは,予想することができな
かった。
従って,このことは,殊に,例えば2−シス−ペンテ
ン酸メチルエステルは同一の沸点(129℃)のために4
−ペンテン酸メチルエステルと蒸留分離することができ
ないので,格別に重要なことである。
本発明によれば,式IIのラクトンから出発する。適当
なラクトンは,例えばカプロラクトン,7−メチルカプロ
ラクトン,δ−バレロラクトン,6−メチルバレロラクト
ン,ブチロラクトンまたは5−メチルブチロラクトンで
ある。好ましい出発物質は,カプロラクトン,δ−バレ
ロラクトンおよび5−メチルブチロラクトンである。
反応は,1〜6個の炭素原子を有するアルカノールを用
いて実施される。適当なアルカノールは,例えばメタノ
ール,エタノール,プロパノール,ブタノール,イソプ
ロパノールもしくはイソブタノール,第二ブタノール,n
−ペンタノールまたはn−ヘキサノールである。特に適
当なのは,メタノール,エタノールおよびプロパノール
である。
本発明による反応は,例えば4−ペンテン酸メチルエ
ステルを得る場合には次の反応式によって記載すること
ができる: 4−ペンテン酸メチルエステルとともに,3−ペンテン
酸メチルエステルおよび2−ペンテン酸メチルエステル
が形成され,これらは,2−シス−ペンテン酸メチルエス
テル(しかし,これは僅少量でのみ生じる)を除き,蒸
留により4−ペンテン酸メチルエステルと分離すること
ができる。
本発明方法に対する触媒としては,酸性ゼオライト触
媒が使用される。ゼオライトは,例えば共通に酸素原子
によって結合しているSiO4四面体およびAlO4四面体の剛
性の三次元網目構造を有する高度に秩序ある構造を有す
る結晶性アミノ珪酸塩である。Si原子およびAl原子と,
酸素との比は1:2である〔ウルマンス・エンツィクロペ
ディー・デア・テヒニッシェン・ヘミー(Ullmanns Enc
yclop die d.techn.Chemie),第4版,第24巻,第57
5頁(1983年)参照〕。アルミニウムを含有する四面体
の電気的原子価は,陽イオン,例えばアルカリ金属イオ
ンまたは水素イオンを結晶中に包接することによって補
償されている。陽イオンを交換することは可能である。
四面体間の空間は,脱水前に水分子を乾燥するかないし
は焼成することによって備えられている。
また,ゼオライトの場合には,アルミニウムの代りに
B,Ga,Fe,Cr,V,As,Sb,BiもしくはBeのような他の元素ま
たはその混合物を格子中に導入することができるか,或
いは珪素は,Ge,Ti,Zr,Hfのような4価の元素によって代
えることができる。
ゼオライトは,その構造に相応して種々の群に分割さ
れる〔ウルマンス・エンツィクロペディー・デア・テヒ
ニッシェン・ヘミー(Ullmanns Encyclop die d.tech
n.Chemie),第4版,第24巻,第575頁(1983年)〕。
すなわち,モルデナイト群の場合には,鎖がゼオライト
構造を形成するか,またはチャバサイト群の場合には,
四面体からなる層がゼオライト構造を形成し,フォージ
ャサイト群の場合には,四面体は,例えば4員環ないし
は6員環から構成されている立方八面体の形で秩序をも
って多面体に変わっている。立方八面体の結合に応じ
て,種々の大きさの空隙および孔が発生し,A型,L型,X型
またはY型のゼオライトに区分される。
本発明方法に当てはまる触媒は,特にモルデナイト群
からのゼオライトか,エリオナイト型ないしはチャバサ
イト型の細孔性ゼオライトか,またはフォージャサイト
型のゼオライト,例えばY型−,X型−もしくはL型−ゼ
オライトである。また,これらのゼオライト群には,フ
ォージャサイト型の所謂“超安定性”ゼオライト,すな
わち脱アルミニウム化されたゼオライトが属する。この
ようなゼオライトを製造する方法は,“スタディーズ・
イン・サーフィス・サイエンス・アンド・カタリシス
(Studies in Surface Science and Catalysis)",アイ
メリク(B.Imelik)他編,エルスヴィア・サイエンティ
フィック社(Elsevier Scientific Publishing Comp.)
刊,1980年からの第5巻,“ゼオライトによる触媒反応
(Catalysis by Zeolites)”第203頁およびアドヴァン
シーズ・イン・ケミストリー(Advances in Chemistr
y)シリーズNo.101の“超安定性フォージャサイトの結
晶構造(Crystal Structures of Ultra-stable Faujasi
tes)",アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(America
n Chemical Society)刊,ワシントン・ディー・シー
(Washington,D.C.),第226頁以降(1971年)ならびに
米国特許第4512961号明細書に記載されている。
特に好ましいのは,ペンタシル型のゼオライトであ
る。これは,SiO4四面体から構成された5員環を主要構
成要素として共通に有する。このゼオライトは,高いSi
O2/Al2O3比を示し,ならびにA型のゼオライトの孔径
と,X型またはY型のゼオライトの孔径との間にある孔径
を示す〔ウルマンス・エンツィクロペディー・デア・テ
ヒニッシェン・ヒェミー(Ullmanns Encyclopdie d.t
echn.Chemie),第4版,第24巻,第575頁,1983年参
照〕。
前記ゼオライトは,種々の化学組成を有することがで
きる。この場合には,アルミノ珪酸塩ゼオライト,硼素
珪酸塩ゼオライト,鉄珪酸塩ゼオライト,ベリリウム珪
酸塩ゼオライト,ガリウム珪酸塩ゼオライト,クロム珪
酸塩ゼオライト,砒素珪酸塩ゼオライト,アンチモン珪
酸塩ゼオライトおよびビスマス珪酸塩ゼオライトまたは
これらの混合物ならびにアルミノゲルマニウム酸塩ゼオ
ライト,硼素ゲルマニウム酸塩ゼオライト,ガリウムゲ
ルマニウム酸塩ゼオライトおよび鉄ゲルマニウム酸塩ゼ
オライトまたはこれらの混合物が重要である。殊に,本
発明方法には,ペンタシル型のアルミノ珪酸塩ゼオライ
ト,硼素珪酸塩ゼオライトおよび鉄珪酸塩ゼオライトが
適当である。アルミノ珪酸塩ゼオライトは,例えばアル
ミニウム化合物,特にAl(OH)またはAl2(SO4
よび珪素成分,特に高分散性二酸化珪素からアミン水溶
液中,殊に1,6−ヘキサンジアミン−もしくは1,3−プロ
パンジアミン−またはトリエチレンテトラアミン溶液の
ようなポリアミン溶液中でアルカリ金属またはアルカリ
土類金属を添加してかまたは殊に添加することなしに10
0℃〜220℃で自己発生圧力下で得られる。また,これに
は,ドイツ連邦共和国特許出願公開第3006471号明細書
に記載のアイソタクチックゼオライトが属する。得られ
たアルミノ珪酸塩ゼオライトは,使用物質量を選択する
ことに応じて10〜40000のSiO2/Al2O3比を有する。ま
た,この種のアルミノ珪酸塩ゼオライトは,ジエチレン
グリコールジメチルエーテルのようなエーテル性媒体
中,メタノールもしくは1,4−ブタンジオールのような
アルコール性媒体中または水中で合成させることができ
る。
硼素珪酸塩ゼオライトは,例えば90〜200℃で自己発
生圧力下に,硼素化合物,例えばH3BO3を珪素化合物,
特に高分散性二酸化珪素と,アミン水溶液中,殊に1,6
−ヘキサンジアミン−もしくは1,3−プロパンジアミン
−またはトリエチレンテトラアミン溶液中でアルカリ金
属またはアルカリ土類金属を添加してかまたは殊に添加
することなしに反応させることにより合成される。ま
た,これには,ドイツ連邦共和国特許出願公開第300647
1号明細書および欧州特許第46504号明細書に記載のアイ
ソタクチックゼオライトが属する。このような硼素珪酸
塩ゼオライトは,同様に反応をアミン水溶液中の代りに
エーテル性溶液,例えばジエチレングリコールジメチル
エーテル中またはアルコール性溶液,例えば1,6−ヘキ
サンジオール中で実施することにより得ることができ
る。
鉄珪素塩ゼオライトは,例えば鉄化合物,特にFe2(S
O4および珪素化合物,特に高分散性二酸化珪素から
アミン水溶液中,殊に1,6−ヘキサンジアミン中でアル
カリ金属またはアルカリ土類金属を添加してかまたは添
加することなしに100℃〜220℃で自己発生圧力下で得ら
れる。
また,使用可能の珪素に冨んだゼオライト(SiO2/Al2
O3 10)には,所謂ZSM型が属する:例えば, ‐ZSM 5は,米国特許第3702886号明細書に開示されてい
る結晶性アルミノ珪酸塩ゼオライトである。製造するこ
とは,例えば米国特許第3702886号明細書の実施例1,2,
6,22,26および27に記載されている。
‐ZSM 8は,米国特許第3709979号明細書に保護されてい
る結晶性アルミノ珪酸塩ゼオライトである。その製造
は,実施例1,2,4,5,8および10に報告されている。
‐ZSM 12は,米国特許第3832449号明細書に開示されて
いる結晶性アルミノ珪酸塩ゼオライトであり,その製造
は,実施例1〜8に記載されている。
‐ZSM 21は,米国特許第4046859号明細書に開示されて
いる結晶性ゼオライトである。
‐ZSM 22は,欧州特許第102716号明細書に開示されてい
る結晶性ゼオライトである。
‐ZSM 23は,米国特許第4076842号明細書に開示されて
いる結晶性ゼオライトである。
‐ZSM 25は,米国特許第4247416号明細書に記載されて
いる結晶性ゼオライトである。
‐ZSM 34は,米国特許第4086186号明細書に開示されて
いる結晶性アルミノ珪酸塩ゼオライトである。
‐ZSM 35は,米国特許第4016245号明細書および同第410
7195号明細書に開示されている結晶性ゼオライトであ
る。
‐ZSM 48は,米国特許第4448675号明細書に開示されて
いる結晶性ゼオライトである。
−フェリエライトは,欧州特許第12473号明細書に開示
されている結晶性ゼオライトである。
‐NU-1は,米国特許第4060590号明細書に開示されてい
る結晶性ゼオライトである。
−シリカライト(Silicalite )は,米国特許第406172
4号明細書に詳細に開示されているモレキュラーシー
ブ,所謂シリカ ポリモルフ(Silica Polymorph)であ
る。
こうして得られたアルミノ珪酸塩ゼオライト,硼素珪
酸塩ゼオライトおよび鉄珪酸塩ゼオライトは,それらを
単離し,110℃〜160℃,特に110℃で乾燥し,かつ450℃
〜550℃,特に500℃で焼成した後に結合剤を90:10〜40:
60重量%の比で用いて変形し,ストランドまたはペレッ
トに変えることができる。結合剤としては,種々の酸化
アルミニウム,有利にベーム石,25:75〜90:5,有利に75:
25のSiO2/Al2O3比を有する無定形アルミノ珪酸塩,二酸
化珪素,有利に高分散性SiO2,高分散性SiO2と高分散性A
l2O3との混合物,TiO2,ZrO2ならびに粘土が適当である。
変形後,押出品またはプレス加工物は,例えば110℃/16
時間で乾燥され,かつ500℃/16時間で焼成される。
また,単離したアルミノ珪酸塩ゼオライトないしは硼
素珪酸塩ゼオライトを乾燥直後に変形し,かつ変形後に
初めて焼成を行うことにより,好ましい触媒が得られ
る。得られたアルミノ珪酸塩ゼオライトおよび硼素珪酸
塩ゼオライトは,純粋な形で結合剤なしにストランドま
たはペレットとして使用することができ,この場合に
は,例えばエチルセルロース,ステアリン酸,ジャガイ
モ殿粉,蟻酸,酸,酢酸,硝酸,アンモニア,アミ
ン,シリコンエステルおよび黒鉛またはこれらの混合物
がストランド化助剤またはしゃく解剤として使用され
る。
ゼオライトがその製造法のために触媒活性の酸性H形
で存在せずに,例えばNa形で存在する場合には,このNa
形は,例えばアンモニウムイオンを用いてイオン交換し
かつ引続いて焼成することによるかまたは酸で処理する
ことによって完全または部分的に望ましいH形に変換す
ることができる。
本発明によれば,ゼオライト触媒を使用する際に場合
により炭化物の分離に不可避の失活が起こる場合には,
堆積炭化物を空気または空気/N2混合物を用いて400℃〜
550℃で燃焼除去させることによってゼオライトを再生
することが推奨される。それによって,ゼオライトは初
期活性を取り戻す。
触媒の活性は,部分的な炭化(pre-coke)によって望
ましい反応生成物の最適な選択性に調節することができ
る。
できるだけ高い選択性,高い変換率ならびに長い可使
時間を達成するためには,ゼオライトを変性することが
好ましい。触媒を適当に変性することは,例えば変形さ
れていないかまたは変形されたゼオライトを金属塩でイ
オン交換または含浸によってドーピングすることにあ
る。金属としては,Li,Cs,Kのようなアルカリ金属Mg,Ca,
Srのようなアルカリ土類金属,Al,Ga,Ge,Sn,Pb,Biのよう
な第3主族,第4主族および第5主族の金属,Ti,Zr,V,N
b,Cr,Mo,W,Mn,Re,Fe,Ru,Fe,Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd,Ptの
ような第4〜第8副族の遷移金属,Cu,Ag,Znのような第
1副族および第2副族の遷移金属,ならびにLa,Ce,Pr,N
d,Fr,Yb,Uのような希土類金属が使用される。記載した
金属の含量は,金属として計算した0.1〜3重量%であ
るのが好ましい。
ドーピングは,例えば変形されたゼオライトを上昇管
中に装入し,かつ20℃〜100℃で例えば前記金属のハロ
ゲン化物または硝酸塩の水溶液またはアンモニア性溶液
を移注するようにして実施するのが好ましい。この種の
イオン交換は,例えばゼオライトの水素形,アンモニウ
ム形およびアルカリ金属形について行なうことができ
る。金属をゼオライト上にもたらすもう1つの方法は,
ゼオライト材料を,例えば前記金属のハロゲン化物,硝
酸塩または酸化物で水性,アルコール性またはアンモニ
ア性溶液中で含浸することにより記載される。イオン交
換ならびに含浸には,少なくとも乾燥が続き,選択的に
はさらに焼成が続く。
1つの予想される実施態様は,例えばCu(NO3×3
H2OまたはNi(NO3×6H2OまたはCe(NO3×6H2O
またはLa(NO3×6H2OまたはCs2CO3を水に溶解する
ことにある。この溶液を用いて,変形されたかまたは変
形されていないゼオライトは,一定の時間,約30分間含
浸される。場合によっては上にある溶液は,回転蒸発器
で水が分離される。その後に,含浸したゼオライトは,
約150℃で乾燥され,かつ約550℃で焼成される。この含
浸過程は,望ましい金属含量に調節するために数回連続
して行なうことができる。
また,例えばNi(NO3水溶液またはアンモニアア
ルカリ性Pd(NO3溶液を得,この溶液中に純粋な粉
末状ゼオライトを40℃〜100℃で約24時間撹拌しながら
懸濁させることができる。濾別し,約150℃で乾燥し,
かつ約500℃で焼成した後,こうして得られたゼオライ
ト材料は,結合剤を用いてかまたは用いることなしに後
加工し,ストランド,ペレットまたは流動床物質に変え
ることができる。
H形か,アンモニウム形か,またはアルカリ金属形で
存在するゼオライトのイオン交換は,ゼオライトをスト
ランドまたはペレットの形で塔中に装入し,かつその上
に例えばNi(NO3水溶液またはアンモニアアルカリ
性Pd(NO3水溶液を30℃〜80℃の少し高めた温度で1
5〜20時間循環させて導くようにして行なうことができ
る。その後に,水で洗浄除去し,約150℃で乾燥し,か
つ約550℃で焼成させる。金属をドーピングした多数の
ゼオライト,例えばPd,Cu,Niをドーピングしたゼオライ
トの場合には,水素を用いての後処理が好ましい。
変性することのもう1つの方法は,変形されたかまた
は変形されていないゼオライト材料を塩酸,弗化水素酸
および燐酸のような酸および/または水蒸気で処理する
ことにある。この場合には,例えばゼオライトを粉末の
形で1n燐酸を用いて80℃で1時間処理するようにして行
なうのが好ましい。処理後,水で洗浄し,110℃/6時間で
乾燥し,かつ500℃/20時間で焼成させる。他の作業法に
よれば,ゼオライトは,変形前または変形後に結合剤を
用いて,例えば60℃〜80℃の温度で1〜3時間3〜25重
量%,殊に12〜20重量%の塩酸水溶液で処理される。引
続き,こうして処理されたゼオライトは,水で洗浄さ
れ,乾燥され,かつ400℃〜500℃で焼成される。
酸処理の1つの特別な実施態様は,ゼオライト材料を
変形前に高められた温度で弗化水素酸(これは,一般に
0.001n〜2n,特に0.05n〜9.5nの弗化水素酸として使用さ
れる)を用いて,例えば還流下に一般に0.5〜5時間,
特に1〜3時間に亘って加熱することによって処理する
ことにある。単離後,例えばゼオライト材料を濾別しか
つ洗浄除去することにより,このゼオライト材料は,有
利に,例えば100℃〜160℃の温度で乾燥され,かつ一般
に450℃〜600℃の温度で焼成される。酸処理のもう1つ
の好ましい実施態様によれば,ゼオライト材料は,変形
後に結合剤,特に12〜20重量%の塩酸を用いて高められ
た温度,有利に50℃〜90℃,特に60℃〜80℃の温度で0.
5〜5時間に亘って処理される。引続き,このゼオライ
ト材料は,一般に洗浄除去され,有利に,例えば100℃
〜160℃の温度で乾燥され,かつ一般に450℃〜600℃の
温度で焼成される。HF処理には,HCl処理が続くこともで
きる。
他の作業法によれば,ゼオライトは,燐化合物,例え
ばトリメトキシホスフェート,トリメトキシホスフィ
ン,第1級,第2級または第3級ナトリウムホスフェー
トを施こすことによって変性させることができる。第1
級ナトリウムホスフェートを用いての処理が特に好まし
いことが判明した。この場合には,ゼオライトは,スト
ランド,ペレットまたは流動床物質の形でNaH2PO4水溶
液で含浸され,110℃で乾燥され,かつ500℃で焼成され
る。
アルケンカルボン酸エステルをラクトンから得るため
の他の触媒は,燐酸塩,殊に燐酸アルミニウム,珪素ア
ルミニウムホスフェート,珪素鉄アルミニウムホスフェ
ート,鉄アルミニウムホスフェート,燐酸セリウム,燐
酸ジルコニウム,燐酸硼素,燐酸鉄またはこれらの混合
物である。好ましいのは,熱水処理により得られた燐酸
塩である。
本発明方法には,殊に熱水条件下で合成された燐酸ア
ルミニウムが燐酸アルミニウム触媒として使用される。
熱水条件下で得られた燐酸アルミニウムは,例えばAP
O-5,APO-9,APO-12,APO-14,APO-21,APO-25,APO-31および
APO-33である。これらの化合物を合成することは,欧州
特許第132708号明細書,米国特許第4310440号明細書お
よび米国特許第4473663号明細書に記載されている。
例えば,AlPO4-5(APO-5)は,オルト燐酸を擬ベーム
石と,水中で均一に混合し,この混合物にテトラプロピ
ルアンモニウムヒドロキシドを加え,その後にオートク
レーブ中で自己発生圧力下に約150℃で20〜60時間反応
させることにより,合成される。濾別したAlPO4は,100
℃〜160℃で乾燥され,かつ450℃〜550℃で焼成され
る。
AlPO4-9(APO-9)は,同様にオルト燐酸および擬ベー
ム石から合成されるが,DABCO水溶液(1,4−ジアザビシ
クロ−(2,2,2)−オクタン)中で約200℃で自己発生圧
力下に200〜400時間合成される。
AlPO4-21(APO-21)の合成は,オルト燐酸および擬ベ
ーム石からピロリジン水溶液中で150℃〜200℃で自己発
生圧力下に50〜200時間行なわれる。
本発明方法に使用される珪素アルミニウムホスフェー
トは,例えばSAPO-5,SAPO-11,SAPO-31およびSAPO-34で
ある。これらの化合物を合成することは,例えば欧州特
許第103117号明細書,米国特許第4440871号明細書に記
載されている。これらのSAPOは,水性混合物から100℃
〜250℃および自己発生圧力下で2時間ないし2週間結
晶させることによって得られ,この場合珪素成分,アル
ミニウム成分および燐成分からなる反応混合物は,アミ
ノ有機水溶液中で反応される。
SAPO-5は,例えばテトラプロピルアンモニウムヒドロ
キシド水溶液中に懸濁されたSiO2を擬ベーム石およびオ
ルト燐酸からなる水性懸濁液と混合し,かつ引続き撹拌
型オートクレーブ中で自己発生圧力下に150℃〜200℃で
20〜200時間反応させることによって得られる。濾別し
た粉末を乾燥することは,110℃〜160℃で行なわれ,か
つ焼成することは450℃〜550℃で行なわれる。
Si-AlPO4-11(SAPO-11)は,例えばH3PO4 200g,AlOOH
136g,(30%の)シリカゾル60g,ジプロピルアミン91g
および水890gの混合物から合成される。反応は,自己発
生圧力下に200℃で96時間実施される。濾過後,120℃で
乾燥し,かつ500℃で焼成する。
珪素アルミニウムホスフェートとしては,例えばZYT-
5,ZYT-6,ZYT-7,ZYT-9,ZYTl-11およびZYT-12が適当であ
る(特公昭59-217619号公報)。
本発明方法には,沈降燐酸アルミニウムも燐酸塩触媒
として使用される。例えば,この種の燐酸アルミニウム
は,燐酸水素ジアンモニウム92gを水700mlに溶解し,こ
の溶液に水700ml中のAl(NO3×H2O 260gを2時間に
亘って加えることにより得られ,この場合pH価は,同時
に25%のNH3溶液を添加することによってpH8に維持され
る。生じた沈殿物は,12時間さらに撹拌され,次に吸引
濾過され,かつ洗浄除去される。この沈殿物は,60℃/16
時間で乾燥される。
本発明方法の燐酸硼素は,例えば濃厚な硼酸および燐
酸を混合し,混練し,引続き不活性ガス,空気または蒸
気の雰囲気中で250℃〜650℃,特に300℃〜500℃で乾燥
し,かつ焼成することによって得ることができる。
本明細書中に記載した触媒は,選択的に2〜4mmのス
トランドとしてか,3〜5mmの直径を有するペレットとし
てか,0.1〜0.5mmの粒径を有する破砕片としてか,また
は流動床触媒として使用することができる。
本発明方法には,一般に次の反応条件が選択される: 式IIのラクトンとアルカノールとのモル比は,1:0.5〜
1:10,殊に1:1〜5であるのが好ましい。
反応の場合には,50℃〜450℃の温度が維持される。反
応は,殊にガス相中で100℃〜450℃の温度で実施され
る。好ましくは,温度は150℃〜400℃,殊に200℃〜350
℃に維持される。一般に,反応は,0.1〜100バール,殊
に0.5〜10バールの圧力で実施される。
式IIのラクトンを前記触媒でガス相中で反応させる場
合には,触媒1gあたり毎時式IIのラクトン0.1〜20g,殊
に1〜10gの触媒負荷量が維持される(WHSV=触媒1gあ
たりの毎時の使用混合物のg数)。
ガス相中での反応は,固定床中で実施することができ
るか,または流動床中で実施することができる。
また,反応は,液相中,例えば懸濁法,潅流法または
缶部走行法で50℃〜200℃の温度で実施することができ
る。
反応は,非連続的に実施することができるが,連続的
に進行させるのが有利である。
難揮発性または固体の出発物質は,溶解した形,例え
ばテトラヒドロフラン,トルオールまたは石油エーテル
溶液で使用される。一般に,出発物質をこの種の溶剤で
希釈するかまたはN2,Ar,H2O蒸気のような不活性ガスで
希釈することは可能である。
反応後,生じた生成物は,常用の技術,例えば蒸留す
ることによって反応混合物から単離され;未反応の使用
混合物は,場合により必要に応じて本発明による反応に
戻される。
本発明方法により得られたΩ−アルケンカルボン酸エ
ステルは,多方面に使用できる,例えばα−,Ω−ジカ
ルボン酸を得るための中間生成物である。
本発明方法は,特に4−ペンテン酸エステルを得るた
めに適当であり,かつ3−ペンテン酸エステルへ異性化
することに比して,ペンテン酸エステル異性体混合物中
で高い4−ペンテン酸エステル含量が達成されるという
利点を有する。それによって,4−ペンテン酸エステルを
分離することは有利になる。2−ペンテン酸エステルお
よび3−ペンテン酸エステルは,相応するペンテン酸へ
の鹸化後に触媒としての硫酸の存在で再び5−メチルブ
チロラクトンに変換することができる〔リンステッド
(R.P.Linstead),ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・
ソサイエティ(J.Chem.Soc.)1932,第115頁〜第129
頁〕。
本発明方法により得ることができる4−ペンテン酸エ
ステルは,重要な中間生成物であり,これは,低圧ヒド
ロホルミル化によって触媒としてのRh化合物の存在で5
−ホルミル吉草酸エステルに変換することができる(西
ドイツ国特許出願公開第3317164号明細書)。5−ホル
ミル吉草酸エステルは,生成されたアミノカプロン酸エ
ステルをアミノ化水素添加しかつ環化することによって
硫酸アンモニウムを生じることなしにカプロラクタムに
変換することができる。
実施例 次に,本発明方法を実施例につき詳説する。
実施例1〜13 5−メチルブチロラクトンとメタノールをモル比1:3
で蒸発させ,かつガス相中で等温条件下で,触媒が装入
してある管状反応器(螺旋,内径0.6cm,長さ90cm)中で
6時間の経過中に反応させた。この反応生成物を縮合
し,分離し,かつ特性決定した。反応生成物および出発
生成物を定量的に測定することは,ガスクロマトグラフ
ィーにより行なわれた。使用された温度,触媒および量
比ならびに得られた結果は,第1表から明らかである。
本発明方法に使用された触媒は,次のものである: 触媒A ペンタシル型の硼素珪酸塩ゼオライトを熱水合成で高
分散性SiO2 640g,H3BO3 122g,1,6−ヘキサンジアミン水
溶液8000g(混合物50:50重量%)から撹拌型オートクレ
ーブ中で自己発生圧力下に170℃で得る。濾別しかつ洗
浄除去した後,結晶性反応生成物を100℃/24時間で乾燥
し,かつ500℃/24時間で焼成する。この硼素珪酸塩ゼオ
ライトは,SiO2 94.2重量%およびB2O3 2.3重量%から構
成されている。
この材料を用いて変形助剤で変形することによって2m
mのストランドを得,これを110℃/16時間で乾燥し,か
つ500℃/24時間で焼成する。
触媒B ペンタシル型のアルミノ珪酸塩ゼオライトを熱水条件
下で撹拌型オートクレーブ中で高分散性Sio2 65g,1,6−
ヘキサンジアミン水溶液1kg(混合物50:50重量%)中の
Al2(SO4×18H2O 20.3gから自己発生圧力下および1
50℃で得た。濾別しかつ洗浄除去した後,結晶性反応生
成物を110℃/24時間で乾燥し,かつ500℃/24時間で焼成
した。このアルミノ珪酸塩ゼオライトは,SiO2 91.6重量
%およびAl2O3 4.6重量%を含有していた。この触媒を2
mmのストランドに変形し,110℃/16時間で乾燥し,かつ5
00℃/24時間で焼成した。
触媒C 市場で入手できるNa-Y型ゼオライトを(NH42SO4
溶液を用いて公知方法により,Na含量が0.05重量%未満
になるまで(110℃/2時間での乾燥および570℃/3時間で
の焼成の後)イオン交換する。こうして得られた粉末を
変形助剤でストランドに変形し,110℃で乾燥し,かつ50
0℃/16時間で焼成する。
触媒D AlPO4-9(APO-9)を,98%の燐酸200gおよびベーム石1
36gを水400g中に溶解するかないしは懸濁させ,これに
ジアザビシクロ−2,2,2−オクタン112g(DABCO)および
H2O 320gからなる水溶液を加え,この混合物を撹拌型オ
ートクレーブ中で自己発生圧力下に200℃で336時間反応
させることにより合成させる。濾別後,この結晶性材料
を120℃で乾燥し,かつ500℃/16時間で焼成する。こう
して合成されたAlPO4-9は,P2O5 49.0重量%,Al2O3 37.1
重量%を含有する。この材料を高分散性SiO2で重量比8
0:20で3mmのストランドに変形し,再び120℃で乾燥し,
かつ500℃/6時間で焼成する。
触媒E SiAlPO4-5(SAPO-5)を98%の燐酸200g,ベーム石136
g,(30%の)シリカゾル60g,トリプロピルアミン287gお
よびH2O 587gからなる混合物から得る。この混合物を自
己発生圧力下で150℃で168時間反応させる。濾過後,結
晶性生成物を120℃で乾燥し,かつ500℃で焼成する。SA
PO-5は,P2O5 49.8重量%,Al2O3 33.0重量%,SiO2 6.2重
量%を含有する。SAPO-5をストランド化剤で3mmのスト
ランドに変形し,120℃で乾燥し,かつ500℃で焼成す
る。
触媒F 触媒Fを,触媒Aを20%のLiNO3水溶液で80℃/2時間
でイオン交換することにより得る。その後に,H2Oで洗浄
除去し,110℃で乾燥し,かつ500℃/5時間で焼成する。L
i含量は0.24重量%である。
触媒G BPO4を,H3BO3 49gを(75%の)H3PO4 117gと,混練機
中で一緒に合せ,過剰の水を蒸発させることにより得,
この反応生成物を3mmのストランドに変形する。このス
トランドを110℃で乾燥し,かつ350℃で焼成する。触媒
Gは,B 8.77重量%およびP 28.3重量%を含有する。
触媒H CePO4を沈殿によってCe(NO3×6H2O 52gおよびNa
H2PO4×2H2O 56gから得る。濾過後,この材料をストラ
ンドに変形し,120℃で乾燥し,かつ450℃で焼成する。
触媒Hは,Ce 47.1重量%およびP 12.7重量%を含有す
る。
触媒I 市場で入手できるZr3(PO4を変形助剤で2mmのス
トランドに変形し,110℃で乾燥し,かつ500℃/16時間で
焼成する。
触媒J(比較触媒) Al2O3触媒 触媒K(比較触媒) SiO2触媒 試験結果は,第1表に纏められている。反応条件に関
する記載および得られた結果は,この第1表に記載され
ている。
比較触媒KおよびLを用いての比較例により,3-PSEお
よび4-PSEの変換率および選択性は総和で本発明方法の
場合よりも低いこと,および多量の2−ペンテン酸メチ
ルエステルが形成されることが明らかになる(全PSE-4-
PSE-3-PSEの総和の差)。
実施例14 5−メチルブチロラクトンをCH3OHと(モル比1:3),
触媒Aで220℃およびWHSV=1.6h-1で反応させる。160時
間の経過時間の間,4−ペンテン酸エステル含量(4-PS
E)は言うに値する変化を全く示さない(第2表)。
実施例15 δ−バレロラクトンとメタノール(モル比1:3)とか
らなる混合物を前記装置中で300℃およびWHSV=1.5-1
触媒Aで反応させる。変換率は99.1%である。この場
合,選択率は,4-PSEが12%,3-PSEが48.0%,2-PSEが19.5
%および5−メチルブチロラクトンが14.4%で得られ
る。5−メチルブチロラクトンは,同様にペンテン酸エ
ステル(PSE)に変換することができるので,PSEの全選
択率は,約94%に上昇することができる。
実施例16 カプロラクトンとメタノール(モル比1:3)とからな
る混合物を前記装置中で300℃およびWHSV=1.8-1で触媒
Aで反応させる。変換率は98.6%であり,ヘキサン酸メ
チルエステルの選択率は88.8%である。
実施例17 塩浴中で恒温保持された反応器(内径2.4cm,長さ49c
m,V4A)に触媒A 50gを装入した。カプロラクトンとメタ
ノール(モル比1:3)とからなる混合物を等温条件下で
反応させる。温度を300℃〜350℃の範囲内で変動させ
た。負荷量は,毎時混合物41gであった。更に,1時間あ
たりN2 30lをパージ用ガスとして導入した。ヘキセン酸
メチルエステルの収率は,14日の運転時間の間に80〜787
%の範囲にあった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/03 C07C 67/03 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ロルフ、フィシャー ドイツ連邦共和国、6900、ハイデルベル ク、ベルクシュトラーセ、98 (56)参考文献 特開 昭52−83413(JP,A)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I: 〔式中,R1は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を
    表わし,R2は水素原子を表わすかまたは1〜4個の炭素
    原子を有するアルキル基を表わし,この場合これらの置
    換基は同一でも異なっていてもよく,nは1,2または3を
    表わす〕で示されるアルケンカルボン酸エステルを,式
    II: 〔式中,R2は前記のものを表わし,R3は水素原子またはメ
    チル基を表わし, mは0,1または2を表わし,但し,R3が水素原子を表わす
    場合にはnとmとの差は1の値を有し,R3がメチル基を
    表わす場合にはnとmとの差は2の値を有するものとす
    る〕で示されるラクトンと1〜6個の炭素原子を有する
    アルカノールとを50℃〜450℃の温度で触媒の存在で反
    応させることによって製造する方法において,反応を触
    媒としてのゼオライトおよび/または燐酸塩の存在で実
    施することを特徴とする,式Iのアルケンカルボン酸エ
    ステルの製造法。
  2. 【請求項2】カプロラクトンを式IIのラクトンとして使
    用する,特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】δ−バレロラクトンまたは6−メチルバレ
    ロラクトンを式IIのラクトンとして使用する,特許請求
    の範囲第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】ブチロラクトンまたは5−メチルブチロラ
    クトンを式IIのラクトンとして使用する,特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】ペンタシル型のゼオライトを触媒として使
    用する,特許請求の範囲第1項から第4項までのいずれ
    か1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】ペンタシル型の硼珪酸塩ゼオライト,鉄珪
    酸塩ゼオライトまたはアルミノ珪酸塩ゼオライトを触媒
    として使用する,特許請求の範囲第1項から第5項まで
    のいずれか1項に記載の方法。
  7. 【請求項7】フォージャサイト型のアルミノ珪酸塩ゼオ
    ライトを触媒として使用する,特許請求の範囲第1項か
    ら第4項までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】アルカリ金属か,アルカリ土類金属か,遷
    移金属か,または希土類でドーピングしたゼオライトを
    触媒として使用する,特許請求の範囲第1項から第7項
    までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】元素の硼素,アルミニウム,セリウム,ジ
    ルコニウム,鉄,ストロンチウムの燐酸塩またはその混
    合物を触媒として使用する,特許請求の範囲第1項から
    第4項までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 【請求項10】熱水条件下で得られた燐酸塩を触媒とし
    て使用する,特許請求の範囲第1項から第4項までのい
    ずれか1項または第9項に記載の方法。
  11. 【請求項11】熱水条件下で得られた燐酸アルミニウム
    または珪素アルミニウムホスフェートまたは珪素鉄アル
    ミニウムホスフェートまたは鉄アルミニウムホスフェー
    トを触媒として使用する,特許請求の範囲第1項から第
    4項までのいずれか1項,第9項または第10項に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】式IIのラクトンとアルカノールとのモル
    比を1:0.5〜1:10に維持する,特許請求の範囲第1項か
    ら第11項までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】反応をガス相中で実施する,特許請求の
    範囲第1項から第12項までのいずれか1項に記載の方
    法。
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